(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の思想による実施形態が説明され、実施形態の例が添付された図面によって示される。以下、図面を参照して、本発明の一般的な思想による実施形態が説明される。
【0013】
図1は、従来技術によるスイッチングパワー増幅器の一例を示す図である。
【0014】
スイッチングパワー増幅器は、スイッチング動作により増幅を行うパルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)方式を利用する。
図1を参照するに、入力信号PCMは、PWM変調部11でPWM信号に変調され、増幅部12は、PWM信号によるスイッチング動作によって入力信号を増幅し、フィルタ部13は、低域通過フィルタであって、増幅した入力信号からオーディオ波形を再生する。
図1に示した従来のスイッチングパワー増幅器は、前述したように、増幅部12の非線形性により歪曲が発生するという問題点がある。
【0015】
かかる非線形性による歪曲を防止するために、従来技術において、負帰還(negative feedback)を利用するフィードバック制御方法が試みられた。
【0016】
図2及び
図3は、従来技術によるスイッチングパワー増幅器の他の例を示す図である。
図2及び
図3を参照するに、スイッチングパワー増幅器の非線形性による歪曲を防止するために、増幅部22から出力された増幅信号を、フィードバック部24を通じて負帰還させるか、またはフィルタ部33の出力を、フィードバック部34を通じて負帰還させる方法が提案されていた。かかる従来技術によれば、入力信号と出力信号とを比較して、その差値を入力信号に加減することで、システムの非線形性を補正しようとするのである。しかし、かかる従来技術によれば、フィードバック経路上に、ADC(analog to digital converter)25,35が必要である。かかるADC 25,35によって、信号遅延、製造コストの上昇及び体積増加という問題点が発生する。
【0017】
また、かかる従来技術によるスイッチングパワー増幅器は、増幅部22,32の内部の根本的なエラーソースに対する補償とならない。前述したように、デジタル増幅器のスイッチングパワー増幅ステップで、出力信号に非線形性及びノイズを誘発する。非線形性の根源は、増幅部を構成するMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などのトランジスタの特性、及びスイッチング時にトランジスタ間の上昇及び下降時間の差などに起因する。かかる非線形性は、帯域外の量子化ノイズを誘発して、全体調和歪曲(THD)だけでなく、信号対ノイズ比率(SNR)を悪化させる。かかるスイッチングパワー増幅装置では、良好な周波数応答特性と低い歪曲特性とを有するために、高いスイッチング周波数が要求される。ほとんどのスイッチングパワー増幅器において、100kHz以上のスイッチング周波数を利用する。かかる高いスイッチング周波数は、増幅器内の各構成要素が速く動作することを必要とする。しかし、前述した従来技術による
図2及び
図3のスイッチングパワー増幅装置は、一般的に100KHz以上のスイッチング周波数で動作しない。その代わりに、スイッチング動作が変調器21,31を通じて生成された固定された周波数のPWM信号を利用する。したがって、スイッチング増幅装置を構成する各構成要素の周波数特性に適したPWM信号を生成できず、増幅部22,32の周波数特性に適したスイッチング周波数を使用しがたい。
【0018】
したがって、本発明は、入力PWM信号に備えられたキャリア周波数を除去し、新たなスイッチング周波数を付加するスイッチングパワー増幅器を提供する。
【0019】
以下、添付された図面を参照して、本発明の望ましい実施形態について具体的に説明する。
【0020】
図4は、本発明の一実施形態によるスイッチングパワー増幅装置の構成を示すブロック図である。
図4を参照するに、本発明の一実施形態によるスイッチングパワー増幅装置400は、PWM信号生成部410、エラー補正及び周波数変調部420、パワー増幅部430及び復調フィルタ部440を備える。
【0021】
PWM信号生成部410は、入力オーディオ信号を、所定のキャリア周波数を有するPWM信号に変換して出力する。ここで、入力オーディオ信号は、デジタル信号であるPCM(Pulse Code Modulation)信号である。PWM信号生成部410は、入力されたPCM信号により伝送される情報を、パルス幅により符号化するPWM信号に変換する。
