(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
PLC内のデバイスの状態を示す機能部品及びユーザ操作に応じてPLC内のデバイスの状態を変化させる機能部品を含む運転画面を設定可能であり、設定された機能部品が配置された運転画面を表示するための画面データであって、上記設定された機能部品に対応して、上記機能部品を示す部品画像、PLC内のデバイスを示すアドレス情報、及び、PLC内のデバイスに関連づけられた文字列からなる文字列情報により構成される画面データと、
PLC内のデバイスの状態を監視し、当該デバイスの状態に基づいて文字列を含む運転画面を表示することでユーザに報知するための設定情報であって、監視対象のPLC内のデバイスに関連づけられた文字列からなる文字列情報により構成される設定情報とをプロジェクトデータとして画面データ作成装置から取得する画面データ取得手段と、
上記画面データに基づいて、上記設定された機能部品に対応して、上記画面データの上記PLC内のデバイスに関連づけられた文字列と上記機能部品を示す部品画像とを含む運転画面を表示し、上記監視対象のPLC内のデバイスの状態に対応して、上記設定情報に基づいて上記監視対象のPLC内のデバイスに関連づけられた文字列を含む運転画面を表示する運転画面表示手段と、
上記運転画面内の上記機能部品に対するユーザ操作に基づいて、PLCの内部状態を変化させるPLC制御手段と、
上記プロジェクトデータの上記画面データ又は上記設定情報から読み出された文字列情報を変換することで、上記画面データ又は上記設定情報と関連づけて音声データを生成し、上記画面データ又は上記設定情報の上記読み出された文字列情報に関連づけて上記プロジェクトデータとして格納する音声データ生成手段と、
上記運転画面内の上記機能部品に対するユーザ操作又は上記PLC内のデバイスの状態に対応して、上記読み出された文字列情報に関連づけて上記プロジェクトデータとして格納された上記音声データを音声として出力する音声出力手段とを備えたことを特徴とするプログラマブル表示器。
PLC内のデバイスの状態を示す機能部品及びユーザ操作に応じてPLC内のデバイスの状態を変化させる機能部品を含む運転画面を設定可能であり、設定された機能部品が配置された運転画面を表示するための画面データであって、上記設定された機能部品に対応して、上記機能部品を示す部品画像、PLC内のデバイスを示すアドレス情報、及び、PLC内のデバイスに関連づけられた文字列からなる文字列情報により構成される画面データと、
PLC内のデバイスの状態を監視し、当該デバイスの状態に基づいて文字列を含む運転画面を表示することでユーザに報知するための設定情報であって、監視対象のPLC内のデバイスに関連づけられた文字列からなる文字列情報により構成される設定情報とをプロジェクトデータとして生成する画面データ生成手段と、
上記画面データに基づいて、上記設定された機能部品に対応して、上記画面データの上記PLC内のデバイスに関連づけられた文字列と上記機能部品を示す部品画像とを含む運転画面を表示し、上記監視対象のPLC内のデバイスの状態に対応して、上記設定情報に基づいて上記監視対象のPLC内のデバイスに関連づけられた文字列を含む運転画面を表示する運転画面表示手段と、
上記運転画面内の上記機能部品に対するユーザ操作に基づいて、PLCの内部状態を変化させるPLC制御手段と、
上記設定された機能部品に対応して、PLC内のデバイスに関連づけられた文字列からなる上記画面データの文字列情報又は監視対象のPLC内のデバイスに関連づけられた文字列からなる上記設定情報の文字列情報を上記プロジェクトデータから読み出して変換することで、上記画面データ又は上記設定情報と関連づけて音声データを生成し、上記画面データ又は上記設定情報の上記文字列情報と関連づけて上記プロジェクトデータとして格納する音声データ生成手段と、
上記運転画面内の上記機能部品に対するユーザ操作又は上記PLC内のデバイスの状態に対応して、上記画面データ又は上記設定情報の上記文字列情報と関連づけて上記プロジェクトデータとして格納された上記音声データを音声として出力する音声出力手段とを備えたことを特徴とするPLC表示システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した様な従来のPLC表示システムでは、ユーザが音声出力用の文字データを画面データとは別個に作成する必要があった。また、従来のPLC表示システムでは、音声データを再生するタイミングもユーザが指定しなければならず、音声再生機能を備えていても使い辛かった。例えば、特許文献1に記載の表示器システムの場合、音声データの元となる文字情報自体は、ユーザ自身が指定しなければならない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザが簡便に音声再生機能を利用することができるプログラマブル表示器を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、ユーザが簡便に音声再生機能を利用することができるPLC表示システムを提供することを目的とする。