(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
厚手の紙によって形成され、蓋板部、前記蓋板部から立ち上がる辺に切欠き部を有する第1側壁部、及び前記第1側壁部に隣接し、幅方向両端部に斜めの折線を有する第2側壁部を備える貼箱の生地と、
前記生地に貼付されて前記切欠き部を外側から被覆する化粧材と、
前記切欠き部に係合される係止片を一端部に備え、前記切欠き部とは反対方向の他端部側の前記折線によって区画される前記第2側壁部に設けられる糊付け部に糊付けされるガイド版と、
を備える貼箱。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態にかかる貼箱を、図面を参照しながら説明する。ここで、貼箱とは、厚手のボール紙を生地として箱状に形成し、この箱に薄手の化粧材などのシート状化粧材を貼った箱を指す。これに対し、組箱とは、表側に所要の印刷表示等を施した薄手のボール紙等の用紙を折り畳んだり、組み付けたりすることにより箱状に形成した箱を指し、貼箱とは構造、形態ともに異なるものである。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の貼箱1を示す斜視図である。
図1に示すように、貼箱1は蓋100と、身200と、を備える。
【0011】
蓋100は、身200に対して開閉可能に身200に取り付けられ、この身200の平面形状と略同形の四角形の蓋板103の前側に立設される前方側壁部105、後ろ側に立設される後方側壁部107、左右にそれぞれ立設される横側壁部106と、蓋板103と、を備える。前方側壁部105、後方側壁部107、及び横側壁部106は蓋板103の外縁を周回するように立てて蓋板103に設置されている。
【0012】
蓋100は、
図1に向かって左右の横側壁部106の上下に切欠き部104を備える。蓋板103及び前方側壁部105、後方側壁部107、及び横側壁部106は、それぞれの外面のほぼ全面に化粧材120が貼付される。なお、後方側壁部107の化粧材120は、身200の後方側壁部205の外面にまで貼付されることがある。
【0013】
従って、切欠き部104は蓋100を開けた状態において内側から視認することが可能であるが、切欠き部104に対応する外面104Aにおいては化粧材120がこの切欠き部104の外面に貼り付けられているため、この切欠き部104を外部から視認することができない。
【0014】
身200は、通常の貼箱を用いている。例えば、身200は、内箱202と、外箱203と、底板204と、を有する。内箱202、外箱203、及び底板204の外面にはそれぞれ化粧材206が貼り付けられる。
【0015】
図2は
図1の蓋100の生地である蓋生地110を展開した平面図、
図3は蓋100に貼付される化粧材である化粧材120を展開した平面図である。
図2に示すように、蓋生地110は、蓋板103と、蓋板103の
図2に向かって上方に設けられる前方側壁部105と、蓋板103の下方に設けられる後方側壁部107と、蓋板103の左右にそれぞれ設けられる横側壁部106と、を備える。
図2及び
図3において、二点鎖線は谷折りを、破線は山折りを示す。
【0016】
横側壁部106は、蓋板103との接続部位の上端部と下端部に一つずつの切欠き部104を有する。切欠き部104の幅L6は蓋生地110の厚さと略等しい。切欠き部104の長さL7は、適宜定めることができる。
【0017】
図3に示すように、化粧材120は、蓋生地110の蓋板103に対応する形状の蓋化粧部125と、前方側壁部105に対応する形状に加え、左右両側端部にのりしろ121Aを有する前方化粧部121と、蓋生地110の後方側壁部107に対応する形状に加え、左右両側端部に第1のりしろ123A、第2のりしろ123B、及び下端部に第3のりしろ123Cを有する後方化粧部123と、を備える。
【0018】
化粧材120はさらに、蓋生地110の切欠き部104を塞ぎ、横側壁部106に対応する形状をなす横化粧部122を備える。従って、切欠き部104は、外側から化粧材120に覆われて外側からは視認することができなくなる。
