特許第6473653号(P6473653)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6473653
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】コマ用ランチャー
(51)【国際特許分類】
   A63H 1/02 20060101AFI20190207BHJP
【FI】
   A63H1/02 Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-91529(P2015-91529)
(22)【出願日】2015年4月28日
(65)【公開番号】特開2016-202810(P2016-202810A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2018年2月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(73)【特許権者】
【識別番号】503439167
【氏名又は名称】株式会社ギャング
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永井 智人
【審査官】 大山 栄成
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−213749(JP,A)
【文献】 実開昭52−149796(JP,U)
【文献】 米国特許第01448724(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0159798(US,A1)
【文献】 登録実用新案第3164823(JP,U)
【文献】 米国特許第06769953(US,B1)
【文献】 実開昭53−034398(JP,U)
【文献】 特開平10−216367(JP,A)
【文献】 特開平07−155477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00−37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着されたコマに回転付勢力を付与して発射させるコマ用ランチャーであって、
機枠に、
接地可能となるように少なくとも一部が前記機枠の一面側の外に突出し、第1の軸を中心に回転可能に構成され、回転動力を入力可能に構成された接地ローラと、
前記第1の軸に直交又はほぼ直交する第2の軸を中心に回転可能に構成され、前記機枠の前記一面側の外から前記コマの上面側が対峙するように当該コマが装着可能に構成された回転体と、
前記接地ローラの回転動力を前記回転体に伝達する動力伝達機構と、
前記コマを前記回転体との間で挟み込んで拘束する拘束位置と、前記拘束位置から退避して前記コマの拘束を解除する拘束解除位置との間で動作可能に構成されたアームを有し、前記拘束位置で前記コマを前記回転体と一体的に回転可能な状態で前記アームにて拘束するとともに人為的な操作によって前記アームを前記第2の軸に平行な軸を中心に前記拘束解除位置まで動作させて前記コマの拘束を解除するコマ拘束機構と
を備えたことを特徴とするコマ用ランチャー。
【請求項2】
前記コマ拘束機構は、
為的に操作可能な操作子と、
前記操作子の操作によって、前記拘束位置にある前記アームを前記拘束解除位置まで動作させて前記コマを離脱させるコマ離脱機構と、
を備えていることを特徴とする請求項に記載のコマ用ランチャー。
【請求項3】
前記操作子は、前記機枠に設けられた操作釦であることを特徴とする請求項に記載のコマ用ランチャー。
【請求項4】
前記コマ離脱機構は、前記アームを前記拘束解除位置に向けて付勢するスプリングを備え、前記コマ拘束機構は、前記アームを前記スプリングの付勢力に抗して前記拘束位置に係止可能に構成されるとともに、前記操作子の操作によってその係止を解除することを特徴とする請求項又は請求項に記載のコマ用ランチャー。
【請求項5】
前記機枠の一面側には前記回転体及び前記接地ローラが設けられ、前記機枠の他面側には、指に嵌め込む指リングが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のコマ用ランチャー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コマを回転させて発射させる装置であるコマ用ランチャー(コマ用シュータ装置)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コマ用ランチャーとしては、コマを回転体に保持させ、その回転体をラックベルトや紐によって回転させ、コマに回転付勢力を付与して発射させるものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
このうち、特許文献1に開示されているコマ用ランチャーでは、コマを保持させた回転体に連結されたピニオン歯車にラックベルトを噛合させ、このラックベルトを引き出すことによって回転体を回転させ、コマに回転付勢力を付与している。
一方、特許文献2に開示されているコマ用ランチャーでは、コマを保持させた回転体に連結された軸に紐を巻き掛け、この紐を引き出すことによって回転体を回転させ、コマに回転付勢力を付与している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−113521号公報
