特許第6474490号(P6474490)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6474490車両へのアクセスを制御するための方法およびシステム、駐車システム、アクセス管理システム、車両、加入者装置、加入者装置を動作させるための方法、コンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6474490
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】車両へのアクセスを制御するための方法およびシステム、駐車システム、アクセス管理システム、車両、加入者装置、加入者装置を動作させるための方法、コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60R 25/24 20130101AFI20190218BHJP
   B60R 99/00 20090101ALI20190218BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20190218BHJP
【FI】
   B60R25/24
   B60R99/00 360
   G06Q50/10
【請求項の数】21
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-528560(P2017-528560)
(86)(22)【出願日】2015年9月29日
(65)【公表番号】特表2018-500225(P2018-500225A)
(43)【公表日】2018年1月11日
(86)【国際出願番号】EP2015072419
(87)【国際公開番号】WO2016082994
(87)【国際公開日】20160602
【審査請求日】2017年5月26日
(31)【優先権主張番号】102014224080.8
(32)【優先日】2014年11月26日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ノアトブルフ
【審査官】 森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−126949(JP,A)
【文献】 特開2007−315149(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第19753401(DE,A1)
【文献】 独国特許出願公開第102011107998(DE,A1)
【文献】 特開2014−169059(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 25/00−99/00
B60W 30/00−50/16
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(501)へのアクセスを制御するための方法において、
前記車両(501)の自律的な駐車プロセスによって前記車両(501)が駐車位置に停止させられた後に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするための電子キーをデアクティブにし(101)、それによって、デアクティブ状態の前記電子キーを用いて試みられる、前記駐車位置に駐車中の前記車両(501)の前記1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを阻止することができる、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
デアクティブ状態の前記電子キーを再びアクティブにし、それによって、アクティブ状態の前記電子キーを用いて、前記1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスすることができる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電子キーをデアクティブ或いはアクティブにするために、前記1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを制御する前記車両(501)のアクセス管理システム(401)が、デアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を、通信ネットワークを介して受信し、それによって、前記アクセス管理システム(401)は、前記電子キーが前記1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得る、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
キー管理サーバ(203)が、前記電子キーを前記駐車の前に、通信ネットワークを介して受信し、前記キー管理サーバ(203)は、前記電子キーを、前記車両(501)が停止させられた後にデアクティブにする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記キー管理サーバ(203)は、前記通信ネットワークを介して、前記電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化命令或いはデアクティブ状態の前記電子キーをアクティブにするためのアクティブ化命令を受信し、
前記キー管理サーバ(203)は、前記デアクティブ化命令に応答して、前記電子キーをデアクティブにする、或いは、前記アクティブ化命令に応答して、前記電子キーをアクティブにする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記車両(501)をアクティブ状態の前記電子キーを用いて始動させ、前記車両(501)が前記駐車位置から適時に引き取り位置まで走行できるに足る時間が提供されるように、デアクティブ状態の前記電子キーが再びアクティブにされる時間を求め、それによって、人間は前記車両(501)を予め設定された引き取り時間に前記引き取り位置で引き取ることができる、請求項2を引用する請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記電子キーは、予め設定されたデアクティブ化時間に従い単独でデアクティブになる、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記車両(501)の停止を、車両外部の監視システムを用いて監視し、当該監視に基づいて、前記停止が完了したことを検出し、これによって、前記電子キーがデアクティブにされるべき時点を識別する、請求項乃至のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記アクセスのために別の電子キーを準備する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記別の電子キーを、前記通信ネットワークを介して、前記キー管理サーバ(203)に送信する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
