特許第6474921号(P6474921)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6474921電子機器、電子機器の表示画面の表示制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6474921
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】電子機器、電子機器の表示画面の表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20190218BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20190218BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20190218BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20190218BHJP
   G09G 5/34 20060101ALI20190218BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20190218BHJP
【FI】
   G09G5/00 530A
   G09G5/00 550C
   G09G5/00 550H
   G09G5/02 B
   G09G5/10 B
   G09G5/00 530T
   G09G5/36 520C
   G09G5/36 520E
   G09G5/34 A
   G09G3/20 660R
【請求項の数】15
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2018-922(P2018-922)
(22)【出願日】2018年1月9日
(62)【分割の表示】特願2014-153934(P2014-153934)の分割
【原出願日】2014年7月29日
(65)【公開番号】特開2018-87991(P2018-87991A)
(43)【公開日】2018年6月7日
【審査請求日】2018年1月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】514228217
【氏名又は名称】みこらった株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091546
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 正美
(74)【代理人】
【識別番号】100206379
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 正
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 將洋
(72)【発明者】
【氏名】佐古 曜一郎
【審査官】 西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−128778(JP,A)
【文献】 特開2006−251057(JP,A)
【文献】 特開2008−052058(JP,A)
【文献】 特開2011−170341(JP,A)
【文献】 特開2013−015649(JP,A)
【文献】 特開2011−182307(JP,A)
【文献】 特開2010−122754(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0124363(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 − 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面を備える表示部と、
前記表示画面に表示中の画像の表示内容種別を認定する表示内容種別認定手段と、
使用権限を有する使用者の前記表示画面に対する視線を検出する使用権限者視線検出手段と、
前記使用権限を有する使用者以外の者の前記表示画面に対する視線を検出する使用権限者以外視線検出手段と、
前記表示内容種別に対応して、前記表示画面に表示している画像についての覗き見防止制御の設定情報と、操作入力無し状態が継続して予め定めた所定時間以上になった時に前記表示画面画像を表示しない省電力にする制御における前記所定時間の設定情報と、前記所定時間の計測に際して前記表示画面に対する前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報とを記憶するテーブル情報を格納するテーブル情報記憶部と、
前記表示内容種別認定手段で認定した前記表示内容種別に応じて、前記テーブル情報記憶部から前記所定時間の設定情報と、前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報とを取得し、前記取得した前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報に基づいて前記使用権限者視線検出手段による前記使用権限を有する使用者の視線を検知するか否かを制御しながら、前記取得した所定時間の設定情報に示される前記所定時間を監視制御すると共に、前記監視制御の結果に応じて、前記表示画面に画像が表示されている状態から画像を表示しない省電力を図る状態に移行させるか否かを制御する移行制御手段と、
前記使用権限者以外視線検出手段で前記使用権限を有する使用者以外の者による視線を検知したときに、前記表示内容種別認定手段で認定した前記表示内容種別に応じて、前記テーブル情報記憶部から前記覗き見防止制御の設定情報を取得し、前記表示画面に表示されている画像に対して、前記取得した前記覗き見防止制御の設定情報に基づいた制御を行う覗き見防止制御手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
使用者の顔画像を撮影するカメラと、
予め登録されている使用者の顔画像と、前記カメラで撮影された前記使用者の顔画像とから、前記使用権限を有する使用者であるか否かを判定する判定手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記覗き見防止制御手段は、前記使用権限者以外視線検出手段で、前記使用権限を有する使用者以外の者の視線を検出できない状態になったときには、前記覗き見防止制御を終了して、前記表示画面の画像を元の状態に戻す機能を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記覗き見防止制御は、前記表示画面に表示されている画像の視認性を悪くする表示制御である
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項5】
前記画像の視認性を悪くする表示制御は、画面を暗くする、コントラストを落として画像をぼかす、画像の解像度を下げる、カラー画像の色をずらす、視野角を狭める、画面をスクロール、画面を振動させる、画面を光らせる、水平同期及び/または垂直同期をずらす、または、画像を歪める制御を含む
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記覗き見防止制御は、前記表示画面に表示されている画像を変容させる制御である
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項7】
前記画像を変容させる制御には、画像をモザイク処理する、画像を別の画像に変更する、画像の一部のみを変更する、または、画像を暗号化処理する、ことを含む
ことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記画像の表示内容種別は、前記表示画面の表示画像を第三者に見せてもよい程度が異なる表示コンテンツとしての前記画像の種別である
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の電子機器。
【請求項9】
前記表示画面の表示画像を第三者に見せてもよい程度は、少なくとも前記画像に関するセキュリティ、個人情報保護の観点、周囲環境、または、機密性に基づいて定められている
ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記表示内容種別には、その秘匿性の高さについて複数段階の種別が設定されており、
前記覗き見防止制御の仕方は、前記秘匿性の高さに応じて異なる
ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の電子機器。
【請求項11】
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
前記現在位置検出手段で検出された前記現在位置が、予め設定された複数種の使用場所種別のいずれであるかを認定する使用場所種別認定手段と、
を備え、
前記テーブル情報記憶部は、前記表示内容種別に加えて、前記使用場所種別に対応して、前記覗き見防止制御の設定情報を記憶しており、