特に、ユーザが音声出力用の文字データを画面データとは別個に作成する必要がなく、また、音声データを再生するタイミングをユーザが指定しなくても、音声データを適切なタイミングで再生させることができるPLC表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の本発明によるプログラマブル表示器は、PLCの内部状態を示す機能部品又はユーザ操作に応じてPLCの内部状態を変化させる機能部品が配置された運転画面を表示するための画面データであって、上記機能部品を示す部品画像、PLC内のデバイスを特定するためのアドレス情報、及び、PLC内のデバイスに関連づけられた文字列からなる文字列情報により構成される画面データを画面データ作成装置から取得する画面データ取得手段と、上記画面データに基づいて、上記運転画面を表示する運転画面表示手段と、上記運転画面内の上記機能部品に対するユーザ操作に基づいて、PLCの内部状態を変化させるPLC制御手段と、上記文字列情報に基づいて、音声データを生成する音声データ生成手段と、上記音声データに基づいて、上記運転画面内の上記機能部品に対応づけて音声出力を行う音声出力手段とを備える。
【0010】
第2の本発明によるPLC表示システムは、ユーザ操作に基づいて、PLCの内部状態を示す機能部品又はPLCの内部状態を変化させる機能部品が配置された運転画面を表示するための画面データであって、上記機能部品を示す部品画像、PLC内のデバイスを特定するためのアドレス情報、及び、PLC内のデバイスに関連づけられた文字列からなる文字列情報により構成される画面データを生成する画面データ生成手段と、上記画面データに基づいて、上記運転画面を表示する運転画面表示手段と、上記運転画面内の上記機能部品に対するユーザ操作に基づいて、PLCの内部状態を変化させるPLC制御手段と、上記文字列情報に基づいて、音声データを生成する音声データ生成手段と、上記音声データに基づいて、上記運転画面内の上記機能部品に対応づけて音声出力を行う音声出力手段とを備える。
【0011】
この様な構成によれば、運転画面内の機能部品に対応づけて音声出力を行うため、ユーザは、PLCの内部状態や状態変化の内容を容易に識別することができる。また、画面データを構成する文字列情報に基づいて音声データを生成するため、ユーザは、音声出力用の文字データを画面データとは別個に作成する必要がない。さらに、音声データに基づく音声出力を機能部品に対応づけて行うため、音声データを再生するタイミングをユーザが指定しなくても、音声データを適切なタイミングで再生させることができる。
【0012】
第3の本発明によるPLC表示システムは、上記構成に加え、上記音声出力手段が、上記機能部品の部品種別に応じて予め定められたタイミングで、音声出力を行うように構成される。この様な構成によれば、機能部品の動作条件に合わせて音声データを再生することができる。
【0013】
第4の本発明によるPLC表示システムは、上記構成に加え、上記音声出力手段が、上記機能部品が操作されたタイミングで、当該機能部品に関連づけられた文字列情報に対応する音声データを再生するように構成される。この様な構成によれば、機能部品を操作したタイミングで音声データが再生されるため、誤操作を防止することができる。
【0014】
第5の本発明によるPLC表示システムは、上記構成に加え、上記音声出力手段が、PLCの内部状態が変化したタイミングで、当該内部状態に関連づけられた文字列情報に対応する音声データを再生するように構成される。この様な構成によれば、内部状態の変化の内容を容易に識別することができる。
【0015】
第6の本発明によるPLC表示システムは、上記構成に加え、上記文字列情報の文字列に音声出力用の文字列を付加する文字列加工手段を備え、上記音声データ生成手段が、文字列が付加された文字列情報を音声データに変換するように構成される。この様な構成によれば、PLC内のデバイスに関連づけられた文字列情報に音声出力用の文字列を付加するため、音声データの内容を音声出力に適した表現に調整することができる。
【0016】
第7の本発明によるPLC表示システムは、上記構成に加え、上記文字列情報に使用する用語の種別を切り替える用語種別切替手段を備え、上記画面データ生成手段が、用語種別の異なる2以上の文字列情報が対応づけられた機能部品を含む画面データを生成し、上記運転画面表示手段が、現在の用語種別に応じた文字列情報を機能部品に対応づけて表示し、上記音声出力手段が、現在の用語種別に応じた文字列情報に対応する音声データを再生するように構成される。この様な構成によれば、文字列情報に使用する用語の種別を切り替えるだけで、音声データに使用する用語の種別も切り替えることができる。
【0017】
第8の本発明によるPLC表示システムは、上記構成に加え、上記文字列情報に使用する言語の種別を切り替える言語種別切替手段を備え、上記画面データ生成手段が、言語種別の異なる2以上の文字列情報が対応づけられた機能部品を含む画面データを生成し、上記運転画面表示手段が、現在の言語種別に応じた文字列情報を機能部品に対応づけて表示し、上記音声出力手段が、現在の言語種別に応じた文字列情報に対応する音声データを再生するように構成される。この様な構成によれば、文字列情報に使用する言語の種別を切り替えるだけで、音声データに使用する言語の種別も切り替えることができる。
【0018】
