【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、特許請求の範囲の請求項1に記載の特徴を有する減衰方法、及び請求項19に記載の特徴を有するアセンブリによって解決する。本発明の好適な実施形態は従属請求項に定義される。他の利点及び特徴は、全般的説明及び例示的実施形態の説明から分かるであろう。
【0011】
本発明による方法は、積載ユニットにおけるエネルギー吸収器を少なくとも過負荷事象で制御し、前記積載ユニット上で輸送する物体に作用する負荷を減少するのに供する。前記エネルギー吸収器は、輸送する物体を収容する収容ユニットと、車両等のような輸送機に連結するための支持装置との間で作用する。前記エネルギー吸収器の吸収器力は、電気的に制御可能な磁場ユニットによって影響を受けることができるものとする
【0012】
前記エネルギー吸収器は、エネルギー吸収器がない場合には前記積載ユニット上で輸送される物体に与えるダメージが高いと思われる高いエネルギーを導き入れるような単一過負荷事象中にエネルギーを吸収し、エネルギー吸収器のエネルギー吸収によって過負荷事象中における輸送される物体に作用する負荷を軽減するのに適したものとする。
【0013】
本発明による方法は、とくに、以下の又は他の都合がよいシーケンスで行う、以下のステップ、すなわち、
・前記積載ユニットに作用する負荷の測定値を順次に、とくに、センサデバイスによって取得する測定値取得ステップであり、測定値は積載ユニットに対する負荷を直接示すものとする、あるいは測定値を輸送機又は物体で取得し、取得した測定値は積載ユニット又は物体に対する負荷の特性とする、該測定値取得ステップと、
・前記測定値から導き出した測定が所定閾値を超える場合に過負荷事象を決定するステップと、
・過負荷事象の発生後に、前記積載ユニットの予想負荷曲線(又は未来負荷)を、ほぼ前記過負荷事象発生後に取得した複数の測定値から算定するステップと、
・(その後)前記磁場ユニットのための計画電力潮流曲線を決定し、該計画電力潮流曲線によって前記予想負荷曲線を時間依存で減衰し、結果として所定負荷限界以下に留まる計画負荷曲線が得られるようにして、とくに、物体に対するダメージが危惧又は予測されるようなダメージ発生を回避できるようにするステップと、
・前記計画電力潮流曲線に基づいて前記磁場ユニットにおける電力潮流を時間依存で制御するステップと、
を有する。
【0014】
本発明による方法は多くの利点を有する。本発明方法は、すべての境界条件及び初期条件を前もって知得する必要がない過負荷事象でエネルギー吸収器を適切に制御することができる。したがって、予想負荷曲線(未来負荷曲線)を過負荷事象発生後に取得した測定値から導き出し、これは入手した測定値に基づいて確からしいと思われる。未来負荷曲線の算定又は予想は、例えば、経験値で裏付けることができる。したがって、過負荷事象の未来曲線に関する高い確度の結論は、過負荷事象中の先行測定値の曲線から形成することができる。
【0015】
磁場ユニットは予想負荷曲線に基づいて制御し、輸送される物体に対する負荷を減少し、またダメージを高い確率で排除される。例えば、1%又は5%又は10%又はそれ以上における所定範囲のダメージリスクは許容できる。
【0016】
本発明方法は、過負荷事象で作用する衝動又はそのエネルギーを吸収又は変換し、過負荷事象においてエネルギー吸収器がエネルギー吸収又はエネルギー消散又はエネルギー変換をすることによって保護すべき物体に結果として生ずる負荷を減少し、また保護すべき物体に対するダメージを回避する。
【0017】
計画電力潮流曲線は予想負荷曲線によって決定する。このことは、計画電力潮流曲線を時間依存で計算することができる、又は時間依存電力潮流曲線をメモリ(記憶装置)から特性値として読み出すことができる。計画電力潮流曲線はメモリに記憶したこれら曲線から選択することができる。
【0018】
