特許第6473687号(P6473687)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6473687
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】蓄電装置及び蓄電装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/20 20060101AFI20190207BHJP
   H01G 11/10 20130101ALI20190207BHJP
   H01G 11/84 20130101ALI20190207BHJP
【FI】
   H01M2/20 A
   H01G11/10
   H01G11/84
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-528251(P2015-528251)
(86)(22)【出願日】2014年7月17日
(86)【国際出願番号】JP2014069006
(87)【国際公開番号】WO2015012187
(87)【国際公開日】20150129
【審査請求日】2016年11月30日
(31)【優先権主張番号】特願2013-151877(P2013-151877)
(32)【優先日】2013年7月22日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】507151526
【氏名又は名称】株式会社GSユアサ
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】西村 洋介
(72)【発明者】
【氏名】町田 淳
(72)【発明者】
【氏名】村井 悠
(72)【発明者】
【氏名】松嶋 英樹
【審査官】 松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/163642(WO,A2)
【文献】 特開2011−159445(JP,A)
【文献】 特開2010−067582(JP,A)
【文献】 特開2005−317323(JP,A)
【文献】 特開2010−267444(JP,A)
【文献】 特開2013−191337(JP,A)
【文献】 特開2013−168260(JP,A)
【文献】 特開2012−018904(JP,A)
【文献】 特開2011−040332(JP,A)
【文献】 特開2002−151045(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0130081(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第2535965(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10−30
H01R 4/58
H01R 11/01
H01G 11/10
H01G 11/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部端子を有すると共に一列に配列された複数の蓄電素子と、
該外部端子に重ね合わされるバスバであって、該外部端子に接続されるバスバとを備え、
前記外部端子は前記バスバが載置される接続面を有し、
前記バスバは、二層以上の積層構造を有し、
前記積層構造は、前記複数の蓄電素子の配列方向における一方側の端部に折り返し部が位置するように折り重ねられた一枚の板状の部材によって構成され、
前記折り重ねられた板状の部材の同一の層を構成する部位の前記配列方向における一方側の端部及び前記配列方向における他方側の端部が、それぞれ前記外部端子に接触した状態で接続され
前記折り重ねられた板状の部材の各層は、前記配列方向における一方側の端部及び前記配列方向における他方側の端部のみにおいて前記外部端子の前記接続面に対して固定され、
前記折り重ねられた板状の部材のうち前記配列方向における一方側の端部と前記配列方向における他方側の端部との間に位置する本体部は平板状である、蓄電装置。
【請求項2】
前記バスバは、前記外部端子上に配置される第一層と、該第一層上に重なる第二層とを有し、
前記第一層及び前記第二層は、板状の金属材料で形成される、
請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記積層構造における各層は、互いの厚みが同一又は略同一となるように形成される、
請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記積層構造における各層に亘って形成される溶接部を有する、
請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記積層構造における各層及び外部端子に亘って形成される溶接部を有する、
