(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6475453
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】洗浄装置
(51)【国際特許分類】
B08B 3/02 20060101AFI20190218BHJP
A22C 17/00 20060101ALI20190218BHJP
F15B 11/028 20060101ALI20190218BHJP
F15B 11/02 20060101ALI20190218BHJP
【FI】
B08B3/02 E
A22C17/00
F15B11/028 D
F15B11/02 V
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-193493(P2014-193493)
(22)【出願日】2014年9月24日
(65)【公開番号】特開2016-64335(P2016-64335A)
(43)【公開日】2016年4月28日
【審査請求日】2017年6月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】304039065
【氏名又は名称】カヤバ システム マシナリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122323
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100067367
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 泉
(72)【発明者】
【氏名】横山 幸弘
(72)【発明者】
【氏名】米川 典秀
【審査官】
山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−269798(JP,A)
【文献】
特開2013−126615(JP,A)
【文献】
特開昭60−045818(JP,A)
【文献】
実開昭63−166701(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0084650(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 3/02
A22C 17/00
F15B 11/02
F15B 11/028
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水圧の供給で駆動されて対象物を駆動する駆動部と、
作動水を貯留するタンクと、
前記タンクから作動水を吸い上げて前記駆動部へ供給通路を介して水圧を供給するポンプと、
前記供給通路の前記ポンプと前記駆動部との間に設けられた方向切換弁と、
洗浄ノズルを有して、前記ポンプの駆動時に前記方向切換弁によって前記ポンプから前記駆動部への水圧の供給を断った状態で前記ポンプから供給されて前記供給通路から分岐する分岐通路へ導かれる作動水を前記洗浄ノズルから噴射可能な洗浄部とを備え、
前記洗浄部は、前記ポンプから供給される水圧を減圧して前記洗浄ノズルへ供給する減圧弁を備えた
ことを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
水圧の供給で駆動されて対象物を駆動する駆動部と、
作動水を貯留するタンクと、
前記タンクから作動水を吸い上げて前記駆動部へ供給通路を介して水圧を供給するポンプと、
前記供給通路の前記ポンプと前記駆動部との間から分岐する圧力制御通路に設けられて、前記ポンプから前記駆動部へ供給される水圧を制御するリリーフ弁と、
前記リリーフ弁の下流から分岐する分岐通路に接続されて前記ポンプから供給される作動水を蓄圧して貯留する洗浄タンクと、洗浄ノズルと有して、前記前記洗浄タンクに貯留される作動水を前記洗浄ノズルから噴射可能な洗浄部とを備えた
ことを特徴とする洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
