(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6473757
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】ロボット外科手術システムのための入力デバイスアセンブリ
(51)【国際特許分類】
G01L 3/14 20060101AFI20190207BHJP
A61B 34/35 20160101ALI20190207BHJP
B25J 19/00 20060101ALI20190207BHJP
【FI】
G01L3/14 Z
A61B34/35
B25J19/00 A
【請求項の数】21
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-544516(P2016-544516)
(86)(22)【出願日】2015年2月5日
(65)【公表番号】特表2017-512299(P2017-512299A)
(43)【公表日】2017年5月18日
(86)【国際出願番号】US2015014542
(87)【国際公開番号】WO2015120108
(87)【国際公開日】20150813
【審査請求日】2018年1月24日
(31)【優先権主張番号】61/937,044
(32)【優先日】2014年2月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/987,893
(32)【優先日】2014年5月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】アレン, ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ゼムロク, マイケル
(72)【発明者】
【氏名】シオー, チ ミン
【審査官】
公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−083824(JP,A)
【文献】
特開昭55−006268(JP,A)
【文献】
特開2012−047460(JP,A)
【文献】
特開2009−058388(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0129846(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 3/00, 3/14
G01L 5/00
B25J 19/00,19/02
A61B 34/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータを搭載するためのトルク変換器であって、
前記モータに固定されるように構成されているモータプレートと、
固定構造に固定されるように構成されている搭載用プレートと、
前記モータプレートと前記搭載用プレートとの間に位置付けられているフレックスリングであって、前記フレックスリングは、開放リングであり、前記フレックスリングは、互いに対して移動可能である第1の端部および第2の端部を有する本体を含み、前記本体の前記第1の端部は、前記モータプレートに固定され、前記本体の前記第2の端部は、前記搭載用プレートに固定され、前記本体は、前記第1の端部および前記第2の端部の互いに対する移動に応答して、撓曲するように構成されている、フレックスリングと、
前記本体の撓曲を測定するために前記フレックスリングの前記本体上に位置付けられている歪みゲージと
を備えている、トルク変換器。
【請求項2】
前記モータプレートを覆って位置付けられている内面と、前記搭載用プレート内に位置付けられている外面とを有する軸受をさらに備えている、請求項1に記載のトルク変換器。
【請求項3】
前記モータプレートは、前記搭載用プレートに向かって延びている軸受ステムを含み、前記軸受の内面は、前記軸受ステムに固定されている、請求項2に記載のトルク変換器。
【請求項4】
前記搭載用プレートは、前記モータプレートに向かって延びている軸受シリンダを含み、前記軸受の外面は、前記軸受シリンダの内面に固定されている、請求項2に記載のトルク変換器。
【請求項5】
前記フレックスリングは、前記軸受シリンダの外面を覆って位置付けられている、請求項4に記載のトルク変換器。
【請求項6】
前記フレックスリングは、前記軸受を覆って位置付けられている、請求項2に記載のトルク変換器。
【請求項7】
前記モータプレートは、半径方向に延びているモータフランジを含み、前記搭載用プレートは、半径方向に延びている搭載用フランジを含み、前記フレックスリングは、前記本体の前記第1の端部において半径方向に延びている第1のフランジと、前記本体の前記第2の端部において半径方向に延びている第2のフランジとを含み、前記第1のフランジは、前記モータフランジに固定され、前記第2のフランジは、前記搭載用フランジに固定されている、請求項1に記載のトルク変換器。
【請求項8】
前記フレックスリングの前記本体は、低歪み部材と高歪み部材とを含み、前記低歪み部材および前記高歪み部材の各々は、前記モータプレートに固定されている第1の端部と、前記搭載用プレートに固定されている第2の端部とを有する、請求項1に記載のトルク変換器。
【請求項9】
前記低歪み部材および前記高歪み部材は、前記モータプレートの中心と前記搭載用プレートの中心との間に画定される縦方向軸に平行である、請求項8に記載のトルク変換器。
【請求項10】