請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記溶接部は、前記バスバの積層構造の前記外部端子に対向する面とは反対側の面に露出するとともに、前記積層構造の各層を貫通するように形成される、
請求項4又は請求項5の何れか1項に記載の蓄電装置。
【請求項7】
前記バスバは、前記外部端子上に直接重ね合わされる、
請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の蓄電装置。
【請求項8】
一列に配列された複数の蓄電素子が有する外部端子の平坦面上に、該複数の蓄電素子の配列方向における一方側の端部に折り返し部が位置し、且つ、該折り返し部の前記平坦面と前記折り返し部との積層方向において前記平坦面から離れる側の端縁が、前記配列方向において前記折り返し部と隣接する部位よりも前記平坦面から離れる側に膨らむと共に、該折り返し部の前記積層方向において前記平坦面に近い側の端縁が前記配列方向において前記折り返し部と隣接する部位のよりも前記平坦面から離れる側に位置するように折り重ねられた一枚の板状の部材によって構成された二層以上の積層構造を有するバスバを配置する配置工程と、
前記折り重ねられた板状の部材の同一の層を構成する部位の前記配列方向における一方側の端部及び前記配列方向における他方側の端部と前記外部端子とをそれぞれ前記外部端子に接触した状態で溶接する溶接工程とを備える、
蓄電装置の製造方法。
【請求項9】
前記配置工程で、複数の層のそれぞれの厚みが同一又は略同一である積層構造を有するバスバを外部端子上に配置する、
請求項8に記載の蓄電装置の製造方法。
【請求項10】
前記溶接工程で、前記バスバの積層構造の前記外部端子に対向する面とは反対側の面にレーザー光を照射することによって、前記バスバと前記外部端子とを溶接する、
請求項8又は請求項9に記載の蓄電装置の製造方法。
【請求項11】
前記溶接工程の前に、前記バスバを前記外部端子に押し付ける押付工程をさらに有する、
請求項8乃至請求項10の何れか1項に記載の蓄電装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、日本国特許出願第2013−151877号の優先権を主張し、この出願が引用によって組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、外部端子を有する蓄電素子とバスバとを備える蓄電装置及び蓄電装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、蓄電装置は、外部端子を含む蓄電素子と、該外部端子に電気的に接続されるバスバであって、該外部端子に溶接や、ネジ止めによって固定される板状のバスバとを備える。この種の蓄電素子では、例えば、蓄電素子の配置のずれや、蓄電素子の製造誤差によって、図11に示すように、隣り合う蓄電素子1のそれぞれの外部端子4の位置(高さ)に差が生じることがある。このような状態で板状のバスバ5が配置されると、バスバ5が隣り合う外部端子4のうちの何れか一方に密接することができなくなる。
【0004】
そのため、蓄電装置の組立作業において、例えば、バスバ5は、図12に示すように、治具Jによって外部端子4に押し付けられ、外部端子4に密接させた状態にされることがある。このときに、バスバ5の一部が変形した状態になる。そして、バスバ5の上面に溶接ヘッドHからのレーザー光Lが照射されることで、バスバ5と外部端子4とが接続される。
【0005】
すなわち、蓄電装置の組立作業では、バスバ5が変形した状態でバスバ5と外部端子4とが接続されている場合がある。このような場合、バスバ5には、元の形状に戻ろうとする応力が生じる。このような応力が一定以上の大きさで生じ続けた場合、バスバ5は、損傷する虞がある。また、バスバ5に生じた応力がバスバ5と外部端子4との接触部(溶接部6等)に伝わると、当該接触部が損傷する虞もある。
【0006】
このようなバスバ5の変形は、組立作業の押し付けによるものに限らず、バスバ5と外部端子4とが接続された後に、蓄電装置の全体に加わった振動等の影響により生じることもある。この場合も同様に、バスバ5には、元の形状に戻ろうとする応力が生じるため、バスバ5や、接触部が損傷する虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】日本国特開2013−93160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、かかる事情に鑑み、バスバに生じる応力を抑えることができる蓄電装置及び蓄電装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面に係る蓄電装置は、