第9の本発明によるPLC表示システムは、上記構成に加え、異なる文字列からなる2以上の文字列情報と、言語種別が異なる2以上の文字列情報とを互いに対応づけて保持する文字列テーブルと、文字列情報を音声データに変換するための言語種別ごとの音声変換データベースとを備え、上記運転画面表示手段が、上記文字列テーブルを参照して現在の言語種別に応じた文字列情報を表示し、上記音声データ生成手段が、現在の言語種別に応じた上記音声変換データベースに基づいて、上記文字列テーブル内の文字列情報を音声データに変換するように構成される。この様な構成によれば、機能部品ごとに、言語種別が異なる複数の文字のフォントデータを保持する必要がなくなる。また、現在の言語種別に応じた音声変換データベースを用いて文字列情報を音声データに変換するため、言語特性に応じた音声データを得ることができる。
【0019】
第10の本発明によるPLC表示システムは、上記構成に加え、異なる言語種別間で文字列情報を変換するための翻訳辞書と、上記翻訳辞書を参照して第1言語種別の文字列情報を第2言語種別に変換することにより、上記文字列テーブルを生成する文字列テーブル生成手段とを備えて構成される。この様な構成によれば、ユーザは、第1言語種別の文字列情報を作成するだけで、第2言語種別の文字列情報が自動生成されるため、文字列テーブルの作成を容易化することができる。
【0020】
第11の本発明によるPLC表示システムは、上記構成に加え、PLCの内部状態に基づいて、異常発生を示す文字列からなるエラーメッセージを上記運転画面に表示するエラー監視手段を備え、上記音声データ生成手段が、上記エラーメッセージを音声データに変換し、上記音声出力手段が、上記エラーメッセージが表示されるタイミングで、当該エラーメッセージに対応する音声データを再生するように構成される。この様な構成によれば、異常発生を示すエラーメッセージの表示に合わせて音声データを再生するため、ユーザは、エラーの発生やエラー内容を容易に認識することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ユーザが音声出力用の文字データを画面データとは別個に作成する必要がなく、また、音声データを再生するタイミングをユーザが指定しなくても、音声データを適切なタイミングで再生させることができるため、ユーザが簡便に音声再生機能を利用することができるプログラマブル表示器及びPLC表示システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施の形態1.
<PLC表示システム1>
図1は、本発明の実施の形態1によるPLC表示システム1の一構成例を示したシステム図である。図中には、通信ケーブル3を介してPLC2に接続し、筐体の前面にケーブル接続部12が設けられたプログラマブル表示器10が示されている。このプログラマブル表示器10には、伝送ケーブル13aを介してスピーカ13が着脱可能に接続される。
【0024】
このPLC表示システム1は、プログラマブル表示器10及び画面データ作成装置20により構成され、プログラマブル表示器10を用いてPLC2の内部状態をモニタリングする表示器システムである。
【0025】
例えば、プログラマブル表示器10は、イーサネット(Ethernet:登録商標)などのLAN(ローカルエリアネットワーク)を介してPLC2に接続し、TCP/IPプロトコルが通信制御に使用される。PLC2は、プログラマブルな制御プログラムに基づいて、センサ装置、駆動装置などの入出力機器を制御する制御装置である。
【0026】
画面データ作成装置20は、ユーザ操作に基づいて、運転画面を表示するための画面データを作成する端末装置であり、通信ケーブル4を介してプログラマブル表示器10に接続する。例えば、画面データ作成装置20は、表示器用のアプリケーションプログラムをインストールしたパーソナルコンピュータにより構成され、表示部21、キーボード22及びマウス23を備える。
【0027】
画面データは、プログラマブル表示器10を制御するための制御プログラムである。画面データ作成装置20により作成された画面データは、プログラマブル表示器10へ送信される。
【0028】
プログラマブル表示器10は、PLC2に接続し、画面データ作成装置20から取得した画面データに基づいて、PLC2の内部状態を表示する表示装置であり、PLC2内のデバイスに関連づけられた各種の機能部品が配置された運転画面を表示する。
【0029】
運転画面は、PLC2の内部状態を表示し、ユーザ操作に応じてPLC2の内部状態を変化させるためのユーザ作画画面である。PLC2内のデバイスには、リレー回路などのビットデバイスと、データメモリなどのワードデバイスとがある。例えば、運転画面は、ビットデバイスに関連づけられたスイッチ部品及びランプ部品と、ワードデバイスに関連づけられたメータ部品とにより構成される。
【0030】
また、プログラマブル表示器10には、直方体形状の筐体の前面にタッチパネル11、ケーブル接続部12が設けられている。タッチパネル11は、表示画面を有する表示装置と、表示画面に対するタッチ操作を検出する操作検出装置とにより構成される。タッチパネル11の表示画面は、横長の矩形形状からなる。例えば、表示装置は、LCD(液晶ディスプレイ)である。また、操作検出装置は、静電容量方式、抵抗膜方式等のタッチパッドセンサである。
【0031】
ケーブル接続部12には、画面データを伝送する通信ケーブル4が着脱可能に接続される。例えば、画面データ作成装置20は、通信ケーブル4の一端をケーブル接続部12に接続することにより、プログラマブル表示器10に接続される。通信ケーブル4は、USB(ユニバーサルシリアルバス)ケーブルである。スピーカ13は、電気信号を音波振動に変換することにより、音声を出力する音声出力装置である。
