(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
自走可能な牽引車両と当該牽引車両に牽引される被牽引車両の一方に設けられており、前記牽引車両と前記被牽引車両の他方が備える連結アームの係合孔に係合ピンを係脱させて、前記牽引車両と前記被牽引車両との連結/連結解除を行う連結装置であって、
前記係合ピンを昇降移動させる昇降機構と、
前記係合ピンの昇降方向から見て、前記係合ピンの両側に設けられていると共に、前記係合ピンの昇降に連動して昇降する一対の側壁と、を有し、
前記一対の側壁の各々を、前記係合ピンの昇降方向に直交する揺動軸周りに揺動可能に設けて、前記連結アームの前記係合孔が設けられた一端側を、前記一対の側壁のうちの一方の側壁側から前記一対の側壁の間に進入可能とし、
前記係合ピンの昇降方向から見て、前記一対の側壁の各々の前記係合ピンとは反対側に、前記一対の側壁の前記係合ピンから離れる方向への変位を規制する規制部材をそれぞれ設けたことを特徴とする連結装置。
前記昇降機構は、前記係合ピンを、前記係合孔に係合させた連結位置と、当該連結位置よりも下側の前記係合孔から離脱させた連結解除位置と、前記連結解除位置よりも下側の連結準備位置とに配置させるように構成されており、
前記一対の側壁は、前記係合ピンが前記連結準備位置に配置されているときに、前記規制部材に干渉して前記係合ピンから離れる方向への変位が規制される高さ位置に配置されると共に、前記連結位置および連結解除位置に配置されているときに、前記規制部材に干渉しない高さ位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の連結装置。
自走可能な牽引車両と当該牽引車両に牽引される被牽引車両の一方に設けられており、前記牽引車両と前記被牽引車両の他方が備える連結アームの係合孔に係合ピンを係脱させて、前記牽引車両と前記被牽引車両との連結/連結解除を行う連結装置であって、
前記係合ピンを昇降移動させる昇降機構と、
前記係合ピンの昇降方向から見て、前記係合ピンの両側に設けられていると共に、前記係合ピンの昇降に連動して昇降する一対の側壁と、を有し、
前記一対の側壁のうちの一方の側壁を、前記係合ピンの昇降方向に直交する揺動軸周りに揺動可能に設けて、前記連結アームの前記係合孔が設けられた一端側を、前記一方の側壁側から前記一対の側壁の間に進入可能とし、
前記一対の側壁のうちの他方の側壁を、前記一対の側壁の間に進入した前記連結アームの前記一端側に当接して、前記連結アームの前記一端側を前記係合ピンとの係合位置に配置させるストッパとし、
前記係合ピンの昇降方向から見て、前記一方の側壁の前記係合ピンとは反対側に、
前記一方の側壁の前記係合ピンから離れる方向への変位を規制する規制部材を設けたことを特徴とする連結装置。
前記昇降機構は、前記係合ピンを、前記係合孔に係合させた連結位置と、当該連結位置よりも下側の前記係合孔から離脱させた連結解除位置と、前記連結解除位置よりも下側の連結準備位置とに配置させるように構成されており、
前記一方の側壁は、前記係合ピンが前記連結準備位置に配置されているときに、前記規制部材に干渉して前記係合ピンから離れる方向への変位が規制される高さ位置に配置されると共に、前記連結位置および連結解除位置に配置されているときに、前記規制部材に干渉しない高さ位置に配置されることを特徴とする請求項3に記載の連結装置。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】牽引車両と、この牽引車両で牽引される台車を説明する図である。
【
図3】連結装置による連結/連結解除を説明する図である。
【
図4】連結装置による連結/連結解除を説明する図である。
【
図5】連結装置による連結/連結解除を説明する図である。
【
図6】連結装置による連結/連結解除を説明する図である。
【
図7】変形例にかかる連結装置による連結/連結解除を説明する図である。
【0009】
以下、本発明の実施の形態を、生産ラインにおける指定された作業工程に、自走式の牽引車両8が、補充用の部品が搭載された台車90を牽引して供給するように構成された部品搬送システムに適用した場合を例に挙げて説明する。
【0010】
図1は、牽引車両8と、この牽引車両8で牽引される台車90を説明する図であり、(a)は、複数台の台車90を直列に連結した台車列9と牽引車両8とが連結装置2により連結されている状態を模式的に示す平面図であり、(b)は、牽引車両8を台車90側の後方から見た斜視図である。
図2は、連結装置2を説明する図であり、(a)は、牽引車両8における連結装置2周りを上方から見た平面図であり、(b)は、
図1の(b)における面Aで連結装置2を切断した断面図である。
図3は、連結装置2による牽引車両8と台車90との連結を説明する断面図であり、(a)は、係合ピン21が、連結準備位置に配置された状態を示す図であり、(b)は、係合ピン21が、連結解除位置に配置された状態を示す図であり、(c)は、係合ピン21が、連結位置に配置された状態を示す図である。
【0011】
