(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
作業エリアに設置される無線送信機と、前記作業エリア内で前記無線送信機と近距離通信を行う作業支援端末と、前記作業エリア内で前記作業支援端末が通信可能な受信強度閾値を前記無線送信機ごとに設定する管理端末とを備える作業支援システムであって、
前記管理端末は、
前記作業エリア内で前記無線送信機から送信される信号を受信する近距離通信部と、
前記作業エリア内で前記無線送信機から受信した信号の信号強度に基づいて前記受信強度閾値の初期値を算出する受信強度提示部と、
前記管理端末の利用者が前記受信強度閾値の初期値を確定または変更する操作をすることにより、前記受信強度閾値の設定値の入力を行う操作部と、
前記操作部から入力された前記受信強度閾値の設定値を当該無線送信機と対応させて作業エリア情報を生成する作業情報生成部と、
前記作業エリア情報を前記作業支援端末に送信する作業指示部と、
を備え、
前記受信強度提示部は、前記無線送信機からの受信強度を前記無線送信機との相対距離に換算する演算を行って、前記受信強度閾値の初期値から前記無線送信機と通信可能な相対距離の初期値を算出し、算出した前記相対距離の初期値を表示部に出力し、
前記操作部は、前記表示部に出力された前記相対距離の初期値を確定または変更する操作をすることにより、前記受信強度閾値の設定値の入力を行うことを特徴とする作業支援システム。
作業エリアに設置される無線送信機と、前記作業エリア内で前記無線送信機と近距離通信を行う作業支援端末と、前記作業エリア内で前記作業支援端末が通信可能な受信強度閾値を前記無線送信機ごとに設定する管理端末とを備える作業支援システムにおいて、前記管理端末で実行される方法であって、
前記方法は、
前記作業エリア内で前記無線送信機から送信される信号を受信する処理と、
前記作業エリア内で前記無線送信機から受信した信号の信号強度に基づいて前記受信強度閾値の初期値を算出する処理と、
前記管理端末の利用者が前記受信強度閾値の設定値の入力を行うと、当該設定値を当該無線送信機と対応させて作業エリア情報を生成する処理と、
前記作業エリア情報を前記作業支援端末に送信する処理と、
を含み、
前記受信強度閾値の初期値を算出する処理では、前記無線送信機からの受信強度を前記無線送信機との相対距離に換算する演算を行って、前記受信強度閾値の初期値から前記無線送信機と通信可能な相対距離の初期値を算出し、算出した前記相対距離の初期値を出力し、
前記受信強度閾値の設定値の入力を行う処理では、前記出力された前記相対距離の初期値を確定または変更する操作をすることにより、前記受信強度閾値の設定値の入力を行うことを特徴とする方法。
作業エリアに設置される無線送信機と、前記作業エリア内で前記無線送信機と近距離通信を行う作業支援端末と、前記作業エリア内で前記作業支援端末が通信可能な受信強度閾値を前記無線送信機ごとに設定する管理端末とを備える作業支援システムにおいて、前記管理端末で実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、コンピュータに、
前記作業エリア内で前記無線送信機から送信される信号を受信する処理と、
前記作業エリア内で前記無線送信機から受信した信号の信号強度に基づいて前記受信強度閾値の初期値を算出する処理と、
前記管理端末の利用者が前記受信強度閾値の初期値を確定または変更する操作をすることにより、操作部から前記受信強度閾値の設定値の入力を行うと、前記操作部から入力された前記受信強度閾値の設定値を当該無線送信機と対応させて作業エリア情報を生成する処理と、
前記作業エリア情報を前記作業支援端末に送信する処理と、
を実行させるものであり、
前記受信強度閾値の初期値を算出する処理では、前記無線送信機からの受信強度を前記無線送信機との相対距離に換算する演算を行って、前記受信強度閾値の初期値から前記無線送信機と通信可能な相対距離の初期値を算出し、算出した前記相対距離の初期値を表示部に出力し、
前記操作部から前記受信強度閾値の設定値の入力を行う処理では、前記表示部に出力された前記相対距離の初期値を確定または変更する操作をすることにより、前記受信強度閾値の設定値の入力を行うことを特徴とするプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、無線タグと携帯端末装置による作業支援の運用においては、両者の通信距離が重要となる。例えば受動型のパッシブタイプの無線タグなどの場合、両者の通信可能距離が極めて短い。この場合には、実際の作業において作業員は手が濡れていたり汚れていたりするにも拘わらず、作業エリアが変わる都度、わざわざ無線タグに近づいて携帯端末装置をポケットなどから出して両者をかざし合わせるような運用となり、作業員にとって手間で非効率な作業となる。一方、例えば自ら電波を発信するアクティブタイプの無線タグなどの場合、両者の通信可能距離が長い。