(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6475281
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】回転型締結装置
(51)【国際特許分類】
B25B 21/02 20060101AFI20190218BHJP
B25B 21/00 20060101ALI20190218BHJP
【FI】
B25B21/02 H
B25B21/00 H
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-79720(P2017-79720)
(22)【出願日】2017年4月13日
(65)【公開番号】特開2017-189867(P2017-189867A)
(43)【公開日】2017年10月19日
【審査請求日】2017年7月12日
(31)【優先権主張番号】105111503
(32)【優先日】2016年4月13日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504221635
【氏名又は名称】優鋼機械股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】謝 智慶
【審査官】
村上 哲
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−018900(JP,A)
【文献】
特開平06−190741(JP,A)
【文献】
実開昭55−103168(JP,U)
【文献】
実開平01−079572(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0255749(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 21/02
B25B 21/00
WPI
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動工具と被回動部材との間に接続可能である回転型締結装置であって、
前記駆動工具に取り外し可能に連結される駆動端、および、前記被回動部材を取り外し可能に連結するように連動させる締結端を有し、回転軸心の回りに回転可能である回転ベースと、
前記回転ベースの外側に取り外し可能であり、少なくとも1つの重力部が外へ延出し、前記重力部が前記回転ベースにより連動されて前記回転軸心を取り囲んで接線衝撃力を発生させる衝撃部材と、
を備え、
前記回転ベースには、前記回転軸心を取り囲んで等距離で少なくとも2つの嵌合ベースが設けられ、
前記衝撃部材には、前記嵌合ベースに対応する嵌合部が形成され、前記嵌合部が前記嵌合ベースに取り外し可能に組み立て可能であり、
前記嵌合部は、径方向内側へ突出する形状であり、
前記嵌合ベースは、前記嵌合部に対応するように凹む空間であり、
前記嵌合部は、前記駆動端側へいくほど幅広になる矩形状であり、
前記嵌合ベースは、前記駆動端へいくほど幅広になる矩形空間である回転型締結装置。
【請求項2】
前記嵌合部は、径方向内側から見て矩形状であり、
前記嵌合ベースは、径方向外側から見て矩形の空間である請求項1に記載の回転型締結装置。
【請求項3】
前記重力部は、前記衝撃部材に一体的に連結される円環ブロック状、三角ループブロック状、突出棒状又は放射突出ブロック状である請求項1に記載の回転型締結装置。
【請求項4】
スリーブに適用される請求項1に記載の回転型締結装置。
【請求項5】
回転軸心の回りに回転可能であり、且つ被回動部材を取り外し可能に連結するように連動させる回転ベースと、
前記回転ベースの外側に取り外し可能であり、少なくとも1つの重力部が外へ延出し、前記重力部が前記回転ベースにより連動されて前記回転軸心を取り囲んで接線衝撃力を発生させる衝撃部材と、
を備え、
前記回転ベースには、少なくとも1つの嵌合ベースが設けられ、
前記衝撃部材には、前記嵌合ベースに対応する嵌合部が形成され、前記嵌合部が前記嵌合ベースに取り外し可能に組み立て可能であり、
前記嵌合部は、径方向内側へ突出する形状であり、
前記嵌合ベースは、前記嵌合部に対応するように凹む空間であり、
前記嵌合部は、前記駆動端側へいくほど幅広になる矩形状であり、
前記嵌合ベースは、前記駆動端へいくほど幅広になる矩形空間である回転型締結装置。