図1に示すように、部品搬送システムでは、補充用の部品が搭載された複数台の台車90を、直列に連結して台車列9を構成し、この台車列9を一台の牽引車両8で牽引するようになっている。
台車90の各々には、係合孔92を有する連結アーム91と、係合ピン93と、が設けられており、台車90の各々は、連結アーム91の係合孔92に、隣接する他の台車90の係合ピン93を係合して、互いに連結されている。
【0012】
牽引車両8は、バッテリなどにより走行する自走式の車両であり、工場内の床面に描かれた白線などに沿って移動する機能を有しており、この牽引車両8の荷台部81には、台車90と牽引車両8とを連結するための連結装置2が、取付部3を介して設けられている。
【0013】
取付部3は、荷台部81の上面に固定された矩形形状の固定板31と、この固定板31の上面に固定された連結部32とを有している。
図2の(a)に示すように、連結部32は、荷台部81の後側の側縁81aよりも外側で上下方向に沿わせた向きで配置された連結壁部321と、この連結壁部321の幅方向の両側から、荷台部81側に延びる一対の支持板部322、322と、を有しており、これら支持板部322、322の下面の固定板31に重なる領域は、固定板31に溶接されて固定されている。
【0014】
図3の(a)に示すように、連結壁部321は、荷台部81の側縁81aとの間に隙間Saを空けて、側縁81aに対して平行に配置されており、この連結壁部321の下縁321aは、荷台部81の上面81bよりも下方に位置している。
連結壁部321の荷台部81側の面321bには、荷台部81と対向する領域に、後記する係合ピン21の昇降機構を構成する油圧式のシリンダ10が固定されている。
【0015】
連結壁部321の荷台部81とは反対側の面321cには、有底筒状の連結部材33が溶接により固定されている。
連結部材33は、断面視において矩形形状を成す周壁部331と、周壁部331の一端側の開口を塞ぐ壁部332とから一体に形成されている。連結部材33は、周壁部331の他端側の開口を連結壁部321で封止した向きで設けられており、この状態において壁部332は、前記した連結壁部321に対して並行に配置されている。
【0016】
図2の(a)に示すように、上面視において連結部材33の周壁部331の幅W2は、前記した連結壁部321の離間幅W1よりも狭い幅に設定されている。
図3の(a)に示すように、壁部332の下縁には、挿通孔34aを有する底板部34が、壁部332から離れる方向に延出して設けられており、壁部332の上縁には、挿通孔35aを有する支持板部35が、壁部332から離れる方向に延出して設けられている。
図2の(a)、(b)に示すように、底板部34は、周壁部331の幅W2と整合する幅で形成されており、支持板部35は、底板部34よりも狭い幅W3で形成されている。
底板部34と支持板部35は、挿通孔34aと挿通孔35aを、係合ピン21の昇降経路に沿う軸線X上に位置させて設けられており、係合ピン21を挿通孔34aから突出させる方向(支持板部35側の上方)に移動させると、挿通孔34aから突出した係合ピン21が、支持板部35の挿通孔35aに挿入されるようになっている。
【0017】
実施の形態では、
図3に示すように、底板部34と支持板部35との間に、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側を配置した状態で、係合ピン21を支持板部35側の上方に変位させることで、係合ピン21が、連結アーム91の係合孔92を貫通した後に、支持板部35の挿通孔35aに挿入されて、台車90と牽引車両8とが、連結アーム91の係合孔92を貫通させた係合ピン21により、互いに連結されるようになっている。
【0018】
図2の(b)に示すように、底板部34の下面には、挿通孔34aを挟んだ両側に、平面視において矩形形状を成す支持板36が固定されており、この支持板36は、軸線Xの径方向(牽引車両8の幅方向)で底板部34から離れる方向に延出して設けられている。
これら支持板36、36の先端側の側縁361、361は、牽引車両8の幅方向において前記した取付部3の支持板部322(
図2の(a)参照)よりも外方に位置している。
【0019】
支持板36、36の先端側の上面には、ストッパ27、27の基部271、271が溶接により固定されている。基部271、271は、軸線Xに直交する揺動軸Y1、Y2方向に沿って配置された矩形形状の部材であり、底板部34の側縁341、341との間に間隔Wa、Waを空けて設けられている。
【0020】
図2の(a)に示すように、基部271、271の底板部34とは反対側には、平面視においてU字形状を成すガイドアーム272、272の一端と他端が連結されている。このガイドアーム272、272は、筒状部材または軸状部材を長手方向の途中位置で折り返すように湾曲させて形成されている。
実施の形態では、基部271よりも折返し部272a側の方が上下方向における下側に位置するように、ガイドアーム272、272は、支持板36、36の側縁361、361を境界として折返し部272a側(外側)が、下方に向けて屈曲している。
【0021】