「曲線」(負荷曲線、電力潮流曲線等)は、常にそれぞれに対応する量に関する時間曲線及び時間依存曲線を意味する。
【0019】
本発明方法は、それぞれ一度に個別輸送する物体の輸送に供する。さらに、一度に多重の又は複数の物体を輸送することができる。いずれにせよ、多重物体は逐次的に輸送することができる。
【0020】
本発明方法によれば、積載ユニット、とくに、積載ユニットにおけるエネルギー吸収器が多重磁場ユニットを有する構成とすることができ、各磁場ユニットには1個又は複数個の電気コイルを設けることができる。
【0021】
簡単な事例において、予想負荷曲線は、本発明における意味では、アセンブリの減衰されない側に隣接する負荷曲線であると解釈することができる。正確に予想された負荷曲線において、それはほぼアセンブリの減衰されない側に結果として生ずる。それに関連する計画負荷曲線は、アセンブリの減衰される側に隣接する負荷曲線として解釈される。実際負荷曲線はエネルギー吸収器の作用によって影響を受ける。
【0022】
予想負荷曲線は、磁場ユニット制御なしで予想される未来に向けて算定された受動的負荷曲線を意味するものと解される。過負荷事象において、先ず予想負荷曲線を決定又は推定する。この予想した受動的な負荷曲線は、電力潮流の制御なしに決定することができる。さらに、電流なしに予想負荷曲線を決定することもできる。このことは、電力潮流制御の変化だけでなく、エネルギー吸収器のゼロ電流状態も予想負荷曲線に対して仮定することを意味する。いかなる磁場作用もなしに予想負荷曲線を決定することもできる。例えば、特定磁場を磁場ユニットに供給する永久磁石を設けることができる。
【0023】
すべての事例において、エネルギー吸収器は、エネルギーを消散する、とくに、運動エネルギーを熱に変換する装置として作用する。とくに、エネルギー入力の減少を生ずる。エネルギー吸収器は、ダンパー装置、及びとくに1回限りのダンパー装置として作用し、単一(極限)過負荷事象で物体をダメージから保護することができる。エネルギー吸収器は、収容ユニット及び支持装置の双方に連結するのが好ましい。収容ユニット及び支持装置の双方とも積載ユニットのコンポーネントである。エネルギー吸収器は、収容ユニットと支持装置との間の相対移動を少なくとも過負荷事象において可能にする。エネルギー吸収器は、好適には、収容ユニット及び支持装置とともに積載ユニットを形成するアセンブリに設ける。
【0024】
本明細書における物体に対するダメージとは、物体が不都合又は望ましくないと見なされるように少なくとも一時的に変化する状態を意味するものと解される。このようなダメージは一時的ダメージとすることができる。あるいは、このようなダメージは永久的なもの又は修復不能でさえもあり、この結果、永久的減損又は全壊となるものとすることができる。
【0025】
輸送される物体が人である場合、人に対するダメージは、その人の健康に対する障害である。人における永久的ダメージは、少なくとも長い期間健常が深刻に損なわれる状態を意味する。あるいは、永久的健康障害又は死さえもあり得る。
【0026】
前記計画電力潮流曲線は、好適には、前記計画負荷曲線におけるDRI値が所定レベルを超えないように決定する。
【0027】
物品又は機器である物体に対するダメージは、機器の機能は特定の又は不確定な期間にわたり損なわれる又は故障するような一時的な場合があり得る。このようなダメージはとくに長期間にわたり、また永久的欠陥になり得る。例えば、プリント回路板上のコンポーネントが破損する又は機器の微小欠陥若しくは誤整列を生じ、ワークショップでのみ可能な複雑な再調整を行ってからでないと機器を使用できないような場合があり得る。
【0028】
すべての事例において、ダメージは、ダメージの確率が特定レベルを超える場合に予測される。ダメージは、とくに、確率が例えば、1%、5%、10%又は25%でさえも超える場合に予測すべきである。
【0029】