【請求項6】
前記重力部は、前記衝撃部材に一体的に連結される円環ブロック状、三角ループブロック状、突出棒状又は放射突出ブロック状である請求項5に記載の回転型締結装置。
【請求項7】
前記嵌合ベース及び前記嵌合部は、数が何れも3つであり、且つ前記嵌合ベースが前記回転軸心を取り囲んで互いに等距離に位置し、前記嵌合部が前記回転軸心を取り囲んで互いに等距離に位置する請求項5に記載の回転型締結装置。
【請求項8】
スリーブに適用される請求項5に記載の回転型締結装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、締結装置に関し、特に回転作業の時に最終的に締めて固定し又は最初に緩める回転型締結装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、手工具製品が次第に軽便化へ発進しているので、各種の回転締結工具も市場の要求に応じて軽量化及び小型化になっている。しかしながら、回転締結の作業には、ネジ、ナット又は他のロック素子のいずれを回転させる場合、一定のトルクで最終の締結を行わなければ、締結の効果が確保されない。電動レンチのような従来の回転型締結装置を用いて、スリーブに合わせて締結を行う場合、電動レンチ自体のモータのトルクに特定の上限があるので、従来に市販される電動レンチでは、小型化と好適な締結効果とを両立させることは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾特許I520817号
【特許文献2】米国特許公開第20120255749A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インパクトレンチは、高締結力の要求を達成するための高トルクを発生させることができる。しかし、従来のインパクトレンチでは、空気ポンプ及び各々の管線に合わせることが必要である。また、インパクトレンチ自体も大きなシリンダーを有するため、インパクトレンチの体積を小さくすることは困難である。このような問題により、従来のインパクトレンチも軽量化及び小型化の発展傾向に対応できなくなる。
【0005】
それに対して、例えば、特許文献1と類似した動力工具のトルク制御機構とトルク制御方法が開発されている。動力工具は、モータ、変速歯車セット、伝動軸、打撃セット(例えば、出力軸、打撃ベース)、制御システム等の部材を備える。変速歯車セットは、モータの一端に接続され、モータから出力した回転動力を変えることに用いられる。伝動軸は、変速歯車セットと接続する。出力軸は、回転可能に伝動軸の一端に同軸的に設けられ、ネジ回しやスリーブ等の作業ジョイントとの接続に用いられる。打撃ベースは、伝動軸の軸方向に沿って打撃位置と解放位置との間を往復変位できるように伝動軸に外嵌される。出力軸の一端及び打撃ベースの一端の各々には、打撃ベースが打撃位置まで移動すると、出力軸が打たれて回転し大きな瞬間トルクを発生させて、ネジ又はナットの螺合等の動作を行うように、それぞれ対応して当接し打撃するための打撃ブロックが対応的に突設される。
【0006】
特許文献1では、締結トルクを大きくするという要求を達成できるが、その構造が複雑で付属機構が多く、各種の加工器具の操作と協働できないだけではなく、且つ快速に打撃ブロックと打撃ベースを取り外して操作し使用することは困難である。そのため、従来慣用の設計で締めるときに締結を強める効果があるが、大量の緩め作業を行うときに、打撃ブロックおよび打撃ベースにより利用者の体力及び駆動エネルギーが浪費されてしまう。したがって、特許文献1の技術では、依然として市場の要求する軽量化及び小型化の特性に対応できない。
【0007】
また、特許文献2には、円環状の重力リング部材が一体成形された一体成形型スリーブが開示されている。このような設計では、構造は簡単化されているが、依然として重力部材を快速に取り外す機能がない。また、この従来慣用のスリーブに一体成形される重力リング部材は、製造しにくく、また占める収容空間がかなり大きい。
【0008】
上記によると、回転締結装置の軽量化、小型化及び締結の効果を如何によく整合することは、現在、手工具の開発者及び工作機械のメーカーにとって、解決が望まれている重要な課題になっている。
