特許第6473887号(P6473887)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6473887
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】タバコ原材料
(51)【国際特許分類】
   A24B 15/28 20060101AFI20190218BHJP
   A24B 13/00 20060101ALI20190218BHJP
   A24B 3/18 20060101ALI20190218BHJP
【FI】
   A24B15/28
   A24B13/00
   A24B3/18
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-553626(P2016-553626)
(86)(22)【出願日】2015年4月2日
(65)【公表番号】特表2017-513458(P2017-513458A)
(43)【公表日】2017年6月1日
(86)【国際出願番号】EP2015057278
(87)【国際公開番号】WO2015150506
(87)【国際公開日】20151008
【審査請求日】2017年5月18日
(31)【優先権主張番号】1450421-1
(32)【優先日】2014年4月4日
(33)【優先権主張国】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】518461676
【氏名又は名称】ウィニングトン アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100103285
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 順之
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ラース・ビョルクホルム
【審査官】 久島 弘太郎
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0276801(US,A1)
【文献】 国際公開第2007/053096(WO,A1)
【文献】 特表2003−516723(JP,A)
【文献】 特表2013−544523(JP,A)
【文献】 特表2013−544522(JP,A)
【文献】 特表2012−522765(JP,A)
【文献】 J.C.Leffingwell,Leaf Chemistry Basic Chemical Constituents of Tobacco Leaf and Differences among Tobacco Types,Tobacco Production Chemistry And Technology,米国,Blaackwell Science,1999年,265-284,URL,http://www.leffingwell.com/download/Leffingwell-Tobacco production chemistry and technolgy.pof
【文献】 Reinskje Talhout,Sugar as tobacco ingrediredient:Effects on mainstream smoke composition,Food and Chemical Toxicology,英国,2006年,vol.44,no.11,1789-1798,URL,http://www.sciencedirect.com/science/artcle/pii/S0278691506001773
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24B 15/28
A24B 3/18
A24B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約4質量%未満の発酵性炭水化物を含み、そして漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して
約7.0mg/kg未満の亜硝酸塩と、
約2.0mg/kg未満の合計量のNNN(N−ニトロソノルニコチン)及びNNK((4−メチルニトロソアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン)と、
約10.0μg/kg未満のNDMA(N−ニトロソジメチルアミン)と、
約5.0μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)と、
約1.0mg/kg未満のCdと、
約2.0mg/kg未満のPbと、
約0.5mg/kg未満のAsと、
約3.0mg/kg未満のNiと、
約4.5mg/kg未満のCrとを含む漂白されたタバコ原材料。
【請求項2】
漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して
約1.0mg/kg未満の亜硝酸塩と、
約0.2mg/kg未満の合計量のNNN(N−ニトロソノルニコチン)及びNNK((4−メチルニトロソアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン)と、
約0.6μg/kg未満のNDMA(N−ニトロソジメチルアミン)と、