好適な特定実施形態において、ダメージは、予想期間内に物体及び/又は収容ユニットに作用する予想負荷が所定大きさを超える場合に予想される。負荷の所定大きさは、輸送される物体のタイプに依存する。負荷は、例えば、人か否か、及びどの人を輸送するかに依存し得る。負荷の所定大きさは、さらに、動物、機器、どの種類の機器を輸送するか否かにも依存する。輸送される物体の性質に関するいかなる詳細又は情報もない場合、標準化した物体を基礎に使用することができ、またひいては積載ユニットに作用する負荷を基礎に使用する。
【0030】
ダメージが予想されるか否かについての決断又は決定は、とくに、作用する負荷のレベル及び/又は持続時間を考慮する。負荷を決定又は計算するとき、作用加速度及び/又は作用力をとくにカート考慮する。加速度は加速度センサから直接取得することができる。さらに、1個又は複数個の変位センサを使用し、これらセンサを固定又は可変時間インターバルで読み出すことができる。取得したデータにより加速度値を計算することができる。あるいは、力センサ又は重量センサを使用し、例えば、輸送される物体の重量を獲得することができる。重量獲得によれば、物体の重量を考慮することができ、これにより例えば、大柄で体重の重い男性の場合、比較的小柄で軽量な女性とは異なる減衰を適用できる。
【0031】
すべての形態において、とくに、少なくともほぼ過負荷事象発生後に取得する
測定値から前記積載ユニット(100)に対する未来負荷のために予想負荷曲線を算定するのが好ましい。全ての事例において、補助的に過負荷事象発生前の測定値を基礎にして予想することができる。好適には、多重又は複数の先行測定値を過負荷事象中に使用して予想の精度及び有意性を向上させる。例えば、圧力センサを兵員輸送装甲車両である輸送車両の床に配置し、この兵員輸送装甲車両の下側で地雷が爆発する場合、輸送車両の床における空気圧は極めて急激及び劇的に増加する。車両の床上に作用する圧力がすでに高いときの所定時刻ポイントでは、積載ユニット上に着座する兵士は爆発の作用を未だ感じないであろう。圧力上昇及び時間曲線及び予め達している空気圧の絶対レベルの急峻曲線は、どのように爆発が兵員輸送車両全体及び積載ユニットに一層影響を及ぼすかについての可能な予想を立てることができる。この場合、車両床上に配置した空気圧センサが、車両内部で感ずるよりも早い時点で爆発の負荷を検出するという利点を利用する。しかし、過負荷事象はすでに始まっており、測定値は過負荷事象発生後に測定されることになる。
【0032】
さらに、例えば、人又は他の物体の重量に関する、過負荷事象発生時、又は過負荷事象発生前であっても、少なくとも1つの測定値又は多重若しくは複数の先行測定値を使用することもできる。
【0033】
全ての事例において、前記計画電力潮流曲線は、前記予想負荷曲線を時間依存で減衰し、計画負荷曲線内で前記負荷限界を超えない、とくに、ダメージを与えないようにして決定する。このことは、計画電力潮流曲線が減衰の効果を発揮して、予想負荷曲線を常に減衰し、推測される負荷が許容限界負荷(負荷限界)の下側にあるようにすることを意味する。計画電力潮流曲線は、この計画電力潮流曲線によって時間依存で獲得される計画負荷曲線を生ずる結果となる。磁場ユニットに影響を与えること以外に、エネルギー吸収器の基礎減衰も考慮する。
【0034】
例えば、永久磁石は基礎磁場を発生することができる。さらに、エネルギー吸収器は、磁性吸収器流体で動作させ、吸収器流体を吸収器チャンバの第1コンパートメントからバルブ経由で第1コンパートメントに通過させるのが好適である。このようにして、エネルギー吸収器の基礎減衰に寄与する液圧的流動抵抗が存在する。
【0035】
過負荷事象中にも測定を継続する。現測定値を使用して現負荷を獲得し、また現電力潮流曲線を適用して計画負荷曲線を得るのが好適である。現負荷は、限測定値を各新たな測定値でチェックすることができる。さらに、現負荷を所定又は選択した時間インターバルで新たに獲得することができる。さらに、2つの新たな取得相互間の時間インターバルは、直前の現負荷に基づくようにし、より大きな負荷でより高い時間解像度を可能にすることもできる。