前記搭載用プレートは、前記搭載用プレートを前記固定構造に固定するように構成されている陥凹を画定する、請求項1に記載のトルク変換器。
【請求項11】
前記フレックスリングの前記本体は、内径および外径を有し、前記内径および前記外径は、前記本体の剛性を決定する、請求項1に記載のトルク変換器。
【請求項12】
前記歪みゲージは、前記フレックスリングの前記本体の前記第1の端部と前記第2の端部との中間に位置付けられている、請求項1に記載のトルク変換器。
【請求項13】
駆動ユニットであって、
固定構造と、
前記固定構造を通過する駆動シャフトを有する第1のモータと、
前記第1のモータを前記固定構造に搭載するために、前記固定構造と前記第1のモータとの間に、前記第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられている第1のトルク変換器であって、前記第1のトルク変換器は、請求項1に記載のトルク変換器である、第1のトルク変換器と
を備え、
前記第1のトルク変換器は、
前記第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられ、前記第1のモータに固定されている前記モータプレートと、
前記第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられ、前記固定構造に固定されている前記搭載用プレートと、
前記モータプレートと前記搭載用プレートとの間に前記第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられている前記フレックスリングと
を含む、駆動ユニット。
【請求項14】
前記駆動シャフトと動作可能に関連付けられ、前記駆動シャフトの回転に応答して、ツールを操作するように構成されている第1の駆動ケーブルをさらに備えている、請求項13に記載の駆動ユニット。
【請求項15】
前記第1のモータの駆動シャフトに結合されているコンバータをさらに備え、前記コンバータは、前記駆動シャフトの回転を前記第1の駆動ケーブルの線形移動に転換する、請求項14に記載の駆動ユニット。
【請求項16】
前記第1のモータは、第1の自由度においてツールを操作するように構成される、請求項13に記載の駆動ユニット。
【請求項17】
前記第1の自由度とは異なる第2の自由度において前記ツールを操作するように構成されている第2のモータをさらに備え、前記第2のモータは、第2のトルク変換器によって前記固定構造に搭載されている、請求項16に記載の駆動ユニット。
【請求項18】
前記固定構造は、ロボットシステムのアームの端部である、請求項13に記載の駆動ユニット。
【請求項19】
ツールによって及ぼされている力を測定する方法であって、前記方法は、
前記ツールを操作するために駆動ユニットのモータを起動させることであって、前記モータは、請求項1に記載のトルク変換器によって前記駆動ユニットの固定構造に搭載され、前記モータは、前記ツールを操作するために前記ツールに動作可能に関連付けられている、ことと、
前記モータを起動させることに応答して、前記トルク変換器のフレックスリングの本体の撓曲を測定することによって、前記モータの反力トルクを測定することと
を含む、方法。
【請求項20】
前記駆動ユニットのモータを起動させることは、前記モータにエネルギーを供給することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記モータの測定された反力トルクに応答して、前記モータに供給されるエネルギーを調節することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国仮特許出願第61/937,044号(2014年2月7日出願)および米国仮特許出願第61/987,893号(2014年5月2日出願)の利益、およびそれらに対する優先権を主張し、各々の全内容は、参照により本明細書に引用される。
【背景技術】
【0002】
ロボット外科手術システムが、低侵襲性医療手技において使用されている。そのような医療手技中、ロボット外科手術システムは、ユーザインターフェースとインターフェースをとる外科医によって制御される。ユーザインターフェースは、外科医が、患者に作用するエンドエフェクタを操作することを可能にする。ユーザインターフェースは、ロボット外科手術システムを制御するために、外科医によって移動可能である、入力コントローラまたはハンドルを含む。
【0003】
ロボット外科手術システムのエンドエフェクタは、ロボットアームの端部に位置付けられる。各エンドエフェクタは、器具駆動ユニット(IDU)によって操作される。IDUは、それぞれの軸を中心としてエンドエフェクタを移動させるために、またはエンドエフェクタの特定の機能(例えば、エンドエフェクタの顎部の接近、枢動等)を実施するために、エンドエフェクタに関連付けられる駆動モータを含む。IDUは、複数の駆動モータを含み、各駆動モータは、エンドエフェクタのそれぞれの自由度または機能に関連付けられることができる。
【0004】
