(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6474841
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】スライドレールアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A47B 88/40 20170101AFI20190218BHJP
A47B 88/453 20170101ALI20190218BHJP
【FI】
A47B88/04 E
A47B88/00 H
【請求項の数】11
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-7149(P2017-7149)
(22)【出願日】2017年1月19日
(65)【公開番号】特開2018-8013(P2018-8013A)
(43)【公開日】2018年1月18日
【審査請求日】2017年1月19日
(31)【優先権主張番号】105122157
(32)【優先日】2016年7月13日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】梁 秀江
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【審査官】
大谷 純
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第8172345(US,B2)
【文献】
特開平01−209596(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第3000355(EP,A1)
【文献】
特開平4−306410(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 88/00−88/994
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
当接機構を含む第1のレールと、
前記第1のレールに対して可動な第2のレールと、
前記第2のレールに連結されるとともに第1の状態又は第2の状態になるように操作可能な補助部材と、
弾性部材を含む駆動装置と、
を含むスライドレールアセンブリであって、
前記第2のレールが第1の方向に沿って引っ込め位置から所定の距離動かされると、前記弾性部材は、前記第2のレールを駆動して前記第1のレールに対して第2の方向に沿って動かすために前記第2のレールに弾性力を提供するように構成され、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記引っ込め位置にあり且つ前記補助部材が第1の状態にある場合、前記当接機構と前記補助部材との間に所定の間隙が形成されて、前記第2のレールは前記第1のレールに対して前記第1の方向に沿って前記所定の間隙の大きさと実質的に等しい前記所定の距離動くことができ、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記引っ込め位置にあり且つ前記補助部材が第2の状態にある場合、前記所定の間隙がなくなり、前記補助部材が前記当接機構にブロックされることにより、前記第2のレールは、前記第1のレールに対して前記第1の方向に沿って前記所定の距離動くのが防止される、スライドレールアセンブリ。
【請求項2】
前記第2のレールに取り付けられる接触部材をさらに含み、前記補助部材は該接触部材に連結される、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項3】
前記駆動装置は、前記弾性力を蓄積するために前記弾性部材を保持するように構成された係合部材をさらに含む、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項4】
当接機構を含む第1のレールと、
前記第1のレールに対して可動な第2のレールと、
前記第2のレールに連結されるとともに第1の状態又は第2の状態になるように操作可能な補助部材と、
を含むスライドレールアセンブリであって、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して引っ込め位置にあり且つ前記補助部材が第1の状態にある場合、前記当接機構と前記補助部材との間に所定の間隙が形成されて、前記第2のレールは前記第1のレールに対して第1の方向に沿って前記引っ込め位置から前記所定の間隙の大きさと実質的に等しい所定の距離動くことができ、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記引っ込め位置にあり且つ前記補助部材が第2の状態にある場合、前記所定の間隙がなくなり、前記補助部材は、前記当接機構によりブロックされて前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記第1の方向に沿って前記引っ込め位置から前記所定の距離動くのを防止するように構成されている、スライドレールアセンブリ。
【請求項5】
前記第2のレールに取り付けられる接触部材をさらに含み、前記補助部材は該接触部材に連結される、請求項4に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項6】
駆動装置をさらに含み、該駆動装置は弾性部材を含み、前記補助部材が第1の状態にあり且つ前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記第1の方向に沿って前記引っ込め位置から前記所定の距離動かされると、前記弾性部材は弾性力を放出して前記第2のレールを前記第1のレールに対して第2の方向に沿って動かすように構成されている、請求項4に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項7】
