(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態1)
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、発泡樹脂からなる断熱材111および保持具16からなる断熱パネル11は、複数枚積層されて、合成樹脂シート材よりなり、袋状をなす熱遮断性の包装シート12により包装されている。前記断熱材111は、ポリスチレン樹脂発泡体(いわゆる発泡スチロール)、ポリエチレン樹脂発泡体またはポリプロピレン樹脂発泡体から選ばれる少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂発泡体により構成されていることが望ましい。前記包装シート12を構成する合成樹脂シート材は、ポリプロピレン,ポリエチレン,塩化ビニールから選ばれる少なくとも1種以上の樹脂からなることが望ましい。なお、この実施形態では、断熱パネル11を複数枚積層して熱遮断性の包装シート12で包装しているが、1つの断熱パネル11を熱遮断性の包装シート12により包装して包装体15としてもよい。
【0014】
包装シート12は、その袋の開放側の端部13が巾着絞り状に結着されて、閉鎖されている。なお、この結着方法は、巾着絞り状以外に、結び目をつくって結着したり、溶着によって結着したり、粘着テープによって封止したりするなど、他の方法を選択できる。この複数枚の断熱パネル11と閉鎖状態の包装シート12とにより包装体15が構成されている。また、図示はしないが、複数枚の断熱パネル11を袋状のラミネート加工紙(以下、ラミネート紙という)よりなる包装シート12によって包装してもよく、このラミネート紙よりなる包装シート12の開口部は粘着テープによって封止される。ラミネート紙としては、紙にポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂をラミネートしたものが用いられる。
【0015】
前記断熱パネル11を構成する発泡樹脂製の断熱材111には、微細な炭素粒子が混合されている。本実施形態においては、炭素粒子として、その炭素粒子が結晶化されたグラファイト粒子が用いられている。グラファイト粒子は黒色であるため、断熱材111は全体として灰色を呈している。グラファイト粒子の大きさは、1〜20μm(マイクロメートル)程度である。この断熱パネル11は、建物の床や壁に断熱用として用いられるものであって、断熱パネル11を構成する断熱材111の端面(
図1の状態では側面)に形成された溝(図示しない)には、断熱パネル11を建築物の木枠などの所要箇所(以下、軸組と総称する)に取り付けるための合成樹脂製または金属製の保持具16が支持されている。
【0016】
前記包装シート12は、前記保持具16が断熱パネル11の断熱材111から脱落することを防止したり、断熱パネル11が汚損したりすることを防ぐためのものである。断熱パネル11を構成する断熱材111の広い面積の側面には、前記軸組に対するこの断熱パネル11の組み付け方法や組み付け位置などの断熱パネル11の施工に関する情報(例えば、断熱パネル11が敷設される軸組の座標などの位置情報)が印刷されたり、同情報が印刷された紙やシートが貼付されたり、手書きにより表記されたりしている。なお、貼付された紙やシートは容易に剥ぎ取ることができるようになっている。
【0017】
本実施形態において、合成樹脂製の包装シート12は、厚さが5〜30μmの範囲内であって、透明な合成樹脂基材に対して白色や青色の顔料が配合された白色や青色を呈したものである。この顔料の配合量は、全体に対する重量比で2〜10%(パーセント)の範囲内である。顔料の配合量が10%を越えると、包装シート12の強度が低下して、好ましくない。また、ラミネート紙よりなる包装シート12は、包装強度が十分であれば、その厚さは限定されず、例えば、1平方メートル当たりの重量、いわゆるツボ量が25〜150g(グラム)の範囲内であればよい。
【0018】
白色顔料としては、酸化チタン、炭酸カルシウムまたは亜鉛華から選ばれる少なくとも1種以上が望ましい。
合成樹脂製の包装シート12は、その全体に、複数の通気口14が均一密度で分布されているものと、通気口14が形成されていないものとが用意され、どちらか一方が選択して用いられる。通気口14は、包装体15の内部温度を低下させるためのものである。通気口14を有する包装シート12の場合、この通気口14は、通気口径が3〜30mm(ミリメートル)の範囲内で、全通気口14の包装シート12の全面積に対する開口率,言い換えれば単位面積に対する開口率は0.6〜15%の範囲内である。開口率が15%を越えると、包装シート12の強度が低下するだけではなく、雨水や塵埃などが包装体15内に侵入しやすく、好ましくない。ラミネート紙よりなる包装シート12は、通気口14を有しない。