駆動モータの耐用年数を予期および予測するために、駆動モータによって加えられる力を精密かつ正確に測定する必要性がある。加えて、ユーザにリアルタイムの触覚フィードバックを提供するための、フィードバック信号応答時間短縮の継続的必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のある側面では、モータを搭載するためのトルク変換器が、モータプレートと、搭載用プレートと、フレックスリングと、歪みゲージとを含む。モータプレートは、モータに固定されるように構成され、搭載用プレートは、固定構造に固定されるように構成される。フレックスリングは、モータプレートと搭載用プレートとの間に位置付けられている。フレックスリングは、互に対して移動可能である、第1および第2の端部を有する本体を含む。本体の第1の端部は、モータプレートに固定され、本体の第2の端部は、搭載用プレートに固定される。本体は、第1および第2の端部の互に対する移動に応答して、撓曲するように構成される。歪みゲージは、本体の撓曲を測定するために、フレックスリングの本体上に位置付けられる。
【0006】
側面では、トルク変換器は、モータプレートを覆って位置付けられている内面と、搭載用プレート内に位置付けられている外面とを有する軸受を含む。モータプレートは、搭載用プレートに向かって延びている軸受ステムを含み得る。軸受の内面は、軸受ステムに固定され得る。搭載用プレートは、モータプレートに向かって延びている軸受シリンダを含み得る。軸受の外面は、軸受シリンダの内面に固定され得る。フレックスリングは、軸受シリンダおよび/または軸受の外面を覆って位置付けられ得る。
【0007】
いくつかの側面では、モータプレートは、半径方向に延びているモータフランジを含み、搭載用プレートは、半径方向に延びている搭載用フランジを含む。フレックスリングは、本体の第1の端部において半径方向に延びている第1のフランジと、本体の第2の端部において半径方向に延びている第2のフランジとを含み得る。第1のフランジは、モータフランジに固定され得、第2のフランジは、搭載用フランジに固定され得る。
【0008】
ある側面では、フレックスリングの本体は、各々がモータリングに固定されている第1の端部と搭載用リングに固定されている第2の端部とを有する低歪み部材と高歪み部材とを含む。低歪み部材および高歪み部材の各々は、モータリングの中心と搭載用リングの中心との間に画定される縦方向軸に平行である。搭載用リングは、搭載用リングを固定構造にクロックする陥凹を画定し得る。
【0009】
特定の側面では、フレックスリングの本体は、本体の剛性を決定する内径および外径を有する。歪みゲージは、フレックスリングの本体の第1の端部と第2の端部との中間に位置付けられ得る。
【0010】
本開示の別の側面では、駆動ユニットが、固定構造と、第1のモータと、第1のトルク変換器とを含む。第1のモータは、固定構造を通過する駆動シャフトを有する。第1のトルク変換器は、第1のモータを固定構造に搭載するために、固定構造と第1のモータとの間に、第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられる。第1のトルク変換器は、モータプレートと、搭載用プレートと、フレックスリングと、歪みゲージとを含む。モータプレートは、第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられ、第1のモータに固定される。搭載用プレートは、第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられ、固定構造に固定される。フレックスリングは、モータプレートと搭載用プレートとの間に、第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられる。フレックスリングは、互に対して移動可能である第1および第2の端部を有する本体を含む。本体の第1の端部は、モータプレートに固定され、本体の第2の端部は、搭載用プレートに固定される。本体は、第1および第2の端部の互に対する移動に応答して、撓曲するように構成される。歪みゲージは、本体の撓曲を測定するために、フレックスリングの本体上に位置付けられる。
【0011】
側面では、駆動ユニットは、駆動シャフトと動作可能に関連付けられ、駆動シャフトの回転に応答して、ツールを操作するように構成されている第1の駆動ケーブルを含む。駆動ユニットは、駆動シャフトの回転を第1の駆動ケーブルの線形移動に転換するために、モータの駆動シャフトに結合されているコンバータを含み得る。
【0012】
いくつかの側面では、第1のモータは、第1の自由度においてツールを操作するように構成される。駆動ユニットは、第1の自由度とは異なる第2の自由度においてツールを操作するように構成されている第2のモータを含み得る。第2のモータは、第2のトルク変換器によって固定構造に搭載され得る。
【0013】
ある側面では、固定構造は、ロボットシステムのアームの端部である。
【0014】
本開示の別の側面では、ツールによって及ぼされている力を測定する方法が、ツールを操作するために、駆動ユニットのモータを起動させることと、モータを起動させることに応答して、モータの反力トルクを測定することとを含む。モータは、トルク変換器によって駆動ユニットの固定構造に搭載され、ツールを操作するために、ツールと動作可能に関連付けられる。モータの反力トルクを測定することは、トルク変換器のフレックスリングの本体の撓曲を測定することを含む。
【0015】
いくつかの側面では、駆動ユニットのモータを起動させることは、モータにエネルギーを供給することを含む。本方法は、モータの測定された反力トルクに応答して、モータに供給されるエネルギーを調節することを含み得る。
【0016】
本開示の例示的実施形態のさらなる詳細および側面が、添付される図を参照して以下により詳細に説明される。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