この場合には、作業員が所持する携帯端末装置が現在所在している作業エリアと異なる他の作業エリアの無線タグと通信してしまう可能性がある。無線タグと通信可能な範囲は、個々の清掃エリアに応じて適切に設定される必要がある。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、無線送信機と通信可能な範囲を、個々の作業エリアに応じて適切にかつ容易に設定することのできる作業支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の作業支援システムは、作業エリアに設置される無線送信機と、前記作業エリア内で前記無線送信機と近距離通信を行う作業支援端末と、前記作業エリア内で前記作業支援端末が通信可能な受信強度閾値を前記無線送信機ごとに設定する管理端末とを備える作業支援システムであって、前記管理端末は、前記作業エリア内で前記無線送信機から送信される信号を受信する近距離通信部と、前記作業エリア内で前記無線送信機から受信した信号の信号強度に基づいて前記受信強度閾値の初期値を算出する受信強度提示部と、前記管理端末の利用者が前記受信強度閾値の初期値を確定または変更する操作をすることにより、前記受信強度閾値の設定値の入力を行う操作部と、前記操作部から入力された前記受信強度閾値の設定値を当該無線送信機と対応させて作業エリア情報を生成する作業情報生成部と、前記作業エリア情報を前記作業支援端末に送信する作業指示部と、を備え、前記受信強度提示部は、前記無線送信機からの受信強度を前記無線送信機との相対距離に換算する演算を行って、前記受信強度閾値の初期値から前記無線送信機と通信可能な相対距離の初期値を算出し、算出した前記相対距離の初期値を表示部に出力し、前記操作部は、前記表示部に出力された前記相対距離の初期値を確定または変更する操作をすることにより、前記受信強度閾値の設定値の入力を行う。
【0010】
この構成により、管理端末を用いることによって、作業エリア内で作業支援端末が通信可能な受信強度閾値を、無線送信機ごとに容易に設定することができる。この場合、管理端末では、無線送信機からの受信強度を無線送信機との相対距離に換算する演算が行われ、受信強度閾値の初期値から無線送信機と通信可能な相対距離の初期値が算出され、算出した相対距離の初期値が表示部に出力される。利用者は、管理端末の表示部に出力された相対距離の初期値を確定または変更する操作をすることにより、受信強度閾値の設定値の入力を直感的に行うことができる。このようにして、強度値ではなく距離として提示することで利用者による理解を容易とし、無線送信機と通信可能な範囲(受信強度閾値の設定値)を、個々の作業エリアに応じて適切にかつ容易に設定することができる。
【0011】
また、本発明の作業支援システムでは、前記作業情報生成部は、前記操作部にて前記受信強度閾値の設定値を前記受信強度閾値の初期値より高い値に変更する入力が行われた場合には、前記表示部に警告出力してもよい。
【0012】
受信強度閾値の設定値を初期値より高い値に設定してしまうと、初期値程度の受信強度による無線信号は受信できず、作業エリア内であっても(場所によっては)作業支援端末が無線送信機と通信できなくなるおそれがある。この場合、利用者が受信強度閾値の設定値を初期値より高い値に変更しようとした場合には、表示部に警告が出力される。これにより、利用者の注意を喚起することができる。
【0013】
また、本発明の作業支援システムでは、前記作業情報生成部は、前記操作部にて前記受信強度閾値の設定値を前記受信強度閾値の初期値より所定量以上に低い値に変更する入力が行われた場合には、前記表示部に警告出力し、前記操作部にて前記受信強度閾値の設定値を前記受信強度閾値の初期値で確定する入力が行われた場合、および、前記受信強度閾値の初期値より所定量未満の範囲で低い値に変更する入力が行われた場合には、前記表示部に警告出力することなく、前記受信強度閾値の設定値を前記無線送信機と対応させて前記作業エリア情報を生成してもよい。
【0014】
受信強度閾値の設定値を初期値より過度に低い値(所定量以上に低い値)に設定してしまうと、受信可能な範囲が初期値と比べて大きく広がるため、作業エリア外であるにも拘わらず、作業支援端末が無線送信機と誤って通信してしまうおそれがある。この場合、利用者が受信強度閾値の設定値を初期値より過度に低い値(所定量以上に低い値)に変更しようとした場合には、表示部に警告が出力される。これにより、利用者の注意を喚起することができる。
【0015】