外部端子を有する蓄電素子と、
該外部端子に重ね合わされるバスバであって、該外部端子に接続されるバスバとを備え、
該バスバは、二層以上の積層構造を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールの全体斜視図である。
図2図2は、同実施形態に係る電池モジュールの平面図である。
図3図3は、図1のA−A線における断面の一部を拡大した部分拡大断面図である。
図4図4は、同実施形態に係る電池モジュールの一部を分解した分解斜視図である。
図5図5は、同実施形態に係る電池モジュールの製造方法の説明図であって、外部端子上にバスバを配置している状態の説明図である。
図6図6は、同実施形態に係る電池モジュールの製造方法の説明図であって、バスバを外部端子に押し付けつつ、バスバと外部端子とを溶接している状態の説明図である。
図7図7は、本発明の他実施形態に係る電池モジュールの要部を拡大した斜視図である。
図8図8は、同実施形態に係る電池モジュールの要部を拡大した断面図である。
図9図9は、本発明の他実施形態に係る電池モジュールの要部を拡大した斜視図である。
図10図10は、同実施形態に係る電池モジュールの要部を拡大した断面図である。
図11図11は、従来のバスバを採用したときの電池モジュールの製造方法の説明図であって、外部端子上にバスバを配置している状態の説明図である。
図12図12は、従来のバスバを採用したときの電池モジュールの製造方法の説明図であって、バスバを外部端子に押し付けつつ、バスバと外部端子とを溶接している状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一側面に係る蓄電装置は、
外部端子を有すると共に一列に配列された複数の蓄電素子と、
該外部端子に重ね合わされるバスバであって、該外部端子に接続されるバスバとを備え、
該バスバは、二層以上の積層構造を有し、
前記積層構造は、前記複数の蓄電素子の配列方向における一方側の端部に折り返し部が位置するように折り重ねられた一枚の板状の部材によって構成され、
前記折り重ねられた板状の部材の同一の層を構成する部位の前記配列方向における一方側の端部及び前記配列方向における他方側の端部が、それぞれ前記外部端子に接触した状態で接続される
【0012】
上記構成の蓄電装置によれば、バスバが二層以上の積層構造を有するため、バスバが外部端子に対する固定に伴って変形すると、該バスバに作用する外力が積層構造の各層に分散する。積層構造の各層には、分散した外力の作用により、自身の中立線を境とする両側に圧縮応力と引張応力とが生じる。
【0013】
積層構造の各層に作用する外力は、バスバ全体に作用する外力よりも小さくなるため、積層構造の各層に生じる応力は、単一の材料からなるバスバに生じる応力よりも小さくなる。従って、蓄電装置では、バスバに生じる応力が小さくなり、バスバが損傷することを抑制できる。
【0014】
前記バスバは、
外部端子上に配置される第一層と、該第一層上に重なる第二層とを有し、
前記第一層及び前記第二層は、板状の金属材料で形成される、
ようにしてもよい。
【0015】
このようにすると、バスバが外部端子に対する固定に伴って変形すると、該バスバに作用する外力が第一層と第二層とに分散される。そして、第一層と第二層とには、分散した外力の作用により、自身の中立線を境とする両側に圧縮応力と引張応力とが生じる。
【0016】
第一層に作用する外力と第二層に作用する外力とは、バスバ全体に作用する外力よりも小さくなるため、第一層に作用する応力と第二層に作用する応力とは、単一の材料からなるバスバに生じる応力よりも小さくなる。従って、バスバに生じる応力が小さくなり、バスバが損傷することを抑制できる。
【0017】
前記積層構造における各層は、互いの厚みが同一又は略同一となるように形成される、
ようにしてもよい。
【0018】
このようにすれば、バスバが外部端子に対する固定に伴って変形したときに、各層がバランス良く変形する。そのため、バスバが変形したときに、特定の層のみに大きな応力が生じることを抑えることができる。
【0019】
前記積層構造における各層に亘って形成される溶接部を有する、
ようにしてもよい。
【0020】
このようにすれば、各層同士を接続することで積層構造を一体化することができる。
【0021】
前記積層構造における各層及び外部端子に亘って形成される溶接部を有する、
ようにしてもよい。
【0022】
このようにすれば、バスバ(各層)と外部端子との接続剛性を高めることができる。
【0023】
前記溶接部は、前記バスバの積層構造の、前記外部端子に対向する面とは反対側の面に露出し、
前記溶接部は、前記積層構造の各層を貫通する、
ようにしてもよい。
【0024】