【0032】
このPLC表示システム1では、運転画面内のスイッチ部品を操作したタイミング、或いは、PLC2の内部状態が変化したタイミングで、操作内容や状態変化の内容が音声により報知される。また、画面データを構成する文字列情報を利用して、報知用の音声データが作成される。
【0033】
<画面データ作成装置20>
図2は、
図1の画面データ作成装置20内の機能構成の一例を示したブロック図である。図中には、プロジェクトデータとして作成される文字列情報から報知用の音声データを生成する音声データ生成部29を備えた画面データ作成装置20が示されている。この画面データ作成装置20は、表示部21、操作部24、編集画面表示部25、画面データ生成部26、システム設定部27、プロジェクトデータ記憶部28、音声データ生成部29、文字列加工部30及び通信部31により構成される。
【0034】
操作部24は、キーボード22又はマウス23の操作に基づいて、操作信号を生成し、編集画面表示部25、画面データ生成部26及びシステム設定部27へ出力する。編集画面表示部25は、ユーザ操作に基づいて、画面データを作成するための編集画面を表示部21に表示する。
【0035】
画面データ生成部26は、部品設定部261、部品画像生成部262及び文字列情報生成部263により構成され、ユーザ操作に基づいて、機能部品が配置された運転画面を表示するための画面データ5を生成し、プロジェクトデータ記憶部28内に格納する。画面データ5は、それぞれが機能部品に対応づけられる2以上の部品設定情報からなる。
【0036】
部品設定部261は、機能部品の動作を規定する動作条件と、PLC2内のデバイスを特定するためのアドレス情報と、機能部品の運転画面内における位置とを指定する。動作条件には、部品種別、動作種別、各種閾値がある。アドレス情報には、書込みビットや参照ビットを特定するためのメモリアドレス又はデバイス名がある。部品画像生成部262は、機能部品として表示するための部品画像を生成する。部品画像は、イメージデータからなる表示オブジェクトである。
【0037】
文字列情報生成部263は、PLC2内のデバイスに関連づけられた文字列からなる文字列情報を生成する。この文字列情報には、PLC2の制御プログラム、例えば、ラダープログラムにおいて用いられる文字情報と、プログラマブル表示器10において表示するのに用いられる文字情報とがある。
【0038】
PLC2の制御プログラムにおいて用いられる文字情報は、PLC2のビットデバイスやワードデバイスに付与される文字列からなり、PLC2の制御プログラム上でビットデバイスやワードデバイスを使用する際に、これらのデバイスをデバイス番号によって識別するだけでなく、デバイスに担わせる機能などを表現するためのものである。この様な文字情報は、ユーザが任意に指定することができ、PLC関連分野においてデバイスコメントと呼ばれる。
【0039】
一方、プログラマブル表示器10において表示するのに用いられる文字情報は、PLC2のビットデバイスやワードデバイスと関連づけて画面表示するための文字列からなり、ユーザが任意に指定することができる。部品設定情報は、動作条件、運転画面内の位置を示す配置情報、部品画像及び上述した文字列情報により構成される。
【0040】
システム設定部27は、ユーザ操作に基づいて、プログラマブル表示器10の動作を規定するためのシステム設定情報6と、運転画面に表示するための文字列からなる文字列情報7とを生成し、プロジェクトデータ記憶部28内に格納する。
【0041】
音声データ生成部29は、プロジェクトデータ記憶部28から画面データ5を読み出し、当該画面データ5に関連づけられた文字列情報に基づいて、再生用の音声データ8を生成し、プロジェクトデータ記憶部28内に格納する。また、音声データ生成部29は、プロジェクトデータ記憶部28から文字列情報7を読み出し、当該文字列情報7を構成する文字列を音声データ8に変換してプロジェクトデータ記憶部28内に格納する。
【0042】
プロジェクトデータ記憶部28には、1又は2以上の画面データ5と、システム設定情報6、文字列情報7及び音声データ8とが格納される。ここでは、互いに関連づけられた画面データ5、システム設定情報6、文字列情報7及び音声データ8からなる一まとまりのデータグループをプロジェクトデータと呼ぶ。
【0043】
文字列加工部30は、プロジェクトデータ記憶部28から画面データ5を読み出し、報知内容を音声出力に適した表現に調整するために、当該画面データ5に関連づけられた文字列情報の文字列に音声出力用の文字列を付加する。また、文字列加工部30は、プロジェクトデータ記憶部28から文字列情報7を読み出し、当該文字列情報7を構成する文字列に音声出力用の文字列を付加する。
【0044】
具体的には、文字列の先頭又は末尾に音声出力用文字列が付加される。例えば、文字列「運転開始」に対し、文字列「します」が付加され、「運転開始します」が音声出力用の文字列情報として保持される。
【0045】
この様な音声出力用の文字列は、プロジェクトデータ記憶部28にプロジェクトデータとして保持される全ての表示用文字列に付加される。また、付加する文字列は、機能部品ごとに、個別に設定される。或いは、文字列加工部30が、ユーザ操作に基づいて、表示用文字列を編集することにより、音声出力用文字列を生成するような構成であっても良い。
