特許第6473978号(P6473978)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6473978
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】スクロール流体機械
(51)【国際特許分類】
   F01C 1/02 20060101AFI20190218BHJP
   F01C 17/06 20060101ALI20190218BHJP
   F01C 19/08 20060101ALI20190218BHJP
   F04C 18/02 20060101ALI20190218BHJP
【FI】
   F01C1/02 B
   F01C17/06
   F01C19/08 A
   F04C18/02 311T
【請求項の数】2
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-111771(P2017-111771)
(22)【出願日】2017年6月6日
(62)【分割の表示】特願2013-271232(P2013-271232)の分割
【原出願日】2013年12月27日
(65)【公開番号】特開2017-145833(P2017-145833A)
(43)【公開日】2017年8月24日
【審査請求日】2017年6月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】笹尾 智浩
(72)【発明者】
【氏名】岡本 裕介
(72)【発明者】
【氏名】露口 勇輔
【審査官】 西中村 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−257259(JP,A)
【文献】 特開2011−132927(JP,A)
【文献】 特開2009−209877(JP,A)
【文献】 特開平10−299675(JP,A)
【文献】 特開平06−341384(JP,A)
【文献】 特開昭61−294186(JP,A)
【文献】 特開平11−082330(JP,A)
【文献】 特許第3754237(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01C 19/08
F01C 1/02
F01C 21/06、18
F04C 18/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板部の両面に渦巻き状の旋回ラップが設けられた旋回スクロールと、
前記旋回ラップが旋回可能に収容される収容穴を備え、前記収容穴の軸線と垂直に前記基板部が配置され、前記基板部の外周部において前記旋回スクロールを周方向三箇所以上でクランク軸により旋回可能に保持するハウジングと、
端板の片面に渦巻き状の固定ラップが設けられ、前記固定ラップを前記旋回ラップと噛み合わせて、前記旋回スクロールを挟むよう前記ハウジングに着脱可能に設けられる一対の固定スクロールとを備え、
前記ハウジングには、前記収容穴の軸方向中途部に、一対のフランジが、前記収容穴の軸方向に離隔すると共に前記収容穴の内側へ延出して形成され、
前記旋回スクロールの外周部は、前記一対のフランジ間の開口部を介して、前記ハウジングの前記収容穴よりも外側において、前記クランク軸により前記固定スクロールに対し旋回可能に保持され、
前記一対の固定スクロールは、前記固定ラップを前記ハウジングの収容穴内に配置して、前記ハウジングの外側から前記ハウジングの収容穴を閉じるように、前記フランジに前記固定スクロールの端板が重ね合わされて着脱可能に固定され、
前記固定スクロールの端板に、前記固定ラップを取り囲むよう円筒状の外周ラップが設けられ、
前記外周ラップには、前記端板からの延出先端部に、前記外周ラップの周方向に沿って、前記旋回スクロールの基板部との隙間を埋める複列の外部シールが設けられる
ことを特徴とするスクロール流体機械。
【請求項2】
前記旋回ラップの前記基板部から延出した先端部にチップシールが設けられ、
前記固定ラップの前記端板から延出した先端部にチップシールが設けられた
ことを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として膨張機として用いられるスクロール流体機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に開示されるスクロール圧縮機が知られている。このスクロール圧縮機は、一対の固定スクロール(1,2)、旋回スクロール(3)、駆動軸(5)および補助駆動軸(6)を備える。固定スクロール(1,2)は、鏡板(1a,2a)の片面に、渦巻き状の固定ラップ(1b,2b)が設けられている。旋回スクロール(3)は、鏡板(3a)の両面に、渦巻き状の旋回ラップ(3b,3c)が設けられている。