特許第6475911号(P6475911)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6475911光コネクタ保持具、光コネクタモジュール、光学基板モジュール及び光モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6475911
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】光コネクタ保持具、光コネクタモジュール、光学基板モジュール及び光モジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/32 20060101AFI20190218BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20190218BHJP
【FI】
   G02B6/32
   G02B6/42
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-259002(P2013-259002)
(22)【出願日】2013年12月16日
(65)【公開番号】特開2015-114645(P2015-114645A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2016年10月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000231936
【氏名又は名称】日本通信電材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100136722
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼木 邦夫
(72)【発明者】
【氏名】荒生 肇
(72)【発明者】
【氏名】大村 真樹
(72)【発明者】
【氏名】木村 元佳
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 厚
【審査官】 野口 晃一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−164497(JP,A)
【文献】 特開2009−229996(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0113071(US,A1)
【文献】 特開2007−079090(JP,A)
【文献】 特開2010−048940(JP,A)
【文献】 特開2010−127981(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/12
G02B 6/24
6/255−6/27
6/30 −6/34
6/36 −6/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に沿って並置される光コネクタと光学基板との間に配置され、前記光コネクタの光ファイバを前記光学基板の光入出力部に対して光学的に接続する光コネクタ保持具であって、
前記光コネクタと対面し、前記光コネクタと光学的に接続されるレンズが形成された光コネクタ取付部と、
前記光学基板と対面し、前記光学基板に対する取付位置を規定する位置規定部が形成された光学基板取付部と、を備え、
前記位置規定部は、前記第1の方向に直交する第2の方向において互いに離間して配置された一対の突出部を有し、
一対の前記突出部は、それぞれ前記位置規定部を有し、
前記位置規定部は、前記第1の方向に突出した凸状であり、
前記凸状は、前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれと交差する第3の方向に沿って延在し、第1の部分と、前記第1の部分を前記第3の方向において挟む一対の第2の部分とを含み、
前記第1の部分と前記第2の部分との間には、前記第1の方向に延在する筋状の境界部が形成されており、
前記第2の部分は、前記光コネクタ保持具を前記光コネクタ取付部の側から前記第1の方向に投影した形状の外縁の一部を構成し、
前記第1の部分は、前記外縁の内側に位置している、
光コネクタ保持具。
【請求項2】
前記位置規定部は、第1の位置決め面と、前記第1の位置決め面に対して連続している第2の位置決め面を更に有する、請求項1に記載の光コネクタ保持具。
【請求項3】
前記第1の位置決め面は、前記第1の方向と平行、又は、前記第1の方向に対して前記外縁の内側に傾いている第1の面に対して連続しており、
前記第2の位置決め面は、前記第1の方向と平行、又は、前記第1の方向に対して前記外縁の内側に傾いている第2の面に対して連続している、
請求項2に記載の光コネクタ保持具。
【請求項4】
前記第1の面及び前記第2の面の少なくとも一方は、前記第1の方向に対して傾いている、請求項3に記載の光コネクタ保持具。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載の前記光コネクタ保持具と、