約0.6μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)と、
約0.1mg/kg未満のCdと、
約0.1mg/kg未満のPbと、
約0.1mg/kg未満のAsと、
約0.1mg/kg未満のNiと、
約0.1mg/kg未満のCrとを含む、請求項に記載の漂白されたタバコ原材料。
【請求項3】
漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して0.01mg/kgを超えない合計量のアフラトキシンB1、B2、G1、及びG2を含む、請求項1または2に記載の漂白されたタバコ原材料。
【請求項4】
約60以上のISO輝度を有する、請求項1からのいずれか一項に記載の漂白されたタバコ原材料。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一項に記載の漂白されたタバコ原材料を含む、喫煙用タバコ組成物。
【請求項6】
タバコ中に天然に存在する任意のニコチンに加えてニコチンを含む、請求項に記載の
喫煙用タバコ組成物。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項に記載の漂白されたタバコ原材料を含む、無煙タバコ組成物。
【請求項8】
タバコ中に天然に存在する任意のニコチンに加えてニコチンを含む、請求項に記載の
無煙タバコ組成物。
【請求項9】
組成物のタバコ原材料含量が、組成物のタバコ原材料含量の乾燥総質量に基づいて計算
して約99質量%までの未漂白のタバコ原材料を含む、請求項に記載の無煙タバコ組成物。
【請求項10】
請求項に記載の無煙タバコ組成物を含む経鼻嗅ぎタバコ。
【請求項11】
請求項に記載の無煙タバコ組成物を含み、スヌース等の湿潤嗅ぎタバコ、又は噛みタ
バコ、市販のチューイングガムベース、バブルガムベース、及び天然ガムベース材料から
選択されるガムベースを含む噛みタバコ、経口乾燥嗅ぎタバコ若しくは硬質嗅ぎタバコで
ある、経口無煙タバコ製品。
【請求項12】
製品中に分配され、少なくとも水、アルギネート及び製品を用いる際に前記製品から放
出されることを意図した添加物質を含むアルギネート組成物を含有し、前記組成物はマト
リックスがそのままである限りは添加物質の少なくとも大部分を保持するアルギネートマ
トリックスを含有し、アルギネートマトリックスは使用者の口腔内に存在する化学的及び
物理的環境において崩壊し及び/又は溶解するように形成されており、前記アルギネート
は一価カチオンのアルギネート塩を含有し、冷水に可溶である、請求項1に記載の経口無煙タバコ製品。
【請求項13】
(a)未漂白のタバコ原材料を、酸性のpH及び約70℃〜約180℃の温度範囲で、亜硫酸イオンを含む水溶液によって処理する工程と、
(b)工程(a)からのタバコ原材料を離解する工程と、
(c)工程(b)からの離解されたタバコ原材料を約60℃〜約90℃の温度範囲で有効量の漂白剤によって処理する工程と
を含む、漂白されたタバコ原材料を製造する方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法によって得られる、請求項1に記載の漂白されたタバコ原材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ原材料、タバコ原材料を含む喫煙用タバコ組成物、及びタバコ原材料を含む無煙タバコ組成物に関する。本発明はまた、無煙タバコ組成物を含む経鼻嗅ぎタバコ及び経口無煙タバコ製品に関する。本発明はまた、タバコ原材料の製造方法、及びこの方法によって得られるタバコ原材料に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコの発酵は基本的にはタバコの収穫直後に自然に始まるプロセスである。
【0003】
タバコの発酵は匂いや味等のタバコのある特定の特性を向上させることが早くから分かっていたので、この自然に生じるプロセスはタバコの製造過程における種々の工業的プロセスでしばしば意識的に促進されている。
【0004】
しかし、タバコの発酵は、自然に生じる場合でも工業的に促進された場合でも、望ましくない副生物、たとえば発がん性があることが知られているタバコ特異的ニトロソアミン(略称TSNA)等を生成するという作用も有している。
【0005】
EP0075128には、食品、食材、食品添加物、飲料及びタバコが含有する突然変異原を不活性化するための、無水亜硫酸(SO2)、又は亜硫酸、亜硫酸水素、ピロ亜硫酸、又は亜ジチオン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム若しくはアンモニウム塩を主要成分として含む変異原不活性化物質が開示されている。もちろんタバコ原材料ではなく、喫煙の際にタバコの燃焼によって生じる典型的には樹脂状の部分的に燃焼した粒子状物質であるタバコタールの処理を示す例とは別に、上記の塩の水溶液又は塩が溶解した香味シェリーをタバコの葉に適用するということのみが述べられている。この文献には、タバコの発酵についても、これと発酵性炭水化物との関係についても、述べられていない。
【0006】
US3845774には、収穫した葉を均質化することによってタバコをキュアリングする方法が開示されている。この方法により、物理的、化学的若しくは生物学的手段又はこのような手段の組合せによって望ましくない成分の量を低減し、又は完全に除去することができると述べられている。しかし、保存処理した材料は、喫煙製品を製造するために再構成する前に容易に保存して熟成し、又は発酵等の他の加工を行なうことができることも述べられている。したがって、この文献は発酵を何らかの問題があるものとは認識していない。