【0046】
音声データ生成部29は、音声出力用文字列が付加された文字列情報を音声データ8に変換する。通信部31は、プログラマブル表示器10との通信を行い、プロジェクトデータ記憶部28内のプロジェクトデータをプログラマブル表示器10へ送信する。
【0047】
<画面データ5>
図3は、
図1の画面データ作成装置20の動作の一例を示した図であり、図中の(a)には、画面データ5が示され、(b)には、部品設定情報5aが示されている。また、(c)には、スイッチ部品及びランプ部品の部品設定情報5aがそれぞれ示されている。
【0048】
画面データ5は、2以上の部品設定情報5aにより構成される。運転画面が「機能部品1」、「機能部品2」、「機能部品3」・・・により構成される場合、これらの機能部品ごとの部品設定情報5aが1つの画面データ5として保持される。
【0049】
部品設定情報5aは、動作条件、アドレス情報、部品画像、配置情報及び文字列情報により構成される。例えば、スイッチ部品の場合、部品種別「スイッチ」、動作種別「ビットセット」、書込みビット「リレー100」、表示図形「部品001」、表示座標(x,y)、銘板種別「直接指定」、銘板文字列「運転開始」、銘板フォント「ゴシック」及び音声データ「音声001」が1つの部品設定情報5aとして保持される。
【0050】
このスイッチ部品は、「リレー100」のビットをセットするスイッチであり、「部品001」に関連づけられた部品画像が運転画面内の(x,y)に配置される。また、銘板文字列「運転開始」が部品画像に重ねて表示される。銘板文字列「運転開始」のフォントは、ゴシック体である。「音声001」の音声データ8は、銘板文字列「運転開始」に基づいて作成され、この部品設定情報5aに関連づけて保持される。なお、スイッチ部品の動作種別には、ワードをセットするワードセットと、運転画面を切り替える画面切替と、ウィンドウ画面を運転画面に表示するウィンドウ表示とがある。
【0051】
ランプ部品の場合には、部品種別「ランプ」、機能名「ランプ」、参照ビット「リレー90」、表示図形「部品002」、表示座標(x,y)、銘板種別「テーブル」、銘板文字列「No.4」、銘板フォント「明朝」及び音声データ「音声002」が1つの部品設定情報5aとして保持される。
【0052】
このランプ部品は、「リレー90」のビット状態に基づいて点灯するランプであり、「部品002」に関連づけられた部品画像が運転画面内の(x,y)に配置される。また、後述する文字列テーブルには、文字列IDのNo.4に関連づけて所定の文字列情報が保持される。この文字列情報は、部品画像に重ねて表示される。文字列情報のフォントは、明朝体である。「音声002」の音声データ8は、上記文字列情報に基づいて作成され、この部品設定情報5aに関連づけて保持される。
【0053】
この様に文字列情報は、画面データ5を構成する部品設定情報5aとして保持される場合と、文字列テーブルとして保持される場合とがある。音声データ8は、その様な文字列情報に基づいて作成され、画面データ5を構成する部品設定情報5aに関連づけて保持される。
【0054】
<システム設定情報6>
図4は、
図1の画面データ作成装置20の動作の一例を示した図であり、図中の(a)には、システム設定情報6が示され、(b)には、エラー監視情報6a及びデバイス制御情報6bが示されている。また、(c)には、言語設定テーブル6eが示されている。
【0055】
このシステム設定情報6は、2以上のエラー監視情報6aと、デバイス制御情報6b、言語設定情報6c及び用語設定情報6dとにより構成される。エラー監視情報6aは、PLC2の内部状態を監視し、異常発生をユーザに報知するというエラー監視機能を提供するための設定情報である。
【0056】
デバイス制御情報6bは、PLC2内のデバイスを監視し、デバイスの状態変化に応じて出力制御を行うというデバイス制御機能を提供するための設定情報である。言語設定情報6cは、文字列情報に使用する言語の種別を指定するための設定情報である。用語設定情報6dは、文字列情報に使用する用語の種別を指定するための設定情報である。
【0057】
例えば、エラー監視情報6aは、機能名「エラー監視」、コメント「系統1」、エラーID「001」、監視デバイス「データメモリ10」、監視点数「32」、音声再生「あり」及び再生方法「監視点個別」により構成される。このエラー監視情報6aは、エラーID「001」によって識別され、「データメモリ10」を始点とする32点のデータメモリが監視対象のデバイスとして監視される。異常発生時には、文字列からなるコメント「系統1」がエラーメッセージとして運転画面に表示されるとともに、コメント「系統1」から自動生成された音声データ8が再生される。音声データ8は、監視点ごとに個別に再生される。
【0058】
デバイス制御情報6bは、機能名「デバイス制御」、制御ID「No.2」、監視デバイス「リレー3」、トリガ種別「立ち上がり」、動作種別「音声再生」及び音声データ「音声003」により構成される。このデバイス制御情報6bは、制御ID「No.2」によって識別され、「リレー3」が監視対象デバイスとして監視される。「リレー3」の立ち上がりが検知されれば、「音声003」の音声データ8が再生される。なお、デバイス制御の動作種別には、音声再生の他に、運転画面を切り替える画面切替と、ウィンドウ画面を運転画面に表示するウィンドウ表示と、監視対象のビットをセットするビットセットとがある。