本発明の方法は、作業エリアに設置される無線送信機と、前記作業エリア内で前記無線送信機と近距離通信を行う作業支援端末と、前記作業エリア内で前記作業支援端末が通信可能な受信強度閾値を前記無線送信機ごとに設定する管理端末とを備える作業支援システムにおいて、前記管理端末で実行される方法であって、前記方法は、前記作業エリア内で前記無線送信機から送信される信号を受信する処理と、前記作業エリア内で前記無線送信機から受信した信号の信号強度に基づいて前記受信強度閾値の初期値を算出する処理と、前記管理端末の利用者が前記受信強度閾値の設定値の入力を行うと、当該設定値を当該無線送信機と対応させて作業エリア情報を生成する処理と、前記作業エリア情報を前記作業支援端末に送信する処理と、を含み、前記受信強度閾値の初期値を算出する処理では、前記無線送信機からの受信強度を前記無線送信機との相対距離に換算する演算を行って、前記受信強度閾値の初期値から前記無線送信機と通信可能な相対距離の初期値を算出し、算出した前記相対距離の初期値を出力し、前記操作部から前記受信強度閾値の設定値の入力を行う処理では、前記出力された前記相対距離の初期値を確定または変更する操作をすることにより、前記受信強度閾値の設定値の入力を行う。
【0016】
この方法によっても、上記のシステムと同様に、管理端末の表示部に出力された相対距離の初期値を利用者が確定または変更する操作をすることにより、受信強度閾値の設定値の入力を直感的に行うことができ、無線送信機と通信可能な範囲を、個々の作業エリアに応じて適切にかつ容易に設定することができる。
【0017】
本発明のプログラムは、作業エリアに設置される無線送信機と、前記作業エリア内で前記無線送信機と近距離通信を行う作業支援端末と、前記作業エリア内で前記作業支援端末が通信可能な受信強度閾値を前記無線送信機ごとに設定する管理端末とを備える作業支援システムにおいて、前記管理端末で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、コンピュータに、前記作業エリア内で前記無線送信機から送信される信号を受信する処理と、前記作業エリア内で前記無線送信機から受信した信号の信号強度に基づいて前記受信強度閾値の初期値を算出する処理と、前記管理端末の利用者が前記受信強度閾値の初期値を確定または変更する操作をすることにより、操作部から前記受信強度閾値の設定値の入力を行うと、前記操作部から入力された前記受信強度閾値の設定値を当該無線送信機と対応させて作業エリア情報を生成する処理と、前記作業エリア情報を前記作業支援端末に送信する処理と、を実行させるものであり、前記受信強度閾値の初期値を算出する処理では、前記無線送信機からの受信強度を前記無線送信機との相対距離に換算する演算を行って、前記受信強度閾値の初期値から前記無線送信機と通信可能な相対距離の初期値を算出し、算出した前記相対距離の初期値を表示部に出力し、前記操作部から前記受信強度閾値の設定値の入力を行う処理では、前記表示部に出力された前記相対距離の初期値を確定または変更する操作をすることにより、前記受信強度閾値の設定値の入力を行う。
【0018】
このプログラムによっても、管理端末の表示部に出力された相対距離の初期値を利用者が確定または変更する操作をすることにより、受信強度閾値の設定値の入力を直感的に行うことができ、無線送信機と通信可能な範囲を、個々の作業エリアに応じて適切にかつ容易に設定することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、管理端末を用いることにより、作業支援端末が無線送信機と通信可能な範囲を、個々の作業エリアに応じて適切にかつ容易に設定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態の作業支援システムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、作業員が施設内を巡回して清掃作業を行う場合にその作業の進行を支援・管理する作業支援システムの場合を例示する。なお、以下では、清掃作業を例として本発明を説明するが、本発明の範囲はこれに限られない。
【0022】
本実施の形態の作業支援システムの全体の構成を、図面を参照して説明する。
図1は、管理端末の構成を示すブロック図であり、
図2は、作業支援端末の構成を示すブロック図である。また、
図3および
図4は、清掃エリアの例を示した図である。
【0023】
図1〜
図4に示すように、本実施の形態の作業支援システムは、無線送信機1と管理端末2と作業支援端末3を備えている。無線送信機1は、清掃エリア(作業エリア)の壁面などに設置される無線タグである(
図3および
図4参照)。無線タグは、例えばBluetooth(登録商標)LEなど、所定の近距離無線通信規格に準拠したビーコン信号を発信する機能を備えている。ビーコン信号には、その無線タグを識別するための識別情報(識別IDなど)が含まれている。ビーコン信号の発信は、定期的に(例えば、10秒に1回)行われる。このような無線タグとしては、例えば、アクティブタイプの無線タグが用いられる。なお、無線タグとして、パッシブタイプの無線タグが用いられてもよい。
【0024】