【0036】
現負荷を計画負荷曲線から導き出して獲得するとき、現電力潮流をこれに従って増減し、計画負荷曲線を得るようにする。
【0037】
すべての形態において、少なくとも1つの測定値が所定値を超える場合、過負荷事象を獲得、とくに検出できる。さらに、測定値から特性予想値を獲得し、また特性予想値が所定特性値を超える場合、過負荷事象を形成できるようにし、またこれが好ましい。このことは、多重の順次測定値を評価し、例えば、測定値の線形的又は平方的又は指数関数的な増加となる測定値から決定する場合に言える。この場合、測定値が少なくとも特定期間にわたり上昇し続け、測定値の予想未来進展を考慮する特性予想値を獲得できるようになることは、高い確率となる。
【0038】
本発明方法がとくに有利なのは、危険度が潜在的に高い測定値に最初に達する必要がなく、ありそうな状況進展を予め推測し、相応的に応答することができるからである。
【0039】
好適な特定実施形態において、磁場ユニットは少なくとも1個の永久磁石を有するものとする。永久磁石は基礎磁場を発生し、この基礎磁場は、磁場ユニットの電気コイルにおける磁場によって変調される。このことによれば、永久磁石が減衰のための電力を不要とする特定基本減衰を提供する。より大きな減衰を必要とするとき、電気コイルの磁場が作用磁場を増強することができる。より小さい減衰を必要とするとき、相応的に永久磁石による基礎磁場を減少させることができる。少なくとも1個の電気コイルは、例えば、100ms持続する過負荷事象(事象)の持続時間にわたってのみ機能するよう寸法決めするのが好ましい。このことにより、より細く、より軽量であり、またより費用効果がよい形態の、電気コイル、給電配線及び他のコンポーネントを可能にする。このことにより、アセンブリ、とくにアクチュエータをより経済的に実現することができる。拡大した電力印加の場合、電気コイルは過負荷状態になり、焼損のおそれがある。
【0040】
過負荷事象を検出するとき、測定値を周期的に取得するのが好ましい。積載ユニットに対する未来負荷のための現予想負荷曲線はその測定値から周期的に推定する。このことは、予想を発生時の1回だけでなく、新たな予想を立て続け、プロセス中にも行い、プロセスフローを現在進展しているものに適用できるようにすることを意味する。やはり、受動的前提条件を現予想負荷曲線に対して仮定し、現減衰を現在測定した負荷に加え、受動的基礎状態に存在する現受動的負荷を獲得する。
【0041】
現予想負荷曲線は、好適には現計画電力潮流曲線を周期的に獲得するのに使用する。このようにして、現計画電力潮流曲線は現予想負荷曲線に適用する。
【0042】
したがって、現予想負荷曲線は、次にいかなるダメージが予想されるか、とくに積載ユニット上で輸送される物体に加わるダメージを予測しなければならないかを決定するのに使用する。何らのダメージも予想されないと決定するときには、プロセスを相応的に継続する。ダメージが予想されると決定するとき、相応的な対抗措置を講ずる。
【0043】
好適には、現計画負荷曲線を決定し、また予想負荷曲線を時間依存で減衰する関連の現計画電力潮流曲線を導き出し、できるだけダメージが計画負荷曲線内に納まるようにする。
【0044】
すべての形態において、測定値は2個以上のセンサから取得することができる。例えば、空気圧センサを輸送機の床又は他のスポットに設けることができる。あるいは、加速度センサを輸送機の床、又は積載ユニット、又は積載ユニットの支持装置若しくは収容ユニットに設けることができる。センサは物体に設けることもできる。この場合、2個以上の随意的に異なるセンサからのデータを利用するのが好適である。
【0045】
有利な形態において、測定値は、積載ユニット、支持装置、輸送機に対する負荷、有効加速度、有効力又は空気圧に関して獲得する。垂直方向加速度値はとくに考慮する。
【0046】