【0022】
PWM信号生成部410の一実施形態が
図5及び
図6でさらに詳細に例示的に示される。
【0023】
図5は、デジタル方式のPWM信号生成部の一実施形態を示すブロック図である。
図5を参照するに、デジタル方式のPWM信号生成部510は、アップサンプリング部511、サンプル変換部512、ノイズシェーピング部513及びPWM変調部514を備える。入力されたbビットのPCM信号のサンプリング周波数をfsとすれば、アップサンプリング部511及びサンプル変換部512は、入力されたPCM信号をアップサンプリングして、本来のサンプリング周波数fsより高いN×fs(Nは、整数)の周波数を有するPCM信号を出力する。ノイズシェーピング部513は、サンプル変換部512から出力されたPCM信号に含まれた可聴帯域の量子化ノイズ成分を可聴帯域外に移す。PWM変調部514は、ノイズシェーピング部213から出力されるPCM信号をPWM信号に変換して出力する。
【0024】
図6は、アナログ方式のPWM信号生成部の一実施形態を示すブロック図である。
図6を参照するに、アナログ方式のPWM信号生成部610は、DAC(digital−to−analog converter)611、フィルタ部612、三角波発生部613及び比較器614を備える。デジタル信号である入力PCM信号は、DAC 611を通じてアナログPCM信号に変換され、変換されたアナログPCM信号は、フィルタ部612を経て比較器614に入力される。比較器614は、三角波発生部313で発生したfcのキャリア周波数を有する三角波信号と、フィルタ部612から入力されたPCM信号とを利用して、fcの周波数を有するアナログ方式のPWM信号を出力する。
【0025】
再び
図4を参照するに、所定のキャリア周波数を有するPWM信号V
1が生成されれば、エラー補正及び周波数変調部420は、負帰還された出力信号V
5と入力PWM信号V
1とを比較して、エラーを補正する一方、入力PWM信号V
1に備えられたキャリア周波数成分を除去し、既存のキャリア周波数と異なるスイッチング周波数成分をPWM信号V
1に付加する。
【0026】
具体的に、補正部421は、PWM信号生成部410から出力されたPWM信号V
1と、パワー増幅部430から出力されて、利得調節部424を通じて利得値が調節された負帰還された出力オーディオ信号V
5との差値を計算して出力する。負帰還により、入力オーディオ信号V
1と出力オーディオ信号V
5との間のエラーは補正される。低域通過フィルタ422は、補正部421から出力される信号V
2に備えられた高周波成分を除去し、オーディオ信号成分のみを通過させる。ここで、高周波成分には、入力PWM信号V
1に備えられたキャリア周波数成分だけでなく、パワー増幅部430を駆動するためのスイッチング周波数成分を含む。後述するように、本発明の実施形態によれば、入力PWM信号V
1に備えられたキャリア周波数と、パワー増幅部430を駆動するためのスイッチング周波数とは異なるため、補正部421を通じて出力される補正されたPWM信号V
2には、低帯域のオーディオ信号、入力PWM信号V
1のキャリア成分、及び出力PWM信号V
5のスイッチング周波数成分が共存する。低域通過フィルタ422は、補正されたPWM信号V
2から高周波成分のキャリア成分及びスイッチング周波数成分を除去し、低帯域のオーディオ信号のみを出力する。
【0027】
周波数変調部423は、入力オーディオ信号V
1のキャリア成分が有する周波数と異なる周波数を有するスイッチング周波数成分が付加されるように、補正されたPWM信号V
3を変調する。新たなスイッチング周波数成分を付加するために、多様な周波数変調方式が適用されるが、一例としてシグマデルタ変調方式を適用できる。代案として、周波数変調部423は、出力端子が負帰還を通じて入力端子に連結されたセルフオシレーションを通じて、補正されたPWM信号V
3を変調できる。その他にも、他の効率的な変調方法がその代わりに利用される。周波数変調部423から出力されるPWM信号V
4は、入力PWM信号V
1とは異なる周波数のスイッチング周波数を有する。パワー増幅部430は、変調されたPWM信号V
4のスイッチング周波数によって、PWM信号V
4を増幅する。フィルタ部440は、パワー増幅部430の出力信号V
5に備えられた高周波成分を除去する。PWM方式の増幅装置では、出力信号が高速にスイッチングされ、パルスの振幅が非常に大きいため、スパイク性パルスが持続的に発生しうる。これによって、周辺部品に電磁波干渉(electro−magnetic interference:EMI)を発生させる可能性がある。電磁波干渉の量が少ない場合には、フィルタ部440は省略する。