モータを搭載するためのトルク変換器であって、
前記モータに固定されるように構成されているモータプレートと、
固定構造に固定されるように構成されている搭載用プレートと、
前記モータプレートと前記搭載用プレートとの間に位置付けられているフレックスリングであって、前記フレックスリングは、互に対して移動可能である第1の端部および第2の端部を有する本体を含み、前記本体の第1の端部は、前記モータプレートに固定され、前記本体の第2の端部は、前記搭載用プレートに固定され、前記本体は、前記第1および第2の端部の互に対する移動に応答して、撓曲するように構成されている、フレックスリングと、
前記本体の撓曲を測定するために前記フレックスリングの本体上に位置付けられている歪みゲージと
を備えている、トルク変換器。
(項目2)
前記モータプレートを覆って位置付けられている内面と、前記搭載用プレート内に位置付けられている外面とを有する軸受をさらに備えている、項目1に記載のトルク変換器。
(項目3)
前記モータプレートは、前記搭載用プレートに向かって延びている軸受ステムを含み、前記軸受の内面は、前記軸受ステムに固定されている、項目2に記載のトルク変換器。
(項目4)
前記搭載用プレートは、前記モータプレートに向かって延びている軸受シリンダを含み、前記軸受の外面は、前記軸受シリンダの内面に固定されている、項目2に記載のトルク変換器。
(項目5)
前記フレックスリングは、前記軸受シリンダの外面を覆って位置付けられている、項目4に記載のトルク変換器。
(項目6)
前記フレックスリングは、前記軸受を覆って位置付けられている、項目2に記載のトルク変換器。
(項目7)
前記モータプレートは、半径方向に延びているモータフランジを含み、前記搭載用プレートは、半径方向に延びている搭載用フランジを含み、前記フレックスリングは、前記本体の第1の端部において半径方向に延びている第1のフランジと、前記本体の第2の端部において半径方向に延びている第2のフランジとを含み、前記第1のフランジは、前記モータフランジに固定され、前記第2のフランジは、前記搭載用フランジに固定されている、項目1に記載のトルク変換器。
(項目8)
前記フレックスリングの本体は、低歪み部材と高歪み部材とを含み、前記低歪み部材と高歪み部材との各々は、前記モータリングに固定されている第1の端部と、前記搭載用リングに固定されている第2の端部とを有する、項目1に記載のトルク変換器。
(項目9)
前記低歪み部材および高歪み部材は、前記モータリングの中心と前記搭載用リングの中心との間に画定される縦方向軸に平行である、項目8に記載のトルク変換器。
(項目10)
前記搭載用リングは、前記搭載用リングを前記固定構造にクロックするように構成されている陥凹を画定する、項目1に記載のトルク変換器。
(項目11)
前記フレックスリングの本体は、内径および外径を有し、前記内径および外形は、前記本体の剛性を決定する、項目1に記載のトルク変換器。
(項目12)
前記歪みゲージは、前記フレックスリングの本体の第1の端部と第2の端部との中間に位置付けられている、項目1に記載のトルク変換器。
(項目13)
駆動ユニットであって、
固定構造と、
前記固定構造を通過する駆動シャフトを有する第1のモータと、
前記第1のモータを前記固定構造に搭載するために、前記固定構造と前記第1のモータとの間に、前記第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられている第1のトルク変換器と
を備え、
前記第1のトルク変換器は、
前記第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられ、前記第1のモータに固定されているモータプレートと、
前記第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられ、前記固定構造に固定されている搭載用プレートと、
前記モータプレートと前記搭載用プレートとの間に前記第1のモータの駆動シャフトを中心として位置付けられているフレックスリングであって、前記フレックスリングは、互に対して移動可能である第1の端部および第2の端部を有する本体を含み、前記本体の第1の端部は、前記モータプレートに固定され、前記本体の第2の端部は、前記搭載用プレートに固定され、前記本体は、前記第1および第2の端部の互に対する移動に応答して、撓曲するように構成されている、フレックスリングと、
前記本体の撓曲を測定するために前記フレックスリングの本体上に位置付けられている歪みゲージと
を含む、駆動ユニット。
(項目14)
前記駆動シャフトと動作可能に関連付けられ、前記駆動シャフトの回転に応答して、ツールを操作するように構成されている第1の駆動ケーブルをさらに備えている、項目13に記載の駆動ユニット。
(項目15)
前記第1のモータの駆動シャフトに結合されているコンバータをさらに備え、前記コンバータは、前記駆動シャフトの回転を前記第1の駆動ケーブルの線形移動に転換する、項目14に記載の駆動ユニット。
(項目16)
前記第1のモータは、第1の自由度においてツールを操作するように構成される、項目13に記載の駆動ユニット。
(項目17)
前記第1の自由度とは異なる第2の自由度において前記ツールを操作するように構成されている第2のモータをさらに備え、前記第2のモータは、第2のトルク変換器によって前記固定構造に搭載されている、項目16に記載の駆動ユニット。
(項目18)
前記固定構造は、ロボットシステムのアームの端部である、項目13に記載の駆動ユニット。
