【文献】
生販在可視化・調整ソリューション,日立イノベーションフォーラム2014,日本,2014年10月30日,pp.1-8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)について、適宜図面を参照しながら説明する。
【0011】
≪第1の実施形態≫
本実施形態のデータ表示装置C(
図1)は、入力部、出力部、制御部、および記憶部といったハードウェアを含むコンピュータであり、具体的には、タブレット端末である。入力部は、例えば、入力インタフェースから構成されており、タッチパネルなどのユーザが操作する手段を含む。出力部は、例えば、出力インタフェースから構成されており、ディスプレイなどの表示部を含む。制御部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)や専用回路から構成される。記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュ(登録商標)メモリの記憶媒体から構成される。前記制御部がCPUから構成される場合、その制御部を含むコンピュータによる情報処理は、CPUによるプログラム実行処理で実現する。また、そのコンピュータが含む記憶部は、CPUが指令し、そのコンピュータの機能を実現するためのプログラム(業務管理用のプログラムを含む)を記憶する。これによりソフトウェアとハードウェアの協働が実現される。本実施形態は、前記情報処理を実行させるプログラムによって実現することができ、そのプログラムをコンピュータによる読み取り可能な記録媒体(例:CD−ROM)に記憶して提供することができる。また、そのプログラムを、インターネットなどのネットワークを通して提供することもできる。
【0012】
図1に示すように、データ表示装置Cは、カテゴリマスタT1と、品目分類マスタT2と、品目データT3と、メインカテゴリ選択部1と、混合カテゴリ生成部2と、混合カテゴリ遷移部3と、データ表示制御部4とを備える。
【0013】
(カテゴリマスタT1)
カテゴリマスタT1は、経営管理や在庫管理などの管理の対象となる多数の品目を分類するためのカテゴリを登録する。カテゴリマスタT1に登録されるカテゴリは、ユーザが入力部から予め入力して決められる。なお、品目には、市場に提供される製品だけでなく、製品の部品も含まれる。
【0014】
図2に示すように、カテゴリマスタT1が登録するカテゴリは、メインカテゴリおよびサブカテゴリに大別される。メインカテゴリとは、品目の分類の基本となるカテゴリであり、本実施形態では、「Supplier」、「Factory」、「Channel」、「Segment」、「Item Group」の5種類を用いることとする。
【0015】
「Supplier」は、品目を供給する供給業者を意味する。
「Factory」は、品目の生産が行われる工場、または、その工場の位置(拠点)を意味する。
「Channel」は、品目を搬送するための所定の搬送経路を意味する。
「Segment」は、品目の購買行動が共通している顧客層を意味する。例えば、20代向け、30代向け、などのように年代別に顧客層を定義して品目を分類することができる。
「Item Group」は、品目自体を分類する基準を意味する。例えば、食品、薬品などとして品目を分類することができる。
なお、メインカテゴリは、これらの5種類に限定されず、他の種類を用いることもできるし、4種類以下または6種類以上用いることもできる。
【0016】
サブカテゴリは、メインカテゴリに従属する複数のカテゴリであり、品目を細分化することができる。
図2に示すように、「Supplier」というメインカテゴリに対しては、「Sup1」、・・・、「SupN」というN個のサブカテゴリが定義されている。「Sup1」、・・・、「SupN」の各々は、例えば、品目を供給する1供給業者を表している。
同様にして、「Factory」、「Channel」、「Segment」、「Item Group」に対しても、
図2に示すようにN個のサブカテゴリが定義されている。なお、各メインカテゴリに対して定義されるサブカテゴリの個数は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
【0017】
(品目分類マスタT2)
品目分類マスタT2は、品目が、メインカテゴリの各々に対してどのサブカテゴリに分類されるかを登録する。品目分類マスタT2に登録される値は、ユーザが入力部から予め入力して決められる。
【0018】
図3に示すように、品目分類マスタT2は、「品目」、「Supplier」、「Factory」、「Channel」、「Segment」、「Item Group」といった項目を備えており、品目ごとにレコードが作成される。
項目「品目」には、例えば、品目に割り当てられたSKU(Stock Keeping Unit)コードが格納される。
項目「Supplier」には、メインカテゴリ「Supplier」のサブカテゴリのうち、対象の品目が属するサブカテゴリを示す値、つまり、カテゴリマスタT1(
図2)のサブカテゴリに登録されている値(Sup1、・・・、SupN)のうち1つが格納される。
項目「Factory」には、メインカテゴリ「Factory」のサブカテゴリのうち、対象の品目が属するサブカテゴリを示す値、つまり、カテゴリマスタT1(
図2)のサブカテゴリに登録されている値(F1、・・・、FN)のうち1つが格納される。
項目「Channel」には、メインカテゴリ「Channel」のサブカテゴリのうち、対象の品目が属するサブカテゴリを示す値、つまり、カテゴリマスタT1(
図2)のサブカテゴリに登録されている値(C1、・・・、CN)のうち1つが格納される。
項目「Segment」には、メインカテゴリ「Segment」のサブカテゴリのうち、対象の品目が属するサブカテゴリを示す値、つまり、カテゴリマスタT1(
図2)のサブカテゴリに登録されている値(Seg1、・・・、SegN)のうち1つが格納される。
項目「Item Group」には、メインカテゴリ「Item Group」のサブカテゴリのうち、対象の品目が属するサブカテゴリを示す値、つまり、カテゴリマスタT1(
図2)のサブカテゴリに登録されている値(G1、・・・、GN)のうち1つが格納される。
【0019】