固定ラップ(1b,2b)と旋回ラップ(3b,3c)とを噛み合わせた状態で、一対の固定スクロール(1,2)で旋回スクロール(3)が挟まれる。駆動軸(5)と補助駆動軸(6)とには、軸方向中途部に偏心軸部が設けられており、その偏心軸部に旋回スクロール(3)が軸受(11a,11b)を介して保持される。駆動軸(5)の回転は、タイミングベルト(17)を備えた回転同期機構を介して補助駆動軸(6)に伝達され、固定スクロール(1,2)に対し旋回スクロール(3)が旋回する。これに伴い、吸入口(22)から気体を吸入し圧縮して、吐出口(10)へ吐出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3754237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のスクロール流体機械では、固定ラップを取り囲むよう設けられる外周ラップ(ダストラップ)の先端部に、旋回スクロールの鏡板との隙間を埋める外部シール(ダストシール)が設けられる。また、この種のスクロール流体機械では、固定スクロールの鏡板から延出する固定ラップの先端部に、旋回スクロールの鏡板との隙間を埋めるチップシールが設けられる一方、旋回スクロールの鏡板から延出する旋回ラップの先端部に、固定スクロールの鏡板との隙間を埋めるチップシールが設けられる。
【0005】
これら外部シールやチップシールは、摺動により摩耗する消耗部品であり、定期的な交換が必要である。ところが、従来、外部シールやチップシールの交換には、固定スクロールに対する旋回スクロールの軸受部の着脱を伴う大掛かりな分解作業が必要であり、ユーザにおいて容易に作業することができない。
【0006】
また、特許文献1に記載の発明のように、旋回スクロールの直径方向に対向した箇所に、駆動軸と補助駆動軸との二本の駆動軸を配置する構成では、駆動軸間を結んだ方向(特許文献1の図1の左右方向)の一方または他方へ旋回スクロールが最も移動した際、死点を生ずることになるため、前述した回転同期機構が必須となり、駆動軸だけでなく補助駆動軸にも回転駆動力を付与する必要がある。そして、これに伴い、旋回スクロールから固定スクロールを取り外すには、回転同期機構の分解も必要となり、外部シールやチップシールの交換を一層困難としている。
【0007】
さらに、前述したように、固定ラップを取り囲むよう設けられる外周ラップ(ダストラップ)の先端部には、旋回スクロールの鏡板との隙間を埋める外部シール(ダストシール)が設けられるが、その信頼性を向上し、スクロール流体機械を膨張機として用いる場合でも、軸受部への蒸気漏れを確実に防止したい。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、外部シールの信頼性を向上して、軸受部への蒸気漏れを確実に防止できるスクロール流体機械を提供することを課題とする。さらに、大掛かりな分解を要することなく、容易に旋回スクロールから固定スクロールを取り外すことができ、それにより外部シールやチップシールの交換が容易なスクロール流体機械を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、基板部の両面に渦巻き状の旋回ラップが設けられた旋回スクロールと、前記旋回ラップが旋回可能に収容される収容穴を備え、前記収容穴の軸線と垂直に前記基板部が配置され、前記基板部の外周部において前記旋回スクロールを周方向三箇所以上でクランク軸により旋回可能に保持するハウジングと、端板の片面に渦巻き状の固定ラップが設けられ、前記固定ラップを前記旋回ラップと噛み合わせて、前記旋回スクロールを挟むよう前記ハウジングに着脱可能に設けられる一対の固定スクロールとを備え、前記ハウジングには、前記収容穴の軸方向中途部に、一対のフランジが、前記収容穴の軸方向に離隔すると共に前記収容穴の内側へ延出して形成され、前記旋回スクロールの外周部は、前記一対のフランジ間の開口部を介して、前記ハウジングの前記収容穴よりも外側において、前記クランク軸により前記固定スクロールに対し旋回可能に保持され、前記一対の固定スクロールは、前記固定ラップを前記ハウジングの収容穴内に配置して、前記ハウジングの外側から前記ハウジングの収容穴を閉じるように、前記ハウジングのフランジに前記固定スクロールの端板が重ね合わされて着脱可能に固定され、前記固定スクロールの端板に、前記固定ラップを取り囲むよう円筒状の外周ラップが設けられ、前記外周ラップには、前記端板からの延出先端部に、前記外周ラップの周方向に沿って、前記旋回スクロールの基板部との隙間を埋める複列の外部シールが設けられることを特徴とするスクロール流体機械である。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、旋回スクロールは、旋回ラップをハウジングの収容穴内に配置して、ハウジングに旋回可能に保持される。