車両(501)へのアクセスを制御するためのシステム(201)において、
当該システム(201)は、キー管理サーバ(203)を含んでおり、当該キー管理サーバ(203)は、前記車両(501)の自律的な駐車プロセスによって前記車両(501)が駐車位置に停止させられた後に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするための電子キーをデアクティブにするように構成されており、それによって、デアクティブ状態の前記電子キーを用いて試みられる、駐車中の前記車両(501)の前記1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを阻止することができる、ことを特徴とする、システム(201)。
【請求項12】
前記キー管理サーバ(203)は更に、デアクティブ状態の前記電子キーを再びアクティブにするように構成されており、それによって、アクティブ状態の前記電子キーを用いて、前記1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスすることができる、請求項11に記載のシステム(201)。
【請求項13】
前記システム(201)は、更に、プロセッサを含んでおり、当該プロセッサは、前記車両(501)をアクティブ状態の前記電子キーを用いて始動させ、前記車両(501)が前記駐車位置から適時に引き取り位置まで走行できるに足る時間が提供されるように、デアクティブ状態の前記電子キーが再びアクティブにされる時間を求めるように構成されており、それによって、人間は前記車両(501)を予め設定された引き取り時間に前記引き取り位置で引き取ることができ、
前記キー管理サーバ(203)は、更に、デアクティブ状態の前記電子キーを予め設定された時間にアクティブにするように構成されている、請求項12に記載のシステム(201)。
【請求項14】
前記システム(201)は、更に、通信インタフェースを含んでおり、当該通信インタフェースは、通信ネットワークを介して、前記電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化命令或いはデアクティブ状態の前記電子キーをアクティブにするためのアクティブ化命令を受信するように構成されており、
前記キー管理サーバ(203)は、前記デアクティブ化命令に応答して、前記電子キーをデアクティブにする、或いは、前記アクティブ化命令に応答して、前記電子キーをアクティブにするように構成されている、請求項11乃至13のいずれか1項に記載のシステム(201)。
【請求項15】
前記システム(201)は、更に、前記車両(501)の停止を監視するための車両外部の監視システムを含んでおり、当該監視に基づいて、前記停止が完了したことを検出し、これによって、前記電子キーがデアクティブにされるべき時点を識別することができる、請求項11乃至14のいずれか1項に記載のシステム(201)。
【請求項16】
駐車場(303)と、請求項11乃至15のいずれか1項に記載のシステム(201)と、を含んでいることを特徴とする、車両(501)のための駐車システム(301)。
【請求項17】
車両(501)へのアクセスを制御するためのアクセス管理システム(401)において、
当該アクセス管理システム(401)は、通信インタフェース(403)を含んでおり、当該通信インタフェース(403)は、前記車両(501)の自律的な駐車プロセスによって前記車両(501)が駐車位置に停止させられた後に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするための電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化信号、通信ネットワークを介して受信するように構成されており、それによって、記アクセス管理システム(401)はアクティブ状態の前記電子キーを用いて試みられる、前記駐車位置に駐車中の前記車両(501)の前記1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを阻止できるように構成されている、ことを特徴とする、アクセス管理システム(401)。
【請求項18】
請求項17に記載のアクセス管理システム(401)を含んでいることを特徴とする、車両(501)。
【請求項19】
通信ネットワークのための加入者装置(601)において、
当該加入者装置(601)は、プロセッサ(603)及び通信インタフェース(605)を含んでおり、
前記プロセッサ(603)は、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを制御する車両(501)のアクセス管理システム(401)に対するデアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を算出するように構成されており、
前記通信インタフェース(605)は、前記デアクティブ化信号或いは前記アクティブ化信号を、前記通信ネットワークを介して前記アクセス管理システム(401)に送信するように構成されており、それによって、前記アクセス管理システム(401)は、前記電子キーが前記1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得ることができ
前記アクセス管理システム(401)は、通信インタフェース(403)を含んでおり、当該通信インタフェース(403)は、前記車両(501)の自律的な駐車プロセスによって前記車両(501)が駐車位置に停止させられた後に、前記電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化信号を、前記通信ネットワークを介して受信するように構成されており、それによって、前記アクセス管理システム(401)はデアクティブ状態の前記電子キーを用いて試みられる、前記駐車位置に駐車中の前記車両(501)の前記1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを阻止できるように構成されている、
ことを特徴とする、加入者装置(601)。
【請求項20】
通信ネットワークのための加入者装置(601)を動作させるための方法において、