【0059】
言語設定テーブル6eは、言語IDを言語種別に対応づけて保持するテーブルである。この言語設定テーブル6eでは、言語ID0〜ID2がそれぞれ言語種別「日本語」、「英語」及び「中国語」に関連づけられている。言語設定情報6cでは、言語ID0〜ID2のいずれか一つを指定することにより、言語種別が特定される。
【0060】
画面データ5の各部品設定情報5aには、言語種別及び用語種別が異なる2以上の文字列情報が含まれ、或いは、関連づけられる。つまり、機能部品によっては、言語種別及び用語種別の異なる2以上の文字列情報が対応づけられる。例えば、同一のスイッチ部品に対し、用語種別が異なる文字列「運転開始」及び「起動」が関連づけられる。プロジェクトデータの各画面データ5には、言語種別及び用語種別の異なる文字列情報から自動生成された2以上の音声データ8が関連づけられる。
【0061】
また、システム設定情報6のエラー監視情報6aには、言語種別及び用語種別が異なる2以上のエラーメッセージが含まれ、これらのエラーメッセージから自動生成された2以上の音声データ8が関連づけられる。
【0062】
<文字列テーブル7a>
図5は、文字列情報7を構成する文字列テーブル7aの一例を示した図である。この図では、言語ID2の文字列情報が省略されている。文字列テーブル7aは、機能部品の表示やエラー監視に使用される共通の文字列データベースであり、異なる文字列からなる2以上の文字列情報と、言語種別が異なる2以上の文字列情報とを互いに対応づけて保持する。
【0063】
この文字列テーブル7aでは、文字列IDのNo.0〜No.5に対し、言語種別の言語ID0の文字列情報として、「運転開始」、「運転異常」、「圧縮」、「空冷」、「運転中」及び「温度過熱」がそれぞれ対応づけられている。また、文字列IDのNo.0〜No.5に対し、言語種別の言語ID1の文字列情報として、「Start」、「Error」、「Pressure」、「Air Cooling」、「In operation」及び「Overheating」がそれぞれ対応づけられている。
【0064】
文字列情報7には、この様な文字列テーブル7aと、システム設定情報6のエラー監視情報6aに関連づけられたエラーメッセージと、デバイス制御情報6bに関連づけられた文字列情報とが含まれる。エラー監視情報6aのエラーメッセージ及びデバイス制御情報6bの文字列情報についても、文字列テーブル7aと同様に構成され、文字列IDと言語IDとによって管理される。
【0065】
<音声データ生成部29>
図6は、
図2の音声データ生成部29の構成例を示したブロック図である。この音声データ生成部29は、日本語音声DB(データベース)291、英語音声DB292、中国語音声DB293及び音声合成部294により構成される。
【0066】
日本語音声DB291は、日本語表記の文字列を日本語の音声に変換するための音声変換データベースである。例えば、文字列を文節、単語、音節などに分け、これらの文字素片に対応づけて音声素片が保持される。
【0067】
英語音声DB292は、英語表記(綴り)の文字列を英語の音声(発音)に変換するための音声変換データベースである。中国語音声DB293は、中国語表記の文字列を中国語の音声に変換するための音声変換データベースである。
【0068】
音声合成部294は、言語設定情報6cによって指定された言語種別の音声変換データベースを用いて音声合成処理を行うことにより、対象文字列を音声データに変換する。音声合成処理は、人の声を合成して合成音声を生成する処理であり、各種の音声合成パラメータからなる音声設定情報に基づいて行われる。音声合成パラメータには、音の高さ、イントネーション、音量、音質、量子化ビット数、サンプリングレート、アクセントの位置がある。
【0069】
例えば、音声合成部294により生成される音声データは、音声データを識別するための音声データIDと、音声波形を示す波形データと、復元用の文字列と、音声合成パラメータの値とにより構成される。
【0070】
音声データへの変換を具体例を挙げて説明する。例えば、文字列「15」を日本語の音声に変換する場合、音声は「じゅうご」と発音される。一方、文字列「15」を英語の音声に変換する場合には、「フィフティーン」と発音される。また、文字列「king」を日本語の音声に変換する場合、音声は「ケイアイエヌジー」と発音される。一方、文字列「king」を英語の音声に変換する場合には、「キング」と発音される。この様に音声データへの変換には、言語特性があることから、言語種別に応じた音声変換データベースを用意し、現在の言語種別に応じて音声変換データベースを切り替えることにより、言語特性に応じた音声データを得ることができる。
【0071】
<プログラマブル表示器10>
図7は、
図1のプログラマブル表示器10内の機能構成の一例を示したブロック図である。このプログラマブル表示器10は、画面データ取得部101、プロジェクトデータ記憶部102、運転画面表示部103、操作部104、用語種別切替部105、言語種別切替部106、PLC制御部107、PLC通信部108、音声出力制御部110及びエラー監視部111により構成される。
【0072】