なお、各メインカテゴリに従属する1つのサブカテゴリは、異なるメインカテゴリに従属するサブカテゴリとは独立して品目に割り当てることができる。つまり、あるメインカテゴリに従属する1つのサブカテゴリが品目に割り当てられた場合に、他のメインカテゴリに従属する特定のサブカテゴリを同じ品目に割り当てることについて特別な制限は存在しない。このように、メインカテゴリごとにサブカテゴリを独立して品目に割り当てることができることを、カテゴリが「キューブ構造」をとると呼ぶ。
なお、メインカテゴリごとにサブカテゴリを独立して品目に割り当てることができない特別な制限が存在することを、カテゴリが「ツリー構造」をとると呼ぶ(詳細は後記)。
【0020】
(品目データT3)
品目データT3は、品目の売上高を登録する。
図4に示すように、品目データT3は、「品目」、「日付」、「売上高」といった項目を備えており、品目ごとにレコードが作成される。
【0021】
項目「品目」には、例えば、品目に割り当てられたSKUコードが格納される。
項目「日付」には、年月日が格納される。
項目「売上高」には、1日の売上高が格納される。格納される売上高は、金額であってもよいし、単価が決められている場合には数量であってもよい。
【0022】
品目データT3のレコードは、1日の売上高が確定するたびに、ユーザがその売上高を入力部から逐次入力して作成される。なお、売上高は、経営管理や在庫管理などの管理に必要な実績値の一例であって、品目データT3に登録される値は、売上高ではなく他の実績値でもよい。他の実績値とは、例えば、生産高、在庫量がある。また、品目データT3に登録される実績値は、1種類だけでなく2種類以上であってもよい。
【0023】
(メインカテゴリ選択部1)
メインカテゴリ選択部1は、カテゴリマスタT1に登録されているメインカテゴリを少なくとも1種類選択する。メインカテゴリの選択は、例えば、データ表示装置Cの入力部からの入力によって実行することができる。本実施形態では、メインカテゴリは2種類選択する。
【0024】
(混合カテゴリ生成部2)
混合カテゴリ生成部2は、メインカテゴリ選択部1によって選択されたメインカテゴリに従属するサブカテゴリの組み合わせとなる複数の混合カテゴリを生成する。例えば、選択されたメインカテゴリが「Factory」と「Channel」の2つであった場合、「Factory」に従属するサブカテゴリF1、・・・、FNのうち1つと、「Channel」に従属するサブカテゴリC1、・・・CNのうち1つとを組み合わせてN^2個の混合カテゴリ(F1,C1)、・・・、(FN,CN)を生成する。
【0025】
(混合カテゴリ遷移部3)
混合カテゴリ遷移部3は、混合カテゴリ生成部2によって生成された混合カテゴリのうち1つが選択され所定の遷移操作がなされると、前記選択された混合カテゴリから新たな混合カテゴリに遷移する。混合カテゴリの選択と、所定の遷移操作とは、入力部からの入力によって実行することができる。「所定の遷移操作」の詳細については後記する。遷移先となる「新たな混合カテゴリ」は遷移操作によって1つを指す場合もあるし、複数を指す場合もある。
【0026】
(データ表示制御部4)
データ表示制御部4は、混合カテゴリ遷移部3によって遷移した新たな混合カテゴリに属する品目のデータを所定の表示態様で表示する。表示される品目のデータは、品目データT3を参照して所定の演算処理を実行することで求められ、例えば月次売上高の合計値などである(
図5(b)参照)。「所定の表示態様」とは、例えば、棒グラフ、散布図、円グラフなどさまざまな態様とすることができる。また、データ表示制御部4は、データ表示装置Cの表示部が表示する画面の表示内容を制御する。なお、データ表示制御部4は、入力部からの入力により、1品目のデータを表示することもできる。
【0027】
データ表示制御部4によって、データ表示装置Cの表示部が表示する画面は、例えば、
図5(a)に示すものとなる。
図5(a)の画面には、サブカテゴリ列51、サブカテゴリ行52、複数の棒グラフ、カテゴリの階層レベル53が描かれている。なお、画面の左から右への方向をX方向、上から下への方向をY方向と呼ぶ場合がある。
【0028】
サブカテゴリ列51は、メインカテゴリ選択部1によって選択されたメインカテゴリ(
図5(a)では、Channelとする)に従属するサブカテゴリ(説明の便宜上、カテゴリマスタT1にはC1,C2,C3の3つが登録されているとする)がX方向に並べて示されている。X方向に並べられたサブカテゴリは、「カテゴリX軸」を構成する。
サブカテゴリ行52は、メインカテゴリ選択部1によって選択されたメインカテゴリ(
図5(a)では、Factoryとする)に従属するサブカテゴリ(説明の便宜上、カテゴリマスタT1にはF1,F2,F3の3つが登録されているとする)がY方向に並べて示されている。Y方向に並べられたサブカテゴリは、「カテゴリY軸」を構成する。
【0029】
混合カテゴリ生成部2は、カテゴリX軸を構成するサブカテゴリC1,C2,C3と、カテゴリY軸を構成するサブカテゴリF1,F2,F3とを用いて9(=3×3)個の混合カテゴリ(C1,F1)、・・・、(C3,F3)を生成する。データ表示制御部4は、生成された混合カテゴリに属する品目群から求められるグラフをグリッド状に配置して表示する。各グラフが配置される位置は、
図5(a)に示すように、サブカテゴリ列51に表示されたサブカテゴリの位置、および、サブカテゴリ行52に表示されたサブカテゴリの位置に対応している。
【0030】
図5(b)は、
図5(a)中の混合カテゴリ(C3,F3)に対応するグラフ54を抜粋した図である。
図5(b)のグラフ54は、混合カテゴリ(C3,F3)に属するすべての品目を月ごとに集約した月次売上高の推移を示す棒グラフである。各々の棒の高さは、混合カテゴリ(C3,F3)に属するすべての品目に亘る売上高の合計値である。この合計値は、品目データT3を参照し、周知の演算処理を実行することで求められる。混合カテゴリ(C3,F3)に関する上記の説明は、他の混合カテゴリにもあてはまる。
【0031】
図5(a)のサブカテゴリ列51の右端部には、X方向に並べられたサブカテゴリC1,C2,C3の和集合となる合計サブカテゴリCTが配置されている。合計サブカテゴリCTは、混合カテゴリ生成部2が生成する。混合カテゴリ生成部2は、合計サブカテゴリCTと、カテゴリY軸を構成するサブカテゴリF1,F2,F3の各々との混合カテゴリ(CT,F1)、(CT,F2)、(CT,F3)を生成する。例えば、データ表示制御部4は、混合カテゴリ(CT,F1)、(CT,F2)、(CT,F3)に属する品目群から求められるグラフをサブカテゴリの各々に対応する位置にて表示する。