一方、固定スクロールは、ハウジングの収容穴を閉じるように、ハウジングのフランジに着脱可能に設けられる。従って、ハウジングに対する旋回スクロールの軸受部を分解することなく、ハウジングから固定スクロールを容易に取り外すことができ、外部シールなどの交換も容易に行える。また、旋回スクロールを周方向三箇所以上でクランク軸によりハウジングに保持するので、旋回スクロールの回転時に死点を生ずることがない。また、スクロール流体機械を膨張機として用いた場合、複列の外部シールは、軸受部への蒸気漏れを確実に防止することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記旋回ラップの前記基板部から延出した先端部にチップシールが設けられ、前記固定ラップの前記端板から延出した先端部にチップシールが設けられたことを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械である。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、旋回ラップや固定ラップの延出先端部にそれぞれチップシールが設けられるスクロール流体機械において、複列の外部シール間に設けた貫通穴を介して、蒸気の漏れが発生したり増加したりすることに基づき、外部シールだけでなく、チップシールの交換時期の目安とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、外部シールの信頼性を向上して、軸受部への蒸気漏れを確実に防止することができる。さらに、大掛かりな分解を要することなく、容易に旋回スクロールから固定スクロールを取り外すことができ、それにより外部シールやチップシールの交換が容易なスクロール流体機械を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明のスクロール流体機械の一実施例を示す概略平面図である。
図2図1のスクロール流体機械の底面図である。
図3図1におけるIII−III断面図である。
図4図1におけるIV−IV断面図である。
図5図4の部分拡大図である。
図6図5のVI−VI断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1から図6は、本発明のスクロール流体機械1の一実施例を示す概略図であり、図1は平面図、図2は底面図、図3図1におけるIII−III断面図、図4図1におけるIV−IV断面図、図5図4の部分拡大図、図6図5のVI−VI断面図である。なお、以下において、説明の便宜上、図3(厳密にはIII−III断面図であるからその左半分または右半分)における上下および左右として方向を述べることがあるが、特に明示のない限り、この方向はスクロール流体機械1の姿勢を限定する趣旨ではない。
【0017】
図3に示すように、本実施例のスクロール流体機械1は、ハウジング2と、このハウジング2に旋回可能に保持される旋回スクロール3と、前記ハウジング2に着脱可能に固定される一対の固定スクロール4とを備える。
【0018】
ハウジング2は、本実施例では、厚肉の短円筒状に形成され、その中央の貫通穴は、旋回スクロール3の旋回ラップ5を旋回可能に収容する収容穴6とされる。この収容穴6には、旋回スクロール3の旋回ラップ5の他、固定スクロール4の固定ラップ7も収容される。
【0019】
ハウジング2の周側壁には、軸方向中途部の内周面に開口して中空部8が周方向に沿って形成されると共に、内周面には中空部8の開口9を挟んだ軸方向両側にフランジ10が径方向内側へ延出して形成されている。より具体的には、ハウジング2の周側壁には、周方向に沿って連続的に中空部8が形成されており、その中空部8は、周側壁の内周面の上下方向中央部に、周方向に沿って連続的に開口しており、その開口9を挟んだ上下に、円環状の板状のフランジ10が径方向内側へ延出して一体形成されている。
【0020】
なお、本実施例では、ハウジング2は、上下二つの部材から構成されている。具体的には、ハウジング2は、図3において、上方に配置される上ハウジング材2Aと、下方に配置される下ハウジング材2Bとから構成されている。前述した上下一対のフランジ10の内、上方のフランジ10は上ハウジング材2Aに設けられ、下方のフランジ10は下ハウジング材2Bに設けられている。両ハウジング材2A,2Bは、外周部においてネジ11(図1)により着脱可能に一体化される。
【0021】
旋回スクロール3は、円板状の基板部12の両面に、渦巻き状の旋回ラップ5が設けられて構成される。本実施例では、旋回スクロール3は、ハウジング2に旋回可能に保持される旋回スクロールベース13と、その旋回スクロールベース13の中央部の上下に固定される一対の旋回スクロール本体14とから構成される。但し、場合により、旋回スクロールベース13は、一対の旋回スクロール本体14の内の一方または双方と一体形成されてもよい。
【0022】