ストッパ27の基部271と、底板部34の側縁341との間の間隔Wa、Waは、台車90と牽引車両8とを連結する際に、後記する揺動壁45、45の下縁451、451側が挿入される隙間Sとなっている。
この揺動壁45、45を支持するカバー部40は、底板部34の上方で底板部34に対して並行に配置された板状の支持壁部41と、支持壁部41の幅方向の両側から底板部34側の下方に延びる一対の側壁部42、42を有している。
【0022】
側壁部42、42は、軸線Xを挟んで対称となる位置で、互いに平行に設けられており、この側壁部42、42の下部には、ヒンジ46、46を介して揺動壁45、45が支持されている。
揺動壁45、45の各々は、軸線Xに直交する互いに平行に配置された揺動軸Y1、Y2周りに揺動可能となっており、揺動壁45、45の下縁451、451は、軸線Xの径方向(後記する係合ピン21に近づく方向と、係合ピン21から離れる方向)に変位可能となっている。
ここで、揺動壁45、45の下縁451、451は、同じ高さ位置に配置されるように、側壁部42と揺動壁45の昇降方向(軸線X方向)の長さが設定されている。
【0023】
図2の(a)に示すように、カバー部40の支持壁部41は、板状の連結部51の上面に固定されており、この連結部51は、前記したシリンダ10により軸線X方向(昇降方向)に昇降移動するようになっている。
そのため、シリンダ10による連結部51の昇降に連動して、側壁部42、42と、この側壁部42、42の下部に揺動可能に設けられた揺動壁45、45もまた、軸線X方向(昇降方向)に昇降移動するようになっている。
【0024】
連結部51は、平面視において長方形形状を成す板状部材であり、
図3の(a)に示すように、この連結部51の長手方向の一端側に、カバー部40の支持壁部41が固定されている。
連結部51の他端側は、前記した連結部材33と連結壁部321を超えて、荷台部81側に及んでおり、連結部51の他端には、シリンダ10により上下方向(係合ピン21の昇降方向)に移動可能とされた昇降部52が連結されている。
【0025】
昇降部52は、連結壁部321と荷台部81との間で、上下方向に沿わせた向きで配置されており、この昇降部52の下端には、係合ピン21を支持する支持板部53が連結されている。
支持板部53は、カバー部40の下方まで延びており、前記した底板部34の下側となる位置に係合ピン21が固定されている。係合ピン21は、底板部34の下面に固定された筒状の支持部材25を貫通した軸状部材であり、係合ピン21は、シリンダ10の駆動による昇降部52の上下方向の移動に連動して、支持板部53と一緒に昇降移動することで、底板部34の挿通孔34aから出没するようになっている。
【0026】
ここで、シリンダ10の駆動による昇降部52の上下方向の移動に連動して、連結部51もまた昇降移動するため、連結装置2では、底板部34の挿通孔34aからの係合ピン21の出没と、カバー部40(揺動壁45)の昇降とが連動するようになっている。
【0027】
実施の形態では、係合ピン21を連結アーム91の係合孔92に係合させて、牽引車両8と台車90とを連結した連結位置(
図3の(c)参照)と、係合ピン21を係合孔92から下方に離脱させた連結解除位置(
図3の(b)参照)との間を、係合ピン21が昇降するようになっており、図示しない制御装置からの駆動信号によりシリンダ10を駆動して、係合ピン21を昇降させることで、牽引車両8と台車90との連結/連結解除が行われるようになっている。
【0028】
ここで、実施の形態では、係合ピン21の連結解除位置の下側に、連結準備位置(
図3の(a)参照)が設定されている。
係合ピン21が連結準備位置に配置されると、前記したカバー部40の揺動壁45の下縁451側が、底板部34とストッパ27の基部271との間の隙間S(
図2の(b)参照)に収容されて、揺動壁45の係合ピン21から離れる方向への移動がストッパ27の基部271により規制されるようになっている。
この状態において揺動壁45は、係合ピン21側の底板部34と干渉しないようにされており、係合ピン21が連結準備位置に配置されると、揺動壁45の係合ピン21側への変位を許容しつつ、揺動壁45の係合ピン21から離れる方向への移動が規制されるようになっている。
【0029】
実施の形態では、係合ピン21が、連結準備位置の上方の連結解除位置(
図3の(b)参照)に配置されると、揺動壁45の下縁451が、ストッパ27の基部271よりも上方に配置されて、揺動壁45の下縁451の係合ピン21から離れる方向への移動が許容されるようになっている。
【0030】
さらに、係合ピン21が連結位置(
図3の(c)参照)に配置されると、揺動壁45の下縁451が、支持板部35よりも上方に配置さて、支持板部35と底板部34との間に挿入された連結アーム91が、係合ピン21を支点として軸線X周りに回動しても、揺動壁45、45と干渉しないようにされている。
【0031】
以下、かかる構成の連結装置2を備える牽引車両8と台車90との連結を説明する。
図4は、連結装置2による連結/連結解除を説明する図であって、台車列9Aを牽引している牽引車両8が、台車列9Aとの連結を解除したのち、台車列9Bに新たに連結されるまでの間の牽引車両8の移動軌跡を模式的に示した図である。
