(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、これからのIoT(Internet of Things)時代では、このような機器が多数、インターネットに接続されると考えられるため、簡単にWebサーバに各デバイスや各デバイスから検出したデータを対応付けるための登録方法が求められている。例えば、デバイスとして、センサが接続され、スマートフォンのような入出力インターフェースを備えない機器もあり、その機器をWebサーバ等に登録する作業は容易ではない。また、単に、デバイスを登録するのみならず、デバイスに複数のセンサが接続されている場合、Webサーバが識別するためには、これらのセンサ毎にデータを識別するコードを付与する必要がある。
【0005】
そこで、本発明は、ローカルネットワークに接続された操作端末を利用して、デバイス及び、デバイスから取得されるデータをWebサーバに登録する登録システム、登録方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0007】
第1の特徴に係る発明は、操作端末と、センサが接続されたデバイスと、がLAN内で通信可能に接続され、当該デバイスをWebサーバに登録する登録システムであって、
前記操作端末は、
前記Webサーバにアクセスし、PINコードの発行を受信する受信手段と、
前記デバイスが
無線アクセスポイントとして機能し、当該デバイスが無線アクセスポイントとして発信するSSIDに、当該操作端末が接続することで、前記デバイスを、LANからWANに接続するためのゲートウェイとして機能する親機にし、当該操作端末を、当該親機の装置を介してWANに接続する子機にして、前記デバイスと通信可能に接続するデバイス接続手段と、
前記PINコードを通信可能に接続された前記デバイスに入力する入力手段と、を備え、
前記デバイスは、
前記デバイス自身が無線アクセスポイントとして機能するための所定のSSIDを有する親機モードとして動作し、前記操作端末から入力された
前記PINコードを
受信した後はWANに接続可能な子機モードとして動作し、前記入力されたPINコードを前記Webサーバに送信するPINコード送信手段と、
を備え、
前記Webサーバは、
受信した前記PINコードに応じて、前記デバイスのセンサに対応したAPIコードを前記デバイスに送信する送信手段と、を備える登録システムを提供する。
【0008】
第1の特徴に係る発明は、システムのカテゴリであるが方法、プログラム等の他のカテゴリにおいても、そのカテゴリに応じた同様の作用・効果を発揮する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ローカルネットワークに接続された操作端末を利用して、デバイス及びデバイスから取得されるデータをWebサーバに容易に登録することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について、図を参照して説明する。なお、これはあくまでも、一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
【0013】
[システム構成]
図1に基づいて、登録システム1のシステム構成について説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態である登録システム1のシステム構成を示す図である。登録システム1は、操作端末10と、複数のデバイス20、・・・及び、Webサーバ100とから少なくとも構成される。デバイス20、・・・は、任意の数であってよいが、
図1では代表して1台のみ示している。
【0014】
操作端末10とデバイス20は、LAN(ローカルエリアネットワーク)で接続され、操作端末10又はデバイス20のいずれか一つがLANに対するゲートウェイとなって、WAN(ワイドエリアネットワーク)と接続し、インターネットや専用回線を介して、Webサーバ100に通信可能に接続される。なお、無線通信では、SSIDを利用した無線LAN,WiFi等で接続を行ってよい。
【0015】
ここで、LANのゲートウェイとして機能する装置を「親機モード」で動作すると記載し、LANのゲートウェイとして機能せずに、親機モードである装置に接続して、WANに接続する装置を「子機モード」と記載する。ここで、操作端末10とデバイス20は、無線アクセスポイントを選択することで、それぞれ、親機モード、子機モードを切替え可能な装置である。
【0016】
[各機能の説明]
図1に基づいて、登録システム1を構成する各ハードウェアとその機能について説明する。
【0017】
操作端末10及びデバイス20は、コンピュータ、マイコン等を備える機器であって、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の機器と通信可能にするためのデバイス、例えば、有線・無線LANに接続可能なデバイスや、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity)対応デバイスやUSBやHDMI等の有線接続対応デバイス等を備えることが望ましい。
【0018】
操作端末10は、コンピュータ端末、スマートフォン、タブレット端末、スレート端末、電子書籍端末、ウェアラブル端末等の端末であってよい。すなわち、ユーザからの操作入力が可能な入出力インターフェース機能を備えることが望ましい。
【0019】
操作端末10は、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部及びその他のハードウェアと協働して、後述する、PINコード受信部11、デバイス接続部12、デバイス入力部13を実現する。
図2、
図3にて説明するデバイス登録処理は、これらのモジュール部により実行される。
【0020】
デバイス20は、各種のセンサ30、32を搭載したIoT機器、通信機器であってよい。デバイス20は、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部及びその他のハードウェアと協働して、後述する、PINコード送信部22、API受信部23を実現する。デバイス20は、タッチパネルやキーボード、ディスプレイ等の入出力機能を有さなくてもよい。
【0021】
Webサーバ100は、操作端末10のような端末からの要求に応えて、データを送信するコンピュータ、サーバである。操作端末100のような端末からのアクセスに応じて、デバイス20のセンサ30、32が受信したデータ及びそのデータを分析したデータをこれらの端末のWebブラウザ等のインターフェースに出力させる。
【0022】
[デバイス登録処理]
次に、
図2、
図3に基づいて、登録システム1が実行するデバイス登録処理について説明する。
図2は、操作端末10,デバイス20、Webサーバ100が実行するデバイス登録処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュール部が実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0023】