前記光コネクタ保持具に対して取り付けられる前記光コネクタと、を備え、
前記光コネクタは、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って並設された一対のガイドピンを有し、
前記光コネクタ保持具は、前記第2の方向に沿って並設され、前記ガイドピンが挿入されるガイドピン挿入部を有する、光コネクタモジュール。
【請求項6】
請求項1〜4の何れか一項に記載の前記光コネクタ保持具と、
前記光コネクタ保持具が取り付けられた前記光学基板と、を備え、
前記光学基板は、前記光コネクタ保持具の前記位置規定部に対応する取付規定部を有し、
前記光コネクタ保持具は、前記取付規定部に対して前記位置規定部が当接するように取り付けられている、光学基板モジュール。
【請求項7】
請求項1〜4の何れか一項に記載の前記光コネクタ保持具と、
前記光コネクタ保持具に対して取り付けられる前記光コネクタと、
前記光コネクタ保持具が取り付けられた前記光学基板と、を備え、
前記光コネクタは、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って並設された一対のガイドピンを有し、
前記光コネクタ保持具は、前記第2の方向に沿って並設され、前記ガイドピンが挿入されるガイドピン挿入部を有し、
前記光学基板は、前記光コネクタ保持具の前記位置規定部に対応する取付規定部を有し、
前記光コネクタ保持具は、前記取付規定部に対して前記位置規定部が当接するように取り付けられている、光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光コネクタ保持具、光コネクタモジュール、光学基板モジュール及び光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ボード間において高速で信号伝送可能な光伝送回路装置が記載されている。この光伝送回路装置は、光電変換回路等が設けられたボード同士が光伝送回路を介して光接続されている。光伝送回路は、光ファイバ束と、光ファイバ束に接続され信号光の伝送方向を変換する光分岐部と、光分岐部とボードに設けられた光電変換回路とに接続された光接続部とを有している。このような光伝送回路を備えた光伝送回路装置では、一のボードから出力された電気信号が光電変換回路により信号光に変換され、信号光が光分岐部を介して光ファイバ束に伝送される。そして、信号光の一部は、別の光分岐部において伝搬方向が変換されて別のボードに設けられた光電変換回路により電気信号に変化される。ここで、各ボードをバックプレーンに対して光接続する場合に、マイクロレンズが用いられてボードとバックプレーンが空間的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−67360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載された光伝送回路装置のように、ボードと光ファイバとの光接続構成では、マイクロレンズや光ファイバといった光学部品同士の位置精度を高めることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明は、その一側面として光コネクタ保持具に関する。光コネクタ保持具は、第1の方向に沿って並置される光コネクタと光学基板との間に配置され、光コネクタの光ファイバを光学基板の光入出力部に対して光学的に接続する光コネクタ保持具であって、光コネクタと対面し、光コネクタと光学的に接続されるレンズが形成された光コネクタ取付部と、光学基板と対面し、光学基板に対する取付位置を規定する位置規定部が形成された光学基板取付部と、を備え、位置規定部は、光コネクタ保持具を光コネクタ取付部の側から第1の方向に投影した形状の外縁の一部を構成する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一側面に係る光コネクタ保持具によれば、光学部品同士の位置精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る光モジュールを示す分解斜視図である。
図2図2は、図1の光コネクタを示す斜視図である。
図3図3は、光学基板モジュールを示す平面図である。
図4図4は、図3のA部を示す拡大図である。
図5図5は、図1の光コネクタ保持具を示す斜視図である。
図6図6は、図1の光コネクタ保持具を示す斜視図である。
図7図7は、光コネクタ保持具の成形を説明するための簡易分解図である。
図8図8は、光コネクタ保持具における突出部の成形を説明するための簡易分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。
【0009】