【0032】
図5(a)のサブカテゴリ行52の下端部には、Y方向に並べられたサブカテゴリF1,F2,F3の和集合となる合計サブカテゴリFTが配置されている。合計サブカテゴリFTは、混合カテゴリ生成部2が生成する。混合カテゴリ生成部2は、合計サブカテゴリFTと、カテゴリX軸を構成するサブカテゴリC1,C2,C3の各々との混合カテゴリ(C1,FT)、(C2,FT)、(C3,FT)を生成する。例えば、データ表示制御部4は、混合カテゴリ(C1,FT)、(C2,FT)、(C3,FT)に属する品目群から求められるグラフをサブカテゴリの各々に対応する位置にて表示する。
【0033】
混合カテゴリ生成部2は、合計サブカテゴリCTと合計サブカテゴリFTとを用いて合計カテゴリ(CT,FT)を生成する。合計カテゴリ(CT,FT)は、サブカテゴリC1,C2,C3,F1,F2,F3の和集合に相当する。データ表示制御部4は、合計カテゴリ(CT,FT)に属する品目群から求められるグラフをサブカテゴリの各々に対応する位置に配置して表示する。
【0034】
階層レベル53は、画面に表示中の混合カテゴリに対応する現在の階層レベルを示す。データ表示制御部4は、階層レベル53を画面の下部に表示する。
図5(a)の階層レベル53中の「A」(All)は、品目データT3に登録されているすべての品目が属する全カテゴリを表す。
図5(a)の階層レベル53は、全カテゴリ「A」に属する品目群から、サブカテゴリG1に属する品目群、サブカテゴリSup1に属する品目群の順に品目が絞り込まれていることを示す。よって、例えば、
図5(a)の混合カテゴリ(C1,F1)に属する品目群は、サブカテゴリG1,Sup1,C1,F1に属する品目群である。
【0035】
<遷移操作の具体例>
図5(a)に示したような、混合カテゴリをグリッド状に配置した画面に対して、混合カテゴリ遷移部3は、入力部からの遷移操作によってさまざまなカテゴリの遷移を実行し、カテゴリごとの品目の管理を実現する。以下、遷移操作の具体例について説明する。
【0036】
(カテゴリ軸の変更)
遷移操作の具体例として、混合カテゴリ遷移部3が実行するカテゴリ軸の変更の手順について説明する。データ表示装置Cの表示部は、データ表示制御部4によって、
図6に示す画面を表示している。
図6の画面において、メインカテゴリ選択部1は、「Channel」をカテゴリX軸とし、「Factory」をカテゴリY軸として選択している。混合カテゴリ生成部2は、16(=4×4)個の混合カテゴリ(C1,F1)、・・・、(CT,F1)、・・・、(C1,FT)、・・・、(CT,FT)を生成する。データ表示制御部4は、これらの16個の混合カテゴリに対応するグラフを表示している。階層レベル53は全カテゴリ「A」にある。なお、生成される混合カテゴリの個数、表示されるグラフの個数は上記に限られず、より多くすることもできるし、より少なくすることもできる。
【0037】
図6において、ユーザは指Fで、混合カテゴリ(CT,FT)に対応するグラフ61をダブルタップする。すると、
図7に示すように、データ表示制御部4は、カテゴリ軸候補表示エリアRを、カテゴリ列CTの右隣り、かつ、カテゴリ行FTの下隣りに展開表示する。カテゴリ軸候補表示エリアRには、現在カテゴリ軸ボックス71と、X方向に並んで配置されているカテゴリX軸候補ボックス72a,72b,72d,72eと、Y方向に並んで配置されているカテゴリY軸候補ボックス73a,73c,73d,73eが存在する。
なお、
図7の画面例は、データ表示装置Cの表示部がデータ表示制御部4によって表示する所定の表示態様の一例であり、所定の表示態様は、この画面例に限定されない。このことは、
図7以外の図面の画面例についても適用される。
【0038】
現在カテゴリ軸ボックス71は、メインカテゴリ選択部1がカテゴリX軸およびカテゴリY軸として選択しているメインカテゴリを明示するボックスである。
図7では、カテゴリX軸として選択されているメインカテゴリ「Channel」と、カテゴリY軸として選択されているメインカテゴリ「Factory」とが現在カテゴリ軸ボックス71内に記載されている。
カテゴリX軸候補ボックス72a,72b,72d,72eは、メインカテゴリ選択部1がカテゴリX軸として選択しているメインカテゴリ以外のメインカテゴリを明示するボックスである。また、カテゴリY軸候補ボックス73a,73c,73d,73eは、メインカテゴリ選択部1がカテゴリY軸として選択しているメインカテゴリ以外のメインカテゴリを明示するボックスである。
【0039】
カテゴリX軸候補ボックス72bが示すメインカテゴリ「Factory」は、すでにカテゴリY軸として選択されているため、非アクティブ表示(文字の色を反転表示)にし、選択不可状態になっている。同様に、カテゴリY軸候補ボックス73cが示すメインカテゴリ「Channel」は、すでにカテゴリX軸として選択されているため、非アクティブ表示(文字の色を反転表示)にし、選択不可状態になっている。
カテゴリX軸候補ボックス72d,72eは、画面の表示領域外に配置されており、
図7では、ボックスを破線表示で示している。ユーザは、例えば、カテゴリ軸候補表示エリアRの一部をタッチし、左方向にスワイプすることで、カテゴリX軸候補ボックス72d,72eを、画面の表示領域内にスクロール表示することができる。
カテゴリY軸候補ボックス73c(一部),73d,73eは、画面の表示領域外に配置されており、
図7では、ボックスを破線表示で示している。ユーザは、例えば、カテゴリ軸候補表示エリアRの一部をタッチし、上方向にスワイプすることで、カテゴリY軸候補ボックス73c,73d,73eを、画面の表示領域内にスクロール表示することができる。
【0040】
図8に示すように、例えば、カテゴリY軸のメインカテゴリを、現在の「Factory」から「Supplier」に変更したい場合には、ユーザは、カテゴリY軸候補ボックス73a(
図7)を現在カテゴリ軸ボックス71へスワイプする(矢印81参照)。すると、メインカテゴリ選択部1は、カテゴリY軸のメインカテゴリとして「Supplier」を選択する。よって、データ表示制御部4は、カテゴリY軸のサブカテゴリ行82をF1,F2,F3,FTからSup1,Sup2,Sup3,SupTに変更して表示する。また、混合カテゴリ生成部2は、16(=4×4)個の混合カテゴリ(C1,Sup1)、・・・、(CT,Sup1)、・・・、(C1,SupT)、・・・、(CT,SupT)を生成する。よって、データ表示制御部4は、これらの16個の混合カテゴリに対応するグラフを表示する。