【特許文献2】特許第3142475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1及び上記特許文献2に開示のコマ用ランチャーでは、コマに回転付勢力を付与するにあたり、コマ用ランチャーを一方の手で支えた上で、他方の手でラックベルトや紐を引き出さなくてはならない。このように両手が必要なため、面倒であった。
さらに、ラックベルトを使用する特許文献1に開示のコマ用ランチャーでは、コマ用ランチャーの本体と別体のラックベルトが必要となるため、外出先でコマで遊ぶためには、本体のみならずラックベルトをも常に携帯しなければならず、この点でも面倒であった。
【0006】
本発明は、コマの回転付勢力の付与が片手で簡単に行えるコマ用ランチャーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のコマ用ランチャーは、
装着されたコマに回転付勢力を付与して発射させるコマ用ランチャーであって、
機枠に、
接地可能となるように少なくとも一部が前記機枠の一面側の外に突出し、第1の軸を中心に回転可能に構成され、回転動力を入力可能に構成された接地ローラと、
前記第1の軸に直交又はほぼ直交する第2の軸を中心に回転可能に構成され、前記機枠の前記一面側の外から前記コマの上面側が対峙するように当該コマが装着可能に構成された回転体と、
前記接地ローラの回転動力を前記回転体に伝達する動力伝達機構と、
前記コマを前記回転体との間で挟み込んで拘束する拘束位置と、前記拘束位置から退避して前記コマの拘束を解除する拘束解除位置との間で動作可能に構成されたアームを有し、前記拘束位置で前記コマを前記回転体と一体的に回転可能な状態で前記アームにて拘束するとともに人為的な操作によって前記アームを前記第2の軸に平行な軸を中心に前記拘束解除位置まで動作させて前記コマの拘束を解除するコマ拘束機構と
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載のコマ用ランチャーは、請求項1に記載のコマ用ランチャーであって、
前記コマ拘束機構は、
為的に操作可能な操作子と、
前記操作子の操作によって、前記拘束位置にある前記アームを前記拘束解除位置まで動作させて前記コマを離脱させるコマ離脱機構と、
を備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載のコマ用ランチャーは、請求項2に記載のコマ用ランチャーであって、
前記操作子は、前記機枠に設けられた操作釦であることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載のコマ用ランチャーは、請求項2又は請求項3に記載のコマ用ランチャーであって、
前記コマ離脱機構は、前記アームを前記拘束解除位置に向けて付勢するスプリングを備え、前記コマ拘束機構は、前記アームを前記スプリングの付勢力に抗して前記拘束位置に係止可能に構成されるとともに、前記操作子の操作によってその係止を解除することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載のコマ用ランチャーは、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコマ用ランチャーであって、
前記機枠の一面側には前記回転体及び前記接地ローラが設けられ、前記機枠の他面側には、指に嵌め込む指リングが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載のコマ用ランチャーによれば、例えば、接地ローラを床に接地させ転動させることで、回転動力を入力することができるので、片手でコマに簡単に回転付勢力を付与することができる。また、請求項1及び請求項2に記載のコマ用ランチャーによれば、接地ローラを転動させたままの向きでコマを発射することができるので、向きの変更が不要となる分、発射操作が簡単となるばかりか、回転付勢力の計時的な減衰を抑制することができる。
また、コマ拘束機構によってコマを拘束するので、確実に、コマに回転付勢力を付与することができる。
さらに、操作子の操作によってコマを拘束するアームを拘束解除位置まで移動させることができるので、コマの離脱を簡単に行えることになる。特に、請求項3に記載のコマ用ランチャーにおけるように操作子を操作釦とするものでは、より簡単にコマの離脱を行えることになる。
【0016】
請求項4に記載のコマ用ランチャーによれば、アームを拘束解除位置に向けて付勢するスプリングを設け、このスプリングの付勢力に抗してアームを拘束位置に係止するとともに、操作子の操作によってその係止を解除するので、さらに簡単にコマの離脱を行えることになる。
【0017】
請求項5に記載のコマ用ランチャーによれば、指リングを指に嵌め込んだままでコマ用ランチャーを使用することができるので、今までにない斬新且つ便利なコマ用ランチャーが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係るコマ用ランチャーを下方から視た斜視図である。
図2図1のコマ用ランチャーの内部機構を示した斜視図である。
図3図2の接地ローラの分解斜視図である。
