特許第6473883号(P6473883)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6473883プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを有する直管型LEDランプ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6473883
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを有する直管型LEDランプ
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/272 20160101AFI20190218BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20190218BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20190218BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20190218BHJP
【FI】
   F21K9/272
   F21S2/00 231
   F21V23/00 110
   F21Y115:10
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2018-195496(P2018-195496)
(22)【出願日】2018年10月17日
【審査請求日】2018年10月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000127112
【氏名又は名称】株式会社アンノオフィス
(72)【発明者】
【氏名】阿武 孝次
【審査官】 下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−033717(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/061321(WO,A1)
【文献】 特開2017−154704(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0279429(US,A1)
【文献】 特開2013−065544(JP,A)
【文献】 特開2018−018787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/272
F21S 2/00
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直管型LEDランプにおいて、駆動用の商用交流の受電用端子が装着される樹脂製エンドパーツ筒体の内部に電磁誘導式の送電ユニットが配置されており、かつ前記樹脂製エンドパーツ筒体の外側には直角に円筒状に落ち込んだ有底凹部があって、ここに前記電磁誘導式の送電ユニットから受電して機能する各種モジュールユニットを内部に納めたプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを着脱し得るようにしたプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを有する直管型LEDランプ。
【請求項2】
前記プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを差し込みかつ回転させると係止溝に固定され正確に無線受電できる請求項1記載のプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを有する直管型LEDランプ。
【請求項3】
前記プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジの先端カバーが前記各種モジュールユニットの出力特徴に合せて換えられるように構成された請求項1記載のプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを有する直管型LEDランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電磁誘導方式のワイヤレスモジュールカートリッジを直管型LEDランプに安全に着脱交換できるようにして照明以外の機能を付与させる直管型LEDランプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、前記モジュールカートリッジを直管型LEDランプに直線的に接続して照明以外の機能を付与させる蛍光灯及び直管型LEDランプに関する技術は幾つか存在した。代表例を挙げればこのようなものがある。標準的な蛍光灯と同長の直管型LEDランプを通常の長さより前記モジュールカートリッジの長さ分だけ縮減した専用の直管型LEDランプと、前後に同じ受電用ピン端子及び接続端子を有する前記モジュールカートリッジとを接続固定させるものであった。この発想は、直管型LEDランプをまず蛍光灯器具に使用できるように技術開発をしてきた流れともいえ、付与するモジュールの代表的なものにマイナスイオン発生ユニット及び停電時でも一定時間点灯可能にするための充電ユニット、各種無線センサーなどがあった。
【0003】
この場合、前記モジュールカートリッジを直線的に着脱固定する手段として、従来の蛍光灯同様の受電用ピン端子の係止力のみならず前記モジュールカートリッジと前記専用の直管型LEDランプの接続部分とを相互に螺合もしくは樹脂部材のテンションを利用して嵌め込むなど容易に外れないような物理的係止がとられていた。
【0004】
但し、この手段には短所もあった。長さ方向で接続する前記モジュールカートリッジであるためこれに合わせて縮減した前記専用の直管型LEDランプを必要とした点と、更にはどうしても接続強度は一体化された従来の直管型LEDランプよりは低く、特に従来の蛍光灯器具のソケットに着脱する時に掛かる外力によっては前記モジュールカートリッジと接続された前記専用の直管型LEDランプの接続部分の通電不良を起こす可能性もあり、又、地震によって加えられる外力も同様に前記モジュールカートリッジの強度を損ないかつ通電不良を起こしえた。更には空気に触れる接続部分が増えるので湿気などによる錆や腐食による通電不良の心配もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6010818号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
背景技術で触れたように、従来の蛍光灯と同長の直管型LEDランプを通常の長さより前記モジュールカートリッジの長さ分だけ縮減した専用の直管型LEDランプと、前後に同じ受電用ピン端子及び接続端子を有する前記モジュールカートリッジとを接続固定させるものには接続強度に不安があり、かつそれが原因の通電不良といった問題があった。これらの課題を解決するために、本発明では、前記モジュールカートリッジを前記専用の直管型LEDランプに長さ方向に接続するのではなく、前記商用交流の受電用端子が装着される前記樹脂製エンドパーツ筒体の内側に電磁誘導式の送電ユニットを配置し、かつ前記電磁誘導式の送電ユニットから受電して機能する前記モジュールユニットを内部に納めたプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを前記樹脂製エンドパーツ筒体の横にある有底の凹部に着脱し得るようにした。いわゆるプラグインカートリッジ方式にする。
【0007】
前記プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを差し込みかつ回転させて螺合する。