このようにすれば、蓄電装置は、抵抗の低い好適な導電経路(electrical conductive path)を確保することができる。
【0025】
また、前記バスバは、前記外部端子上に直接重ね合わされる、
ようにしてもよい。
【0026】
このようにしても、蓄電装置は、抵抗の低い好適な導電経路を確保することができる。
【0027】
本発明の他側面に係る蓄電装置の製造方法は、
一列に配列された複数の蓄電素子が有する外部端子上に、該複数の蓄電素子の配列方向における一方側の端部に折り返し部が位置するように折り重ねられた一枚の板状の部材によって構成された二層以上の積層構造を有するバスバを配置する配置工程と、
前記折り重ねられた板状の部材の同一の層を構成する部位の前記配列方向における一方側の端部及び前記配列方向における他方側の端部前記外部端子とをそれぞれ前記外部端子に接触した状態で溶接する溶接工程とを備える。
【0028】
上記構成の蓄電装置によれば、外部端子上に、二層以上の積層構造を有するバスバを配置するため、バスバが外部端子に対する固定に伴って変形すると、該バスバに作用する外力が積層構造の各層に分散する。積層構造の各層には、分散した外力の作用により、自身の中立線を境とする両側に圧縮応力と引張応力とが生じる。
【0029】
積層構造の各層に生じる応力は、単一の材料からなるバスバに生じる応力よりも小さくなるため、積層構造の各層に作用する応力は、バスバ全体に作用する応力よりも小さくなる。従って、バスバに生じる応力が小さくなり、バスバが損傷することを抑制できる。
【0030】
前記積層工程で、複数の層のそれぞれの厚みが同一又は略同一である積層構造を有するバスバを外部端子上に配置する、
ようにしてもよい。
【0031】
このようにすれば、バスバが外部端子に対する固定に伴って変形したときに、各層がバランス良く変形する。そのため、特定の層に大きな応力が生じることを抑えることができる。
【0032】
前記溶接工程で、前記バスバの積層構造の、前記外部端子に対向する面とは反対側の面にレーザー光を照射することによって、前記バスバと前記外部端子とを溶接する、
ようにしてもよい。
【0033】
前記溶接工程の前に、前記バスバを前記外部端子に押し付ける押付工程をさらに有する、
ようにしてもよい。
【0034】
このようにすれば、押付工程では、バスバが蓄電素子の外部端子の位置(高さ)に応じて変形する。そして、溶接工程では、外部端子の位置に応じて変形させたバスバを蓄電素子の外部端子に接続するため、バスバ(各層)が外部端子から外れ難くなる。
【0035】
以上のように、本発明の側面に係る蓄電装置及び蓄電装置の製造方法によれば、バスバに生じる応力を抑えることができる。
【0036】
以下、本発明に係る蓄電装置の一実施形態である電池モジュールについて、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係る電池モジュールは、図1及び図2に示すように、複数の蓄電素子1と、複数のバスバ5とを備えている。
【0037】
複数の蓄電素子1のそれぞれは、すべて同一の形状及び同一の構造を有する。以下の説明では、一つの蓄電素子1の構造について説明する。
【0038】
蓄電素子1は、電極体(図示せず)と、該電極体が収容されるケース2とを備えている。また、蓄電素子1は、ケース2の外面に配置される外部ガスケット3と、該外部ガスケット3に載置される外部端子4とを備えている(図1参照)。
【0039】
蓄電素子1は、一対の外部ガスケット3と、一対の外部端子4とを有する。一対の外部ガスケット3のそれぞれは、ケース2の外面上に配置されている。一対の外部ガスケット3のそれぞれには、外部端子4が一つずつ載置されている。
【0040】
ケース2は、開口部を有するケース本体2aと、該ケース本体2aの開口部を塞ぐ蓋板2bとを有する。ケース本体2aは、幅方向に偏平な有底角筒状に形成される。蓋板2bは、該ケース本体2aの開口部に対応した長方形状に形成される。
【0041】
各外部ガスケット3は、樹脂等の絶縁材料で形成されている。各外部ガスケット3は、平面視長方形状(蓋板2bの長手方向に長手をなす長方形状)に形成されている。
【0042】
一方の外部ガスケット3は、蓋板2bの長手方向における一方側に配置されている。他方の外部ガスケット3は、蓋板2bの長手方向における他方側に配置されている。
【0043】
一対の外部端子4のうちの一方の外部端子4は、正極用のものである。他方の外部端子4は、負極用のものである。正極用の外部端子4は、蓋板2bの長手方向における一端部に配置されている。負極用の外部端子4は、蓋板2bの長手方向における他端部に配置されている。
【0044】
前記一方の外部端子4は、図3に示すように、前記一方の外部ガスケット3に載置される板状部4aを有する。前記一方の外部端子4の板状部4aは、バスバ5が載置される接続面4bを有する。
