(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のイメージ画像及び前記第2のイメージ画像の前記環境計測情報への対応付けは、前記作業現場の周囲の環境、時間帯、気温、作業現場の作業内容、表示相手の属性の項目のうち、少なくとも2つ以上の項目の組み合わせによって規定されている
請求項6に記載の作業現場用サイネージシステム。
前記イメージ画像は、前記作業現場の周囲の環境、時間帯、気温、作業現場の作業内容、表示相手の属性別に、同一の前記環境計測情報の前記指標のレベルに応じて異なる複数のイメージ画像を有し、
前記表示装置又は前記表示制御装置は、
前記検出された環境計測情報を基に、予め指定された環境に応じて、前記環境計測情報に対応する前記数値画像と、前記イメージ画像とを特定する
請求項1〜8のいずれかに記載の作業現場用サイネージシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、視認性の向上や作業員の安全対策を行い、工事の生産性を加速させ、さらに近隣住民へ配慮を向上させたいという要請がある。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、視認性の向上や作業員の安全対策を行い、工事の生産性を加速させ、さらに近隣住民へ配慮を向上させる作業現場用サイネージシステム、表示装置及び作業現場用サイネージ制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した従来技術の問題点を解決し、上述した目的を達成するために、本発明の第1の観点の作業現場用サイネージシステムは、
表示装置と、当該表示装置と通信ネットワークを介して通信を行い、前記表示装置に表示する画像を制御する表示制御装置を有し、前記表示制御装置は、前記表示装置に複数に表示された選択用画像が選択された場合に、当該選択された画像の前記表示装置への表示形態を指定する管理者用選択画面の表示処理と、前記管理者用選択画面で選択された画像を、前記指定された形態で前記表示装置に表示する表示処理とを行い、前記表示装置又は前記表示制御装置は、環境検出装置が検出した前記作業現場の環境計測情報の指標が示す数値の数値画像と、前記環境計測情報が示す指標のレベルに応じて規定された複数のイメージ画像とから構成される複数の表示画像情報を、前記環境計測情報に対応付けて記憶し、前記検出された環境計測情報に対応付けられた前記表示画像情報を特定し、当該特定した表示画像情報に応じた表示画像の表示処理を行う。
【0007】
本発明の第2の観点の作業現場用サイネージシステムは、
表示装置と、当該表示装置と通信ネットワークを介して通信を行い、前記表示装置に表示する画像を制御する表示制御装置
とを有し、前記表示制御装置は、前記表示装置に複数に表示された選択用画像が選択された場合に、当該選択された画像の前記表示装置への表示形態を指定する管理者用選択画面の表示処理と、前記管理者用選択画面で選択された画像を、前記指定された形態で前記表示装置に表示する表示処理とを行い、前記表示装置又は前記表示制御装置は、環境検出装置が検出した前記作業現場の環境計測情報を数値で表示するための数値画像と、前記環境計測情報が示す指標のレベルに応じて規定された複数のイメージ画像とを、それぞれ前記環境計測情報に対応付けて記憶し、前記検出された環境計測情報に対応付けられた、当該環境計測情報に対応する前記数値画像と、前記イメージ画像とを特定し、当該特定した数値画像と前記イメージ画像とを関連付けて1画面の表示画像情報を生成し、当該生成した表示画像に応じた表示画像の表示処理を行う。
【0008】
好適には、第1の前記環境計測情報に対応する第1の前記数値画像及び第1の前記イメージ画像と、第2の前記環境計測情報に対応する第2の前記数値画像及び第2の前記イメージ画像とを特定し、前記特定した前記第1の数値画像と前記第1のイメージ画像とが関連付けられた第1の表示画像と、前記特定した前記第2の数値画像と前記第2のイメージ画像とが関連付けられた第2の表示画像とを含む1画面の前記表示画像情報を生成する。