図5および
図6は、連結装置2による連結/連結解除を説明する図であって、連結装置2の係合ピン21と、台車90の連結アーム91の係合孔92との係合、離脱を説明する図である。
【0032】
牽引車両8が台車列9Aを牽引している状態では、連結装置2の係合ピン21と、揺動壁45、45は、連結位置に配置されている(
図5の(a)、(b)参照)。
この状態において、カバー部40の揺動壁45、45は、支持板部35よりも上方に下縁451、451を位置させており、連結アーム91が軸線X周りに回動しても、連結アーム91と揺動壁45、45とが互いに干渉しないようになっている。
そのため、牽引車両8が旋回移動する際に、連結アーム91が揺動壁45、45と干渉して、牽引車両8の旋回移動が阻害されないようになっている。
【0033】
台車列9Aを牽引している牽引車両8が、台車列9Aの切離し位置(
図4:位置A)に到達すると、牽引車両8は自走を止めて(停車して)台車列9Aの牽引を終了する。
そして、シリンダ10を駆動して、係合ピン21を連結位置(
図5の(a)、(b)参照)から、この連結位置よりも下方の連結解除位置(
図5の(c)、(d)参照)に向けて移動させる。この係合ピン21の下方への移動に伴って、カバー部40の揺動壁45、45もまた、底板部34側の下方に変位することになる。
【0034】
係合ピン21が連結解除位置(
図5の(c)、(d)参照)まで移動すると、係合ピン21は、上端21aを、連結アーム91の係合孔92よりも下方に配置させた状態となり、係合ピン21と係合孔92とが非係合状態になる。
さらに、係合ピン21の下方への移動に連動して底板部34側の下方に変位した揺動壁45、45は、下縁451、451を、ストッパ27、27の基部271、271よりも上方に配置させた状態になる。
この状態では、揺動壁45、45は、係合ピン21から離れる方向に変位しても、ストッパ27、27の基部271、271に干渉しない高さ位置に配置されているので、揺動壁45、45は、係合ピン21に近づく方向の変位と、係合ピン21から離れる方向への移動とが許容された状態となっている。
【0035】
よって、この状態で牽引車両8を旋回移動(
図4における矢印A)させると、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側と係合ピン21とが、係合ピン21の径方向(水平方向)で相対的に移動して、連結アーム91の一端91a側は一方の揺動壁45に接触することになる。
そうすると、連結アーム91の一端91a側が接触した揺動壁45は、係合ピン21から離れる方向への移動が許容されているので、一端91aにより押されて、揺動軸Y1周りに揺動する。
これにより、連結アーム91の一端91a側が、揺動壁45、45の間から外側に移動することになる(
図4:位置A、仮想線参照)。
【0036】
そして、牽引車両8が旋回を続けると、連結アーム91がストッパ27のガイドアーム272の上面を摺動しながら移動して、最終的にストッパ27から連結アーム91が外れて、牽引車両8が台車列9Aから切り離されることになる。
【0037】
そして、白線WLに沿って牽引車両8を台車列9B側に移動させる。実施の形態では、牽引車両8の連結装置2側を大きく旋回させながら、牽引車両8の進行方向を台車列9Bの延長線上に位置させるように、白線WLが設定されている(
図4参照)。
【0038】
牽引車両8が台車列9Bとの切替準備位置(
図4:位置B)に到達すると、シリンダ10を駆動して、係合ピン21を連結解除位置(
図5の(c)、(d)参照)から、この連結解除位置の下方の連結準備位置(
図6の(a)、(b)参照)まで移動させる。
この係合ピン21の下方への移動に伴って、カバー部40の揺動壁45、45もまた、底板部34側の下方に変位することになる。
【0039】
そうすると、係合ピン21の下方への移動に連動して底板部34側の下方に変位した揺動壁45、45は、下縁451、451を、ストッパ27、27の基部271、271と、底板部34、34の間の隙間S内に配置させた状態になる。
この状態では、揺動壁45、45は、係合ピン21から離れる方向への変位が、ストッパ27、27の基部271、271に干渉して規制されるので、揺動壁45、45は、係合ピン21に近づく方向の変位のみが許容され、係合ピン21から離れる方向への移動が規制されている。
【0040】
よって、この状態で牽引車両8を旋回移動(
図4における矢印B)させると、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側と係合ピン21とが、係合ピン21の径方向(水平方向)で相対的に移動して、係合ピン21と連結アーム91とが互いに近づくことになる。
【0041】
そうすると、ストッパ27のガイドアーム272の折返し部272a側が、基部271よりも下側に位置しているので、連結アーム91の一端91a側が、ガイドアーム272の折返し部272a側から、ガイドアーム272に乗り上げることになる(
図2の(b)、仮想線参照)。
【0042】
