(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ノブから延在するラチェットリング(202)を係合する少なくとも1つのラチェット爪(204a)をさらに備え、前記少なくとも1つのラチェット爪による前記ラチェットリングの係合が前記第1の方向の反対の方向への回転を防止する、請求項3に記載のシンチングシステム。
前記ノブから延在するラチェットリング(202)を係合する少なくとも1つのラチェット爪(204a)をさらに備え、前記少なくとも1つのラチェット爪による前記ラチェットリングの係合が前記第1の方向の反対の方向への回転を防止する、請求項8に記載の膝装具。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態を使用することができる例示的な整形膝装具の実施形態の側面等角図である。
【
図2A-2B】上部取付組立体の側面等角図および内側等角図である。
【
図3A-3B】シンチングシステム組立体の第1の実施形態の下向き組立分解等角図および上向き組立分解等角図である。
【
図4A】非係合位置におけるシンチングシステム組立体のシンチング板の上面図である。
【
図4B】係合位置におけるシンチングシステム組立体のシンチング板の上面図である。
【
図5A】非係合位置におけるシンチングシステム組立体のラチェットアームの上面図である。
【
図5B】係合位置におけるシンチングシステム組立体のラチェットアームの上面図である。
【
図6】歯車組立体、軸、およびコイルばねを有するシンチングシステム組立体の本体底部の上面等角詳細図である。
【
図7】シンチングシステム組立体の底面等角詳細図である。
【
図8】シンチングシステム組立体の第2の実施形態の組立分解等角図である。
【
図9A】回転歯が係合した
図8の実施形態の側断面図である。
【
図9B】回転歯が係合していない
図8の実施形態の側断面図である。
【
図10】シンチングシステム組立体の第3の実施形態の組立分解等角図である。
【
図11】回転歯が係合した
図10の実施形態の側断面図である。
【
図13】ストラップ先端が連結されていない急速脱着組立体の等角図である。
【
図14】解放ボタンおよびストラップ先端上で弾性的に押圧可能な舌部の詳細を示す等角部分断面図である。
【
図15】ネックから延在するD−リングを使用するストラップ先端の第2の実施形態の等角図である。
【
図20A】明瞭さのために浮動アームラチェット解放ループのない、非係合位置におけるラチェットおよびラチェットストップの等角図である。
【
図20B】明瞭さのために浮動アームラチェット解放ループのない、係合位置のラチェットおよびラチェットストップの等角図である。
【
図20C】ラチェット解放ループが示された等角図である。
【
図21A】第1の位置に浮動アームを制止するように係合される中央ピボットレバーアームのブルノーズ挿入前の等角詳細図である。
【
図21B】浮動アームが第2の位置に解放されたブルノーズ挿入後の中央ピボットレバーアームの等角詳細図である。
【
図22】
図1Aおよび2Bの側方調整ヒンジのためのリビングヒンジ実施形態の実施形態の等角詳細図である。
【
図23A-23B】側方調整ヒンジの向きおよび動作を示す膝装具の簡素化された正面図および側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に開示される実施形態は、ラチェット式張力付与要素および急速解放取付具を組み込む整形装具にストラップ調整システムを提供する。ストラップのばね付勢引込みが、未使用時にストラップがもつれてねじれることを防止する便利な保管のために選択的に行われる。固定されるとき、急速解放取付具のストラップ係合機能が、ストラップをある角度で方向調整する。
図1に示されるように、例示的な整形膝装具10は、患者の大腿で受けられる上部取付組立体12と、患者の下脚で受けられる下部取付組立体14とから構成される。各取付組立体(上部取付組立体については
図2Aおよび2Bに詳細に示される)は、側方支持16、18、および内側支持20、22を実装する。ヒンジ24および26は、上部および下部取付組立体の側方および内側支持をそれぞれ相互に連結する。各取付組立体は、前弓支持28、30を含む。
【0010】
図1(右脚装具について)、さらに
図2Aおよび2B(いずれかの脚の実施形態の使用を示す左脚装具について)において示されるように、例示的実施形態の上部取付組立体12は、大腿の後方まわりで上部取付組立体の側面の前弓支持28に隣接する上部シンチングシステム組立体34から、前方支持に隣接する、上部取付組立体の内側の急速解放取付組立体36まで伸長する上部後方ストラップ32を使用する。同様に、下部後方ストラップ38は、後方大腿まわりで側方支持要素16上の側方ヒンジ24に隣接する下部シンチングシステム組立体40から、内側ヒンジ26に隣接する、内側支持要素20上の下部急速解放取付組立体42まで伸長する。