(項目19)
ツールによって及ぼされている力を測定する方法であって、
前記ツールを操作するために駆動ユニットのモータを起動させることであって、前記モータは、トルク変換器によって前記駆動ユニットの固定構造に搭載され、前記モータは、前記ツールを操作するために前記ツールに動作可能に関連付けられている、ことと、
前記モータを起動させることに応答して、前記トルク変換器のフレックスリングの本体の撓曲を測定することによって、前記モータの反力トルクを測定することと
を含む、方法。
(項目20)
前記駆動ユニットのモータを起動させることは、前記モータにエネルギーを供給することを含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記モータの測定された反力トルクに応答して、前記モータに供給されるエネルギーを調節することをさらに含む、項目20に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示の種々の側面が、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する、図面を参照して本明細書に後述される。
【
図1】
図1は、ユーザインターフェースおよびロボットシステムの略図である。
【
図2】
図2は、
図1のエンドエフェクタに関連付けられる、
図1のIDUのモータの略図である。
【
図3】
図3は、本開示による、
図2のIDUのトルク変換器の斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3のトルク変換器の部品が分離された、分解斜視図である。
【
図5】
図5は、
図4のトルク変換器のフレックスリングの斜視図である。
【
図6】
図6は、
図4のトルク変換器のフレックスリングの端面図である。
【
図7】
図7は、
図5のフレックスリング上の歪みゲージの概略図である。
【
図8】
図8は、
図7の歪みゲージのセンサ回路の概略図である。
【
図9】
図9は、
図2のモータに搭載可能である、本開示による、別のトルク変換器である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、本開示の実施形態が、図面を参照して詳細に説明される(同様の参照番号は、いくつかの図の各々において同じまたは対応する要素を指定する)。本明細書に使用される場合、「施術者」という用語は、医師、看護師、または任意の他の医療提供者を指し、サポート要員を含み得る。本説明全体を通して、「近位」という用語は、施術者に最も近いデバイスまたはその構成要素の部分を指し、「遠位」という用語は、施術者から最も遠いデバイスまたはその構成要素の部分を指す。
【0019】
本開示は、概して、ロボット外科手術システムのエンドエフェクタに加えられている力を決定するために、器具駆動ユニット(IDU)のモータの反力トルクを測定する、トルク変換器に関する。トルク変換器は、モータと、モータをIDU内に固定するためのIDUの固定プレートとの間に位置付けられる。測定された反力トルクは、エンドエフェクタを制御するために、および/またはロボット外科手術システムのユーザにフィードバックを提供するために使用され得る。
【0020】
図1を参照すると、ロボット外科手術システム1が、概して、ロボットシステム10、処理ユニット30、およびユーザインターフェース40として示される。ロボットシステム10は、概して、リンケージ12と、ロボット基盤18とを含む。リンケージ12は、組織に作用するように構成される、エンドエフェクタまたはツール20を移動可能に支持する。リンケージ12は、各々が複数の部材13を有するアームの形態であり得る。複数の部材13の部材13aは、組織に作用するように構成されるエンドエフェクタまたはツール20を支持する端部14を有する。加えて、部材13aの端部14は、外科手術部位「S」を撮像するための撮像デバイス16を含み得る。リンケージ12の複数の部材13の各々は、関節15を中心として互に接続され得る。ユーザインターフェース40は、処理ユニット30を通してロボット基盤18と通信する。
【0021】
ユーザインターフェース40は、3次元画像を表示するように構成される表示デバイス44を含む。表示デバイス44は、外科手術部位「S」の3次元画像を表示し、これは、部材13aの端部14上に位置付けられる撮像デバイス16によって捕捉されるデータ、および/または外科手術現場を中心として位置付けられる撮像デバイス(例えば、外科手術部位「S」内に位置付けられる撮像デバイス、患者「P」に隣接して位置付けられる撮像デバイス、撮像アーム52の遠位端に位置付けられる撮像デバイス56)によって捕捉されるデータを含み得る。撮像デバイス(例えば、撮像デバイス16、56)は、視覚画像、赤外線画像、超音波画像、X線画像、熱画像、および/または外科手術部位「S」の任意の他の公知のリアルタイム画像を捕捉し得る。撮像デバイスは、捕捉された撮像データを処理ユニット30に伝送し、処理ユニット30は、撮像データからリアルタイムの外科手術部位「S」の3次元画像を作成し、表示のために3次元画像を表示デバイス44に伝送する。
【0022】