管理端末2は、管理者(清掃業者の社員など)が所持する携帯端末(例えば、スマートフォン)である。後述するように、管理端末2は、清掃エリア内で無線送信機1と近距離通信を行って、作業支援端末3が無線送信機1と通信可能な範囲(受信強度閾値)を無線送信機1ごとに設定する機能を備えている。また、管理端末2は、作業支援端末3と通信を行って、無線送信機1ごとに設定した通信可能範囲の情報(作業エリア情報)を作業支援端末3に送信する機能を備えている。これらの機能は、管理端末2のメモリ等に格納されたプログラムによって実現することができる。なお、管理端末2は、携帯端末として構成される例に限らず、携帯可能であり無線送信機1の信号を受信できる近距離無線通信機能、作業支援端末3との通信機能、および、情報処理機能を有し、アプリケーションプログラムを記憶してこれらの機能を実現できる、1または複数の装置で構成されてよい。
【0025】
作業支援端末3は、作業員となる清掃員が所持する携帯端末(例えば、スマートフォン)である。清掃員は、作業支援端末3を所持したまま施設内を巡回して清掃作業を行う。後述するように、作業支援端末3は、清掃エリア内で無線送信機1と近距離通信を行って、清掃エリアごとの清掃作業の実施有無やどの程度清掃をしたか等を記録する機能を備えている。また、作業支援端末3は、管理端末2と通信を行って、清掃作業に関する指示(清掃開始や清掃終了の連絡、作業遅延の警告など)を受け取って清掃員に提示したり、あるいは、上記の清掃作業に関する記録(清掃作業の実施有無やどの程度清掃をしたか等)を管理端末2に送信する機能を備えている。これらの機能は、作業支援端末3のメモリ等に格納されたプログラムによって実現することができる。
【0026】
つぎに、管理端末2の各部の構成について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、管理端末2は、近距離通信部20、通信部21、記憶部22、表示部23、操作部24、制御部25を備えている。
【0027】
近距離通信部20は、清掃エリア内で無線送信機1と近距離通信を行う機能を備えた通信インターフェースである。近距離通信部20は、清掃エリア内で無線送信機1から送信されるビーコン信号を受信する。近距離通信には、例えばBluetooth(登録商標)が用いられる。通信部21は、作業支援端末3と通信を行う機能を備えた通信インターフェースである。通信部21は、例えば、電話網やインターネット網などを介して、作業支援端末3と通信を行う。記憶部22は、メモリなどで構成される。記憶部22には、管理端末2の機能を実現するためのプログラムや種々のデータが記憶される。表示部23は、液晶ディスプレイなどで構成される。操作部24は、入力キーなどで構成されてもよく、タッチパネルで構成されてもよい。タッチパネルは、表示部23と操作部24の両方の機能を兼ね備えているといえる。
【0028】
制御部25は、受信強度提示部26、作業情報生成部27、作業指示部28を備えている。受信強度提示部26は、清掃エリア内の現在の位置において無線送信機1から受信したビーコン信号の受信信号強度(以下、単に受信強度という)に基づいて受信強度閾値の初期値を算出し、算出した受信強度閾値の初期値を表示部23に出力する。受信強度閾値は、この無線送信機1のビーコン信号を作業支援端末3で受信可能とするための受信信号強度の下限値として設定される値である。この場合、受信強度提示部26は、清掃エリア内の現在の位置における無線送信機1からの受信強度を無線送信機1との相対距離に換算する演算を行って、受信強度閾値の初期値から無線送信機1と通信可能な相対距離の初期値を算出し、算出した相対距離の初期値を表示部23に出力する。
【0029】
例えば、
図5に示すように、無線送信機1からの受信強度が−70dBmである場合、受信強度提示部26は、この受信強度を相対距離に換算して、無線送信機1と通信可能な相対距離の初期値として表示部23に表示する。
図5の例では、相対距離は、「近い」と「遠い」との間の距離軸上の距離(相対的な距離)として表示され、この場合、無線送信機1と通信可能な相対距離の初期値として、受信強度閾値の初期値−70dBmに対応する距離として「近い」側から4分の1程度の距離(相対距離)に現在の距離値を示す人型のマーカが表示されている。受信強度を相対距離に変換する処理は、例えば、事前に用意しておいた変換テーブル(受信強度−相対距離テーブル)を参照して行うことができる。また、この相対距離に対応する受信信号強度が「設定信号強度」として表示されている。
【0030】
管理者(管理端末2の利用者)は、操作部24で、受信強度閾値の初期値を確定または変更する操作を行うことにより、受信強度閾値の設定値の入力を行う。この場合、表示部23に出力された相対距離の初期値を確定または変更する操作をすることにより、受信強度閾値の設定値の入力を行う。例えば、