【0009】
好適には、前記環境計測情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の表示形態を決定する。
【0010】
好適には、複数の前記表示装置を有し、前記複数の表示装置は、同一の前記環境計測情報について、個々の前記表示装置の属性を応じた異なる前記イメージ画像が対応付けており、当該対応付けられた前記イメージ画像に応じた表示処理を行う。
【0011】
好適には、前記表示装置又は前記表示制御装置は、前記表示装置の表示処理に用いられ、前記環境計測情報に対応付けられた異なる複数の第1の前記イメージ画像と、前記作業現場の作業員の携帯通信装置の画面への表示処理に用いられ、前記環境計測情報にそれぞれ対応付けられ、同一の前記環境計測情報に対応付けられた前記第1のイメージ画像とは異なる複数の第2のイメージ画像とを有し、前記検出された環境計測情報を基に、前記表示装置には前記第1のイメージ画像に応じた表示画像を表示する処理を行い、前記携帯
通信装置には前記第2のイメージ画像に応じた表示画像を表示する処理を行う。
【0012】
好適には、前記第1のイメージ画像及び前記第2のイメージ画像の前記環境計測情報への対応付けは、前記作業現場の周囲の環境、時間帯、気温、作業現場の作業内容、表示相手の属性の項目のうち、少なくとも2つ以上の項目の組み合わせによって規定されている。
【0013】
好適には、前記表示装置又は前記表示制御装置は、前記第2のイメージ画像に応じた表示画像と前記環境計測情報とを前記携帯
通信装置に送信し、前記携帯
通信装置は、受信した前記表示画像を、前記環境計測情報と予め設定された設定情報とを基に画像処理を行って生成した新たな表示画像を表示する。
【0014】
好適には、前記イメージ画像は、前記作業現場の周囲の環境、時間帯、気温、作業現場の作業内容、表示相手の属性別に、同一の前記環境計測情報の前記指標のレベルに応じて異なる複数のイメージ画像を有し、前記表示装置又は前記表示制御装置は、前記検出された環境計測情報を基に、予め指定された環境に応じて、前記環境計測情報に対応する前記数値画像と、前記イメージ画像とを特定する。
【0015】
好適には、任意に設定したタイミングで取得した前記環境計測情報を基に、その平均値算出、最大値あるいは最小値の特定を行って前記環境計測情報を生成する。
【0016】
好適には、前記表示装置又は前記表示制御装置は、複数の種類の前記環境計測情報を1画面に表示し、各環境計測情報の項目の横にはグラフ表示ボタンを配置し、当該グラフ表示ボタンが操作されると、それに対応した環境計測情報の項目の履歴情報を読み出して、当該履歴情報に応じた画像を表示する。
【0017】
表示装置と通信ネットワークを介して通信を行い、前記表示装置に表示する画像を制御する表示制御装
置を用いて行う作業現場用サイネージ制御方法であって、前記表示装置又は前記表示制御装置は、環境検出装置が検出した前記作業現場の環境計測情報の指標が示す数値の数値画像と、前記環境計測情報が示す指標のレベルに応じて規定された複数のイメージ画像とから構成される複数の表示画像情報を、前記環境計測情報に対応付けて記憶しており、前記表示制御装置が、前記表示装置に複数に表示された選択用画像が選択された場合に、当該選択された画像の前記表示装置への表示形態を指定する管理者用選択画面の表示処理を行う第1の工程と、前記表示制御装置が、前記管理者用選択画面で選択された画像を、前記指定された形態で前記表示装置に表示する表示処理とを行う第2の工程と、前記表示装置又は前記表示制御装置が、環境検出装置が検出した前記作業現場の環境計測情報に対応付けられた前記表示画像情報を特定する第3の工程と、当該特定した表示画像情報に応じた表示画像の表示処理を行う第4の工程とを有する。
【0018】
本発明の表示装置は、