食品加工装置にあっては、衛生上、頻繁に水で装置を洗浄する必要がある。そして、水による洗浄を可能とするため、水圧アクチュエータと、作動水を貯留するタンクと、タンクから作動水を吸い上げて水圧を水圧アクチュエータへ供給するポンプとで構成した食品加工装置が開発されている。この食品加工装置では、作動流体を作動水としているので、水の洗浄にも耐えるようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−238444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の食品加工装置の洗浄には、水を使用して行われるが、水道水をホースで装置まで導いて洗浄する場合、水圧が足りずに洗浄作業に時間がかかるとともに食品加工屑が装置の部品の隙間に取り残されてしまうなど十分な洗浄ができない場合がある。高圧洗浄機を利用すれば、高圧水を装置へ噴射できるため洗浄作業の効率化と良好な洗浄結果を得られるが、洗浄機器が必要であって無駄がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記した不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、洗浄機器を必要とせず効率的かつ効果的に洗浄作業を行える洗浄装置の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を解決するために、本発明の課題解決手段における洗浄装置は、洗浄ノズルを有して
ポンプの駆動時に方向切換弁によってポンプから駆動部への水圧の供給を断った状態でポンプから供給される作動水を洗浄ノズルから噴射可能な洗浄部、或いは、ポンプから供給される作動水を畜圧して貯留する洗浄タンクに貯留される作動水を洗浄ノズルから噴射可能な洗浄部を備えたので、ポンプ或いは洗浄タンクを高圧洗浄の水圧源として利用して、高圧水を噴射でき、高圧洗浄機等の洗浄機器が不要となる。
【0007】
また、洗浄部がポンプから供給される水圧を減圧して洗浄ノズルへ供給する減圧弁を備える場合には、洗浄に必要な圧力に減圧されるので、洗浄ノズルから噴射される洗浄水の水圧が適正となって、洗浄時に機器を痛めない。
【0008】
さらに、洗浄装置がポンプから駆動部へ供給される水圧を制御するリリーフ弁を備え、洗浄部における洗浄タンクが
リリーフ弁の下流から分岐する分岐通路に接続されて、リリーフ弁の下流の圧力によって畜圧される
場合には、駆動部、ポンプの作動には全く影響を与えずに洗浄タンクに畜圧できるとともに洗浄水の噴射も洗浄タンクの内部圧力を利用して行われる。よって、この場合の洗浄装置は、高圧水の洗浄に際して余計なエネルギ消費をしないので、省エネルギとなってランニングコストも低減される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の洗浄装置によれば、洗浄機器を必要とせず効率的かつ効果的に洗浄作業を行える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第一の実施の形態における洗浄装置の概略図である。
【
図2】第二の実施の形態における洗浄装置の概略図である。
【
図3】第三の実施の形態における洗浄装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の洗浄装置を食品加工装置に適用した例を用い、前記洗浄装置を図に基づいて説明する。なお、各実施の形態の洗浄装置の説明にあたり、いくつかの実施の形態で共通する部材については同じ符号を付し、説明が重複するので、一の実施の形態において説明した部材については他の実施の形態での説明は省略する
。
【0012】
<第一の実施の形態>
第一の実施の形態の洗浄装置S1は、図1に示すように、駆動部として食品加工を行う水圧アクチュエータAと、作動水を貯留するタンクTと、水圧アクチュエータAとタンクTとを接続する水圧回路Cと、水圧回路Cに設けられてタンクTから作動水を吸い上げて水圧アクチュエータAへ水圧を供給するポンプPと、第一洗浄部W1とを備えて構成されている。