画面データ取得部101は、部品設定情報5aからなる画面データ5を画面データ作成装置20から取得する。この画面データ取得部101は、画面データ作成装置20との通信を行い、複数の画面データ5、システム設定情報6、文字列情報7及び音声データ8を含むプロジェクトデータを画面データ作成装置20から取得し、プロジェクトデータ記憶部102内に格納する。
【0073】
運転画面表示部103は、プロジェクトデータ記憶部102内の画面データ5に基づいて、スイッチ部品などの機能部品が配置された運転画面をタッチパネル11に表示する。操作部104は、タッチパネル11のタッチ操作に基づいて、操作信号を生成し、PLC制御部107へ出力する。PLC通信部108は、PLC2との通信を行う。
【0074】
PLC制御部107は、運転画面内の機能部品に対するユーザ操作に基づいて、PLC2の内部状態を変化させる。具体的には、スイッチ部品に対するタッチ操作に基づいて、PLC2の内部状態を変化させるための制御コマンドが生成され、PLC通信部108を介してPLC2へ送信される。
【0075】
また、PLC制御部107は、プロジェクトデータ記憶部102内の画面データ5に基づいて、PLC2からデバイス状態を取得する。運転画面内のランプ部品又はメータ部品には、PLC通信部108を介してPLC2から取得されたデバイス状態が表示される。
【0076】
音声出力制御部110は、プロジェクトデータ記憶部102内の音声データ8に基づいて、運転画面内の機能部品に対応づけてスピーカ13から音声出力を行う。この音声出力制御部110は、機能部品の部品種別に応じて予め定められたタイミングで、音声出力を行う。
【0077】
例えば、音声出力制御部110は、スイッチ部品が操作されたタイミングで、当該スイッチ部品に関連づけられた文字列情報に対応する音声データ8を再生する。また、音声出力制御部110は、PLC2の内部状態が変化したタイミングで、当該内部状態に関連づけられた文字列情報に対応する音声データ8を再生する。
【0078】
用語種別切替部105は、文字列情報に使用する用語の種別を切り替え、システム設定情報6の用語設定情報6dを更新する。例えば、PLC2のデバイス状態やスイッチ部品の操作によって用語種別が切り替えられる。運転画面表示部103は、現在の用語種別に応じた文字列情報を機能部品に対応づけて表示する。また、音声出力制御部110は、現在の用語種別に応じた文字列情報に対応する音声データ8を再生する。
【0079】
言語種別切替部106は、文字列情報に使用する言語の種別を切り替え、システム設定情報6の言語設定情報6cを更新する。例えば、PLC2のデバイス状態やスイッチ部品の操作によって言語種別が切り替えられる。運転画面表示部103は、現在の言語種別に応じた文字列情報を機能部品に対応づけて表示する。また、音声出力制御部110は、現在の言語種別に応じた文字列情報に対応する音声データ8を再生する。
【0080】
エラー監視部111は、PLC2の内部状態に基づいて、異常発生を示す文字列からなるエラーメッセージを運転画面に表示する。具体的には、システム設定情報6のエラー監視情報6aに基づいて、PLC2からデバイス状態を取得し、デバイス状態に基づいて、エラーメッセージを運転画面に表示する動作が行われる。音声出力制御部110では、エラーメッセージが表示されるタイミングで、当該エラーメッセージに対応する音声データ8が再生される。
【0081】
<運転画面9>
図8及び
図9は、
図7のプログラマブル表示器10の動作の一例を示した図である。
図8には、タッチパネル11に表示される運転画面9が示されている。
図9には、運転画面9内のスイッチ部品91を操作した場合に、文字列「運転開始」に対応する音声データ8がプログラマブル表示器10のスピーカ13から再生される様子が示されている。
【0082】
この運転画面9には、ユーザ操作に応じてPLC2の内部状態を変化させる1つのスイッチ部品91と、PLC2の内部状態を表示する2つのランプ部品92とが配置されている。
【0083】
スイッチ部部品91を指でタッチすることにより、PLC2の内部状態が書き換えられるとともに、文字列「運転開始」に対応する音声データ8がスピーカ13から再生される。すなわち、スイッチ部品91を操作したタイミングで、文字列「運転開始」が合成音声により読み上げられる。
【0084】
スイッチ部品91に用語種別の異なる文字列「運転開始」及び「起動」が関連づけられ、「運転開始」に用語種別を識別するための用語ID=0が関連づけられ、「起動」に用語ID=1が関連づけられている場合、用語ID=0の状態では、文字列「運転開始」がスイッチ部品91に対応づけて表示され、スイッチ部品91の操作により、文字列「運転開始」が読み上げられる。
【0085】
一方、用語種別が用語ID=1に切り替えられれば、文字列「起動」がスイッチ部品91に対応づけて表示され、スイッチ部品91の操作により、文字列「起動」が読み上げられる。この様に構成することにより、文字列情報に使用する用語の種別を切り替えるだけで、音声データ8に使用する用語の種別も切り替えることができる。
【0086】
スイッチ部品91に言語種別の異なる文字列「運転開始」及び「Start」が関連づけられている場合、言語ID=0の状態では、文字列「運転開始」がスイッチ部品91に対応づけて表示され、スイッチ部品91の操作により、文字列「運転開始」が読み上げられる。
【0087】