表示装置であって、前記作業現場に設けられた環境検出装置が検出した前記作業現場の環境計測情報を数値で表示するための数値画像と、前記環境計測情報が示す指標のレベルに応じて規定された複数のイメージ画像とを、それぞれ前記環境計測情報に対応付けて記憶し、前記検出された環境計測情報に対応付けられた、当該環境計測情報に対応する前記数値画像と、前記イメージ画像とを特定し、当該特定した数値画像と前記イメージ画像とを関連付けて1画面の表示画像情報を生成し、当該生成した表示画像に応じた表示画像の表示処理を行う。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、視認性の向上や作業員の安全対策を行い、工事の生産性を加速させ、さらに近隣住民へ配慮を向上させる作業現場用サイネージシステム、表示装置及び作業現場用サイネージ制御方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態に係る作業現場用サイネージシステムについて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る作業現場用サイネージシステム1の全体構成図である。
図1に示すように、作業現場用サイネージシステム1は、例えば、騒音・振動検出器5、表示装置11及び表示制御装置31を有する。
また、作業現場用サイネージシステム1は、携帯通信端末装置13及び情報提供サーバ21とも通信を行う。
【0022】
騒音・振動検出器5、表示装置11及び携帯通信端末装置13は、例えば、屋外などの工事現場7に位置している。
また、表示装置、携帯通信端末装置13、情報提供サーバ21及び表示制御装置31は、インターネット等の通信ネットワーク9を介して通信を行う。
【0023】
本実施形態において記載する表示装置11又は表示制御装置31の一方の処理の少なくとも一部は、他方の装置で実行するようにしてもよい。
【0024】
騒音・振動検出器5は、工事現場7の騒音及び振動の少なくとも一方を検出し、検出結果を環境計測情報として表示装置11及び表示制御装置31の少なくとも一方に送信する。
騒音・振動検出器5は、その他、工事現場7気温、湿度、風向き、天気の少なくとも一つオの環境計測情報を検出する環境検出装置であててもよい。
騒音・振動検出器5は、上記環境計測情報をアナログ信号で表示装置11に出力して表示させるようにしてもよい。
【0025】
また、騒音・振動検出器5は、上記環境計測情報をデジタルで表示装置11、携帯通信端末装置13及び表示制御装置31の少なくとも一つに送信する。
騒音・振動検出器5としては、表示機能を備えていない安価なものを用いることができる。
また、騒音・振動検出器5は、例えば、マイクに防風カバーを付けた防雨構造の騒音計である。
また、騒音・振動検出器5は、例えば、円柱型の金属筐体に振動計を入れた構造をしている。
【0026】
作業現場用サイネージシステム1では、騒音・振動検出器5で検出した環境計測情報を作業者が携帯通信端末装置13に送信することで、作業者は自らが行った作業によって生じた騒音・振動を知ることができ、騒音・振動を抑えた作業を行うための参考にすることができる。
また、携帯通信端末装置13にインストールしたアプリケーションプログラムにより、騒音・振動検出器5から受信した環境計測情報が、予め決めた条件を満たした場合に、アラーム音あるいはアラーム表示を出力するようにしてもよい。
例えば、計測期間内に規定値を超える騒音や振動が生じなかった場合には、携帯通信端末装置13の画面に「おめでとう」等の作業者をねぎらうメッセージを表示したり、任意の規定値を超えた場合に、段階的に黄色、赤色のパトランプ画像を表示するようにしてもよい。また、規定値を超えた場合に、警報音等を出力するようにしてもよい。
【0027】
[表示装置11(デジタルサイネージ)]
以下、表示装置11について説明する。
図2は、
図1に示す表示装置11の構成図である。
図2に示すように、表示装置11は、例えば、タッチパネルディスプレイ51、通信部53、操作部55、メモリ57及び処理部59を有する。
【0028】