前記加入者装置(601)が、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを制御する車両(501)のアクセス管理システム(401)に対するデアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を算出し(701)、
前記デアクティブ化信号或いは前記アクティブ化信号を、前記通信ネットワークを介して前記アクセス管理システム(401)に送信し(703)、それによって、前記アクセス管理システム(401)は、前記電子キーが前記1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得ることができ
前記アクセス管理システム(401)は、通信インタフェース(403)を含んでおり、当該通信インタフェース(403)は、前記車両(501)の自律的な駐車プロセスによって前記車両(501)が駐車位置に停止させられた後に、前記電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化信号を、前記通信ネットワークを介して受信するように構成されており、それによって、前記アクセス管理システム(401)はデアクティブ状態の前記電子キーを用いて試みられる、前記駐車位置に駐車中の前記車両(501)の前記1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを阻止できるように構成されている、
ことを特徴とする、通信ネットワークのための加入者装置(601)を動作させるための方法。
【請求項21】
コンピュータプログラムにおいて、
当該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるときに、請求項1乃至10又は20のうちのいずれか1項に記載の方法を実施するためのプログラムコードを含んでいることを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両へのアクセスを制御するための方法に関する。更に本発明は、車両へのアクセスを制御するためのシステムに関する。更に本発明は、車両のための駐車システム、及び、車両へのアクセスを制御するためのアクセス管理システムに関する。更に本発明は、車両、通信ネットワークのための加入者装置、通信ネットワークのための加入者装置を動作させるための方法、及び、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術
刊行物、独国特許出願公開第102012222562号明細書(DE 10 2012 222 562 A1)には、車両を起点位置から目標位置へと移動させるための、商用駐車場のためのシステムが開示されている。
【0003】
全自動化された(自律的な)、いわゆるバレーパーキングでは、ドライバが引き渡し場所において、例えばパーキングビルの前に車両を駐車し、そこから車両は自動的に駐車位置/駐車スペースへと走行し、またその駐車位置/駐車スペースから引き渡し場所まで走行して戻ってくる。
【0004】
自律的なバレーパーキングのために、通常の場合、駐車場の経営者は、車両を引き渡し位置から駐車位置まで走行させるために、又は、車両に相応の始動信号を送出し、それによって車両を自律的に駐車位置まで走行させるために、車両にアクセスすることが必要になる。このことは、車両が駐車位置から引き渡し場所まで走行して戻ってくる際にも当てはまる。
【0005】
一般的に、物理的なキーと同様に、車両に遠隔アクセスするために、電子キー又は仮想キーが使用される。物理キーの場合と同様に、仮想キー又は電子キーであっても、それらのキーが権限のないアクセスのために悪用されないことが保証されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102012222562号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の開示
従って、本発明が基礎とする課題は、電子キーを用いた車両への権限のないアクセスを阻止することができる効率的なコンセプトを提供することであると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、各独立請求項に記載されている対象によって解決される。本発明の有利な構成は、各従属請求項に記載されている。
【0009】
1つの態様によれば、車両へのアクセスを制御するための方法が提供され、この方法においては、車両を駐車位置に駐車するために車両が停止させられた後に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするための電子キーがデアクティブにされ、それによって、デアクティブ状態の電子キーを用いて試みられる、駐車位置に駐車中の車両の1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを阻止することができる。
【0010】
1つの別の態様によれば、車両へのアクセスを制御するためのシステムが提供され、このシステムは、キー管理サーバを含んでおり、このキー管理サーバは、車両を駐車位置に駐車するために車両が停止させられた後に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするための電子キーをデアクティブにするように構成されており、それによって、デアクティブ状態の電子キーを用いて試みられる、駐車中の車両の1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを阻止することができる。
【0011】
1つの別の態様によれば、駐車場と、車両へのアクセスを制御するためのシステムと、を含んでいる、車両のための駐車システムが提供される。
【0012】
1つの別の態様によれば、車両へのアクセスを制御するためのアクセス管理システムが提供され、このアクセス管理システムは、通信インタフェースを含んでおり、この通信インタフェースは、車両を駐車位置に駐車するために車両が停止させられた後に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするための電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化信号或いはアクティブにするためのアクティブ化信号を、通信ネットワークを介して受信するように構成されており、それによって、アクセス管理システムは、電子キーが1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得ることができ、また、アクセス管理システムは更に、アクティブ状態の電子キーを用いて行われる、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを許可するように、且つ、デアクティブ状態の電子キーを用いて行われるアクセスを阻止するように構成されている。