旋回スクロールベース13は、円環状の板状部15を備え、その中央部の丸穴16は、上下両面において拡径されている。そして、その拡径穴16aには、旋回スクロール本体14の端板17がはめ込まれて固定される。
【0023】
円環状の板状部15の外周部には、周方向等間隔の三箇所に、クランク軸18への取付筒19が一体形成されている。取付筒19は、軸線を上下方向に沿って配置されている。取付筒19の上下方向寸法は、板状部15の上下方向寸法(厚さ)よりも大きく形成されている。
【0024】
各旋回スクロール本体14は、円板状の端板17の片面に、その板面と垂直に、一または複数の板状の旋回ラップ5が設けられている。具体的には、図3において、上側の旋回スクロール本体14は、端板17の上面に、上方へ向けて旋回ラップ5が設けられており、下側の旋回スクロール本体14は、端板17の下面に、下方へ向けて旋回ラップ5が設けられている。この際、各旋回ラップ5は、端板17の中央部から外周部へ向けて、インボリュート曲線の渦巻き状に湾曲して形成されている。
【0025】
各旋回ラップ5には、端板17からの延出先端部(上側の旋回ラップ5の上端部、下側の旋回ラップ5の下端部)に、固定スクロール4の端板20との隙間を埋めるためのチップシール21が、着脱可能に、渦巻きに沿って設けられている。具体的には、図5に示すように、旋回ラップ5には、端板17からの延出先端部の端面にシール溝(符号省略)が形成されており、そのシール溝にチップシール21が前記端面から一部を突出させて装着されている。ハウジング2への各スクロール3,4の組付状態では、旋回ラップ5のチップシール21は、固定スクロール4の端板20との隙間を埋めるよう端板20に押圧される。
【0026】
各旋回スクロール本体14は、その端板17が、旋回スクロールベース13の拡径穴16aにはめ込まれて、ネジ(図示省略)により旋回スクロールベース13に着脱可能に固定される。これにより、旋回スクロールベース13の板状部15と旋回スクロール本体14の端板17とが一体化され、旋回スクロール3の基板部12を構成する。そして、旋回スクロール3は、その基板部12の両面に、旋回ラップ5が設けられた形状となる。なお、上下の旋回スクロール本体14の端板17間には、径方向中央部に円筒状のスペーサ22が設けられ、各旋回スクロール本体14の撓みが防止される。
【0027】
旋回スクロール3は、ハウジング2の収容穴6に旋回ラップ5を配置した状態で、収容穴6の軸線と垂直に基板部12が配置される。この際、基板部12の外周部は、ハウジング2のフランジ10間の開口9を介して、収容穴6より外方へ延出する。そして、旋回スクロール3は、周方向等間隔の三箇所に設けた取付筒19において、クランク軸18を介してハウジング2に旋回可能に保持される。図1および図2に示すように、クランク軸18は、ハウジング2の周方向等間隔の三箇所に設けられる。図3に示すように、各クランク軸18は、その軸線を上下方向に沿って配置される。この際、各クランク軸18は、ハウジング2の中空部8を上下に貫通するよう設けられる。
【0028】
三本のクランク軸18の内、一本は、回転駆動力を与えられる駆動クランク軸(スクロール流体機械1を膨張機として用いる場合における被動機の駆動軸)18Xとされ、残り二本は、そのような回転駆動力を与えられない従動クランク軸18Yとされる。図3において、左側に示される一本が駆動クランク軸18Xとされ、残り二本が従動クランク軸18Yとされる。
【0029】
駆動クランク軸18Xは、従動クランク軸18Yよりも軸方向一方(図3における下方)へ延出している。つまり、駆動クランク軸18Xと従動クランク軸18Yとは、基本的には同一の構成であるが、駆動クランク軸18Xは従動クランク軸18Yよりも下方への延出部18aを有する。
【0030】
各クランク軸18は、同一軸線上に配置された主軸部18b,18c間に、偏心軸部18dが偏心して設けられている。各クランク軸18は、偏心軸部18dを挟んだ両側の主軸部18b,18cにおいて、ハウジング2の上下に回転自在に保持される。本実施例では、上方の主軸部18bは、上軸受23を介してハウジング2の上壁に回転自在に保持され、下方の主軸部18cは、下軸受24を介してハウジング2の下壁に回転自在に保持される。
【0031】
上軸受23の外輪は、ハウジング2の上壁に設けた段付き穴の内、上方の大径穴に上方からはめ込まれ、大径穴の開口部に設けられる係止リング25により保持される。また、上軸受23の内輪は、クランク軸18の上方の主軸部18bにはめ込まれて固定される。
【0032】
下軸受24の外輪は、ハウジング2の下壁に設けた段付き穴の内、下方の大径穴に下方からはめ込まれ、大径穴の開口部に設けられる留めリング26により保持される。また、下軸受24の内輪は、クランク軸18の下方の主軸部18cにはめ込まれて、主軸部18cの段部と主軸部18cにねじ込まれる留めナット27とにより保持される。