前記覗き見防止制御手段は、前記表示内容種別認定手段で認定した前記表示内容種別及び前記使用場所種別認定手段で認定した前記使用場所種別に応じて、前記テーブル情報記憶部から前記覗き見防止制御の設定情報を取得し、前記表示画面に表示されている画像に対して、前記取得した前記覗き見防止制御の設定情報に基づいた制御を行う
ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の電子機器。
【請求項12】
位置情報と前記使用場所種別とを対応付けて記憶する対応記憶部を備え、
前記使用場所種別認定手段は、前記現在位置検出手段で検出された現在位置に対応づけられている前記使用場所種別を前記対応記憶部から取得して前記使用場所種別を認定する
ことを特徴とする請求項11に記載の電子機器。
【請求項13】
前記使用場所種別認定手段は、前記現在位置検出手段で検出された現在位置に対応する場所をインターネットを通じて取得して、前記取得した前記現在位置に対応する場所から前記使用場所種別を認定する
ことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の電子機器。
【請求項14】
表示画面を有する表示部と、表示内容種別に対応して、前記表示画面に表示している画像についての覗き見防止制御の設定情報と、操作入力無し状態が継続して予め定めた所定時間以上になった時に表示画面の画像を表示しない省電力にする制御における前記所定時間の設定情報と、前記所定時間の計測に際して前記表示画面に対する使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報とを記憶するテーブル情報を格納するテーブル情報記憶部と、表示内容種別認定手段と、使用権限者視線検出手段と、使用権限者以外視線検出手段と、移行制御手段と、覗き見防止制御手段とを具備する電子機器の前記表示画面の表示制御方法であって、
前記表示内容種別認定手段が、前記表示画面に表示中の画像の表示内容種別を認定する表示内容種別認定工程と、
前記使用権限者視線検出手段が、前記使用権限を有する使用者の前記表示画面に対する視線を検出する使用権限者視線検出工程と、
前記使用権限者以外視線検出手段が、前記使用権限を有する使用者以外の者の前記表示画面に対する視線を検出する使用権限者以外視線検出工程と、
前記移行制御手段が、前記表示内容種別認定手段で認定した前記表示内容種別に応じて、前記テーブル情報記憶部から前記所定時間の設定情報と、前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報とを取得し、前記取得した前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報に基づいて前記使用権限者視線検出手段による前記使用権限を有する使用者の視線を検知するか否かを制御しながら、前記取得した所定時間の設定情報に示される前記所定時間を監視制御すると共に、前記監視制御の結果に応じて、前記表示画面に画像が表示されている状態から画像を表示しない省電力を図る状態に移行させるか否かを制御する移行制御工程と、
前記覗き見防止制御手段が、前記表示内容種別認定手段で認定した前記表示内容種別に応じて、前記テーブル情報記憶部から前記覗き見防止制御の設定情報を取得し、前記使用権限者以外視線検出手段で前記使用権限を有する使用者以外の者による視線を検知したときに前記表示画面に表示されている画像に対して、前記取得した前記覗き見防止制御の設定情報に基づいた制御を行う覗き見防止制御工程と、
を有することを特徴とする電子機器の表示画面の表示制御方法。
【請求項15】
表示画面を有する表示部と、表示内容種別に対応して、前記表示画面に表示している画像についての覗き見防止制御の設定情報と、操作入力無し状態が継続して予め定めた所定時間以上になった時に前記表示画面画像を表示しない省電力にする制御における前記所定時間の設定情報と、前記所定時間の計測に際して前記表示画面に対する使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報とを記憶するテーブル情報を格納するテーブル情報記憶部とを具備する電子機器が備えるコンピュータを、
前記表示画面に表示中の画像の表示内容種別を認定する表示内容種別認定手段、
前記使用権限を有する使用者の前記表示画面に対する視線を検出する使用権限者視線検出手段、
前記使用権限を有する使用者以外の者の前記表示画面に対する視線を検出する使用権限者以外視線検出手段、
前記表示内容種別認定手段で認定した前記表示内容種別に応じて、前記テーブル情報記憶部から前記所定時間の設定情報と、前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報とを取得し、前記取得した前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報に基づいて前記使用権限者視線検出手段による前記使用権限を有する使用者の視線を検知するか否かを制御しながら、前記取得した所定時間の設定情報に示される前記所定時間を監視制御すると共に、前記監視制御の結果に応じて、前記表示画面に画像が表示されている状態から画像を表示しない省電力を図る状態に移行させるか否かを制御する移行制御手段、
前記表示内容種別認定手段で認定した前記表示内容種別に応じて、前記テーブル情報記憶部から前記覗き見防止制御の設定情報を取得し、前記使用権限者以外視線検出手段で前記使用権限を有する使用者以外の者による視線を検知したときに前記表示画面に表示されている画像に対して、前記取得した前記覗き見防止制御の設定情報に基づいた制御を行う覗き見防止制御手段、
として機能させるための電子機器の表示画面の表示制御用のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器、電子機器の表示画面の表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯が可能な電子機器は、電源として1次電池あるいは2次電池などを用いたバッテリー駆動となっているものが大多数である。そのため、使用者が実質的に使用をしていないときには、電子機器を省電力の状態にして電池の消費を少なくすることが従来から種々提案されている。特に、表示画面を備える電子機器では、表示画面に画像を表示している状態から、表示画面に画像を表示しない状態にして、省電力を有効に図ることが従来から行われている。
【0003】
例えばノートパソコンなどの携帯が可能なパーソナルコンピュータ等では、例えば特許文献1(特開2001−350549号公報)に記載されているように、監視タイマーにより、キーボードやマウス等の入力デバイスによる操作入力無しの状態が継続して予め定めた所定時間以上になったことを検出したときに、表示画面に画像を表示している状態から、表示画面に画像を表示しない省電力の状態に移行をするようにしている。
【0004】
そして、特許文献1には、入力デバイスによる操作入力無しの状態が、所定時間以上、継続しても、使用者が表示画面を観視していることを視線検出手段により検出したときには、省電力の状態に移行しないようにする発明も記載されている。
【0005】
また、表示画面を備えるこの種の電子機器においては、戸外で使用する場合など、他人(第三者)により表示画面を覗き見される機会が多くなることに鑑み、表示画面の視野角の広狭を切り替えることができるようにしたものが、特許文献2(WO2006/106662A1号公報)に開示されている。また、特許文献3(特開2012‐129701号公報)には、他人の視線の個数及びそれぞれの視線方向の角度に関する情報に基づいて、表示画面に表示する表示情報に対して、他人が表示情報を読み取ることが不可能にする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−350549号公報
【特許文献2】WO2006/106662A1号公報
【特許文献3】特開2012−129701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1においては、電子機器が使用される場所や電子機器の表示画面に表示される表示内容(表示コンテンツ)の違いは考慮されておらず、使用場所や表示内容に関係なく、一律に、省電力の状態への移行制御を行うようにしている。
【0008】
しかしながら、電子機器の使用場所は、自宅、会社(職場)、移動中の電車やバス内、など、種々あり、その使用場所により、周囲の環境要因や使用者による表示画面の継続要求度などが異なる。このため、使用場所によっては、省電力の状態への移行を早めに行ってもよい場合があり、逆に、省電力の状態への移行をできるだけ行わない方が良い場合もある。また、表示画面に表示されている表示内容によっても、省電力の状態への移行を早めに行ってもよい場合、逆に、省電力の状態への移行をできるだけ行わない方が良い場合がある。
【0009】
また、特許文献2においては、表示画面に表示されている画像の覗き見防止のための視野角の広狭の切り替えについて記載されているだけで、電子機器が使用される場所や電子機器の表示画面に表示される表示内容(表示コンテンツ)に応じて自動的に切り替えることは開示されていない。