【0019】
蓋生地110における前方側壁部105の縦幅L1は化粧材120の前方化粧部121の縦幅L11と等しく、蓋生地110の蓋板103の縦幅L2は蓋化粧部125の縦幅L12と等しく、蓋板103の横幅L3は蓋化粧部125の横幅L13と等しい。また、蓋生地110の後方側壁部107の谷折り部から山折り部までの縦幅L4は後方化粧部123の谷折り部から山折り部までの縦幅L14と等しく、後方側壁部107の山折り部から下端部までの縦幅L5は後方化粧部123の山折り部から山折り部の下方の谷折り部までの縦幅L15と等しい。
【0020】
化粧材120は、蓋生地110が蓋100に組み立てられた後にこの蓋生地110の外面の略全面に糊を塗布して貼付される。
【0021】
図4は、
図1のAA線矢視における左側部の拡大断面図である。
図4に示すように、切欠き部104は外側から横化粧部122に覆われて外側から視認できない。一方、切欠き部104は蓋100内側に開口する。
【0022】
図5は、付属部の一例としての着脱カード501の平面図である。
図5に示すように、着脱カード501は、蓋板103の縦幅L2と略等しい縦幅W5及び蓋板103の横幅L3と略等しい横幅W6を有する。
【0023】
着脱カード501はさらに、四隅に突出した係止片502を有する。係止片502は、切欠き部104の長さL7に蓋生地110の厚さに相当する幅W1を加えた縦幅W2を有する。係止片502は縦方向に縦幅W2の分だけ突出する。係止片502の横幅W3は蓋生地110の厚さに相当する幅である。
【0024】
図6は、着脱カード501を
図1の蓋100の内面に装着した貼箱1の斜視図である。
図6に示すように、着脱カード501は、各係止片502を各切欠き部104に嵌め込むことにより貼箱1の、ここでは蓋100の内面に装着される。
【0025】
着脱カード501は各係止片502が各切欠き部104に嵌め込まれることにより着脱可能に装着されているため貼箱1に糊付け等によって固着されない。従って、着脱カード501は貼箱1に対して着脱可能である。
【0026】
上記の例において、化粧材120は、蓋100のみの化粧材として糊付けされたが、第3のりしろ123Cを
図3の例より延長形成し、身200の外箱203の後方側壁部205の外面にも糊付けされるように形成すると、蓋100の後方側壁部107と身200の後方側壁部205の境界を跨ぐ部分の化粧材120は、身200に対する蓋100の蝶番として機能する。
【0027】
以上述べたように、本実施形態の貼箱1は、厚手の紙によって形成され、側壁部に切欠き部104を有する貼箱の蓋又は身の生地である蓋生地110と、切欠き部104を外側から被覆し、生地に貼付される化粧材である化粧材120と、切欠き部104に係合される係止片502を備える付属部である着脱カード501と、を備える。
【0028】
従って、美観に優れ、かつ付属部の一部が交換可能であり、廃棄する場合には付属部を外して折り畳むことができる貼箱を提供することができるという効果がある。
【0029】
(第2の実施形態)
図7は、本実施形態を貼箱の蓋に適用した例の斜視図である。貼箱2は、分離した蓋と身とからなるが、蓋と身とは同じ構成にすることができるため、以下は蓋について説明である。
【0030】
図7に示すように、貼箱2の蓋は、厚手のボール紙などの蓋生地によって形成される蓋板部706、対向する二つの第1側壁部701、及び対向する二つの第2側壁部703を備える。生地は外側から化粧材702が略全面にのりづけされて貼付される。
【0031】
対向する第1側壁部701はそれぞれ両端に切欠き部704を有する。この4つの切欠き部704は、外側から全ての切欠き部704を塞ぐように化粧材702が貼付されているため、外側から視認できないが、内側には切欠き部704が開口部として見える。
【0032】
切欠き部704の横方向の幅は蓋生地の厚さとほぼ等しい。切欠き部704の縦方向の長さは適宜選択できる。
【0033】