本願発明の一実施形態は、第1の方向に沿って並置される光コネクタと光学基板との間に配置され、光コネクタの光ファイバを光学基板の光入出力部に対して光学的に接続する光コネクタ保持具であって、光コネクタと対面し、光コネクタと光学的に接続されるレンズが形成された光コネクタ取付部と、光学基板と対面し、光学基板に対する取付位置を規定する位置規定部が形成された光学基板取付部と、を備え、位置規定部は、光コネクタ保持具を光コネクタ取付部の側から第1の方向に投影した形状の外縁の一部を構成する。
【0010】
この光コネクタ保持具は、光コネクタ保持具を光コネクタ取付部の側から第1の方向に投影した形状の外縁の一部を構成する位置規定部を有している。このような形状によれば、レンズと、位置規定部とを、同一の金型部材で成形することが可能になる。同一の金型部材による成形では、レンズと位置規定部との位置精度は金型部材における位置精度が支配的となるものの、金型部材におけるレンズと位置規定部との位置精度は、金型部材と別の金型部材とを組み合わせたときに生じるずれよりも小さい。従って、レンズと位置規定部との位置精度が向上されるため、光学部品同士の位置精度を高めることができる。また、位置規定部は、光学基板取付部に設けられ、第1の方向に突出した凸状であっても良い。これにより、位置規定部を容易に形成できる。
【0011】
また、位置規定部は、第1の方向に直交する第2の方向において互いに離間して配置された一対の突出部を有し、一対の突出部は、それぞれ位置規定部を有する。この構成によれば、光入出力部における光導波路を所定の方向に形成することができるため、光導波路の配置の自由度を高めることができる。
【0012】
また、位置規定部は、第1の位置決め面と、第1の位置決め面に対して連続している第2の位置決め面を更に有する。この構成によれば、第1の位置決め面により光学基板に対する光コネクタ保持具の所定方向の位置が規定され、第2の位置決め面により光学基板に対する光コネクタ保持具の所定方向と交差する別の方向の位置が規定される。従って、2次元平面上における光コネクタ保持具の位置精度を高めることができる。
【0013】
また、第1の位置決め面は、第1の方向と平行、又は、第1の方向に対して外縁の内側に傾いている第1の面に対して連続しており、第2の位置決め面は、第1の方向と平行、又は、第1の方向に対して外縁の内側に傾いている第2の面に対して連続している。そして、第1の面及び第2の面の少なくとも一方は、第1の方向に対して傾いている。このような構成によれば、金型部材から光コネクタ保持具を容易に取り外すことができる。
【0014】
また、凸状は、第1の方向及び第2の方向のそれぞれと交差する第3の方向に沿って延在し、第1の部分と、第1の部分を第3の方向において挟む一対の第2の部分とを含み、第1の部分と第2の部分との間には、第1の方向に延在する筋状の境界部が形成されていてもよい。
【0015】
また、本願発明の別の実施形態は、光コネクタモジュールである。光コネクタモジュールは、上述した光コネクタ保持具と、光コネクタ保持具に対して取り付けられる光コネクタと、を備え、光コネクタは、第1の方向に直交する第2の方向に沿って並設された一対のガイドピンを有し、光コネクタ保持具は、第2の方向に沿って並設され、ガイドピンが挿入されるガイドピン挿入部を有する。この光コネクタモジュールによれば、光コネクタ保持具に対して高い位置精度を満足するように光コネクタを取り付けることができる。
【0016】
また、本願発明の更に別の実施形態は、光学基板モジュールである。光学基板モジュールは、上述した光コネクタ保持具と、光コネクタ保持具が取り付けられた光学基板と、を備え、光学基板は、光コネクタ保持具の位置規定部に対応する取付規定部を有し、光コネクタ保持具は、取付規定部に対して位置規定部が当接するように取り付けられている。この光学基板モジュールによれば、高い位置精度を満足するように光コネクタ保持具4を光学基板2に取り付けることができる。
【0017】
また、本願発明の更に別の実施形態は、光モジュールである。光モジュールは、上述した光コネクタ保持具と、光コネクタ保持具に対して取り付けられる光コネクタと、光コネクタ保持具が取り付けられた光学基板と、を備え、光コネクタは、第1の方向に直交する第2の方向に沿って並設された一対のガイドピンを有し、光コネクタ保持具は、第2の方向に沿って並設され、ガイドピンが挿入されるガイドピン挿入部を有し、光学基板は、光コネクタ保持具の位置規定部に対応する取付規定部を有し、光コネクタ保持具は、取付規定部に対して位置規定部が当接するように取り付けられている。この光モジュールによれば、光学基板、光コネクタ保持具及び光コネクタに配置された光学部品の間における位置精度を高めることができる。
【0018】
[本願発明の実施形態の詳細]
本願発明の一実施形態に係る光コネクタ保持具、光コネクタモジュール、光学基板モジュール及び光モジュールの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本願発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0019】