【0010】
しかしながら、省電力の状態への移行時間の場合と同様に、電子機器の使用場所や表示内容によって、表示画面に表示されている画像の覗き見防止のための視野角の広狭のいずれが適切であるかが異なり、その都度、使用者が視野角を切り替えるようにするのでは、手間であり、煩雑となる。
【0011】
また、特許文献3においては、覗き見防止のため、表示画面に表示されている画像を他人が読み取ることが不可能にする技術が開示されているだけで、電子機器が使用される場所や電子機器の表示画面に表示される表示内容(表示コンテンツ)に応じて、画像を他人が読み取ることができないようにする程度を切り替えることなどは全く考慮されていない。
【0012】
しかし、使用者覗き見防止のため、表示画面に表示されている画像を他人が読み取ることが不可能にした場合には、使用者本人も画像を読み取ることができなくなるが、電子機器の使用場所や表示内容によっては、覗き見をしようとする者に見られてもよく、使用者本人の読み取りを優先すべき場合や、覗き見者には読取辛く、かつ、使用者には読取可能にするなどの、画像制御をしてもよい場合もある。
【0013】
この発明は、以上の問題点を解決することができる電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、
表示画面を備える表示部と、
前記表示画面に表示中の画像の表示内容種別を認定する表示内容種別認定手段と、
使用権限を有する使用者の前記表示画面に対する視線を検出する使用権限者視線検出手段と、
前記使用権限を有する使用者以外の者の前記表示画面に対する視線を検出する使用権限者以外視線検出手段と、
前記表示内容種別に対応して、前記表示画面に表示している画像についての覗き見防止制御の設定情報と、操作入力無し状態が継続して予め定めた所定時間以上になった時に前記表示画面画像を表示しない省電力にする制御における前記所定時間の設定情報と、前記所定時間の計測に際して前記表示画面に対する前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報とを記憶するテーブル情報を格納するテーブル情報記憶部と、
前記表示内容種別認定手段で認定した前記表示内容種別に応じて、前記テーブル情報記憶部から前記所定時間の設定情報と、前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報とを取得し、前記取得した前記使用権限を有する使用者からの視線を検知するか否かの設定情報に基づいて前記使用権限者視線検出手段による前記使用権限を有する使用者の視線を検知するか否かを制御しながら、前記取得した所定時間の設定情報に示される前記所定時間を監視制御すると共に、前記監視制御の結果に応じて、前記表示画面に画像が表示されている状態から画像を表示しない省電力を図る状態に移行させるか否かを制御する移行制御手段と、
前記表示内容種別認定手段で認定した前記表示内容種別に応じて、前記テーブル情報記憶部から前記覗き見防止制御の設定情報を取得し、前記使用権限者以外視線検出手段で前記使用権限を有する使用者以外の者による視線を検知したときに前記表示画面に表示されている画像に対して、前記取得した前記覗き見防止制御の設定情報に基づいた制御を行う覗き見防止制御手段と、
を備えることを特徴とする電子機器を提供する。
【0015】
上述の構成の請求項1の発明によれば、テーブル情報記憶部には、予め、表示内容種別に対応して、覗き見防止制御の情報を記憶するテーブル情報が格納されている。
【0016】
表示内容種別認定手段は、表示画面に表示中の画像の表示内容種別を認定する。そして、制御手段は、表示内容種別認定手段で認定した表示内容種別に応じて、テーブル情報記憶部から画像についての覗き見防止制御の情報を取得し、表示画面に表示されている画像に対して、取得した覗き見防止制御の情報に基づいた制御を行う。
【0017】
したがって、請求項1の発明によれば、表示内容種別に応じた適切な覗き見防止制御ができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明による電子機器によれば、表示内容種別に応じた適切な覗き見防止制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】この発明による電子機器の実施形態の一例の外観を説明するための図である。
図2】この発明による電子機器の実施形態の要部を構成する電子機器本体のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】この発明による電子機器の実施形態の要部であるテーブル情報を説明するための図である。
図4】この発明による電子機器の実施形態の要部であるテーブル情報の一例を示す図である。
図5】この発明による電子機器の実施形態の要部を説明するための動作例を説明するためのフローチャートを示す図である。
図6】この発明による電子機器の実施形態の要部を説明するための動作例を説明するためのフローチャートを示す図である。
図7】この発明による電子機器の実施形態の要部を説明するための動作例を説明するためのフローチャートを示す図である。
図8】この発明による電子機器の実施形態の要部を説明するための動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図9】この発明による電子機器の実施形態の要部を説明するための動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明による電子機器の実施形態を、図を参照しながら説明する。以下に説明する電子機器の実施形態は、自宅や会社(職場)等では、机上において、ノート型PC(Personal Computer;パーソナルコンピュータまたはパソコン)と同様の態様での使用ができ、使用者が携帯して持ち歩くときには、表示画面に重畳して設けられているタッチパネルを通じた入力操作を受け付けることができる、いわゆるタブレットPCの構成とすることができる場合である。
【0021】
図1は、この実施形態の電子機器1の概要を説明するための図 である。この実施形態の電子機器1は、薄型の電子機器本体2と、表面カバーを兼用することができるパッド型のキーボード部3と、裏面カバー4とからなる。
【0022】
電子機器本体2は、その略全面に亘る大きさの表示画面5aを備える。この表示画面5aを備える表示デバイス5としては、この例では、LCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)が用いられる。裏面カバー4は、電子機器本体2の表示画面5aとは反対側の面の全体を覆うように設けられた比較的硬い材料で構成されている。そして、裏面カバー4は、図1(A)に示すように、その一部が電子機器本体2から離れて屈曲することができるように構成されており、これにより、電子機器本体2が、机上において立てられることができるようにされている。
【0023】
キーボード部3は、電子機器本体2と着脱自在の構成とされている。図示は省略するが、キーボード部3及び電子機器本体2の接合部のそれぞれには、互いの電気的接続を行う場合のコネクタが設けられており、両者が接合されたときに、電気的接続が自動的になされるように構成されている。
【0024】
この例では、電子機器本体2の表示画面5aの枠部には、カメラ107が取り付けられており、使用者の顔画像や覗き見者の顔画像等を撮影するために用いられる。
【0025】
そして、この例においては、電子機器本体2の表示画面5aの前面には、タッチパネル6、更には、視野角制御パネル7が重畳配置されている。電子機器本体2は、タッチパネル6を有しているので、図1(B)に示すように、キーボード部3との接合を解除した状態においても、タッチパネル6を操作入力手段として利用することができ、タブレットPCとしての使用態様とすることができる。したがって、電子機器本体2は、単独でも、この発明の実施形態の電子機器を構成するものである。
【0026】
この例では、視野角制御パネル7としては、前述した特許文献2に記載の視野角切替パネルを使用するもので、表示画面5aの視野角が、「広視野角」「狭視野角」の2通りに切り替え可能とされている。ここで、視野角とは、表示画面5aに鉛直な方向から、表示画面5aの画像を正常に観視することができる範囲を扇形に表したときの中心角の大きさであり、視野角0度は、真正面からしか表示画面5aの表示画像を正常に観ることができないことを意味し、視野角180度は、表示画面5aに沿った真横(あるいは真上、真下)から観ても、表示画面5aの表示画像を正常に観ることができることを意味する。
【0027】
視野角制御パネル7による視野角の制御機能を動作させないときには、表示画面5aが備える最大の視野角θmaxで表示画像を正常に観ることができる。そして、この実施形態では、視野角制御パネル7は、覗き見を防止する必要があるときに自動的に駆動されて、表示画面5aの視野角が、上記最大の視野角θmaxよりも狭い2種の視野角θ1またはθ2に設定される。ここで、視野角θ1>視野角θ2とされており、この例では、広視野角θ1は、例えば70度、狭視野角θ2は、例えば30度とされる。