本発明は、軽量化、小型化、組み合せの多様化及び締結能力の多重効果を整合した回転型締結装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成させるために、第1発明の回転型締結装置は、駆動工具と被回動部材との間に接続可能であって、回転ベースと、衝撃部材とを備える。
回転ベースは、駆動工具に取り外し可能に連結される駆動端、および、被回動部材を取り外し可能に連結するように連動させる締結端を有し、回転軸心の回りに回転可能である。
衝撃部材は、回転ベースの外側に取り外し可能であり、少なくとも1つの重力部が外へ延出し、重力部が回転ベースにより連動されて回転軸心を取り囲んで接線衝撃力を発生させる。
【0010】
これにより、利用者は、本発明に係る製品により締結作業を行うときに、また衝撃部材を快速に取り付け、締結回動を行うと、衝撃部材が回転ベースに伴って高速で回転し、且つ重力部が回転ベースにより連動されて回転軸心を取り囲んで接線衝撃力が発生する。この接線衝撃力により大きな瞬間トルクが生じ、締結動作(例えば、ネジ又はナットの螺合等の回転操作の動作)に用いられる。また、接線衝撃力により最初の緩めの慣性力が増加するので、錆びて挟まれたネジ部材の緩め作業を補助し、本発明によれば、緩め作業の時に即時的な慣性向上効果を発生させることができる。
【0011】
回転型締結装置の好ましい態様は、回転工具のスリーブとして使用されるが、駆動工具に直接形成され、後の操作要求に応じて重力部の衝撃部材を取り外すか又は取り付けてもよい。
【0012】
回転ベースには、回転軸心を取り囲んで等距離で複数の嵌合ベースが設けられる。衝撃部材には、各嵌合ベースに対応して複数の嵌合部が形成され、各嵌合部が1つの嵌合ベースに取り外し可能に組み立てられる。
嵌合部は、径方向内側へ突出する形状であり、嵌合ベースは、嵌合部に対応するように凹む空間である。
嵌合部および嵌合ベースは、駆動端側へいくほど幅広になる。これにより、互いに引き締める斜面が発生され、回転ベースと衝撃部材とが組み合わせた後の位置決め効果を効果的に強める。
一態様では、嵌合部は、径方向内側から見て矩形状であってもよく、嵌合ベースは、径方向外側から見て矩形の空間であってもよい。
【0013】
一態様の重力部は、衝撃部材に一体的に連結される円環ブロック状、三角ループブロック状、突出棒状又は放射突出ブロック状である。何れも回転後に十分な接線衝撃力が生じることができる。
【0014】
第2発明は、回転ベース及び衝撃部材を備える回転型締結装置である。回転ベースは、回転軸心の回りに回転可能であり、且つ被回動部材を取り外し可能に連結するように連動させる。衝撃部材は、回転ベースの外側に取り外し可能であり、少なくとも1つの重力部が外へ延出し、重力部が回転ベースにより連動されて回転軸心を取り囲んで接線衝撃力を発生させる。
回転ベースには、少なくとも1つの嵌合ベースが設けられ、衝撃部材には、嵌合ベースに対応する嵌合部が形成され、嵌合部が嵌合ベースに取り外し可能に組み立て可能である。
嵌合部は、径方向内側へ突出する形状であり、嵌合ベースは、嵌合部に対応するように凹む空間である。
嵌合部および嵌合ベースは、駆動端側へいくほど幅広になる。これにより、互いに引き締める斜面が発生され、回転ベースと衝撃部材とが組み合わせた後の位置決め効果を効果的に強める。
一態様では、重力部は、衝撃部材に一体的に連結される円環ブロック状、三角ループブロック状、突出棒状又は放射突出ブロック状であってもよい。
一態様では、嵌合ベース及び嵌合部は、数が何れも3つであり、且つ嵌合ベースが回転軸心を取り囲んで互いに等距離に位置し、嵌合部が回転軸心を取り囲んで互いに等距離に位置してもよい。
一態様では、スリーブに適用されてもよい。
【0015】
衝撃部材が回転ベースの外側に取り外し可能に組み立てられ、少なくとも1つの重力部が外へ延出するしているので、本発明は、小型化、軽量化及び組み合せの多様化という効果を生かすだけでなく、且つ取り外した後の収容空間を大幅に小さくし、衝撃部材のカウンターウェイト要求も衝撃のニーズに応じて調整し変更することができる。また、本実施形態は、駆動工具に取り外し可能に接続されることに限定されなく、回転ベースを駆動工具に直接製造して、後の操作要求に応じて衝撃部材を取り外すか又は取り付けてもよい。