【0028】
図7Aないし
図7Dは、
図4の本発明の一実施形態によるスイッチングパワー増幅装置による信号処理過程を説明するための参照図である。
【0029】
図4のPWM信号生成部410から出力されるPWM信号V
1について周波数領域で説明する。
図7Aに示したように、低周波帯域のオーディオ信号成分と、N×fsの周波数を有する高周波帯域のキャリア信号成分とに分類できる。補正部421でPWM信号V
1と負帰還された出力オーディオ信号V
5との差値を計算して出力される補正されたPWM信号V
2には、
図7Bに示したように、入力PWM信号V
1のオーディオ信号及びキャリア信号成分だけでなく、負帰還を通じて入力された出力信号のスイッチング周波数成分Fswが共存する。
図7Cに示したように、低域通過フィルタ422は、補正されたPWM信号V
2の成分のうち、高周波帯域のキャリア信号及びスイッチング周波数成分を除去し、オーディオ信号のみを通過させる。
図7Dに示したように、周波数変調部423は、パワー増幅部423の動作のために、低域通過フィルタ422の出力信号V
3を変調して、既存のキャリア信号の周波数とは異なる周波数を有するスイッチング周波数成分Fswを付加して、変調されたPWM信号V
4を出力する。前述したように、パワー増幅部430は、新たに付加されたスイッチング周波数成分Fswを利用して、高周波数でPWM信号を増幅する。
【0030】
図8は、
図4の本発明の一実施形態によるスイッチングパワー増幅装置の構成を詳細に示す回路図である。
図8では、説明の便宜のために、エラー補正及び周波数変調部420の具体的な回路図を中心に示した。
図8において、810は、
図4のエラー補正及び周波数変調周波数変調部420に対応する。
【0031】
前述したように、フィルタリングされたPWM信号に新たなスイッチング周波数成分を付加するために、シグマデルタ変調方式を適用できる。
図8を参照するに、周波数変調部816は、PWM信号S2の負帰還のための第1負帰還経路814、及びエラー値を補正してセルフオシレーションを行うOPアンプ815を備える。ここで、OPアンプ815は、第2負帰還経路820を通じて入力される出力PWM信号と入力PWM信号との差値を計算して、
図4の補正部421の機能を行うと共に、セルフオシレーションを通じて周波数変調部423の機能を行う。第1負帰還経路814は、OPアンプ815と共に
図4の周波数変調部423の機能を行う一方、低域通過フィルタ422として動作する。
【0032】
所定のキャリア周波数を有する入力PWM信号S1は、OPアンプ815を通じてセルフオシレーションされて、入力PWM信号S1が有するキャリア周波数と異なるスイッチング周波数を有するPWM信号S2に変調される。この時、OPアンプ815の出力信号の周波数変化は、第1負帰還経路814に位置したキャパシタC1,C2及び抵抗R4、パワー増幅部830の伝達遅延によって決定される。パワー増幅部830の伝達遅延が十分に小さいと仮定し、OPアンプ815の入力信号であるPWM信号S1の周波数をf1、OPアンプ815の出力信号であるPWM信号S2の周波数をf2、パワー増幅部830の入力インピーダンスをRin、kを所定の定数とすれば、OPアンプ815から出力されるPWM信号S2の周波数f2は、入力PWM信号S1の周波数f1に関係なく(k×
Rin+2R1×C)/(Rin×4×C1×C2)に比例する。したがって、本発明の実施形態によれば、かかるパラメータを調節することで、パワー増幅部830の駆動のためのスイッチング周波数を新たに設定できる。
【0033】
パワー増幅部830の駆動のためのスイッチング周波数の値は、必要に応じて多様に設定される。例えば、パワー増幅部830の増幅効率を高めるためには、入力PWM信号S1のキャリア周波数より変調されたPWM信号S2のスイッチング周波数がさらに低い値を有するようにパラメータを設定し、より広帯域の周波数範囲でPWM信号を増幅しようとする場合には、入力PWM信号S1のキャリア周波数より変調されたPWM信号S2の周波数がさらに高い値を有するように、エラー補正及び周波数変調部810内の抵抗及びキャパシタの値を設定することが望ましい。
【0034】
図8では、2次のシグマデルタ変調方式を適用する場合を示したが、これに限定されず、2次以上のシグマデルタ変調方式を適用して、入力PWM信号とは異なるスイッチング周波数を有するPWM信号を生成させることができる。前述したように、エラー補正及び周波数変調部810で新たに付加されたスイッチング周波数を有するPWM信号S2により、パワー増幅部830は、スイッチング動作されて増幅したPWM信号を出力する。