【0007】
US20130276801には、タバコを化学パルピングし、タバコパルプを漂白して溶解グレードのパルプを製造することが開示されている。タバコパルプの漂白には、二酸化塩素溶液によるタバコパルプの塩素化及び第2の強塩基によるタバコパルプの苛性抽出が含まれうる。炭水化物含量が低減するか限定されるとの示唆はなく、逆に処理の間、保護されることが示唆されている。この文献では発酵は議論されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】EP0075128
【特許文献2】US3845774
【特許文献3】US20130276801
【特許文献4】WO2010/114445
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
タバコの発酵の望ましくない副作用によって悩まされることなく、匂い及び味の向上等のタバコの発酵に関連する望ましい特性を容易に付与することができるタバコ原材料を提供することができれば望ましい。
【0010】
本発明の1つの目的はそのようなタバコ原材料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、本発明の一態様は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約4質量%未満の発酵性炭水化物を含む漂白されたタバコ原材料に関する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を開示し記述する前に、本発明は本明細書に開示する特定の構成、方法工程、及び材料に限定されないことを理解されたい。そのような構成、方法工程、及び材料はいくらか変動することがあるからである。本明細書で採用する用語は特定の実施形態を記述する目的のみに用いられ、限定する意図はないことも理解されたい。本発明の範囲は添付した特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定されるからである。
【0013】
本明細書及び特許請求の範囲において用いる場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈によって明確に他を指示しない限り、複数の対象を含むことに留意されたい。
【0014】
本明細書において他に記述しない限り、本発明の、又は本発明の方法において用いられる、タバコ原材料、タバコ組成物、若しくはタバコ製品中の成分の量を修飾する「約」という用語は、たとえば現実世界において濃縮液又は使用溶液を調製するために用いる典型的な測定及び液体取扱い手順によって、これらの手順における不注意による失敗によって、又はタバコ原材料、タバコ組成物、若しくはタバコ製品を調製するために若しくは本方法を実施するために用いる成分の製造、供給源、若しくは純度の相違等によって起こりうる数量の変動を意味する。「約」という用語はまた、特定の最初の混合物に起因する組成の異なった平衡条件によって異なる量を包含する。用語「約」によって修飾されてもされなくても、特許請求の範囲には量的等価物が含まれる。
【0015】
本明細書において、他に記述しない限り、「漂白された」という用語は、1つ若しくは複数の溶媒による洗浄、又は1つ若しくは複数の漂白剤による処理、又はそれらの任意の組合せ等の、この目的のための公知の任意の方法によってその目視できる色が低減された対象物、たとえばタバコ原材料等を意味する。
【0016】
本明細書において、他に記述しない限り、「発酵性炭水化物」という用語は、人体内で及び人体によって代謝分解可能な炭水化物、具体的にはデンプン、グルコース、フルクトース及びスクロースを意味する。
【0017】
本明細書において、他に記述しない限り、製品に関連する「経口」という用語は、湿潤嗅ぎタバコ製品が一般に用いられるのと同じ方法で、使用者の口腔内のどこか、たとえば唇の下に置くのに適した、通常の使用における製品を意味する。
【0018】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約2質量%未満、具体的には約1質量%未満の発酵性炭水化物を含む。
【0019】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約7.0mg/kg未満、具体的には約3.5mg/kg未満、より具体的には約1.0mg/kg未満の亜硝酸塩を含む。
【0020】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約2.0mg/kg未満、具体的には約1.0mg/kg未満、より具体的には約0.2mg/kg未満の合計量のNNN(N-ニトロソノルニコチン)及びNNK((4-メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン)を含む。
【0021】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約10.0μg/kg未満、具体的には約5.0μg/kg未満、より具体的には約0.6μg/kg未満のNDMA(N-ニトロソジメチルアミン)を含む。