【0028】
図2は、電子機器本体2のハードウェア構成例を示すブロック図である。電子機器本体2は、図2に示すように、プロセッサからなる制御部101に対して、システムバス100を通じて、メモリ102、LCDコントローラ103、タッチパネルインターフェース104、視野角コントローラ105、キーボードインターフェース106、カメラ107、画像認識処理部108、認証用顔画像記憶部109、現在位置検出部110、タイマー部111、無線LAN通信部112、覗き見防止制御処理部113、のそれぞれが接続されて構成されている。
【0029】
メモリ102には、図2では図示を省略するが、制御部101がこの例の電子機器本体2の種々の処理機能を実行するためのプログラムが格納されている。また、メモリ102には、図2に示すように、ディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021、使用場所種別バッファ1022、表示内容種別バッファ1023を、その記憶エリアの一部として備えている。これら記憶部1021及びバッファ1022,1023の記憶情報については、後述する。
【0030】
LCDコントローラ103に対してはLCD5が接続され、タッチパネルインターフェース104に対してはタッチパネル6が接続され、視野角コントローラ105に対しては視野角制御パネル7が接続されている。LCDコントローラ103は、制御部101の制御に基づいて、表示画面5aに画像を表示する。
【0031】
また、制御部101は、LCDコントローラ103、その他を制御して、電子機器本体2を、LCD5の表示画面5aに表示していた画像を表示しない状態にして省電力を図る状態に移行する制御も行う。この実施形態では、LCD5の表示画面5aに表示していた画像を表示しない状態にして省電力を図る状態(節電状態)として、電子機器本体2をスリープ状態にするようにする。LCD5の表示画面5aに表示していた画像を表示しない状態にして省電力を図る状態としては、スリープ状態に限らず、コンピュータの動作を一時的に停止させ、節電状態で待機させる休止状態とするようにしてもよい。
【0032】
スリープ状態は、作業を再開したときに例えば数秒程度で素早くコンピュータを通常の電力状態に戻すことができる省電力状態である。一方、休止状態とは、ノート型PC用に設計された省電力の状態であり、スリープ状態が作業していた内容と設定をメモリに保存し、電力を少量使用する状態であるのに対して、休止状態は、開いているドキュメントとプログラムをハードディスクに格納して、コンピュータをオフにする状態である。休止状態は、コンピュータの動作を一時的に停止させて節電状態で待機させる状態であり、電源をオフにするのとは異なり、コンピュータを停止前の状態から速やかに再開することができる。
【0033】
なお、LCD5の表示画面5aに表示していた画像を表示しない状態にして省電力を図る状態(節電状態)としては、LCD5への電源を供給しない状態とすることもできる。
【0034】
タッチパネルインターフェース104は、タッチパネル6への使用者の操作入力を検知し、その検知した操作入力の情報を制御部101に伝達する。制御部101は、受け取った操作入力の情報に対応する制御処理を行う。
【0035】
視野角コントローラ105は、制御部101による制御に基づいて、視野角制御パネル7を切替制御し、視野角を制御しない状態(最大視野角θmaxの状態)、視野角を前述した広視野角θ1(θmax>θ1>θ2)に切り替える状態、視野角を前述した狭視野角θ2(θmax>θ1>θ2)に切り替える状態、のいずれかにする。
【0036】
キーボードインターフェース106は、電子機器本体2が、コネクタ部106Tを通じてキーボード部3に接続されたときに、キーボード部3への使用者の操作入力を検知し、その検知した操作入力の情報を制御部101に伝達する。制御部101は、受け取った操作入力の情報に対応する制御処理を行う。
【0037】
カメラ107は、この例では、図1に示すように、電子機器本体2の表示画面5aの枠部に取り付けられており、使用者の顔画像や覗き見者の顔画像を撮影するために用いられる。このカメラ107は、使用者や覗き見者を監視するために、制御部101の制御により、適宜の時間間隔で使用者や覗き見者の顔画像などを撮影して、その撮影画像情報をシステムバス100を通じて画像認識処理部108に転送するようにする。
【0038】
画像認識処理部108には、認証用顔画像記憶部109が接続されている。認証用顔画像記憶部109には、予め、この電子機器1の使用権限を有する使用者の顔画像の画像情報が登録されて記憶されている。認証用顔画像記憶部109に記憶する使用権限を有する使用者の顔画像は、カメラ107で撮影した使用者の顔画像であってもよいし、他の撮影手段により撮影した使用者の顔画像の情報を、例えば無線LAN通信部112を通じて取り込んだものを記憶するようにしてもよい。なお、この実施形態では、覗き見者は、この認証用顔画像記憶部109に顔画像が記憶されていない第3者とされる。
【0039】
画像認識処理部108は、カメラ107で新たに撮影されてシステムバス100を経由して転送されてきた顔画像情報と、認証用顔画像記憶部109に記憶されている使用権限がある使用者の顔画像情報とのパターンマッチングを行うことにより、電子機器本体2の表示画面5aを観視している使用者が、使用権限を有する使用者であるかのどうかを判別して、顔認証処理を行う。
【0040】
また、この実施形態においては、画像認識処理部108は、カメラ107で撮影した顔画像情報から、当該顔画像の観視者の視線(視線方向)を検出し、観視者が表示画面5aに表示されている表示画像を、視野角コントローラ105により表示画面5aに設定されている視野角の範囲内で、観視しているかどうかを判別する視線検出処理をも行うようにする。この場合に、画像認識処理部108は、使用権限を有する使用者の視線検出を行うだけでなく、使用権限を有しない覗き見者の視線検出をするものである。
【0041】
現在位置検出部110は、この例では、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信して電子機器本体2の現在位置を検出する機能を備える。また、現在位置検出部110は、補助的な現在位置の検出のための情報として、予め記憶保持しているカメラ107で撮影した部屋内部の画像情報と、現在位置の部屋のカメラの撮影画像情報とを画像認識処理部108でパターンマッチング処理した結果を用いることができるように構成されている。これにより、現在位置検出部110は、例えば使用者の自宅であっても、電子機器本体2が書斎で使用されているのか、居間で使用されているのか等を判別することができ、また、会社(職場)において、電子機器本体2が使用者の自分の職場の席で使用されているのか、会議室で使用されているのか等を判別することができる。
【0042】
タイマー部111は、時計回路を備え、この実施形態では、節電のためにスリープ状態へ移行する時間(設定されたスリープ状態への移行時間)が経過したか否かを監視する。タイマー部111は、スリープ状態に移行する時間が経過したことを検知したときには、その旨を制御部101に通知する。
【0043】
無線LAN通信部112は、この例では、Wi−Fi(登録商標)通信機能を備え、インターネットを通じたWebサイトにアクセスする機能を有すると共に、社内LANなどのイントラネットを通じて社内のサーバなどにアクセスする機能を有する。
【0044】
覗き見防止制御処理部113は、使用権限を有しない覗き見者の表示画面5aへの視線が検出されたときに制御部101により駆動され、表示画面5aに表示されている画像を、正しく見えないようにする表示制御あるいは画像制御をする。
【0045】
ここで、覗き見防止制御処理部113における表示制御は、表示画面5aに表示されている画像の視認性を悪くするようにする制御であり、この実施形態では、画面を暗くするようにする。画面を暗くする場合に、表示画面5aを消去して真っ暗にしてしまうスリープ状態としてもよい。
【0046】
なお、表示画面5aに表示されている画像の視認性を悪くするようにする表示制御は、画面を暗くする方法に限られる訳ではなく、
・コントラストを落として、画像をぼかす
・表示画像の解像度を下げる
・カラーバランス、ヒューコントロール(色相調整)をずらして、カラー表示画像の色自体をずらす
・画面をスクロール、画面を振動させる、画面を光らせる、水平同期、垂直同期をずらす、画像を歪める
などの処理を行うようにしてもよい。
【0047】
また、覗き見防止制御処理部113における画像制御は、画像を本来の表示画像から変容させたものにする制御であり、この例では、原画像に対して画像を正しく見えないようにする画像処理、例えばモザイク処理を施すようにする。ここでモザイク処理には、暗号化処理を含むものである。
【0048】
なお、画像を本来の表示画像から変容させたものにする制御は、モザイク処理等、原画像に対して画像を正しく見えないようにする画像処理に限られる訳ではなく、
