【文献】
Dependency on interleukin-1 of primary human in vitro T cell responses to soluble antigens,Plebanski, M et al.,Eur. J. Immunol.,1992年,vol. 22,page. 2353-2358
【文献】
Nambu, A et al.,IL-1β, but not IL-1α, is required for antigen-specific T cell activation and the induction of local inflammation in the delayed-type hypersensitivity responses,International Immunology,2006年,vol. 18, no. 5,p. 701-712
【文献】
Shlomo, Z et al.,IL-1 acts directly on CD4 T cells to enhance their antigen-driven expansion and differentiation,Proc Natl Acad Sci U S A,2009年,vol. 106, no. 17,p. 7119-7124
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ある量のIL−1β及びある量の少なくとも1つの抗原を含む適切な培養培地中において、被験体から単離された血液試料又は未分画PBMC試料を培養することからなる工程を含む、該血液試料又はPBMC試料中の抗原(Ag)特異的T細胞応答を刺激するための方法であって、ただし、該培養培地は、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、IL−4、及びFMS様チロシンキナーゼ3(Flt−3)リガンドからなる群より選択された分化剤を全く含まず、該方法は、検出可能な樹状細胞分化を全く誘導しない、該方法。
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗原特異的T細胞応答を刺激するための方法に関する。
【0002】
発明の背景
抗原(Ag)特異的T細胞応答の研究は、厄介な技術的課題をもたらす[Kern, Trends Immunol. 26:477, 2005]。これは、Ag特異的画分が一般的に、末梢血中に非常に低い出現頻度で示されるという事実に主に起因し、この特徴がその検出を困難なものとしている[Mallone, Clin.Immunol. 110:232, 2004]。この検出は、CD4+T細胞を考える場合には、さらにより問題のあるものとなる。なぜなら、これらの画分は、しばしば、そのCD8+の同等物よりもさらに低い出現頻度でしか存在しないからである[Homann, Nat.Med. 7:913, 2001; Seder, Nat.Immunol. 4:835, 2003]。多種多様な構造的又は機能的な解読値を使用してこのようなAg特異的T細胞(CD4+及びCD8+)を検出することを可能とするいくつかの検出戦略が現在利用可能である[Kern, Trends Immunol. 26:477, 2005]。しかしながら、全ての技術によって共有される1つの欠点は、Ag特異的CD4+T細胞を、エクスビボでは、およそ直接的に検出することがことができないことである。最も一般的には、これらの細胞を、5〜14日間のインビトロにおける培養工程を通して予め増殖させて、検出閾値に到達させる必要がある[Mallone, Clin.Immunol. 110:232, 2004]。近年、それらを、未分画の全血又は末梢血単核球(PBMC)試料から直接的に分化した樹状細胞と共に、適切なサイトカイン混液及び培養条件を使用して共培養することによって、Ag特異的T細胞応答を刺激することが可能であることが発見された(国際公開公報第2010/119033号及びMartinuzzi, Blood 118:2128, 2011)。かなりの利点を与えた該方法(acDC技術と命名)は、a)抗原の存在下でGM−CSF及びIL−4を含む培地中において血液試料又はPBMC試料を培養する工程、及びその後、b)DCを、腫瘍壊死因子(TNF)−α、プロスタグランジン(PG)E2及びインターロイキン(IL)−1βなどの分子の混液を用いて成熟させる工程からなる。
【0003】
発明の要約:
本発明は、抗原特異的T細胞応答を刺激するための方法に関する。特に、本発明は、ある量のIL−1β及びある量の少なくとも1つの抗原を含む適切な培養培地中において、被験体から単離された血液試料又はPBMC試料を培養することからなる工程を含む、該血液試料又はPBMC試料中の抗原(Ag)特異的T細胞応答を刺激するための方法に関する。
【0004】
発明の詳細な説明:
本発明者らは、今回、acDC技術の分化工程は必須ではなく、独特なインターロイキン(すなわちIL−1β)を用いて、PBMC試料又は血液試料からAg特異的T細胞応答を刺激することが可能であることを同定した。
【0005】
従って、本発明は、ある量のIL−1β及びある量の少なくとも1つの抗原を含む適切な培養培地中において、被験体から単離された血液試料又はPBMC試料を培養することからなる工程を含む、該血液試料又はPBMC試料中の抗原(Ag)特異的T細胞応答を刺激するための方法に関する。
【0006】
本明細書において使用する「PBMC」又は「末梢血単核球」又は「未分画PBMC」という用語は、全PBMC、すなわち、所与の亜集団群へと濃縮されていない丸い核を有する白血球の1集団群を指す。臍帯血単核球がさらに、この定義に含まれる。典型的には、本発明によるPBMC試料は、接着性PBMC(これは本質的に90%を超える単球からなる)又は非接着性PBMC(これはT細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、NKT細胞及びDC前駆体を含む)のみを含むための選択工程にかけられていない。それ故、本発明によるPBMC試料は、リンパ球(B細胞、T細胞、NK細胞、NKT細胞)、単球、及びその前駆体を含む。典型的には、これらの細胞を、血液の層を分離する親水性多糖であるフィコールを使用して全血から抽出することができ、PBMCは血漿の層の下に細胞輪を形成する。さらに、PBMCを、赤血球を優先的に溶解する低浸透圧性溶解を使用して全血から抽出することができる。このような手順は、当業者には公知である。
【0007】
本明細書において使用する「血液試料」又は「未分画血液試料」という用語は、被験体から単離され、適切な抗凝固剤(例えばヘパリンリチウム又はクエン酸ナトリウム)を含有するチューブ又は他の容器中に回収された粗血液標本を指す。臍帯血がさらにこの定義に含まれる。血液試料は未分画の全血であり、血漿及び血球(赤血球、白血球)を含有する。それは、新たに単離された血液試料(48時間未満)であっても、又は以前に入手し使用まで凍結して保存されていた血液試料でもよい。
【0008】
本明細書において使用する「被験体」という用語は、哺乳動物、例えばげっ歯類(例えばマウス又はラット)、ネコ、イヌ又は霊長類を指す。いくつかの態様において、該被験体はヒト被験者である。本発明による被験体は、健康な被験体であっても、又は所与の疾患を患う被験体であってもよい。
【0009】