【0033】
クランク軸18の偏心軸部18dには、旋回保持軸受28を介して旋回スクロール3の取付筒19が保持される。本実施例では、二つの旋回保持軸受28が上下に重ねられて用いられる。旋回保持軸受28の外輪は、旋回スクロール3の取付筒19に設けた段付き穴の内、上方の大径穴に上方からはめ込まれ、大径穴の開口部に設けられる留めリング29により保持される。また、旋回保持軸受28の内輪は、クランク軸18の偏心軸部18dにはめ込まれて、偏心軸部18dの下端部の段部と偏心軸部18dにねじ込まれる留めナット30とにより保持される。
【0034】
各クランク軸18には、旋回スクロール3の円滑な回転のために、ウェイトバランサ31が設けられる。本実施例では、上側の主軸部18bの下端部と、下側の主軸部18cの上端部とに、それぞれウェイトバランサ31が設けられる。
【0035】
各固定スクロール4は、円板状の端板20の片面に、その板面と垂直に、一または複数の板状の固定ラップ7が設けられている。具体的には、図3において、上側の固定スクロール4は、端板20の下面に、下方へ向けて固定ラップ7が設けられており、下側の固定スクロール4は、端板20の上面に、上方へ向けて固定ラップ7が設けられている。この際、固定ラップ7は、旋回ラップ5と対応した個数だけ設けられ、端板20の中央部から外周部へ向けて、インボリュート曲線の渦巻き状に湾曲して形成されている。
【0036】
各固定ラップ7には、端板20からの延出先端部(上側の固定ラップ7の下端部、下側の固定ラップ7の上端部)に、旋回スクロール3の端板17との隙間を埋めるためのチップシール32が、着脱可能に、渦巻きに沿って設けられている。具体的には、図5に示すように、固定ラップ7には、端板20からの延出先端部の端面にシール溝(符号省略)が形成されており、そのシール溝にチップシール32が前記端面から一部を突出させて装着されている。ハウジング2への各スクロール3,4の組付状態では、固定ラップ7のチップシール32は、旋回スクロール3の基板部12との隙間を埋めるよう基板部12に押圧される。
【0037】
各固定スクロール4には、固定ラップ7を取り囲むように、円筒状の外周ラップ33が設けられている。具体的には、図3において、上側の固定スクロール4は、端板20の下面に、下方へ向けて外周ラップ33が設けられており、下側の固定スクロール4は、端板20の上面に、上方へ向けて外周ラップ33が設けられている。外周ラップ33の高さ(端板20からの延出寸法)は、固定ラップ7の高さ(端板20からの延出寸法)とほぼ対応している。
【0038】
各外周ラップ33には、端板20からの延出先端部(上側の外周ラップ33の下端部、下側の外周ラップ33の上端部)に、複列の環状の外部シール34が、着脱可能に、周方向に沿って設けられている。本実施例では、第一外部シール34Aと第二外部シール34Bとが、内外二列に同心円状に設けられている。
【0039】
図5に示すように、外周ラップ33には、端板20からの延出先端部の端面にシール溝(符号省略)が形成されており、そのシール溝に外部シール34A,34Bが前記端面から一部を突出させて装着されている。ハウジング2への各スクロール3,4の組付状態では、外周ラップ33の外部シール34A,34Bは、旋回スクロール3の基板部12との隙間を埋めるよう基板部12に押圧される。
【0040】
各外部シール34A,34Bは、シール材として機能すればその素材を特に問わないが、典型的には合成樹脂により形成される。各外部シール34A,34Bは、図示例では、断面矩形状であるが、場合によりこれ以外の断面形状であってもよい。なお、各外部シール34A,34Bは、断面の大きさや形状が、本実施例では互いに同一とされるが、場合により互いに異ならせてもよい。
【0041】
各外周ラップ33には、軸受部への蒸気漏れ(言い換えれば各ラップ5,7間に導入された蒸気のハウジング中空部8への漏れ)を防止すると共に、前記チップシール21,32の寿命(摩耗による劣化)を検知する蒸気流出可能部35が設けられている。本実施例では、図1および図2に示すように、固定スクロール4の径方向に対向した二箇所に、蒸気流出可能部35が設けられている。蒸気流出可能部35の具体的構成については後述する。
【0042】
各固定スクロール4は、固定ラップ7を旋回ラップ5と噛み合わせた状態で、ハウジング2の上下に着脱可能に設けられる。具体的には、上側の固定スクロール4は、ハウジング2の上側のフランジ10の上面に、端板20の外周部が重ね合わされて、ネジ36(図1)により着脱可能に固定される。また、下側の固定スクロール4は、ハウジング2の下側のフランジ10の下面に、端板20の外周部が重ね合わされて、ネジ36(図2)により着脱可能に固定される。
【0043】