【0022】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約5.0μg/kg未満、具体的には約2.5μg/kg未満、より具体的には約0.6μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)を含む。
【0023】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約1.0mg/kg未満、具体的には約0.5mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のCdを含む。
【0024】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約2.0mg/kg未満、具体的には約1.0mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のPbを含む。
【0025】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約0.5mg/kg未満、具体的には約0.25mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のAsを含む。
【0026】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約3.0mg/kg未満、具体的には約1.5mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のNiを含む。
【0027】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約4.5mg/kg未満、具体的には約2.25mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のCrを含む。
【0028】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して
約7.0mg/kg未満の亜硝酸塩と、
約2.0mg/kg未満の合計量のNNN(N-ニトロソノルニコチン)及びNNK((4-メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン)と、
約10.0μg/kg未満のNDMA(N-ニトロソジメチルアミン)と、
約5.0μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)と、
約1.0mg/kg未満のCdと、
約2.0mg/kg未満のPbと、
約0.5mg/kg未満のAsと、
約3.0mg/kg未満のNiと、
約4.5mg/kg未満のCrとを含む。
【0029】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して
約3.5mg/kg未満の亜硝酸塩と、
約1.0mg/kg未満の合計量のNNN(N-ニトロソノルニコチン)及びNNK((4-メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン)と、
約5.0μg/kg未満のNDMA(N-ニトロソジメチルアミン)と、
約2.5μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)と、
約0.5mg/kg未満のCdと、
約1.0mg/kg未満のPbと、
約0.25mg/kg未満のAsと、
約1.5mg/kg未満のNiと、
約2.25mg/kg未満のCrとを含む。
【0030】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して
約1.0mg/kg未満の亜硝酸塩と、
約0.2mg/kg未満の合計量のNNN(N-ニトロソノルニコチン)及びNNK((4-メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン)と、
約0.6μg/kg未満のNDMA(N-ニトロソジメチルアミン)と、
約0.6μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)と、
約0.1mg/kg未満のCdと、
約0.1mg/kg未満のPbと、
約0.1mg/kg未満のAsと、
約0.1mg/kg未満のNiと、
約0.1mg/kg未満のCrとを含む。
【0031】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して0.01mg/kgを超えない合計量のアフラトキシンB1、B2、G1、及びG2を含む。
【0032】
一実施形態において、漂白されたタバコ原材料は、ISO 2470:1999に従って測定して約60以上、具体的には約70以上、より具体的には約80以上のISO輝度を有する。
【0033】
したがって、当業者には認識されるように、本発明は望ましくない物質を実質的に含まないタバコ原材料を提供する。
【0034】
本発明の漂白されたタバコ原材料の1つの利点は、使用者の指を変色させず、経口無煙タバコ製品の場合には使用者の歯を変色させないタバコ製品を提供することである。
【0035】
本発明の別の態様は、本発明の漂白されたタバコ原材料を含む喫煙用タバコ組成物に関する。
【0036】