PBMCの増殖、生存及び分化に適した任意の培養培地が使用され得る。典型的には、それは、ヒトの又は他の起源の血清及び/又は増殖因子及び/又は抗生物質を補充することのできる、栄養分(炭素源、アミノ酸)、pH緩衝液及び塩を含有する基礎培地からなり、これにIL−1β及び抗原を加える。典型的には、基礎培地は、RPMI 1640、DMEM、IMDM、X−VIVO又はAIM−V培地であり得、その全てが、市販されている標準培地である。
【0010】
本発明の態様においてPBMC試料よりもむしろ血液試料を培養する場合には、このような基礎培地の使用は不必要であり、培養培地としての役目を果たす血液中に直接、IL−1β及び抗原を加えることができる。
【0011】
本発明の重要な特徴は、培養培地が、国際公開公報第2010/119033号に記載のような分化剤、すなわち、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)及び/又はIL−4及び/又はFMS様チロシンキナーゼ3(Flt−3)リガンドを全く含まないことである。同じように、該物質は血液試料にも添加されない。
【0012】
本発明によると、ある量のIL−1βは、それが一旦調製されると(例えば実施例に記載のように0日目又は1日目に)試料中に直接添加される。
【0013】
細胞培養は、この目的に適した組織培養インキュベーターを使用して5%CO
2雰囲気中37℃で実施し得る。
【0014】
本明細書において使用する「IL−1β」という用語は、当技術分野におけるその一般的な意味を有し、インターロイキン−1βを指す。典型的には、IL−1βを、0.1〜1,000ng/ml、好ましくは1〜100ng/ml、さらにより好ましくは約10ng/mlの量で使用する。IL−1βを多種多様な起源から得ることができる。それは、精製IL−1βであっても、又は組換えIL−1βであってもよい。IL−1βは、例えばR&D Systems又はPeproTechのような種々の会社から市販されている。
【0015】
いくつかの態様において、IL−1βは、腫瘍壊死因子α(TNF−α)、プロスタグランジンE2(PGE2)、抗CD40モノクローナル抗体(mAb)、CD40リガンド(CD40L)組換えキメラタンパク質、インターフェロン−α(INF−α)、インターフェロン−γ(IFN−γ)、インターロイキン−7(IL−7)、リポポリ多糖(LPS)、CpGオリゴデオキシヌクレオチド、ポリイノシン・ポリシチジン酸(ポリI:C)、Pam3CysSerLys4(Pam3CSK4)、及びイミキモドからなる群より選択された少なくとも1つの物質と組み合わせて添加され得る。このような物質の組合せが使用され得る。該物質(群)は、免疫応答を刺激することが知られる物質であり、当業者は適切な濃度を選択することができるだろう。
【0016】
1つの態様において、Ag特異的T細胞応答はCD4+T細胞応答である。
【0017】
別の態様において、Ag特異的T細胞応答はCD8+T細胞応答である。
【0018】
本明細書において使用する「抗原」(「Ag」)という用語は、T細胞応答を誘起することができるタンパク質、ペプチド、核酸(例えばDNAプラスミド)、又は組織若しくは細胞の調製物を指す。いくつかの態様において、該Agは、組換えDNA技術によって、又は種々の組織若しくは細胞源からの精製によって得ることができるタンパク質である。このようなタンパク質は、天然のタンパク質に限定されず、例えば、選択されたアミノ酸配列を変化させることによって、又は異なるタンパク質の部分を融合することによって得られる改変タンパク質又はキメラ構築物も含む。本発明の別の態様において、該Agは、Fmoc生合成手順、大規模マルチピンペプチド合成、組換えDNA技術又は他の適切な手順によって得られる合成ペプチドである。本発明の別の態様において、該Agは、トランスフェクション、レンチウイルス若しくはレトロウイルスによる形質導入、ミニ遺伝子導入、又は他の適切な手順によって細胞に導入されたDNA若しくは他の適切な核酸配列によってコードされたタンパク質若しくはペプチドである。本発明の別の態様において、Agは、粗の組織若しくは細胞の調製物(例えば、生細胞又はアポトーシスを受けた細胞/細胞体)、又は当業者に公知の種々の生化学的手順(例えば固定、溶解、細胞成分分画、密度勾配分離)によって得られる部分精製された組織若しくは細胞の調製物である。
【0019】
いくつかの態様において、前記Agは、組換えDNA技術によって又は種々の組織若しくは細胞源からの精製によって得ることができるタンパク質である。典型的には、該タンパク質は、10アミノ酸より長い、好ましくは15アミノ酸より長い、さらにより好ましくは20アミノ酸より長い長さを有し、理論的な上限はない。このようなタンパク質は、天然のタンパク質に限定されず、例えば、選択されたアミノ酸配列を変化させることによって、又は異なるタンパク質の部分を融合することによって得られた、改変タンパク質又はキメラ構築物も含む。
【0020】
本発明の別の態様において、前記Agは合成ペプチドである。典型的には、該合成ペプチドは、3〜40アミノ酸長、好ましくは5〜30アミノ酸長、さらにより好ましくは8〜20アミノ酸長である。合成ペプチドを、Fmoc生合成手順、大規模マルチピンペプチド合成、組換えDNA技術、又は他の適切な手順によって得ることができる。このようなペプチドは、天然のペプチドに限定されず、例えば、選択されたアミノ酸配列を変化若しくは改変させることによって、又は異なるタンパク質の部分を融合することによって得られた、改変ペプチド、翻訳後修飾されたペプチド、又はキメラペプチドも含む。
【0021】
本発明の別の態様において、前記Agは、トランスフェクション、レンチウイルス若しくはレトロウイルスによる形質導入、ミニ遺伝子導入、又は他の適切な手順によって細胞に導入されたDNA若しくは他の適切な核酸配列によってコードされたタンパク質若しくはペプチドである。レシピエント細胞は、第三者の細胞(例えば同じPBMC/血液ドナーから又は関連のないドナーから得られた細胞株)、又はT細胞応答の刺激に使用された未分画のPBMC若しくは血液試料に存在するのと同じ細胞のいずれかであり得る。
【0022】
本発明の別の態様において、Agは、粗の組織若しくは細胞の調製物(例えば、生細胞又はアポトーシスを受けた細胞/細胞体)、又は当業者に公知の種々の生化学的手順(例えば固定、溶解、細胞成分分画、密度勾配分離)によって得られた部分精製された組織若しくは細胞の調製物である。
【0023】
当業者は、所望のT細胞刺激に依存して、適切なAgを選択することができる。
【0024】
いくつかの態様において、本発明の方法はさらに、刺激されたT細胞を検出することからなる工程を含む。
【0025】
刺激されたT細胞を検出するための方法は当業者には公知である。以下に記載の手順は、適切な方法のいくつかの例を提供する。しかしながら、当業者は、Agに応答したT細胞の刺激を評価するのに適した任意の方法を使用することができることを容易に解釈することができる。
【0026】
いくつかの態様において、前記方法は、酵素免疫スポット(ELISpot)アッセイからなり得る。前培養ウェルからの非接着細胞を、所望の抗サイトカイン捕捉抗体(抗体;例えば、抗IFN−γ抗体、抗IL−10抗体、抗IL−2抗体、抗IL−4抗体)でコーティングしておいたプレートに移す。顕色は、ビオチニル化二次抗体、及び標準的な比色定量又は蛍光定量検出法、例えばストレプトアビジン−アルカリホスファターゼ及びNBT−BCIPを用いて行なわれ、スポットを計数する。その後、ELISpotの解読値は、10