ハウジング2と固定スクロール4との間は、Oリングなどのシール材37で封止される。本実施例では、図3に示すように、フランジ10の内周面に形成されたシール溝(符号省略)にシール材37が装着されており、ハウジング2への固定スクロール4の組付時、そのシール材37が固定スクロール4の外周ラップ33の外周面に密着して、両者の隙間を封止する。但し、図3におけるフランジ10の上下面にシール材37を設け、ハウジング2への固定スクロール4の組付時、そのシール材37が固定スクロール4の端板20の下面に密着して、両者の隙間を封止するようにしてもよい。
【0044】
一対の固定スクロール4には、図1および図2に示すように、それぞれ外周側に第一開口38が設けられる一方、中央部に第二開口39が設けられる。なお、図3に示すように、第一開口38は、外周ラップ33の内周側に配置される。また、図3において、上下に示される第二開口39は、場合により、旋回スクロール3の基板部12の中央に貫通穴をあけて互いに連通させてもよい。
【0045】
次に、蒸気流出可能部35について説明する。蒸気流出可能部35は、本実施例では、図1および図2に示すように、固定スクロール4の径方向に対向した二箇所に設けられる。この際、図示例では、固定スクロール4の径方向に対向した二箇所に設けられる第一開口38と、同じく固定スクロール4の径方向に対向した二箇所に設けられる蒸気流出可能部35とは、90度ごとに交互に配置される。
【0046】
各蒸気流出可能部35は、外周ラップ33に設けられた貫通穴40を備え、その貫通穴40は、外周ラップ33の延出先端面において、内外の外部シール34A,34B間に開口する。そして、各蒸気流出可能部35は、外部シール34A,34B間の開口よりも外周ラップ33の径方向内側に配置される外部シール(第一外部シール)34Aからの漏れ蒸気を、貫通穴40を介して外部へ流出可能に構成される。
【0047】
より詳細には、本実施例では、図5および図6に示すように、外周ラップ33に設けられる貫通穴40は、一方の開口部が、外周ラップ33の外部シール34A,34B間の端面に開口しており、他方の開口部が、固定スクロール4の端板20に開口している。この際、貫通穴40は、固定スクロール4の外周ラップ33と端板20とを貫通して、端板20の板面と垂直に形成されている。但し、貫通穴40の前記他方の開口部は、端板20に開口させる以外に、外周ラップ33の側面に開口させてもよい。たとえば、固定スクロール4の外周ラップ33の外周面が少なくとも一部においてハウジング2外に露出する構成の場合、その露出する面に、貫通穴40の前記他方の開口部を配置してもよい。
【0048】
ところで、本実施例では、各蒸気流出可能部35において、各外部シール34A,34B間の隙間が狭く、貫通穴40の大きさ(蒸気が通る流路断面積)を確保し難いことを考慮して、複数の貫通穴40を隣接して形成している。図示例の場合、三つの貫通穴40が、固定スクロール4の周方向に若干離隔して形成されている。そして、その貫通穴40の端板20側の開口部(前記他方の開口部)には、各貫通穴40からの蒸気をまとめて一箇所から流出されるボックス41を設けるのがよい。
【0049】
本実施例のボックス41は、図5および図6において、下方へ開口した中空の箱状であり、前記三つの貫通穴40の開口を覆うように、端板20に固定される。また、図5および図6において、ボックス41の上壁には、外部への蒸気の流出穴42が貫通形成されている。従って、三つの貫通穴40からの蒸気は、ボックス41で一つにまとめられ、流出穴42から流出可能とされる。
【0050】
本実施例のスクロール流体機械1は、膨張機として好適に用いられる。スクロール流体機械1を膨張機として用いる場合、流体を第二開口39から流入させればよい。これにより、流体の力で旋回スクロール3が旋回し、膨張しながら第一開口38から吐出させることができる。また、旋回スクロール3の回転駆動力を駆動クランク軸18Xから取り出すことができる。つまり、流体により旋回スクロール3を回転させて、駆動クランク軸18Xに回転駆動力が与えられる(つまり動力が出力される)。たとえば、駆動クランク軸18Xの延出部18aには、被動機(膨張機により駆動される機械)の入力軸が直結、つまりカップリングを介して接続される。被動機は、ハウジング2に対する固定スクロール4の着脱を阻害しない位置に設けられる。なお、流体は、空気、水蒸気、冷媒蒸気など、特に問わない。
【0051】
スクロール流体機械1を膨張機として用いた場合、複列の外部シール34A,34Bの内、内周側に配置される第一外部シール34Aが、外周側に配置される第二外部シール34Bよりも、湿度、圧力および温度などの使用条件が過酷となり劣化が早く、先にシール性能が低下する。そして、第一外部シール34Aが劣化すると、外部シール34A,34B間に設けた貫通穴40を介して、蒸気の漏れが発生したり増加したりする。そこで、それに基づき、チップシール21,32や外部シール34A,34Bの交換時期の目安とすることができる。つまり、設定流量以上の蒸気の漏れが生じれば、チップシール21,32や外部シール34A,34Bの交換を行えばよい。