ユーザインターフェース40は、施術者が、ロボットシステム10を操作する(例えば、リンケージ12、リンケージ12の端部14、および/またはツール20を移動させる)ことを可能にする入力ハンドル42も含む。入力ハンドル42の各々は、処理ユニット30と通信し、制御信号を処理ユニット30に伝送し、それからフィードバック信号を受信する。入力ハンドル42の各々は、外科医が、部材13aの端部14に支持されるツール20を操作すること(例えば、締めること、握ること、発射すること、開放すること、閉鎖すること、回転させること、押すこと、スライスすること等)を可能にする、入力デバイスを含み得る。
【0023】
ロボット外科手術システム1の構築および動作の詳細な議論に関して、「Medical Workstation」と題された、米国特許公開第2012/0116416号を参照し得、その全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0024】
また、
図2も参照すると、器具駆動ユニット(IDU)60が、端部14に隣接する部材13a内に配置されるか、またはその上に支持される。IDU60は、処理ユニット30から伝送される制御信号に応答してツール20を操作するために、端部14に結合されるツール20に動作可能に関連付けられる。IDU60は、少なくとも1つのモータ62と、それぞれのコンバータ64と、それぞれの駆動ケーブル66と、それぞれのトルク変換器68とを含む。モータ62は、モータ62に供給されているエネルギーに応答して、トルク変換器68を通して延びる駆動シャフト63を回転させる。コンバータ64は、モータ62の駆動シャフト63の回転を矢印「T」によって示されるような駆動ケーブル66の線形移動に転換する。コンバータ64は、IDU60の固定プレート61に固定され得る。
【0025】
駆動ケーブル66は、コンバータ64からエンドエフェクタ20に延びる。
図2に示されるように、駆動ケーブル66は、滑車22を中心とするエンドエフェクタ20の回転をもたらすことに関連付けられる。各IDU60は、各駆動ケーブル66が異なるエンドエフェクタ20の自由度またはエンドエフェクタ20の機能に関連付けられるように、複数のモータ62の各々に関連付けられる駆動ケーブル66を伴う、複数のモータ62を含み得ることを理解されたい。
【0026】
図2−4を参照すると、トルク変換器68は、本開示に従って提供され、モータ62によってコンバータ64に加えられるモータトルクを測定し、したがって、ケーブル66によってエンドエフェクタ20に加えられる力を測定する反力トルク変換器である。トルク変換器68は、モータ62の駆動シャフト63を中心として位置付けられ、モータ62をIDU60の固定プレート61に固定する。トルク変換器68は、モータプレート70と、搭載用プレート80と、軸受88と、フレックスリング90と、歪みゲージ110とを含む(
図4)。
【0027】
モータプレート70は、駆動シャフト63を中心としてモータ62上に回転可能に支持される。モータプレート70は、駆動シャフト63を中心として延びるモータ62の突起62aを受け取るように寸法決定される、モータ62に面する陥凹またはボア74を画定する円筒形本体72を含む。モータプレート70は、モータ62の突起62aが締まり嵌めにおいて陥凹74内に受け取られるように、モータ62の突起62aの上に圧入される。実施形態では、モータ62の突起62aは、幾何学形状(例えば、四角形、五角形等)を有し得、モータプレート70の陥凹74は、突起62を受け取り、モータプレート70をモータ62に回転可能に固定するための相補的な幾何学形状を有し得る。そのような実施形態では、モータプレートの本体72とモータの突起62aとの間の圧入は、要求されない。モータプレート70の本体72は、モータ62から離れた方に面する本体72の面から延びる軸受ステム76を含む。軸受ステム76は、軸受88の内輪または内面88aを支持するように構成される外面76aを含む。軸受88の内面88aは、モータプレート70の軸受ステム76の上に圧入され得る。モータプレート70はまた、本体72の外面から半径方向に延びる、フランジまたは耳部78も含む。
【0028】
搭載用プレート80は、モータプレート70とIDU60の固定プレート61(
図2)との間に位置付けられる。搭載用プレート80は、搭載用プレート80を固定プレート61に対して回転可能かつ縦方向に固定するために、固定プレート61に固定される本体82を含む。搭載用プレート76は、固定プレート61と一体的に形成されるか、固定プレート61に溶接されるか、固定プレート61に付着させられるか、またはそれらの任意の組み合わせであり得ることが想定される。本体82は、モータプレート70に向かって延びている軸受シリンダ84を含む。軸受シリンダ84は、軸受88の外輪または外面88bを受け取るように寸法決定される内面84aを含む。軸受88の外輪88bは、軸受シリンダ84中に圧入され得る。軸受88は、軸受88が搭載用プレート80の軸受シリンダ84内に、モータプレート70の軸受ステム76を覆って配置されるように、駆動シャフト63の縦方向軸に沿った長さを有する。搭載用プレート80は、本体82から半径方向に延びる、フランジまたは耳部86も含む。
【0029】
図4−6を参照すると、フレックスリング90は、モータプレート70と搭載用プレート80との間に、搭載用プレート80の軸受シリンダ84を覆って位置付けられる開放リングである。フレックスリング90は、本体92が軸受シリンダ84に接触しないように、搭載用プレート80の軸受シリンダ84よりも大きい内径D