6個のPBMCあたりのスポット形成細胞(SFC)として表現される。
【0027】
いくつかの態様において、前記方法は、上清サイトカインアッセイからなり得る。培養上清中に放出されたサイトカインは、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、BD cytometric bead array、Biorad又はMilliporeサイトカインマルチプレックスアッセイ及びその他のアッセイなどの種々の技術によって測定される。
【0028】
いくつかの態様において、前記方法は、HLAクラスI又はクラスIIの多量体を使用し得る。この手順を用いて、特異的ペプチドエピトープを認識するAg反応性T細胞を、市販されている試薬(例えば、ProImmune MHC Class I Pentamers、Class II Ultimers;又はImmudex MHC Dextramers)、又は自家製の試薬、例えば米国エモリー大学のNIHテトラマー施設の試薬;デンマークのコペンハーゲン大学のS. Buus博士の試薬[Leisner et al., PLoSOne 3:e1678, 2008]、米国シアトルのベナロヤ研究所のG.T. Nepom博士の試薬[Novak et al., J.Clin.Invest. 104:R63, 1999]のいずれかを使用して検出する。
【0029】
いくつかの態様において、前記方法は、活性化マーカー(例えばCD69、CD25、CD137)のアップレギュレーションの検出に基づく。この手順を用いて、Ag特異的T細胞応答を、Ag認識後に膜上に露出される活性化マーカーのその差次的発現によって検出する。
【0030】
いくつかの態様において、前記方法はサイトカイン捕捉アッセイからなり得る。Miltenyi Biotechによって開発されたこのシステムは、そのサイトカイン応答によりAg特異的T細胞を可視化するためのELISpotの妥当な代替手段である。さらに、それは、関心対象のT細胞の直接的な選別及びクローニングを可能とする(以下参照)。
【0031】
いくつかの態様において、前記方法はCD154アッセイからなり得る。この手順は、詳細に記載されている[Chattopadhyay et al., Nat.Med. 11:1113, 2005; Frentsch et al., Nat.Med. 11: 1118, 2005]。それはAg特異的CD4+T細胞の検出に限定される。
【0032】
いくつかの態様において、前記方法はCD107アッセイからなり得る。この手順[Betts et al., J.Immunol.Methods 281:65, 2003]は、細胞障害能を有するAg特異的CD8+T細胞の可視化を可能とする。
【0033】
いくつかの態様において、前記方法はCFSE希釈アッセイからなり得る。この手順は、Ag認識後のその増殖によりAg特異的T細胞(CD4+及びCD8+)を検出する[Mannering et al., J.Immunol.Methods 283:173, 2003]。
【0034】
本発明の方法は、様々な適用を見出し得る。
【0035】
例えば、Ag特異的T細胞応答を刺激するための本発明の方法は、疾患を診断するため、及び、いくつかの設定における免疫療法の免疫学的効果をモニタリングするための両方に有用であり得る。
【0036】
典型的には、そのような態様において、少なくとも1つの疾患関連抗原が本発明の方法に使用される。
【0037】
いくつかの態様において、前記疾患は、自己免疫疾患からなる群より選択される。この群は、I型糖尿病(T1D)、多発血管炎性肉芽腫症(以前はウェゲナー肉芽腫症)、クローン病、セリアック病、及び多発性硬化症を含むがそれに限定されるわけではない。本発明の別の態様において、該疾患は、癌疾患からなる群より選択される。この群は、メラノーマ、大腸癌、腎臓癌、及び血液学的悪性疾患、例えば白血病、リンパ腫、及び多発性骨髄腫を含むがそれに限定されるわけではない。
【0038】
別の態様において、前記疾患は、感染症からなる群より選択される。この群は、結核菌、HIV、C型肝炎ウイルス、サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルスなどの感染病原体によって引き起こされる疾患を含むがそれに限定されるわけではない。
【0039】
別の態様において、前記疾患は、骨髄移植及び類似の手技に併発する移植片対宿主疾患である。
【0040】
診断適用のために、本発明の方法を使用して、疾患、好ましくは自己免疫疾患に関連した1つ以上のAg特異的T細胞応答を検出することができる。例えば、該方法を使用して、I型糖尿病に関連したプレプロインスリン又はグルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)特異的T細胞応答を検出することができる。
【0041】
本明細書において使用する「免疫療法をモニタリングする」という表現は、免疫調節剤のインビボでの投与後に所与の被験体において誘導されるT細胞応答の変化の測定を指す。モニタリング適用では、疾患の種類に応じて、異なる種類の状況が見られる。自己免疫疾患においては、免疫調節療法を使用して、病的な免疫応答を鈍らせることができる。この結果を達成するための1つの戦略は、多くの免疫調節剤に基づいた非Ag特異的介入に依拠する。例えば、薬剤、例えばシクロスポリンA(Stiller et al., Science 223:1362, 1984; Feutren et al., Lancet 19:119, 1986; Bougneres et al., Diabetes 39:1264, 1990)、ダクリズマブ、ミコフェノール酸モフェチル、ラパマイシン、インターロイキン−2、抗CD3モノクローナル抗体(Herold et al., N.Engl.J.Med. 346:1692, 2002; Keymeulen et al., N.Engl.J.Med. 352:2598, 2005)、抗CD20モノクローナル抗体、例えばリツキシマブ(Pescovitz et al., N.Engl.J.Med. 361:2143, 2009)、自己骨髄非破壊的造血幹細胞移植(Voltarelli et al., JAMA 297:1568, 2007)、自己臍帯血注入(Haller et al., Diabetes Care 32:2041, 2009)、ビタミンD、制御性T細胞適応応答が、T1Dの予防及び/又は介入のために試験されたか、試験中であるか、試験される可能性がある。第二のアプローチは、Ag特異的戦略、すなわち、免疫寛容誘発形態の疾患関連Agの投与に依拠する。例えば、(プロ)インスリン(DPT−1、N.Engl.J.Med. 346:1685, 2002; Skyler et al., Diabetes Care 28:1068, 2005; Nanto-Salonen et al., Lancet 372:1746, 2008; Fourlanos et al., Diabetes 60:1237, 2011)、(プロ)インスリンから導かれたペプチド(Orban et al., J.Autoimmun. 34:408, 2010; Thrower et al., Clin.Exp.Immunol. 