【0013】
1つの別の態様によれば、車両へのアクセスを制御するためのアクセス管理システムを含んでいる車両が提供される。
【0014】
更なる1つの態様によれば、通信ネットワークのための加入者装置が提供され、この加入者装置は、プロセッサ及び通信インタフェースを含んでおり、プロセッサは、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを制御する車両のアクセス管理システムに対するデアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を算出するように構成されており、また通信インタフェースは、デアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を、通信ネットワークを介してアクセス管理システムに送信するように構成されており、それによって、アクセス管理システムは、電子キーが1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得ることができる。
【0015】
1つの別の態様によれば、通信ネットワークのための加入者装置を動作させるための方法が提供され、この方法においては、加入者装置が、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを制御する車両のアクセス管理システムに対するデアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を算出し、デアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を、通信ネットワークを介してアクセス管理システムに送信し、それによって、アクセス管理システムは、電子キーが1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得ることができる。
【0016】
更なる1つの態様によれば、コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるときに、車両へのアクセスを制御するための方法及び/又は通信ネットワークのための加入者装置を動作させるための方法を実施するためのプログラムコードを含んでいるコンピュータプログラムが提供される。
【0017】
即ち、本発明は特に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスすることができる電子キー又は仮想キーを、車両が停止させられた後にデアクティブにするという着想を含んでいる。即ち、このことは、車両が停まった後では、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスに、もはや電子キーを使用できないことを意味している。何故ならば、既に電子キーはデアクティブにされており、従って、特に、無効にされているからである。従って、有利には、電子キーから好適な方法で権限及び/又はアクセス権が剥脱されている。これによって、有利には、車両が停止させられた後に、即ち、車両が駐車位置に駐車されている間は、電子キーが1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするために使用される可能性を阻止することができる。従って、駐車期間中は、電子キーを用いて車両に対して権限のないアクセスが行われる可能性はない。即ち、例えば、車両を解錠及び/又は始動させるために電子キーをもはや使用することはできない。従って、有利には、例えば個人又は第三者による許可されてない運転、即ち、例えば違法な運転、車上荒し又は車両の盗難を阻止することができる。
【0018】
1つの実施の形態によれば、通信ネットワークには、WLANネットワーク及び/又は移動無線網が含まれる。
【0019】
1つの実施の形態においては、通信ネットワークを介する通信が暗号化されるか或いは暗号化されている。
【0020】
本発明の範囲における駐車場は、駐車フロアと称することもでき、車両を駐車する場所として使用される。従って、駐車場は、特に(私有地の駐車場における)複数の駐車マス又は(公有地の駐車場における)複数の駐車区画を有している、1つの繋がったスペースを形成している。1つの実施の形態によれば、駐車場にパーキングビルを含ませることができる。特に、駐車場にはガレージが含まれる。
【0021】
本発明の範囲において「自律的」とは、特に、車両が自動的に、即ち、ドライバが介入することなく、駐車場を移動若しくは走行すること、又は、誘導されることを意味している。即ち、車両は自動的に駐車場を走行し、その際に、ドライバはその走行に関して車両を制御する必要はない。誘導には特に車両の横方向及び/又は縦方向の誘導が含まれる。自動的に入庫及び出庫することができるその種の自律的に走行する車両は、例えばAVP車両とも称される。AVPとは「automatic valet parking」の略記であり、「自動駐車プロセス」と翻訳することができる。このAVP機能を備えていない車両は、例えば、通常の車両と称される。
【0022】
1つの実施の形態によれば、車両は遠隔制御によって誘導される。このことは、車両を誘導する、車両外部の遠隔制御装置が設けられていることを意味している。即ち、車両外部の遠隔制御装置は、遠隔制御のために相応に構成されている。
【0023】
本発明の範囲における引き渡し位置(引き渡し場所とも称される)とは、車両のドライバが自身の車両を自律的な駐車プロセスのために停止させることができ、且つ、そこにおいて、自身の車両を後の時点に再び引き取ることができる位置である。
【0024】
本発明の範囲における駐車位置とは、車両が自律的に駐車されるべき位置である。
【0025】
1つの実施の形態においては、車両が、引き渡し位置から駐車位置まで、自律的に移動若しくは走行するか、又は、遠隔制御により誘導される。
【0026】
1つの別の実施の形態においては、車両が、自律的に駐車位置に入庫する、又は、遠隔制御により入庫される。
【0027】
1つの別の実施の形態においては、車両が、自律的に駐車位置から出庫する、又は、遠隔制御により出庫される。
【0028】
1つの別の実施の形態によれば、車両が、駐車位置から引き渡し位置まで、自律的に移動若しくは走行するか、又は、遠隔制御により誘導される。
【0029】
1つの実施の形態によれば、デアクティブ状態の電子キーが再びアクティブにされ、それによって、アクティブ状態の電子キーを用いて、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスすることができる。
