特許第6474163号(P6474163)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6474163
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】複合型空気調和設備
(51)【国際特許分類】
   F24F 3/044 20060101AFI20190218BHJP
   F24F 3/16 20060101ALI20190218BHJP
   F24F 3/14 20060101ALI20190218BHJP
   F24F 3/147 20060101ALI20190218BHJP
   F24F 5/00 20060101ALI20190218BHJP
   F24F 11/70 20180101ALI20190218BHJP
   F24F 7/00 20060101ALI20190218BHJP
   F24F 7/08 20060101ALI20190218BHJP
【FI】
   F24F3/044
   F24F3/16
   F24F3/14
   F24F3/147
   F24F5/00 Z
   F24F11/70
   F24F7/00 A
   F24F7/08 A
   F24F7/08 101Z
   F24F7/08 101J
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-157061(P2016-157061)
(22)【出願日】2016年8月10日
(65)【公開番号】特開2017-219301(P2017-219301A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2016年8月10日
(31)【優先権主張番号】105117791
(32)【優先日】2016年6月6日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】502330713
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Delta Electronics,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 智翔
(72)【発明者】
【氏名】▲ゼン▼ 紹賢
(72)【発明者】
【氏名】洪 振祐
(72)【発明者】
【氏名】施 東宏
(72)【発明者】
【氏名】謝 源平
【審査官】 石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0250800(US,A1)
【文献】 特開2005−233562(JP,A)
【文献】 特開平07−233973(JP,A)
【文献】 特開平04−013024(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 3/044
F24F 3/14
F24F 3/147
F24F 3/16
F24F 5/00
F24F 7/00
F24F 7/08
F24F 11/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合型空気調和設備であって、
冷暖房空調機である第一空調装置と、
空気浄化機であり、前記第一空調装置に連通する第二空調装置と、
全熱交換器であり、前記第二空調装置と並列に接続されて前記第一空調装置に連通する第三空調装置と、を含み、
前記第二空調装置によって浄化された清浄空気は、前記第一空調装置へ送られて冷暖房空調が行われることにより、前記第一空調装置から排気される空気の空気質を向上させ
外部の新鮮空気は、前記第二空調装置の吸気ポートによって取り込まれ、取り込まれた新鮮空気は、前記第二空調装置によって浄化された後、前記第二空調装置の排気ポート及び前記第一空調装置の吸気ポートを経て前記第一空調装置に送られ、
外部の新鮮空気は、前記第三空調装置の吸気ポートによって取り込まれ、取り込まれた新鮮空気は、前記第三空調装置によって温度及び/又は湿度を調節された後、前記第三空調装置の排気ポート及び前記第一空調装置の吸気ポートを経て前記第一空調装置に送られることを特徴とする複合型空気調和設備。
【請求項2】
前記第一空調装置は、第一搬送風力を有し、
前記第二空調装置は、第二搬送風力を有し、
前記第二空調装置は、前記浄化された清浄空気を前記第二搬送風力によって前記第一空調装置に送り、
前記第一空調装置は、前記第二搬送風力からのアシスト力によって前記第一搬送風力の出力を低下させることを特徴とする請求項1に記載の複合型空気調和設備。