前記駆動装置は、前記弾性力を蓄積するために前記弾性部材を保持するように構成された係合部材をさらに含む、請求項6に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項8】
家具アセンブリに取り付けられるように構成されたスライドレールアセンブリであって、該家具アセンブリは第1の家具部及び第2の家具部を含み、当該スライドレールアセンブリは、
前記第1の家具部に取り付けられるように構成された第1のレールであって、該第1のレールは当接機構を含む、第1のレールと、
前記第1のレールに対して可動であるとともに、前記第2の家具部を保持するように構成される第2のレールと、
前記第2のレールに連結される補助部材と、
を含み、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して引っ込め位置にあり且つ前記補助部材が第1の状態にある場合、前記当接機構と前記補助部材との間に所定の間隙が形成されて、前記第2のレールは前記第1のレールに対して第1の方向に沿って前記引っ込め位置から前記所定の間隙の大きさと実質的に等しい所定の距離動くことができ、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して引っ込め位置にあり且つ前記補助部材が第1の状態から第2の状態に切り替えられると、前記所定の間隙がなくなって、前記補助部材は、前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記第1の方向に沿って前記引っ込め位置から前記所定の距離動くのを防止するために前記当接機構によってブロックされる、スライドレールアセンブリ。
【請求項9】
前記第2のレールに取り付けられる接触部材を含み、前記補助部材は該接触部材に連結される、請求項8に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項10】
駆動装置をさらに含み、該駆動装置は弾性部材を含み、前記補助部材が第1の状態にあり且つ前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記第1の方向に沿って前記引っ込め位置から前記所定の距離動かされると、前記弾性部材は弾性力を放出して前記第2のレールを前記第1のレールに対して第2の方向に沿って動かすように構成されている、請求項8に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項11】
前記駆動装置は、前記弾性力を蓄積するために前記弾性部材を保持するように構成された係合部材をさらに含む、請求項10に記載のスライドレールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスライドレールアセンブリに関し、より具体的には家具アセンブリに適用可能なスライドレールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、家具アセンブリ又は備品(equipment)は固定された部材と、該固定された部材に対して可動な可動部材とを通常含む(引き出しシステムを例にとると、引き出しはキャビネットに対して可動である)。外力が加えられるか又は地震が起きて振動がもたらされると、それに従って家具アセンブリ又は備品の可動部材が固定された部材に対して動いて、家具アセンブリ又は備品が意図せずに開くか又は閉まることがある。したがって、安全性を考慮して、家具アセンブリ又は備品の可動部材が固定された部材に対してある方向に沿って動くのを防止することができる製品を開発することが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第8172345号明細書
【特許文献2】米国特許第8801120号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0001938号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0363107号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、レールが別のレールに対してある方向に沿って所定の距離動くことができるかどうかを決定するように構成された補助部材を含むスライドレールアセンブリに関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態によれば、スライドレールアセンブリは第1のレール、第2のレール、補助部材及び駆動装置を含む。第1のレールは当接機構を含む。第2のレールは第1のレールに対して可動である。補助部材は第2のレールに対して作動的に連結される。駆動装置は弾性部材を含む。第2のレールが第1の方向に沿って引っ込め位置から所定の距離動かされると、弾性部材は、第2のレールを駆動して第1のレールに対して第2の方向に沿って動かすために第2のレールに弾性力を提供するように構成されている。第2のレールが第1のレールに対して引っ込め位置にあり且つ補助部材が第1の状態になるよう操作されると、第2のレールは第1のレールに対して第1の方向に沿って所定の距離動くことができる。第2のレールが第1のレールに対して引っ込め位置にあり且つ補助部材が第2の状態になるよう操作されると、補助部材が第1のレールの当接機構にブロックされることにより、第2のレールは、第1のレールに対して第1の方向に沿って所定の距離動くのが防止される。
【0006】
前記スライドレールアセンブリは第2のレールに取り付けられる接触部材をさらに含み、補助部材は該接触部材に作動的に連結されることが好ましい。
【0007】
駆動装置は、弾性力を蓄積するために弾性部材を保持するように構成された係合部材をさらに含むことが好ましい。
【0008】