【0011】
図1に示されるように、下部取付組立体14は、ふくらはぎの後方のまわりで下部取付組立体の側面の前弓支持30に隣接する底部シンチングシステム組立体46から、前方支持に隣接する、下部取付組立体の内側の急速解放取付組立体48まで伸長する底部後方ストラップ44を有する。
【0012】
シンチングシステム組立体34、40、および46は、例示的な実施形態では同一であり、
図3A〜8で詳細に示される。
図3Aおよび3Bで最もよく分かるように、各シンチングシステム組立体は、使用者が回転させるノブ50を組み込み、後により詳細に記載されるように、関連するストラップに張力をかける、またはストラップを格納する。一対のシンチング板52aおよび52bは、ラチェットホイール54から有効に係合または解放される。また、一対のラチェットアーム56aおよび56bは、ラチェットホイール54を解放可能に係合する。シンチング板、ラチェットアームおよびラチェットホイールは、ノブ50を受ける本体頂部58で拘束される。スロット付き軸60は、後により詳細に記載されるように、関連するストラップの巻取り収容および送り出しのために使用される。傘歯車セット62はラチェットホイール54によって駆動されて、回転のためにボルト55によってラチェットホイール54と係合する第1の歯車64aと、軸の回転のために軸60と係合する第2の歯車64bとを有する軸60に取り付けられる。コイルばね66は、後により詳細に記載されるように、解放時にストラップを格納するために送り出す間、軸60の回転張力付与のために使用される。傘歯車セット62は、軸60と継手ボルト55を貫通するノブ50の回転軸61との向きが直交することを可能にする。本体底部68は、軸60および関連するストラップのための収容キャビティ70を提供する。
【0013】
装具が最初に取り付けられるとき、ラチェットアーム56a、56bおよびシンチング板52a、52bはラチェットホイール54から離れており、関連するシンチングシステム組立体34、40、46の軸60からストラップを引き抜くことが可能である。構成部品がこの位置を実現する方法の詳細は、後で説明される。使用者は、各組立体のコイルばね66の抵抗に反して、各シンチングシステム組立体34、40、および46からストラップを伸長する。次いでストラップ端部を、装具の反対側で、関連する急速解放組立体36、42、または48に挿入する(後に
図8〜11についてより詳細に記載される)。次いでばね66がストラップのいかなるたるみもなくす。この時点で、使用者は時計回りにノブ50を回し、ストラップを所望の張力に締める。ノブ50は、それぞれ、シンチング板52aおよび52bのスロット74a、74bへと下方に延在する2本のピン72a、72b(
図3Bで最もよく分かる)を有する。シンチング板の初期位置が、
図4Aに示される。シンチング板はそれぞれ、ラチェットアーム56a、56bによって占められる本体頂部58の内部空間78へと下方に延在するピン76a、76bを有する。この時点で、シンチング板ピンは、ラチェットホイールから離れてラチェットアームを保持している。ノブを右に回転させると、ノブピン72a、72bは、シンチング板52a、52bのスロット74a、74bに沿って摺動して、板を内向きに移動させて、
図4Bに示されるように、ラチェットホイール54を接触面80a、80bと係合させる。ノブ50を時計回りに回し続けると、ラチェットホイール54が歯車セット62を回し、ストラップをスロット付き軸60のまわりに締め付ける。一方、シンチング板52aおよび52bから下方に延在するピン76a、76bはそれぞれ、ばねアーム84a、84bの接触面82aおよび82から外れ、ラチェットアーム56a、56bがラチェットホイール54に係合することも可能にする。示される実施形態では、ばねアーム84aおよび84bは、本体頂部58の表面90から延在するリテーナ88aおよび88bで受けられるピボットピン86a、86bを含むラチェットアーム56a、56bと一体である。ノブ50を回し続けると、シンチング板52a、52bは、スロット74a、74bのピン76aおよび76bによって付勢されて回転し、ラチェットホイール54を回転させ、歯車セット62およびスロット付き軸60を順番に回転させて、ストラップを締め付ける。この方向の回転により、シンチング板ピンはばねアーム84a、84bを過ぎて摺動して、通過とともにそれらを屈曲させ、通過すると、より弛緩した位置に戻る。ばねアーム84a、84bはラチェットアーム56a、56bを付勢して、ラチェットホイール54との接触を維持する。ノブ50が解放されると、ラチェットアーム56a、56bは、ラチェットホイール54、歯車62、およびスロット付き軸60が反対の方向に回転することを防止し、したがってストラップの張力が維持される。
【0014】