以下、洗浄装置S1の各部について詳細に説明する。水圧アクチュエータAは、この場合、シリンダ1と、シリンダ1内に摺動自在に挿入されてシリンダ1内を伸側作動室3と圧側作動室4とに区画するピストン2と、シリンダ1内に移動自在に挿入されてピストン2に連結されるピストンロッド5とを備えている。
【0013】
そして、伸側作動室3および圧側作動室4は、シリンダ1に設けたポート1a,1bを介して水圧回路Cに接続されており、水圧回路Cから圧側作動室4へ水圧を供給して伸側作動室3から作動水を排水すると、水圧アクチュエータAは伸長駆動され、反対に、水圧回路Cから伸側作動室3へ水圧を供給して圧側作動室4から作動水を排水すると、水圧アクチュエータAは収縮駆動されるようになっている。
【0014】
水圧回路Cは、
図1に示すように、タンクTから伸びてポンプPが途中に設けられて水圧を水圧アクチュエータAへ供給する供給通路10と、水圧アクチュエータAから排出される作動水をタンクTへ戻す戻り通路11と、水圧アクチュエータAのポート1aに接続される第一制御通路12と、水圧アクチュエータAのポート1bに接続される第二制御通路13と、供給通路10から分岐してタンクTへ接続される圧力制御通路14と、供給通路10を第一制御通路12と第二制御通路13の一方に選択的に連通させるとともに戻り通路11を第一制御通路12と第二制御通路13の他方に選択的に連通させる方向切換弁15と、圧力制御通路14の途中に設けられたリリーフ弁16とを備えて構成されている。
【0015】
ポンプPは、供給通路10の途中に設けられており、吸込口をタンクT側へ、吐出口を水圧アクチュエータA側へ接続して設けられている。また、ポンプPは、モータMによって駆動され、タンクTに貯留されている作動水を吸い上げて、供給通路1
0を介して水圧アクチュエータAへ水圧を供給できるようになっている。なお、ポンプPには、ギヤポンプ、ピストンポンプ、ベーンポンプといった種々のポンプを利用できる。
【0016】
方向切換弁15は、四つのポートp,t,a,bを備えた4ポート3位置の切換弁として構成されており、水圧アクチュエータAの伸側作動室3は第一制御通路12を介してポートaに接続され、水圧アクチュエータAの圧側作動室4は第二制御通路13を介してポートbに接続され、タンクTから伸びる供給通路10はポートpに接続され、同じくタンクTから伸びる戻り通路11はポートtに接続されている。
【0017】
方向切換弁15は、この場合、ポートpとポートaを接続するとともに、ポート
tをポート
bに接続する第一連通ポジションと、ポートpとポートbを接続するとともに、ポートtをポートaに接続する第二連通ポジションと、全てのポートp,t,a,bの連通を断つ遮断ポジションとを備えた弁体15aと、弁体15aのポジションを切り換えるソレノイド15bとを備えて構成されている。
【0018】
そして、方向切換弁15が第一連通ポジションをとる場合、供給通路10が第一制御通路12に連通されるとともに、戻り通路11が第二制御通路13に連通されるので、ポンプPからの水圧が伸側作動室3へ供給される一方、圧側作動室4とタンクTが連通されて圧側作動室4から排水可能となり、水圧アクチュエータAは収縮作動を呈する。
【0019】
反対に、方向切換弁15が第二連通ポジションをとる場合、供給通路10が第二制御通路13に連通されるとともに、戻り通路11が第一制御通
路12に連通されるので、ポンプPからの水圧が圧側作動室4へ供給される一方、伸側作動室3とタンクTが連通されて伸側作動室3から排水可能となり、水圧アクチュエータAは伸長作動を呈する。
【0020】
さらに、方向切換弁15が遮断ポジションをとる場合、供給通路10
と戻り通路11が第一制御通路12と第二制御通路13のいずれにも連通されず、第一制御通路12と第二制御通路13も互いに連通されず遮断状態に置かれるから、伸側作動室3と圧側作動室4は作動水が供給も排出もできない状態となって、水圧アクチュエータAは停止状態に維持される。このように、ポンプPを駆動しつつ、方向切換弁15の切換によって水圧アクチュエータAを伸長、収縮および停止できるようになっている。
【0021】