一実施形態において、喫煙用タバコ組成物はタバコ中に天然に存在する任意のニコチンに加えてニコチンを含む。追加されるニコチンは天然ニコチン、即ちタバコ植物から抽出されたニコチン、若しくは合成ニコチン、又はそれらの組合せであってよい。
【0037】
一実施形態において、喫煙用タバコ組成物のタバコ原材料含量は、組成物のタバコ原材料含量の乾燥総質量に基づいて計算して約99質量%まで、具体的には約50質量%まで、より具体的には約25質量%までの未漂白のタバコ原材料を含む。
【0038】
本発明の別の態様は、本発明の漂白されたタバコ原材料を含む無煙タバコ組成物に関する。
【0039】
一実施形態において、無煙タバコ組成物はタバコ中に天然に存在する任意のニコチンに加えてニコチンを含む。追加されるニコチンは天然ニコチン、即ちタバコ植物から抽出されたニコチン、若しくは合成ニコチン、又はそれらの組合せであってよい。
【0040】
一実施形態において、無煙タバコ組成物のタバコ原材料含量は、組成物のタバコ原材料含量の乾燥総質量に基づいて計算して約99質量%まで、具体的には約50質量%まで、より具体的には約25質量%までの未漂白のタバコ原材料を含む。
【0041】
本発明の別の態様は、本発明の無煙タバコ組成物を含む経鼻嗅ぎタバコ、即ち経鼻投与に適した嗅ぎタバコ製品に関する。
【0042】
本発明の別の態様は、本発明の無煙タバコ組成物を含む経口無煙タバコ製品に関する。経口無煙タバコ製品は、これだけに限らないが、スヌース等の湿潤嗅ぎタバコ、噛みタバコ、経口乾燥嗅ぎタバコ、又は硬質嗅ぎタバコであってよい。
【0043】
本発明のこの態様の特別の利点は、発酵性炭水化物の含量が少ないので、齲蝕のリスクが大幅に低減されるということである。
【0044】
経口無煙タバコ製品は、これだけに限らないが、以下の任意のカテゴリーに属する1つ若しくは複数の物質、又はそれらの組合せから選択される添加物を含んでよい。API(活性薬学物質)、食品添加物、天然若しくは合成栄養剤、香味剤、天然の医薬又はヒトに効果がありうる天然生成物質。そのような物質の例としては、緑茶、白茶、カフェイン、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、バイオペリン、Q10、セレン、グルタチオン、リポ酸、葉酸、ジンセン、花粉抽出物、抗酸化剤、ミネラル、パラセタモール、アセチルサリチル酸、ロシアルート、及びローズルートがある。
【0045】
一実施形態において、経口無煙タバコ製品は、その内容が参照により本明細書に組み込まれるWO2010/114445に記載された種類及び方法のアルギネート組成物を含有する。より具体的には、この実施形態による経口無煙タバコ製品は、製品中に分配され、少なくとも水、アルギネート及び製品を用いる際に前記製品から放出されることを意図した添加物質を含むアルギネート組成物を含有し、前記組成物はマトリックスがそのままである限りは添加物質の少なくとも大部分を保持するアルギネートマトリックスを含有し、アルギネートマトリックスは使用者の口腔内に存在する化学的及び物理的環境において崩壊し及び/又は溶解するように形成されており、前記アルギネートは一価カチオンのアルギネート塩を含有し、冷水に可溶である。
【0046】
一実施形態において、経口無煙タバコ製品は、ガムベースを含む噛みタバコである。ガムベースは、これだけに限らないが、市販のチューイングガムベース、バブルガムベース、及び天然ガムベース材料から選択されうる。
【0047】
経口無煙タバコ製品は焼成され又は圧縮された形態で提供され、これからトローチ剤又は錠剤等の部分がパンチされ、又は部分的に圧縮されうる。
【0048】
代替として、経口無煙タバコ製品は容器に入っていない形態又は一人分の小袋の形態で提供されうる。さらなる代替としてフィルム様の形態でもよい。
【0049】
経口無煙タバコ製品は、約7〜12、具体的には約8〜12、より具体的には約8〜9のpHを有してよい。
【0050】
経口無煙タバコ製品は、約5〜55%、具体的には約40〜55%、より具体的には約45〜52%の含水率を有してよい。
【0051】
本発明の別の態様は、ニコチン中毒の治療、たとえば禁煙のための薬剤等における使用のための本発明の漂白されたタバコ原材料に関する。
【0052】
本発明の別の態様は、
(a)未漂白のタバコ原材料を、酸性のpH及び約70℃〜約180℃の温度範囲で、亜硫酸イオンを含む水溶液によって処理する工程と、
(b)工程(a)からのタバコ原材料を離解する工程と、及び
(c)工程(b)からの離解されたタバコ原材料を約60℃〜約90℃の温度範囲で有効量の漂白剤によって処理する工程と
を含む、本発明の漂白されたタバコ原材料を製造する方法に関する。
【0053】
漂白剤は、これだけに限らないが、二酸化塩素、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、オゾン、酵素、酸素、又はこれらの組合せであってよい。
【0054】
漂白剤は超音波の使用によって構成されても、又は少なくともこれを含んでもよい。
【0055】
本発明の別の態様は、本発明の方法によって得られた、又は得られる、漂白されたタバコ原材料に関し、具体的にはそのような漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約4質量%未満の発酵性炭水化物を含む。
【0056】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約2質量%未満、具体的には約1質量%未満の発酵性炭水化物を含む。