本発明のコンパクト且つ効果的な接続配置形態によって、本発明に係る回転型締結装置は、快速に衝撃部材を取り外すだけでなく、様々な器具に好適に取り付けられて操作されることができる。また、回転型締結装置は、構造が簡単で、コストが低く、スペースを占用しない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第1の実施例に係る回転型締結装置の分解斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施例に係る回転型締結装置の横断面図である。
【
図3】本発明の第1の実施例に係る回転型締結装置の斜視図である。
【
図4】本発明の第1の実施例に係る回転型締結装置の縦断面図である。
【
図5】本発明の第1の実施例に係る回転型締結装置の操作を説明する模式図である。
【
図6】第1の実施例に係る衝撃前の状態を示す模式図である。
【
図7】第1の実施例に係る衝撃後の状態を示す模式図である。
【
図8】本発明の第2の実施例に係る衝撃部材の模式図である。
【
図9】本発明の第3の実施例に係る衝撃部材の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面で本発明の複数の実施例を説明する。明らかに説明するために、下記で多くの実際の細部を合わせて説明する。しかしながら、理解すべきなのは、これらの実際の細部が、本発明を制限するためのものではない。つまり、本発明の実施形態の一部において、これらの実際の細部は、必ずしも必要ではない。また、図面を簡略化するために、ある従来慣用の構造及び素子については、図面において簡単で模式的に示される。
【0018】
(第1の実施形態)
まず、
図1〜
図4を合わせて参照されたい。
図1は、本発明の第1の実施例の分解斜視図を示す。
図2は、第1の実施例の横断面図を示す。
図3は、第1の実施例の斜視図を示す。
図4は、第1の実施例の縦断面図を示す。前記図面によって、本発明の第1の実施例の各構造の細部を十分に明確に開示し説明することができる。
【0019】
本発明の第1の実施例は、回転ベース200及び衝撃部材400を含む回転型締結装置100である。
【0020】
回転ベース200は、円棒状を呈し、両端にそれぞれ締結端210及び駆動端220が成形される。締結端210には、被回動部材(例えば、ネジ、ナット及びスクリュー等の素子)を取り外し可能に連結するように連動させるための内六角穴が形成される。駆動端220には、鋼球による位置決め機能を持つ内方穴が形成され、駆動端220を介して電動レンチ、インパクトレンチ又は普通のトルクレンチにより駆動されることができる。
回転ベース200には、回転軸心Xを回って回転し、且つ外側に凸状段階201が設けられる。また、回転ベース200には、凸状段階201を等距離で取り囲んで3つの外方へ凹み次第に広くなる嵌合ベース230が設けられ、駆動端220側にいくほど次第に広くなる設計により、両側の嵌合ベースの斜面2301が形成される。
【0021】
衝撃部材400は、円環状のものであり、その中央に嵌設穴410が形成される。嵌設穴410の内側には、等距離で取り囲むように3つの内方へ突出し次第に広くなる矩形状である嵌合部420が形成され、駆動端220側にいくほど次第に広くなる設計により、両側の嵌合部斜面4201が形成される。各嵌合部420は、嵌合ベース230に取り外し可能に組み立てられる。嵌合部420は、内方へ突出する形が、嵌合ベース230の外方へ凹む空間に対応する。注意すべきなのは、両側の嵌合部の斜面4201と両側の嵌合ベースの斜面2301とが嵌合操作に伴って緊密な協働となり、回転ベース200と衝撃部材400との組み合わせた後の位置決め効果を効果的に強めている。これにより、衝撃部材400が回転ベース200の外側に安定的に外嵌されて合わせて回転するようになる。また、衝撃部材400の外側形状には、3つの突出矢印棒状の重力部401が一体的に形成され、3つの重力部401の重量によって回転変位する場合に運動エネルギーが形成される。この運動エネルギーにより、大きな瞬間トルクを発生させて締結操作の動作を行う。
【0022】
図5〜
図7を参照されたい。
図5は、第1の実施例の操作模式図を示す。
図6〜
図7は、それぞれ第1の実施例の衝撃前及び衝撃時の状態の模式図を示す。
【0023】
図5において、回転ベース200は、締結端210がネジAを連結するように連動させる。駆動端220は、電動レンチBにより高速回転するように駆動される。これにより、ネジAの高速締結作業を行う。
【0024】
次に、