155:156, 2009)、GAD(Ludvigsson et al., N.Engl.J.Med. 359:1909, 2008; Wherrett et al., Lancet 378:319, 2011; Axelsson et al., PLoS One 6:e29008, 2011; Ludvigsson et al., N.Engl.J.Med. 366:433, 2012)、NBI−6024(Alleva et al., Scand.J.Immunol. 63:59, 2006)、DiaPep277(Raz et al., DiabetesMetab.Res.Rev. 23:292, 2007)などの物質及びその組合せ、β細胞の抗原と組み合わせた抗CD3抗体(Bresson et al., J.Clin.Invest. 116:1371, 2006)、インビトロ又はインビボでのDCへのAgのローディング(Mukhopadhaya et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:6374, 2008)、エピトープHLA多量体(Casares et al., Nat.Immunol. 3:383, 2002; Masteller et al., J.Immunol. 171:5587, 2003; Mallone et al., Blood 106:2798, 2005)、関心対象のAgを産生するように遺伝子導入により改変されたラクトコッカス・ラクティス(L.lactis)(Takiishi et al., J.Clin.Invest. 122:1717, 2012)が、T1Dの予防及び/又は介入のために試験されたか、試験中であるか、試験される可能性がある。
【0042】
癌及び感染症においては、発病は、病的な免疫応答によって引き起こされるのではなく、むしろ免疫系による駆除を回避した組織細胞又は感染病原体によって引き起こされる。それ故、癌又は感染細胞/感染病原体に対する免疫応答は、疾患に拮抗しようとする生理学的適応である。これらの生理学的機序を、非Ag特異的戦略(例えば、メラノーマにおける単独で又は様々な薬剤と組み合わせた、細胞障害性Tリンパ球関連抗原4の遮断;Yuan et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:20410, 2008; Maker et al., Ann.Surg.Oncol. 12:1005, 2005)、又はAg特異的アプローチ、すなわち免疫原性形態の疾患関連Ag(群)の投与(いわゆるワクチン接種)のいずれかを使用して治療的にブーストすることができる。これらの後者のアプローチは、Ag(群)を単独で又は種々のアジュバント剤と組み合わせて投与することによって(例えば、メラノーマにおける腫瘍関連Agの投与;Di Pucchio et al., Cancer Res. 66:4943, 2006; Peterson et al., J.Clin.Oncol. 21:2342, 2003; Bystryn et al., Clin.CancerRes. 7:1882, 2001)、AgでパルスされたDCを投与することによって(例えば、メラノーマにおける腫瘍関連AgでパルスされたDCの注入;Palucka et al., J.Immunother. 26:432, 2003; Banchereau et al., Cancer Res. 61:6451, 2001; Thurner et al., J.Exp.Med. 190:1669, 1999)、又は疾患関連Ag特異的T細胞の養子移植によって(例えば、メラノーマにおける腫瘍関連Ag特異的T細胞の注入;Vignard et al., J. Immunol. 175:4797, 2005)遂行され得る。
【0043】
それ故、このような介入によって誘導される免疫変化を追跡することは治療的に関心がある。成功裡の介入は、疾患関連Ag特異的T細胞応答の減少(自己免疫疾患の場合)又は増加(癌及び感染症の場合)を実現すべきである。疾患関連Ag特異的T細胞応答におけるこのような変化は、定量的(例えばAg特異的T細胞の出現頻度の変化)又は定性的(例えば、このようなT細胞の表現型及び/又は機能の変化)のいずれかであり得る。臨床的に効力のあるこれらの免疫代用マーカーを入手できることは、多種多様な適用のために非常に有用であり得る。例えば、患者の免疫応答に基づいた処置する患者及び使用する治療剤のより良好な選択(例えば、GAD特異的T細胞応答を提示する患者へのGAD投与);治療用量又は投与レジメンの最適化及び/又はテーラーメイド(例えば、免疫変化が記録されない場合の投与量/投与頻度の増加)、従ってリスク・ベネフィット比の向上;処置に応答するその確率による処置患者の予後層別化;誘導される免疫変化の維持又は維持されていないことに基づき、患者を再度処置するかどうかの決定。
【0044】
それ故、本発明のAg特異的T細胞応答を刺激するための方法は、これらの免疫変化の誘導をモニタリングするために非常に有用であり得る。
【0045】
本明細書において使用する「疾患関連抗原(Ag)」という表現は、免疫応答の分子ターゲットを構成するタンパク質又はペプチドを指す。該分子ターゲットは、免疫応答によってターゲティングされる組織(群)又は細胞(群)によって発現される。疾患関連Agの発現は、ターゲット組織に限定され得るか、又はさらに他の身体区画まで広がり得る。疾患関連Agは最初に、自己抗体若しくはT細胞免疫応答のターゲットとして、又はターゲット組織によるその選択的な発現に基づいて同定され得る。疾患関連タンパク質抗原のいくつかの例は、T1Dについては、プレプロインスリン(PPI)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)、インスリノーマ関連タンパク質2(IA−2)、膵島特異的グルコース−6−ホスファターゼ触媒サブユニット関連タンパク質(IGRP)、亜鉛トランスポーター8(ZnT8)、及びクロモグラニンA;多発血管炎性肉芽腫症についてはミエロペルオキシダーゼ及びプロテイナーゼ3;多発性硬化症におけるミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)及びミエリン塩基性タンパク質(MBP);セリアック病におけるグリアジン;メラノーマ癌におけるチロシナーゼ、メランA、MART−1、gp100及びNY−ESO−1;結核菌感染についてはESAT−6;HIV感染についてはgag;及びアデノウイルス感染についてはヘキソンタンパク質である。
【0046】
疾患関連ペプチドAgの例は、Ag提示細胞(DCを含む)による処理及び異なるHLAクラスI又はクラスII分子の状況での提示の後に、上記の該タンパク質Agから得られる。それ故、該ペプチドAgは、その起源のAgだけに依存するのではなく、それらが提示されるHLA分子にも依存して異なる。例えば、マウス及びヒトの両方についてのT1D関連ペプチドAgのリストを、DiLorenzo et al., Clin.Exp.Immunol. 148:1, 2007に見出し得る。疾患関連ペプチド抗原はまた、翻訳後修飾されたアミノ酸配列及び選択的スプライシングを受けたアイソフォームから得られた配列を含む。
【0047】
「疾患関連抗原」という表現はまた、免疫応答のターゲットを構成する組織又は細胞を指す。疾患関連組織/細胞を、該疾患の病態生理及び臨床所見に基づいて該疾患のターゲットとして同定することができる。疾患関連組織/細胞のいくつかの例は、T1Dについてはインスリン産生膵β細胞;多発性硬化症における乏突起神経膠細胞;セリアック病における腸上皮;メラノーマ癌における悪性メラノサイト;結核感染については結核菌;及びHIV感染についてはHIVである。