・表示画像を、覗き見者(他人(第三者))に見られてもよい全く別の画像に変更する
・表示画面に表示されている画像中の一部のみを変更する
などの処理を行うようにしてもよい。
【0049】
なお、図2において、LCDコントローラ103、視野角コントローラ105、画像認識処理部108、覗き見防止制御処理部113の各機能は、制御部101が、メモリ102に格納されているプログラムを用いて実行するソフトウエア機能として実現するように構成することもできる。
【0050】
[ディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021のテーブル情報の例]
図3は、この実施形態において、ディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021のテーブル情報として記憶される情報の凡例を示すものである。この図3に示すように、この実施形態においては、テーブル情報としては、電子機器本体2の使用場所種別のそれぞれと、表示画面5aに表示される表示内容種別のそれぞれとに対応して、「スリープ状態への移行時間」、「スリープ状態への移行条件」、「視野角」、「覗き見防止制御の仕方」、の4種の設定情報が設定されて、予め登録されている。
【0051】
使用場所種別は、電子機器本体2が使用されている現在位置が、自宅など他人(第三者。以下同じ)の目を意識せずに電子機器本体2を使用できる場所か、会社などの所定の限られた周囲環境の場所か、電車等の車内や公園など、常に見知らぬ他人に覗き見されてしまうような場所か、などのように、セキュリティや個人情報保護の観点と周囲環境との関係などから定められる使用場所の種別である。すなわち、使用場所種別は、表示画面の表示画像を他人に見せても良い程度が異なる場所の種別でもある。この例では、この使用場所種別は、電子機器本体2の使用が予定される位置の位置情報と対応付けられて、例えば「自宅」、「会社」、「電車内」などのように、使用者のそれぞれにより設定される。
【0052】
なお、「自宅」や「会社」など、使用者により位置が異なる使用場所種別については、その位置情報が、使用者により使用場所種別の名称に対応してメモリ102の所定のメモリエリア(図示は省略)に登録されている。したがって、電子機器本体2の現在位置が分かれば、当該使用場所種別の位置に居るかどうかを認定することができる。また、電車内などの使用者の属性に無関係の使用場所種別は、例えばインターネットを通じて現在位置情報(緯度、経度など)を用いて場所の問い合わせをすることで、その使用場所種別に現在居るかどうかを認定することができる。
【0053】
表示内容種別は、文書作成(編集を含む)、表作成、グラフ作成、図形・図面作成など操作入力を伴うコンテンツ(入力付随コンテンツという)であるか、インターネットを通じて取得したコンテンツであって秘匿性の高いコンテンツであるか、インターネットを通じて取得したコンテンツであっても秘匿性の低いコンテンツであるか、イントラネットを通じて取得した利用者がIDやパスワードで制限されるコンテンツであるか、などのように、セキュリティや個人情報保護の観点と周囲環境との関係などから定められる表示画面に表示されるコンテンツの種別である。すなわち、表示内容種別は、表示画面の表示画像を他人に見せても良い程度が異なる表示コンテンツの種別でもある。
【0054】
なお、イントラネットを通じて取得したコンテンツは、そのイントラネット内、例えば会社(職場)内では、自由にアクセスして観視することができるが、会社(職場)外で、リモートアクセスして観視する場合は、そのコンテンツは機密情報(社外秘)に当たる。そのため、会社内では秘匿性の低いまたは秘匿性のないコンテンツであっても、会社外で観視する場合は、秘匿性の高いコンテンツとなる。
【0055】
インターネットを通じて取得したコンテンツであって秘匿性の高いコンテンツであるかどうかを認定することができるように、この実施形態の電子機器本体2においては、使用者が、秘匿性が高いとするコンテンツを指定して、そのコンテンツをインターネットを通じて提供するサイトのURL(Uniform Resource Locator)を予め登録し、メモリ102の所定のメモリエリア(図示は省略)に登録しておくようにする。電子機器本体2の制御部101は、インターネットを通じて、秘匿性が高いとして登録されているURLのWebサイトにアクセスしたときには、表示内容種別は、インターネットを通じて取得したコンテンツであって秘匿性の高いコンテンツであると認定するようにする。
【0056】
制御部101は、その他の表示内容種別は、当該表示コンテンツを提供するアプリケーションプログラムを判別したり、当該表示コンテンツのソースが何であるかを判別したりすることで認定することができる。もちろん、イントラネットを通じて取得したコンテンツであっても、インターネットの場合と同様、秘匿性の高いコンテンツであるかどうかを認定するようにすることができる。さらに、入力付随コンテンツの場合でも、文書、表、グラフ、図形・図面などに「取扱注意」「極秘」「Confidential」等が明記されている場合や、ファイルの属性に秘匿性の高いことが記録されている場合は、秘匿性の高いコンテンツであるかどうかを認定するようにすることができる。なお、秘匿性については高低のみならず、例えば「極めて高い」「高い」「中程度」「低い」「極めて低い」「全くない」というように複数段階の種別を持たせることもできる。そして、その秘匿性の種別に応じて、スリープ状態への移行時間や移行条件、視野角や覗き見防止制御の仕方を異なる設定にできる。
【0057】
なお、表示内容種別としては、上述した例の他、メールやSNS、LINE(登録商標)、ツイッター(登録商標)、ブログの閲覧、それらの作成、また、写真の閲覧、テレビ番組やビデオの視聴、ゲーム操作などであってもよい。
【0058】
次に、設定情報のうち、「スリープ状態への移行時間」とは、表示画像の内容が変更されることなく継続して表示される時間が、当該設定された移行時間以上になった時にスリープ状態に移行するとして設定される時間である。例えば入力付随コンテンツの場合には、入力操作がなされると、その新たに入力された情報が表示画像に反映されて変更されるので、スリープ状態への移行時間は、その表示画像が変更された時点でリセットされて、その時点から再計測が開始される。つまり、入力付随コンテンツの場合には、入力操作がなされることなく、設定された移行時間が経過したときに、スリープ状態への移行が実行される。
【0059】
また、入力付随コンテンツではないWebページのコンテンツなどの場合には、使用者が何らかの操作入力をすることで、Webページが変更されるなどにより表示画像が変更される。したがって、Webページのコンテンツなどの場合には、使用者による操作入力が何もなされずに、同じ画像内容で継続している状態のまま、設定された移行時間が経過したときに、スリープ状態への移行が実行される。
【0060】
なお、テレビ番組やビデオなどの動画の場合には、表示画像は常に変更されるので、スリープ状態への移行は実行されない。これらは、長時間の視聴を目的としたコンテンツであるので、省電力処理の対象のコンテンツから除外されるのである。ただし、この実施形態では、覗き見防止制御処理部113を用いることで、セキュリティや個人情報の保護の観点から覗き見防止制御を行えるようにしており、テレビ番組やビデオなどの動画の場合であっても、例えば画像を変容させることで覗き見防止を実現することができる。なお、表示画像が動画の場合であっても、使用者が当該動画を見ていないことを、使用者の視線を検出することで判別できた場合には、当該使用者が動画を見ていない状態が、設定された所定時間を超えて継続した場合には、スリープ状態への移行をするようにしてもよい。
【0061】
また、「スリープ状態への移行条件」の設定は、この実施形態では、使用権限を有する使用者の視線が、設定されている視野角内で表示画面5aを向いているか否かを条件とするかどうかの設定である。使用権限を有する使用者の視線が表示画面5aを向いていることを条件とする場合には、使用者の顔認証を行い、使用権限を有する使用者かどうかを判定すると共に、当該使用者の視線を検出して、その方向が表示画面5aを向いているかどうかの判定をする。そして、使用権限を有する使用者の視線が表示画面5aを向いている場合には、設定されたスリープ状態への移行時間の経過を満足したとしても、スリープ状態への移行は行わず、使用権限を有する使用者の視線が表示画面5aを向いておらずに、設定されたスリープ状態への移行時間の経過を満足したときに、スリープ状態への移行を実行するようにする。
【0062】
また、「視野角」とは、覗き見防止のための視野角の設定を意味している。前述したように、この「視野角」の設定としては、視野角の切替制御無し(視野角θmax)、広い視野角θ1(<θmax)、狭い視野角θ2(<θ1)の3通りとなる。
【0063】
さらに、「覗き見防止制御の仕方」の設定とは、前述したように覗き見防止用の表示制御または画像制御の設定である。
【0064】