本発明の別の実施形態によれば、スライドレールアセンブリは第1のレール、第2のレール及び補助部材を含む。第2のレールは第1のレールに対して可動である。補助部材は第1のレール及び第2のレールのうちの一方に対して第1の状態及び第2の状態の間で操作されるように構成されている。補助部材が第1の状態にある場合、第2のレールは第1のレールに対して第1の方向に沿ってある位置から所定の距離動くことができる。補助部材が第2の状態にある場合、補助部材は、第2のレールが第1のレールに対して第1の方向に沿ってある位置から所定の距離動くのを防止するように構成されている。
【0009】
本発明のさらに別の実施形態によれば、家具アセンブリに取り付けられるように構成されたスライドレールアセンブリが提供される。家具アセンブリは第1の家具部及び第2の家具部を含む。スライドレールアセンブリは第1のレール、第2のレール及び補助部材を含む。第1のレールは第1の家具部に取り付けられるように構成されている。第1のレールは当接機構を含む。第2のレールは第1のレールに対して可動であるとともに、第2の家具部を保持するように構成されている。補助部材は第2のレールに作動的に連結される。
補助部材が第1の状態にある場合、第2のレールは第1のレールに対して第1の方向に沿って引っ込め位置から所定の距離動くことができる。補助部材が第1の状態から第2の状態に切り替えられると、補助部材は、第2のレールが第1のレールに対して第1の方向に沿って引っ込め位置から所定の距離動くのを防止するために第1のレールの当接機構によってブロックされる。
【0010】
様々な図面に図示する下記の好ましい実施形態の詳細な説明を読み終えた後、本発明の上記の目的及び他の目的が当業者に間違いなく明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る、第1の家具部及び第2の家具部に適用されたスライドレールアセンブリを示す図である。
【
図2】
図2は、第2の家具部がない状態の
図1のスライドレールアセンブリを示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリを示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリの分解図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る、レールに対して第1の状態にあるスライドレールアセンブリの補助部材を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係る、レールに対して第2の状態にあるスライドレールアセンブリの補助部材を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態に係る、第1の家具部及び第2の家具部を含む家具アセンブリを示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態に係る、第1の家具部に対してある位置に位置する家具アセンブリの第2の家具部を示す図であり、補助部材は第1の状態にある。
【
図10】
図10は、第1の家具部に対して第1の方向に沿って動かされた
図9の第2の家具部を示す図である。
【
図11】
図11は、駆動装置の弾性部材の弾性力に反応して、第1の家具部に対して第2の方向に沿って動かされた
図10の第2の家具部を示す図である。
【
図12】
図12は、本発明の一実施形態に係る、第1の家具部に対してある位置に位置する家具アセンブリの第2の家具部を示す図であり、補助部材は第2の状態にある。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1及び
図2は本発明の一実施形態に係る、第1の家具部22及び第2の家具部24を含む家具アセンブリ20を示す。本実施形態では、第1の家具部22がキャビネットであり、第2の家具部24が引き出しであるが、本発明はこの構成に限定されない。スライドレールアセンブリ26の支援により、第2の家具部24が第1の家具部22に対して可動であることが好ましい。
【0013】
具体的には、各スライドレールアセンブリ26は第1のレール28と、第1のレール28に対して可動な第2のレール30を含む。スライドレールアセンブリ26は、第1のレール28に対する第2のレール30の移動距離伸長するように構成された第3のレール32をさらに含むことが好ましい。第1のレール28は、第1のレール28を第1の家具部22の一部とみなすことができるように第1の家具部22に取り付けられている。他方、第2のレール30は、第2のレール30を第2の家具部24の一部とみなすことができるように、第2の家具部24を保持するために第2の家具部24に取り付けられている。第1のレール28が伸長部34を含み、第2のレール30が保持部36を含むことが好ましい。
【0014】
図3に示すように、第2のレール30は第1のレール28に対して引っ込め位置Rに位置している。第2のレール30が引っ込め位置Rにある場合、第2のレール30の保持部36の位置は第1のレール28の伸長部34に対応する。
【0015】
図4に示すように、スライドレールアセンブリ26は補助部材38をさらに含む。補助部材38は第1のレール28及び第2のレール30のうちの一方に作動的に連結されている。本実施形態では、補助部材38は第2のレール30に作動的に連結されている。スライドレールアセンブリ26は第2のレール30に取り付けられる接触部材40をさらに含むことが好ましい。第2のレール30の保持部36は接触部材40を貫通させる開口42を備える。接触部材40はリベット留め、ネジ留め、係合又は溶接により第2のレール30に固定できる。そのため、接触部材40は第2のレール30の一部とみなすことができる。あるいは、接触部材40を第2のレール30に直接且つ一体的に形成することができるが、本発明はこの構成に限定されない。
【0016】
補助部材38は第2のレール30の接触部材40に枢結できるか又は補助部材38は第2のレール30の接触部材40に着脱可能に取り付けることができるが、本発明はこの構成に限定されない。他方、第1のレール28は当接機構44を含む。当接機構44は第1のレール28に取り付けられる要素であってもよいし、当接機構44は第1のレール28に直接形成することもできる。本実施形態では、当接機構44は伸長部34に位置する壁構造として形成されている。