【0030】
これによって、特に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするために新たな電子キーを生成又は形成する必要はないという技術的な利点が得られる。何故ならば、デアクティブ状態の電子キーが再びアクティブにされる限りでは、効率的に、そのデアクティブ状態の電子キーを再利用できるからである。
【0031】
1つの実施の形態によれば、デアクティブ状態のキーをアクティブにすることの代わりに、又は、アクティブにすることに加えて、別の電子キーがアクセスのために提供される。1つの実施の形態によれば、この別のキーは通信ネットワークを介してキー管理サーバ及び/又はシステム及び/又は車両に伝送又は送信される。例えば、端末装置を用いて、有利にはモバイル端末装置を用いて、別のキーを新たに生成又は形成することができる。即ち、例えば、ドライバは自身のモバイル端末装置を用いて、新たな電子キーを形成又は生成することができ、また、その新たな電子キーを、自身の端末装置を用いて、通信ネットワークの別の加入者装置に通信ネットワークを介して送信することができ、例えば車両、システム及び/又はキー管理サーバに送信することができる。
【0032】
即ち、ここでの着想は、特に、車両へのアクセスに使用することができる新たなキーが生成又は形成されるということである。
【0033】
新たなキー又は別のキーは、例えば、デアクティブ状態のキーを再びアクティブにすることができる。このことは、デアクティブ状態のキーをアクティブにするために、新たなキー又は別のキーが使用されることを意味している。新たなキー又は別のキーは、例えば、直接的に車両にアクセスするために、即ち、直接的に車両コンポーネントにアクセスするために使用することができる。
【0034】
別のキーを使用することによって、アクセス制御をより簡単且つより効率的に実施することができる。
【0035】
1つの別の実施の形態によれば、デアクティブ或いはアクティブにするために、デアクティブ化信号或いはアクティブ化信号が、通信ネットワークを介して、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを制御する車両のアクセス管理システムによって受信され、それによって、アクセス管理システムは、電子キーが1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得ることができる。
【0036】
これによって、特に、場合によっては設けられているキー管理サーバに依存せずに、電子キーがデアクティブにされるべきか又はアクティブにされるべきかを車両に通知することができるという技術的な利点が得られる。従って、有利には、アクセス管理システムは、電子キーが1つ又は複数の車両コンポーネントへとアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報又は知識を得ることができる。即ち、このことは、キー管理システムが悪用され、例えばキー管理システムが電子キーを許容されない方法でデアクティブにしなかった場合、アクセス管理システムによって電子キーが受け入れられるか又はブロックされるように、別の安全網が張られていることを意味している。即ち、例えば、車両のドライバは自身のモバイル端末装置を介して、一般的には自身の端末装置を、例えばスマートフォンを、例えば携帯電話を介して、デアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を、通信ネットワークを介して車両のアクセス管理システムに送信することができる。従って、アクセス管理システムは、電子キーから相応のアクセス権若しくは権限を剥奪するか、又は、電子キーが無効であることを宣言する。相応に、アクセス管理システムは、アクティブにするために、電子キーに再びアクセス権若しくは権限を割り当てることができるか、又は、電子キーが再び有効になったことを宣言する。即ち、このことは、特に、アクセス管理システムがデアクティブ化信号に応答して、電子キーを用いたアクセスをブロックすることを意味している。アクティブ化信号に応答して、アクセス管理システムは、電子キーを用いた1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを許可する。
【0037】
即ち、このことは、電子キーを用いて1つ又は複数の車両コンポーネントに車両外部からアクセスする場合又は遠隔アクセスする場合に、電子キーが依然として有効であるか又はアクティブ状態にある場合であっても、それにもかかわらずアクセス管理システムは、デアクティブ化信号を受信した場合には、アクセスを回避又はブロックし、従って、アクセスを許可しない、ということを意味している。
【0038】
1つの別の実施の形態においては、電子キーが駐車よりも前に、通信ネットワークを介してキー管理サーバによって受信され、この場合、キー管理サーバは車両が停止させられた後にキーをデアクティブにする。これによって、特に、車両のドライバは自身で電子キーをデアクティブにすることをもはや顧慮する必要がなくなるという技術的な利点が得られる。キーをデアクティブにすることは、例えば、キー管理サーバによって自動的に行われる。これによって車両のドライバは時間を節約することができる。キー管理サーバは、通常の場合、駐車場の経営者によって稼働され、また、キー管理サーバは、通常の場合、いつ車両が駐車したか又は停止させられたかをよく知っているので、従って、キーがデアクティブにされるべき時点を容易に且つ簡単に決定することができる。何故ならば、電子キーは、通常の場合、車両が停止させられる前にデアクティブにされるべきではないからである。即ち、電子キーは過度に早期にデアクティブにされてはならない。
【0039】
1つの別の実施の形態によれば、キー管理サーバが通信ネットワークを介して、電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化命令或いはデアクティブ状態のキーをアクティブにするためのアクティブ化命令を受信し、この場合、キー管理サーバはデアクティブ化命令に応答して、電子キーをデアクティブにする、或いは、アクティブ化命令に応答して、電子キーをアクティブにする。
【0040】
これによって、有利には、通信ネットワークを介してもキーをアクティブ又はデアクティブにすることができるという技術的な利点が得られる。即ち、このことは、例えば、車両のドライバが、電子キーをデアクティブ又はアクティブにするために、キー管理サーバにデアクティブ化命令或いはアクティブ化命令を送信できることを意味している。従って、有利には、車両のドライバは、自身の電子キーをアクティブ或いはデアクティブにすることについての管理を維持することができる。これによって、有利には、電子キーを用いた車両への許可されないアクセスを、更に良好に阻止することができる。