図4は、テーブル情報の具体例を示すものである。図4の例では、使用場所種別の例として、自宅の書斎、自宅の居間、会社の自分の職場の席、会社の会議室、電車等の車内が挙げられている。もちろん、使用場所種別の例はこれに限らず、自宅の他の場所、会社の他の場所、種々の乗り物の中、あるいは、博物館、図書館、ホール、ホテル、レストラン、デパート、ショップ、公園、自家用車内、道路(歩行中または静止中)など種々考えられる。さらに、例えばホテルにおいては、使用権限を有する使用者が宿泊するプライベートな客室か、ロビーや宴会場などの公共性のある場所かを、電子機器本体2(電子機器1)が、現在位置検出部110を用いて特定できるので、「ホテルの客室」「ホテルの客室以外の場所」のように使用場所種別を認定でき、それに基づいて、スリープ状態への移行時間や移行条件、視野角や覗き見防止制御の仕方が適切に設定できる。
【0065】
なお、使用場所種別として、「他人(第3者)に覗き見される危険が高い場所」「他人に覗き見される危険が低い場所」「他人に覗き見される危険がない場所」という設定もできる。この場合、各々の場所が、具体的にどういう場所を示すのか、対応付けるためのテーブル情報等を別途準備して電子機器本体2に設けるように構成することが有益である。あるいは、電子機器本体2のカメラ107で、現在位置の周囲を撮像し、その撮像した周囲の状況を画像認識して、その場所の危険度を判断し、その危険度の判断結果を制御部101に提供するように構成してもよい。
【0066】
また、図4の例では、表示内容種別の例として、入力付随コンテンツ、インターネットのコンテンツであって予め秘匿設定がされているもの、インターネットのコンテンツであって秘匿設定がされていないもの、会社等のイントラネットから取得したコンテンツ、などが挙げられている。
【0067】
そして、図4に示すように、スリープ状態への移行時間として、それぞれ5分、3分
などのように具体的時間が設定されている。また、スリープ状態への移行条件として、使用権限を有する使用者の視線検出を要すると設定する状態は、図4において、「視線検出」とされ、使用権限を有する使用者の視線検出を要しないと設定する場合には、図4において、「視線非検出」とされる。
【0068】
そして、視野角の設定に関しては、「制御無」は、「視野角θmax」の設定を意味し、「広」は、「視野角θ1」の設定を意味し、「狭」は、「視野角θ2」の設定を意味している。
【0069】
また、覗き見防止制御の仕方に関しては、「制御無」は、覗き見防止制御の表示制御及び画像制御は行わない設定を意味し、「画面暗」は、覗き見防止制御の表示制御により覗き見者が表示画像を観辛くなるように画面を暗くするように制御する設定を意味し、「画像変容」は、覗き見防止制御の画像制御により、表示画像を他の画像に変容させるように制御する設定を意味している。
【0070】
なお、図4では、スリープ状態への移行時間として、それぞれ5分、3分などのように具体的時間を設定しているが、設定時間は一例であり、自由に設定できる。また、5分、3分などのような絶対的な時間の設定方法ではなく、スリープ状態への移行時間のデフォルト値(例えば3分)の「1/3倍、1/2倍、1倍、2倍、3倍」あるいは「−2分、−1分、変わらず、+1分、+2分、+5分」などのような相対的な時間の設定方法を用いることもできる。
【0071】
[実施形態の電子機器本体2(電子機器1)の表示画面の表示制御動作]
電子機器本体2の制御部101は、この実施形態では、使用場所種別の認定動作、表示内容種別の認定動作、ディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021のテーブル情報の取得動作、表示画面5aの表示制御動作(表示制御ルーチン)を、並列に実行するようにする。
【0072】
すなわち、制御部101は、例えば現在位置検出部110で検出される位置情報が変化したときをトリガーとして使用場所種別の認定動作を実行する。そして、認定した使用場所種別を、メモリ102の使用場所種別バッファ1022に上書きして格納すると共に、使用場所種別バッファ1022の記憶内容が変更されたことを通知するようにする。
【0073】
また、制御部101は、例えば実行するアプリケーションプログラムが変更された、表示画面5aに表示する画像のソースが変更された等のタイミングをトリガーとして表示内容種別の認定動作を実行する。そして、認定した表示内容種別を、メモリ102の表示内容種別バッファ1023に上書きして格納すると共に、表示内容種別バッファ1023の記憶内容が変更されたことを通知するようにする。
【0074】
そして、制御部101は、使用場所種別バッファ1022の記憶内容が変更されたことの通知及び/または表示内容種別バッファ1023の記憶内容が変更されたことの通知に基づいて、ディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021のテーブル情報の取得動作を実行する。そして、制御部101は、ディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021から、使用場所種別バッファ1022の使用場所種別および表示内容種別バッファ1023の表示内容種別に対応する「スリープ状態への移行時間」、「スリープ状態への移行条件」、「視野角」、「覗き見防止制御の仕方」、の4種の設定情報を取得して、表示制御処理ルーチンにデータとして渡すようにする。
【0075】
そして、制御部101は、表示画面5aの表示制御ルーチンにおいて、取得した4種の設定情報を用いた表示制御を実行するようにする。以下に、各処理動作を更に説明する。
【0076】
[使用場所種別の認定動作]
図5は、使用場所種別の認定動作の一例の流れを示すフローチャートである。以下、この図5を参照して、使用場所種別の認定動作について説明する。
【0077】
先ず、制御部101は、現在位置検出部110で検出した現在位置情報を取得する(ステップS1)。次に、制御部101は、検出した現在位置情報から、対応する使用場所種別を認定する(ステップS2)。このステップS2における使用場所種別の認定は、前述したように、まず、メモリ102に記憶されている使用場所種別と現在位置との対応情報を認定する。この使用場所種別と現在位置との対応情報からの認定ができなかったときには、この実施形態では、無線LAN通信部112を通じてインターネットの場所検索サイトにアクセスして、現在位置情報を送って、対応する場所の情報を取得することで、使用場所種別を認定する。
【0078】
次に、制御部101は、ステップS2で認定した使用場所種別を、使用場所種別バッファ1022に上書きして格納し、使用場所種別が書き替えられたことを通知する(ステップS3)。次に、制御部101は、現在位置検出部110で検出された位置情報の変化を検出することで、電子機器本体2が移動したか否か判別する(ステップS4)。
【0079】
ステップS4で、電子機器本体2が移動したと判別したときには、制御部101は、現在位置検出部110で検出した現在位置情報を取得し(ステップS5)、次いで、検出した現在位置情報から、ステップS2での処理と同様にして、対応する使用場所種別を認定する(ステップS6)。
【0080】
次に、制御部101は、ステップS6で認定した使用場所種別は、使用場所種別バッファ1022に記憶されている使用場所種別から変化したか否か判別する(ステップS7)。ステップS7で、使用場所種別は、変化してはいないと判別したときには、制御部101は、処理をステップS4に戻し、このステップS4以降の処理を行う。また、ステップS7で、使用場所種別は変化していると判別したときには、制御部101は、処理をステップS3に戻し、このステップS3以降の処理を繰り返す。
【0081】
また、ステップS4で、電子機器本体2が移動してはいないと判別したときには、制御部101は、電源がオフされたか否か判別し(ステップS8)、電源がオフとはされていないと判別したときには、処理をステップS4に戻して、このステップS4以降の処理を繰り返し、電源がオフとされたと判別したときには、この処理ルーチンを終了する。
【0082】
[表示内容種別の認定動作]
図6は、表示内容種別の認定動作の一例の流れを示すフローチャートである。以下、この図6を参照して、表示内容種別の認定動作について説明する。
【0083】
先ず、制御部101は、表示画面5aに表示されている表示内容を、起動中のアプリケーションプログラムや、表示画像のソースを判定することにより判別し(ステップS11)、表示内容種別を認定する(ステップS12)。
【0084】
次に、制御部101は、ステップS12で認定した表示内容種別を、表示内容種別バッファ1023に上書きして格納し、表示内容種別が書き替えられたことを通知する(ステップS13)。次に、制御部101は、アプリケーションプログラムや、表示画像のソースが変更されたかどうかを検出することで、表示画面5aの表示内容が変更されたか否か判別する(ステップS14)。
【0085】
ステップS14で、表示画面5aの表示内容が変更されたと判別したときには、制御部101は、表示画面5aに表示されている表示内容を判別し(ステップS15)、表示内容種別を認定する(ステップS16)