図5の操作画面の例では、相対距離として表示される受信強度閾値マークMを左右にドラッグ操作することにより、受信強度閾値の初期値を変更することができ、その後、登録ボタンBをタッチ操作することにより、変更後の値を受信強度閾値の設定値として入力することができる。例えば、無線送信機1と通信可能な範囲を、無線送信機1に対してより近い範囲に制限したい場合には、受信強度閾値マークMを「近い」側(図において左側)に変更する。また、受信強度閾値の初期値を変更せずにそのまま設定値として確定する場合には、
図5の操作画面の例で(受信強度閾値マークMを左右にドラッグ操作することなく)登録ボタンBをタッチ操作する。
【0031】
なお、受信強度閾値を変更する受信強度閾値マークMのドラッグ操作を行うと、それに連動して「設定信号強度」の数値が対応する値に変更される。例えば、受信強度閾値(作業支援端末3が無線送信機1と通信可能な相対距離)を「近い」側に変更すると、設定信号強度がより高い値に変更される。また、受信強度閾値(作業支援端末3が無線送信機1と通信可能な相対距離)を「遠い」側に変更すると、設定信号強度がより低い値に変更される。登録ボタンBを操作したときに設定されている設定信号強度が、受信強度閾値の設定値として入力される。
【0032】
例えば、
図3および
図4に示すように、清掃エリアの広さは、たいてい清掃エリアごとに異なる。本実施の形態では、管理者は、管理端末2を所持したまま、その清掃エリアの端部(無線送信機1から最も遠い場所)で、所定時間(例えば30秒間)、無線送信機1からのビーコン信号を受信して、その平均受信強度から算出された受信強度閾値の初期値を得る。これを確定または変更することにより、その清掃エリアの広さに応じた受信強度閾値(作業支援端末3が無線送信機1と通信可能な相対距離)を設定する。これにより、各清掃エリアの広さに応じて、その清掃エリアの端部(無線送信機1から最も遠い場所)でも、作業支援端末3が無線送信機1からのビーコン信号を受信できるような受信強度閾値(作業支援端末3が無線送信機1と通信可能な相対距離)が設定される。例えば、
図3に示すように、清掃エリアが広い場合には、その清掃エリアの広さに応じて受信強度閾値が低く(無線送信機1と通信可能な相対距離が遠く)設定される。また、
図4に示すように、清掃エリアが狭い場合には、その清掃エリアの狭さに応じて受信強度閾値が高く(無線送信機1と通信可能な相対距離が近く)設定される。
【0033】
作業情報生成部27は、上記のようにして操作部24から入力された受信強度閾値の設定値を、その無線送信機1の識別情報と対応させた作業エリア情報を生成する。作業指示部28は、この作業エリア情報を作業支援端末3に送信する。作業支援端末3は、後述するように、作業エリア情報に基づいて、清掃エリアごとの清掃作業の実施有無やどの程度清掃をしたか等を記録する処理を行う。
【0034】
また、作業情報生成部27は、操作部24にて受信強度閾値の設定値を受信強度閾値の初期値より高い値に変更する入力が行われた場合には、表示部23に警告出力する。受信強度閾値の設定値を初期値より高い値に設定してしまうと、初期値程度の受信強度によるビーコン信号は閾値未満となって受信できなくなり、清掃エリア内であっても(場所によっては)作業支援端末3が無線送信機1と通信できなくなるおそれがあるからである。
【0035】
後述するように、作業支援端末3は、清掃エリアの無線送信機1からのビーコン信号を、設定強度(受信強度閾値)以上で所定の作業時間分だけ累積的に受信すると、当該エリアで作業をしたとみなす。つまり、ビーコン信号が受信可能な作業エリア内に所定時間留まっていたことにより、その作業エリアでの作業完了と判定する。管理端末2は、この準備段階において用いられる。管理者は、事前に(例えば無線送信機1の設置時などに)、その清掃エリアにて管理端末2を用いて、その無線送信機1を認識可能な信号強度(設定強度)と作業時間を指定する。これらは作業情報生成部27により作業エリア情報として対応づけられる。
【0036】
このとき、管理端末2が計測した現在の受信強度を初期値として提示するとともに、管理者によりこの清掃エリアで実測された初期値に対して高い強度(厳しい閾値)が設定登録されると、「現在位置での受信に難がある」旨の警告出力が行われる。一方で、管理者により、初期値よりも低い強度(緩い閾値)が設定登録されると警告なしで登録が行われる。このようにして、受信強度閾値の設定ミスを防止することができる。
【0037】
また、作業情報生成部27は、操作部24にて受信強度閾値の設定値を受信強度閾値の初期値より所定量(所定の許容量)以上に低い値に変更する入力が行われた場合にも、表示部23に警告出力する。受信強度閾値の設定値を初期値より過度に低い値(所定量以上に低い値、例えば、−20dBm以上低い値)に設定してしまうと、ビーコン信号の受信可能な範囲が初期値と比べて大きく広がるため、作業エリア外であるにも拘わらず、作業支援端末3が無線送信機1と誤って通信してしまうおそれがあるからである。