【0019】
以上のように構成された包装シート12を用いて保持具16を有する断熱パネル11を包装して、包装体15とする。この包装体15は、工場や倉庫などから施工現場に搬送される。そして、施工現場において、断熱パネル11が包装シート12から取り出された後、前記保持具16を介して建物の軸組に組み付けられる。この場合、断熱パネル11の断熱材111の側面には、施工場所や施工方法、断熱パネル11が敷設される軸組の位置情報などの情報が記されているため、施工業者は、その情報に基づいて、誤りなく、しかも能率良く施工を行なうことができる。
【0020】
また、断熱パネル11を包装シート12によって包装しているため、保持具16の断熱材111からの脱落や紛失を避けることができる。従って、保持具16を断熱材111に取り付けなおしたり、保持具16を探したり、補充したりする必要がなく、施工作業効率の低下を回避できる。
【0021】
さらに、このような断熱パネル11に表記された情報を包装シートによって保護することができ、断熱パネル11の搬送中にこれらの情報が毀損されることがない。
そして、この包装体15の搬送や施工現場における仮置きなどに際して、包装体15を、例えば夏期の晴天時における屋外に放置しても、包装シート12が太陽光を遮断するとともに、反射させるため、包装シート12内の断熱パネル11に到達する太陽光の量が少なくなる。従って、グラファイト粒子の発熱度合いを少なくできて、断熱パネル11における断熱材111の熱による変形を防止できる。
【0022】
ちなみに、顔料が配合されていない合成樹脂製の包装シートにより前記断熱パネル11を包装して、包装体15を、例えば夏期の晴天時における屋外に放置した場合、顔料が配合されていない包装シートは透明性が高く、従って、太陽光の透過率が高い。このため、断熱材111内の黒色を呈するグラファイト粒子が大量の太陽光の輻射を受けて集熱し、高温となる。これによって、断熱材111がグラファイト粒子の周囲から軟化され、場合によっては溶解されるおそれがある。このような状態になると、断熱材111の表面に凹凸が表われて、平面度が損なわれて、その表面が粗状になる。そして、その状態が顕著になって明確に認められると、断熱パネル11の製品価値が低下する。
【0023】
(実験例)
以下に、複数種類の包装シート12を用意して、それらの包装シート12の作用をテストした例を示す。
【0024】
図2は、無風状態の室内において、室温が摂氏25度の条件下におけるテスト状態を示している。
図2においては、グラファイト粒子が混合された断熱材111を、ラミネート紙よりなる包装シート12及びポリエチレン製の包装シート12内にそれぞれ封入して、この両者により被検体21が構成されている。なお、このテストにおいては、包装シート12によって包装されることなく、剥き出し状態の断熱材111よりなる被検体21も用いられる。
【0025】
包装シート12内の断熱材111の表面に熱電対よりなる温度センサ22が付設され、この温度センサ22により断熱材111の表面温度が検出される。また、包装シート12の表面温度が、サーモグラフィーによって検出され、このサーモグラフィーとして、テストでは、株式会社アピステによって販売された製品名「FLIR赤外線サーモグラフィーC2」が用いられる。
【0026】
そして、赤外線電球24からの光が前記被検体21に対して直接照射される。テストでは、赤外線電球24として、岩崎電気株式会社製の250W(ワット)電球である「アイ赤外線電球IR100/110V250WRH」が用いられている。そして、被検体21が夏期晴天時の昼頃の太陽光と同等なレベルの照射光を前記赤外線電球24から受けて、照射を受けた面が太陽光を受けた場合と同等なレベルの温度となるように、つまり、夏期晴天時における昼頃と同条件になるように、赤外線電球24と被検体21との間の距離αが、390mmに設定されている。
【0027】
包装シート12は、赤外線電球24と対向する部分の表面温度が前記サーモグラフィーによって検出される。前記温度センサ22は赤外線電球24と対向する部分に設置され、同部分の表面温度が検出される。
【0028】
図3及び