【0048】
疾患関連Agに対して開始される免疫応答は、病的な応答(すなわち自己免疫疾患の場合)、又は、別の進行中の病的過程の結果を制限することを目的とした生理学的で有益な可能性のある応答(すなわち癌又は感染症の場合)であり得る。該疾患の根底にある病的若しくは生理学的な免疫応答のおかげで、このような応答の検出を使用して、これらの疾患を診断することができるか、又はその天然の若しくは治療により改変された展開を追跡することができる。それ故、疾患関連Ag特異的T細胞応答を測定することによって、本明細書において記載された方法を、該疾患の免疫診断及びモニタリング(例えば免疫段階、治療経過観察)の両方に適用することができる。
【0049】
当業者は、適切な疾患関連Agを選択する方法を知っているだろう。このような選択は、様々な戦略に基づく。T1D関連Agについてのこのような戦略の例を、Wenzlau et al. Proc.Natl.Acad.Sci.USA 2007; Peakman et al., J.Clin.Invest. 1999; Nepom et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA 2001; Arif et al., J.Clin.Invest. 2004; Toma et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA 2005; Blancou et al., J.Immunol. 2007; Skowera et al., J.Clin.Invest. 2009; Scotto et al., Diabetes 2012; Scotto, Afonso et al., Diabetologia 2012に見出し得る。T1D関連ペプチドエピトープについてのこのような戦略のレビューを、Di Lorenzo et al., Clin.Exp.Immunol. 148:1, 2007 and in Martinuzzi et al., Ann.N.Y.Acad.Sci. 1150:61, 2008に見出し得る。
【0050】
本発明の方法の別の適用は、治療タンパク質の免疫原性(又は免疫寛容原性)のインビトロでの研究におけるその使用に関する。
【0051】
本明細書において使用する「治療タンパク質」という用語は、治療効果を達成するためにヒト被験者にインビボにおいて投与されるか又は投与されることが計画される任意のアミノ酸長のタンパク質又はペプチド化合物を指す。このような治療タンパク質の例は、疾患関連Ag(前記に定義した通り)、異なる種の抗体(その天然形又は部分的/完全にヒト化されているかのいずれか)、サイトカイン、ホルモン又はホルモン類似体、凝固因子、酵素、細菌性若しくはウイルス性タンパク質であるがそれに限定されるわけではない。このようなタンパク質は、天然のタンパク質に限定されないが、例えば選択されたアミノ酸配列を変化させることによって、又は異なるタンパク質の部分を融合することによって得られる改変タンパク質若しくはキメラ構築物も含む。
【0052】
理論によって束縛されるものではないが、治療タンパク質の免疫原性の評価が適切である2つの異なる治療設定が存在する。
【0053】
1つの最初の治療設定は、免疫寛容原性効果(例えば自己免疫疾患の場合)又は免疫原性効果(例えば癌又は感染症の場合)を誘導する目的での、インビボ投与のための疾患関連Ag(前記に定義した通り)の使用に関する。所望の該治療効果を達成する能力をインビトロでまず評価することが重要である。
【0054】
他の治療設定においては、目的は、投与されたタンパク質に対するあらゆる種類の免疫原性応答を誘導しないことであり、むしろ、該タンパク質が治療効果(そのために該タンパク質は設計されている)を達成することを可能とするためにこのような応答を回避することである。このような設定の例は、サイトカインに基づいた免疫療法、ホルモン補充療法、及び凝固因子の欠損(例えば血友病Aにおける第VIII因子)又は酵素の欠損(例えばムコ多糖症VII型におけるβ−グルクロニダーゼ)のための補充療法を含むがそれに限定されるわけではない。全てのこれらの状況において、投与されたタンパク質に対する免疫原性応答の開始は望ましくない。なぜなら、これは所望の治療効果を達成するのに逆効果であるからである(例えば、サイトカイン放出症候群などの副作用;又は治療タンパク質の中和/分解)。
【0055】
本発明の方法の別の適用は、ヒト治療設定において適切である可能性のあるワクチンアジュバントのインビトロでの研究のためのその使用に関する。
【0056】
本明細書において使用する「アジュバント」という用語は、免疫応答の量(すなわち免疫細胞の応答頻度)又は質(例えば、応答性T細胞が複数のサイトカインを産生及び/又は複数のエフェクター機能を発揮する能力として定義される、該T細胞の多機能性;同族Agを提示するターゲット細胞に対する細胞障害性;並びに/又は、T細胞による同族Agの認識の強度及びこのような認識から生じるエフェクター機能の大きさとして定義される機能的結合力)を改善することによってワクチンの免疫原性を増強する薬理学的又は免疫学的物質を指す。記載された技術を使用して、該アジュバントの存在下でAgによる刺激時に誘発されるT細胞応答の量及び/又は質をインビトロにおいて定めることができる。
【0057】
理論によって束縛されるものではないが、ワクチンアジュバントの例としては、toll様レセプターリガンド、サイトカイン、細菌化合物、毒素又はトキソイド(すなわち、毒性作用を欠失した毒素)が挙げられる。
【0058】
記載の技術は、所与の抗原(群)に対する応答を鈍らせ得る物質のインビボでの免疫寛容誘発効果についての効力をインビトロで定めるために使用され得る。このような物質は、Ag(群)に対する免疫応答をブーストするためではなくむしろ鈍らせるために該Ag(群)が投与されるインビボ適用において、例えば、自己免疫疾患又は移植片対宿主疾患において適切であり得る。
【0059】
理論によって束縛されるものではないが、免疫寛容原性物質の例としては、免疫調節性サイトカイン、例えばIL−10、又はトランスフォーミング増殖因子(TGF)−β、又は、負の共刺激レセプターに関与するキメラタンパク質、例えば細胞障害性Tリンパ球Ag(CTLA)−4−Ig若しくはIL−1レセプターアンタゴニストが挙げられる。
【0060】
本発明の方法の別の適用は、Ag又はエピトープの発見(「マッピング」としても知られる)のための使用、すなわち、Ag特異的T細胞応答を誘導するものを選択するためにAg及びエピトープをスクリーニングするための、その使用である。
【0061】
本明細書において使用する「エピトープ」という用語は、T細胞によって認識されるタンパク質Agの部分を指す。エピトープは、主要組織適合性複合体(MHC)クラスI又はクラスII分子に結合することのできる種々のアミノ酸長のペプチドである。このようにして形成されたペプチド−MHC複合体は、T細胞上に発現されるT細胞レセプター(TCR)によって認識されることができ、よって、T細胞の活性化及びエピトープAg特異的T細胞応答が開始される。
【0062】