【0041】
1つの別の実施の形態においては、車両をアクティブ状態のキーを用いて始動させ、車両が駐車位置から適時に引き取り位置まで走行できるに足る時間が提供されるように、デアクティブ状態のキーが再びアクティブにされる時間が求められ、それによって、人間は車両を予め設定された引き取り時間に引き取り位置で引き取ることができる。
【0042】
これによって、有利には、デアクティブ状態のキーが再びAVPのために、即ち、自動バレーパーキングのために、即ち、自動的な駐車プロセスのために必要となるまで、デアクティブ状態のキーがデアクティブ状態に維持され続けるという技術的な利点が得られる。その限りにおいて、車両はまだその引き取り位置まで走行する必要はないので、通常の場合、それ以上車両にアクセスする必要もなくなる。キーは、デアクティブ状態に維持することができ、またデアクティブ状態に維持され続けることが望ましい。キーが早期にアクティブにされると、悪用される危険が高まる可能性がある。
【0043】
1つの別の実施の形態においては、電子キーが予め設定されたデアクティブ化時間に従い単独でデアクティブになる。これによって、特に、更に何も行わずとも電子キー自体が単独でデアクティブにあるという技術的な利点が得られる。これによって有利には、電子キーの悪用に対して、更なる安全網が張られる。即ち、例えば、キー管理サーバに障害が発生している場合、及び/又は、デアクティブ化命令を送信するための通信ネットワークが妨害されている場合、電子キーは予め設定されたデアクティブ化時間に従い、それにもかかわらず、単独でデアクティブになる。
【0044】
1つの別の実施の形態によれば、車両の停止が車両外部の監視システムを用いて監視され、その監視に基づいて、車両の停止が完了したことが検出される。これによって、特に、車両の停止が完了したことを検出することができ、またその限りにおいて、駐車の開始を識別することができるという技術的な利点が得られる。即ち、このことは、特に、これによって、電子キーがデアクティブにされるべき時点、またその後にデアクティブにされる時点を識別又は検出することができる。
【0045】
1つの実施の形態によれば、監視システムは、1つ又は複数のビデオカメラ、及び/又は、1つ又は複数のレーダセンサ、及び/又は、1つ又は複数の超音波センサ、及び/又は、1つ又は複数のライダセンサ、及び/又は、1つ又は複数のレーザセンサ、及び/又は、1つ又は複数のライトバリヤ、及び/又は、1つ又は複数のドア開放センサを含んでいる。
【0046】
1つの実施の形態によれば、キー管理サーバは更に、デアクティブ状態の電子キーを再びアクティブにするように構成されており、それによって、アクティブ状態の電子キーを用いて、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスすることができる。
【0047】
1つの別の実施の形態によれば、システムはプロセッサを含んでおり、このプロセッサは、車両をアクティブ状態のキーを用いて始動させ、車両が駐車位置から適時に引き取り位置まで走行できるに足る時間が提供されるように、デアクティブ状態のキーが再びアクティブにされるべき時間を求めるように構成されており、それによって、人間は車両を予め設定された引き取り時間に引き取り位置で引き取ることができる。この場合、キー管理サーバは、更に、デアクティブ状態のキーを予め設定された時間にアクティブにするように構成されている。
【0048】
更に1つの別の実施の形態によれば、システムは通信インタフェースを含んでおり、この通信インタフェースは、通信ネットワークを介して、電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化命令或いはデアクティブ状態のキーをアクティブにするためのアクティブ化命令を受信するように構成されており、この場合、キー管理サーバは、デアクティブ化命令に応答して、電子キーをデアクティブにする、或いは、アクティブ化命令に応答して、電子キーをアクティブにするように構成されている。
【0049】
更に1つの実施の形態によれば、システムは、車両の停止を監視するための車両外部の監視システムであって、監視に基づいて、車両の停止が完了したことを検出することができる。
【0050】
更に1つの実施の形態によれば、通信ネットワークのための加入者装置は、通信ネットワークのための加入者装置を動作させるための方法を実行又は実施するように設計又は構成されている。
【0051】
本方法の機能は、システム或いは駐車システム或いはアクセス管理システム或いは車両或いは加入者装置の機能からも同様に明らかになり、またそれとは反対に、システム或いは駐車システム或いはアクセス管理システム或いは車両或いは加入者装置の機能は、本方法の機能からも同様に明らかになる。即ち、このことは、装置の特徴はそれに対応する方法の特徴又はシステムの特徴から明らかになり、またそれとは反対に、方法の特徴又はシステムの特徴はそれに対応する装置の特徴から明らかになることを意味している。1つ又は複数の方法に関連させて相応に行った説明及び1つ又は複数の方法に関連する前述の利点は、システム、駐車システム、アクセス管理システム、車両及び加入者装置に対しても同様に当てはまり、またそれとは反対に、システム、駐車システム、アクセス管理システム、車両及び加入者装置に関連させて相応に行った説明及びシステム、駐車システム、アクセス管理システム、車両及び加入者装置に関連する前述の利点は、1つ又は複数の方法についても同様に当てはまる。
【0052】
1つの実施の形態によれば、1つ又は複数の車両コンポーネントは、ドア開放システム、車両の駆動モータを始動させるための始動システム、車両の照明システム、グローブボックスの開放装置、電子機器、例えばラジオ又はナビゲーション装置、操舵システム、原動機システム、伝動装置システムから成る車両コンポーネントのグループから選択された構成要素である。
【0053】
1つの実施の形態によれば、駐車場における又は駐車場内の車両の走行が少なくとも部分的に、特に完全に監視及び/又は記録される。これによって、特に、エラー時に迅速且つ効率的に適切な措置を講じることができるという技術的な利点が得られる。何故ならば、監視によってエラーを迅速に識別することができるからである。車両の走行の録画或いは記録は、特に、車両の走行後であってもその走行を見直すことができるという技術的な利点を生じさせる。特に、走行中に発生したエラーを見直すことができる。このことは、車両が損傷した際に場合によっては必要になる証明にとって有利であると考えられる。監視及び/又は録画及び/又は記録は、特に、監視システムを用いて実施される。