タッチパネルディスプレイ51は、作業者用表示画像及び近隣住民用表示画像等の複数の画像を同時にあるいは選択的に表示する。
タッチパネルディスプレイ51に表示される画像には、騒音・振動検出器5で検出された騒音又は振動等の環境計測情報がある。
【0029】
図3は、
図1及び
図2に示す表示装置11のタッチパネルディスプレイ51に表示されるメニュー画面の一例である。
タッチパネルディスプレイ51には、例えば、
図3に示すように、表示可能な複数の選択用画像のサムネイルを含む管理者用選択画面が表示される。サムネイル画像を指等で触れることで拡大(全画面)表示される。
タッチパネルディスプレイ51に表示される画像としては、例えば、KY活動画、作業対象の図面、ペイン画面、週刊作業予定、企業のホームページ、騒音・振動、今日の占い、今日の千支占い等の作業者用表示画像及近隣住民用表示画像である。
【0030】
タッチパネルディスプレイ51は、ユーザによって指等で画面がタッチされると、そのタッチした位置情報を処理部59に出力する。
【0031】
通信部53は、騒音・振動検出器5、携帯通信端末装置13、情報提供サーバ21及び表示制御装置31と通信を行うインタフェースである。
【0032】
操作部55は、電源をオン/オフ等する操作スイッチである。
【0033】
処理部59は、表示制御装置31からの信号、あるいはタッチパネルディスプレイ51からの操作信号に基づいて、タッチパネルディスプレイ51の画面表示制御を行う。
処理部59は、騒音・振動検出器5が検出した騒音・振動の環境計測情報を、工事現場7の作業者が持つ携帯通信端末装置13に送信して表示あるいは音響出力させる。
【0034】
処理部59は、タッチパネルディスプレイ51からの操作信号を基にメニュー画面等において表示した複数の前記画像のうち、タッチされた画像をタッチから時刻情報と共に特定するタッチ情報を生成し、これをメモリ57に記憶する。
処理部59は、所定のタイミングで、メモリ57かタッチ情報を読み出して表示制御装置31に出力する。
【0035】
タッチパネルディスプレイ51は、例えば、建設現場用単管パイプによって取り付けが可能、背面の突起物が単管パイプと直交することによる前後距離調整が可能な鋼構造をしている。
タッチパネルディスプレイ51は、例えば、近隣住民用のデジタルサイネージとして用いられ、1000×1000mmのサイズで構成され、建設現場用安全鋼板の500mmピッチ2枚分のサイズに合う構成になっている。
【0036】
タッチパネルディスプレイ51は、常にリモート管理サービスにて遠隔管理され、遠方より設定変更、稼働管理ができる仕組みになっている。
タッチパネルディスプレイ51に表示される近隣住民用の週間工程表は、表示制御装置31経由で更新が可能で、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューターで書き換え更新が可能である。
【0037】
また、タッチパネルディスプレイ51に表示される画面の1つの窓には、携帯型端末装置への表示、写真表示、動画表示、ユーチューブ表示、各種センサー表示、URL表示、お絵かき画面、週間工程表、占い、天気情報、監視カメラの映像のうち少なくとも1つが表示でき、画面構成の入れ替え、自動スライドショーのタイマー設定、パワーポイント等で作成されたコンテンツを自動再生させる年間プログラムタイマーで構成され、それぞれの音声警報が出力される。
【0038】
[表示制御装置31(クラウンドサーバ)]
表示制御装置31は、工事現場7以外の場所に設けられ、通信ネットワーク9を介して騒音・振動検出器5、表示装置11及び携帯通信端末装置13と通信を行う。
表示制御装置31は、アプリケーションプログラムAPを実行することで、本実施形態で規定する機能を実現する。
【0039】
表示制御装置31は、表示装置11に表示する単数又は複数の画像を選択し、当該選択した画像の前記表示装置への表示形態を指定する管理者用選択画面の表示処理を行う。
