(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6473856
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】イヤホン
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20190207BHJP
【FI】
H04R1/10 104Z
H04R1/10 104B
【請求項の数】2
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2017-255415(P2017-255415)
(22)【出願日】2017年12月22日
(65)【公開番号】特開2018-107807(P2018-107807A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2018年1月31日
(31)【優先権主張番号】特願2016-257993(P2016-257993)
(32)【優先日】2016年12月27日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515023730
【氏名又は名称】小田 利夫
(72)【発明者】
【氏名】小田 利夫
【審査官】
渡邊 正宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−213787(JP,A)
【文献】
特開2015−039127(JP,A)
【文献】
特開2005−244645(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00
H04R 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックキャビティB側で生じた音(高音・中音・低音)を低音のみに精製する、ポリウレタンまたは発泡合成ゴムを内蔵したシリコンチューブcを備えたイヤホンであって、前記シリコンチューブcはバックキャビティB側とフロントキャビティA側を連通する通気路bにおける前記フロントキャビティA側に設置され前記ポリウレタンまたは発泡合成ゴムが前記通気路bに存在しないことを特徴とする、ポリウレタンまたは発泡合成ゴムを内蔵したシリコンチューブcを備えたイヤホン。
【請求項2】
バックキャビティB側とフロントキャビティA側を連通する通気路bを有するイヤホンに、ポリウレタンまたは発泡合成ゴムを内蔵したシリコンチューブcを前記ポリウレタンまたは発泡合成ゴムが前記通気路bに存在しない様に前記ポリウレタンまたは発泡合成ゴムを内蔵したシリコンチューブcをフロントキャビティA側に設置してバックキャビティB側で生じた音(高音・中音・低音)を低音のみに精製する、ポリウレタンまたは発泡合成ゴムを内蔵したシリコンチューブcの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明品は、1個のダイナミック型スピーカから高質な高音・中音・低音をいかにして出力させるかという問題を、ハウジングの改良と低音周波数の音のみを取り出す部品を考案したものである。
【背景技術】
【0002】
現在発売されているイヤホンの多くは、1個のダイナミック型スピーカでは高音・中音・低音と3種類の周波数を音の質というレベルで同時に出力することは不可能と結論づけている。
【0003】
特に低音域は弱く迫力のない音が多い。
【0004】
このため、各社は振動膜の材質、形状、金属のコーティング等の改良で低音域を出力している。
【0005】
しかし、これらの方法で低音域を出力したスピーカは、必ず高音が籠った音になるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−182201
【特許文献1】特開2011−82702
【特許文献1】特開2015−109542
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特開2011−182201のイヤホンは、現在各社から発売されている代表的なタイプの音作りである。バックキャビティのハウジングに外空間に通ずる穴をあけてスピーカの振動膜を大きく動かすことにより低音周波数を出力しているので高音が籠るのである。
【0008】
特開2011−82702も基本的にバックキャビティのハウジングに穴をあけている為に低音は出力されるが高音は籠もるのである。
【0009】
特開2015−109542は一見本発明品と類似しているが、目的が(振動板の両面にかかる圧力に差が生じることを抑制可能なスピーカを提供する)としている。バックキャビティの音をフロントキャビティに送っているだけなので低音の出力は少量である。
【0010】
本発明品は、以上の様な課題を解決する為になされたものである。1個のダイナミック型スピーカを使用して高質な高音・中音・低音をどのようにして出力させるかを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
図1に描かれてある様に、スピーカaは特殊加工されていない振動膜(高音・中音・低音が均等に出力される膜)を用いる。スピーカaを納めるハウジングは組み立て時に出来る僅かな隙間以外に外空間に通ずる穴はあけない。スピーカaから出る電気コード用の穴の隙間も特殊ボンドで塞ぐ。この様にして振動膜を高音を強調する形態にする。フロントキャビティA側とバックキャビティB側も通気路bにあたる場所以外出来るだけ空気の移動を防ぐようにハウジングを作製する。
【0012】
バックキャビティB側から発生した音は、請求項1のポリウレタンまたは発泡合成ゴム入りシリコンチューブcを通ってフロントキャビティA側に音が伝わる。この請求項1の部品は高質な低音が出力される部品なのである。この形態により、フロントキャビティA側の空間の音は高音・中音が出力され、通気路bに取り付けたポリウレタンまたは発泡合成ゴム入りシリコンチューブcの先端からは低音が出力される。それにより音導管Cには高質な高音・中音・低音が流出されるのである。
【発明の効果】
【0013】
スピーカaから出力される音はフロントキャビティAとバックキャビティBに分かれて鳴っている。このとき、バックキャビティB側の音を外に逃がさず通気路bに設置したポリウレタンまたは発泡合成ゴム入りシリコンチューブcの中に通すことにより低音の出力が発生し、フロントキャビティA側からは高音・中音の音が籠らずに出力される。これにより、今まで籠もりがちであった高音・中音のボーカルや楽器の音が美しく低音とともに鼓膜へと伝わるのである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図4】ポリウレタンまたは発泡合成ゴム入りシリコンチューブcの図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明品の実施の形態について説明する。
フロントキャビティAにダイナミック型スピーカaを取り付ける。音導管CにイヤホンチップDを取り付ける。通気路bに沿ってポリウレタンまたは発泡合成ゴム入りシリコンチューブcを取り付ける。このイヤホンのハウジングは、フロントキャビティAとバックキャビティBの2つの成型品を組み立てて1つのハウジングとして機能する。バックキャビティB側から出力された音は通気路bに取り付けたポリウレタンまたは発泡合成ゴム入りシリコンチューブcの中を伝わり、フロントキャビティAおよび音導管C、イヤホンチップDをへて鼓膜へと伝わる。
【符号の説明】
【0016】
A フロントキャビティ
B バックキャビティ
C 音導管
D イヤホンチップ
a スピーカ
b 通気路
c ポリウレタンまたは発泡合成ゴム入りシリコンチューブ