図4】コマ拘束機構の作動状態を示した図で、(A)はコマの拘束状態を示し、(B)はコマの拘束解除状態を示している。
図5】コマ拘束機構を2つ備えたダブルランチャーを示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明のコマ用ランチャーを図面に示した一実施形態に基づいて説明する。
【0020】
(全体構成概要)
この実施形態のコマ用ランチャー(以下、「ランチャー」という)1は、図1に示すように、機枠2を備え、この機枠2には、下面側に接地ローラ3とコマ拘束機構4とが設けられ、上面側に指リング5が設けられている。また、ランチャー1の下方には、このランチャー1に適用されるコマ30を示している。
このランチャー1は、装着されたコマ30をコマ拘束機構4により拘束しつつ、当該コマ30に回転付勢力を付与し、当該コマ30を離脱させて発射させるように構成されている。
【0021】
(細部構成)
1.接地ローラ3について
接地ローラ3は転動ローラとして構成され、テーブルや床等の上に接地させ、転動させることによって回転動力を入力する働きをする。
この接地ローラ3は、機枠2の下壁に形成された矩形の孔2aから一部が外部に突出した状態で、機枠2に回転可能に設けられている。
この接地ローラ3は、図3に示すように、円筒体6と円板体8とを備えている。
このうち円筒体6は有底円筒状に形成され、一端にフランジ6aを有している。円筒体6において、このフランジ6aを有する側の端部は、後述の軸8aが嵌合する軸孔を残して閉塞されている。この円筒体6の内周面には、後述の軸8aと平行な凹条6bおよび凸条6cが全周にわたって交互に形成されている。なお、円筒体6の外周面には、ゴム等によって形成された帯状のリング10が嵌着されている。
一方、円板体8は一端面にクラウン歯車7を有し、中心に軸8aを有している。この円板体8の軸8aには、弾性コア9が一体的に嵌着されている。この弾性コア9には、円筒部9aの周面の相反する方向にそれぞれ1つずつ弧状部9bが形成され、各弧状部9aの頂部に軸方向に延びる凸条9cが形成されている。この弾性コア9は、合成樹脂によって形成されており、半径方向に弾力性を有している。
【0022】
弾性コア9は、円筒体6の内側に嵌合するようにして設けられる。そして、弾性コア9が円筒体6の内側に嵌合した状態では、弾性コア9の凸条9cが円筒体6の凹条6bに圧接される。この弾性コア9cと円筒体6とでトルクリミッターを構成している。そして、過負荷がかかると円筒体6と円板体8との接続を切り、円筒体6と円板体8との間でトルク伝達を遮断する。このトルクリミッターの働きについては後述する。
【0023】
2.回転体11について
ランチャー1は回転体11を備えている。
この回転体11の下面(図2において上面)には、非円形(実施形態では、上面視で正6角形)の凸部12が形成されている。この凸部12は回転体側嵌合部を構成している。この嵌合部は、後述するコマ30の上面に形成されたコマ側嵌合部である凹部30aに嵌合可能となっている。嵌合状態では、回転体11とコマ30とは一体的に回転するが、回転体11に対してコマ30が下側にあるときには、コマ30の自重によって、嵌合が解除可能となっている。
【0024】
3.動力伝達機構100について
ランチャー1は、接地ローラ3の回転動力を回転体11に伝達する動力伝達機構100を備えている。
すなわち、上記回転体11の中心には、軸11aが一体的に結合されており、この軸11aは機枠2に対して回転可能に支持されている。この軸11aには歯車13が固定され、この歯車13は遊動歯車14の大径歯車14aに噛合されている。また、大径歯車14aは小径歯車14bを一体に備え、この小径歯車14bは遊動歯車15の大径歯車15aに噛合されている。この大径歯車15aは小径歯車15bを一体に備え、この小径歯車15bは接地ローラ3に形成したクラウン歯車7に噛合されている。そして、この実施形態のランチャー1では、接地ローラ3の回転動力が歯車7,15,14,13を介して回転体11に伝達されるように構成されている。つまり、歯車7,15,14,13は動力伝達機構100を構成している。
なお、接地ローラ3の軸8aを含む面に対して回転体11の軸11aは、この実施形態では直交又はほぼ直交させているが、接地ローラ3と回転体11とが機枠2の一面側に共に設けられ、接地ローラを転動させたままの向きでコマを発射することができる角度となっていればよい。
【0025】
4.コマ拘束機構4について
コマ拘束機構4は、コマ30に回転付勢力を付与する際にコマ30を拘束するものである。この場合のコマ30の拘束はコマ30のランチャー1からの離脱を防止するためのものであり、コマ30と回転体11との一体的回転を妨げるものではない。
具体的には、このコマ拘束機構4は、上記円板6との間でコマ30を挟持可能なアーム16を備えている。このアーム16は、回転体11の凸部12にコマ30の上面の凹部30aを嵌合させた状態で、コマ30の回転軸30bの先端を受け止めることによって、回転体11及びコマ30が一体的に回転可能となるようにコマ30を拘束する。
このアーム16は、基端が軸17を介して機枠2に回動(所定の角度範囲で往復回転)可能に支持されている。このアーム16は、この回動によって、コマ30を拘束する拘束位置と、コマ30の拘束解除位置(回転体11に保持されたコマ30の外郭範囲外)との間で動作可能に構成されている。
【0026】