【0041】
カテゴリ軸候補表示エリアRにおいて、現在カテゴリ軸ボックス71には、変更後のカテゴリY軸のメインカテゴリである「Supplier」が記載される。スワイプしたカテゴリY軸候補ボックス73aが消え(現在カテゴリ軸ボックス71内に吸収され)、変更前のカテゴリY軸のメインカテゴリである「Factory」に対応するカテゴリY軸候補ボックス73bが出現する。カテゴリY軸のメインカテゴリが「Supplier」に変更したため、カテゴリX軸候補ボックス72aが示すメインカテゴリ「Supplier」は非アクティブ表示になり選択不可状態になる(カテゴリX軸のメインカテゴリとカテゴリY軸のメインカテゴリが同じになるという禁則を回避するため)。これらの表示の変更は、データ表示制御部4が実行する。
【0042】
図9に示すように、例えば、カテゴリX軸のメインカテゴリを、現在の「Channel」から「Segment」に変更したい場合には、ユーザは、カテゴリX軸候補ボックス72d(
図8)を現在カテゴリ軸ボックス71へスワイプする(矢印91参照)。すると、メインカテゴリ選択部1は、カテゴリX軸のメインカテゴリとして「Segment」を選択する。よって、データ表示制御部4は、カテゴリX軸のサブカテゴリ列92をC1,C2,C3,CTからSeg1,Seg2,Seg3,SegTに変更して表示する。また、混合カテゴリ生成部2は、16(=4×4)個の混合カテゴリ(Seg1,Sup1)、・・・、(SegT,Sup1)、・・・、(Seg1,SupT)、・・・、(SegT,SupT)を生成する。よって、データ表示制御部4は、これらの16個の混合カテゴリに対応するグラフを表示する。
【0043】
カテゴリ軸候補表示エリアRにおいて、現在カテゴリ軸ボックス71には、変更後のカテゴリX軸のメインカテゴリである「Segment」が記載される。スワイプしたカテゴリX軸候補ボックス72dが消え(現在カテゴリ軸ボックス71内に吸収され)、変更前のカテゴリX軸のメインカテゴリである「Channel」に対応するカテゴリX軸候補ボックス72cが出現する。カテゴリX軸のメインカテゴリが「Segment」に変更したため、カテゴリY軸候補ボックス73dが示すメインカテゴリ「Segment」は非アクティブ表示になり選択不可状態になる。これらの表示の変更は、データ表示制御部4が実行する。
【0044】
カテゴリX軸のメインカテゴリ、および、カテゴリY軸のメインカテゴリを変更した後、ユーザは、カテゴリ軸候補表示エリアRの閉じるボタン93をタップする。すると、
図10に示すように、データ表示装置Cの表示部は、カテゴリ軸候補表示エリアRを閉じ、メインカテゴリが変更された、カテゴリX軸およびカテゴリY軸によるグラフを一覧表示する。
以上の手順により、カテゴリ軸の変更が実現される。
【0045】
(ドリルダウン)
遷移操作の具体例として、混合カテゴリ遷移部3が実行するドリルダウンの手順について説明する。ドリルダウンとは、カテゴリの絞り込みを意味する。データ表示装置Cの表示部は、データ表示制御部4によって、
図11に示す画面を表示している。
図11に示す画面は、
図6に示す画面と同等である。
【0046】
図11の表示データ系列Vは、現在の階層レベル53においてグラフの一覧表示が行われる混合カテゴリの表示対象を示す式である。表示データ系列Vは、カテゴリマスタT1に登録されている5種類のメインカテゴリに対応して5つの成分からなり、各メインカテゴリのサブカテゴリを値に持つ。
図11に関しては、カテゴリX軸のメインカテゴリを「Channel」としているため、表示データ系列Vの第4の成分は、C1〜C3の値をとり、また、カテゴリY軸のメインカテゴリを「Factory」としているため、表示データ系列Vの第3の成分は、F1〜F3の値をとる。メインカテゴリ「Segment」、「Supplier」、「Item Group」は、カテゴリ軸に指定されていないため、表示データ系列Vの第1,第2,第5の成分はそれぞれ、各メインカテゴリに属するすべてのサブカテゴリを対象とすることを示すSegall、Supall、Gallをとる。
【0047】
図11において、ユーザは指Fで、混合カテゴリ(C2,F2)に対応するグラフ111をダブルタップする。すると、
図12に示すように、データ表示制御部4は、カテゴリ軸候補表示エリアRを、カテゴリ列C2,C3の間、かつ、カテゴリ行F2,F3の間に展開表示する。
図7と同様、カテゴリ軸候補表示エリアRには、現在カテゴリ軸ボックス121と、X方向に並んで配置されているカテゴリX軸候補ボックス122a,122b,122d,122eと、Y方向に並んで配置されているカテゴリY軸候補ボックス123a,123c,123d,123eが存在する。
【0048】
なお、現在カテゴリ軸ボックス121は、混合カテゴリ(C2,F2)に対応するグラフ111の右下に表示される。これにより、右利きのユーザに対して、カテゴリ軸候補表示エリアR中のボックスのスワイプを容易にすることができる。ユーザが左利きの場合、データ表示制御部4は、現在カテゴリ軸ボックス121を、混合カテゴリ(C2,F2)に対応するグラフ111の左下に表示することができる。このような表示の設計変更は、他の遷移操作にもあてはまる。
【0049】
図12において、ダブルタップされたグラフ111は、ハイライトされたデータとしてhとして表記することができる。データhは、表示データ系列Vの元となり、混合カテゴリ(C2,F2)に対応しているため、h=(Segall,Supall,「F2」,「C2」,Gall)と表記する。
【0050】
図13に示すように、例えば、選択したグラフ111の混合カテゴリ(C2,F2)についてF2から、F2のSegment一覧にドリルダウンをしたい場合には、ユーザは、カテゴリY軸候補ボックス123d(
図12)を現在カテゴリ軸ボックス121へスワイプする(矢印131参照)。すると、メインカテゴリ選択部1は、カテゴリY軸のメインカテゴリとして「Segment」を選択する。よって、データ表示制御部4は、カテゴリY軸のサブカテゴリ行132をF1,F2,F3,FTからSeg1,Seg2,Seg3,SegTに変更して表示する。また、混合カテゴリ生成部2は、16(=4×4)個の混合カテゴリ)、・・・、(CT,Seg1)、・・・、(C1,SegT)、・・・、(CT,SegT)を生成する。よって、データ表示制御部4は、これらの16個の混合カテゴリに対応するグラフを表示する。