対向した二つの第2側壁部703は、それぞれに蓋板部706との接続部位の左右の外側から向かい合う形により斜めに立ち上がって上端部に達する左右の谷折り部703Aと、左右いずれか一方の谷折り部703Aを斜辺とする三角形状の糊付け部703Bと、内側から糊付け部703Bに糊付けされる付属部であるガイド板705と、を備える。ガイド板705は、貼箱2の折り畳み及び組み立てをガイドする。
【0034】
ガイド板705は端部に横向き略凸状の係止片705Aを備える。係止片705Aの横幅は蓋生地の厚さと略等しい。係止片705Aの縦方向の長さは切欠き部704の縦方向の長さと略等しい。また、ガイド板705の横幅は第2側壁部703の内側の横幅と略等しい。
【0035】
2枚のガイド板705は、各糊付け部703Bと対面する部位が糊付けされて対向した第2側壁部703の内面に取り付けられる。ガイド板705を矢印X1に示す内側方向に変位させると、第2側壁部703は谷折り部703Aにおいて折れ曲がり、ガイド板705が第1側壁部701に当接する状態において第1側壁部701と第2側壁部703とを貼箱2(ここでは蓋)の内側に折り畳むことが可能となる。
【0036】
上記のように折り畳まれた第1側壁部701の内面に重なっているガイド板705を、第1側壁部701を起立させつつ矢印X2に示す貼箱2(蓋)の外側方向に変位させ、係止片705Aを切欠き部704に嵌め込むと、第1側壁部701及び第2側壁部703とは起立して組み立てられ、貼箱2(蓋)が形成される。
【0037】
図8は、
図7の貼箱2(蓋)を完成した例を示す斜視図である。
図8に示すように、ガイド板705の係止片705Aを切欠き部704に嵌め込むと、ガイド板705は第2側壁部703を起立状態において固定する。第2側壁部703が起立すると第1側壁部701も起立する。従って、貼箱2(蓋)が形成される。
【0038】
なお、上記した例においては蓋について説明したが、身についても同じ構成であるから上記の例と同じ作用効果を得ることが可能である。
【0039】
以上述べたように、本実施形態の貼箱2は、厚手の紙によって形成され、一部に切欠き部704を有する生地と、切欠き部704を外側から被覆し、生地に貼付される化粧材702と、切欠き部704に係合される係止片705Aを備える付属部であるガイド板705と、を備える。
【0040】
従って、美観に優れ、かつ折り畳むことが可能な貼箱を提供することができるという効果がある。
【0041】
(第3の実施形態)
図9は、本実施形態に係る貼箱3の蓋の分解図である。また、
図10は、本実施形態に係る貼箱3の蓋を折り畳んだ状態を示す図である。
図11は、本実施形態に係る貼箱3の蓋を組み立てた状態を示す図である。貼箱3は、蓋にも身にも適用できるため、以下、蓋についてのみ説明する。
【0042】
図9から
図11までに示すように、貼箱3は、厚手のボール紙などの蓋生地によって形成される蓋板部904と、蓋板部904の対抗する一組の辺に一つずつ接続する第1側壁部901と、蓋板部904の対抗する他の一組の辺に一つずつ接続する第2側壁部902を備える。
【0043】
第1側壁部901はそれぞれ両端部に切欠き部901Aを有する。切欠き部901Aは蓋板部904と第1側壁部901との接続部に、蓋の深さ方向に沿って伸び、蓋生地の厚みとほぼ同じ幅を有する。貼箱3は、蓋生地に貼付されて切欠き部901Aを外側から被覆する化粧材905を備える。
【0044】
第2側壁部902は、幅方向両端部に略台形をなす折り返し部901Bを備える。折り返し部901Bは、長方形の第2側壁部902の蓋板部904に接続する下辺の両端部から斜め内側に向かって半切断線を設け、さらに第2側壁部902の下辺に対向する上辺に向かって切断し、その後、第2側壁部902の上辺の端部に向かって切断することによって形成される。ここで、半切断線とは蓋生地を蓋生地の厚み方向に半分切断した線をいう。
【0045】
この台形をなす折り返し部901Bの長いほうの底辺は第1側壁部901の端部と化粧材によって接続される。第2側壁部902に外側から貼付される化粧材905は、折り返し部901Bが切断される前の形状と同じ形状をなす。
【0046】