図1に示されるように、光モジュール1は、光電変換素子などが実装された光学基板2に対して、光ファイバ群FAの一端側が取り付けられた光コネクタ3を光コネクタ保持具4を介して光学的且つ機械的に接続するものである。より詳細には、光モジュール1は、光学基板2に形成された光導波路6に対して光コネクタ3の光ファイバ群FAを光学的に接続する、いわゆる導波路型の接続形態をなす。そして、光ファイバ群FAの他端側は別の光コネクタ3を介して別の光学基板2に対して光学的に接続されている。従って、光モジュール1によれば、一の光学基板2と別の光学基板2とを光学的に接続することができる。
【0020】
なお、以下の説明において、「送信」とは光コネクタ3を介して信号光を光学基板2の外部に出力する形態とし、「受信」とは光コネクタ3を介して信号光が光学基板2の外部から光学基板2に入力される形態とする。また、光コネクタ3に固定された光ファイバ群FAの光軸方向をZ方向とし、光ファイバ群FAの光軸方向に直交し、光ファイバ群FAに含まれた個々の光ファイバFが並設された方向をX方向とし、光ファイバ群FAの光軸方向(Z方向)と個々の光ファイバFが並設方向(X方向)とに直交する方向をY方向とする。なお、これら送信、受信の定義、及びXYZ座標系の定義は説明の便宜上のものであり、上述の定義に限定されることはない。
【0021】
光モジュール1は、Z方向(第1の方向)に沿って配置された光コネクタ3と、光コネクタ保持具4と、光学基板2と、を備えている。ここで、光コネクタ3と光コネクタ保持具4とが組み合わされた構成は、光コネクタモジュールM1をなす。また、光学基板2と光コネクタ保持具4とが組み合わされた構成は、光学基板モジュールM2をなす。この光モジュール1は、光コネクタ3から光学基板2へ信号光が導波される受信型であってもよく、光学基板2から光コネクタ3へ信号光が導波される送信型であってもよい。以下の説明においては、光学基板2から光コネクタ3へ信号光が導波される送信型の構成を例に説明する。
【0022】
図2に示されるように、光コネクタ3は、光ファイバ群FAを光学基板2の光導波路6(図1参照)に光学的に接続するものである。光コネクタ3は、光コネクタ保持具4に対面し、光コネクタ保持具4に対して取り付けられる保持具取付部7を有している。保持具取付部7には、光ファイバFの光軸Cと交差すると共にX方向に延在する光入射面8と、X方向において光入射面8を挟むように形成された一対のガイド部9とが形成されている。そして、光入射面8には、光ファイバFの光軸C上にそれぞれ形成されたレンズL1が形成され、ガイド部9にはZ方向に突出した円柱状のガイドピン9aが形成されている。この光コネクタ3は、信号光に対して透明な樹脂材料で一体成形されることが好ましい。
【0023】
図1に示されるように、光学基板2は、信号光を外部へ出力する出力ポートとしての光出射部(光入出力部)11を有し、種々の光素子や電気素子(不図示)が実装されている。光出射部11は、Z方向から見て矩形状の形状を呈している。光出射部11は、半導体基板をエッチングして形成され、Y方向に延在する光導波路6を複数含む光導波路部12と、それぞれの光導波路6上に配置されて信号光の進行方向を変換するミラー(不図示)と、光コネクタ保持具4を取り付ける基準としての取付規定部13と、を有している。
【0024】
図3に示すように、取付規定部13は、一対の規定部14を有している。規定部14は、光出射部11の表面11aから突出している。このような規定部14は、光導波路部12における光導波路6と同時にエッチング等の半導体基板に対する加工工程を経て形成される。それぞれの規定部14は、光導波路6の延在方向(Y方向)と直交する方向(X方向)に光導波路部12を挟むように配置されると共に、光出射部11における互いに対向する角部に配置されている。また、図4に示されるように、規定部14は、Y方向に延在する第1の当接部14aと、X方向に延在する第2の当接部14bとを有している。すなわち、それぞれの規定部14は、例えば、光出射部11のX方向及びY方向における中心に対して、点対称となる向き及び位置に配置されている。
【0025】
図5及び図6に示されるように、光コネクタ保持具4は、光コネクタ3を光学的及び機械的に光学基板2に接続するものである。また、光コネクタ保持具4は、複数のレンズL2を有するマイクロレンズアレイである。光コネクタ保持具4は、光コネクタ3を保持可能な機械的強度を有すると共に、光コネクタ3を光学基板2に対して固定可能な強度を確保するように光学基板2に取り付けられている。例えば、光コネクタ保持具4は、接着により光学基板2に対して取り付けられている。また、光コネクタ保持具4は、信号光に対して透明な樹脂材料で一体成形されることが好ましい。
【0026】
光コネクタ保持具4は、本体部16と、X方向において本体部16を挟むように形成された一対のコネクタガイド部17と、を有している。
【0027】