なお、本実施の形態では、食品加工部を直動型の水圧アクチュエータAとしているが、加工前後の食品を移動させるコンベア、食品を切断するカッタ等を駆動する水圧モータ等の回転型のアクチュエータとしてもよいし、加工に適するように食品加工部が複数のアクチュエータを備えていてもよい。食品加工部が複数のアクチュエータを備える場合、アクチュエータを別個独立に駆動させたいのであれば、方向切換弁15或いはアクチュエータを駆動するための弁をアクチュエータ毎に対応する数だけ設ければよい。
【0022】
圧力制御流路14は、供給通路10の途中であってポンプPと方向切換弁15の間から分岐し
てタンクTへ接続されている。この圧力制御通路14の途中には、リリーフ弁16が設けられている。リリーフ弁16は、上流が予め設定される開弁圧を超えると開弁して圧力を逃がし、ポンプPから方向切換弁15へ供給される水圧を開弁圧に調節するようになっている。したがって、ポンプPを駆動して水圧アクチュエータAへ水圧を供給すると、リリーフ弁16によって水圧がリリーフ弁16の開弁圧に制御されて、水圧アクチュエータAは、開弁圧にピストン2の受圧面積を乗じた値の推力を発揮しつつ伸縮するようになっている。なお、本実施の形態では、リリーフ弁16は、開弁圧の変更できない弁とされているが、電磁リリーフ弁のように開弁圧の変更が可能なリリーフ弁とされてもよい。
【0023】
つづいて、第一洗浄部W1は、本実施の形態では、供給通路10から分岐する
分岐通路17と、
分岐通路17の途中に設けた減圧弁18と、
分岐通路17の先端に設けた洗浄ノズル19と、
分岐通路17の途中に設けた開閉弁20とを備えて構成されている。
【0024】
ポンプPを駆動し、方向切換弁15を遮断ポジションとして水圧アクチュエータAを停止した状態で開閉弁20を開くと、ポンプPから吐出される作動水は、減圧弁18を通過して洗浄ノズル19から噴射される。減圧弁18は、洗浄水圧を適正にするために設けられており、洗浄ノズルから噴射される洗浄水の水圧が適正となって、洗浄時に機器を痛めない。なお、減圧弁18は、洗浄装置S1で要する水圧が、洗浄水の水圧として高すぎる場合に設ければよく、高く過ぎないようであれば廃止してもよい。
分岐通路17の減圧弁18より洗浄ノズル19側には、可撓性に富む耐圧ホースを用いればよい。また、開閉弁20は、手動操作可能であって、洗浄作業者が容易に操作可能なように洗浄ノズル19の至近に設けるとよい。こうすると、洗浄作業者が洗浄ノズル19の操作中に容易に高圧水の噴射と停止とを切り換え可能となる。
【0025】
このように、洗浄装置S1では、装置内のポンプPを高圧洗浄の水圧源として利用して、高圧水を噴射できるので、効率的かつ効果的に洗浄作業を行えるだけでなく、装置の洗浄に際して高圧洗浄機等の洗浄機器が不要となる。よって、本発明の洗浄装置S1によれば、洗浄機器を必要とせず効率的かつ効果的に洗浄作業を行える。
【0026】
なお、この洗浄装置S1では、装置内での作動に必要な作動水を洗浄水として流用するので、装置の駆動によって作動水が暖められて温水となっているから、食品から出た油汚れに対しても洗浄効果が高い。
【0027】
また、この洗浄装置S1では、装置内での作動に必要な作動水を洗浄水として流用するので、洗浄に使用した作動水を使用量に応じてタンクTに補充するようにしておけばよい。この作動水の補充は、外部の水源から自動的に補充されるようにしてもよいし、装置使用者が補充するようにしてもよい。
【0028】
洗浄装置S1では、洗浄によって減った作動水を補充するようになっており、作動水そのものが入れ替えられるので、洗浄装置S1を清潔に保て、定期的に作動水の入れ替え作業を行う手間も省ける
。
【0029】
<第二の実施の形態>
つづいて、第二の実施の形態の洗浄装置S2について説明する。第一の実施の形態の洗浄装置S1では、第一洗浄部W1がポンプPから直接作動水の提供を受けて洗浄水を噴射するようにしていたが、第二実施の形態の洗浄装置S2では、図2に示すように、第二洗浄部W2がポンプPから供給される作動水を畜圧して貯留する洗浄タンク21と、洗浄ノズル22と有して、洗浄タンク21に貯留される作動水を洗浄ノズル22から噴射可能となっている。
第二洗浄部W2は、圧力制御通路14の途中であってリリーフ弁16の下流から分岐される分岐通路23と、分岐通路23に接続される