装具を取り外すときは、急速解放ボタンを押し、後により詳細に記載されるように、ストラップを解放して、装具の取り外しを可能にする。ストラップを格納して、装具およびシステムの再使用の準備をするために、ノブ50を停止するまで約半回転、反時計回りに回転させる。この回転により、ノブピン72a、72bは、シンチング板52a、52bのスロット74a、74bで、板をラチェットホイールから離す反対の方向に摺動した。ピン72a、72bがスロット74a、74bの端部に当たると、板は回転を開始するであろう。半回転中、シンチング板ピン76a、76bは、各ラチェットアーム56a、56bのばねアーム84a、84bの接触面82a、82bに当たるであろう。ノブ50を反時計回りに回し続けると、ピン76a、76bは、ばねアーム84a、84bの接触面82a、82bまで乗り上げ、ラチェットアーム56a、56bをラチェットホイールから引き離し、ストラップが取り出されている間は締められていたコイルばね66が、ストラップを巻き取ることを可能にする。ここで装具は、最初に記載されたのと同じ状態になる。
【0015】
図6および7は、収容キャビティ70にスロット付き軸60を収容する本体底部68に関するさらなる詳細を提供する。収容キャビティは、スロット付き軸60に巻きつけられたときに格納される状態のストラップに、十分な容積を与える。中心に配置される歯車62およびコイルばね66の間隙および動作を提供するために、ストラップは、
図1A、1B、2A、および2Bに示されるように、スロット付き軸の反対側の端部で係合される2本の平行バンドを組み込む。
図7で参照されるように、2つの出口スロット71aおよび71bは、ストラップバンドのために設けられる。
【0016】
典型的な右手操作のための時計回りの締め付けシステムとして記載されているが、シンチングシステム組立体34、40、および46の要素は、左手操作のための反時計回りの締め付けシステムとして作動するように、鏡像関係で形成されてもよい。
【0017】
押しボタンによって解放されるシンチングシステム組立体の第2の実施形態が、
図8および9A、9Bに示される。第1の記載された実施形態と同様に、軸60が、ボルト55で駆動される傘歯車64aおよび64bを有する歯車セット62によって回転する。しかし、ノブ50の回転を歯車セット62に転送するための係合要素は、ノブ50内で係合されるラチェットリング202を含む組立体であり、それはリテーナ206aおよび206bに取り付けられる爪204aおよび204bによって拘束される。爪の方向により、ノブ50および関連するラチェットリング202の回転は一方向にのみ可能になる。外歯スプライン210を有する係合リング208は、ノブ50の内部スプライン212によって受けられる。係合リング202は、ボタン213を使用して、
図9Aに示される第1の位置から
図9Bに示される第2の位置まで垂直に押し下げられる。第1の位置において、係合リング208上の内歯214は、ボルト55によって歯車セット62に連結される歯車駆動リング218上の歯セット216に係合する。したがって、第1の位置において、ノブ50の回転により、軸60を回転させる歯車セット62が回転し、軸上のストラップ要素(
図2A、2Bの32、38)を締め付ける。ラチェットリング202に係合する爪204aおよび204bは、ストラップ要素のゆるみを防止する。
図9Bに示されるように第2の位置に係合リング202を押し下げることにより、係合リング208上の内歯214は駆動リング218上の歯セット216から解放され、駆動リングは自由に回転する。係合リング208が押し下げられた第2の位置において、ストラップ要素は、軸60から引き出すことができる。
【0018】
図9Aおよび9Bに示されるように、係合リング208のより低い周囲を取り囲むスナップシェルフ220は、本体頂部58の表面90から延在する弾性リテーナ222によって第2の位置に係合され、係合リングを押し下げられた第2の位置に維持する。ノブ50の回転は、表面90から延在するランプ224との動作可能な接触のために係合リング208を回転させ、係合リングを上方へ付勢し、弾性リテーナ222からスナップシェルフ220を切断し、駆動リング218上の歯セット216の、係合リング208上の内歯214との動作可能な再係合のために、係合リング208を第1の位置に戻す。
【0019】
代替的な係合要素リテーナによる押しボタンリリースを使用するシンチングシステムの第3の実施形態が、
図10および11に示される。第3の実施形態の要素および動作は、上記の第2の実施形態と実質的に同一であるが、しかし、スナップシェルフ218は取り除かれており、