そして、牽引車両8が旋回を続けると、連結アーム91がガイドアーム272の上面を摺動しながら基部271に近づくことになる。ここで、ガイドアーム272の基部271側は、底板部34と同じ高さ位置に配置されているので、連結アーム91の一端91a側の高さ位置が、基部271に近づくにつれて、係合ピン21との係合に適した高さ位置まで誘導されるようになっている。
【0043】
そして、
図6の(a)、(b)に示すように、連結アーム91の一端91a側が、揺動壁45の係合ピン21とは反対側の面に当接すると、揺動壁45は、係合ピン21に近づく方向の変位が許容されているので、連結アーム91の一端91a側により押されて、揺動軸Y1周りに揺動する。これにより、連結アーム91の一端91a側は、揺動壁45を押し上げながら、揺動壁45、45の間に進入されることになる。
【0044】
そして、最終的に連結アーム91の一端91a側は、反対側の揺動壁45の係合ピン21側の面に当接して、揺動壁45を係合ピン21から離れる方向に変位させようとするが、揺動壁45の係合ピン21から離れる方向への変位が、ストッパ27の基部271により規制されているので、連結アーム91の一端91a側は、揺動壁45、45の間に保持された状態となる(
図6の(c)、(d)参照)。
【0045】
これにより、連結アーム91の一端91a側は、係合孔92を、係合ピン93との係合位置に保持させた状態となる。
よって、この状態から係合ピン21を係合位置まで上昇させて係合孔92に係合させると(
図6の(c)、矢印参照)、台車列9Bと牽引車両8とが、連結装置2により連結された状態となる(
図4:位置B、仮想線参照)。
【0046】
以上の通り、実施の形態では
(1)自走可能な牽引車両8に設けられており、当該牽引車両8に牽引される台車90(被牽引車両)備える連結アーム91の係合孔92に係合ピン21を係脱させて、牽引車両8と台車90との連結/連結解除を行う連結装置2であって、
係合ピン21を昇降移動させる昇降機構(シリンダ10、昇降部52、支持板部53)と、
係合ピン21の昇降方向(軸線X)から見て、係合ピン21の両側に設けられていると共に、係合ピン21の昇降に連動して、昇降機構(シリンダ10、連結部51)により、昇降する一対の揺動壁45、45(側壁)と、を有し、
一対の揺動壁45,45の各々を、係合ピン21の昇降方向(軸線X)に直交する揺動軸Y1、Y2周りに揺動可能に設けて、揺動壁45、45の下縁451、451側を、係合ピン21の径方向に変位可能にすると共に、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側を、係合ピン21の径方向に位置する揺動壁45、45側から、揺動壁45、45の間に進入可能とし、
係合ピン21の昇降方向(軸線X方向)から見て、揺動壁45、45の係合ピン21とは反対側に、揺動壁45、45の下縁451、451側の係合ピン21から離れる方向への変位を基部271、271で規制する一対のストッパ27、27(規制部材)を設けて、揺動壁45、45の間に進入した連結アーム91の一端91a側が、係合孔92を係合ピン21との係合位置に配置されるようにした。
【0047】
このように構成すると、連結アーム91の一端91a側と係合ピン21とが、係合ピン21の径方向で互いに近づく方向に相対移動するように自走可能な牽引車両8を移動させると、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側が、揺動可能な一対の揺動壁45、45のうちの一方の揺動壁45側から一対の揺動壁45、45の間に進入する。
そうすると、一対の揺動壁45、45は、ストッパ27、27の基部271、271により係合ピン21から離れる方向への変位が規制されているので、一対の揺動壁45、45の間に進入した連結アームの一端側は、一対の揺動壁45、45の間の係合ピン21との係合位置に配置される。
この状態で昇降機構により係合ピン21を上昇させることで、連結アーム91の係合孔92に係合ピン21を係合させて牽引車両8と台車90とを連結装置2により連結することができる。
これにより、牽引車両8への台車90の連結を、作業者の手を介さずに行うことができるので、台車90や、複数台の台車90を直列に連結した台車列9の切替作業時の作業負担を低減させることができる。
【0048】
(2)昇降機構は、係合ピン21を、当該係合ピン21を係合孔92に係合させた連結位置と、係合ピン21を連結位置よりも下側の係合孔92から離脱させた連結解除位置と、
係合ピン21を、連結解除位置よりも下側の連結準備位置とに配置されるように構成されており、
一対の揺動壁45、45は、係合ピン21が連結準備位置に配置されているときに、ストッパ27、27の基部271、271に干渉して係合ピン21から離れる方向への変位が規制される高さ位置に配置されると共に、係合ピン21が連結位置または連結解除位置に配置されているときに、ストッパ27、27の基部271、271に干渉しない高さ位置に配置されるように、一対の揺動壁45、45の下縁451、451と、ストッパ27、27の基部271、271のうち少なくとも一方の昇降方向(軸線X方向)の高さが設定されている構成とした。