【0057】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約7.0mg/kg未満、具体的には約3.5mg/kg未満、より具体的には約1.0mg/kg未満の亜硝酸塩を含む。
【0058】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約2.0mg/kg未満、具体的には約1.0mg/kg未満、より具体的には約0.2mg/kg未満の合計量のNNN(N-ニトロソノルニコチン)及びNNK((4-メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン)を含む。
【0059】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約10.0μg/kg未満、具体的には約5.0μg/kg未満、より具体的には約0.6μg/kg未満のNDMA(N-ニトロソジメチルアミン)を含む。
【0060】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約5.0μg/kg未満、具体的には約2.5μg/kg未満、より具体的には約0.6μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)を含む。
【0061】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約1.0mg/kg未満、具体的には約0.5mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のCdを含む。
【0062】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約2.0mg/kg未満、具体的には約1.0mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のPbを含む。
【0063】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約0.5mg/kg未満、具体的には約0.25mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のAsを含む。
【0064】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約3.0mg/kg未満、具体的には約1.5mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のNiを含む。
【0065】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して約4.5mg/kg未満、具体的には約2.25mg/kg未満、より具体的には約0.1mg/kg未満のCrを含む。
【0066】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して
約7.0mg/kg未満の亜硝酸塩と、
約2.0mg/kg未満の合計量のNNN(N-ニトロソノルニコチン)及びNNK((4-メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン)と、
約10.0μg/kg未満のNDMA(N-ニトロソジメチルアミン)と、
約5.0μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)と、
約1.0mg/kg未満のCdと、
約2.0mg/kg未満のPbと、
約0.5mg/kg未満のAsと、
約3.0mg/kg未満のNiと、
約4.5mg/kg未満のCrとを含む。
【0067】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して
約3.5mg/kg未満の亜硝酸塩と、
約1.0mg/kg未満の合計量のNNN(N-ニトロソノルニコチン)及びNNK((4-メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン)と、
約5.0μg/kg未満のNDMA(N-ニトロソジメチルアミン)と、
約2.5μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)と、
約0.5mg/kg未満のCdと、
約1.0mg/kg未満のPbと、
約0.25mg/kg未満のAsと、
約1.5mg/kg未満のNiと、
約2.25mg/kg未満のCrとを含む。
【0068】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して
約1.0mg/kg未満の亜硝酸塩と、
約0.2mg/kg未満の合計量のNNN(N-ニトロソノルニコチン)及びNNK((4-メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン)と、
約0.6μg/kg未満のNDMA(N-ニトロソジメチルアミン)と、
約0.6μg/kg未満のB(a)P(ベンゾ(a)ピレン)と、
約0.1mg/kg未満のCdと、
約0.1mg/kg未満のPbと、
約0.1mg/kg未満のAsと、
約0.1mg/kg未満のNiと、
約0.1mg/kg未満のCrとを含む。