【0045】
前記一方の外部端子4の板状部4aは、アルミニウム又はアルミニウム合金のアルミニウム系金属材料で形成されている。前記一方の外部端子4の板状部4aは、平面視長方形状(蓋板2bの長手方向で長手をなす長方形状)に形成されている。前記一方の外部端子4の接続面4bは、前記一方の外部ガスケット3よりも上方に位置している。
【0046】
前記他方の外部端子4は、前記他方の外部ガスケット3に載置される板状部4aを有する。前記他方の外部端子4の板状部4aは、バスバ5が配置される接続面4bを有する。
【0047】
前記他方の外部端子4の板状部4aは、アルミニウム又はアルミニウム合金のアルミニウム系金属材料で形成されている。前記他方の外部端子4の板状部4aは、平面視長方形状(蓋板2bの長手方向で長手をなす長方形状)に形成されている。前記他方の外部端子4の接続面4bは、前記他方の外部ガスケット3よりも上方に位置している。
【0048】
次に、バスバ5について説明する。本実施形態において、各バスバ5は、すべて同一の形状及び同一の構造を有する。以下の説明では、一つのバスバ5の構造について説明する。
【0049】
バスバ5は、図4に示すように、二層以上の積層構造50を有する。バスバ5は、外部端子4上に配置される第一層50aと、該第一層50a上に重ねられる第二層50bとを備えている。すなわち、積層構造50は、二つの層を有する。
【0050】
第一層50aは、板状の金属材料(アルミニウム又はアルミニウム合金のアルミニウム系金属材料)で形成されている。第一層50aは、本体部500aと、該本体部500aの両端に繋がる一対の接続部501aとを有する。第一層50aでは、本体部500aと一対の接続部501aとが一体的に形成されている。
【0051】
一方の接続部501aには、貫通穴(本実施形態では、楕円形状の貫通穴)が形成されている。他方の接続部501aにも、貫通穴(本実施形態では、楕円形状の貫通穴)が形成されている。
【0052】
第二層50bは、板状の金属材料(アルミニウム又はアルミニウム合金のアルミニウム系金属材料)で形成されている。第二層50bは、第一層50aと厚みが同一又は略同一となるように形成されている。すなわち、積層構造50における各層は、互いの厚みが同一又は略同一となるように形成されている。
【0053】
第二層50bは、本体部500bと、該本体部500bの両端に繋がる一対の接続部501bとを有する。第二層50bは、本体部500bと一対の接続部501bとが一体的に形成されている。
【0054】
一方の接続部501bには、貫通穴(本実施形態では、楕円形状の貫通穴)が形成されている。他方の接続部501bにも、貫通穴(本実施形態では、楕円形状の貫通穴)が形成されている。
【0055】
図1及び図2に示すように、本実施形態の電池モジュールにおいて、複数の蓄電素子1は、一列に配列されている。複数の蓄電素子1は、蓋板2bの短手方向に並んでいる。本実施形態においては、10個の蓄電素子1が配列されている。以下の説明において、整列状態で配置された蓄電素子における蓋板2bの短手方向を配列方向とする。
【0056】
複数の蓄電素子1のそれぞれは、配列方向で隣り合う蓄電素子1の外部端子4の極性が反対となるように配置されている。配列方向に隣り合う外部端子4同士は、バスバ5によって接続されている。より具体的に説明すると、隣り合う蓄電素子1のうちの、一方の蓄電素子1の正極用の外部端子4と、隣り合う蓄電素子1のうちの、他方の蓄電素子1の負極用の外部端子4とが近接しており、これらの外部端子4がバスバ5によって接続されている。これにより、複数の蓄電素子1は、直列に接続された一つの電池を構成している。
【0057】
本実施形態では、図3に示すように、第一層50aの前記一方の接続部501aにおける貫通穴を画定する部分と、第二層50bの前記一方の接続部501bにおける貫通穴を画定する部分とが外部端子4に溶接(レーザー溶接)されている。そして、第一層50aの前記他方の接続部501aにおける貫通穴を画定する部分と、第二層50bの前記他方の接続部501bにおける貫通穴を画定する部分とが別の外部端子4に溶接(レーザー溶接)されている。以下の説明において、レーザー溶接が施されている部分を溶接部6とする。
【0058】
バスバ5においては、一対の接続部501bのみが外部端子4に接続(溶接)されている。すなわち、バスバ5において、本体部500bは、外部端子4に接続(溶接)されていない。バスバ5の第一層50aでは、一対の接続部501aが外部端子4に溶接されており、本体部500aが外部端子4に溶接されていない。バスバ5の第二層50bでは、一対の接続部501bが外部端子4に溶接されており、本体部500bが外部端子4に溶接されていない。
【0059】