【0035】
第2負帰還部820は、パワー増幅部830で出力された信号をOPアンプ815の(−)端子に伝達する負帰還経路であって、パワー増幅部830の出力PWM信号S2の利得値を調節し、利得値が調節された出力PWM信号と入力PWM信号との間のエラーを補正するのに利用される。
【0036】
図9は、
図4のパワー増幅部430及び復調フィルタ部440の一実施形態を示す回路図である。
図9を参照するに、パワー増幅部910は、二つのFETトランジスタP1,P2を備える。パワー増幅部910のFETトランジスタP1,P2は、エラー補正及び周波数変更部810で設定された新たなスイッチング周波数を有する第2PWM信号S2により、プッシュ・プルモードで動作する。すなわち、FETトランジスタP1がスイッチオンされる間に、FETトランジスタP2はスイッチオフされ、FETトランジスタP2がスイッチオンされる間に、FETトランジスタP1はスイッチオフされる動作が反復されて、第2PWM信号S2を電力増幅する。
【0037】
フィルタ部920は、インダクタ921及びキャパシタ922から構成され、パワー増幅部910の出力信号に備えられた高周波成分を除去する。
【0038】
前述した本発明によれば、入力PWM信号に備えられたキャリア成分の周波数と異なるスイッチング周波数を有するように、入力PWM信号を変調することで、パワー増幅部の周波数特性を改善する一方、非線形性を補正できる。
【0039】
図10は、本発明によるスイッチングパワー増幅装置の制御方法を示すフローチャートである。
図10を参照するに、ステップ1010で、入力オーディオ信号を、所定のキャリア周波数を有するPWM信号に変換する。
【0040】
ステップ1020で、PWM信号に備えられたオーディオ信号と負帰還された出力オーディオ信号との差値を補正して、補正されたPWM信号を出力する。具体的に、入力PWM信号とパワー増幅部から負帰還された出力PWM信号とを比較して、その差値を入力PWM信号に加減することで、エラーが補正される。
【0041】
ステップ1030で、低域通過フィルタを利用して、補正されたPWM信号に備えられた高周波成分を除去する。前述したように、入力PWM信号に備えられたキャリア周波数と、パワー増幅部を駆動するためのスイッチング周波数とは異なるため、補正部を通じて出力される補正されたPWM信号には、低帯域のオーディオ信号、入力PWM信号のキャリア成分、及び出力PWM信号のスイッチング周波数成分が共存する。したがって、低域通過フィルタを利用して、補正されたPWM信号から高周波成分のキャリア成分及びスイッチング周波数成分を除去し、低帯域のオーディオ信号のみを出力する。
【0042】
ステップ1040で、入力PWM信号に備えられたキャリア周波数と異なるスイッチング周波数を有するように、補正されたPWM信号を変調する。ステップ1030で高周波成分のスイッチング周波数成分が除去されたため、パワー増幅部の駆動のための新たなスイッチング周波数をPWM信号に付加する必要がある。したがって、本発明では、シグマデルタ変調方式またはセルフオシレーションを通じて、補正されたPWM信号に新たなスイッチング周波数成分を付加する変調を行う。
【0043】
ステップ1050で、変調されたPWM信号によってパワー増幅部を駆動して、PWM信号を増幅する。
【0044】
以上のように、本発明は、限定された実施形態と図面により説明されたが、本発明が前記の実施形態に限定されるものではなく、これは、当業者ならば、かかる記載から多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明の思想は、特許請求の範囲のみによって把握されねばならず、これと均等であるか、または等価的な変形は、いずれも本発明の思想の範疇に属するといえる。
上記の実施形態に加えて、以下の付記を開示する。
(付記1)
スイッチングパワー増幅装置において、
入力オーディオ信号を、所定のキャリア周波数を有するパルス幅変調信号に変換するパルス幅変調信号生成部と、
前記パルス幅変調信号に備えられたオーディオ信号と負帰還された出力オーディオ信号との差値を補正して、補正されたパルス幅変調信号を出力する補正部と、
前記補正されたパルス幅変調信号に備えられた高周波成分を除去する低域通過フィルタと、
前記所定のキャリア周波数と異なるスイッチング周波数を有するように、前記補正されたパルス幅変調信号を変調する周波数変調部と、