【請求項3】
前記第一空調装置は、蒸発器を有し、
前記第一空調装置は、前記蒸発器の表面に形成された水分に空気中の物質を付着させることで、前記物質の濃度を低下させて前記第一空調装置へ送られた空気を浄化することを特徴とする請求項1に記載の複合型空気調和設備。
【請求項4】
前記第一空調装置は、蒸発器及び加湿器を有し、
前記第一空調装置は、前記第二空調装置から送られた清浄空気を前記蒸発器及び/又は前記加湿器によって加湿することを特徴とする請求項1に記載の複合型空気調和設備。
【請求項5】
前記第一空調装置は、前記第二空調装置から送られた清浄空気を前記蒸発器によって加温することを特徴とする請求項4に記載の複合型空気調和設備。
【請求項6】
前記第三空調装置は、前記第一空調装置の動作によって温度及び/又は湿度を別途に調節可能であり、
前記第三空調装置は、温度及び/又は湿度を調節された空気を前記第一空調装置に送り、
前記第一空調装置は、前記温度及び/又は湿度を調節された空気に対して冷暖房空調を行うことを特徴とする請求項1に記載の複合型空気調和設備。
【請求項7】
前記第一空調装置は、蒸発器及び加湿器を有し、
前記第一空調装置は、前記第三空調装置から送られた、温度及び/又は湿度を調節された空気を前記蒸発器及び/又は前記加湿器によって加湿することを特徴とする請求項6に記載の複合型空気調和設備。
【請求項8】
前記第一空調装置は、蒸発器及び加湿器を有し、
前記第一空調装置は、前記第三空調装置から送られた、温度及び/又は湿度を調節された空気を前記蒸発器によって加温することを特徴とする請求項6に記載の複合型空気調和設備。
【請求項9】
前記第三空調装置は、二酸化炭素含有量の低い新鮮空気を室外から取り込み、
前記第三空調装置は、取り込まれた前記新鮮空気を前記第一空調装置に送り、
前記第一空調装置は、前記新鮮空気の温度及び/又は湿度を再度調節することを特徴とする請求項6に記載の複合型空気調和設備。
【請求項10】
前記第一空調装置は、蒸発器を有し、
前記第一空調装置は、前記蒸発器の表面に形成された水分に空気中の物質を付着させることで、前記物質の濃度を低下させて前記第一空調装置へ送られた空気を浄化することを特徴とする請求項6に記載の複合型空気調和設備。
【請求項11】
前記第三空調装置は、予冷や予熱を行うことが可能であるとともに、予冷、予熱された空気を前記第一空調装置に送り、
前記第一空調装置は、前記予冷、予熱された空気に対して冷暖房空調を行うことで、エネルギー消費を削減することを特徴とする請求項1に記載の複合型空気調和設備。
【請求項12】
設備筺体をさらに含み、
前記第一空調装置、前記第二空調装置及び前記第三空調装置は、前記設備筺体内に設置されることを特徴とする請求項1に記載の複合型空気調和設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和設備に関し、特に冷暖房空調機を主とする複合型空気調和設備に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、空気調和機としては、冷暖房空調機(AC)、空気浄化機(CLR)及び全熱交換器(ERV)等が存在している。冷暖房空調機は、空気の温度を調節する機能を有する。空気浄化機は、空気を浄化する機能を有する。また、全熱交換器は、他の空気調和機の動作に応じて温度及び/又は湿度を調節する機能を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の各種の空気調和機は、いずれも単一機能の空気調和機によって独立して動作するため、独立した機能しか果たさない。これにより、エネルギー消費及びスペース消耗の新たな問題が発生する。さらに、各種の空気質(例えば、温度、湿度及び二酸化炭素の濃度等)は個別に調節されることしかできないため、均等になることもできない。
【0004】
そこで、上記欠点を改善可能な装置を如何にして設計するかということは、本発明の発明者の研究課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みなされたものであり、第二空調装置(空気浄化機または全熱交換器であってもよい)を第一空調装置(すなわち、冷暖房空調機)に連通することで、第一空調装置から最終的に排気される空気の空気質を向上可能な複合型空気調和設備の提供を目的とする。
