(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6475708
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】平坦なシート材を製造するための押出しプレス
(51)【国際特許分類】
B21C 23/06 20060101AFI20190218BHJP
【FI】
B21C23/06
【請求項の数】4
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2016-524047(P2016-524047)
(86)(22)【出願日】2014年10月7日
(65)【公表番号】特表2016-533899(P2016-533899A)
(43)【公表日】2016年11月4日
(86)【国際出願番号】DE2014000488
(87)【国際公開番号】WO2015055160
(87)【国際公開日】20150423
【審査請求日】2017年7月21日
(31)【優先権主張番号】102013017178.4
(32)【優先日】2013年10月16日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】515281824
【氏名又は名称】ブルーンケ・ウルリヒ
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】ブルーンケ・ウルリヒ
【審査官】
坂本 薫昭
(56)【参考文献】
【文献】
特公昭39−009479(JP,B1)
【文献】
特開2010−029922(JP,A)
【文献】
英国特許出願公告第00208562(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21C 23/00−35/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受入れ部内に配置されたビレットをチューブの形態にプレスすることによってマグネシウム又はマグネシウム合金から成る中空成形材から平坦なシート材を製造するための押出しプレスであって、チューブが、長手方向にダイスから出て、次いで平坦なシート材に拡開され、プレス間隙が、ダイスとダイス内に突出するマンドレルヘッドによって構成されるものにおいて、
マンドレル(5)が、そのマンドレルヘッド(7)とは反対の側に、押出しプレスのフレームと結合された終端領域(9)を備え、マンドレル(5)の円筒形の部分が、ダイスに(3)よって収容され、そのマンドレルヘッド(7)が、円錐形に形成され、ビレットの材料流が、円錐形の先端に沿ってマンドレルとダイスの間の間隙の方向に案内されること、を特徴とする押出しプレス。
【請求項2】
マンドレル(5)と受入れ部が、互いに別々に押出しプレスのフレームに配置されていること、を特徴とする請求項1に記載の押出しプレス。
【請求項3】
マンドレル(5)の終端領域(9)が、そのダイス(3)の側に、翼状に形成された拡開エッジ(8)を備えること、を特徴とする請求項1及び2に記載の押出しプレス。
【請求項4】
ダイス(3)と、そのマンドレルヘッド(7)及び拡開エッジ(8)を有するマンドレル(5)の表面が、セラミックコーティングを備えていること、を特徴とする請求項1〜3に記載の押出しプレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押出しプレス工具のダイスの開口内へ突出するマンドレルヘッドによってマグネシウム又はマグネシウム合金から成る中空成形材から平坦なシート材を製造するための押出しプレスに関する。
【背景技術】
【0002】
中空成形材を製造するための押出しプレスは、十分知られており、種々のプレス方法により、例えば固定のマンドレル及びプレスでのビレットの穴開けを介して、作動する。
【0003】
独国特許出願公開第102 15 056号明細書から、ビレットの穴開けの原理により作動する押出しプレスが公知である。この押出しプレスは、移動ビーム内に配置された穴開けマンドレルと、ダイスホルダ内に挿入された造形用のダイスとを備え、穴開けマンドレルとダイスの間に構成された間隙によって、ブロックからチューブがプレスされる。
【0004】
押出しプレスの場合、ビレットの延性にされた材料が、パンチによって−又は、静圧式の押出しプレスの場合は液体によって−受入れ部からプレス方向を横切る成形工具の1つ又は複数の成形横断面を経てプレスされる。
【0005】
中空成形材を形成するため、押出しプレス過程のために、ダイスプレートを有する中空成形工具が使用される。ダイスプレートは、成形材外部輪郭の造形のためにマンドレル部品に統合されている。マンドレル部品で、内部輪郭の造形をするためのマンドレルは、このマンドレルが、ダイスプレート内へ、その造形領域を超えるまで突出するように、固定されている。この場合、延性を有する材料は、入口を介してプレス工具内へ導入され、プレス工具は、個々の入口の部分ストランドを、融接チャンバ内のマンドレル支持アームの下で再び合流させ、互いに融接する。別のプレス過程の場合、材料は、マンドレル及びダイス貫通部の傍らを流れ、この場合、中空成形材の予定された形状を帯びる。
【0006】
中空成形材を押出しプレスするためのこのような工具は、例えば独国特許第24 46 308号明細書から公知である。この場合、製造可能な中空成形材の大きさは、受入れ部の直径及び中空室の外側に配置された入口の大きさ並びにマンドレル支持アームの負荷能力によって制限されている。
【0007】
独国特許第28 48 274号明細書からは、二部材のダイスから成る押出しプレス用のチャンバ工具が公知であるが、その第1の部材は、成形材の外部輪郭を決定する貫流開口を備え、その第2の部材は、橋渡しウェブを介して基体と結合されたマンドレルピンを備え、このマンドレルピンの外周面は、成形材の内部横断面を決定する。受入れ部の側には、マンドレルピンに対して中央の入口チャンバが設けられ、この入口チャンバの底面は、プレス方向にセットバックされたマンドレルピンの端面によって構成され、橋渡しウェブの上側の端面は、底面から始まって斜めに受入れ部に向かう方向に入口樺の壁にまで上昇するように形成されている。