Iを有する、本体92を含む。フレックスリング90の本体92は、駆動シャフト63の縦方向軸を横断する面内で、または駆動シャフト63の縦方向軸に実質的に接線方向に互に対して移動可能である第1および第2の端部92a、92bを有する。本体92の第1の端部92aは、モータフランジ97を含み、本体92の第2の端部92bは、搭載用フランジ98を含み、これらは、その間に間隙「G」を画定する。フランジ97、98は、フレックスリング90の本体92から半径方向に延び、本体92の長さまたは厚さよりも小さい、駆動シャフト63の縦方向軸に沿った長さまたは厚さを有する。
【0030】
モータフランジ97は、モータプレート70に面する本体92の表面が、モータフランジ97と連続的であるように、モータプレート70に面する本体92の表面と整列させられている。搭載用フランジ98は、搭載用プレート80に面する本体92の表面が、搭載用フランジ98と連続的であるように、搭載用プレート80に面する本体92の表面と整列させられている。本体92の第1の端部92aは、
図3に示されるように、モータフランジ97の搭載用フランジ98に向かう移動を制限するために、搭載用プレート80の対応する切り欠きを係合する切り欠きをモータフランジ97と形成し得る。同様に、本体92の第2の端部92bは、モータフランジ97の搭載用フランジ98に向かう移動を制限するために、モータプレート70の対応する切り欠きを係合する切り欠きを搭載用フランジ98と形成し得る。
【0031】
特に、
図4を参照すると、第1の留め具99aが、モータフランジ97、したがって、本体92の第1の端部92aをモータ62に回転可能に固定するために、フレックスリング90のモータフランジ97およびモータプレート70のフランジ78を通過する。第2の留め具99bが、搭載用フランジ98、したがって、本体92の第2の端部92bを固定プレート61に回転可能に固定するために、フレックスリング90の搭載用フランジ98および搭載用プレート80のフランジ86を通過する。留め具99bは、搭載用プレート80のフランジ86を通過して、固定プレート61中に入り得る。
【0032】
再び
図3を簡潔に参照すると、モータ62が、通電され、駆動シャフト63を矢印Rによって示されるような第1の方向に回転させると、モータ62は、第1の方向と反対の第2の方向に、駆動シャフト63から反力トルクを受ける。この反力トルクは、モータ62を固定プレート61に固定するトルク変換器68を通って伝わる。反力トルクが、トルク変換器68を通って伝わる場合、フレックスリング90の本体92は、第1および第2の端部92a、92bが互に対して移動するように撓曲する。本体92の撓曲は、間隙Gに対向する本体92の内面上に位置付けられている歪みゲージ110(
図6)によって測定される。モータプレート70、搭載用プレート80、軸受88、およびフレックスリング90の構成は、間隙Gを開放または閉鎖する以外の方向に撓曲することからフレックスリング90の本体92を切り離す。以下に詳述されるように、間隙Gは、モータ62の反力トルクに応答して開放および閉鎖する。
【0033】
図5および6を参照すると、歪みゲージ110は、第1の端部92aと第2の端部92bとの間の間隙「G」に対向して、本体92の最大撓曲点において位置付けられる。フレックスリング90は、適正な剛性を提供し、本体92の過剰な変位または撓曲を防止するために、および歪みゲージ110からの測定可能な応答のための本体92の十分な撓曲を提供するために、モータ62の用途に対して調整される。フレックスリング90の過剰な撓曲は、エンドエフェクタ20のロストモーションをもたらし得る。しかしながら、本体92の不十分な撓曲は、本体92の検出不可能な撓曲をもたらすであろう(すなわち、本システムの雑音が測定可能な撓曲よりも大きくなり得る)。
【0034】
フレックスリング90の本体92の撓曲は、本体92の内径「D
I」および外径「D
O」を変動させ、本体92の厚さ「T」を増加または減少させることによって、モータ62の特定の用途に対して調整される。本体92が同一のトルクを受けるとき、フレックスリング90の本体92の厚さ「T」が増加させられるにつれて、本体92の剛性が増加させられ、撓曲は、減少させられることを理解されたい。同様に、本体92が同一のトルクを受けるとき、フレックスリング90の本体92の厚さ「T」が減少させられるにつれて、本体92の剛性は、減少させられ、撓曲が増加させられる。フレックスリング90はまた、フレックスリング90の材料(例えば、鋼、アルミニウム、プラスチック等)を変更することによって調整され得る。さらに、厚さ「T」を一定にしたまま、本体92の内径「D
I」および外径「D
O」が増加させられるにつれて、本体92の剛性は、増加させられることを理解されたい。
【0035】
図7を参照すると、歪みゲージ110は、アクティブ歪みセンサ112と、較正歪みセンサ114とを含む。アクティブ歪みセンサ112は、本体92の撓曲の方向と、例えば、駆動シャフト63(
図4)の縦方向軸を横断する方向に整列させられる。アクティブ歪みセンサ112は、本体92がモータ62の反力トルクに応答して撓曲するにつれて、フレックスリング90の本体92の歪みを測定する。較正歪みセンサ114は、駆動シャフト63の縦方向軸と整列させられ、アクティブ歪みセンサ112に直交する。較正歪みセンサ114は、モータ62の反力トルクに応答する本体92の撓曲以外の要因(例えば、本体92の熱膨張)に起因する、フレックスリング90の本体92の歪みを測定する。
【0036】
図8を参照すると、測定回路120が、歪みゲージ110からの測定された撓曲から、モータ62の反力トルクを決定する。測定回路120は、歪みゲージ110と、電圧源121と、フィルタ122と、増幅器124と、コントローラ126とを含む。歪みゲージ110は、2つの抵抗器R