第2側壁部902は上辺に接続する付属部903を備える。第2側壁部902と付属部903とは半切断線によって接続される。付属部903は幅方向両端部に、組み立てたときに切欠き部901Aに係合される係止片903Aを備える。係止片903Aは横幅が蓋生地の厚さと略等しい。係止片903Aは、縦方向の長さが切欠き部901Aの縦方向の長さとほぼ等しい。また、付属部903は、第2側壁部902との接続部分に対向する辺に、ほぼ長方形に切り欠いた凹部903Bを備える。
【0047】
図10に示すように、貼箱3は、折り畳む場合には付属部903及び第2側壁部902を広げ、第1側壁部901を蓋板部904に合わせるように折り畳む。貼箱3は折り畳まれると略平面状となる。
【0048】
図11に示すように、貼箱3を組み立てる場合には、まず第1側壁部901と第2側壁部902を起立させる。そして、付属部903を蓋板部904の方向に折り曲げる。このとき、切欠き部901Aに係止片903Aが係合し、蓋が形成される。再び折り畳む場合には、指を凹部903Bにかけて付属部903及び第2側壁部902を広げる。
【0049】
図12は、本実施形態の変形例に係る貼箱4の蓋の展開図である。
図13は、組み立て途中の貼箱4の蓋を示す図である。また、
図14は組み立てられた貼箱4の蓋を示す図である。貼箱4は、蓋にも身にも適用できるため、以下、蓋についてのみ説明する。
【0050】
図12から
図14までに示すように、貼箱4は、厚手のボール紙などの蓋生地によって形成される蓋板部1204、対向する二つの第1側壁部1201、及び対向する二つの第2側壁部1202を備える。
【0051】
第1側壁部1201はそれぞれ両端部に切欠き部1201Aを有する。切欠き部1201Aは蓋板部1204と第1側壁部1201との接続部に、蓋の深さ方向に沿って伸び、蓋生地の厚みとほぼ同じ幅を有する。貼箱4は、蓋生地に貼付されて切欠き部1201Aを外側から被覆する化粧材1205を備える。
【0052】
第1側壁部1201は、幅方向両端部に折り返し部1201Bを備える。折り返し部1201Bは第1側壁部1201の蓋板部1204に接続する辺に対向する辺の側の端部に突起部を有する。折り返し部1201Bは第1側壁部1201の幅方向端部と半切断線によって接続する。
【0053】
第2側壁部1202の蓋生地は幅方向端部に折り返し部1201Bと同じ形状の切り欠き部を有する。蓋生地には化粧材が外側から貼付される。第2側壁部1202に貼付される化粧材の形状は切り欠きが設けられる前の形状と略等しい。従って、貼箱4の蓋を展開すると、
図12に示すように、内側から化粧材1205が視認できる。
【0054】
第2側壁部1202の蓋板部1204に接続する辺に対向する辺には付属部1203が接続する。付属部1203は、幅方向両端部の第2側壁部1202との接続片に対向する辺の側に切欠き部1201Aと係合する係止片1203Aを有する。係止片1203Aは、横幅が蓋生地の厚さと略等しい。係止片1203Aは、縦方向の長さが切欠き部1201Aの縦方向の長さとほぼ等しい。また、付属部1203は、第2側壁部1202との接続辺の両端部に折り返し部1201Bの突起部が係合する係合部1203Bを有する。そして、付属部1203にはテープ1203Cが取り付けられる。
【0055】
図13に示すように、貼箱4を組み立てる場合には、まず第1側壁部1201と第2側壁部1202とを起立させる。そして、折り返し部1201Bの突起部を係合部1203Bに係合させる。次いで、付属部1203を蓋板部1204の方向に折り曲げ、係止片1203Aを切欠き部1201Aに係合させる。
【0056】
貼箱4を畳む場合には、テープ1203Cを引いて切欠き部1201Aと係止片1203Aとの係合を解き、付属部1203及び第2側壁部1202を広げる。
【0057】
以上述べたように、本実施形態の貼箱3は、厚手の紙によって形成され、一部に切欠き部901Aを有する生地と、切欠き部901Aを外側から被覆し、生地に貼付される化粧材905と、切欠き部901Aに係合される係止片903Aを備える付属部903と、を備える。
【0058】
従って、美観に優れ、かつより簡単に折り畳むことが可能な貼箱を提供することができるという効果がある。