図6によって、第1の実施例に係る衝撃前状態を説明する。電動レンチBにより回転ベース200を第1の回転方向R1(締結方向を指す)へ高速回転させるように駆動する場合、衝撃部材400を受動的に回転するように押動する。この場合、衝撃部材400の外側に位置する3つの重力部401も第1の回転方向R1へ高速回転し、第1の回転方向R1へ回転するように連動された3つの重力部401の重量により、回転軸心Xを取り囲む接線衝撃力Fを発生させる。
【0025】
前記動作に続いて、
図7に合わせて説明する。回転ベース200がネジAを締結して静止になった場合、電動レンチBも締め操作のトルク極限にある。この場合、衝撃部材400の接線衝撃力Fが一瞬で静止になった回転ベース200に伝送され、瞬間トルクを提供し、即時的に衝撃して締結力を補強するという効果及び目的が達成される。
【0026】
また、本実施形態の回転ベース200が随時に嵌合部420と嵌合ベース230との狭い端に沿って広い端まで衝撃部材400を打つことができ、これにより衝撃部材400が即時に取り外される。衝撃部材400がもはや回転ベース200に位置しないようにし、回転ベース200が第2の回転方向(例えば、係脱方向)への回転を行うときに、衝撃部材400が連動しないようにする。従って、衝撃部材400は、第2の回転方向における回転緩め操作に影響を与えなく、また逆方向衝撃を発生させない。
【0027】
ここで注意すべきなのは、本実施形態は、第2の回転方向(例えば、係脱方向)への回転を行うときにも瞬間トルクを提供し、即時的な回転緩めの慣性力量を強めることができ、錆びて挟まれたネジ部材の緩め作業を補助する即時的な慣性向上効果を有する。
【0028】
(第2、第3の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施例に係る模式図を示す。
図9は、本発明の第3の実施例に係る模式図を示す。
図8において、衝撃部材400の外形は一体成形した中空三角ループブロック402であってもよい。
図8における中空三角ループブロック402も同様に、重量により回転変位する場合に運動エネルギーが形成され、更に効果的な接線衝撃力を発生することができる。
図9において、衝撃部材400の外形は互いに対向して一体成形した2つの突出棒403であってもよい。
図9における2つの突出棒403も同様に、重量により回転変位する場合に運動エネルギーが形成され、更に効果的な接線衝撃力を発生することができることが説明された。また、衝撃部材の外形は、一体成形した円環ブロック状又は放射突出ブロック状であってもよく、前記形状の変化と変更は、単に当業者の一般的な知識であるので、ここで詳しく説明しない。
【0029】
上記実施形態の提供する回転型締結装置は、下記効果を奏する。
【0030】
第一に、部品点数が少なく、小型の素子によって、締結効果を効果的に向上させる双方向接線衝撃力を発生させ、小型化、軽量化及び組み合せの多様化という要求を達成させる。
【0031】
第二に、衝撃部材が回転ベースの締結方向又は回転緩め方向への回転を行う時にさらに取り付けられてもよいため、回転ベースは、緩め操作の時に衝撃部材を取り外すことができる。従って、衝撃部材は、操作に影響を与えなく又は意図しない逆方向衝撃を発生させない。
【0032】
第三に、利用者は、接線衝撃力の大小要求を満たすことができる。更に、異なる衝撃部材の外形を変更するすることによって、異なる分野の加工操作の要求を満たすことができる。前記形状の変化と変更については、ここで詳しく説明しない。
【0033】
本発明の実施形態を前述の通りに開示したが、これは、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修飾を加えてもよく、したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とするものである。
【符号の説明】
【0034】
100・・・回転型締結装置
200・・・回転ベース
201・・・凸状段階
210・・・締結端
220・・・駆動端
230・・・嵌合ベース
2301・・・斜面
400・・・衝撃部材
401・・・重力部
402・・・三角ループブロック
403・・・突出棒
410・・・嵌設穴
420・・・嵌合部
4201・・・斜面
A・・・ネジ
B・・・電動レンチ
R1・・・第1の回転方向
F・・・接線衝撃力
X・・・回転軸心