バスバ5においては、積層構造50における各層のそれぞれが互いに溶接されており、さらに、積層構造50における各層のそれぞれが外部端子4に溶接されている。積層構造50では、各層のそれぞれが溶接部6を除いて接合されていないため、各層が独立して変形することができる。そのため、積層構造50は、各層の変形に伴う応力が別の層に伝わりにくくなっている。
【0060】
本実施形態に係る電池モジュールは、以上の通りである。続いて、電池モジュールの製造方法について添付図面を参照しつつ説明する。
【0061】
まず、複数の蓄電素子1は、ベルトコンベア等の搬送装置上で完成時と同じ並列状態に配置される。この状態の複数の蓄電素子1は、搬送装置によって溶接装置(本実施形態では、レーザー溶接装置)の作動領域(以下、溶接エリアという)に搬送される。
【0062】
複数の蓄電素子1が溶接エリアに到達すると、蓄電素子1の外部端子4上には、二層以上の積層構造50を有するバスバ5を配置する(配置工程)。より具体的に説明する。配置工程では、第一層50a上に第二層50bを重ねた状態のバスバ5を外部端子4上に配置する。図5に示すように、隣り合う蓄電素子1のそれぞれの外部端子4間に跨るようにバスバ5が配置される。
【0063】
さらに、図6に示すように、治具Jでバスバ5(第一層50a及び第二層50b)を外部端子4に押し付ける(押付工程)。本実施形態では、バスバ5が一対の外部端子4のそれぞれの上に配置されている。そのため、押付工程では、バスバ5における一対の外部端子4と対応する部分のそれぞれに対して個別の治具Jが押し付けられる。これにより、隣り合う蓄電素子1のそれぞれの外部端子4の位置(高さ)に応じてバスバ5が変形する。
【0064】
そして、バスバ5と外部端子4と溶接される(溶接工程)。本実施形態に係る溶接工程では、バスバ5の積層構造50における、外部端子4に対向する面とは反対側の面にレーザー光Lが照射されることによって、バスバ5が外部端子4に溶接される。
【0065】
より具体的に説明する。溶接工程では、治具Jでバスバ5を外部端子4に押し付けたまま、溶接ヘッドHからレーザー光Lを出射し、第一層50aの一方の接続部501aにおける貫通穴を画定する部分と第二層50bの一方の接続部501bにおける貫通穴を画定する部分とを外部端子4に溶接する。さらに、第一層50aの他方の接続部501bにおける貫通穴を画定する部分と第二層50bの他方の接続部501bにおける貫通穴を画定する部分とを外部端子4に溶接する。
【0066】
このようにして、前記積層構造50における各層のそれぞれを互いに溶接し、さらに、積層構造50における各層のそれぞれを外部端子4に溶接する。
【0067】
これにより、外部端子4とバスバ5とが接合される。従って、蓄電素子1の外部端子4に対して電気的及び機械的に接続され、大容量かつ高電圧の電池(電池モジュール)が完成する。
【0068】
本実施形態に係る電池モジュールによれば、バスバ5が二層以上(本実施形態では、第一層50aと第二層50bとからなる二つの層)の積層構造50を有するため、バスバ5が外部端子に対する固定に伴って変形すると、バスバ5に作用する外力が積層構造50の各層に分散する。積層構造50の各層には、分散した外力の作用により、自身の中立線を境とする両側に圧縮応力と引張応力とが生じる。
【0069】
本実施形態に係る電池モジュールでは、積層構造50の各層に作用する外力がバスバ5全体に作用する外力よりも小さくなる。そのため、積層構造50の各層に生じる応力は、単一の材料からなるバスバ5に生じる応力よりも小さくなる。従って、電池モジュールでは、バスバ5に生じる応力が小さくなり、バスバが損傷することを抑えることができる。さらに、溶接部6に伝わる応力が抑制されるため、溶接部6の損傷も抑えることができる。
【0070】
積層構造50における各層は、互いの厚みが同一又は略同一となるように形成されているため、バスバ5が外部端子4に対する固定に伴って変形するときに、各層がバランス良く変形する。そのため、バスバ5が変形したときに、特定の層のみに大きな応力が生じることを抑えることができる。積層構造50は、各層の互いの厚みが同一又は略同一となるように形成されることで、当該積層構造50の全体に生じる応力の和を最も小さくすることができる。
【0071】
積層構造50における各層のそれぞれが互いに溶接されるため、各層同士を接続することで積層構造50を一体化することができる。さらに、積層構造50における各層のそれぞれが外部端子4に溶接されるため、バスバ5(各層)と外部端子4との接続剛性を高めることができる。
【0072】
バスバ5では、第一層50aと第二層50bとを重ね合わせることで積層構造50が構成されているため、溶接部6を含む領域が多層構造になっている。このようにして、バスバ5では、溶接部6を含む領域の厚みが薄くなることを防止している。従って、バスバ5に生じる応力を抑えつつ、バスバ5の電気抵抗が高くなることも抑制することができる。