前記変調されたパルス幅変調信号の電力を増幅するパワー増幅部と、を備えるスイッチングパワー増幅装置。
(付記2)
前記周波数変調部は、
シグマデルタ変調方式を利用して、前記補正されたパルス幅変調信号を変調することを特徴とする付記1に記載のスイッチングパワー増幅装置。
(付記3)
前記周波数変調部は、
セルフオシレーションを通じて、前記補正されたパルス幅変調信号を変調することを特徴とする付記1に記載のスイッチングパワー増幅装置。
(付記4)
前記周波数変調部の出力端子は、負帰還を通じて入力端子に連結されることを特徴とする付記3に記載のスイッチングパワー増幅装置。
(付記5)
前記パルス幅変調信号は、デジタル信号であることを特徴とする付記1に記載のスイッチングパワー増幅装置。
(付記6)
前記パルス幅変調信号生成部は、
デジタル入力PCM(Pulse Code Modulation)信号をアナログPCM信号に変換する変換部と、
前記キャリア周波数を有する三角波信号を発生させる三角波発生部と、
前記三角波信号と前記アナログPCM信号とを比較して、前記キャリア周波数のパルス幅変調信号を生成する比較部と、を備えることを特徴とする付記1に記載のスイッチングパワー増幅装置。
(付記7)
前記出力オーディオ信号の負帰還経路上に、前記出力オーディオ信号の利得値を調節する利得値調節部をさらに備えることを特徴とする付記1に記載のスイッチングパワー増幅装置。
(付記8)
前記周波数変調部は、前記入力パルス幅変調信号のキャリア周波数より低いスイッチング周波数を有するように、前記補正されたパルス幅変調信号を変調して、前記パワー増幅部の増幅効率を高めることを特徴とする付記1に記載のスイッチングパワー増幅装置。
(付記9)
前記周波数変調部は、前記入力パルス幅変調信号のキャリア周波数より高いスイッチング周波数を有するように、前記補正されたパルス幅変調信号を変調して、広帯域の周波数範囲でパルス幅変調信号を増幅することを特徴とする付記1に記載のスイッチングパワー増幅装置。
(付記10)
スイッチングパワー増幅制御方法において、
入力オーディオ信号を、所定のキャリア周波数を有するパルス幅変調信号に変換するステップと、
前記パルス幅変調信号に備えられたオーディオ信号と負帰還された出力オーディオ信号との差値を補正して、補正されたパルス幅変調信号を出力するステップと、
前記補正されたパルス幅変調信号に備えられた高周波成分を除去するステップと、
前記入力オーディオ信号を変換した入力パルス幅変調信号のキャリア周波数と異なるスイッチング周波数を有するように、前記補正されたパルス幅変調信号を変調するステップと、
前記変調されたパルス幅変調信号の電力を増幅するステップと、を含むスイッチングパワー増幅制御方法。
(付記11)
前記変調するステップは、シグマデルタ変調方式を利用して、前記補正されたパルス幅変調信号を変調することを特徴とする付記10に記載のスイッチングパワー増幅制御方法。
(付記12)
前記変調するステップは、セルフオシレーションを通じて、前記補正されたパルス幅変調信号を変調することを特徴とする付記10に記載のスイッチングパワー増幅制御方法。
(付記13)
前記補正するステップは、
前記入力パルス幅変調信号と、パワー増幅部から負帰還を通じて出力される出力パルス幅変調信号とを比較するステップと、
前記入力パルス幅変調信号と前記負帰還された出力パルス幅変調信号との差値を、前記入力パルス幅変調信号から減算するステップと、を含むことを特徴とする付記10に記載のスイッチングパワー増幅制御方法。
(付記14)
前記補正するステップは、
前記入力パルス幅変調信号と、パワー増幅部から負帰還を通じて出力される出力パルス幅変調信号とを比較するステップと、
前記入力パルス幅変調信号と前記負帰還された出力パルス幅変調信号との差値を、前記入力パルス幅変調信号に加えるステップと、を含むことを特徴とする付記10に記載のスイッチングパワー増幅制御方法。
(付記15)
前記変調するステップは、
前記補正されたパルス幅変調信号を変調して、前記補正されたパルス幅変調信号として、前記入力パルス幅変調信号のキャリア周波数より低いスイッチング周波数を有させることで、前記パワー増幅部の増幅効率を高め、前記補正されたパルス幅変調信号を変調して、前記補正されたパルス幅変調信号として、前記入力パルス幅変調信号のキャリア周波数より高いスイッチング周波数を有させることで、広帯域の周波数範囲でパルス幅変調信号を増幅することを特徴とする付記10に記載のスイッチングパワー増幅制御方法。