【0069】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、漂白されたタバコ原材料の乾燥総質量に基づいて計算して0.01mg/kgを超えない合計量のアフラトキシンB1、B2、G1、及びG2を含む。
【0070】
一実施形態において、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料は、ISO 2470:1999に従って測定して約60以上、具体的には約70以上、より具体的には約80以上のISO輝度を有する。
【0071】
本発明の別の態様は、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料を含む喫煙用タバコ組成物に関する。
【0072】
一実施形態において、この喫煙用タバコ組成物はタバコ中に天然に存在する任意のニコチンに加えてニコチンを含む。追加されるニコチンは天然ニコチン、即ちタバコ植物から抽出されたニコチン、若しくは合成ニコチン、又はそれらの組合せであってよい。
【0073】
一実施形態において、この喫煙用タバコ組成物中の本発明の方法によって得られた、又は得られるタバコ原材料の含量は、組成物のタバコ原材料含量の乾燥総質量に基づいて計算して約99質量%まで、具体的には約50質量%まで、より具体的には約25質量%までの未漂白のタバコ原材料を含む。
【0074】
本発明の別の態様は、本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料を含む無煙タバコ組成物に関する。
【0075】
一実施形態において、この無煙タバコ組成物はタバコ中に天然に存在する任意のニコチンに加えてニコチンを含む。追加されるニコチンは天然ニコチン、即ちタバコ植物から抽出されたニコチン、若しくは合成ニコチン、又はそれらの組合せであってよい。
【0076】
一実施形態において、この無煙タバコ組成物のタバコ原材料含量は、組成物のタバコ原材料含量の乾燥総質量に基づいて計算して約99質量%まで、具体的には約50質量%まで、より具体的には約25質量%までの未漂白のタバコ原材料を含む。
【0077】
本発明の別の態様は、この無煙タバコ組成物を含む経鼻嗅ぎタバコ、即ち経鼻投与に適した嗅ぎタバコ製品に関する。
【0078】
本発明の別の態様は、この無煙タバコ組成物を含む経口無煙タバコ製品に関する。経口無煙タバコ製品は、これだけに限らないが、スヌース等の湿潤嗅ぎタバコ、噛みタバコ、経口乾燥嗅ぎタバコ、又は硬質嗅ぎタバコであってよい。
【0079】
この経口無煙タバコ製品は、これだけに限らないが、以下の任意のカテゴリーに属する1つ若しくは複数の物質、又はそれらの組合せから選択される添加物を含んでよい。API(活性薬学物質)、食品添加物、天然若しくは合成栄養剤、香味剤、天然の医薬又はヒトに効果がありうる天然生成物質。そのような物質の例としては、緑茶、白茶、カフェイン、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、バイオペリン、Q10、セレン、グルタチオン、リポ酸、葉酸、ジンセン、花粉抽出物、抗酸化剤、ミネラル、パラセタモール、アセチルサリチル酸、ロシアルート、及びローズルートがある。
【0080】
一実施形態において、この経口無煙タバコ製品は、その内容が参照により本明細書に組み込まれるWO2010/114445に記載された種類及び方法のアルギネート組成物を含有する。より具体的には、この実施形態による経口無煙タバコ製品は、製品中に分配され、少なくとも水、アルギネート及び製品を用いる際に前記製品から放出されることを意図した添加物質を含むアルギネート組成物を含有し、前記組成物はマトリックスがそのままである限りは添加物質の少なくとも大部分を保持するアルギネートマトリックスを含有し、アルギネートマトリックスは使用者の口腔内に存在する化学的及び物理的環境において崩壊し及び/又は溶解するように形成されており、前記アルギネートは一価カチオンのアルギネート塩を含有し、冷水に可溶である。
【0081】
一実施形態において、この経口無煙タバコ製品は、ガムベースを含む噛みタバコである。ガムベースは、これだけに限らないが、市販のチューイングガムベース、バブルガムベース、及び天然ガムベース材料から選択されうる。
【0082】
この経口無煙タバコ製品は焼成され又は圧縮された形態で提供され、これからトローチ剤又は錠剤等の部分がパンチされ、又は部分的に圧縮されうる。
【0083】
代替として、この経口無煙タバコ製品は容器に入っていない形態又は一人分の小袋の形態で提供されうる。さらなる代替としてフィルム様の形態でもよい。
【0084】
この経口無煙タバコ製品は、約7〜12、具体的には約8〜12、より具体的には約8〜9のpHを有してよい。
【0085】
この経口無煙タバコ製品は、約5〜55%、具体的には約40〜55%、より具体的には約45〜52%の含水率を有してよい。
【0086】
本発明の別の態様は、ニコチン中毒の治療、たとえば禁煙のための薬剤等における使用のための本発明の方法によって得られた、又は得られる漂白されたタバコ原材料に関する。
【0087】
ここで以下の非限定的な実施例において本発明をさらに詳細に説明する。
【実施例】
【0088】
蒸解
工程1.
未漂白のタバコ原材料を蒸解槽中、120℃で30分間、水で蒸解し、その後、液体を排出し、材料を水でフラッシュした。
【0089】
工程2.