図5は、包装シート12を有することなく、断熱材111が剥き出しの被検体21Aと、包装シート12が異なる7種類の被検体21B〜21Hに対して、
図2の条件下において赤外線電球24により光を照射する試験を行った結果を示すものである。すなわち、被検体21A〜21Hと赤外線電球24とが前記距離α分だけ離れた位置関係において、赤外線電球24を点灯するとともに、その点灯を継続し、60分経過したところで包装シート12の表面温度と断熱材111の表面温度とを計測した。その測定結果が
図3のグラフ及び
図5の表に示されている。
【0029】
合成樹脂製の包装シート12は、通気口14が形成されていないポリエチレンまたはポリプロピレン製である。ラミネート紙より包装シート12も通気口14は形成されていない。そして、剥き出しの被検体21Aの内訳と、合成樹脂製の包装シート12及びラミネート紙よりなる包装シート12を用いた7種類の被検体21B〜21Hの内訳は以下の通りである。
【0030】
被検体21A:断熱材111は包装されることなく、剥き出し状態である。
被検体21B:1平方メートル当たり75gの重量の厚さであって、薄茶色を呈するラミネート紙によって断熱材111が包装されている。
【0031】
被検体21C:1平方メートル当たり70gの重量の厚さであって、薄茶色を呈するラミネート紙によって断熱材111が包装されている。
被検体21D:厚さ10μmで、青色顔料が重量比で5%配合された合成樹脂製の包装シート12によって断熱材111が包装されている。
【0032】
被検体21E:厚さ20μmで、青色顔料が重量比で8%配合された合成樹脂製の包装シート12によって断熱材111が包装されている。
被検体21F:厚さ25μmで、白色顔料が重量比で3%配合された合成樹脂製の包装シート12によって断熱材111が包装されている。
【0033】
被検体21G:厚さ25μmで、白色顔料が重量比で8%配合された合成樹脂製の包装シート12によって断熱材111が包装されている。
被検体21H:厚さ20μmで、顔料が含まれることなく透明な合成樹脂製の包装シート12によって断熱材111が包装されている。
【0034】
図3及び
図5から明らかなように、断熱材111の表面温度は、被検体21Aが摂氏88.5度、被検体21Bが66.2度、被検体21Cが78.5度、被検体21Dが92.1度、被検体21Eが93.9度、被検体21Fが95.0度、被検体21Gが90.6度、被検体21Hが99.5度であった。従って、包装されていない被検体21Aを除けば、被検体21Bの表面温度が最も低く、被検体21C,21G,21D,21E,21F,21Hがこれに次ぐ。目視確認においては、被検体21B,21C,21D,21E,21F,21Gの断熱材111に変化が見られない。被検体21Hの断熱材111にはその軟化に基づいて表面の一部が凹凸状になった変化、つまり変形が確認され、製品価値を損ねるものであることが判った。なお、被検体21Aと被検体21Hとの比較から理解できるように、本発明の課題は、炭素粒子入りの断熱材を包装した場合に特異的に生じるものであり、炭素粒子入り断熱材であっても、包装されていない場合には生じない課題である。
【0035】
また、赤外線電球24の60分間の点灯時における包装シート12の表面温度は、被検体21Bが65.0度、被検体21Cが71.3度、被検体21Dが98.1度、被検体21Eは97.1度、被検体21Fが95.1度、被検体21Gが86.1度,被検体21Hが98.4度であった。そして、いずれの包装シート12にも変化は確認されなかった。
【0036】
なお、本実施形態で使用される包装シートは、輻射熱を20%以上遮断できる。発明者の知見によれば、グラファイト入りのポリスチレン樹脂発泡体の表面温度が、赤外線ランプの照射で摂氏99.5度まで上昇するような条件下でも、輻射熱を20%以上遮断できれば、断熱材111の表面温度は摂氏95度以下に調整することができる。
【0037】
以上のように、包装シート12がラミネート紙の場合は、断熱材111及び包装シート12の変形を抑制できる。また、包装シート12が通気口14を有しない合成樹脂の場合は、包装シート12の顔料の配合量が5%以上であれば、断熱材111の変形を抑制できる。
【0038】
図4及び
図6は、包装シート12を通気口14が形成された合成樹脂製のものとし、その包装シート12を用いた被検体21F,21Gに対して