【0038】
なお、作業情報生成部27は、操作部24にて受信強度閾値の設定値を受信強度閾値の初期値で確定する入力が行われた場合には、表示部23に警告出力することなく、受信強度閾値の設定値を無線送信機1と対応させた作業エリア情報を生成する。また、作業指示部28は、受信強度閾値の初期値より所定量未満の範囲で低い値に変更する入力が行われた場合には、表示部23に警告出力することなく、受信強度閾値の設定値を無線送信機1と対応させた作業エリア情報を生成する。
【0039】
続いて、作業支援端末3の各部の構成について、図面を参照しながら説明する。
図2に示すように、作業支援端末3は、近距離通信部30、通信部31、記憶部32、表示部33、操作部34、制御部35、行動量検出部36を備えている。
【0040】
近距離通信部30は、清掃エリア内で無線送信機1と近距離通信を行う機能を備えた通信インターフェースである。近距離通信部30は、清掃エリア内で無線送信機1から送信されるビーコン信号を受信する。近距離通信には、例えばBluetooth(登録商標)が用いられる。通信部31は、管理端末2と通信を行う機能を備えた通信インターフェースである。通信部31は、例えば、電話網やインターネット網などを介して、管理端末2と通信を行う。記憶部32は、メモリなどで構成される。記憶部32には、作業支援端末3の機能を実現するためのプログラムや種々のデータが記憶される。表示部33は、液晶ディスプレイなどで構成される。操作部34は、入力キーなどで構成されてもよく、タッチパネルで構成されてもよい。タッチパネルは、表示部33と操作部34の両方の機能を兼ね備えているといえる。行動量検出部36は、例えば加速度センサ(歩数計)などで構成され、清掃員の行動量を計測する機能を備えている。
【0041】
制御部35は、累積処理部37、作業判定部38、警報判定部39を備えている。累積処理部37は、無線送信機1から送信されるビーコン信号を、作業エリア情報に対応する受信強度閾値以上で受信した時間を累積する処理を行う。作業判定部38は、無線送信機1から送信されるビーコン信号を、受信強度閾値以上で所定の作業時間分だけ累積的に受信したか否かの判定処理を行う。作業判定部38は、受信強度閾値以上で所定の作業時間分だけ累積的に受信した場合に、その清掃エリアの清掃作業が完了したと判定する。受信強度閾値と作業時間の情報は、管理端末2から送信される作業エリア情報に含まれている。
【0042】
警報判定部39は、無線送信機1が「禁止タグ」であり、その無線送信機1(禁止タグ)から送信されるビーコン信号が受信強度閾値以上である場合に、表示部33に異常出力を行う。禁止タグは、清掃員などの外部の者が立ち入りを禁止されたエリア(立ち入り禁止エリア)に設置されるタグである。上記のように、警報判定部39により清掃員が立ち入り禁止エリアに入ったと判定されると、表示部33に「立ち入り禁止エリアである」旨の異常出力が行われる。また、その場合、警報判定部39は、異常出力が行われた旨(清掃員が立ち入り禁止エリアに入ったと判定した旨)を管理端末2に通報する処理を行う。
【0043】
以上のように構成された作業支援システムについて、図面を参照してその動作を説明する。
【0044】
まず、
図6を参照して、受信強度閾値の設定をするときの管理端末2の動作について説明する。
図6は、管理端末2の設定モード時の動作を示すフロー図である。受信強度閾値の設定をする場合、管理端末2は設定モードにセットされる。
図6に示すように、管理端末2を用いて受信強度閾値の設定をする場合には、管理者は管理端末2の操作部24を操作して、これから受信するその清掃エリアに設置された無線送信機1(無線タグ)の識別情報(識別ID)を指定する(S1)。この場合、例えば
図5に示すように、無線タグの識別IDとして「001111」を入力すると、予め対応して記憶していた清掃エリアの場所名称「1F南西室」が表示されてもよい。
【0045】
次に、管理者は管理端末2を所持して清掃エリアの端部で無線送信機1からのビーコン信号を受信する。管理端末2は、該当する無線送信機1からのビーコン信号を受信した場合、すなわち、受信したビーコン信号に含まれる識別情報が上記ステップS1で指定した無線送信機1のものであった場合には(S2)、所定の検査時間(例えば30秒間)の受信強度を累積して、検査時間内の平均受信強度を算出する(S3)。
【0046】
算出した平均受信強度が予め定められた設定範囲内(許容範囲内)である場合には(S4)、その平均受信強度を距離に換算し、平均受信強度に対応する相対距離を算出する(S5)。そして、受信強度閾値の初期値として、算出した相対距離を相対距離軸上に表示する(S6)。例えば、受信強度閾値の初期値に対応する相対距離値に応じて「近い」と「遠い」との間の距離軸上の対応する位置に現在の距離値を示す人型のマーカが表示される。
図5の例では、「近い」側から4分の1程度の距離(相対距離)が表示されている(