【0051】
階層レベル133は、F2からのドリルダウンにより全カテゴリ「A」からサブカテゴリ「F2」に遷移したことを表示する。混合カテゴリ生成部2が生成した混合カテゴリ(C1,Seg1)、・・・、(C3,Seg3)は、サブカテゴリ「F2」に従属するカテゴリであり、表示データ系列Vの第3の成分は、「Fi」から「F2」に固定される。
【0052】
カテゴリ軸候補表示エリアRにおいて、現在カテゴリ軸ボックス121には、ドリルダウン後のカテゴリY軸のメインカテゴリである「Segment」が記載される。スワイプしたカテゴリY軸候補ボックス123dが消え(現在カテゴリ軸ボックス121内に吸収され)、変更前のカテゴリY軸のメインカテゴリである「Factory」に対応するカテゴリY軸候補ボックス123bが出現する。カテゴリY軸のメインカテゴリが「Segment」に変更したため、カテゴリX軸候補ボックス122dが示すメインカテゴリ「Segment」は非アクティブ表示になり選択不可状態になる。これらの表示の変更は、データ表示制御部4が実行する。
【0053】
なお、出現したカテゴリY軸候補ボックス123b「Factory」を現在カテゴリ軸ボックス121に戻すようにスワイプすると、F2からのドリルダウンをキャンセルし、
図12の画面に戻ることができる。また、階層レベル133に表示されているサブカテゴリ「F2」をタップすることで、F2からのドリルダウンをキャンセルし、
図12の画面に戻ることもできる。
【0054】
図14に示すように、カテゴリY軸を構成するF2からのドリルダウンの後、例えば、選択したグラフ111の混合カテゴリ(C2,Seg2)についてC2から、C2のSupplier一覧にドリルダウンをしたい場合には、ユーザは、カテゴリX軸候補ボックス122a(
図13)を現在カテゴリ軸ボックス121へスワイプする(矢印141参照)。すると、メインカテゴリ選択部1は、カテゴリX軸のメインカテゴリとして「Supplier」を選択する。よって、データ表示制御部4は、カテゴリX軸のサブカテゴリ列142をC1,C2,C3,CTからSup1,Sup2,Sup3,SupTに変更して表示する。また、混合カテゴリ生成部2は、16(=4×4)個の混合カテゴリ(Sup1,Seg1)、・・・、(SupT,Seg1)、・・・、(Sup1,SegT)、・・・、(SupT,SegT)を生成する。よって、データ表示制御部4は、これらの16個の混合カテゴリに対応するグラフを表示する。
【0055】
階層レベル133は、C2からのドリルダウンによりサブカテゴリ「F2」からサブカテゴリ「C2」に遷移したことを表示する。混合カテゴリ生成部2が生成した混合カテゴリ(Sup1,Seg1)、・・・、(Sup3,Seg3)は、サブカテゴリ「C2」に従属するカテゴリであり、表示データ系列Vの第4の成分は、「Cj」から「C2」に固定される。
【0056】
カテゴリ軸候補表示エリアRにおいて、現在カテゴリ軸ボックス121には、ドリルダウン後のカテゴリX軸のメインカテゴリである「Supplier」が記載される。スワイプしたカテゴリX軸候補ボックス122aが消え(現在カテゴリ軸ボックス121内に吸収され)、変更前のカテゴリX軸のメインカテゴリである「Channel」に対応するカテゴリY軸候補ボックス123cが出現する。カテゴリX軸のメインカテゴリが「Supplier」に変更したため、カテゴリY軸候補ボックス123aが示すメインカテゴリ「Supplier」は非アクティブ表示になり選択不可状態になる。これらの表示の変更は、データ表示制御部4が実行する。
【0057】
なお、出現したカテゴリX軸候補ボックス122c「Channel」を現在カテゴリ軸ボックス121に戻すようにスワイプすると、C2からのドリルダウンをキャンセルし、
図13の画面に戻ることができる。また、階層レベル133に表示されているサブカテゴリ「C2」をタップすることで、C2からのドリルダウンをキャンセルし、
図13の画面に戻ることもできる。
【0058】
F2からのドリルダウン、C2からのドリルダウンを実行した後、ユーザは、カテゴリ軸候補表示エリアRの閉じるボタン143をタップする。すると、
図15に示すように、データ表示装置Cの表示部は、カテゴリ軸候補表示エリアRを閉じ、ドリルダウンが実行された後の、カテゴリX軸およびカテゴリY軸によるグラフを一覧表示する。
以上の手順により、ドリルダウンが実現される。なお、ユーザが所望すれば、上記の手順を繰り返して3回目以上のドリルダウンを実行することができる。
【0059】
(合計カテゴリの操作の応用例)
遷移操作の具体例として、合計カテゴリの操作の応用例について説明する。データ表示装置Cの表示部は、データ表示制御部4によって、
図16に示す画面を表示している。
図16に示す画面は、
図6に示す画面と同等である。
【0060】
図16において、ユーザは指Fで、合計カテゴリ(CT,F2)に対応するグラフ161をダブルタップする。すると、
図17に示すように、データ表示制御部4は、カテゴリ軸候補表示エリアRを、カテゴリ列CTの右隣り、かつ、カテゴリ行F2,F3の間に展開表示する。
図6,
図11と同様、カテゴリ軸候補表示エリアRには、現在カテゴリ軸ボックス171と、X方向に並んで配置されているカテゴリX軸候補ボックス172a,172b,172d,172eと、Y方向に並んで配置されているカテゴリY軸候補ボックス173a,173c,173d,173eが存在する。
【0061】
グラフ161のカテゴリX軸は、合計カテゴリ(CT,F2)の合計サブカテゴリCTである。よって、カテゴリX軸候補ボックス172a,172b,172d,172eを現在カテゴリ軸ボックス171にスワイプする操作は、すでに説明した、カテゴリX軸のメインカテゴリの変更に相当する。
【0062】
図18に示すように、例えば、ユーザが、カテゴリX軸候補ボックス172a(
図17)を現在カテゴリ軸ボックス171へスワイプする(矢印181参照)。すると、メインカテゴリ選択部1は、カテゴリX軸のメインカテゴリとして「Supplier」を選択する。データ表示制御部4は、すでに説明した、カテゴリX軸の変更に伴う混合カテゴリに対応するグラフの変更表示、および、カテゴリ軸候補表示エリアR内の、現在カテゴリ軸ボックス171、カテゴリX軸候補ボックス172a〜eの変更表示を行う。なお、カテゴリX軸のメインカテゴリの変更は、ドリルダウンとは異なり、階層レベル182は、全カテゴリ「A」のままである。
【0063】