【0054】
即ち、このことは、例えば、引き渡し場所又は引き渡し位置から駐車位置までの車両の走行が、監視或いは録画或いは記録されることを意味している。このことは、例えば駐車位置への入庫プロセスについても、即ち、駐車位置への入庫についても同様に実施される。このことは、駐車位置からの出庫についても同様に当てはまり、特に、引き渡し位置までの走行についても同様に当てはまる。1つの実施の形態によれば、監視或いは録画又は記録との関連において特定された又は形成されたデータ(一般的に監視データと称することもできる)は、通信ネットワークを介して、通信ネットワークの1つ又は複数の加入者装置に送信される。これによって、加入者装置は、監視又は録画又は記録された走行を追跡することができる。これは特にリアルタイムで実施されるので、その結果、車両のドライバは例えば自身の携帯電話を介して、前述のプロセスを、即ち、引き渡し場所から駐車位置までの走行、駐車位置への入庫、駐車位置からの出庫及び引き渡し場所までの再度の走行をライブで追跡することができる。監視データは、特にビデオデータを含んでいるので、その結果、視覚的な監視或いは録画或いは記録が行われているので、ドライバは例えば自身のモバイル端末装置を介して前述のプロセスを視覚的に追跡することができる。
【0055】
1つの実施の形態によれば、車両は、その車両が停止させられた後に、システム又は駐車システムに、通信ネットワークを介して、その時点において車両が駐車されていること、従って、駐車プロセスが開始されていること、即ち、車両の停止が完了していることが通知されるので、その結果、システム、特に駐車システム、即ち、キー管理サーバは、電子キーがもはや必要とされず、従って、キー管理サーバがその電子キーをデアクティブにすることができる或いはデアクティブにするという知識を得る。
【0056】
1つの実施の形態によれば、加入者装置は、端末装置、特にモバイル端末装置、例えば携帯電話、例えばスマートフォンである。1つの実施の形態によれば、加入者装置は車両に組み込まれている。1つの実施の形態によれば、加入者装置は車両である。
【0057】
1つの実施の形態によれば、特に同一に形成されているか、又は、好適には異なるように形成されている、複数の加入者装置が設けられている。
【0058】
本発明の範囲において、「或いは」という表現は、特に「及び/又は」という表現を含んでいる。
【0059】
以下では、複数の好適な実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1】車両へのアクセスを制御するための方法のフローチャートを示す。
図2】車両へのアクセスを制御するためのシステムを示す。
図3】車両のための駐車システムを示す。
図4】車両へのアクセスを制御するためのアクセス管理システムを示す。
図5】車両を示す。
図6】通信ネットワークのための加入者装置を示す。
図7】通信ネットワークのための加入者装置を動作させるための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0061】
図1には、車両へのアクセスを制御するための方法のフローチャートが示されている。
【0062】
ステップ101によれば、車両を駐車位置に駐車するために車両が停止させられた後に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするための電子キーがデアクティブにされる。これによって、有利には、デアクティブ状態の電子キーを用いて試みられる、駐車位置に駐車中の車両の1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを阻止することができる。
【0063】
1つの実施の形態によれば、電子キーは前もって、駐車場を管理又は稼働させるための駐車場管理サーバへと送信されている。その種の駐車場管理サーバは、有利には、キー管理サーバを、特に車両へのアクセスを制御するための本発明に係るシステムを含んでいる。
【0064】
即ち、このことは、特に、自動バレーパーキング又は自動的な駐車プロセスの枠内では、車両が引き渡し場所若しくは引き渡し位置に到着する前、又は、引き渡し場所若しくは引き渡し位置において電子キーが駐車場管理サーバに送信され、その結果、駐車場管理サーバが、自動的な駐車プロセスの枠内で車両を駐車位置まで走行させる、或いは、駐車位置までの自律的な走行に関連するデータ(例えば駐車場のディジタルマップ)を車両に提供することを意味している。ドライバは、引き渡し位置において自身の車両から離れることができる。続いて、車両は自律的に駐車位置まで走行し、その駐車位置に入庫する。即ち、車両が、その駐車位置に停止させられる。このために、通常の場合、本発明に係るシステム又は駐車場管理サーバから、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスすることが必要になる。このアクセスは、特に、電子キーを用いて実施される。しかしながら、電子キーは車両が停止させられた後にデアクティブにされるので、その結果、車両の駐車中は、即ち、車両が駐車位置に駐車されている間は、キーをもはや、車両にアクセスするために、即ち、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするために使用することはできない。
【0065】
1つの実施の形態によれば、予め定められた駐車期間の終了後に、キーが再びアクティブになり、その結果、電子キーを用いて車両にアクセスできるようになり、特に電子キーを用いて車両を始動させることができ、続いて、再び引き渡し場所又は引き渡し位置まで車両を走行させることができるか又は誘導することができる。
【0066】
図2には、車両へのアクセスを制御するためのシステム201が示されている。
【0067】
システム201は、キー管理サーバを含んでいる。このキー管理サーバは、車両を駐車位置に駐車するために車両が停止させられた後に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするための電子キーをデアクティブにするように構成されており、それによって、デアクティブ状態の電子キーを用いて試みられる、駐車中の車両の1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを阻止することができる。
【0068】
図3には、車両のための駐車システム301が示されている。駐車システム301は、駐車場303及び図2に示したシステム201を含んでいる。
【0069】
図4には、車両へのアクセスを制御するための、即ち、車両の1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを制御するための、アクセス管理システム401が示されている。