次に、制御部101は、ステップS16で認定した表示内容種別は、表示内容種別バッファ1023に記憶されている表示内容種別から変更されたか否か判別する(ステップS17)。ステップS17で、表示内容種別は、変更されてはいないと判別したときには、制御部101は、処理をステップS14に戻し、このステップS14以降の処理を行う。また、ステップS17で、表示内容種別は変更されていると判別したときには、制御部101は、処理をステップS13に戻し、このステップS13以降の処理を繰り返す。
【0086】
また、ステップS14で、表示画面5aの表示内容が変更されてはいないと判別したときには、制御部101は、電源がオフされたか否か判別し(ステップS18)、電源がオフとはされていないと判別したときには、処理をステップS14に戻して、このステップS14以降の処理を繰り返し、電源がオフとされたと判別したときには、この処理ルーチンを終了する。
【0087】
[ディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021のテーブル情報の取得動作]
図7は、ディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021のテーブル情報の取得動作の一例の流れを示すフローチャートである。以下、この図7を参照して、ディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021のテーブル情報の取得動作について説明する。
【0088】
制御部101は、まず、使用場所種別バッファ1022に記憶保持されている使用場所種別を認定する(ステップS21)。次に、制御部101は、表示内容種別バッファ1023に記憶保持されている表示内容種別を認定する(ステップS22)。
【0089】
次に、制御部101は、認定した使用場所種別及び表示内容種別により、メモリ102のディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021のテーブル情報を参照し(ステップS23)、対応するスリープ状態への移行時間及びその移行条件の設定情報、また、対応する視野角及び覗き見防止制御の設定情報を取得し、当該設定情報の取得通知をする(ステップS24)。
【0090】
次に、制御部101は、使用場所種別バッファ1022あるいは表示内容種別バッファ1023の保持内容の変更通知を監視して、保持内容が変更されたか否か判別する(ステップS25)。このステップS25で、使用場所種別バッファ1022あるいは表示内容種別バッファ1023の保持内容が変更されたと判別したときには、制御部101は、処理をステップS21に戻して、このステップS21以降の処理を繰り返す。したがって、使用場所種別バッファ1022あるいは表示内容種別バッファ1023の保持内容が変更される毎に、制御部101は、ステップS24において、それらに対応するスリープ状態への移行時間及びその移行条件の設定情報、また、対応する視野角及び覗き見防止制御の設定情報を取得するので、ステップS24で発する設定情報の取得通知は、取得した設定情報の変更通知でもある。
【0091】
ステップS25で、使用場所種別バッファ1022あるいは表示内容種別バッファ1023の保持内容が変更されてはいないと判別したときには、制御部101は、電源がオフされたか否か判別し(ステップS26)、電源がオフとはされていないと判別したときには、処理をステップS25に戻して、このステップS25以降の処理を繰り返し、電源がオフとされたと判別したときには、この処理ルーチンを終了する。
【0092】
[表示画面の表示制御動作]
図8及びその続きである図9は、表示画面5aの表示制御動作の一例の流れを示すフローチャートである。以下、この図8及び図9を参照して、表示画面5aの表示制御動作について説明する。
【0093】
制御部101は、まず、使用者の顔認証を促す画面を表示する(ステップS101)。次に、制御部101は、カメラ107で使用者の顔画像を撮影し、画像認識処理部108の機能により、認証用顔画像記憶部109に記憶されている使用者の顔画像を用いることにより顔認証を行って、認証対象の使用者が使用権限を有する使用者であるか否かを認証するようにする(ステップS102)。次に、制御部101は、認証がOKかどうか判別する(ステップS103)。
【0094】
ステップS103で、認証対象の使用者が使用権限を有する使用者でない(認証NG)と判別したときには、制御部101は、処理をステップS101に戻して、このステップS101からの処理を繰り返す。また、ステップS103で、認証対象の使用者が使用権限を有する使用者である(認証OK)と判別したときには、制御部101は、電子機器本体2の使用を許可し、使用者の指示操作に応じた画像を表示画面5aに表示する(ステップS104)。
【0095】
次に、制御部101は、図7で説明したディスプレイ表示制御用テーブル記憶部1021のテーブル情報の取得動作により取得したスリープ状態への移行時間及びその条件、並びに、視野角及び覗き見防止制御の設定情報を認識して、スリープ状態への移行制御、視野角切替制御及び覗き見防止制御の各制御の実行を開始する(ステップS105)。
【0096】
ここで、制御部101は、このステップS105において、視野角コントローラ105を制御して、ステップS105で取得された設定情報により、使用場所種別及び表示内容種別に応じて選定された視野角になるようにする。すなわち、図4に示されているように、例えば、表示内容種別が入力付随コンテンツである場合において、使用場所種別が自宅の書斎であれば、視野角はもっとも広いθmaxとなるようにされ、使用場所種別が会社の自席であれば、視野角は、θmaxよりも狭いが比較的広いθ1となるように切り替えられ、使用場所種別が電車内であれば、視野角は、θ1よりも狭いθ2となるように切り替えられる。これにより、表示画面5aの視野角は、使用場所種別に応じて、覗き見者の存在の有無、その多少に応じた適切な視野角とされる。また、表示画面5aの視野角は、表示内容種別に応じて、その表示内容のセキュリティの度合等に応じた適切な視野角とされる。
【0097】
次に、制御部101は、以下のステップS106での監視動作に基づいて、スリープ状態への移行制御及び覗き見防止制御について実行するようにする。すなわち、制御部101は、操作入力が継続してスリープ状態への移行時間以上無いかどうかを監視する動作、また、使用権限の認証がなされた使用者(認証使用者)の視線が継続してスリープ状態への移行時間以上無いかどうかを監視する動作、認証使用者以外の者の表示画面5aの設定された視野角内の視線を監視する動作、の内のステップS105で取得した設定情報に応じて必要な動作を並行して実行する(ステップS106)。なお、ステップS106では、表示画面5aの表示画像が動画のように時々刻々と変更される画像であるか否かの判別も、制御部101によって併せて行われる。
【0098】
次に、制御部101は、移行条件を満足してスリープ状態への移行時間を経過したか否か判別する(ステップS107)。そして、移行条件を満足してスリープ状態への移行時間を経過したと判別したときには、制御部101は、スリープ状態へ移行するように制御する(ステップS108)。
【0099】
図4に示したように、スリープ状態への移行時間及び移行条件は、使用場所種別、また、表示内容種別に応じて異なる設定がなされているので、スリープ状態への移行制御は、電子機器本体2の使用場所、表示画面5aに表示されている表示内容に応じた適切なものとなる。例えば入力付随コンテンツの場合、使用者は、考えながら入力作業をすることが多いと思われるので、覗き見者が少ない環境では、スリープ状態への移行時間は、使用者の視線が表示画面5aを向いている限り、比較的長い方が良い。しかし、覗き見者が多い電車内などでは、スリープ状態への移行時間は、使用者の視線が表示画面5aを向いているかどうかに関係なく比較的短い方が良いと思われる。この発明では、このような表示内容種別や使用場所種別に応じて、スリープ状態への移行時間や移行条件を設定することができるので、非常に便利である。
【0100】
次に、制御部101は、スリープ状態の解除条件を満足する状態になったか否か判別し(ステップS109)、スリープ状態の解除条件を満足する状態になっていないと判別したときには、スリープ状態を継続し、スリープ状態の解除条件を満足する状態になったと判別したときには、処理をステップS101に戻して、このステップS101以降の処理を繰り返す。なお、スリープ状態の解除条件とは、この例では、制御部101が、使用者による何らかの操作入力をしたことを検出することとしている。
【0101】
また、ステップS107で、移行条件を満足した状態でのスリープ状態への移行時間は経過してはいないと判別したときには、制御部101は、表示画面5aの設定された視野角内で表示画面5aの方向を向く認証使用者以外の者の視線を検出したか否か判別する(図9のステップS111)。そして、このステップS111で、表示画面5aの設定された視野角内で表示画面5aの方向を向く認証使用者以外の者の視線を検出したと判別したときには、制御部101は、ステップS105で認識した覗き見防止制御の設定情報により選択されている覗き見防止制御を実行する(ステップS112)。