図2の条件下においてテストを行なったものである。前述のように、被検体21Fは、厚さ25μmで、白色顔料が重量比で3%配合された包装シート12によって断熱材111が包装されている。被検体21Gは、厚さ25μmで、白色顔料が重量比で8%配合された包装シート12によって断熱材111が包装されている。そして、被検体21Fは1種類、被検体21Gは包装シート12の通気口14の開口率に差違を持たせた6種類である。なお、
図4及び
図6には、前記被検体21F,21Gとの比較のために、包装シート12による包装無し状態の被検体21Aを示している。
【0039】
すなわち、被検体21Fにおいては、通気口14全体に対する開口率が2.3%の1種類である。被検体21Gにおいては、通気口14全体に対する開口率がそれぞれ0.6%,2.3%,3.1%,4.0%,5.1%,10.1%の6種類である。
【0040】
テストの結果、被検体21Fの断熱材111の表面温度は、86.1度、包装シート12の表面温度は、86.8度であった。
また、各被検体21Gの断熱材111の表面温度は、開口率が異なるごとに、それぞれ87.7度,86.5度、85.2度、81.2度、77.0度、77.3度であった。各被検体21Gの包装シート12の表面温度は、開口率が異なるごとに、それぞれ86.2度,83.7度、84.2度、84.4度、80.2度、78.4度であった。従って、これらの被検体21F,21Gにおいては、断熱材111の表面には変化が認められなかった。また、包装シート12にも変化は認められなかった。
【0041】
以上の結果から、通気口14の開口率が0.6%以上であれば、赤外線電球24による60分間の照射を継続しても、断熱材111の表面温度は87.7度以下であって、当然、断熱材111及び包装シート12に問題は生じない。通気口14の開口率が10.1%を越えれば、断熱材111及び包装シート12の表面温度はさらに低下することは明らかである。そして、包装シート12の通気口14の開口率が0.6%のものと、2.3%のものとにおける断熱材111及び包装シート12の表面温度の差違を見れば、例えば、開口率が0.3%であっても、断熱材111の表面温度が90度未満となることは明らかである。
【0042】
(実施形態の効果)
以上の実施形態から明らかなように、本実施形態では、以下の効果を得ることができる。
【0043】
(1)グラファイト粒子が混合されるとともに、保持具16が取り付けられた断熱パネル11を包装シート12により包装しているため、保持具16の脱落を回避することが可能になる。従って、断熱パネル11の汚損を抑えることができるとともに、軸組に対する断熱パネル11の組み付けに際して、保持具16が紛失したりすることなく、組み付け作業を容易かつ能率よく行なうことができる。しかも、熱遮断性を有する包装シート12として、ラミネート紙を用いている。あるいは、包装シート12として透明合成樹脂基材に白色顔料などの顔料を配合したものを用いている。このため、例えば夏期の晴天時の太陽光が降り注ぐ条件下、あるいはそれと同等の条件下(例えば、白熱電球の近傍)に断熱パネル11を包装シート12によって包装した包装体15を長時間放置しても、グラファイト粒子が混合された断熱パネル11の断熱材111の変形を抑制できる。よって、断熱パネル11の外観低下や機能低下による製品価値の損失を回避できる。従って、高品質の断熱パネル11を建物に組み込むことができる。
【0044】
(2)包装シート12に対して顔料を配合すれば、包装シート12に通気口14を形成しなくても、グラファイト粒子が混合された断熱材111の変形を抑制できる。
(3)前記顔料の配合量を3〜8%の範囲内にすれば、包装シート12の強度低下を回避して、強固な包装状態を得ることができる。
【0045】
(4)前記包装シート12として、白色顔料が配合されて、白色を呈するものを用いれば、包装シート12の表面反射量が多くなって、断熱材111が受ける輻射熱量を低下できて、断熱材111及び包装シート12の変形をさらに有効に抑制できる。
【0046】
(5)前記包装シート12として、複数の通気口14が形成されたものを用いれば、通気口14を介して包装シート12の内外の空気が入れ替わり、包装シート12の内部温度を低下させることができる。この結果、断熱材111の表面温度及び包装シート12の表面温度を有効に低下させて、断熱材111及び包装シート12の変形をより確実に防止できる。なお、包装シート12に複数の通気口14が形成されることにより、包装シート12内の結露が防止される。
【0047】
(6)前記包装シート12の単位面積に対する通気口14の開口率を0.