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る複合型空気調和設備は、冷暖房空調機である第一空調装置と、空気浄化機であり、前記第一空調装置に連通する第二空調装置と、全熱交換器であり、前記第二空調装置と並列に接続されて前記第一空調装置に連通する第三空調装置と、を含む。前記第二空調装置によって浄化された清浄空気は、前記第一空調装置へ送られて冷暖房空調が行われる。これにより、前記第一空調装置から排気される空気の空気質を向上させることができる。外部の新鮮空気は、前記第二空調装置の吸気ポートによって取り込まれ、取り込まれた新鮮空気は、前記第二空調装置によって浄化された後、前記第二空調装置の排気ポート及び前記第一空調装置の吸気ポートを経て前記第一空調装置に送られる。外部の新鮮空気は、前記第三空調装置の吸気ポートによって取り込まれ、取り込まれた新鮮空気は、前記第三空調装置によって温度及び/又は湿度を調節された後、前記第三空調装置の排気ポート及び前記第一空調装置の吸気ポートを経て前記第一空調装置に送られる。
【発明の効果】
【0007】
従来技術と比べて、本発明に係る複合型空気調和設備は、第一空調装置から最終的に排気される空気の空気質を向上させ、各種の空気質を均等にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第一実施形態に係る複合型空気調和設備を示す平面模式図である。
図2】本発明の第二実施形態に係る複合型空気調和設備を示す平面模式図である。
図3】本発明の第三実施形態に係る複合型空気調和設備を示す平面模式図である。
図4】本発明の第四実施形態に係る複合型空気調和設備を示す平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の技術内容及び詳細な説明について、図面を参照しつつ説明する。ただし、図面は、参照および説明用に過ぎず、決して本発明を限定するものではない。
【0010】
本発明に係る複合型空気調和設備は、冷暖房空調機を主として、少なくとも1つの他の空調装置に連通することで、排気される空気の空気質を向上させ、エネルギー消費を削減し、スペースの無駄を低減し、各種の空気質(例えば、温度や湿度、二酸化炭素の濃度等)を均等にする。図1乃至図4は、本発明の第一実施形態乃至第四実施形態に係る複合型空気調和設備を示す平面模式図である。
【0011】
図1は、本発明の第一実施形態に係る複合型空気調和設備を示す平面模式図である。本実施形態に係る複合型空気調和設備は、第一空調装置及び第二空調装置を含む。なお、第一空調装置は、冷暖房空調機1(冷房機または冷暖房機ともいえる)である。第二空調装置は、空気浄化機2(空気清浄機ともいえる)である。
【0012】
空気浄化機2は、冷暖房空調機1に連通する。すなわち、空気浄化機2の排気ポート22は、冷暖房空調機1の吸気ポート11に連通する。こうすることで、外部の新鮮空気は、空気浄化機2によって浄化される。浄化された清浄空気は、冷暖房空調機1へ送られて冷暖房空調が行われる。詳細には、外部の新鮮空気は、空気浄化機2の吸気ポート21によって取り込まれる。取り込まれた新鮮空気は空気浄化機2によって浄化された後、空気浄化機2の排気ポート22及び冷暖房空調機1の吸気ポート11を経て冷暖房空調機1に送られる。このように、空気浄化機2からの清浄空気は、冷暖房空調機1によって冷気または暖気に変換されて排気ポート12から排気される。
【0013】
冷暖房空調機1は、第一搬送風力15を有する。空気浄化機2は、第二搬送風力25を有する。空気浄化機2の吸気ポート21、排気ポート22と冷暖房空調機1の吸気ポート11、排気ポート12とが互いに直列に連通することにより、空気浄化機2は、浄化された清浄空気を第二搬送風力25によって冷暖房空調機1に送ることができる。さらに、冷暖房空調機1は、第二搬送風力25からのアシスト力によって第一搬送風力15の出力を低下させることもできる。言い換えれば、同じ揚程(本発明に係る複合型空気調和設備から排気される空気が到達する最も遠い距離)の場合には、第二搬送風力25が第一搬送風力15をアシストすることができるため、冷暖房空調機1が第一搬送風力15の出力を低下させることができる。当然ながら、空気浄化機2は、第二搬送風力25の出力を低下させることもできる。消費電力の多い搬送風力(15、25)を選択して、その出力を低下させることで、エネルギー消費を削減することができる。
【0014】
冷暖房空調機1及び空気浄化機2を連通させて複合型空気調和設備として一体化することにより、以下のメリットを有する。