図11において参照される、スプライン212の選択された歯全体に延在する1つまたは複数のスナップ機能226が、係合リング208の外歯スプライン210上の関連する歯を支持する。ボタン213によって係合リング208を弾性的に押し下げることにより、スプライン210の関連する歯の通過のために、スナップ機能226を押し下げられた第2の位置に移動させる。外歯スプライン210上のスナップ機能226の摩擦係合は、ノブ50の回転がランプ224を係合し、前述のとおり係合リング208を付勢して第1の位置へ戻すまで、係合リングを押し下げられた第2の位置に保持する。
【0020】
シンチングシステムの実施形態のそれぞれにおいて、締め付け方向へのノブ50の回転は、ストラップを締めるために、シンチングシステムのラチェット式要素を自動的に再係合する。
【0021】
図1Aおよび1Bに対して記載される急速脱着組立体36、42、および48が、
図12〜15に詳細に示される。
図12に示されるように、急速脱着組立体(一例として示される組立体42)は、内側縦方向支持(一例として示される上部取付組立体12内側縦方向支持20)に取り付けられる。案内フラップ91を有する捕捉シュー90は、ストラップ先端92を受けるために、内側支持20に取り付けられる。先端92の挿入される端部94は略半円形であり、シューの受入端部96も半円形の輪郭を有する。示される実施形態では、受入端部96は、挿入される端部94に係合する弾性の板ばね97を組み込み、後に記載されるように、解放時に先端92の排出を支援する。弾性押圧可能な舌部98は、捕捉ブラケット100で係合される先端の表面から延在する。捕捉ブラケットに弾性的に取り付けられる解放ボタン102は、舌部98を弾性的に変形させて、先端と平らになるように押し下げることができ、それを捕捉ブラケットから解放する。挿入時に先端92によって弾性的に係合される板ばね97は、舌部98を平らにすると、先端92を捕捉シュー90から外に付勢する。示される実施形態では、ボタン102は、
図13に示されるように、内側支持20の嵌合穴104を貫通し、急速解放が内側支持の内表面に取り付けられることを可能にする。
図14は、捕捉ブラケット100から舌部を解放するための、ボタンおよび舌部の係合を示す急速脱着組立体の部分切取図を示す。
【0022】
先端92の挿入される端部94および捕捉シュー90の受入端部96の半円形輪郭は、先端92から延在するネック110と捕捉シューの挿入スロットの壁112とが接触する前に、先端92が名目上の挿入軸108のまわりの角度106で、捕捉シューにおいて旋回する機能を提供し、それによって、関連するストラップ(
図14に示される例の場合38)が、たわむまたは軟かい肌に食い込むことなく、脚の後部のまわりで自然な角度をとることを可能にする。
【0023】
図14に示されるように、ネック110はフランジ付き取付部114で終わり、ストラップ38は縫合または同様の手段によってフランジ付き取付部114に固定される。あるいは、ネック110は、
図15に示されるようなD−リング116で終わってもよく、ストラップはD−リング116を通して挿入されて、折り返され、面ファスナーまたは同様の手段でそれ自体に連結される。
【0024】
図1に戻ると、代替的なストラップ張力付与システムが、下部取付組立体14の上部ストラップ120に設けられる。このストラップ120は、側方支持上で始まり脚の後方を通った後に内側支持上で終わるのとは反対にふくらはぎを取り囲むという点で、装具上の他のストラップと異なる。
図16〜21Bに示されるように、単一点張力付与組立体122には、ラチェット式張力付与および単一点取付および解放システムが設けられる。ストラップ120は(
図1で最もよく分かるように)単一点張力付与組立体122から伸長し、ふくらはぎの後部を横断して、下部取付組立体14の内側支持22上のガイド124を貫通する。次いでストラップ120は、膝の直下でふくらはぎの前を通り、単一点張力付与システム122に取り付けられる。
図16、17、および18に示されるように、ストラップ120(破線で示される)は、単一点張力付与組立体122上の連結チャネル128(連結チャネルの前面は残りの要素の明瞭さのために示されていない)で受けられるブルノーズ126で終わる。ノブ130は、後により詳細に記載されるように、ストラップに張力をかけるために回される。歯車組立体132は、ノブ130から延在するスピンドル136上の駆動ギヤ134aを使用してばね付勢スプール138に取り付けられる傘歯車134bを駆動し、ストラップ120を格納または伸長する。浮動アーム140を有する単一点解放は、単一点張力付与システム122と一体化される。
図15に詳細に示される浮動アーム140は、ブルノーズ126の係合スロット144で受けられるロック歯142を含み、連結チャネル128でブルノーズを拘束する(
図16および18で最もよく分かる)。解放ボタン146は、後に記載されるように、単一点解放動作およびストラップ引込みのために浮動アームから延在する。ラチェット解放フープ148は、後により詳細に記載されるように、浮動アームに堅固に取り付けられ、張力付与ラチェットを解放する。