【0102】
すなわち、この実施形態では、視野角を使用場所種別及び表示内容種別に応じて適切な視野角として、できるだけ、覗き見者による覗き見を防止することができるようにするだけでなく、表示画面5aの設定された視野角内での覗き見者の視線を検出したとき、つまり、覗き見者が実際に表示画面5aの表示画像を観視していることを検出したときには、表示制御や画像制御による覗き見防止制御を行うことで、表示画像を観辛くする、あるいは表示画像を別のものとして見せないようにする。
【0103】
すなわち、図4の例においては、表示内容種別が入力付随コンテンツの場合、自宅の書斎で覗き見の心配がない場合には、覗き見防止制御は行わないように設定され、会社の自席や会議室においては、覗き見されても観辛くなるように画像を暗くする表示制御が設定され、電車等の車内では覗き見者による覗き見を完全に防止することができるように、表示画像を変容させるように設定されており、同じ表示内容種別であっても使用場所種別に応じた適切な覗き見防止制御が実行される。
【0104】
また、自宅の居間や会社の自席のように同じ使用場所種別であっても、入力付随コンテンツと、秘匿設定のなされたインターネットコンテンツとでは、図4の例では、前者は「画面暗」、後者は「画像変容」というように設定されており、表示内容種別に応じた適切な覗き見防止制御が実行される。なお、この場合に、インターネットコンテンツには、動画サイトやインターネットテレビなどの動画コンテンツが含まれていることは言うまでもない。
【0105】
したがって、この実施形態によれば、覗き見者による覗き見を、使用場所種別及び表示内容種別に応じて適切に防止することができるという効果を奏する。もちろん、使用場所種別のみ、あるいは表示内容種別のみに応じても、覗き見者による覗き見を防止することができるという効果を奏する。
【0106】
ステップS112の次には、制御部101は、認証使用者以外の者の視野角内での視線は検知できない状態になったか否か判別する(ステップS113)。このステップS113で、認証使用者以外の者の視野角内での視線が検知できない状態になってはいないと判別したときには、制御部101は、処理をステップS112に戻して、覗き見防止制御を継続する。
【0107】
また、ステップS113で、認証使用者以外の者の視野角内での視線が検知できない状態になったと判別したときには、制御部101は、覗き見防止制御を終了し、設定情報により選択されている視野角の状態に戻す(ステップS114)。そして、制御部101は、このステップS114の次には、処理をステップS106に戻し、このステップS106以降の処理を繰り返す。
【0108】
また、ステップS111で、表示画面5aの設定された視野角内で表示画面5aの方向を向く認証使用者以外の者の視線を検出してはいないと判別したときには、制御部101は、設定情報の取得通知(設定情報の変更通知)を検知したか否か判別する(ステップS115)。
【0109】
このステップS115で、設定情報の取得通知(設定情報の変更通知)を検知してはいないと判別したときには、制御部101は、処理をステップS106に戻し、このステップS106以降の処理を繰り返す。
【0110】
また、ステップS115で、設定情報の取得通知(設定情報の変更通知)を検知したと判別したときには、制御部101は、処理をステップS105に戻して、変更後の設定情報を認識し、当該ステップS105以降の処理を繰り返す。
【0111】
[実施形態の効果]
以上のようにして、上述の実施形態によれば、使用場所種別に応じた適切な所定時間で省電力の状態に変更することができる電子機器を実現することができる。また、使用場所種別だけでなく、表示内容種別に応じた適切な所定時間で省電力の状態に変更することができる電子機器を提供することができる。
【0112】
また、上述の実施形態においては、スリープ状態への移行時間の計測に関し、使用権限を有する使用者の表示画面5aに向く視線の有無を条件として付随させるようにしたので、使用者の観視意思を考慮したスリープ状態への移行制御が可能となる。
【0113】
また、上述の実施形態の電子機器によれば、表示画像に対する視野角を使用場所種別に応じた適切な視野角となるように制御することができる上に、第3者の覗き見を検出したときには、使用場所種別や表示内容種別に対応した表示制御や画像制御を行うことで、覗き見者による覗き見を効果的に防止するようにすることができる。
【0114】
[その他の実施形態又は変形例]
なお、上述の実施形態では、使用場所種別に応じたスリープ状態への移行時間、移行条件、視野角、覗き見防止制御の仕方は、全て、使用者が予めテーブル情報として設定するように説明したが、電子機器1のメモリ102に、予め、テーブル情報が出荷時や販売時に格納されるようにしてもよい。また、テーブル情報の一部は、出荷時や販売時に記憶すると共に、使用者が、そのテーブル情報に、使用場所種別、表示内容種別及び設定情報を追加するようにしてもよい。
【0115】
上述の実施形態では、テーブルの設定情報は、使用場所種別と表示内容種別との両方に対応するように設定した。しかし、テーブル情報は、使用場所種別のみに対応する設定情報からなるテーブル情報としてもよいし、また、表示内容種別のみに対応する設定情報からなるテーブル情報としてもよい。
【0116】
また、テーブル情報の一部または全部をメモリ102ではなく、インターネット上のクラウドの構成とすることもできる。この場合、電子機器1はインターネットを通じて通信を行う通信部を備え、インターネットを通じて、テーブル情報を持ったサーバ装置と接続する。
【0117】
上述の実施形態では、画像認識処理部108及び認証用顔画像記憶部109は、電子機器1に内蔵されていたが、前述と同様、各々の処理や記憶の一部または全部をインターネット上のクラウドの構成としてもよい。
【0118】
上述の実施形態では、スリープ状態の解除条件は、制御部101が、使用者による何らかの操作入力をしたことを検出する例を説明したが、それに限らず、使用権限を有する使用者の視線を検出することとしてもよい。また、操作入力及び使用権限を有する使用者の視線の両者を検出することを解除条件にすることもできる。また、スリープ状態を解除する際に、パスワード認証、顔認証、音声認識、指紋や虹彩などの生体認証等の使用者の認証を行うように条件設定することもできる。
【0119】
さらに、スリープ状態の解除条件を、使用場所種別や表示内容種別に応じて予め設定して、テーブル情報に含めて記憶保持するようにしてもよい。その場合に、このスリープ状態の解除条件は、使用者が設定してもよいし、電子機器1の製造会社や販売会社において、予め作成しておくようにしてもよい。したがって、その場合には、使用場所種別や表示内容種別に対応して解除条件は変更することができる。そして、解除条件を、より解除が困難な条件にすることにより、覗き見者による覗き見がスリープ状態にもかかわらず継続している場合でも、覗き見を効果的に防止するようにすることができる。
【0120】
また、前述もしたように、表示画面の画像を表示しない状態にして省電力を図る状態としては、スリープ状態に限定される訳ではなく、前述した休止状態や、電源オフの状態であってもよい。もちろん、スリープ状態、休止状態、電源オフの状態を別々の状態として、複数の状態への移行時間や移行条件を設定することもできる。この場合、各々の移行時間の長さの関係は、一般的に、
スリープ状態への移行時間≦休止状態への移行時間≦電源オフの状態への移行時間
となる。
【0121】
また、上述の実施形態で用いた表示画面5aの視野角の切替手段は一例であり、これに限られるものではなく、表示画面の視野角を制御することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0122】
また、この発明の電子機器としては、上述した電子機器1に限られるものではなく、表示画面を備える携帯が可能な電子機器であれば、どのようなものであってもよいことは言うまでもない。また、デスクトップPCなどのように、携帯型の電子機器と呼ぶには大き過ぎる電子機器であっても、自動車などを利用して可搬できる場合、携帯が可能な可搬型電子機器として、この発明が適用できる。
【0123】
この発明は、使用場所種別に対応した表示制御や画像制御を行う場合、また、使用場所種別及び表示内容種別に対応した表示制御や画像制御を行う場合は、携帯型電子機器または可搬型電子機器での態様が必要であるが、表示内容種別のみに対応した表示制御や画像制御を行う場合は、必ずしも携帯性や可搬性は要しない。つまり、この場合、表示画面を備える電子機器であれば、どのようなものであってもよい。
【符号の説明】
【0124】
1…電子機器、2…電子機器本体、5…LCD、5a…表示画面、7…視野角切替パネル、101…制御部、102…メモリ、107…カメラ、108…画像認識処理部、109…認証用顔画像記憶部、110…現在位置検出部、111…タイマー部、113…覗き見防止制御処理部
図1
図2
図3
図4
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図9