1.冷暖房空調機1に送られた空気は、空気浄化機2によって浄化された清浄空気である。そのため、空気浄化機2によって空気中の物質の濃度が低下し、冷暖房空調機1が清浄空気中に長時間に動作することができる。こうすることで、冷暖房空調機1の濾材の使用を抑制して、コスト削減の効果を奏する。なお、その空気中の物質としては、総揮発性有機化合物(TVOC)、ホルマリンや浮遊微粒子等であってもよい。
2.また、冷暖房空調機1は、蒸発器16及び加湿器17をさらに有してもよい。蒸発器16は、温度調節機能及び湿度調節機能を有する。加湿器17は、湿度調節機能を有する。そのため、冷暖房空調機1は、空気浄化機2から送られた清浄空気の温度及び/又は湿度を蒸発器16及び/又は加湿器17によって再度調節する。その詳細については、以下に説明する。
(1)冷暖房空調機1は、空気浄化機2から送られた清浄空気を蒸発器16及び/又は加湿器17によって加湿することができる。こうすることで、最終的に排気される空気の湿度を増加させることができる。
(2)冷暖房空調機1は、空気浄化機2から送られた清浄空気を蒸発器16によって加温することができる。こうすることで、最終的に排気される空気の温度を昇温させることができる。
当然ながら、本発明に係る複合型空気調和機によれば、最終的に排気される空気の温度を昇温させると同時に、湿度を増加させることができる。
3.冷暖房空調機1では、蒸発器16の表面に形成された水分に空気中の物質を付着させることで、二次空気濾過(すなわち、二次空気浄化)を行って物質の空気中の濃度を低下させることができる。これにより、冷暖房空調機1へ送られた空気をより一層浄化し、最終的に排気される空気の空気質を向上させることができる。
【0015】
図2は、本発明の第二実施形態に係る複合型空気調和設備を示す平面模式図である。本実施形態は、第二空調装置が第一実施形態の空気浄化機2ではない点以外、第一実施形態とほぼ同様である。
【0016】
本実施形態に係る複合型空気調和設備は、第一空調装置及び第二空調装置を含む。なお、第一空調装置は、冷暖房空調機1である。一方、第二空調装置は、全熱交換器3に換えられている。
【0017】
全熱交換器3は、冷暖房空調機1の動作によって温度及び/又は湿度を別途に調節することができる。そのため、全熱交換器3は、温度及び/又は湿度を調節された空気を冷暖房空調機1に送って冷暖房空調を行う。
【0018】
全熱交換器3は、冷暖房空調機1に連通する。すなわち、全熱交換器3の排気ポート32は、冷暖房空調機1の吸気ポート11に連通する。こうすることで、外部の新鮮空気は、全熱交換器3によって先に調節される。その後、調節された空気は、冷暖房空調機1に送られて冷暖房空調が行われる。詳細には、外部の新鮮空気は、全熱交換器3の吸気ポート31から取り込まれる。取り込まれた新鮮空気は、全熱交換器3によって温度及び/又は湿度を調節された後、全熱交換器3の排気ポート32及び冷暖房空調機1の吸気ポート11を経て冷暖房空調機1へ送られる。これにより、全熱交換器3からの、温度及び/又は湿度を調節された空気は、冷気または暖気に変換されて排気ポート12から排気される。
【0019】
冷暖房空調機1及び全熱交換器3を連通させて複合型空気調和設備として一体化することにより、以下のメリットを有する。
1.全熱交換器3は、二酸化炭素含有量の低い外部の新鮮空気を室外から取り込む。さらに、全熱交換器3は、取り込まれた新鮮空気を冷暖房空調機1に送る。冷暖房空調機1は、新鮮空気の温度及び/又は湿度を再度調節する。そのため、空気質を調節する効率や速度などを向上させる効能を持つ。
2.全熱交換器3は、予冷及び予熱を行うことができるとともに、予冷後または予熱後の空気を冷暖房空調機1に送ることができる。そのため、冷暖房空調機1は、予冷後または予熱後の空気に対して、対応する冷暖房空調を行うことができる。言い換えれば、第二実施形態の調節方法では、全熱交換器3によって、冷暖房空調機1へ送られた空気を予冷するか、または予熱して温度調節を行うことができる。そのため、第二実施形態の調節方法では、適切な空気質の空気を生成することができるほか、冷暖房空調機1が最終的に排気される空気に対して対応する温度調節を行う場合にエネルギー消費を削減することができる。
3.また、冷暖房空調機1は、蒸発器16及び加湿器17をさらに有してもよい。なお、蒸発器16は、温度調節機能及び湿度調節機能を有する。加湿器17は、湿度調節機能を有する。そのため、冷暖房空調機1は、全熱交換器3から送られた調節後の空気を蒸発器16及び/又は加湿器17によって別途に再度調節することができる。その詳細については、以下に説明する。
(1)冷暖房空調機1は、全熱交換器3から送られた温度及び/又は湿度を調節された空気を、蒸発器16及び/又は加湿器17によって加湿することができる。こうすることで、最終的に排気される空気の湿度を別途に再度調節することができる。