【0073】
本実施形態に係る電池モジュールの製造方法によれば、外部端子4上に、二層以上(本実施形態では、第一層50aと第二層50bとからなる二つの層)の積層構造50を有するバスバ5を配置するため、バスバ5が外部端子4に対する固定に伴って変形すると、該バスバ5に作用する外力が積層構造50の各層に分散する。積層構造50の各層には、分散した外力の作用により、自身の中立線を境とする両側に圧縮応力と引張応力とが生じる。
【0074】
本実施形態に係る電池モジュールでは、積層構造50の各層に生じる応力は、単一の材料からなるバスバ5に生じる応力よりも小さくなる。そのため、積層構造50の各層に作用する外力は、バスバ5全体に作用する外力よりも小さくなる。従って、バスバ5に生じる応力が小さくなり、バスバ5が損傷することを抑制できる。
【0075】
バスバ5に生じる応力を抑えることができるため、当該応力が電池モジュールの組立作業を妨げることも防止できる。
【0076】
配置工程で、複数の層のそれぞれの厚みが同一又は略同一である積層構造50を有するバスバ5を外部端子4上に配置するため、バスバ5が外部端子4に対する固定に伴って変形したときに、各層がバランス良く変形する。そのため、特定の層に大きな応力が生じることを抑えることができる。さらに、製造時において、バスバ5に加える押し付け荷重を低減することができるため、外部端子4に伝わる押し付け荷重を低減することができる。製造設備に必要なエネルギーや強度が減少するため、製造設備にかかるコストを低減することができる。
【0077】
本実施形態のように、外部端子4の板状部4aにバスバ5を溶接する電池モジュールは、ボルト形状の外部端子4(雄ねじで構成される外部端子4)にナットを螺号させてバスバ5を締結する電池モジュールよりも、外部端子4とバスバ5との電気接続を確保するための配慮が求められる。
【0078】
より具体的に説明する。ボルト形状の外部端子4にナットを螺合させてバスバ5を締結する電池モジュールでは、外部端子4にバスバ5を接続するにあたり、外部端子4がバスバ5の貫通穴に挿入され、該外部端子4にナットが螺合される。このとき、隣り合う蓄電素子1(外部端子4)の高さが異なっていると、外部端子4にナットが締め込まれるに伴い、バスバ5が変形する。
【0079】
従って、外部端子4がボルト形状の電池モジュールは、隣り合う蓄電素子1(外部端子4)の高さが異なっていても、強外部端子4に対してバスバ5を強制的に接続することができる。
【0080】
本実施形態のように、外部端子4の板状部4aにバスバ5を溶接する電池モジュールは、隣り合う蓄電素子1の高さが異なっていると(図5参照)、バスバ5を外部端子4に溶接できない。そのため、バスバ5は、治具Jによって外部端子4に押し付けられたまま、該外部端子4に溶接されている(図6参照)。
【0081】
溶接部6は、外部端子4からバスバ5を引き離す方向の力に対する接合強度が弱い。バスバ5に対して外部端子4から引き離す方向に大きな応力が生じている場合、バスバ5から治具Jを取り除いた後、溶接部6が損傷する(外部端子4から外れる)可能性がある。
【0082】
本実施形態にかかる蓄電装置は、バスバ5に生じる応力を小さくすることができるため、溶接部6が損傷することを抑制することができ、外部端子4とバスバ5との電気接続を確保することができる。また、蓄電装置では、溶接部6が形成されることによって、抵抗の低い好適な導電経路を確保することができる。
【0083】
本発明に係る電池モジュール及び電池モジュールの製造方法は、上記した実施の形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得る。下記する種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよい。
【0084】
上記実施形態において、特に言及しなかったが、蓄電素子1は、外観直方体状の角形電池や、外観円柱状の丸形電池などを採用することができる。また、蓄電素子1として、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池、一次電池、電気二重層キャパシタ等を採用してもよい。
【0085】
上記実施形態において、積層構造50は、二つの層を有するようになっていたが、これに限定されるものではない。例えば、積層構造50は、三つ以上の層を有するようにしてもよい。積層構造50が三つ以上の層を有するようにする場合においても、各層の厚みが同一又は略同一となるようにすることが好ましい。
【0086】
上記実施形態において、バスバ5は、全体が多層構造となっていたが、これに限定されるものではない。例えば、バスバ5は、溶接部6を含む領域(一方の溶接部6と他方の溶接部6とを含む領域)が多層構造になっていれば、部分的に多層構造としてもよい。