【0017】
図5及び
図6に示すように、補助部材38は、第2のレール30に対して第1の状態S1と第2の状態S2との間で操作されるように構成されている。本実施形態では、補助部材38は接触部材40に対して第1の状態S1から第2の状態S2に(曲線矢印で示すように)180°回転される。
【0018】
図7及び
図8に示すように、第2の家具部24(又は第2のレール30)が第1の家具部22(又は第1のレール28)に対して押し開けモード(push-open mode)で配置され、引っ込め位置Rに位置する場合、ユーザーが第2の家具部24を押して第2の家具部24を第1の家具部22に対して開くことができるように第2の家具部24と第1の家具部22との間に所定の距離Dが定義される。
【0019】
図9に示すように、家具アセンブリ20(又はスライドレールアセンブリ26)は駆動装置46をさらに含む。駆動装置46は少なくとも1つの弾性部材を含む。本実施形態では、駆動装置46は1つの弾性部材48のみを含む。弾性部材48は第2の家具部24(又は第2のレール30)に弾性力を放出するように構成されている。駆動装置46は係合部材50をさらに含むことが好ましい。本実施形態では、係合部材50は第2のレール30に直接又は間接的に配置することができる。弾性部材48は弾性力を蓄積するために係合部材50により所定の位置で保持することができる。
【0020】
弾性力を蓄積するために係合部材50により保持されるように構成された少なくとも1つの弾性部材48を含む駆動装置46の構成は当業者に自明である。簡略化のために、さらなる説明は省略する。参考までに特許文献1を記載する。
【0021】
さらに、第2の家具部24(又は第2のレール30)が第1の家具部22(又は第1のレール28)に対してある位置(引っ込め位置R等)に位置し、補助部材38が第1の状態S1にある場合、第2のレール30の接触部材40(又は補助部材38)と第1のレール28の当接機構44との間に所定の間隙Gが定義される。所定の間隙Gは所定の距離Dと実質的に等しいことが好ましい。
【0022】
図9及び
図10に示すように、所定の距離Dにより、ユーザーが第2の家具部24(又は第2のレール30)に第1の方向D1に沿って力を加えると、第2の家具部24(又は第2のレール30)が第1の家具部22(又は第1のレール28)に対して第1の方向D1に沿って引っ込め位置Rから所定の距離D動かされる。
【0023】
図10及び
図11に示すように、第2の家具部24(又は第2のレール30)が第1の家具部22(又は第1のレール28)に対して所定の距離D動かされると、係合部材50は所定の位置から遠ざかることができる。例えば、係合部材50は所定の位置から遠ざかるために駆動装置46の物体51によって誘導又は駆動することができる。即ち、弾性部材48は弾性力を放出することができる。
【0024】
弾性部材48が弾性力を放出すると、第2のレール30は、弾性部材48の弾性力に反応して第1のレール28に対して第2の方向D2の沿って動くことができる。即ち、駆動装置46の支援により、第2のレール30を第1のレール28に対して引っ込め位置Rから第2の方向D2に沿って自動的に開くことができる。
【0025】
換言すると、第2のレール30が第1のレール28に対して第1の方向D1に沿って引っ込め位置Rから所定の距離D動かされると、弾性部材48は、第2のレール30を弾性力に反応して第1のレール28に対して第2の方向D2に沿って動かすことができるように第2のレール30に弾性力を提供することができる。
【0026】
図12に示すように、第2の家具部24(又は第2のレール30)が第1の家具部22(又は第1のレール28)に対して引っ込め位置Rに位置し、補助部材38が第2の状態S2にある場合、補助部材38は、第2のレール30が第1のレール28に対して第1の方向D1に沿って所定の距離D動くことができないように、第1のレール28の当接機構44によってブロックされる。即ち、補助部材38が第2の状態S2にある場合、補助部材38は第2のレール30が第1のレール28に対して第1の方向D1に沿って引っ込め位置Rから所定の距離D動くのを防止するように構成されている。
【0027】
具体的には、ユーザーが第1の方向D1に沿って第2の家具部24(又は第2のレール30)に力を加えても、所定の間隙Gがもはや存在しないか又は非常に小さくなり、第2の家具部24が押し開け動作のために十分な空間を有さないように第2の状態S2にある補助部材38は第1のレール28の当接機構44によってブロックされる。したがって、第2の家具部24(又は第2のレール30)は、弾性力が第2の家具部24(又は第2のレール30)に放出されることなく弾性力が蓄積されるよう駆動装置46の弾性部材48を保持するために係合部材50が所定の位置に残るようにするために、第1の家具部22(又は第1のレール28)に対して第1の方向D1に沿って引っ込め位置Rから所定の距離D動くことができない。即ち、第2の家具部24(又は第2のレール30)は第1の家具部22(又は第1のレール28)に対して(第1の方向D1とは反対側の)第2の方向D2に沿って引っ込め位置Rから自動的に開くことができない。
【0028】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら多くの変更及び改良が装置及び方法に加えられ得ることに容易に気付く。したがって、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0029】
20 家具アセンブリ
22 第1の家具部
24 第2の家具部
26 スライドレールアセンブリ
28 第1のレール
30 第2のレール
32 第3のレール
34 伸長部
36 保持部
38 補助部材
40 接触部材
42 開口
44 当接機構
46 駆動装置
48 弾性部材
50 係合部材