図5参照)。
【0047】
管理端末2は、受信強度閾値の初期値を変更する操作が行われたか否かを判定する(S7)。受信強度閾値の初期値を変更する操作が行われず、受信強度閾値を確定する操作が行われた場合には(S8)、その受信強度閾値(初期値)を、そのまま受信強度閾値の設定値として登録する(S9)。例えば、
図5の操作画面の例で、受信強度閾値マークMを左右にドラッグ操作することなく、登録ボタンBをタッチ操作するが行われた場合には、受信強度閾値の初期値(この例では−70dBm)を、そのまま受信強度閾値の設定値として登録し、該当する無線送信機1(無線タグ)の識別情報(識別ID)と対応させて作業エリア情報として記憶する。
【0048】
一方、受信強度閾値の初期値を変更する操作が行われた場合には、その操作が、受信強度閾値(相対距離)を「近い」側に変更する操作であるか否かを判定する(S10)。「近い」側に変更する操作であると判定された場合には、「現在位置での受信に難がある」旨の警告出力を行って、管理者の意思(管理者の操作ミスによるものでないか)を確認する(S11)。警告出力を確認した管理者が「OK」の入力を行った場合には(S12)、入力された相対距離に対応する受信強度閾値に変更する(S13)。受信強度閾値を確定する操作が行われた場合には(S8)、その変更後の受信強度閾値を、受信強度閾値の設定値として登録する(S9)。警告出力を確認した管理者が「OK」の入力を行わず、例えば「キャンセル」の入力を行った場合には、受信強度閾値の変更がキャンセルされる(S14)。
【0049】
また、上記のステップS10において、受信強度閾値の初期値を変更する操作が、受信強度閾値(相対距離)を「近い」側に変更する操作でないと判定された場合には、その操作が、受信強度閾値(相対距離)を所定の許容量以上に「遠い」側に変更する操作であるか否かを判定する(S15)。所定の許容量以上に「遠い」側に変更する操作であると判定された場合には、「作業エリア外で誤って受信するおそれがある」旨の警告出力を行って、管理者の意思(管理者の操作ミスによるものでないか)を確認する(S11)。警告出力を確認した管理者が「OK」の入力を行った場合には(S12)、入力された相対距離に対応する受信強度閾値に変更する(S13)。受信強度閾値を確定する操作が行われた場合には(S8)、その変更後の受信強度閾値を、受信強度閾値の設定値として登録する(S9)。警告出力を確認した管理者が「OK」の入力を行わず、例えば「キャンセル」の入力を行った場合には、受信強度閾値の変更がキャンセルされる(S14)。
【0050】
上記のステップS15において、所定の許容量以上に「遠い」側に変更する操作でないと判定された場合には、入力された相対距離に対応する受信強度閾値に変更する(S13)。そして、受信強度閾値を確定する操作が行われた場合には(S8)、その変更後の受信強度閾値を、受信強度閾値の設定値として登録する(S9)。このようにして作業エリア情報に無線送信機1の受信強度閾値が記憶される。
【0051】
つぎに、
図7を参照して、清掃作業をしているときの管理端末2と作業支援端末3の動作について説明する。
図7は、清掃作業時の処理の流れを示すシーケンス図である。
図7に示すように、清掃作業を始めるときに、管理端末2から作業支援端末3に清掃指示信号が送信される(S20)。この清掃指示信号には作業エリア情報が含まれている。作業支援端末3は、作業エリア情報を受信すると(S21)、清掃開始の操作を待ち受ける。清掃員が作業支援端末3を操作して清掃開始の操作(例えば、清掃開始ボタンのタッチ操作)をすると(S22)、作業支援端末3から管理端末2に清掃開始信号が送信される(S23)。管理端末2は、清掃管理信号を受信すると、清掃開始を示す情報を記憶部22に記憶する(S24)。
【0052】
清掃員は作業支援端末3を所持したまま施設内を巡回しながら清掃作業を順次行う。例えば、ある清掃エリアの清掃作業を行っているときに、作業支援端末3は、その清掃エリアに設置された無線送信機1からビーコン信号を受信する(S25)。作業支援端末3は、無線送信機1から受信したビーコン信号の受信強度が、その無線送信機1の受信強度閾値(管理端末2で設定された受信強度閾値。作業エリア情報に含まれる)以上である場合、その清掃員の行動量を計測する(S26)。そして、ビーコン信号を受信した累積時間が定められた作業時間(例えば10分。作業エリア情報に含まれる)以上になると、その清掃エリアの清掃作業が完了したとして、それまでに記憶された行動量と現在時刻を清掃作業の履歴情報として記憶する(S27)。
【0053】
その清掃エリアの清掃作業が完了すると、清掃員は、次の清掃エリアへ移動する。作業支援端末3は、その清掃エリアに設置された無線送信機1からビーコン信号を受信する(S28)。以下、担当するすべての清掃エリアの清掃作業が完了するまで、上記のステップS25〜S27を繰り返す。
【0054】