【0049】
このように構成すると、係合ピン21を係合孔92から離脱させた連結解除位置に配置すると、一対の揺動壁45、45の係合ピン21から離れる方向への変位が、ストッパ27、27の基部271、271に規制されない状態となる。
この状態で、連結アーム91の一端91a側と係合ピン21とが、係合ピン21の径方向(水平方向)で互いに離れる方向に相対移動するように自走可能な牽引車両8を移動させると、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側が、揺動可能な一対の揺動壁45、45のうちの一方の揺動壁45から一対の揺動壁45、45の間から外部に移動して、台車90の連結アーム91が連結装置2から離脱した状態になる。
一方、係合ピン21を、連結解除位置の下側の連結準備位置に配置すると、一対の揺動壁45、45は、係合ピン21に近づく方向への変位が許容されつつ、係合ピン21から離れる方向への変位がストッパ27、27の基部271、271により規制された状態となる。
この状態で、連結アーム91の一端91a側と係合ピン21とが、係合ピン21の径方向(水平方向)で互いに近づく方向に相対移動するように自走可能な牽引車両8を移動させると、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側が、揺動可能な一対の揺動壁45、45のうちの一方の揺動壁45側から一対の揺動壁45、45の間に進入して、一対の揺動壁45、45の間の係合ピン21との係合位置に配置される。
そして、昇降機構により係合ピン21を上昇させることで、連結アーム91の係合孔92に係合ピン21を係合させて牽引車両8と台車90とを連結装置2により連結することができる。
これにより、作業者の手を介さずに、牽引車両8と台車90との連結と連結解除を行うことができるので、台車90や、複数台の台車90を直列に連結した台車列9の切替作業時の作業負担をいっそう低減させることができる。
【0050】
特に、係合ピン21を係合孔92に係合させた連結位置に配置されているときに、
一対の揺動壁45、45の下縁451、451が、連結アーム91の一端91aと干渉しない高さ位置に配置されるように設定されている構成とした。
これにより、牽引車両8が連結装置2を介して連結された台車90(台車列9)を牽引している際に、牽引車両8の旋回移動により連結アーム91が軸線X周りに回動しても、連結アーム91と揺動壁45、45とが互いに干渉しない。
そのため、牽引車両8が旋回移動する際に、連結アーム91が揺動壁45、45と干渉して、牽引車両8の旋回移動が阻害されることがない。
【0051】
(3)ストッパ27、27(規制部材)は、係合ピン21から離れる方向に基部271、271から延びるガイドアーム272、272(ガイド部)を有しており、
ガイドアーム272、272は、連結アーム91の一端91a側と係合ピン21とを、係合ピン21の径方向(水平方向)で互いに近づく方向に相対移動させて、連結アーム91の一端91a側を一対の揺動壁45、45の間に進入させる際に、連結アーム91の一端91a側の下面を摺動して、連結アーム91の一端91a側の高さを一対の揺動壁45、45の間に進入可能な高さに調整して、一対の揺動壁45、45の間への進入をガイドする構成とした。
【0052】
このように構成すると、連結アーム91の一端91a側の一対の揺動壁45、45の間への進入がスムーズになるので、牽引車両8と台車90との連結をより短時間、かつスムーズに行うことができる。
特に、連結アーム91の一端91a側の高さと、一対の揺動壁45、45の高さとが異なる場合には、連結アーム91の一端91a側を一対の揺動壁45、45の間に進入させることができなくなるが、ガイドアーム272、272を設けることで、かかる事態の発生を好適に防止できる。
【0053】
(4)ガイドアーム272、272の形状は、基部271、271からの延出方向における先端側(折返し部272a側)のほうが、係合ピン21側の基部271、271よりも低い高さに位置するように、延出方向における途中位置から下方に向けて屈曲している構成とした。
【0054】
このように構成すると、連結アーム91の一端91a側が、一対の揺動壁45、45よりも低い位置にある場合であっても、連結アーム91の一端91a側を一対の揺動壁45、45の間に進入させることができ、牽引車両8と台車90との連結をより短時間、かつスムーズに行うことができる。
【0055】
前記した実施の形態では、係合ピン21の昇降方向(軸線X方向)から見て、カバー部40が、係合ピン21の両側に配置される一対の揺動壁45、45を備えている場合を例示したが、
図7に示すように、係合ピン21の両側に位置する一対の壁部のうちの一方のみを揺動壁45としたカバー部40Aを採用しても良い。
【0056】
図7は、変形例に係るカバー部40Aを備える連結装置2での牽引車両8側の係合ピン21と台車90側の連結アーム91との連結を説明する断面図であり、(a)は、係合ピン21が、連結準備位置に配置された状態を示す図であり、(b)は、係合ピン21が、連結解除位置に配置された状態を示す図であり、(c)は、係合ピン21が、連結位置に配置された状態を示す図である。