【0008】
独国特許第198 42 293号明細書からは、延べ棒から中空成形材等の物体を押出しプレスするための方法並びにそのための装置が公知である。延べ棒は、収容体の受入れ孔内に案内され、プレスパンチによってプレス方向に成形工具の造形横断面に供給され、延べ棒材料は、プレス圧力下で成形工具の中央の入口へ導入され、その際に生じる延性の素地は、プレス方向に対して角度をなして外側へ複数の通路を経て大きい融接チャンバ及び造形横断面へ案内される。
【0009】
公知の解決策の欠点は、材料流が、マンドレルを固定する橋渡しウェブによって分割され、橋渡しウェブの周囲を流れ、次いで融接チャンバ内で再び総材料流へ結合する必要があることにある。これにより、材料流内に、廃棄物よりも長い成形材区間を生じたストランドから除去すべきことに至らしめる欠陥箇所が生じることがあり、これは、成形材の生産能力を縮小しつつ経済性を低下させる、これから生じる全ての結果を伴う。更に、複雑な構造を備えるこのような工具の場合には、これら工具に、摩擦を最小化するために例えばセラミック材料から成るコーティングを備えさせることが可能でない。公知の工具は、マンドレルを疎日に保持する橋渡しウェブを備える。プレス方向に、マンドレル及び橋渡しウェブに対して圧力及び摩擦力が作用する。加わる圧力及び摩擦力は、マンドレルを支持するダイス部材に衝撃を与え、ダイス部材の外側の周縁だけで支持されることがある。これにより、ダイス部材は、マンドレルから橋渡しウェブへの移行部にも作用する相応の変形を伴う高い曲げモーメントを受ける。これら応力は、ここでも変形及び亀裂発生を生じさせることがある。何故なら、マンドレルを懸架する橋渡しウェブは、負荷下でプレス方向に曲がるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】独国特許出願公開第102 15 056号明細書
【特許文献2】独国特許第24 46 308号明細書
【特許文献3】独国特許第28 48 274号明細書
【特許文献4】独国特許第198 42 293号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来技術から始めて、本発明の課題は、前記欠点を排除する、押出しプレス工具のダイスの開口内へ突出するマンドレルヘッドによってマグネシウム又はマグネシウム合金から成る中空成形材から平坦なシート材を製造するための押出しプレスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
独立請求項の教授が、この課題を解決し、従属請求項が、有利な形成を提供する。
【0013】
本発明によれば、ビレットは、パンチによって、外側からダイス内へ突出するマンドレルの先端に押し付けられる。この場合、ビレットの材料流は、マンドレルの円錐形の先端に沿ってマンドレルとダイスの間の隙間の方向に案内される。
【0014】
これは、もはや、材料流が、橋渡しウェブによって分割され、次いで融接チャンバ内で再び終結させる必要がないとの利点を有する。従って、廃棄物よりも長い成形材区間を生じたストランドから除去すべきことに至らしめる欠陥箇所が、確実に回避され、経済性が、実質的に改善される。更に、ダイスとマンドレルの二分割された開放した形成によって、これらダイスとマンドレルは、構造的に簡単に形成することができ、その表面は、摩擦を低下させるためにセラミック材料から成るコーティングを備えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
一実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。これに付属する
図1は、本発明による押出しプレスの一部を示す。中空成形材11−これは、引き続き平坦なシート材に変形される−の直接的な押出しプレスをするための押出しプレスは、プレスシリンダにプレスパンチ1を備え、このプレスパンチは、受入れ部10を貫通する孔の長手方向軸内を延在する。受入れ部10は、ビレット2を収容する。
【0017】
受入れ部10の終端で、ダイスホルダ4内に、中空成形材11の外部輪郭を決定するダイス3が支承されている。マンドレル5は、そのマンドレルヘッド7が外側からダイスの開口内へ突出するように配置され、しかも、そのマンドレルヘッド7が受入れ部10の方向に向くように配置されている。マンドレル5は、中空成形材11の内部輪郭を決定し、円錐形に形成されている。マンドレル5は、冷却装置又は加熱装置を備えていてもよい。
【0018】
マンドレル5は、マンドレルヘッド7とは反対の側に終端領域9を備え、この終端領域により、マンドレルは、押出しプレスのフレームに固定されている。マンドレル5の終端領域9は、そのダイス3の側に、翼状に形成された拡開エッジ8を備える。拡開エッジ8とダイス3の間に、好ましくはその近くに、ダイス3から出た後の中空成形材11をその外周ラインに沿って切り開く切断装置6、好ましくはレーザが配置されている。
【0019】
中空成形材11を、最終的には平坦なシート材を製造するために、受入れ部10は、ビレット2を装填され、このビレットは、プレスパンチ1によってダイス3の方向にプレスされる。マンドレルヘッド7にビレット3が衝突した後、ビレット2の材料流は、この場合マンドレルヘッド7の円錐形の先端に沿ってマンドレル5とダイス3の間の間隙の方向に案内され、中空成形材に成形される。
【0020】
ダイス3から中空成形材11が出た後、中空成形材は、その外周ラインに沿って切り開かれ、拡開エッジ8への衝突時に平坦なシート材に変形される。
【符号の説明】
【0021】
1 プレスパンチ
2 ビレット
3 ダイス
4 ダイスホルダ
5 マンドレル
6 切断装置
7 マンドレルヘッド
8 拡開エッジ
9 終端領域
10 受入れ部
11 中空成形材