すべての清掃エリアの清掃作業が完了すると、清掃員は、作業支援端末3を操作して清掃終了の操作(例えば、清掃終了ボタンのタッチ操作)をする(S29)。そうすると、作業支援端末3から管理端末2に清掃終了信号および作業履歴情報が送信される(S30)。管理端末2は、清掃終了を示す情報と作業履歴情報を記憶部22に記憶する(S31)。そして、管理端末2は、各エリアの行動量を基準行動量(例えば200歩。予め設定される値)と比較して(S32)、行動量が基準行動量に達していない場合などには、異常があるとして管理者に報知を行う(S33)。
【0055】
つづいて、
図8を参照して、清掃作業をしているときの作業支援端末3の動作について詳しく説明する。
図8は、ある清掃エリアの清掃作業をしているときの作業支援端末3の動作を示すフロー図である。
図8に示すように、作業支援端末3は、その清掃エリアに設置された無線送信機1からビーコン信号を受信すると、そのビーコン信号に含まれる識別情報から、その無線送信機1が「禁止タグ」であるか否かを判定する(S40)。
【0056】
禁止タグでないと判定された場合、作業支援端末3は、無線送信機1から受信したビーコン信号の受信強度が、その無線送信機1の受信強度閾値(管理端末2で設定された受信強度閾値。作業エリア情報に含まれる)以上であるか否かの判定を行う(S41)。無線送信機1から受信したビーコン信号の受信強度が受信強度閾値以上であった場合には、清掃員により作業支援端末3の操作部34でキャンセル操作(例えば、キャンセルボタンのタッチ操作)が行われたか否かの判定を行う(S42)。キャンセル操作は、清掃員が所望しない無線送信機1のビーコン信号を受信してしまった場合などに行われる。
【0057】
キャンセル操作が行われなかった場合、無線送信機1から受信したビーコン信号の受信強度が受信強度閾値以上である時間を累積するとともに(S43)、検出される清掃者の行動量を加算する(S44)。累積時間が作業時間に達するまでステップS40〜S44が繰り返される。そして、累積時間が定められた作業時間(例えば10分)以上になると(S45)、その清掃エリアの清掃作業が完了したと判定して(S46)、その無線送信機1の識別情報と対応させて、現在時刻と行動量を清掃作業の履歴情報として記憶する(S47)。
【0058】
キャンセル操作が行われた場合には、その無線送信機1から受信したビーコン信号の受信強度が受信強度閾値以上である時間(累積した時間)をクリアする(S48)。
【0059】
一方、最初のステップS40において、禁止タグであると判定された場合には、その無線送信機1から受信したビーコン信号の受信強度が禁止タグに対応する受信強度閾値(作業エリア情報に予め登録される)以上であるか否かを判定し(S49)、受信強度閾値以上である場合には、表示部33に「立ち入り禁止エリアである」旨の異常出力が行われ(S50)、異常出力が行われた旨(清掃員が立ち入り禁止エリアに入ったと判定した旨)が管理端末2に通報される(S51)。
【0060】
このような本実施の形態の作業支援システムによれば、管理端末2を用いることによって、作業エリア内で作業支援端末3が通信可能な受信強度閾値を、無線送信機1ごとに容易に設定することができる。この場合、管理端末2では、無線送信機1からの受信強度を無線送信機1との相対距離に換算する演算が行われ、受信強度閾値の初期値から無線送信機1と通信可能な相対距離の初期値が算出され、算出した相対距離の初期値が表示部23に出力される。管理者は、管理端末2の表示部23に出力された相対距離の初期値を確定または変更する操作をすることにより、受信強度閾値の設定値の入力を直感的に行うことができる。このようにして、受信強度値などの設定に詳しくない利用者(管理者)に対しても距離にみなして提示することで理解を容易とし、無線送信機1と通信可能な範囲(受信強度閾値の設定値)を、個々の作業エリアに応じて適切にかつ容易に設定することができる。
【0061】
受信強度閾値の設定値を初期値より高い値に設定してしまうと、作業エリア内であっても(場所によっては)作業支援端末3が無線送信機1と通信できなくなるおそれがある。この場合、管理者が受信強度閾値の設定値を初期値より高い値に変更しようとした場合には、管理端末2の表示部23に警告が出力される。これにより、管理者の注意を喚起することができる。
【0062】
また、受信強度閾値の設定値を初期値より過度に低い値(所定量以上に低い値)に設定してしまうと、作業エリア外であるにも拘わらず、作業支援端末3が無線送信機1と誤って通信してしまうおそれがある。この場合、管理者が受信強度閾値の設定値を初期値より過度に低い値(所定量以上に低い値)に変更しようとした場合には、管理端末2の表示部23に警告が出力される。これにより、管理者の注意を喚起することができる。
【0063】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。