【0057】
カバー部40Aは、底板部34の上方で底板部34に対して並行に配置された板状の支持壁部41と、支持壁部41の幅方向の両側から底板部34側の下方に延びる一対の側壁部42、43を有している。
【0058】
側壁部42、43は、軸線Xを挟んで対称となる位置で、互いに平行に設けられており、この側壁部42、43のうちの一方の側壁部43の下部には、ヒンジ46を介して揺動壁45が支持されている。
揺動壁45は、軸線Xに直交する水平軸(揺動軸Y2)周りに揺動可能となっており、揺動壁45の下縁451側は、軸線Xの径方向(係合ピン21に近づく方向と、係合ピン21から離れる方向)に変位可能となっている。
さらに、変形例では、揺動壁45の下縁451と、側縁部42の下縁421とが同じ高さ位置に配置されるように、側縁部42、43と揺動壁45の昇降方向(軸線X方向)の長さが設定されている。
【0059】
連結装置2では、変形例にかかるカバー部40Aを備える場合も同様に、係合ピン21を連結アーム91の係合孔92に係合させて、牽引車両8と台車90とを連結した連結位置(
図7の(c)参照)と、係合ピン21を係合孔92から下方に離脱させた連結解除位置(
図7の(b)参照)との間を、係合ピン21が昇降するようになっており、図示しない制御装置からの駆動信号によりシリンダ10を駆動して、係合ピン21を昇降させることで、牽引車両8と台車90との連結/連結解除が行われるようになっている。
【0060】
さらに、係合ピン21の連結解除位置の下側に、連結準備位置(
図7の(a)参照)が設定されており、係合ピン21が連結準備位置に配置されると、カバー部40の揺動壁45の下縁451側が、底板部34とストッパ27の基部271との間の隙間Sに収容されて、揺動壁45の係合ピン21から離れる方向への移動がストッパ27の基部271により規制されるようになっている。
この状態において揺動壁45は、係合ピン21側の底板部34と干渉しないようにされており、係合ピン21が連結準備位置に配置されると、揺動壁45の係合ピン21側への変位を許容しつつ、揺動壁45の係合ピン21から離れる方向への移動が規制されるようになっている。
【0061】
以下、かかる構成のカバー部40Aの場合の動作を説明する。
係合ピン21が連結準備位置(
図7の(a)参照)に配置されている状態で、牽引車両8を旋回移動させて、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側と係合ピン21とを、係合ピン21の径方向(水平方向)で互いに近づく方向に相対的に移動させると、連結アーム91の一端91a側が、揺動壁45の係合ピン21とは反対側の面に当接する。
【0062】
そうすると、揺動壁45は、係合ピン21に近づく方向の変位が許容されているので、揺動壁45は、連結アーム91の一端91a側により押されて、係合ピン21に近づく方向に揺動軸Y2周りに揺動する。これにより、連結アーム91の一端91a側は、揺動壁45と側壁部42の間に進入されることになる。
【0063】
そして、最終的に連結アーム91の一端91a側は、反対側の側壁部42に当接して、揺動壁45と側壁部42の間に保持された状態となる(
図7の(a)参照)。
【0064】
なお、揺動壁45は、係合ピン21から離れる方向への変位が、ストッパ27の基部271により規制されているので、揺動壁45と側壁部42の間に進入した連結アーム91の一端91a側は、揺動壁45と側壁部42の間の係合ピン21との係合位置で保持されることになる。
【0065】
よって、この状態から係合ピン21を係合位置まで上昇させて係合孔92に係合させると(
図7の(c)参照)、台車列9(台車90)と牽引車両8とが、連結装置2により連結された状態となる。
【0066】
この状態において、カバー部40の揺動壁45と側壁部42は、支持板部35よりも上方に位置しており、連結アーム91が軸線X周りに回動しても、連結アーム91と揺動壁45や側壁部42とが互いに干渉しないようになっている。
そのため、台車90の牽引走行を開始した牽引車両8が旋回移動する際に、連結アーム91が揺動壁45や側壁部42と干渉して、牽引車両8の旋回移動が阻害されないようになっている。
【0067】
さらに、シリンダ10を駆動して、係合ピン21を連結位置(
図7の(c)参照)から、この連結位置よりも下方の連結解除位置(
図7の(b)に移動させると、この係合ピン21の下方への移動に伴って、カバー部40の揺動壁45と側壁部42もまた、底板部34側の下方に変位することになる。
【0068】
そうすると、係合ピン21は、上端21aを、連結アーム91の係合孔92よりも下方に配置させた状態となり、係合ピン21と係合孔92とが非係合状態になる。
さらに、係合ピン21の下方への移動に連動して底板部34側の下方に変位した揺動壁45は、下縁451を、ストッパ27の基部271よりも上方に配置させた状態になる。
【0069】