1、R
2を含むブリッジ回路の一部として、アクティブ歪みセンサ112と、較正歪みセンサ114とを含む。フレックスリング90の本体92の歪みは、歪みゲージ110の電圧変化として測定され、歪みセンサ112、114の各々の抵抗は、本体92の撓曲に応答して変動する。測定された電圧は、歪みゲージ110からフィルタ122に渡される。示されるように、測定された電圧は、アクティブ歪みセンサ112に隣接かつ直交して較正歪みセンサ114を位置付ける結果として、本体92の撓曲以外の要因を考慮する。フィルタ122は、測定された電圧から雑音を除去するための、低域通過フィルタである。フィルタ122は、フィルタ処理された電圧を増幅器124に伝送し、増幅器124は、増幅された電圧をコントローラ126に伝送する。コントローラ126は、増幅された電圧における変化を検出し、フレックスリング90の本体92の歪みを計算する。フレックスリング90の本体92の歪みから、コントローラ126は、本体92の撓曲を計算する。コントローラ126は、本体92の既知の性質および寸法を考慮して、フレックスリング90の本体92の撓曲からモータ62の反力トルクを計算する。コントローラ126は、計算されたモータ62の反力トルクをプロセッサ30(
図1)に伝送する。
【0037】
プロセッサ30は、IDU60によってエンドエフェクタ20に加えられる力を決定するために、モータ62の反力トルクを分析する。プロセッサ30は、エンドエフェクタ20に加えられた力に応答して、モータ62に供給されるエネルギーを調節し得る。加えて、または代替として、プロセッサ30は、モータ62の反力トルクに応答して、ユーザインターフェース40を通してユーザにフィードバックを提供し得る。フィードバックは、視覚的、可聴的、または触覚的であり得る。
【0038】
ロボットシステム10は、ユーザからの入力に応答して、関節15を中心として複数の部材13を移動させるために、リンケージ12と動作可能に関連付けられる、ロボット基盤18内に位置付けられた駆動ユニット11(
図1)を含み得ることが想定される。駆動ユニット11は、駆動ユニット11によってリンケージ12に加えられるトルクを測定するために、トルク変換器68に類似するトルク変換器(図示せず)を含み得る。
【0039】
ここで
図9を参照すると、トルク変換器168が、本開示に従って提供され、モータリングまたはプレート170と、搭載用リングまたはプレート180と、モータリング170と搭載用リング180との間に位置付けられているフレックスリング190とを含む。トルク変換器168は、モータの駆動シャフト(例えば、モータ62の駆動シャフト63(
図3))を覆って位置付けられ、モータ62をIDUの固定プレート(例えば、固定プレート61(
図2))に支持する。モータリング170は、モータ62をモータリング170に回転可能に固定するために、フランジ172によってモータ62に固定される。搭載用リング180は、固定プレートまたは構造部材(図示せず)に固定される。搭載用リング180は、搭載用リング180を固定プレートに回転可能に固定するために、固定プレートを係合するように構成される、クロッキング陥凹182を画定する。
【0040】
フレックスリング190は、モータリング170と搭載用リング180との間に延びる、低歪み部材192と、高歪み部材194とを含む。低および高歪み部材192、194は、モータの駆動シャフト(例えば、モータ62の駆動シャフト63(
図3))の縦方向軸に平行であり、低および高歪み部材192、194の各々の第1の端部は、モータリング170に固定され、低および高歪み部材192、194の各々の第2の端部は、搭載用リング180に固定される。歪みゲージ110は、高歪み部材194上に配置され、アクティブ歪みセンサ112は、トルク変換器168にトルクが加えられた場合に最大撓曲を受ける、高歪み部材194の部分の上に位置付けられる。較正歪みセンサ114は、トルク変換器168にトルクが加えられた場合に全く撓曲を受けない、または最小撓曲を受ける、高歪み部材192の部分の上に位置付けられる。示されるように、アクティブ歪みセンサ112は、モータリング170と搭載用リング180との中間で高歪み部材194の上に位置付けられ、モータの駆動シャフトの縦方向軸に垂直に向けられる。較正歪みセンサ114は、搭載用リング180に隣接して位置付けられ、モータの駆動シャフトの縦方向軸に平行に向けられる。較正歪みセンサ114は、アクティブ歪みセンサ112に直交して向けられていることを理解されたい。
【0041】
フレックスリング190は、モータの反力トルクに応答して、フレックスリング90に類似した様式で機能し、歪みゲージ110は、類似した様式でモータの反力トルクを計算するために、フレックスリング190の高歪み部材194の撓曲を測定する。
【0042】
本開示のいくつかの実施形態が、図面に示されているが、本開示がそれらに限定されることは意図されず、本開示は、当該技術が許容される限りの広範囲であって、本明細書も同様に読まれることが意図される。上記の実施形態の任意の組み合わせもまた、想定され、添付される請求項の範囲内である。したがって、上記の説明は、限定としてではなく、単に、特定の実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付される請求項の範囲内において、他の修正を想定するであろう。