グラフ161のカテゴリY軸は、合計カテゴリ(SupT,F2)のサブカテゴリF2である。よって、カテゴリY軸候補ボックス173a,173c,173d,173eを現在カテゴリ軸ボックス171にスワイプする操作は、すでに説明した、カテゴリY軸のサブカテゴリF2のドリルダウンに相当する。
【0064】
図19に示すように、例えば、ユーザが、カテゴリY軸候補ボックス173d(
図17)を現在カテゴリ軸ボックス171へスワイプする(矢印191参照)。すると、メインカテゴリ選択部1は、カテゴリY軸のメインカテゴリとして「Segment」を選択する。データ表示制御部4は、すでに説明した、カテゴリY軸のサブカテゴリF2のドリルダウンに伴う混合カテゴリに対応するグラフの変更表示、および、カテゴリ軸候補表示エリアR内の、現在カテゴリ軸ボックス171、カテゴリY軸候補ボックス173a〜eの変更表示を行う。なお、カテゴリY軸のサブカテゴリF2のドリルダウンによって、階層レベル182は、全カテゴリ「A」からサブカテゴリF2に遷移する。
【0065】
このように、合計カテゴリの操作によって、カテゴリ軸のメインカテゴリの変更と、サブカテゴリのドリルダウンとの組合せを実現することができる。
【0066】
(カテゴリの集約)
遷移操作の具体例として、混合カテゴリ遷移部3が実行するカテゴリの集約の手順について説明する。データ表示装置Cの表示部は、データ表示制御部4によって、
図20に示す画面を表示している。
図20に示す画面は、
図6に示す画面と同等である。
【0067】
図20において、ユーザは、例えば、混合カテゴリ(C3,F1)に対応するグラフ201をタップかつホールドする。すると、グラフ201が選択状態になるとともに、グラフ201を画面上の任意の位置に移動可能な状態になる。
【0068】
ここで、ユーザが、ホールド中のグラフ201を、混合カテゴリ(C1,F1)に対応するグラフ202にドラッグする(矢印203参照)。すると、
図21に示すように、データ表示制御部4は、混合カテゴリ(C3,F1)と混合カテゴリ(C1,F1)の和集合となる集約カテゴリ(C1+C3,F1)に対応するグラフ211を表示する。また、メインカテゴリ選択部1は、カテゴリX軸のサブカテゴリとして、サブカテゴリC1およびサブカテゴリC3の和集合となるC1+C3を作成し、データ表示制御部4は、カテゴリX軸のサブカテゴリ列に集約サブカテゴリC1+C3(212)を表示する。集約カテゴリのグラフ211の表示位置は、例えば、移動先のグラフ(
図20のグラフ202)に隣接する位置としてもよいし、他の位置であってもよい。集約サブカテゴリの表示位置は、例えば、移動先のサブカテゴリ(
図21では「C1」)に隣接する位置としてもよいし、他の位置であってもよい。
【0069】
集約カテゴリ(C1+C3,F1)に対応するグラフ211は、例えば、サブカテゴリの和集合C1+C3にも属し、かつ、サブカテゴリF1にも属する品目を月ごとに集約した月次売上高の推移を示す棒グラフである。グラフ211の棒の高さは、グラフ201の棒の高さと、グラフ202の棒の高さを合わせたものに等しい。
このように、カテゴリの集約、および、集約したデータのグラフを迅速かつ確実に生成、画面表示することができる。
【0070】
カテゴリの集約、および、集約したデータのグラフの画面表示は逐次的に実行することができる。例えば、
図22に示すように、集約カテゴリ(C1+C3,F1)に対応するグラフ211が表示された後、ユーザは、混合カテゴリ(C3,F2)に対応するグラフ221をタップかつホールドし、さらに、ホールド中のグラフ221を、混合カテゴリ(C1,F2)に対応するグラフ222にドラッグする(矢印223参照)。
【0071】
すると、
図23に示すように、データ表示制御部4は、混合カテゴリ(C3,F2)と混合カテゴリ(C1,F2)の和集合となる集約カテゴリ(C1+C3,F2)に対応するグラフ231を表示する。集約カテゴリ(C1+C3,F2)に対応するグラフ231は、例えば、サブカテゴリの和集合C1+C3にも属し、かつ、サブカテゴリF2にも属する品目を月ごとに集約した月次売上高の推移を示す棒グラフである。グラフ231の棒の高さは、グラフ221の棒の高さと、グラフ222の棒の高さを合わせたものに等しい。
【0072】
さらに、例えば、
図24に示すように、生成した集約カテゴリ(C1+C3,F2)に対応するグラフ231が表示された後、ユーザは、グラフ231タップかつホールドし、生成した集約カテゴリ(C1+C3,F1)に対応するグラフ211にドラッグする(矢印241参照)。すると、
図25に示すように、データ表示制御部4は、集約カテゴリ(C1+C3,F1)と集約カテゴリ(C1+C3,F2)の和集合となる集約カテゴリ(C1+C3,F1+F2)に対応するグラフ251を表示する。また、メインカテゴリ選択部1は、カテゴリY軸のサブカテゴリとして、サブカテゴリF1およびサブカテゴリF2の和集合となるF1+F2を作成し、データ表示制御部4は、カテゴリY軸のサブカテゴリ行に集約サブカテゴリF1+F2(252)を表示する。集約カテゴリのグラフ251の表示位置は、例えば、移動先のグラフ(
図24のグラフ211)に隣接する位置としてもよいし、他の位置であってもよい。集約サブカテゴリの表示位置は、例えば、移動先のサブカテゴリ(
図25では「F1」)に隣接する位置としてもよいし、他の位置であってもよい。
【0073】
集約カテゴリ(C1+C3,F1+F2)に対応するグラフ251は、例えば、サブカテゴリの和集合C1+C3にも属し、かつ、サブカテゴリF1+F2にも属する品目を月ごとに集約した月次売上高の推移を示す棒グラフである。グラフ251の棒の高さは、グラフ211の棒の高さと、グラフ231の棒の高さを合わせたものに等しい。
このように、カテゴリの集約、および、集約したデータのグラフの画面表示は逐次的に実行することができる。
【0074】
(カテゴリの一括集約)
カテゴリの集約について、上記したようなグラフ単位で行う代わりに、サブカテゴリ単位で一括集約することができる。例えば、
図26に示すように、ユーザは、カテゴリX軸のサブカテゴリC3(261)をタップかつホールドする。すると、サブカテゴリC3(261)が選択状態になるとともに、サブカテゴリC3(261)を画面上の任意の位置に移動可能な状態になる。
【0075】
ここで、ユーザが、ホールド中のサブカテゴリC3(261)を、サブカテゴリC1(262)にドラッグする(矢印263参照)。すると、