この状態において揺動壁45は、係合ピン21から離れる方向に変位しても、ストッパ27の基部271に干渉しない高さ位置に配置されているので、揺動壁45は、係合ピン21に近づく方向の変位と、係合ピン21から離れる方向への移動とが許容された状態となっている。
【0070】
よって、この状態で牽引車両8を旋回移動させて、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側と係合ピン21とを、係合ピン21の径方向(水平方向)で、互いに離れる方向に相対的に移動させて、連結アーム91の一端91a側を揺動壁45に接触させると、連結アーム91の一端91a側が接触した揺動壁45は、係合ピン21から離れる方向への移動が許容されているので、一端91aにより押されて、揺動軸Y1周りに揺動する。
【0071】
これにより、連結アーム91の一端91a側が、揺動壁45と側壁部42の間から外側に移動することになる。
そして、牽引車両8が旋回を続けると、連結アーム91がストッパ27のガイドアーム272の上面を摺動しながら移動して、最終的にストッパ27から連結アーム91が外れて、牽引車両8が台車列9(台車90)から切り離されることになる。
【0072】
以上の通り、変形例では、
(5)自走可能な牽引車両8に設けられており、当該牽引車両8に牽引される台車90(被牽引車両)備える連結アーム91の係合孔92に係合ピン21を係脱させて、牽引車両8と台車90との連結/連結解除を行う連結装置2であって、
係合ピン21を昇降移動させる昇降機構(シリンダ10、昇降部52、支持板部53)と、
係合ピン21の昇降方向(軸線X)から見て、係合ピン21の両側に設けられていると共に、係合ピン21の昇降に連動して昇降する一対の側壁部42、43と、を有し、
一対の側壁部42、43のうちの一方の側壁部43に、係合ピン21の昇降方向(軸線X)に直交する揺動軸Y2周りに揺動可能な揺動壁45を設けて、揺動壁45の下縁451側を、係合ピン21の径方向に変位可能にすると共に、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側を、係合ピン21の径方向に位置する揺動壁45側から、揺動壁45と側壁部42の間に進入可能とし、
側壁部42を、揺動壁45と側壁部42の間に進入した連結アーム91の係合孔92の一端91a側に当接して、連結アーム91の一端91a側を係合ピン21との係合位置に配置させるストッパとし、
係合ピン21の昇降方向から見て、揺動壁45の係合ピン21とは反対側に、連結アーム91の一端91a側を揺動壁45と側壁部42の間から離脱させる方向への変位を基部271で規制するストッパ27(規制部材)を設けて、揺動壁45と側壁部42の間に進入した連結アーム91の一端91a側を、揺動壁45と側壁部42の間で保持するようにした。
【0073】
このように構成すると、連結アーム91の一端91a側と係合ピン21とが、係合ピン21の径方向で互いに近づく方向に相対移動するように自走可能な牽引車両8を移動させると、連結アーム91の係合孔92が設けられた一端91a側が、揺動壁45を有する一方の側壁部43側から一対の側壁部42、43の間に進入する。
そして、一対の側壁部42、43の間に進入した連結アーム91は、他方の側壁部42により変位が規制されて、係合ピン21との係合位置に配置される。
この状態で昇降機構により係合ピン21を上昇させることで、連結アーム91の係合孔92に係合ピン21を係合させて牽引車両8と台車列9(台車90)とを連結することができる。
これにより、牽引車両8への台車90の連結を、作業者の手を介さずに行うことができるので、台車90や、複数台の台車90を直列に連結した台車列9の切替作業時の作業負担を低減させることができる。
【0074】
(6)昇降機構は、係合ピン21を、当該係合ピン21を係合孔92に係合させた連結位置(
図7の(c)参照)と、係合ピン21を連結位置よりも下側の係合孔92から離脱させた連結解除位置(
図7の(b)参照)と、係合ピン21を、連結解除位置よりも下側の連結準備位置(
図7の(a)参照)とに配置されるように構成されており、
一方の側壁部43が備える揺動壁45は、係合ピン21が連結解除位置に配置されているときに、ストッパ27の基部271に干渉して係合ピン21から離れる方向への変位が規制される高さ位置に配置されると共に、係合ピン21が連結位置または連結解除位置に配置されているときに、ストッパ27の基部271に干渉しない高さ位置に配置されるように、一対の揺動壁45の下縁451と、ストッパ27の基部271のうち少なくとも一方の昇降方向(軸線X方向)の高さが設定されている構成とした。
【0075】
このように構成すると、前記した実施の形態の場合と同様に、作業者の手を介さずに、牽引車両8と台車90との連結と連結解除を行うことができるので、台車90や、複数台の台車90を直列に連結した台車列9の切替作業時の作業負担をいっそう低減させることができる。
【0076】
前記した実施の形態および変形例では、連結装置2が牽引車両8側に設けられている場合を例示したが、連結装置2を台車列9の先頭の台車90に設けて、牽引車両8側に連結アームを設けた構成としても良い。この場合にも、前記した実施の形態の場合と同じ作用効果が奏されることになる。