プロセスで使用する積載ユニットにおけるエネルギー吸収器は、好適には、少なくとも部分的に磁性流体を充填した吸収器チャンバと、磁場ユニットの全体又は一部を形成する少なくとも1個の電気コイルとを有する。電気コイルにおける電力潮流が相応的に吸収器ユニットを制御する。
【0047】
本発明による積載ユニットは、輸送を意図する物体を収容する収容ユニットと、輸送機に連結するための支持装置と、積載ユニットと支持装置との間にはちする少なくとも1個のエネルギー吸収器とを備える。エネルギー吸収器は、過負荷事象で作用する負荷を減衰するために設ける。
【0048】
エネルギー吸収器は、とくに、エネルギー吸収器がない場合には前記積載ユニット上で輸送される物体にダメージを与える高い可能性がある高いエネルギーを導き入れるような単一過負荷事象中にエネルギーを吸収し、前記エネルギー吸収器のエネルギー吸収によって過負荷事象中に結果として生ずる前記物体に対する負荷を軽減するのに適したものとし、またセットアップする。
【0049】
エネルギー吸収器の吸収器力は、少なくとも1個の電気的に制御した磁場ユニットによって影響を受けることができる。制御装置を設け、積載ユニットに対する負荷に関する測定値を取得する少なくとも1個のセンサデバイスを設ける。前記制御装置は、前記測定値から導き出した測定が所定閾値を超えるとき過負荷事象を決定するようセットアップ及び構成する。
【0050】
前記制御装置は、ほぼ前記過負荷事象発生から取得した複数の測定値により、前記過負荷事象の際における前記積載ユニットの予測負荷曲線を推定するようセットアップ及び構成する。制御装置は、前記磁場ユニットのための計画電力潮流曲線を決定し、前記磁場ユニットにより前記予測負荷曲線を時間依存で減衰して、この結果、計画負荷曲線が所定閾値以下に留まるようセットアップ及び構成する。前記制御装置は、計画電力潮流曲線に基づいて時間依存で前記磁場ユニットにおける電力潮流を制御するようセットアップ及び構成する。
【0051】
吸収器は単一負荷に対して適用する。爆発等において、吸収器はエネルギーを消散又は吸収し、物体に作用する負荷を軽減する。
【0052】
積載ユニットには、積載ユニットに作用する負荷が所定レベルを超えるとき剪断する剪断装置を設けることができる。制御装置は、剪断センサが剪断装置の剪断を検出するときに過負荷事象を検出することができる。
【0053】
すべての事例において、標準的な人に対する許容可能な限界負荷を特定するのが好適である。人に取り付けたセンサユニットからのセンサ値を考慮に入れることもできる。
【0054】
快適機能を組み込み、過負荷事象以下の弱い衝撃を減衰することができる。
【0055】
すべての事例において、加速度に基づいて、例えば、射出座席における垂直方向衝撃を評価する動的応答指数(DRI:Dynamic Response Index)を導き出すことによって、物体としての人の背骨に対する障害リスク評価を推定することができる。NATO標準によるDRI計算式はウィキペディアで見ることができる(http://en.wikipedia.org/wiki/Dynamic_response_index参照)。したがって、DRIが17.7の場合、重度障害の確率は10%である。
【0056】
調節は、背骨にかかる力によって、及びとくに、下部腰椎領域(腰椎)における力、又はこの力に対応する他の大きさによって行うことができる。
【0057】
背骨にかかる力は直接測定できないため、結論は他の大きさに基づいて行うべきである。例えば、地雷保護座席又は座席フレーム又は地雷保護座席に配置したクッションにおける力/圧力/トルクを測定することができる。これらに類似の圧力/力の局部分解能を示すセンサマットも考えられる。
【0058】
さらに、電力仕様を制御するだけのものも考えられる。乗員重量を(拡張期間にわたり)獲得することができ、対応の特性値を予め計算することができる。このとき適当な特性値を、例えば、加速度センサによって選択する。
【0059】