表示制御装置31は、管理者用選択画面で選択された画像を、指定された形態で前記表示装置に表示する表示処理を行う。具体的には、
図4及び
図5に示す管理者用選択画面を表示制御装置31のディスプレイに表示し、当該画面を用いて、表示装置11に表示する単数又は複数の画像を選択する。また、このとき、選択した各画像を表示する画面上の位置、表示時間等を入力する。
【0040】
表示制御装置31の制御により、表示される画像として、
図6に示す騒音を表示する画像、
図7に示す近隣住民用の工事予定画像、
図8に示すペイ画像等がある。
図8に示すペイント画像により、屋外の工事現場7でペイント機能を使って作業打合せができる。
【0041】
表示制御装置31は、騒音・振動検出器5が検出した騒音又は振動等の環境計測情報を基に、当該環境計測情報を示す画像を表示装置11に表示する表示処理を行う。表示制御装置31による表示処理は、上述した画像を表示を行う処理である。
【0042】
表示制御装置31は、表示装置11から前述したタッチ情報を受信し、それをメモリに記憶する。そして、表示制御装置31は、当該タッチ情報を基に、ユーザによる表示装置11の画面の選択状況をレポートしたレポート情報を生成する。このとき、表示装置11に操作するユーザを写し出すカメラを設け、そのカメラの画像からユーザの性別、年齢等を判別し、上記レポート情報に加えてもよい。
【0043】
表示制御装置31は、工事現場7の作業者が身に着けたウエアラブルセンサーから検出データを例えば携帯通信端末装置13を介して受信し、当該検出データを基に、作業の危険度、作業員の位置、健康状態を一覧で表示装置に表示する処理を行う。気象情報を基に熱中症注意情報を出力してもよい。
表示制御装置31は、作業の危険度及び健康状態の特定処理を、情報提供サーバ21あるいは自らがインストールしたアプリケーションの機能を使って実現する。
【0044】
表示制御装置31は、過去事故データを基に規定された事故防止警告を表示する時間帯及び曜日になると、当該時間帯及び曜日に予め対応付けられた事故防止警報画像を表示装置11に表示させる。
【0045】
表示制御装置31は、通信ネットワーク9を介して情報提供サーバ21等から受信した天気情報又は警報情報を基に、警報画像を表示装置11に表示される。
【0046】
また、表示制御装置31は、工事現場7において例えばコンクリート打設工事が行われている場合に、ミキサー車渋滞、GPS(運航管理状況)ミキサー車の運行状況等の情報を情報提供サーバ21等から受信し、その情報を表示装置11に表示させる。
ミキサー車以外に、例えば、ダンプカー、作業船等でもよい。
【0047】
また、表示制御装置31は、管理者の操作に応じて、近隣への作業状況表を生成し、その画像を表示装置11に表示させる。
【0048】
表示制御装置31は、工事現場7における事故の発生を予測した報告情報を基に生成された、事故の種類と、曜日、時間、天候及び気温の少なくとも一つの属性とを対応付けた警報情報を、当該警報情報を出力する予め決められたタイミングで表示装置11に表示させる処理を行う。これにより、KY活動を効果的に行うことができる。
上記報告情報は、想定ヒヤリ、兆候の発見、ニアミス、警備な物損等を報告するヒアリ・ハット報告情報である。
携帯通信端末装置13等を用いて作業者から送信された上記報告情報は、情報提供サーバ21や表示制御装置31等の学習・推論(AI)プログラムにより処理され、将来発生する可能性がある事故等の条件が分析され、それを回避するための警告情報が生成される。
【0049】
表示制御装置31は、ウェブページを更新すると同様の簡単な操作で表示装置11の画像を更新できる。
【0050】
以上説明したように、作業現場用サイネージシステム1によれば、表示装置11に、作業者用表示画像及び近隣住民用表示画像の双方を表示でき、個別に設ける場合に比べて安価に提供できる。
【0051】
また、作業現場用サイネージシステム1によれば、表示装置11に表示する画面の画像を、通信ネットワーク9を介して表示制御装置31により遠隔制御できる。これにより、表示装置11にその環境に応じた適切な画像を表示できる。