コネクタガイド部17は、ガイド穴17aを有している。光コネクタ3のガイドピン9a(図2参照)に対応する位置に形成されたガイド穴17aは、円柱状のガイドピン9aが挿入可能な内径を有し、X方向においてガイドピン9aと同じ間隔で形成されている。
【0028】
本体部16は、光コネクタ保持具4の基体をなし、光コネクタ3と対面する光コネクタ取付部18と、光学基板2と対面する光学基板取付部19とを有している。光コネクタ取付部18と光学基板取付部19とは、光コネクタ保持具4を光学基板2に取り付けたときにZ方向に沿って配置されるように形成されている。光コネクタ取付部18は、光コネクタ3のレンズL1に対し、信号光をコリメートして出射するレンズL2を有している。レンズL2は、X方向に沿って複数形成されている。光学基板取付部19は、光学基板2の光出射部11と対面し、光出射部11のから出射された信号光が入射される光入射面21(図6参照)と、光入射面21から光学基板2側に突出した位置規定部22とを有している(図6参照)。
【0029】
光コネクタ保持具4は、Y方向と直交する本体部16の主側面16aに形成された一対の膨出部23を有している。膨出部23は、光コネクタ取付部18及び光学基板取付部19をY方向において挟むように形成され、本体部16の主側面16aからY方向に突出している。この突出量は、例えば、ガイド穴17aの内径よりも小さい。そして、膨出部23は、X方向と交差する一対の端面(第1の面)24と、それぞれの端面24に隣接する側面(第2の面)26とを有している。また、それぞれの端面24及び側面26はZ方向に対して傾いている。側面26をY方向から見ると、側面26は台形状をなし、光コネクタ取付部18側における端面24同士の間隔(いわゆる上底)は、光学基板取付部19側における端面24同士の間隔(いわゆる下底)よりも短い。また、端面24は、Z方向に対して等しい傾き角を持って形成されている。また、端面24をX方向から見ると、側面26は台形状をなし、光コネクタ取付部18側における主側面16aと側面26との間隔(いわゆる上底)は、光学基板取付部19側における主側面16aと側面26との間隔(いわゆる下底)よりも短い。なお、膨出部23は、本体部16の主側面16aからY方向に陥没するように構成しても良い。このような膨出部23を設けることで、後述する第1の位置決め面31および第2の位置決め面32をコネクタガイド部17の内側に配置でき、光コネクタ保持具4が大型化することを防止できる。
【0030】
図6に示されるように、位置規定部22は、Z方向(第1の方向)において光学基板取付部19の光入射面21から光学基板2側に突出した凸状であり、Y方向に延在する一対の突出部27を有している。突出部27は、X方向において光入射面21を挟むように互いに離間して配置されている。突出部27は、第1の部分28と、第2の部分29とを有している。第1の部分28は、突出部27において本体部16の裏面上に形成された部分である。第2の部分29は、突出部27において膨出部23の裏面上に形成された部分である。第1の部分28と第2の部分29との境界には、Z方向に延在する筋状の境界部38(図8参照)が形成されていてもよい。
【0031】
突出部27は、第2の部分29に形成された第1の位置決め面31と、第2の位置決め面32とを有している。第1の位置決め面31と、第2の位置決め面32は、図3に示すように、光コネクタ保持具4を光コネクタ取付部18の側からZ方向(第1の方向)に投影した形状の外縁の一部を構成する。第1の位置決め面31は、光学基板2における規定部14の第1の当接部14aに対して当接する(図4参照)。なお、第1の位置決め面31は、第1の当接部14aに対して面接触していてもよいし、第1の位置決め面31の下縁31a(図6参照)が第1の当接部14aに線接触していてもよい。また、第2の位置決め面32は、光学基板2における規定部14の第2の当接部14bに対して当接する(図4参照)。なお、第2の位置決め面32は、第2の当接部14bに対して面接触していてもよいし、第2の位置決め面32の下縁32a(図6参照)が第2の当接部14bに線接触していてもよい。
【0032】
第1の位置決め面31は、膨出部23における端面24とZ方向に沿って連続する。より詳細には、第1の位置決め面31とZ方向とのなす角度が平行になるように、第1の位置決め面31は端面24に連続している。すなわち、第1の位置決め面31は、Z方向における端面24の下側に位置していない。また、第2の位置決め面32は、膨出部23における側面26とZ方向に沿って連続する。より詳細には、第2の位置決め面32とZ方向とのなす角度が平行になるように、第2の位置決め面32は側面26に連続している。すなわち、第2の位置決め面32は、Z方向における側面26の下側に位置していない。
【0033】