最初に、ユーザからの操作端末10に対する操作に応じて、操作端末10のPINコード受信部11が、Webサーバ100にアクセスして、PINコードの発行要求を行う(ステップS01)。この際に、Webサーバ100は、ユーザからログイン認証を受付けたり、デバイス20のシリアル番号や機器番号等の入力を受付けて、これに対応するPINコードを発行してもよい。
【0024】
このアクセスに応じて、Webサーバ100のPINコード発行部101は、PINコードを発行し(ステップS02)、発行したPINコードを操作端末10に送信する(ステップS03)。PINコードは、例えば、所定の長さの英数文字であってよい。これに応じて、操作端末10のPINコード受信部11がPINコードを受信し(ステップS04)、ユーザに出力したり、記憶する。
【0025】
ここで、新しく登録するデバイス20の電源を起動する。デバイス20は、操作端末10と形成するLANにおいて、自らがこのLANのゲートウェイとなる親機モードとして起動する(ステップS05)。そして、操作端末10のデバイス接続部12が、デバイス20に接続要求を行い接続する(ステップS06)。
【0026】
すなわち、操作端末10のデバイス接続部12は、デバイス20が発信する無線アクセスポイント(所定のSSIDを有する)に、ユーザの操作に応じて接続する。例えば、このデバイス20の説明書等にSSIDが記載されており、ユーザはこの説明書の記載と同じSSIDを選択して、接続する。これによって、結果として、操作端末10は、自身が親機モードであった場合は、子機モードに切替わる。これに応じて、デバイス20が操作端末10と接続する(ステップS07)。ここで、接続にあたり、ユーザから、無線アクセスポイントのSSID、パスワード等の入力を受付けてもよい。
【0027】
なお、ステップS06からS09前(デバイス20が再起動する)までは、デバイス20を親機モードにして、操作端末10は、子機モードとなるため、デバイス20と操作端末10は通信可能となるが、デバイス20はWANに接続されていないため、デバイス20、操作端末10のいずれも、Webサーバ100への接続(WANへの接続)はできない。
【0028】
ここで、デバイス20を子機モードにして、操作端末10を親機モードにする動きではなく、デバイス20を親機モードにして、操作端末10を子機モードにする理由は、デバイス20には、HIDランプや、入出力インターフェース(キーボードやマウス、タッチパネルディスプレイ等)を備えない場合も多いため、操作端末10を親機モードにしても、これに接続するためのデータをデバイス20に設定する方法がない。また、親機モードとなるデバイス20はネットワークの上流側に存在するため、子機モードのブラウザに設定ページを表示させたり(強制的にリダイレクト)することが可能である。
【0029】
そして、操作端末10とデバイス20が通信可能に接続されたため、操作端末10のデバイス入力部13が、Webブラウザ等のアプリケーションによって、設定ページを開く。ここで、ユーザから、操作端末10が子機モードとして接続しているLANの無線アクセスポイントのSSID、パスワード、IPアドレス、サブネットマスク等の入力を受付け、デバイス20に登録する。
【0030】
さらに、ユーザから、PINコードの入力を受付け、又は、記憶されたPINコードを読み出して、PINコードをデバイス20に入力する(ステップS08)。この時点で、デバイス20の登録が完了する。ここで、デバイスは再起動し、先ほど設定したSSID、パスワード等のデータにより、無線アクセスポイントに接続する。この無線アクセスポイントは、操作端末10が子機として接続しているLAN内の親機となるルータ等の機器であってよい。また、ここで、操作端末10自体が、親機となって、再起動前は、操作端末10が子機モードであったが、再起動後は、操作端末10が親機モードとなり、親子が切り替わってもよい。
【0031】
この親機の接続状態で、デバイス20のPINコード送信部22は、PINコードをWebサーバ100に送信する(ステップS09)。
【0032】
なお、再起動は必須ではなく、デバイス20は、自身が親機モードであってもよいし、子機モードであって、操作端末10を介して、Webサーバ100にPINコードを送信してもよい。すなわち、図に示すように、デバイス20がPINコードの入力を受けてから、親機モード、子機モードは任意のタイミングで切り替わってよい。
【0033】
次に、Webサーバ100のAPIコード送信部102は、PINコードを受信し(ステップS10)、APIコードを決定する(ステップS11)。ここで、APIコードは、デバイス20毎に発行されるコードであって、デバイスをアカウントと紐付けるためのコードである。すなわち、PINコードとAPIコードは、どちらもデバイスに一意に決められるコードで一致するが、PINコードは、APIコードを発行するまでの一時的なコードであって、APIコード発行後は破棄される。さらに、APIコードは、デバイスとアカウントを紐付けるための、Webサーバ100で管理するコードとなる。
【0034】
なお、一のデバイス20に、センサ30、32等の複数のセンサがある場合は、一のAPIコードに対して、複数のセンサのデータが一つにまとめられて、HTTPリクエスト等により、Webサーバ100に送信される。これにより、一のAPIコードで行うリクエストに、複数のセンサーの情報を含めることができる。Webサーバ100では、受け取ったリクエストを解析し、一のデバイス20に複数のセンサ30、32が接続されていることを認識する。
【0035】
そして、このPINコードに対応したAPIコードが決定され、Webサーバ100のAPIコード送信部102が決定されたAPIコードを送信する(ステップS12)。デバイス20は、APIコードを受信し(ステップS13)、記憶する(ステップS14)。
【0036】
上記で登録処理は完了し、任意のタイミングで各センサ30、32が検出したデータを、対応するAPIコードとともに、Webサーバ100に送信する(ステップS15)。これを、Webサーバ100は受信して、記憶する(ステップS16)。この処理により、ユーザは、PINコードの発行要求をWebサーバ100に行うだけで、デバイス20の登録とともに、デバイス20から検出するセンサ30、32のデータの紐付けを完了することができる。
【0037】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される(SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態であってもよいし、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置又は外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。