また、コマ拘束機構4は、アーム16を拘束位置に係止する係止手段200と、人為的操作によって、拘束位置にあるアーム16を拘束解除位置まで動作させてコマ30を離脱させるコマ離脱機構300とを備えている。
図4(A)はアーム16が拘束位置にある状態を示し、図4(B)はアーム16が拘束解除位置にある状態を示している。
【0027】
先ず、係止手段200について説明する。
図2に示すように、係止手段200はレバー19を備えている。
レバー19は、合成樹脂等の適宜な弾性を有している。このレバー19は、中間部が軸19aを介して回動可能に機枠2に支持されている。このレバー19は、中間部から垂直方向内方に延設された片20が機枠2に固定されている。これにより、レバー19は片20によって機枠2の所定の位置に保持される。
このレバー19の一端には、操作子として例えば操作釦18が機枠2から突出して形成されている。一方、レバー19の他端は、アーム16の一端に形成された凹部16aに係合可能に構成されている。そして、このレバー19の他端が凹部16aに係合して、アーム16をスプリング21の付勢力に抗して拘束位置に係止させる(図4(A))。
【0028】
次に、コマ離脱機構300を説明する。
このコマ離脱機構300は、レバー19及びスプリング21を備えて構成されている。
レバー19の他端がアーム16の凹部16aに係合した状態から、操作釦18を押し込むと、レバー19が図4における時計方向に回転され、レバー19の上記他端がアーム16の凹部16aから離脱する。すると、アーム16は、スプリング21の付勢力によって時計方向に回動され、図4(B)に示すように、コマ30の拘束解除位置まで動作する。この状態では、コマ30は自重によって回転体11から離脱可能となる。
【0029】
(使用方法)
次に、ランチャー1の使用方法を説明する。
先ず、図4(B)に示すようにアーム16がコマ30の拘束解除位置にある状態で、コマ30の上面に形成した凹部30aを回転体11の凸部12に嵌合させる。
その後、スプリング21の付勢力に抗して、アーム16をコマ30の回転軸30bを覆う拘束位置まで回転させる。すると、アーム16の凹部16aがレバー19の上記他端に係合し、アーム16は、図4(A)に示す拘束位置に係止される。
【0030】
次に、このようにコマ30を装着したランチャー1の指リング5に指を挿入し(図1参照)、接地ローラ3を床等の上で転動させる。すると、接地ローラ3の回転動力は動力伝達機構100を介して回転体11の凸部12に伝達され、それによってコマ30が回転付勢される。この場合、指リング5に挿入する指としては、特に限定はされないが、人差し指や中指が好ましい。人差し指や中指を挿入する場合には、同じ手の親指によって操作釦18の操作が容易となるからである。
【0031】
そして、コマ30に適当な回転付勢力が付与された後、操作釦18を押し込むと、レバー19の上記他端がアーム16の凹部16aから離脱する。すると、アーム16はスプリング21の付勢力によって図4(A)において時計方向に回転され、図4(B)に示す、コマ30の拘束解除位置まで動作する。その結果、コマ30の拘束が解除され、コマ30は自重によりランチャー1から離脱し発射される。
【0032】
なお、この使用中、上記トルクリミッターは次のように働く。
すなわち、コマ30に一方向の回転付勢力を付与するには、接地ローラ3を所定の一方向に回転させなければならないが、例えば、ユーザが床等の上で接地ローラ3を上記所定の方向と当該所定の方向とは反対の方向に連続的に交互に転動させたような場合、過負荷がかかるので、円筒体6と円板体8との接続を切り、トルク伝達を遮断する。
【0033】
(発明の変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
【0034】
例えば、上記実施形態のランチャー1では、コマ拘束機構4を1組備えたものを説明したが、図5に示すように、コマ拘束機構4を2組備えたものでもよい。この場合、接地ローラ3を1つにし、動力伝達手段を2系統にすることができる。
【0035】
また、上記実施形態のランチャー1では、アーム16を回転体11の軸11aと平行な軸17を中心に回動可能に構成したが、軸11aを含む面に直交する軸を中心にアーム16を回動可能に構成してもよい。
【0036】
さらに、上記実施形態のランチャー1では、回転体11側に凸部12を、コマ30側に凹部30aを形成したが、その逆であってもよい。
【0037】
また、上記実施形態のランチャー1では、コマ30と回転体11との嵌合構造の他にコマ拘束機構4を設けたが、上記のような回転体11との間でコマ30を挟持するアーム16を設けずに、単に、コマ30と回転体11とをきつく嵌合させるようにしてもよい。或いは、回転付勢力の付与中に、コマ30が上側となるように、回転体11と接地ローラ3とを機枠2の互いに反対側となる面に設けることもできる。なお、前者の場合には、コマ離脱機構として、操作子の操作によって動作しコマ30の上面を押圧してコマ30を離脱させるロッド等を設けることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 コマ用ランチャー
2 機枠
3 接地ローラ
4 コマ拘束機構
5 指リング
11 回転体
16 アーム
18 操作釦(操作子)
21 スプリング
30 コマ
30a 凹部
図1
図2
図3
図4
図5