【0052】
また、作業現場用サイネージシステム1によれば、工事現場7に配置された表示機能を備えない安価な騒音・振動検出器5からの環境儒情報を表示装置11にリアルタイムに表示できる。
【0053】
また、作業現場用サイネージシステム1によれば、騒音・振動検出器5からの環境計測情報を作業者の携帯通信端末装置13にリアルタイムに表示でき、それを見た作業者のその後の作業方法の参考にできる。
【0054】
[第2実施形態]
本実施形態においては、表示装置11又は表示制御装置31は、騒音・振動検出器5が検出した環境計測情報の指標が示す数値の数値画像71と、当該環境計測情報が示す指標のレベルに応じて規定された複数のイメージ画像73とから構成される複数の表示画像情報75を記憶部に記憶している。
本発明において、イメージ画像には、動画及びアニメーション等の全ての画像が含まれる。
図9、
図10、
図11は、数値画像71、イメージ画像73及び表示画像情報75の一例を示す図である。
【0055】
環境計測情報が騒音である場合に、50dBと言われてもそれが一体どれくらいの音の大きさなのか、60dBになったらどれくらいうるさくなるか、感覚として把握しにくい。そこで、50dBとか60dBの音がどれくらいの大きさなのかイラストで表現する。騒音振動は目安で表現することが可能である。騒音は生活音、振動は地震を目安に表現することで近隣住民のような専門知識が人にもわかりやすく現状を伝えることが可能である。
【0056】
しかしながら、騒音振動を身近な音や振動で表現することはできても、どの程度不快な騒音振動かわからなければ、騒音振動元の作業者はなんとなく気を付けるしかない。
【0057】
本実施形態では、現在の騒音振動がどのくらい人間が不快に感じるのかを
図9、
図10、
図11に示すように、イラスト化しリアルタイムで作業者に見せる機能を使用する。そうすることで、現在の自分が出した騒音振動がどのくらい不快だったか、近隣住民の感情スケールが視覚的にわかるので、気を付けなければいけないという意識が自然と働きかけることができる。
例えば、下記のようにすやすや寝ていた赤ちゃんがだんだん不快な顔になり、泣いてしまう。さらに大きな音を出すと母親から注意があり、もっと大きな音を出すと父親が乗り込みにくる。そして最終的には工事を反対されるほどのクレームへと発展する恐れがあるというストーリーである。
【0058】
図12は、本発明の第2実施形態に係わる表示装置11の処理を説明するための図である。
以下に示す表示装置11の処理は、表示制御装置31が実行して表示装置11のタッチパネルディスプレイ51に表示させるようにしてもよい。
なお、表示装置11は、近隣用、現場作業員用、現場監督用(現場事務所用)等の様々な用途に用いられ、その用途に適した場所に配置される。
【0059】
ステップST11:
表示装置11は騒音・振動検出器5が検出した環境計測情報を受信すると、ステップST12に進む。
【0060】
ステップST12:
表示装置11は、ステップST11で受信した環境計測情報に対応付けられた表示画像情報75を特定する。
【0061】
ステップST13:
表示装置11は、
図9に示すように、ステップST12で特定した表示画像情報75に応じた表示画像の表示処理を行う。
【0062】
以上説明したように、本実施形態によれば、作業現場において騒音・振動検出器5が検出した環境計測情報を、その指標の数値だけでなく、イメージとして分かり易く表示できる。
【0063】
[第3実施形態]
本実施形態においては、表示装置11又は表示制御装置31は、騒音・振動検出器5が検出した環境計測情報の指標が示す数値の数値画像71と、当該環境計測情報が示す指標のレベルに応じて規定された複数のイメージ画像73とのそれぞれを記憶部に記憶している。
【0064】
図13は、本発明の第3実施形態に係わる表示装置11の処理を説明するための図である。
以下に示す表示装置11の処理は、表示制御装置31が実行して表示装置11のタッチパネルディスプレイ51に表示させるようにしてもよい。