ここで、光コネクタ保持具4における位置規定部22の成形について説明する。図7に示されるように、光コネクタ保持具4は、第1の金型部材33と、第2の金型部34とを利用して一体成形される。この第1の金型部材33は、少なくともレンズL2、第1の位置決め面31及び第2の位置決め面32を成形する。第1の金型部材33は、端面24を形成するための端面成形部33aと、突出部27における第1の位置決め面31を成形するための位置決め面成形部33bと、を有している。また、第2の金型部34は、膨出部23の底面23a等を成形するための底面成形部34aと、突出部27における第1の位置決め面31と反対側の面36を成形するための面成形部34bと、を有している。
【0034】
第1の金型部材33と第2の金型部34とを組み合わせると、これら端面成形部33a、位置決め面成形部33b、底面成形部34aに囲まれた空間が形成され、この空間に樹脂が充填されて膨出部23が成形される。また、膨出部23を形成する空間に連続し、位置決め面成形部33bと面成形部34bとに挟まれ空間に樹脂が充填されて突出部27における第2の部分29(図6参照)が形成される。
【0035】
なお、第1の金型部材33に対して第2の金型部34がX方向にずれて取り付けられた場合には、突出部27におけるX方向の幅が一方の突出部27では大きくなり、他方の突出部27では小さくなる。しかし、第1の位置決め面31は、第1の金型部材33における位置決め面成形部33bにより成形されるため、第1の金型部材33に対する第2の金型部34のずれの影響を受けない。
【0036】
突出部27の第1の部分28は、本体部16の裏面に形成されているため、第1の金型部材33で成形することができない。従って、図8に示されるように、第2の金型部34の面成形部34c,34dにより第1の部分28のための空間が形成され、この空間に樹脂が充填されて第1の部分28が成形される。一方、突出部27の第2の部分29は、第1の位置決め面31と第1の位置決め面31と反対側の面36とを有している。第1の位置決め面31は、第1の金型部材33の位置決め面成形部33bにより成形され、第1の位置決め面31と反対側の面36は面成形部34bにより成形される。
【0037】
従って、第1の部分28は、第2の金型部34によって成形され、第2の部分29は第1の金型部材33と第2の金型部34によって成形される。ここで、第2の部分29における第1の位置決め面31に対して反対側の面36は、第1の金型部材33に対する第2の金型部34のずれによって位置がずれることがある。また、第1の部分28において面成形部34cにより成形される面28aと、面成形部34dにより成形される面28bとは、第1の金型部材33に対する第2の金型部34のずれによってX方向に沿って位置がずれることがある。従って、第1の部分28と第2の部分29との境界には、筋状の境界部38が形成されることもある。
【0038】
続いて、上述した光モジュール1の作用効果について、比較例における光コネクタ保持具の製造方法を述べた後に説明する。
【0039】
光コネクタ保持具4と光学基板2と接続構造では、光学基板2の光導波路6に対して光コネクタ保持具4のレンズL1が精度良く配置されている。光学基板2に対する光コネクタ保持具4の位置決めは、光学基板2の取付規定部13に光コネクタ保持具4の位置規定部22が当接されてなされる。これら取付規定部13と位置規定部22とにより、光学基板2に対して光コネクタ保持具4を精度良く取り付けることができる。ここで、光学基板2の光導波路6に対して光コネクタ保持具4のレンズL1を精度良く配置するためには、光コネクタ保持具4の位置規定部22に対して、光コネクタ保持具4のレンズL1が所望の位置精度を満足するように形成されている必要がある。
【0040】
例えば、比較例における光コネクタ保持具の製造方法について説明する。光コネクタ保持具は、第1の金型部材と第2の金型部とを組み合わせた金型に樹脂材料を充填して一体成形する。このとき、位置規定部とレンズとが互いに反対側に配置されているため、例えば、レンズが第1の金型部材により成形され、位置規定部が第2の金型部により形成されることがある。ここで、第1の金型部材と第2の金型部とを組み合わせたとき、意図しないずれが生じ得る。このずれは、レンズと位置規定部との位置精度を悪化させる要因となり得る。そして、この第1の金型部材と第2の金型部材とを組み合わせたときに生じるずれが、要求されるレンズと位置規定部との位置精度を上回るとき、比較例による製造方法では、レンズと位置規定部との位置精度を満たす光コネクタ保持具を効率よく製造することが困難になる。
【0041】