【0087】
また、上記実施形態において、バスバ5は、積層構造50における各層が外部端子4に溶接されていたが、これに限定されるものではない。例えば、各層が外部端子4と電気的に接続されていれば、各層のうちの一部の層を外部端子4に溶接するようにしてもよい。より具体的に説明すると、第一層50aと第二層50bとが外部端子4に電気的に接続されていれば、第一層50aのみを外部端子4に溶接するようにしてもよい。
【0088】
上記実施形態において、バスバ5は、レーザー溶接によって外部端子4に接続されていたが、これに限定されるものではない。例えば、バスバ5は、抵抗溶接や、超音波溶接、さらには、ネジ止めによって外部端子4に接続されていてもよい。
【0089】
上記実施形態において、直列接続された複数の蓄電素子1のうち、一端に位置する蓄電素子1の外部端子4の一方には、バスバ(図示しない)を介して外部回路が接続される。また、直列接続された複数の蓄電素子1のうち、他端に位置する蓄電素子1の外部端子4の一方も同様に、バスバ(図示しない)を介して外部回路が接続される。
【0090】
このように、バスバ5は、第一層50aの一方の接続部501a及び第二層50bの一方の接続部501bが蓄電素子1の外部端子4に接続され、第一層50aの他方の接続部501a及び第二層50bの他方の接続部501bが外部回路に接続されていてもよい。
【0091】
外部回路とは、例えば、蓄電装置に隣接して配置される他の蓄電装置や、モーター駆動回路、蓄電装置の充電回路や制御回路等、蓄電装置の蓄電素子1以外の電気回路を意味する。
【0092】
上記実施形態において、第一層50aは、各接続部501aに貫通穴が形成され、第二層50bは、各接続部501bに貫通穴が形成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、図7及び図8に示すように、第一層50aは、各接続部501aに貫通穴が形成されていなくてもよく、第二層50bは、各接続部501bに貫通穴が形成されていなくてもよい。
【0093】
このようにすると、電池モジュールは、抵抗の低い好適な導電経路を確保することができる。第一層50aの各接続部501a、及び第二層50bの各接続部501bに貫通穴を形成しない場合、溶接部6は、バスバ5の積層構造50の外部端子4に対向する面とは反対側の面に露出するとともに、該積層構造50の各層(第一層50a、及び第二層50b)を貫通するように形成される。
【0094】
また、各接続部501aに貫通穴が形成されていない第一層50a、及び各接続部501bに貫通穴が形成されていない第二層50bのそれぞれを外部端子4に接続するには、外部端子4上に第一層50aと第二層50bとを配置し、溶接ヘッドHから出射したレーザー光Lを第二層50bに照射すればよい。
【0095】
この場合、溶接部6は、バスバ5の積層構造50の外部端子4に対向する面とは反対側の面に露出するとともに、該積層構造50の各層を貫通することが好ましい。
【0096】
上記実施形態において、バスバ5は、第一層50aと第二層50bとが別体となるように構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、第一層50aと第二層50bとは、溶接部6を含む領域(一方の溶接部6と他方の溶接部6とを含む領域)が多層構造になっていれば、部分的に一体的になっていてもよい。
【0097】
より具体的に説明すると、例えば、図9及び図10に示すように、第一層50aと第二層50bとは、互いの端部同士が繋がるように形成されていてもよい(図9及び図10では、第一層50aの一方の接続部501aと第二層50bの一方の接続部501bとが繋がっている)。すなわち、バスバ5は、一枚の板状の部材を折り返し、押し返した部分を境とする一方側を第一層50aとし、押し返した部分を境とする他方側を第二層50bとしてもよい。
【0098】
このようにする場合においても、第一層50aの各接続部501aには、貫通穴が形成されていなくてもよく、第二層50bの各接続部501bには、貫通穴が形成されていなくてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1…蓄電素子、2…ケース、2a…ケース本体、2b…蓋板、3…外部ガスケット、4…外部端子、4a…板状部、4b…接続面、5…バスバ、50…積層構造、50a…第一層、50b…第二層、500a…本体部(第一層の本体部)、500b…本体部(第二層の本体部)、501a…接続部(第一層の接続部)、501b…接続部(第二層の接続部)、H…溶接ヘッド、J…治具、L…レーザー光
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12