一方、言語種別が言語ID=1に切り替えられれば、文字列「Start」がスイッチ部品91に対応づけて表示され、スイッチ部品91の操作により、文字列「Start」が読み上げられる。この様に構成することにより、文字列情報に使用する言語の種別を切り替えるだけで、音声データ8に使用する言語の種別も切り替えることができる。
【0088】
本実施の形態によれば、運転画面9内の機能部品に対応づけて音声出力を行うため、ユーザは、PLC2の内部状態や状態変化の内容を容易に識別することができる。また、画面データ5を構成する文字列情報に基づいて音声データ8を生成するため、ユーザは、音声出力用の文字データを画面データ5とは別個に作成する必要がない。さらに、音声データ8に基づく音声出力を機能部品に対応づけて行うため、音声データ8を再生するタイミングをユーザが指定しなくても、音声データ8を適切なタイミングで再生させることができる。
【0089】
なお、本実施の形態では、画面データ作成装置20が、異なる文字列からなる2以上の文字列情報と、言語種別が異なる2以上の文字列情報とを互いに対応づけて保持する文字列テーブル7aを備える場合の例について説明したが、本発明は、その様な文字列テーブル7aを自動生成するものにも適用することができる。
【0090】
<システム設定部27>
図10は、
図2の画面データ作成装置20の他の構成例を示したブロック図であり、システム設定部27の一例が示されている。このシステム設定部27は、翻訳辞書DB271及び文字列テーブル生成部272により構成され、第1言語種別の文字列情報を第2言語種別に変換することにより、文字列テーブル7aを完成させる。
【0091】
翻訳辞書DB271は、異なる言語種別間で文字列情報を変換するための言語データベースである。文字列テーブル生成部272は、翻訳辞書DB271を参照して第1言語種別の対象文字列を第2言語種別に変換することにより、文字列テーブル7aを生成する。
【0092】
例えば、文字列テーブル7aは、言語ID=0(日本語)に対応づけて、文字列「運転開始」、「運転異常」、「圧縮」、「空冷」、「運転中」及び「温度過熱」を保持するのみで、言語ID=1(英語)や言語ID=2(中国語)には、文字列が設定されていない。この状態において、文字列テーブル生成部272は、言語設定情報6cに応じた翻訳辞書DB271に基づいて、日本語の各対象文字列を英語又は中国語に変換し、文字列テーブル7aを完成させる。
【0093】
この様に構成することにより、ユーザは、第1言語種別の文字列情報を作成するだけで、第2言語種別の文字列情報が自動生成されるため、文字列テーブル7aの作成を容易化することができる。
【0094】
実施の形態2.
実施の形態1では、画面データ作成装置20が音声データ生成部29を備える場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、プログラマブル表示器10が音声データ生成部を備える場合について説明する。
【0095】
図11は、本発明の実施の形態2によるプログラマブル表示器10の一構成例を示したブロック図である。このプログラマブル表示器10は、
図7のプログラマブル表示器10と比較すれば、音声データ生成部112を備えている点で異なる。
【0096】
音声データ生成部112は、プロジェクトデータ記憶部102から画面データ5を読み出し、当該画面データ5に関連づけられた文字列情報に基づいて、再生用の音声データ8を生成し、プロジェクトデータ記憶部102内に格納する。また、音声データ生成部112は、プロジェクトデータ記憶部102から文字列情報7を読み出し、当該文字列情報7を構成する文字列を音声データ8に変換してプロジェクトデータ記憶部102内に格納する。
【0097】
プロジェクトデータ記憶部102には、音声データ生成部112により生成された音声データ8が画面データ5やシステム設定情報6に関連づけて保持される。本実施の形態によれば、画面データ作成装置20からプログラマブル表示器10へ送信されるプロジェクトデータに音声データ8が含まれないため、通信負荷が増大するのを抑制することができる。また、機能部品が操作されたタイミング又はPLC2の内部状態が変化したタイミングで音声データ生成部112が音声データ8を生成するように構成することにより、音声データ8を保持する必要がなく、プログラマブル表示器10のメモリ容量が増大するのを抑制することができる。
【0098】
なお、実施の形態1及び2では、プログラマブル表示器10と画面データ作成装置20とがUSBケーブルにより接続される場合の例について説明したが、本発明は、プログラマブル表示器10及び画面データ作成装置20の接続形態をこれに限定するものではない。例えば、プログラマブル表示器10は、PLC2と共通の通信ネットワークを介して、画面データ作成装置20との通信を行うような構成であっても良い。
【0099】
また、実施の形態1では、運転画面9に表示するための表示用文字列を音声合成してユーザ報知を行う場合の例について説明した。プログラマブル表示器10がエラー発生の時刻やその内容を記憶するという履歴機能を有する場合、履歴表示のための文字列を利用してユーザ報知を行うものにも本発明は適用することができる。
【0100】
また、実施の形態1では、伝送ケーブル13aを介してスピーカ13がプログラマブル表示器10に接続される場合の例について説明したが、本発明は、プログラマブル表示器10がスピーカ13を内蔵する場合にも適用することができる。