【実施例】
【0023】
ここで用いられる略語は:
Ac アセテート Cy シクロヘキシル Cyp シクロペンチル
Me メチル Ph フェニル Piv ピバレート
TiPs トリイソプロピルシリル
である。
【0024】
全般的説明:
不活性ガス下、パラジウム触媒(0.015mmol、5mol%)、任意選択でホスフィンリガンド(0.03mmol、10mol%)、および塩基、例としてピバリン酸カリウム(0.030mmol、10mol%)およびK
2CO
3(0.3mmol、1.0当量)を導入し、溶媒(3mlのキシレン)および式(II)の化合物(0.3mmol、1.0当量)を加える。混合物を次いで室温で10分間撹拌し、続いて140℃まで加熱し、この温度で16時間撹拌する。反応混合物を室温まで冷却した後にろ過し、溶媒を取り去り、残渣をクロマトグラフィーにより精製する。
【0025】
実施例1:[1−(2−ブロモフェニル)−2,2−ジメチルプロポキシ](トリイソプロピル)シランからの2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ)トリイソプロピルシランの調製
【化4】
【0026】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、89%の収率を与えた。
【0027】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.01(s,3H),1.06−1.25(m,24H),2.60(d,J=15.2Hz,1H),2.75(d,J=15.2Hz,1H),4.93(s,1H),7.11−7.22(m,3H),7.29−7.38(m,1H).
実施例2:[1−(2−ブロモフェニル)−シクロプロピルエトキシ](トリイソプロピル)シランからの((2’,3’−ジヒドロスピロ[シクロプロパン−1,1’−インデン]−3’−イル)オキシ)トリイソプロピルシランの調製
【化5】
【0028】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、69%の収率を与えた。
【0029】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ0.70−0.82(m,1H),0.85−0.96(m,1H),1.00−1.27(m,23H),2.31(d,J=7.2Hz,2H),5.60(t,J=7.2Hz,1H),6.67−6.76(m,1H),7.17−7.27(m,2H),7.39−7.46(m,1H).
実施例3:[1−(2−ブロモ−4,5−ジメトキシフェニル)−2,2−ジメチルプロポキシ](トリ−tert−ブチル)シランからの((5,6−ジメトキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ)トリイソプロピルシランの調製
【化6】
【0030】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、84%の収率を与えた。
【0031】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.02(s,3H),1.06−1.25(m,24H),2.53(d,J=15.0Hz,1H),2.69(d,J=15.0Hz,1H),3.85(s,6H),4.86(s,1H),6.69(s,1H),6.89(s,1H).
実施例4:[1−(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)−2,2−ジメチルプロポキシ](トリ−tert−ブチル)シランからの((6−メトキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ)トリイソプロピルシランの調製
【化7】
【0032】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、81%の収率を与えた。
【0033】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ0.98(s,3H),1.05−1.28(m,24H),2.54(d,J=14.8Hz,1H),2.65(d,J=14.8Hz,1H),3.79(s,3H),4.90(s,1H),6.73(dd,J=2.5,8.1Hz,1H),6.89(d,J=2.5Hz,1H),7.04(d,J=8.1Hz,1H).
実施例5:[1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチルプロポキシ](トリ−tert−ブチル)シランからの((6−フルオロ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ)トリイソプロピルシランの調製
【化8】
【0034】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、84%の収率を与えた。
【0035】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.00(s,3H),1.06−1.26(m,24H),2.55(d,J=15.0Hz,1H),2.68(d,J=15.0Hz,1H),4.90(s,1H),6.87(ddd,J=2.5,8.1,9.2Hz,1H),7.00(dd,J=2.5,8.7Hz,1H),7.07(dd,J=5.2,8.1Hz,1H).
実施例6:1−(2−ブロモフェニル)−2,2−ジメチルプロピル 2,2−ジメチルプロパノエートからの2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル 2,2−ジメチルプロパノエートの調製
【化9】
【0036】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、95%の収率を与えた。
【0037】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.09(s,3H),1.16(s,3H),1.21(s,9H),2.69(d,J=15.3Hz,1H),2.87(d,J=15.3Hz,1H),5.81(s,1H),7.09−7.29(m,4H).
実施例7:1−(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)−2,2−ジメチルプロピル 2,2−ジメチルプロパノエートからの6−メトキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル 2,2−ジメチルプロパノエートの調製
【化10】
【0038】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、88%の収率を与えた。
【0039】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.09(s,3H),1.16(s,3H),1.22(s,9H),2.63(d,J=15.3Hz,1H),2.80(d,J=15.3Hz,1H),3.77(s,3H),5.79(s,1H),6.77−6.84(m,2H),7.05−7.12(m,1H).