本実施形態の光コネクタ保持具4は、光コネクタ保持具4を光コネクタ取付部18の側からZ方向(第1の方向)に投影した形状の外縁の一部を構成する位置規定部22を有する。位置規定部22は第1の位置決め面31および第2の位置決め面32を有している。また、第1の位置決め面31はZ方向と平行、又は、Z方向に対して前述の外縁の内側に傾いている端面24と連続している。そして、第2の位置決め面32はZ方向と平行、又は、Z方向に対して前述の外縁の内側に傾いている側面26と連続している。このような形状によれば、レンズL1と、第1の位置決め面31及び第2の位置決め面32を有する位置規定部22とを、第1の金型部材33で成形することが可能になる。同一の第1の金型部材33による成形では、レンズL1と位置規定部22との位置精度は第1の金型部材33における位置精度が支配的となるが、第1の金型部材33の精度は、第1の金型部材33と第2の金型部34とを組み合わせたときに生じるずれよりも小さい。これにより、レンズL1と位置規定部22との位置精度を満たす光コネクタ保持具4を効率よく製造することが可能になる。
【0042】
また、光コネクタ保持具4に対する光コネクタ3の位置決めは、光コネクタ3のガイドピン9aが光コネクタ保持具4のガイド穴17aに挿入されてなされる。光コネクタ3では、レンズL1とガイドピン9aとが同一の金型で一体成形されるのでガイドピン9aの中心軸線に対するレンズL1の位置精度は高い。同様に、光コネクタ保持具4は、レンズL1とガイド穴17aとが同一の金型で一体成形されるのでガイド穴17aの中心軸線に対するレンズL1の位置精度は高い。従って、光コネクタ3のレンズL1と光コネクタ保持具4のレンズL1とは高精度に互いに位置決めされる。
【0043】
従って、光コネクタ保持具4、及び光コネクタ保持具4を備えた光モジュール1によれば、光導波路6、光コネクタ保持具4のレンズL1、及び光コネクタ3のレンズL1の間における位置精度を高めることができる。
【0044】
また、光コネクタ保持具4の位置規定部22は、光導波路部12をX方向に挟む一対の突出部27を有している。この構成によれば、光出射部11における光導波路6をY方向に形成することができるため、光導波路6の配置の自由度を高めることができる。
【0045】
また、光コネクタ保持具4の位置規定部22は、第2の位置決め面32を有している。この構成によれば、第1の位置決め面31により光学基板2に対する光コネクタ保持具4のX方向の位置が規定され、第2の位置決め面32により光学基板2に対する光コネクタ保持具4のY方向の位置が規定される。従って、XY平面上における光コネクタ保持具4の位置精度を高めることができる。
【0046】
また、光コネクタ保持具4の位置規定部22において、端面24及び側面26は、Z方向に対して傾いている。この傾きは、樹脂成形におけるいわゆる抜き勾配と呼ばれるものであり、このような構成によれば、第1の金型部材33から容易に取り外すことができる。
【0047】
また、光コネクタ保持具4の位置規定部22は、第1の部分28と第2の部分29とを有し、第1の部分28と第2の部分29との間には境界部38が形成されていていてもよい。
【0048】
また、光コネクタモジュールM1において、光コネクタ保持具4は、ガイド穴17aを有し、光コネクタ3はガイドピン9aを有している。この構成によれば、光コネクタ保持具4に対して高い位置精度を満足するように光コネクタ3を取り付けることができる。
【0049】
また、光学基板モジュールM2において、光コネクタ保持具4は、位置規定部22を有し、光学基板2は取付規定部13を有している。従って、光学基板モジュールM2は、高い位置精度を満足するように光コネクタ保持具4を光学基板2に取り付けることができる。
【0050】
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、下記のような種々の変形が可能である。
【0051】
例えば、光モジュール1は、光コネクタ3から光学基板2に信号光が入力される受信形態である接続構成に用いられてもよい。
【0052】
また、例えば、光学基板2には、フォトダイオードといった半導体受光素子や、レーザダイオード、垂直共振器面発光レーザといった半導体発光素子が取り付けられ、これら半導体光素子に対して光コネクタ3を光学的に接続するものであってもよい。このような接続形態は、基板フェイスアップ実装型の接続形態とも呼ばれる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
光コネクタ保持具4、光コネクタモジュールM1、光学基板モジュールM2、及び光モジュール1は、高い光接続効率が要求される光学基板2同士の光接続に用いると有益である。
【符号の説明】
【0054】
1…光モジュール、2…光学基板、3…光コネクタ、4…光コネクタ保持具、7…保持具取付部、8…光入射面、9…ガイド部、9a…ガイドピン、11…光出射部(光入出力部)、12…光導波路部、13…取付規定部、17…コネクタガイド部、17a…ガイド穴、18…光コネクタ取付部、19…光学基板取付部、21…光入射面、22…位置規定部、23…膨出部、24…端面(第1の面)、26…側面(第2の面)、27…突出部、28…第1の部分、29…第2の部分、31…第1の位置決め面、32…第2の位置決め面、38…境界部、L1,L2…レンズ、M1…光コネクタモジュール、M2…光学基板モジュール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8