本発明は、予測したものより強力な爆発に応答することができる。本発明プロセスは現流布条件に適用し、行程距離を最適利用する。
【0060】
すべての事例において、積載ユニットは、とくに、車両又は自動車の座席装置として構成する。座席装置は、座席として構成した収容ユニットと、座席フレームとして構成した支持装置とを有する。エネルギー吸収器は座席と座席フレームとの間に配置する。
【0061】
本発明によれば、単一過負荷事象は、地雷爆発を意味するものとみなす。とくに、本発明によれば、とくに、衝動の強度及び持続時間が先行の測定値に基づいて推定できないエネルギーが導入される他の単一過負荷事象も考えられる。この単一過負荷事象は、例えば、車両のオフロード走行中の衝突において、例えば、ドライバが制御を失って、車両が予期せずまた予測不能に、例えば、土手に落下激突することで生じ得る。この衝突において、過負荷事象中に導入されるエネルギーの力は車両速度から導き出すことはできず、その代わり落下の高さに基づくもので、しかし、この落下高さは、例えば、車両の速度から導き出すことはできない。
【0062】
したがって、本発明によれば、例えば、アメリカ合衆国内で交通事故の50%が関与するいわゆる「オフロード走行」事故で自動車の乗員に対する負荷を保護又は軽減することもでき、このことは好ましいことである。
【0063】
注意散漫、疲労、又は悪天候条件に起因して自動車、SUV、ローリー車等の車両がアスファルト道路から逸脱することは頻発する。本発明によるアセンブリを装備する車両は、座席及び座席フレームを含む座席構造に装着するのが好ましく、この場合、上述のエネルギー吸収器は、とくに垂直方向又はほぼ垂直方向に印加される衝撃エネルギーを大幅に吸収する。乗員の背骨に重篤な障害が加わるのを防止するため、少なくとも1個のエネルギー吸収器を座席と座席フレームとの間に配置し、垂直方向の力を吸収する及び/又は座席の背もたれに平行な力を吸収する及び/又は座面に対して角度をなす力を吸収できるようにする。これら力は道路から外れた車両の甚大な(少なくとも部分的に垂直方向である)激突中に発生する。過負荷事象において、吸収すべきエネルギーは、相当な割合で、又は大幅に、又はほぼ全体が垂直方向に加わる。
【0064】
本発明は、主に正面衝突のエネルギー吸収用には提供されない。平坦道路上での正面衝突に対しては、自動車は衝撃吸収つぶれゾーン又はエアバッグを装備する。
【0065】
過負荷事象及び道路から逸脱するときの事故中での垂直方向に作用する負荷(荷重)の強さ、又は地雷爆発中での垂直方向負荷(荷重)の強さは、推定又は測定できないため、過負荷事象に先立つパラメータから導き出すことはできない。
【0066】
エネルギー吸収器は、すべての事例において、垂直方向、水平方向又は斜めに装着することができる。
【0067】
従来技術では、自動車におけるセンサは、道路から逸脱する車両を検出し、またシートベルトのプリテンショナーのような関連安全システムを作動させる。しかし、このことから生ずる衝突の安全性及び最適負荷減少は、センサから導き出すことはできない。重要なことは、道路から逸脱した後に何が起こるか、どこにどのようにして着地するか、どのような種類の表面に接触するようになるか、衝撃の瞬間に自動車が空間におけるどの位置にあるか、である。本発明による方法は、上述及び以下に説明するようにして関連の衝撃/衝動に反応し、この結果、従来技術に比べて負傷するのを大幅に最適化し、また減少する。
【0068】
すべての特定実施形態、形態及び例示的実施形態において、積載ユニット上で輸送される物体は、積載ユニットに間接的又は直接的に取り付ける及び/又は結合する及び/又は配置することができる。連結は、固着する及び/又は着脱可能にすることができる。あるいは、物体は、積載ユニットに配置し、また重量による力及び/又は側方境界部によって所定位置に保持する。
【0069】
本発明の他の利点及び特徴は、添付図面につき以下に説明する例示的実施形態の記載から把握できるであろう。