実施例8:1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチルプロピル 2,2−ジメチルプロパノエートからの6−フルオロ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル 2,2−ジメチルプロパノエートの調製
【化11】
【0040】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、76%の収率を与えた。
【0041】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.08(s,3H),1.16(s,3H),1.22(s,9H),2.65(d,J=15.4Hz,1H),2.81(d,J=15.4Hz,1H),5.76(s,1H),6.87−6.99(m,2H),7.08−7.15(m,1H).
実施例9:5−(2−ブロモフェニル)−4,4−ジメチルジヒドロフラン−2(3H)−オンからの(3aR*,8bS*)−3a−メチル−3,3a,4,8b−テトラヒドロ−2H−インデノ[1,2−b]フラン−2−オンの調製
【化12】
【0042】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、88%の収率を与えた。
【0043】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.34(s,3H),2.45(d,J=17.8Hz,1H),2.51(d,J=17.8Hz,1H),2.87(d,J=16.4Hz,1H),3.00(d,J=16.4Hz,1H),5.32(s,1H),7.13−7.29(m,3H),7.36(d,J=7.2Hz,1H).
実施例10:2−[1−(2−ブロモフェニル)−2−メチルプロピル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンからの2−(2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの調製
【化13】
【0044】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、54%のトランス異性体収率を与えた。
【0045】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.27(d,J=6.8Hz,3H),2.65(dd,J=8.6,15.6Hz,1H),3.00−3.18(m,1H),3.37(dd,J=8.2,15.6Hz,1H),5.43(d,J=8.2Hz,1H),7.01(d,J=7.6Hz,1H),7.11−7.19(m,1H),7.20−7.30(m,2H),7.70−7.79(m,2H),7.82−7.91(m,2H).
実施例11:2−[1−(2−ブロモフェニル)−2,2−ジメチルプロピル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンからの2−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの調製
【化14】
【0046】
反応は、全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、86%の収率を与えた。
【0047】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ0.64(s,3H),0.83(s,3H),2.34(d,J=15.6Hz,1H),2.87(d,J=15.6Hz,1H),4.9(s,1H),6.66−6.77(m,2H),6.80−6.89(m,2H),7.16−7.33(m,3H),7.42−7.49(m,1H).
実施例12:2−[1−(2−ブロモ−5−メチルフェニル)−2−メチルプロピル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンからの2−[(1R,2S)−2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンを介した(1R,2S)−2,6−ジメチルインダン−1−アミンの調製
【化15】
【0048】
反応は、最初に全般的説明に沿って、5mol%のPd(PPh
3)
4を使用して行われ、55%の一次生成物収率を与えた。
【0049】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.24(d,J=7.0Hz,3H),2.25(s,3H),2.58(dd,J=8.0,15.7Hz,1H),2.97−3.15(m,1H),3.32(dd,J=8.2,15.7Hz,1H),5.37(d,J=8.2Hz,1H),6.80(s,1H),7.03(d,J=7.5Hz,1H),7.14(d,J=7.5Hz,1H),7.70−7.78(m,2H),7.80−7.90(m,2H).
次いで、1mlのメタノールおよび1mlのTHF中0.17mmolの2−(2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの溶液を、0℃で、1.7mmolのヒドラジン水和物と混ぜた。混合物を次いで室温で12時間撹拌した。混合物をろ過し、濃縮した。残渣をDCMと水との間で分画し、有機相を分離し、飽和NaHCO
3で洗浄した。MgSO
4での乾燥および濃縮後、生成物を固形物として98%の収率で得た。
【0050】
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.25(d,J=6.7Hz,3H),1.68(s,2H),1.90−2.08(m,1H),2.35(s,3H),2.44(dd,J=9.5,15.3Hz,1H),2.99(dd,J=7.7,15.3Hz,1H),3.76(d,J=8.3Hz,1H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),7.08(d,J=7.5Hz,1H),7.13(s,1H).
実施例13:[1−(2−ブロモフェニル)−2−メチルプロポキシ](トリイソプロピル)シランからのトリイソプロピル((2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ)シランの調製
【化16】
【0051】
本反応は、異なるパラジウム触媒、ホスフィンリガンドおよび塩基量を使用して実行した。様々な条件下で達成されたこれらの実験の結果を、表形式で提示する:
【表1】
【0052】
シス異性体:
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ0.99(d,J=6.9Hz,3H),1.08−1.25(m,21H),2.56−2.68(m,2H),2.92(dd,J=7.1,15.7Hz,1H),5.29(d,J=5.8Hz,1H),7.17−7.25(m,3H),7.35−7.43(m,1H).
トランス異性体:
1H NMR(300MHz,CDCl
3,293K) δ1.05−1.31(m,24H),2.34−2.57(m,2H),3.10−3.33(m,1H),4.98(d,J=5.0Hz,1H),7.19−7.28(m,3H),7.37−7.46(m,1H).