【0008】
前記プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジの先端部分が前記各種モジュールユニットの出力特徴に合せて例えば、前記充電バッテリーとLEDとの非常灯ユニットならば透光性のある素材に交換、又は前記マイナスイオン及びオゾン放出ユニットならばそれらを放出できるスリットや穴を有する部材に置き換える。
【発明の効果】
【0009】
本発明における直管型LEDランプの構造は、従来の技術のような直線的に連結するのではなく前記樹脂製エンドパーツ筒体の横から着脱するいわゆる前記プラグインカートリッジ方式の構造なので、管体の強度低下を避けることができ、又、前記モジュールカートリッジがワイヤレスの電磁誘導方式の給電システムを採用するので金属端子の接触不良から起こるトラブルを防止できる。又、ワイヤレスなので前記直管型LEDランプの本来的な密閉度が保たれ、周囲環境の変化を受けにくい効果がある。
【0010】
又、前記したように横から挿入するいわゆる前記プラグインカートリッジ方式なのでLEDランプの発光部の長さに与える影響は最小限に抑えるメリットがある。
【0011】
更には、前記いわゆるプラグインカートリッジ方式は基本的に円筒形なので、接合部に簡易な螺合構造を施すことが可能である。
【0012】
前記プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジの先端部分だけを前記各種モジュールユニットの出力特徴に合せて透明な素材や別構造の部材に交換できるようになるので製品展開上合理的である。
【0013】
前記プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジに内蔵される前記各種モジュールユニットはAIつまり人工知能の進化に委ねられるが、現在はまだ利用されていない機能を誘発する効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施例を図1から図5に基づき説明する。
【0015】
図1は、本発明のプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジ1を有す直管型LEDランプ1の構造を斜視で示す模式図で、無線の送受電システムの位置関係と着脱方法を主として説明している。図では断面が丸型の直管型LEDランプ2を例示しているが直管型LEDランプ2の断面は丸型でも楕円型或いは角型でも又はそれ以外の形状でも構わない。
【0016】
駆動用の商用交流の受電用端子13が装着される前記樹脂製エンドパーツ筒4の内部に電磁誘導式の前記送電ユニット9が配置されているが、前記樹脂製エンドパーツ筒体4の外部から無線で受電する前記プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジ3に効果的に送電できるように配置する。このため前記樹脂製エンドパーツ筒体4の外側には直角に円筒状に落ち込んだ有底凹部5を設け、ここに前記電磁誘導式の送電ユニット9から受電して機能する前記各種モジュールユニットを内部に納めたプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジ3を着脱し得るように構成する。半回転程度でもしっかり固定できるような構造が望ましい。LEDランプ駆動用の回路と電磁誘導式の送電ユニット回路はスペース面から一体の回路基板が望ましい。斜視図では回路基板は省略してある。
【0017】
図2図1の実施例の完成外観を示したもの。
【0018】
図3はワイヤレスの電磁誘導方式の給電システムを断面等で示す模式図である。前記樹脂製エンドパーツ筒体4の内部にある電磁誘導式の前記送電ユニット9のコイルと前記プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジ3の受電ユニット10のコイルは樹脂を介するが極力近付けるようにする。
【0019】
図4はマイナスイオン及びオゾン放出ユニット15を前記モジュールカートリッジとした実施例を斜視で示した模式図で、モジュールは交流を用いて陰極針16から放電させる。カバーは指が入らない大きさの放散孔17を持つ。
【0020】
図5はLEDの非常灯ユニット18をモジュールカートリッジとした実施例を斜視で示している。充電はリチウムイオン電池を用いるが、停電時に2時間程度点灯できる能力を持たせる。
【0021】
この他に、各種モジュールカートリッジ例えば小型の人感センサーや監視カメラなども搭載できるが実施例では示さない。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は前記直管型LEDランプに高度な機能的多様性を与えることができるが、例えばマイナスイオン発生機能や非常灯のみならず今後AI応用製品としても可能性が有り、広く社会に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明のプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを有す直管型LEDランプの構造を斜視で示す模式図である。
図2】プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを直管型LEDランプに装着したときの形態を示す斜視図である。
図3】本発明のワイヤレスの電磁誘導方式の給電システムを断面等で示す模式図である。
図4】本発明のマイナスイオン及びオゾン放散ユニットをモジュールカートリッジとした実施例を斜視で示す模式図である。
図5】本発明の充電バッテリーとLEDとの非常灯ユニットをモジュールカートリッジとした実施例を斜視で示す模式図である。
【符号の説明】
【0024】
1 プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジを有する直管型LEDランプ
2 直管型LEDランプ
3 プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジ
4 樹脂製エンドパーツ筒体
5 直角に円筒状に落ち込んだ有底凹部
6 LED素子及び基板
7 放熱体
8 LED保護カバー
9 送電ユニット
10 受電ユニット
11 係止溝
12 係止用突起
13 受電用端子
14 先端カバー
15 マイナスイオン及びオゾン放出ユニット
16 陰極針
17 放散孔
18 LEDの非常灯ユニット
【要約】
【課題】 従来の蛍光灯と同長の直管型LEDランプ2を通常の長さよりモジュールカートリッジの長さ分だけ縮減した専用の直管型LEDランプ2と、前後に同じ受電用端子及び接続端子を有する前記モジュールカートリッジとを接続固定させるものには接続強度的に不安があり、かつそれが原因の通電不良といった問題があった。
【解決手段】 本発明では、直管型LEDランプ2が有する商用交流の受電用端子13が装着される側の樹脂製エンドパーツ筒体4の内側に電磁誘導式の送電ユニット9を配置させ、かつ樹脂製エンドパーツ筒体4の外側には直角に円筒状に落ち込んだ有底凹部5があって、ここに電磁誘導式の送電ユニット9から無線で受電して機能する各種モジュールユニットを内部に納めたプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジ3を着脱し得るようにした。さらにはプラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジ3を差し込み軽く回転させると固定できるようになっており、前記プラグ型ワイヤレスモジュールカートリッジ3の先端カバー14が前記各種モジュールユニットの出力特徴に合せて変えることもできる構成となる。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5