【0052】
また、本実施例のスクロール流体機械1によれば、外周ラップ33に複列の外部シール34A,34Bを設け、その外部シール34A,34B間に外部へ蒸気を流出させる貫通穴40を設けることで、外周ラップ33の径方向外側へ行くに従って、蒸気の圧力を段階的に落とすことができる。それにより、外部シール34A,34Bの信頼性を向上し、軸受部への蒸気漏れを確実に防止することができる。
【0053】
さらに、本実施例のスクロール流体機械1によれば、たとえば水蒸気の膨張機として用いる場合において、少なくとも一つの貫通穴40について、前記他方の開口部(特に好ましくは外周ラップ33の側面への開口部)を下方へ向けて設置して使用するのが好ましい。その場合、その貫通穴40を介してドレンを外部へ排出できることになり、膨張機としての信頼性を増すことができる。
【0054】
本実施例のスクロール流体機械1では、旋回スクロール3は、旋回ラップ5をハウジング2の収容穴6内に配置して、収容穴6よりも外側においてハウジング2に旋回可能に保持される。一方、固定スクロール4は、固定ラップ7をハウジング2の収容穴6内に配置して、ハウジング2の収容穴6を閉じるように、収容穴6のフランジ10に着脱可能に設けられる。その際、固定スクロール4の端板20も収容穴6内に収容することで、コンパクトな構成とできる。
【0055】
また、本実施例のスクロール流体機械1では、ハウジング2の周方向三箇所に設置されるクランク軸18の内、一本にのみ回転駆動力が与えられるので、各クランク軸18間を接続する回転同期機構が不要である。回転同期機構がないので、ハウジング2の収容穴6に対する固定スクロール4の着脱を阻害する部材はなく、ハウジング2に対する固定スクロール4の着脱が容易である。
【0056】
このような構成であるから、ハウジング2に対する旋回スクロール3の軸受部を分解することなく、ハウジング2から固定スクロール4を容易に取り外すことができる。これにより、表面処理や素材に起因した部品の交換や再処理、異物の噛み込みの解消、内部の清掃などを容易に行うことができる。特に、旋回ラップ5のチップシール21、固定ラップ7のチップシール32、および外周ラップ33の外部シール34A,34Bの交換を容易に行うことができる。
【0057】
ところで、前記実施例では、ハウジング2に対し固定スクロール4を着脱できるが、さらに旋回スクロールベース13に対し旋回スクロール本体14を着脱することもできる。この場合、図示例ではハウジング2の上下の軸受部について多少の分解が必要になるものの、上下の旋回スクロール本体14を旋回スクロールベース13から取り外すことができる。従って、上下の旋回スクロール本体14を個別に取り扱うことができ、旋回ラップ5の不良時に、一枚単位(つまり上下の旋回スクロール本体14の片側のみ)での交換も可能となる。また、旋回ラップ5に特別な表面処理を施したい場合でも、旋回スクロールベース13と旋回スクロール本体14とを別体に構成しておけば、旋回スクロールベース13と旋回スクロール本体14とを一体に形成した場合と比較して、表面処理時のサイズを小さくでき、コスト低減を図ることもできる。
【0058】
なお、旋回スクロールベース13に対し旋回スクロール本体14を着脱可能とする際、ハウジング2の収容穴6を介して、旋回スクロールベース13に対し旋回スクロール本体14を着脱可能とすれば一層好ましい。その場合、旋回スクロール本体14の端板17の外径は、ハウジング2の収容穴6の内径、さらには収容穴6のフランジ10の内径よりも小さく形成される。従って、ハウジング2から固定スクロール4を取り外した後、旋回スクロールベース13から旋回スクロール本体14をさらに取り外すことができる。しかも、その作業をハウジング2の収容穴6を介して行うことができ、軸受部の着脱を伴わないため、作業性が一層向上する。
【0059】
本発明のスクロール流体機械1は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。特に、固定スクロール4の端板20からの外周ラップ33の延出先端部に、複列の外部シール34を設け、固定スクロール4には、外周ラップ33の外部シール34間に開口して、一または複数の貫通穴40を形成するのであれば、その他の構成は適宜に変更可能である。
【0060】
たとえば、蒸気流出可能部35は、前記貫通穴40の外部シール34間の開口よりも外周ラップ33の径方向内側に配置される外部シール34からの漏れ蒸気を外部へ流出可能であれば、設置個数や設置位置は適宜に変更可能である。つまり、内外の外部シール34と、その間の貫通穴40とのセットを、少なくとも一つ備えればよい。
【0061】