図27に示すように、データ表示制御部4は、カテゴリY軸を構成するサブカテゴリF1,F2,F3,FTについて、集約サブカテゴリC1+C3(264)と混合した一括集約カテゴリ(C1+C3,F1),(C1+C3,F2),(C1+C3,F3),(C1+C3,FT)に対応するグラフ265,266,267,268を一度に表示する。ここで、メインカテゴリ選択部1は、カテゴリX軸のサブカテゴリとして、サブカテゴリC1およびサブカテゴリC3の和集合となるC1+C3を作成し、データ表示制御部4は、カテゴリX軸のサブカテゴリ列に一括集約サブカテゴリC1+C3(264)を表示する。一括集約カテゴリのグラフ265,266,267,268の表示位置は、例えば、移動先のサブカテゴリ(
図27では「C1」)に対応するグラフに隣接する位置としてもよいし、他の位置であってもよい。一括集約サブカテゴリの表示位置は、例えば、移動先のサブカテゴリに隣接する位置としてもよいし、他の位置であってもよい。
このように、カテゴリの集約について、サブカテゴリ単位で一括集約することができる。
【0076】
以上の説明から、第1の実施形態によれば、データ表示装置Cは、選択された混合カテゴリに対応するグラフの一覧を表示している場合において、ユーザがさらなる分析をしたいグラフ(カテゴリ)を決定し、選択すると、選択したグラフに隣接するようにしてメインカテゴリの候補(例:カテゴリX軸候補ボックス72a(
図7)、カテゴリX軸候補ボックス122a(
図12))を表示することで、そのグラフに対する、カテゴリ軸の変更、ドリルダウンなどといったカテゴリの遷移操作を受け付けることができる。よって、従来のように、チェックボックスやコンボボックスなどを操作してカテゴリを選択するために、選択したグラフから視点を離す必要がない。また、表示されるメインカテゴリの候補は、表示されているグラフの一覧に重なることはない。このため、品目群の特性が表示されるカテゴリの遷移を円滑にすることができる。
また、カテゴリの遷移操作がカテゴリの集約である場合、集約カテゴリのグラフが遷移先のカテゴリのグラフに隣接して表示される(例えば、
図21のグラフ201、211参照)。よって、遷移先のカテゴリのグラフから視点を離す必要がなくなり、カテゴリの遷移を円滑にすることができる。
したがって、品目の管理を、多数の品目を分類するカテゴリごとに行うことを迅速かつ確実に行うことができる。
その結果、経営管理上、または、在庫管理上、問題となるカテゴリを容易に把握することができる。
また、チェックボックスやコンボボックスなどを表示するスペースを必要としないため、タブレット端末などの画面領域の小さな端末を用いても、カテゴリの遷移操作を容易にすることができる。
【0077】
≪第2の実施形態≫
第1の実施形態では、カテゴリがキューブ構造をとっていたのに対して、第2の実施形態では、カテゴリがツリー構造をとる。
特定のサブカテゴリに対して、
図28に示すようなツリー構造が存在する場合、メインカテゴリごとにサブカテゴリを独立して品目に割り当てることができない。具体的には、メインカテゴリ「Segment」においてサブカテゴリ「Seg2」に属する品目は、メインカテゴリ「Factory」においてサブカテゴリ「F3」または「F4」のいずれかに必ず属し、「F1」などに属することはない。また、メインカテゴリ「Factory」においてサブカテゴリ「F4」に属する品目は、メインカテゴリ「Item Group」においてサブカテゴリ「G5」または「G6」に必ず属し、「G1」などに属することはない。
【0078】
(ドリルダウン)
データ表示制御部4によって、データ表示装置Cの表示部が表示する画面は、例えば、
図29に示すものとなる。
図29の画面には、ツリー構造をとるメインカテゴリ291、そのメインカテゴリ291に従属するサブカテゴリ列292、複数の棒グラフ、カテゴリの階層レベル293が描かれている。
【0079】
メインカテゴリ291は、メインカテゴリ選択部1によって選択される。
図29では、「Segment」が選択される。混合カテゴリ生成部2は、1種類しかないメインカテゴリに対して、複数の混合カテゴリを生成することができる(1種類であっても便宜上「混合」と呼ぶ)。
図29によれば、メインカテゴリ「Segment」に従属するサブカテゴリ「Seg1」「Seg2」「Seg3」を、混合カテゴリとして生成することができる。また、混合カテゴリ生成部2は、サブカテゴリ「Seg1」「Seg2」「Seg3」の和集合となる合計サブカテゴリ「ST」も混合カテゴリとして生成することができる。
【0080】
図29において、ユーザは指Fで、混合カテゴリ「Seg2」に対応するグラフ294をダブルタップする。すると、混合カテゴリ生成部2は、混合カテゴリ「Seg2」に従属している(
図28参照)サブカテゴリ「F3」および「F4」を混合カテゴリとして生成する。そして、
図30に示すように、データ表示制御部4は、混合カテゴリ「F3」および「F4」に対応するグラフ301,302を、例えば、混合カテゴリ「Seg2」の下方に展開表示する。また、データ表示制御部4は、この展開表示がサブカテゴリ「Seg2」に対してなされたことを明示するため、サブカテゴリ「Seg2」をハイライト表示する。なお、このとき、メインカテゴリ「Factory」がメインカテゴリ選択部1によって選択されている。
階層レベル293は、Seg2におけるドリルダウンにより全カテゴリ「A」から混合カテゴリ「Seg2」に遷移したことを表示する。
【0081】
Seg2からのドリルダウンの後、ユーザは指Fで、混合カテゴリ「F4」に対応するグラフ302をダブルタップすることで、混合カテゴリ「F4」からのドリルダウンを行うことができる。この場合、混合カテゴリ生成部2は、混合カテゴリ「F4」に従属している(
図28参照)サブカテゴリ「G5」および「G6」を混合カテゴリとして生成する。そして、
図31に示すように、データ表示制御部4は、混合カテゴリ「G5」および「G6」に対応するグラフ311,312を、例えば、混合カテゴリ「F4」の下方に展開表示する。また、データ表示制御部4は、この展開表示がサブカテゴリ「F4」に対してなされたことを明示するため、サブカテゴリ「F4」をハイライト表示する。なお、このとき、メインカテゴリ「Item Group」がメインカテゴリ選択部1によって選択されている。
【0082】
階層レベル293は、F4におけるドリルダウンにより混合カテゴリ「Seg2」から混合カテゴリ「F4」に遷移したことを表示する。