(2)冷暖房空調機1は、全熱交換器3から送られた温度及び/又は湿度を調節された空気を、蒸発器16によって加温することができる。こうすることで、最終的に排気される空気の温度を別途に再度調節することができる。
当然ながら、本発明に係る複合型空気調和機によれば、最終的に排気される空気の温度及び湿度を同時に再度調節することができる。
4.全熱交換器3は、送られた空気を濾過可能な機能を有する。冷暖房空調機1は、蒸発器16の表面に形成された水分に空気中の物質を付着させることにより、二次空気濾過(すなわち、二次空気浄化)を行って物質の空気中の濃度を低下させることができる。これにより、冷暖房空調機1へ送られた空気をより一層浄化し、最終的に排気される空気の空気質を向上させることができる。
【0020】
図3は、本発明の第三実施形態に係る複合型空気調和設備を示す平面模式図である。本実施形態は、第三空調装置をさらに含む点以外、第一実施形態とほぼ同様である。
【0021】
本実施形態に係る複合型空気調和設備は、第一空調装置、第二空調装置及び第三空調装置を含む。第一空調装置は、冷暖房空調機1である。第二空調装置は、空気浄化機2である。また、第三空調装置は、全熱交換器3である。
【0022】
本実施形態では、空気浄化機2は、冷暖房空調機1と全熱交換器3との間に連通するとともに、冷暖房空調機1と全熱交換器3と互いに直列に接続する。そのため、外部の新鮮空気は、全熱交換器3の吸気ポート31から取り込まれる。取り込まれた新鮮空気は、全熱交換器3によって温度及び/又は湿度を調節された後、全熱交換器3の排気ポート32及び空気浄化機2の吸気ポート21を経て空気浄化機2へ送られる。空気浄化機2へ送られた、温度及び/又は湿度を調節された空気は、空気浄化機2によって浄化された後、空気浄化機2の排気ポート22及び冷暖房空調機1の吸気ポート11を経て冷暖房空調機1へ送られる。こうすることで、温度及び/又は湿度を調節された浄化後の空気は、冷気または暖気に変換されて排気ポート12から排気される。
【0023】
冷暖房空調機1、空気浄化機2及び全熱交換器3を直列に連通して一体化することにより、上記の第一実施例及び第二実施例と同じ効果を得ることができる。その詳細については、省略する。
【0024】
図4は、本発明の第四実施形態に係る複合型空気調和設備を示す平面模式図である。本実施形態は、接続形態が異なる点以外、第三実施形態とほぼ同様である。
【0025】
本実施形態に係る複合型空気調和設備は、第一空調装置、第二空調装置及び第三空調装置を含む。第一空調装置は、冷暖房空調機1である。第二空調装置は、空気浄化機2である。また、第三空調装置は、全熱交換器3である。
【0026】
本実施形態では、空気浄化機2及び全熱交換器3は、並列に接続される。空気浄化機2及び全熱交換器3は、ともに冷暖房空調機1に連通する。そのため、冷暖房空調機1の吸気ポート11、排気ポート12と、空気浄化機2の吸気ポート21、排気ポート22との接続形態及びこの接続形態による効果は、上記の第一実施形態と同様であり、その説明を省略する。また、冷暖房空調機1の吸気ポート11、排気ポート12と、全熱交換器3の吸気ポート31、排気ポート32との接続形態及びこの接続形態による効果は、上記の第二実施形態と同様であり、その説明を省略する。
【0027】
なお、上記の第一実施形態乃至第四実施形態では、各実施形態に係る複合型空気調和設備は、設備筺体100をさらに含んでもよい。第一空調装置(冷暖房空調機1)及び第二空調装置(空気浄化機2または全熱交換器3であってもよい)の2つの装置、または第一空調装置(冷暖房空調機1)、第二空調装置(空気浄化機2)及び第三空調装置(全熱交換器3)の3つの装置は、設備筺体100内に設置される。本発明は、上記の各空調装置(1、2、3)が互いに連通する限り、設備筺体100を有することに限定されない。
【0028】
以上、本発明の好適な実施例を説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、本発明の内容を応用してなされる等価な変更は、すべて本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0029】
100 設備筺体
1 冷暖房空調機
11 吸気ポート
12 排気ポート
15 第一搬送風力
16 蒸発器
17 加湿器
2 空気浄化機
21 吸気ポート
22 排気ポート
25 第二搬送風力
3 全熱交換器
31 吸気ポート
32 排気ポート
図1
図2
図3
図4