Ag及びエピトープは、T細胞の規定された分子ターゲットであるので、インビトロにおける適用(例えば、診断、予後予測又は治療目的のためのAg特異的T細胞応答の検出)又はインビボにおける投与(例えば、自己免疫疾患におけるAg又はエピトープに基づいた免疫寛容原性療法;或いは癌及び感染症におけるAg又はエピトープに基づいたワクチン接種)のために使用するための適切なタンパク質又はペプチドを設計するためにこのようなターゲットを正確に同定することはしばしば適切である。さらに、所与のMHC分子(例えばHLA−A2、A*02:01;又はHLA−DR4、DR*04:01)へのエピトープの結合並びに/又はTCRシグナル伝達及びT細胞活性化のトリガーを支配する一般的な原則の定義が、所与のエピトープの挙動を予測することのできるコンピューター計算化アルゴリズムを開発する目的でしばしば求められる。このようなアルゴリズムの開発は、頻繁に、大きな実験データセットを入手できることを必要とする。
【0063】
前記候補Agはまた、免疫応答によってターゲティングされる組織(群)若しくは細胞(群)、又は、当業者に公知の生化学的若しくは分子生物学的技術によって候補Ag若しくはエピトープでコーティング、ローディング、又はそれを発現させるようにした任意のタイプの細胞であり得る。
【0064】
本発明の方法のさらに別の適用は、所与のAg又はAgの組合せを認識するポリクローナルT細胞及びT細胞株又はクローンを産生するためのその使用に関する。従って、本発明は、本発明の方法を実施し、少なくとも1つの特異的な免疫学的特性を提示する少なくとも1つのT細胞を単離することからなる工程を含む、被験体から特異的な免疫学的特性を提示するT細胞を産生するための方法に関する。前記の特異的な免疫学的特性は、工程a)及び/又はb)の最中に加えられたAgの、単離T細胞による認識を含むがそれに限定されるわけではない。例えば、前記の特異的な免疫学的特性はまた、IFN−γの産生、又は、認識されたAgを提示する細胞に対して細胞障害性を発揮する能力を含み得る。IFN−γを産生するか又は細胞障害性を提示するT細胞は、例えば、癌及び感染症の処置のために有用であり得る。例えば、別の可能な特異的な免疫学的特性は、IL−10の産生であり得る。IL−10を産生するT細胞は、自己免疫疾患の処置のための制御性T細胞として使用することができる。
【0065】
当業者は、必要に応じて該Ag特異的T細胞が血液試料又はPBMC試料から一旦単離されると該Ag特異的T細胞を増殖させる方法をよく知っている。このような方法の例を、Reijonen et al., Diabetes 51:1375, 2002; Mallone et al., Blood 106:2798, 2005; Mannering et al., J.Immunol.Methods 298:83, 2005; Yee et al., J.Immunol. 162:2227, 1999; Mandruzzato et al., J.Immunol. 169:4017, 2002; Oelke et al., Nat.Med. 9:619, 2003; Skowera et al., J.Clin.Invest. 118:3390, 2009に見出し得る。
【0066】
当業者はまた、種々の免疫学的特性に基づいて生存状態の前記Ag特異的T細胞を単離するのに適した方法もよく知っている。例えば、IFN−γ又はIL−10産生T細胞の選択を、Miltenyiサイトカイン捕捉アッセイによって行なうことができる。別の例としては、細胞障害性T細胞の選択を、CD107のアップレギュレーションに基づいて行なうことができる[Betts et al., J.Immunol.Methods 281:65, 2003]。さらに別の例として、該T細胞を、MHCクラスI又はクラスII多量体を用いて単離することができる[Mallone et al., Diabetes 53:971, 2004; Mallone et al., Blood 106:2798, 2005; Skowera et al., J.Clin.Invest. 118:3390, 2008; Ladell et al., Immunity 38:425, 2013]。
【0067】
本発明は、以下の図面及び実施例によってさらに説明されるだろう。しかしながら、これらの実施例及び図面は、いずれにしても本発明の範囲を制限すると解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1A】IL−1βは、タンパク質Ag特異的IFN−γT細胞応答を増幅させるための重要な最小成分である。(A)未分画の新鮮なPBMC(96ウェルの平底プレート中、10
6個/ウェル)を、TTXと、0日目(示されているように、GM−CSF/IL−4、IL−4、GM−CSF、サイトカインなし、又はFlt3L)、その後、1日目、すなわち24時間後(示されているように、TNF−α、PGE
2、10ng/mlのIL−1β及びその組合せ;「全て」はTNF−α/PGE
2/IL−1βを意味する)に加えられた種々のサイトカインの組合せの存在下(黒色の棒グラフ)又は非存在下(白色の棒グラフ)のいずれかで培養した。全ての条件がまた、1日目にIL−7(0.5ng/ml)を受けた。これらの48時間の終了時に、6時間のIFN−γ ELISpotを方法に詳述されているように実施した。3つの異なるドナーに対して実施された3回中1回の代表的な実験が示され、結果は、10
6個のPBMCあたりのIFN−γ SFCとして表現される。3つのウェルの平均値±標準偏差が示される。点線は、サイトカインの非存在下で得られたTTX特異的IFN−γ応答を示す。
【
図1B】IL−1βは、タンパク質Ag特異的IFN−γT細胞応答を増幅させるための重要な最小成分である。(B)3つの異なるドナーに対して得られ、「サイトカインなし」の条件と比較したTTX特異的IFN−γ応答の倍数として表現された結果の要約。各々の棒グラフは、3回の実験の応答倍数の平均値±標準偏差を示し、各々の個々の実験の数値から基礎値が差し引かれた(すなわち、Agの非存在下における応答の差し引き後の正味のTTX応答)。
*p<0.05;
**p<0.01。
【
図1C】IL−1βは、タンパク質Ag特異的IFN−γT細胞応答を増幅させるための重要な最小成分である。(C)PBMC刺激は、0日目に抗IL1β遮断抗体を添加して又は添加せずに、サイトカインの非存在下で以前のように実施された。データの表示はパネルAと同じであり、結果は、3回の別々の場合に対して実施された代表的な実験に言及する。
【
図2A】0日目又は1日目のいずれかに添加された10ng/mlの用量のIL−1βは、タンパク質Ag特異的IFN−γ T細胞応答を増幅するのに十分である。(A)未分画の新鮮なPBMCを、TTXの存在下(黒色の棒グラフ)又は非存在下(白色の棒グラフ)のいずれかで、さらにサイトカインを全く添加しないか、又は、GM−CSF/IL−4(0日目)を添加し続いてTNF−α/PGE
2/IL−1β/IL−7(1日目)を添加するか、又は0日目若しくは1日目のいずれかに添加されたIL−1β(10ng/ml)のみと共に、
図1Aのように刺激した。これらの48時間の終了時に、6時間のIFN−γELISpotを方法に詳述されているように実施した。9個の異なるドナーに対して実施された9回中1回の実験が示され、3つのウェルの平均値±標準偏差が示されている。
【
図2B】0日目又は1日目のいずれかに添加された10ng/mlの用量のIL−1βは、タンパク質Ag特異的IFN−γ T細胞応答を増幅するのに十分である。(B)9個の異なるドナーに対して得られ、「サイトカインなし」の条件と比較してTTX特異的IFN−γの応答倍数として表現された結果の要約。データの表示は
図1Bと同じである。
*p<0.05。
【