以上の手順により、カテゴリがツリー構造をとる場合のドリルダウンが実現される。なお、ユーザが所望すれば、上記の手順を繰り返してツリー構造のより深いカテゴリへのドリルダウンを実行することができる。
【0083】
(カテゴリの集約)
ツリー構造をとるカテゴリに対して、カテゴリの集約を行うことができる。
図32は、
図30と実質的に同等の図面である。
図32において、ユーザは、混合カテゴリF4に対応するグラフ302をタップかつホールドする。すると、グラフ302が選択状態になるとともに、グラフ302を画面上の任意の位置に移動可能な状態になる。
【0084】
ここで、ユーザが、ホールド中のグラフ302を、混合カテゴリF3に対応するグラフ301にドラッグする(矢印321参照)。すると、
図33に示すように、データ表示制御部4は、混合カテゴリF3と混合カテゴリF4の和集合となる集約カテゴリ(F3+F4)に対応するグラフ331を表示する。このとき、混合カテゴリ生成部2は、この集約カテゴリ(F3+F4)を生成している。集約カテゴリのグラフ331の表示位置は、例えば、移動先のグラフ301に隣接する位置としてもよいし、他の位置であってもよい。
【0085】
集約カテゴリ(F3+F4)に対応するグラフ331は、例えば、サブカテゴリの和集合F3+F4にも属し、かつ、サブカテゴリSeg2にも属する品目を月ごとに集約した月次売上高の推移を示す棒グラフである。グラフ331の棒の高さは、グラフ301の棒の高さと、グラフ302の棒の高さを合わせたものに等しい。
このように、カテゴリの集約、および、集約したデータのグラフを迅速かつ確実に生成し、画面表示することができる。
【0086】
ここで、
図33において、ユーザが指Fで、集約カテゴリ(F3+F4)に対応するグラフ331をダブルタップすることができる。この場合、混合カテゴリ生成部2は、集約カテゴリ(F3+F4)に従属しているサブカテゴリ「G4」、「G5」、「G6」を混合カテゴリとして生成する。より詳細にいえば、集約カテゴリ(F3+F4)のうち混合カテゴリ「F3」に従属しているサブカテゴリ「G4」と、集約カテゴリ(F3+F4)のうち混合カテゴリ「F4」に従属しているサブカテゴリ「G5」および「G6」とをまとめて生成している。
【0087】
そして、
図34に示すように、データ表示制御部4は、混合カテゴリ「G4」、「G5」、「G6」にそれぞれ対応するグラフ341,342,343を、例えば、集約カテゴリ(F3+F4)の下方に展開表示する。また、データ表示制御部4は、この展開表示が集約カテゴリ(F3+F4)に対してなされたことを明示するため、集約カテゴリ(F3+F4)をハイライト表示する。なお、このとき、メインカテゴリ「Item Group」がメインカテゴリ選択部1によって選択されている。
階層レベル293は、集約カテゴリ(F3+F4)におけるドリルダウンにより混合カテゴリ「Seg2」から集約カテゴリ(F3+F4)に遷移したことを表示する。
このように、集約カテゴリに対するドリルダウンを実行することもできる。
【0088】
第2の実施形態によれば、カテゴリがツリー構造をとる場合であっても、品目の管理を、多数の品目を分類するカテゴリごとに行うことを迅速かつ確実に行うことができる。
【0089】
≪その他≫
本実施形態では、タブレット端末のような画面領域の小さな端末を用いた場合について説明したが、パーソナルコンピュータのような画面領域の大きなディスプレイを備えた端末を用いた場合についても、本発明を適用することができる。
【0090】
本実施形態では、画面表示されるカテゴリ軸を2種類用意し、混合カテゴリに対応するグラフの一覧を2次元に配置した場合について説明した。しかし、例えば、画面表示されるカテゴリ軸を1種類だけ用意し、混合カテゴリに対応するグラフの一覧を1次元に配置した場合についても本発明を適用することができる。この場合、メインカテゴリ選択部1は、1種類のメインカテゴリを選択し、混合カテゴリ生成部2は、選択されたメインカテゴリに従属するサブカテゴリと同じとなる(または、サブカテゴリの和集合となる合計カテゴリを追加してもよい)カテゴリの集合を混合カテゴリとして生成する。データ表示制御部4による品目のデータの表示、混合カテゴリに対応するグラフの1つが選択された場合の遷移操作、および、混合カテゴリ遷移部3によるカテゴリの遷移などは、グラフの一覧の配置が1次元であっても同様に扱うことができる。
【0091】
また、例えば、画面表示されるカテゴリ軸を3種類用意し、混合カテゴリに対応するグラフの一覧を3次元に配置した場合についても本発明を適用することができる。この場合、メインカテゴリ選択部1は、3種類のメインカテゴリを選択し、混合カテゴリ生成部2は、選択されたメインカテゴリに従属するサブカテゴリを組み合わせた(または、サブカテゴリの和集合となる合計カテゴリを追加してもよい)カテゴリの集合を混合カテゴリとして生成する。データ表示制御部4による品目のデータの表示、混合カテゴリに対応する(例えば、3次元表示の)グラフの1つが選択された場合の遷移操作、および、混合カテゴリ遷移部3によるカテゴリの遷移などは、グラフの一覧の配置が3次元であっても同様に扱うことができる。
【0092】
また、例えば、画面表示されるカテゴリ軸を4種類以上用意し、カテゴリ軸に対する所定の射影演算を行うことで、混合カテゴリに対応するグラフの一覧を1〜3次元に配置した場合についても本発明を適用することができる。この場合、メインカテゴリ選択部1は、4種類以上のメインカテゴリを選択し、混合カテゴリ生成部2は、選択されたメインカテゴリに従属するサブカテゴリを組み合わせた(または、サブカテゴリの和集合となる合計カテゴリを追加してもよい)カテゴリの集合を混合カテゴリとして生成する。データ表示制御部4による品目のデータの表示、混合カテゴリに対応する(例えば、2、3次元表示の)グラフの1つが選択された場合の遷移操作、および、混合カテゴリ遷移部3によるカテゴリの遷移などは、グラフの一覧の配置が1〜3次元であっても同様に扱うことができる。
【0093】
なお、本実施形態において、ハードウェアで実現した構成要素をソフトウェアで実現することができ、ソフトウェアで実現した構成要素をハードウェアで実現することができる。
また、本実施形態に記載した技術的事項を適宜組み合わせて新たな技術を実現することができる。
その他ハードウェア、ソフトウェア、データベース等の具体的な構成について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。