SO2によってpHを4.5に調節した蒸解液を蒸解槽に加えた。蒸解液は主として亜硫酸水素ナトリウムを含有していたが、部分的に亜硫酸ナトリウムも含有していた。蒸解を165℃で40分間行ない、その後、蒸解槽を脱気した。水を加えて80℃で循環させた。蒸解槽を空にして材料をフラッシュした。
【0090】
スクリーニング
蒸解した材料をデファイブレータに入れ、叩解によって繊維を分散させた。得られた繊維懸濁液を0.25mmのスロットを有するスクリーンに移し、未蒸解の繊維を選別した。残った繊維を遠心分離にかけ、材料であるパルプから水を除き、乾燥含量約30%とした。
【0091】
漂白
水浴で加熱したプラスチック容器で漂白を行なった。
【0092】
工程1.
パルプ濃度10%で、パルプ1トンあたり38kgの量のClO2を用いて70℃で30分間パルプを処理した。
【0093】
工程2.
パルプ濃度10%で、パルプ1トンあたり38kgの量のClO2を用いて80℃で120分間パルプを処理した。
【0094】
工程3.
パルプ濃度10%で、パルプ1トンあたり19kgの量のClO2を用いて80℃で120分間パルプを処理した。
【0095】
各工程の後、以下のようにしてパルプを洗浄した。遠心分離で漂白液を排出し、スターラーを用いてパルプを水で希釈してスラリーとした。次いで遠心分離を用いてパルプ10gあたり1リットルの水でパルプを洗浄した。
【0096】
分析
得られたパルプをNorway、TrondheimのEurofins Food & Agro Testing Norway AS社 (Skansen)でデンプン及び単糖の含量について分析した。これらは1.0%未満であることが分かった。
【0097】
パルプをEurofins Food & Agro Testing Sweden AB社、Lidkoping、Swedenでスクロースの含量についても分析した。これは0.04g/100g未満、即ち0.04%未満であることが分かった。
【0098】
したがって、発酵性炭水化物の全含量は1.04%未満であった。パルプをEurofins Food & Agro Testing Sweden AB社で亜硝酸塩の含量についても分析した。これは1.0mg/kg未満であることが分かった。
【0099】
パルプをEurofins Food & Agro Testing Sweden AB社でNNN(N-ニトロソノルニコチン)及びNNK((4-メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン)の合計量についても分析した。これは0.020mg/kg未満であることが分かった。
【0100】
パルプをEurofins Food & Agro Testing Sweden AB社でNDMA(N-ニトロソジメチルアミン)の含量についても分析した。これは0.20μg/kg未満であることが分かった。
【0101】
パルプをEurofins Food & Agro Testing Sweden AB社でB(a)P(ベンゾ(a)ピレン) の含量についても分析した。これは1.0μg/kg未満であることが分かった。
【0102】
パルプをEurofins Environment Sweden社、Lidkoping、SwedenでCdの含量についても分析した。これは0.063mg/kg±20%(分析方法/参照 NMKL No 161 1998 mod)であることが分かった。
【0103】
パルプをEurofins Environment Sweden社、Lidkoping、SwedenでPbの含量についても分析した。これは0.63mg/kg±20%(分析方法/参照 NMKL No 161 1998 mod)であることが分かった。
【0104】
パルプをEurofins Environment Sweden社、Lidkoping、SwedenでAsの含量についても分析した。これは0.050mg/kg±35%(分析方法/参照 NMKL No 161 1998 mod)であることが分かった。
【0105】
パルプをEurofins Environment Sweden社、Lidkoping、SwedenでNiの含量についても分析した。これは0.63mg/kg±25%(分析方法/参照 NMKL No 161 1998 mod)であることが分かった。
【0106】
パルプをEurofins Environment Sweden社、Lidkoping、SwedenでCrの含量についても分析した。これは1.5mg/kg±20%(分析方法/参照 NMKL No 161 1998 mod)であることが分かった。
【0107】
本発明をある特定の実施形態に関して記述したが、本明細書に添付した特許請求の範囲において説明する本発明の範囲から逸脱することなく、当業者には明白な種々の変更及び改変は可能であることを理解されたい。