【0065】
ステップST21:
表示装置11は騒音・振動検出器5が検出した環境計測情報を受信すると、ステップST22に進む。
【0066】
ステップST22:
表示装置11は、ステップST21で受信した環境計測情報に対応付けられた数値画像71を記憶部から読み出す。
【0067】
ステップST23:
表示装置11は、ステップST21で受信した環境計測情報に対応付けられたイメージ画像73を記憶部から読み出す。
【0068】
ステップST24:
表示装置11は、ステップST22で読み出した数値画像71と、ステップST23で読み出したイメージ画像73とを関連付けて1画面の表示画像情報75を生成する。
【0069】
ステップST25:
表示装置11は、
図9に示すように、ステップST24で生成した表示画像情報75に応じた表示画像の表示処理を行う。
【0070】
以上説明したように、本実施形態によれば、作業現場において騒音・振動検出器5が検出した環境計測情報を、その指標の数値だけでなく、イメージとして分かり易く表示できる。
【0071】
図12に示す例において、表示装置11は、上述した環境計測情報として、複数の環境計測情報、例えば、騒音及び気温を用いてもよい。
この場合に、表示装置11は、騒音・振動検出器5からの騒音の数値(第1の数値)に対応した第1の数値画像71と、第1のイメージ画像73とを記憶部から読み出す。
また、表示装置11は、騒音・振動検出器5からの気温の数値(第2の数値)に対応した第1の数値画像71と、第1のイメージ画像73とを記憶部から読み出す。
【0072】
そして、表示装置11は、上記読み出した第1の数値画像71と第1のイメージ画像73とが関連付けられた第1の表示画像と、上記読み出した第2の数値画像71と第2のイメージ画像73とが関連付けられた第2の表示画像とを含む1画面の表示画像情報を生成する。
【0073】
また、表示装置11は、例えば、第1の数値、第2の数値、それ以外の環境計測情報、あるいは環境計測情報以外の情報に基づいて、第1の表示画像と第2の表示画像との表示形態を選択してもよい。
例えば、騒音を示す第1の数値が所定レベルを超えた場合に、それに対応したイメージ画像73を表示するだけでなく、数値画像71あるいはイメージ画像73の表示サイズを大きくしたいしてもよい。
【0074】
[第1変形例]
例えば、上述した実施形態では、一つの表示装置11を用いた場合を例示したが、複数の表示装置を用いてもよい。
そして、当該複数の表示装置11は、同一の前記環境計測情報について、個々の表示装置の属性を応じた異なるイメージ画像が対応付けており、当該対応付けられた前記イメージ画像に応じた表示処理を行うようにしてもよい。
例えば、表示装置11の作業現場内における位置や、表示相手、あるいは時刻によって、同じ環境計測情報の数値レベルについて異なるイメージ画像を用いて表示を行ってもよい。
ここで、第1のイメージ画像及び第2のイメージ画像の環境計測情報への対応付けは、作業現場の周囲の環境、時間帯、気温、作業現場の作業内容、表示相手の属性の項目のうち、少なくとも2つ以上の項目の組み合わせによって規定されている
【0075】
[第2変形例]
また、表示装置11において用いる第1のイメージ画像と、携帯通信端末装置13において表示させる際に用いるイメージ画像として異なる画像を用いてもよい。これにより、表示装置11が騒音・振動検出器5から同じ環境計測情報を受信しても、表示装置11に表示させる第1のイメージ画像と携帯通信端末装置13に標示させる第2のイメージ画像とを変えることができる。
【0076】
この場合に、携帯通信端末装置13の表示画像を全て表示装置11で生成してもよいし、携帯通信端末装置13が表示装置11等から受信した環境計測情報を基にローカルに表示画像を生成してもよい。
すなわち、表示装置11は、第2のイメージ画像に応じた表示画像と環境計測情報とを携帯通信端末装置13に送信する。携帯通信端末装置13は、受信した表示画像を、環境計測情報と予め設定された設定情報とを基に画像処理を行って生成した新たな表示画像を表示する。