また、外周ラップ33の半径方向の寸法が異なる位置に、貫通穴40が複数設けられ、これら貫通穴40間を仕切る位置にも、外周ラップ33には周方向に沿って外部シール34が設けられてもよい。たとえば、前記実施例において、第一外部シール34Aと第二外部シール34Bとの間に、さらに中間外部シールを備え、第一外部シール34Aと中間外部シールとの間、および中間外部シールと第二外部シール34Bとの間に、それぞれ貫通穴40に別箇に設けてもよい。ここで、中間外部シールをさらに複列として、中間外部シール間にも貫通穴40を設けてもよい。いずれにしても、外部シール34間に貫通穴40を設けた構成を、外周ラップ33の半径方向に複数設けることで、チップシール21,32や外部シール34の交換時期の目安を一層確実に把握することができる。また、外部シール34の信頼性を一層向上し、軸受部への蒸気漏れを一層確実に防止することができる。
【0062】
なお、貫通穴40の開口部の内外に配置される外部シール34をそれぞれ複列としてもよい。たとえば、外周ラップ33の径方向外側へ行くに従って、複列の第一外部シール34A、貫通穴40、複列の第二外部シール34Bが順に出現するよう構成してもよい。また、外周ラップ33の周方向複数箇所に設けられる貫通穴40同士(各蒸気流出可能部35同士)が連通するように、外周ラップ33の先端面の各外部シール34間などに、外周ラップ33の周方向に沿う溝を形成してもよい。
【0063】
また、外周ラップ33に設けられる貫通穴40から漏れる蒸気で、ボイラ給水などの被加熱流体を加温するようにしてもよい。外部シール34間の貫通穴40から漏れる蒸気の熱を回収して、省エネルギーを図ることができる。
【0064】
また、前記実施例のスクロール流体機械1は、真空ポンプとして用いることもできる。その場合、駆動クランク軸18Xをモータにより逆回転させて、流体を第二開口39から吸入して、第一開口38へ吐出させればよい。また、前記実施例と同様にして、シール寿命の検知などを行うことができる。
【0065】
また、前記実施例では、ハウジング2は、平面視において、円形とされたが、これに限らず、三角形状、その他の多角形状とされてもよい。また、場合により、上ハウジング材2Aと上方の固定スクロール4とを一体的に構成し、下ハウジング材2Bと下方の固定スクロール4とを一体的に構成してもよい。
【0066】
また、前記実施例では、ハウジング2の収容穴6にフランジ10を設けて、そのフランジ10に固定スクロール4の端板20の外周部を重ね合わせて取り付けたが、フランジ10の設置を省略して、ハウジング2の上下面(上壁の上面、下壁の下面)に固定スクロール4の端板20の外周部を重ね合わせて取り付けるようにしてもよい。その場合も、ネジなどを用いて、ハウジング2に対し固定スクロール4を着脱可能に構成しておけばよい。
【0067】
また、前記実施例では、クランク軸18の本数を三本としたが、四本以上とすることもできる。その場合も、その内の一本のみを駆動クランク軸18Xとし、残りを従動クランク軸18Yとするのがよい。
【0068】
さらに、前記実施例において、駆動クランク軸18Xと従動クランク軸18Yとを同一の構成として、部品の共通化を図ってもよい。たとえば、従動クランク軸18Yとして、駆動クランク軸18Xと同様の構成を採用してもよい。その場合でも、駆動クランク軸18Xにのみ回転駆動力が与えられる。要は、クランク軸18を少なくとも三本備え、その内の一本にのみ回転駆動力が与えられればよい。
【0069】
その他、前記実施例では、旋回ラップ5の基板部12から延出した先端部にチップシール21を設け、固定ラップ7の端板20から延出した先端部にチップシール32を設けたが、これらチップシール21,32は場合により省略することができる。その場合でも、複列の外部シール34間に設けた貫通穴40を介した蒸気の流出の有無や量により、外部シール34(特に内側の第一外部シール34A)の交換時期の目安とすることができる。また、外周ラップ33に複列の外部シール34を設け、その外部シール34間に外部へ連通する貫通穴40を設けることで、外周ラップ33の径方向外側へ行くに従って、蒸気の圧力を段階的に落として、外部シール34の信頼性を向上し、軸受部への蒸気漏れを確実に防止することができる。
【符号の説明】
【0070】
1 スクロール流体機械
2 ハウジング
3 旋回スクロール
4 固定スクロール
5 旋回ラップ
6 収容穴
7 固定ラップ
8 中空部
9 開口
10 フランジ
12 基板部
13 旋回スクロールベース
14 旋回スクロール本体
17 (旋回スクロール本体の)端板
18 クランク軸
18X 駆動クランク軸
18Y 従動クランク軸
18b,18c 主軸部
18d 偏心軸部
20 (固定スクロールの)端板
21 (旋回ラップの)チップシール
28 旋回保持軸受
32 (固定ラップの)チップシール
33 外周ラップ
34 外部シール
34A 第一外部シール
34B 第二外部シール
35 蒸気流出可能部
38 第一開口
39 第二開口
40 貫通穴
41 ボックス
42 流出穴


図1
図2
図3
図4
図5
図6