洗浄タンク21と、分岐通路23の途中に設けられてリリーフ弁16側から洗浄タンク21側へ向かい作動水の流れのみを許容する逆止弁24と、圧力制御通路14の分岐通路23との分岐点より下流側に設けた絞り25と、分岐通路23の途中であって洗浄タンク21と逆止弁24との間から分岐する洗浄通路26と、洗浄通路26の先端に設けた洗浄ノズル22と、洗浄通路26の途中に設けた開閉弁27とを備えて構成されている。
【0030】
ポンプPを駆動し、開閉弁27を閉じた状態では、リリーフ弁16を通過した作動水は、絞り25を介してタンクTへ流入するとともに、分岐通路23を介して洗浄タンク21へも流入する。絞り25の設置によって、洗浄タンク21は、作動水の流入により徐々に内部圧力が高くなり、最終的には、絞り25の圧力損失分だけタンク圧よりも高い圧力になるまで作動水を貯留して、畜圧する。
【0031】
分岐
通路23の途中には逆止弁24が設けられているので、洗浄タンク21から作動水の圧力制御通路14への逆流が阻止される。よって、ポンプPを停止した後も、洗浄タンク21には作動水が畜圧状態で貯留された状態に維持される。
【0032】
このように、洗浄タンク21に作動水が畜圧された状態で貯留された後、開閉弁27を開くと、洗浄タンク21内から作動水が内部圧力で押し出されて洗浄ノズル22から噴射される。
【0033】
このように、洗浄装置S2では、装置内のポンプPから供給される水圧を利用して洗浄タンク21に作動水を畜圧状態で貯留しておき、開閉弁27を開くと洗浄タンク21から作動水を放出して高圧水を噴射できるので、効率的かつ効果的に洗浄作業を行えるだけでなく、装置の洗浄に際して高圧洗浄機等の洗浄機器が不要となる。よって、本発明の洗浄装置S2によれば、洗浄機器を必要とせず効率的かつ効果的に洗浄作業を行える。
【0034】
洗浄装置S2にあっても、リリーフ弁16を設けて水圧アクチュエータAへの供給圧力を制御されるが、リリーフ弁16を通過後の作動水は、タンクTに戻されるだけであって水圧アクチュエータAの駆動に利用されないので、このようにリリーフ弁16を通過したのちの作動水を洗浄タンク21に畜圧して貯留しても、水圧アクチュエータA、ポンプPの作動には全く影響を与えず、エネルギを消費しない。また、洗浄水の噴射も、洗浄タンク21の内部圧力を利用しているので、エネルギを消費しない。よって、洗浄装置S2は、高圧水の洗浄に際して余計なエネルギ消費をしないので、省エネルギとなってランニングコストも低減される。
【0035】
また、この洗浄装置S2にあっても、装置内での作動に必要な作動水を洗浄水として流用するので、洗浄に使用した作動水を使用量に応じてタンクTに補充するようにしておけばよい。この作動水の補充は、外部の水源から自動的に補充されるようにしてもよいし、装置使用者が補充するようにしてもよい。
【0036】
このように、洗浄装置S2でも、洗浄によって減った作動水を補充するようになっており、作動水そのものが入れ替えられるので、洗浄装置S2を清潔に保て、定期的に作動水の入れ替え作業を行う手間も省ける
。
【0037】
<第三の実施の形態>
最後に、図3に示した第三の実施の形態の洗浄装置S3について説明する。この第三の実施の形態の洗浄装置S3では、第一の実施の形態の洗浄装置S1の構成に第二洗浄部W2の構成を追加した構成となっている。つまり、この第三の実施の形態における洗浄装置S3では、装置S3内に第一洗浄部W1と第二洗浄部W2を備えている。このように、一つの洗浄装置S3内に第一洗浄部W1および第二洗浄部W2の両方を備えるようにすると、第二洗浄部W2を使用して装置S3の洗浄を行う際に、洗浄タンク21から作動水が排出されてしまい高圧洗浄が不能となってしまっても、ポンプPを駆動して第一洗浄部W1を利用して洗浄作業を継続するできる点で有利となる。
以上で本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
【符号の説明】
【0038】
16・・・リリーフ弁、18・・・減圧弁、19,22・・・洗浄ノズル、21・・・洗浄タンク、A・・・駆動部としての水圧アクチュエータ、P・・・ポンプ、S1,S2,S3・・・洗浄装置、T・・・タンク、W1・・・第一洗浄部、W2・・・第二洗浄部