図2C】0日目又は1日目のいずれかに添加された10ng/mlの用量のIL−1βは、タンパク質Ag特異的IFN−γ T細胞応答を増幅するのに十分である。(C)0日目又は1日目のいずれかに添加された種々のIL−1β濃度を比較した5個の異なるドナーに対して得られた結果の要約。データの表示は
図2Bと同じである。
*GM−CSF/IL−4+全てとの比較についてp=0.06。
【
図3】0日目に添加された10ng/mlの用量のIL−1βは、エピトープAg特異的CD8+T細胞を増殖するのに十分である。HLA−A2+の健康なドナー(HLA−A*02:01)からの未分画の新鮮なPBMC(96ウェルの平底プレート中、10
6個/ウェル)を、方法に詳述されているように、HLA−A2拘束Flu MP
58−66ペプチドの存在下又は非存在下のいずれかで、さらに指定されたサイトカイン混液(「全て」は、TNF−α/PGE
2/IL−1β/IL−7を意味する)を添加して刺激した。これらの培養液を、10日目にFlu MP
58−66ペプチドのローディングされたHLA−A2 TMrを用いて染色した。CD14/CD19/CD4陰性CD8+生細胞にゲートをかけた事象が示され、全CD8+集団群の中のTMr+細胞の比率が示されている。結果は、3回実施された代表的な実験を言及する。
【
図4A】IL−1βの刺激は、記憶細胞及びナイーブエピトープAg特異的CD8+T細胞の両方を効率的に増殖させる。(A)HLA−A2+の健康なドナー(HLA−A*02:01)からの未分画の新鮮なPBMC(96ウェルの平底プレート中、10
6個/ウェル)を、方法に詳述されているように、HLA−A2拘束Flu MP
58−66ペプチド又はメランA
26−35ELAペプチドの存在下で、さらに指定されたサイトカイン混液(「「全て」は、TNF−α/PGE
2/IL−1β/IL−7を意味する)を添加して刺激した。これらの培養液を、10日目に示されているようなFlu MP
58−66ペプチド又はメランA
26−35ELAペプチドのローディングされたHLA−A2 TMrを用いて染色した。各条件を、Agの増殖特異性を制御するために、Flu及びメランA TMrの両方を用いて染色した。これらのTMrを用いて直接エクスビボで染色されたPBMCが、最後の列に比較のために示されている。CD14/CD19/CD4陰性CD8+生細胞にゲートをかけた事象が示され、各プロットについての全CD8+集団群の中のTMr+細胞の比率が示されている。いくつかのプロットについてのTMr+ゲートの蛍光強度中央値がさらに示されている。結果は、3回実施された代表的な実験を言及する。
【
図4B】IL−1βの刺激は、記憶細胞及びナイーブエピトープAg特異的CD8+T細胞の両方を効率的に増殖させる。(B)IL−1β刺激培養液からのTMr+細胞を、1細胞だけ選別し、方法に詳述されているように増殖させた。この増殖終了時に得られた代表的なCD8+クローンが示されている。メランA特異的増殖については、播種されたウェルの11.7%(14/120)が可視的な増殖を生じ、試験したその中の100%(14/14)がメランA
26−35ELA TMr染色によってAg特異的であった。関連性のないペプチドのローディングされたHLA−A2 TMrを用いての染色がさらなる対照のために示されている。
【
図5】IL−1βは、有意なDCの分化を誘導しない。未分画の新鮮なPBMC(96ウェルの平底プレート中、10
6個/ウェル)を、指定されたサイトカイン混液の存在下で48時間刺激した:0日目にGM−CSF/IL−4、Flt3L、又はIL−1β(10ng/ml)、その後、GM−CSF/IL−4及びFlt3Lの場合には1日目にTNF−α/PGE
2/IL−1β/IL−7(「全て」)。この48時間の培養終了時に、接着細胞を回収し、指定されたマーカーのために染色した。各サイトカイン混液の発現プロファイルが、サイトカインの非存在下で得られたもの(同じ抗体が使用される;点線のプロファイル)及びアイソタイプ対照抗体を用いて染色した後に得られたもの(破線のプロファイル)と比較して示されている(連続プロファイル)。ヒストグラムは、CD19/CD3陰性の生細胞にゲートをかける。結果は、3回の独立した実験の中の代表的な実験を言及する。
【0069】
実施例1:
方法:
抗原
破傷風トキソイド(TTX;Statens Serum Institut)は99%超で純粋であり、リムルスライセートアッセイ(Lonza)により0.035EU/μg未満のエンドトキシン濃度を有していた。ペプチドFluマトリックスタンパク質(MP)
58−66(GILGFVFTL)、メラノーマ抗原(メランA)
27−35(AAGIGILTV)、メランA
26−35ELA(ELAGIGILTV)は85%超で純粋であった(ChinaPeptides)。
【0070】
促進された共培養樹状細胞(acDC)の刺激
末梢血単核球(PBMC)を単離し、以前に記載されているように新鮮なまま使用した
1、2。0日目に、PBMCを、AIM−V培地(Invitrogen)を含む96ウェル平底プレート中、10
6個/100μl/ウェルで蒔き、以下のサイトカインを図の説明文に詳述されているように種々の組合せで添加した又は添加しなかった:顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF;1000U/ml;R&D Systems)、インターロイキン(IL)−4(500U/ml;R&D)、Fms様チロシンキナーゼ−3リガンド(Flt3L;50ng/ml;R&D)。タンパク質抗原(4〜40ng/μL)を同時に、各ドナーの応答に応じて増量した濃度で加えた。選択された実験において、抗IL1β遮断抗体(クローンAS10;R&D)を、図の説明文に詳述されているように、培養開始から10μg/mlで加えた。24時間後(すなわち1日目に)、以下の試薬を、図の説明文に詳述されているように種々の組合せで加えた:腫瘍壊死因子(TNF)−α(1000U/ml;R&D)、IL−1β(10−50−100ng/mL;R&D)、IL−7(0.5ng/ml;R&D)、IL−2(0.5U/ml;Proleukin)、プロスタグランジンE
2(PEG
2;1μM;Merck Calbiochem)。短いペプチド抗原(すなわち、拘束HLA−A2分子への直接結合のために最適な長さで切断)が使用される場合には1日目に、各ドナーについて個々に増量された濃度で(0.06−10μM)加えられた。2日目に(すなわち培養開始から48時間後)、非接着細胞を収集し、洗浄し、分析した。いくつかの実験において、接着細胞をDC分化のフローサイトメトリー分析のために回収した(以下参照)。
【0071】
酵素免疫スポット(ELISpot)
インターフェロン(IFN)−γELIspotアッセイを以前に記載されているように実施した
3。簡潔に言えば、96ウェルPVDFプレート(Millipore)を、抗IFN−γ抗体(U-Cytech)を用いて一晩かけてコーティングした。その後、プレートを洗浄し、10%熱不活化ヒト血清(PAA)の補充されたRPMI(Invitrogen)を用いて遮断した。48時間のacDC刺激の終了時に、非接着細胞を洗浄し、新たなAIM−V培地に再懸濁し、コーティングされたElispotプレートの3つのウェルに10
5個の細胞/ウェルで蒔いた。5%CO