6〜
15%にすれば、包装シート12の強度に問題を生じることなく、断熱材111の表面温度及び包装シート12の表面温度を適切に低下させて、断熱材111及び包装シート12の変形を防止できる。前記開口率を4.0パーセント以上にすれば、断熱材111及び包装シート12の熱による変形を有効に防止でき、前記開口率を5.1パーセント以上にすれば、さらに有効に変形を防止できる。
【0048】
(7)包装シート12としてラミネート紙を用いれば、包装シート12に通気口14を形成しなくても、断熱材111の変形を有効に防止できる。
(実施形態2)
本発明は、前記実施形態1に限定されるものではなく、実施形態1を以下のように変更して具体化することもできる。
【0049】
・包装シート12の顔料として、白、青以外の色、例えば、赤色や緑色、あるいは灰色のものを用いること。この場合、顔料は薄い色が好ましい。
・包装シート12により断熱パネル11を1枚ずつ包装すること。
【0050】
・包装シート12に配合される顔料に代えて染料を用いること。
・包装シート12として、紙や合成樹脂シートよりなる基材の表面に、アルミニウムなどよりなる金属層が蒸着などにより形成されたものを用いること。このように構成されたラミネート紙を包装シート12として用いた場合は、前記実施形態と同様な作用を得ることができる。特に、金属層を有するラミネート紙を用いれば、外部からの包装シート内への光の透過を阻止できるため、さらに有効な作用を得ることができる。
【0051】
・包装シート12としてクラフト紙を用いること。
・断熱材111を、スチロール樹脂発泡体以外のもの,例えばハニカム構造のものとすること。
【0052】
・断熱材111に混合される炭素粒子を、グラファイトと異なり、結晶構造を持たない炭素粒子とすること。
・軸組に組み付けられる用途の断熱材111以外の用途の断熱材を包装すること。例えば、水道配管や熱水配管を覆う筒状の断熱材を包装シート12によって包装すること。この場合、断熱材には、同断熱材を前記配管に取り付けるための保持具が備えられている。
【0053】
以下の(A)〜(F)項に示す包装体および包装方法も本発明に含まれる。
(A)前記包装シートの開口率が4.0パーセント以上である包装体。
(B)前記包装シートの前記開口率が5.1パーセント以上である包装体。
【0054】
(C)グラファイトが混合された断熱材を包装シートにより包装する包装方法において、前記包装シートとして、透明合成樹脂基材に顔料を配合したものを用い、その顔料の配合量が重量比で3〜10パーセントの範囲内である包装方法。
【0055】
(D)前記包装シートとして、白色顔料が配合されたものを用いる前記(C)項に記載の包装方法。
(E)前記包装シートとして、複数の通気口が形成されたものを用いる前記(C)項または(D)項に記載の包装方法。
【0056】
(F)前記包装シートの単位面積当たりの通気口の開口率が0.6〜
15パーセントの範囲内である前記(C)〜(E)項のうちのいずれか一項に記載の包装方法。