【0025】
単一点張力付与組立体122の動作は、
図20A〜20Cおよび21A、21Bに関して、最もよく理解される。
図20Aに示されるように、初期状態において、後により詳細に記載されるように、ラチェット解放フープ148(
図20Cに示されるが、明瞭にするために
図20Aには示されない)が駆動ギヤ134a後方のスピンドルに取り付けられるラチェットホイール152から、スピンドル136の軸に沿ってばね付勢されるラチェットストップ150を解放する第1の位置で、浮動アーム140は保持される。この状態において、ばね付勢されたスプール138は、ストラップ120を格納するように、または、そのばねに対抗してスプールを巻くストラップの伸長を可能にするように張力をかけられている。使用者はスプール138からのストラップを、ふくらはぎの後部のまわりで内側支持22上のガイド124を通して延ばし、ブルノーズ126を連結チャネル128に挿入する。ブルノーズの連結チャネルへの挿入の前、中心ピボットレバー154はロック位置で休止し、
図21Aに示されるように、ばね156によって付勢され、第1の位置に浮動アーム140を拘束する。
図21Bに示されるように、ブルノーズ126の連結チャネル128への挿入時、ブルノーズは係合して、ばね156を圧縮する第2の位置に中心ピボットレバー154を旋回させ、連結チャネルにブルノーズを拘束するためにブルノーズのスロット144に歯142を係合する第2の位置にばね158によって付勢される浮動アーム140を解放し、ラチェット解放フープ148の位置を動かしてラチェットストップ150を解放し、
図20Bに示されるように、それがラチェットホイール152に係合することを可能にする。この構成において、ノブ130を時計回りに回転させて、歯車組立体132を通してスプール138を回転させ、必要に応じてストラップ120に張力をかけることができる。ばね151によってスピンドルに沿って軸方向に付勢されるラチェットストップ150は、ラチェットホイール152を係合し、張力を維持する。
【0026】
装具を取り外すために、解放ボタン146を押し下げることによってストラップ120を解放し、同時に、ばね158に対抗して浮動アームを押し下げることによって第1の位置に戻り、連結されたロック歯142をスロット144から引き抜くことによって、ブルノーズ126を連結チャネル128から切り離し、解放ループ148によってラチェットストップ150を解放する。ブルノーズの取り外しによって解放される中心ピボットレバー154は、ラチェットホイール152、歯車組立体132、およびスプール138が自由に回転する第1の位置に浮動アーム140を拘束するロック位置にばね156によって付勢され、ストラップ120を格納する。
【0027】
典型的な右手操作のための時計回りの締付けシステムとして記載されているが、単一点張力付与組立体122の要素は、左手操作のための反時計回りの締付けシステムで作動するように、鏡像関係で形成されてもよい。
【0028】
膝装具の実施形態における単一組立体として本明細書に記載されるが、シンチングシステム組立体およびそれらの関連するストラップを有する単一点張力付与組立体は、ストラップ張力付与のためにさまざまな整形装具またはその他の装置で別々に使用されてもよい。
【0029】
膝装具はさらに、膝を曲げる間に拘束することなく、膝装具10上での側面ヒンジ24および26の非平行な並びを可能にする側方屈曲機能を組み込む。ヒンジ要素160は、
図2Aおよび2Bで参照され、
図22、23A、および23Bで詳細に示される前弓支持28に一体である。ヒンジ要素160は、実質的に前弓支持および内側支持20の交点で、前弓支持28に配置される。ヒンジ要素160の軸162は、内側ヒンジ26の回転軸に略垂直であり、膝が通常の非屈曲姿勢である場合の脚、内側支持20、および下部内側支持22の中立軸164に略平行である。ヒンジ要素160は十分な可撓性を有し、脚および装具が非屈曲である中立位置から屈曲位置まで最大6°の内側支持20の中央内側への角度オフセットを可能にする。この特徴により内側ヒンジ26は、拘束することなく作動することが可能になり、内側および側方ヒンジの回転軸を一直線に並べることを必要としない。ヒンジ要素160は、前弓支持28に係合する取付部分168より柔軟な材料の厚さがより小さい部分166を有する、
図22に示されるリビングヒンジでもよい。あるいは、ピアノヒンジなどの従来のヒンジ、または、所望のヒンジ要素位置の前弓支持28の材料の成形シンニングが使用されてもよい。
【0030】
以上、本開示の各種の実施形態を特許法の要求にしたがって詳しく説明したが、当業者であれば、本出願で開示した具体的な実施形態に対する改良形態および置換形態を想起するであろう。このような改良形態も、以下の特許請求の範囲で定義される本開示の範囲および趣旨の範囲内にある。