2で37℃で6時間インキュベートした後、プレートを洗浄し、捕捉されたIFN−γを、ビオチンにコンジュゲートさせた抗IFN−γ抗体(U-Cytech)、アルカリホスファターゼをコンジュゲートさせたextravidin、及びSigmaFast5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸/ニトロブルーテトラゾリウム(BCIP/NBT)タブレット(両方共Sigma製)を用いて顕色させた。スポットを、Bioreader 5000 Pro-SF解読機(BioSys)で計数し、3つのウェルの平均を計算した。ELISpot解読値は、10
6個のPBMCあたりのスポット形成細胞(SFC)として表現される。正の応答に対するカットオフ値は、平均基礎活性(すなわち抗原の非存在下)より上の3SDに設定された。これらの自然発生的なバックグラウンド応答は、各グラフに示されているか、又は別様には抗原(Ag)特異的応答から差し引かれている。
【0072】
CD8+T細胞の増殖及びヒト白血球Ag(HLA)クラスIテトラマーアッセイ
48時間のacDC刺激後、10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS、PAA)を各ウェルに加えた。2〜3日間毎日、培地の半分を、10%FBSの補充された新たなRPMIと交換した。acDC刺激開始から10日後、非接着細胞を回収し、Flu MP
58−66、メランA
27−35又はメランA
26−35ELAのローディングされたフィコエリトリン(PE)標識HLA−A2テトラマー(TMr)を用いて染色した。この目的を達成するために、細胞を、50nMのダサチニブ溶液中、約0.5−1×10
6個の細胞/200μLで、37℃で30分間かけてインキュベートし、洗浄し、室温(RT)で20分間かけてTMrと反応させた。CD14/CD19(PerCP−Cy5.5)、CD4(Alexa−700又はAPC)、及びCD8(APC又はAlexa−700)に対する抗体の予混合物を、4℃で15分間かけて加え、その後、細胞をLiveDead Aqua(Invitrogen/Molecular Probes)と共に室温で10分間かけてインキュベートした。洗浄後、細胞を、室温で20分間の間に3.2%パラホルムアルデヒドを用いて固定し、BD LSRFortessaフローサイトメーターで取得した。TMr染色分析のために、細胞をまず生細胞についてゲートにかけ、その後、CD14/CD19陰性事象及びCD4陰性/CD8+事象についてゲートにかけた。
【0073】
T細胞のクローニング
T細胞のクローニング実験のために、細胞を、上記のように10〜12日目にTMrで染色し、1つのCD8+TMr+細胞を、488、633及び405nmのレーザーの備えられたBD FACSAria IIを使用して96ウェル丸底プレートの各ウェルに仕分けた。各ウェルは、10%FBS、100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン、2μg/mLのファンギゾン、5%Cellkine(Zeptometrix)、200U/mlのIL−2、25ng/mlのIL−15(R&D)及び1μg/mLのPHA−Lの補充されたRPMI培地100μL中、3つの異なるドナーからの5,000ラジアンで照射された2×10
5個のPBMC支持細胞の混合液を含んでいた。プレートを、1〜2週間後に増殖について目で確認し、TMr染色によってAg特異性を試験するために及びさらなる増殖のために48ウェルプレートに移した。
【0074】
DCの表現型の決定及び枯渇
48時間のacDC刺激後、接着細胞を回収し、抗CD19抗体、抗CD80抗体、抗CD86抗体、抗HLA−DR抗体、抗CD14抗体、抗CD11c抗体を用いて及び生死判定マーカーを用いて染色した。DC分析のために、CD19/CD3陰性生細胞にゲートをかける。
【0075】
統計分析
全ての分析は、GraphPad Prism 5及びFlowJoソフトウェアを使用して実施された。P値を、分布に応じて対応スチューデントt検定によって、又はウィルコクソン符号順位検定によって計算した。
【0076】
結果:
要するに、提供されたデータは、IL−1βが、以前に記載されたacDC培養液を使用したAg特異的T細胞応答の効率的な増幅のために必要とされる最小の重要な成分であることを示し、DCは、インサイチューでPBMCから2工程で分化している:a)GM−CSF/IL−4又はFlt3Lを0日目に加え;b)TNF−α、PGE2、IL−1β、及びIL−7又は他のサイトカイン混液を1日目に加える。種々の成分が取り除かれた混液の組合せ分析は、IL−1βのみが使用される場合に、類似の又はより良好な結果が得られることを示す(
図1)。換言すると、IL−1βのみが、サイトカインの非存在下で実施されたPBMC培養液と比較して、Ag特異的T細胞応答を増幅させるのに十分である(
図1A〜B)。このIL−1βにより媒介される増幅はまた操作されていない条件でも起こる。なぜなら、Agと共にかつサイトカインの非存在下で培養されたPBMC中のIL−1βの遮断は、Ag特異的T細胞応答を減少させるからである(
図1C)。最小有効投与量は10ng/mlであり、0日目又は1日目のいずれかの添加は、タンパク質Ag特異的IFN−γ T細胞応答を増幅させるのに等価である(
図2)。しかしながら、0日目のIL−1βの添加は、エピトープAg特異的CD8+T細胞の増殖にとってより効率的であり、IL−2又はIL−7の存在下におけるより慣用的なサイトカインの共刺激とは等価ではない(
図3)。記憶細胞及びナイーブエピトープAg特異的CD8+T細胞の両方について増殖が得られ(
図4A)、T細胞クローンの効果的な生成がもたらされる(
図4B)。最後に、このIL−1βにより媒介されるAg特異的T細胞応答の増幅は、以前に記載されたacDCプロトコールと比較して検出可能なDC分化を全く誘導しない(
図5)。従って、この方法は、単一のサイトカイン成分を使用することによって、以前のacDCプロトコールに記載された全ての利点を有する。網羅的ではないが、主な利点は以下の通りである:迅速かつ使用が簡単であること;検出感度;最小限の血液が必要であること;細胞性タンパク質又は他の粗Ag起源を用いて作業することによって複数のAg又はエピトープを認識するT細胞を一度に検出することができ、よって、事前のエピトープ及びHLAの同定が不要となること;CD4+及びCD8+T細胞の両方を検出できること;並びに、CD4+及びCD8+の両方のAg特異的T細胞を増殖できること。全てのこれらの利点は、以前のacDC法と共有されているが、IL−1βに基づいたacDC培養液は、改善された使用し易さ及びより低いコストによって(単一のサイトカインを使用することによって)、並びにより高いAg特異的T細胞活性化レベル及び/又はより低いバックグラウンドT細胞活性化レベルから生じるT細胞応答のより高度な増幅によって特徴付けられる。
【0077】
参考文献:
本出願全体を通して、様々な参考文献が、本発明が属する技術分野の最先端を記載する。これらの参考文献の開示は、本開示への参照により本明細書に組み入れられる。
【0078】
1.Afonso G, Scotto M, Renand A, et al. Critical parameters in blood processing for T-cell assays: validation on ELISpot and tetramer platforms. J Immunol Methods. 2010;359(1-2):28-36。
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