【0077】
[その他の変形例]
上述した実施形態では、環境計測情報が示す数値は騒音値であり、イメージ画像は、人の表情、コメントを示している。
【0078】
なお、環境計測情報は、例えば、騒音値以外に気温等であってもよい。
また、イメージ画像は、作業現場の周囲の環境(住宅地か商業地か)、時間帯、気温、作業現場の作業内容、表示相手の属性別に、同一の環境計測情報の前記指標のレベルに応じて異なる複数のイメージ画像を記憶部(メモリ57)に記憶してもよい。
環境計測情報は、振動、騒音、気温、湿度、風向、風速、雨量、暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度)の少なくとも一つである。
【0079】
表示装置11は、作業現場の周囲の環境(住宅地か商業地か)、時間帯、気温、作業現場の作業内容、表示相手の属性別に、環境計測情報について、それぞれに対応付けられイメージ画像を選択して表示に用いる。
【0080】
表示装置11は、例えば、複数の騒音帯に対応付けるイメージ画像を、時刻やその他の要因によって動的に切り替える。例えば、午前9時前と、昼と、夜とで切り替える。また、例えば、気温(窓を開けるような気温どうか)によっても切り替える。
表示装置11は、例えば、工事現場に住宅街がある場合、ビルディングの場合、郊外の場合によって、それぞれに対応したイメージ画像を選択する。
住宅街の場合は小さい子供とかの人の表情、ビルディング軍の場合は、ガードマンとか、オフィスレディとかの表情等のイメージ画像を用いる。
郊外の場合は、現場監督の表情を示すイメージ画像を用いる。
また、表示装置11は、複数の表示画像を条件によって組み合わせて使用して表示画像情報を生成するようにしてもよい。
【0081】
また、表示装置11は、騒音・振動検出器5から任意に設定したタイミングで取得した環境計測情報を基に、その平均値算出、最大値あるいは最小値の特定(算出)を行って新たな環境計測情報を生成し、これを表示処理に用いてもよい。
例えば、1日分の環境計測情報を帳票出力する。また、計測時間は、環境計測情報の取得に関して、30秒、1分、5分、10分の平均を算出して表示する。
【0082】
表示装置11は、複数の種類の環境計測情報を1画面に表示し、各環境計測情報の項目の横にはグラフ表示ボタンを配置する表示をしてもよい。ユーザの操作に応じて、当該グラフ表示ボタンが操作されると、それに対応した環境計測情報の項目の履歴情報を記憶部から読み出して、当該履歴情報に応じた画像を表示する処理を行う。絵コンテを使い、数値を可視化する。
【0083】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、上述した表示装置11及び表示制御装置31のディスプレイに表示する画像及び画面は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
また、騒音・振動検出器5として携帯通信端末装置13の機能を用いてもよい。また、騒音・振動検出器5を表示装置11に内蔵させてもよい。
【0084】
また、上述した実施形態では、工事現場7に1台の表示装置11を配置する場合を例示したが、複数台の表示装置11を配置してもよい。その場合に、作業者用の表示装置11と、近隣住民用の表示装置11を分けて配置してもよい。
また、上述した表示装置11又は表示制御装置31の表示処理により、携帯通信端末装置13の表示画像を生成してもよい。
【解決手段】 表示制御装置31は、表示装置11に表示する単数又は複数の画像を選択し、当該選択した画像の前記表示装置への表示形態を指定する管理者用選択画面の表示処理を行う。管理者用選択画面で選択された画像を、指定された形態で前記表示装置に表示する表示処理を行う。管理者用選択画面を表示制御装置31のディスプレイに表示し、当該画面を用いて、表示装置11に表示する単数又は複数の画像を選択する。