【0070】
アクセス管理システム401は、通信インタフェース403を含んでおり、この通信インタフェース403は、車両を駐車位置に駐車するために車両が停止させられた後に、1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスするための電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化信号或いはアクティブにするためのアクティブ化信号を、通信ネットワークを介して受信するように構成されており、それによって、アクセス管理システム401は、電子キーが1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得ることができる。従って、アクセス管理システム401は有利には、受信したデアクティブ化信号或いはアクティブ化信号に応答して、車両への遠隔アクセスを、即ち、1つ又は複数の車両コンポーネントへの遠隔アクセスを阻止又は許可するように構成されている。
【0071】
即ち、アクセス管理システム401は更に、アクティブ状態の電子キーを用いて行われる、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを許可するように、且つ、デアクティブ状態の電子キーを用いて行われるアクセスを阻止するように構成されている。
【0072】
アクセス管理システムは、例えば、デアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を相応に処理し、アクセスを相応に許可する(可能にする)又は阻止するためのプロセッサを含んでいる。
【0073】
図5には、車両501が示されている。車両501は、図4に示したアクセス管理システム401を含んでいる。
【0074】
図6には、通信ネットワークのための加入者装置601が示されている。
【0075】
加入者装置601は、プロセッサ603を含んでおり、このプロセッサ603は、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを制御する車両のアクセス管理システムに対するデアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を算出するように構成されている。加入者装置601は、通信インタフェース605を含んでおり、この通信インタフェース605は、デアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を、通信ネットワークを介してアクセス管理システムに送信するように構成されており、それによって、アクセス管理システムは、電子キーが1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得ることができる。
【0076】
1つの実施の形態によれば、加入者装置は、端末装置、特にモバイル端末装置、例えば携帯電話、例えばスマートフォンである。
【0077】
図7には、通信ネットワークのための加入者装置或いは通信ネットワークの加入者装置を動作させるための方法のフローチャートが示されている。
【0078】
ステップ701によれば、加入者装置が、1つ又は複数の車両コンポーネントへのアクセスを制御する車両のアクセス管理システムに対するデアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を算出する。ステップ703によれば、加入者装置が、デアクティブ化信号或いはアクティブ化信号を、通信ネットワークを介してアクセス管理システムに送信し、それによって、アクセス管理システムは、有利には、電子キーが1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスできないか或いはアクセスできるかについての情報を得ることができる。
【0079】
1つの実施の形態によれば、加入者装置は、図6に示した加入者装置601である。
【0080】
要約すると、本発明は、電子キーを用いて1つ又は複数の車両コンポーネントにアクセスすることによって、車両が駐車プロセス中に第三者によって解錠及び/又は走行されることを阻止できる、技術的且つ効率的なコンセプトを提供する。その種の電子キーは、通常の場合、駐車プロセスの前に駐車場の経営者に伝送される。車両が停止させられた後に電子キーが本発明によりデアクティブにされることに基づいて、有利には、駐車場の経営者が駐車期間中に権限なく車両にアクセスしないことを保証することができる。
【0081】
ここで本発明による着想は、特にまたとりわけ、車両が駐車位置に、例えば駐車スペースにおいて停止した後に、例えば車両のドライバ及び/又は所有者が、一般的には仮想キーと称することもできる電子キーをオンラインで、例えば端末装置を介して、特にモバイル端末装置を介して、例えばスマートフォンを介して、特に携帯電話を介してデアクティブにすることができる、ということである。
【0082】
1つの実施の形態によれば、駐車プロセスの終了前に、ドライバ又は所有者がデアクティブ状態の電子キーを再びアクティブにし、それによって、車両を有利には再び引き渡し場所又は引き渡し位置まで走行させることができる。即ち、このことは、例えば加入者装置によってアクティブ化信号がアクセス管理システムに送信されることを意味している。特に、アクティブ化命令がキー管理サーバに送信される。
【0083】
1つの実施の形態によれば、プロセッサが、電子キーをデアクティブにするためのデアクティブ化命令或いはデアクティブ状態のキーをアクティブにするためのアクティブ化命令を算出するように構成されており、また、通信インタフェースが、デアクティブ化命令或いはアクティブ化命令を、通信ネットワークを介してキー管理サーバに、特に車両へのアクセスを制御するためのシステムに送信するように構成されている。
【0084】
1つの実施の形態によれば、アクティブになる時点及びデアクティブになる時点は、駐車場管理システムによって、即ち、駐車場管理サーバによって、特に本発明に係るシステムによって、例えば駐車システムによって決定される。その理由として、例えば、システムが通常の場合、駐車場内の、例えばパーキングビル内の全体のプロセスを調整していることが挙げられる。
【0085】
1つの実施の形態によれば、ドライバ又は所有者が、引き渡し場所と駐車位置との間での走行全体の全てのプロセスを、即ち、駐車位置への入庫、駐車位置からの出庫及び引き渡し場所へと戻るための走行を付加的にオンラインで追跡することができ、例えばモバイル端末装置を介して視覚的に追跡することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7