特許第6475947号(P6475947)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ジャパンディスプレイの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6475947
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1343 20060101AFI20190218BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20190218BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20190218BHJP
【FI】
   G02F1/1343
   G09F9/30 338
   G09F9/30 349Z
   G02F1/1368
【請求項の数】9
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2014-201941(P2014-201941)
(22)【出願日】2014年9月30日
(65)【公開番号】特開2016-71228(P2016-71228A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2017年6月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲
(74)【代理人】
【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男
(74)【代理人】
【識別番号】100087653
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 正二
(72)【発明者】
【氏名】遊津 元希
(72)【発明者】
【氏名】日向野 敏行
【審査官】 磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−109192(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0033921(US,A1)
【文献】 特開2013−025066(JP,A)
【文献】 特開平06−289408(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1343
G02F 1/1368
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
能動素子基板、前記能動素子基板の上方で対向する対向基板、並びに前記能動素子基板及び前記対向基板の間に設けられた液晶を備える液晶表示装置であって、
前記能動素子基板は、映像を表示する表示領域及び映像を表示しない非表示領域を有し、
映像信号線と、
走査線を有し、前記映像信号線と接続した能動素子と、
前記走査線及び前記映像信号線に電圧を印加する駆動回路と、
共通電極と、
前記共通電極と電気的に接続されており、前記非表示領域に設けられたシールド電極と、
前記共通電極より低電圧であり、前記非表示領域に設けられたトラップ電極と、
を備え、
前記トラップ電極は、平面視にて、少なくとも一部が前記シールド電極と異なる位置に設けられており、
複数の前記走査線は、前記シールド電極の下方に設けられており、
前記トラップ電極は、前記共通電極より低電圧であり前記能動素子のオフ電圧が供給される低電圧配線を含み、
前記低電圧配線は、平面視にて、少なくとも一部が前記シールド電極と異なる位置に設けられている
液晶表示装置。
【請求項2】
前記シールド電極にはスリットが形成されており、
前記トラップ電極は、平面視にて前記スリット内に設けられている
請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記シールド電極は複数設けられており、
前記トラップ電極は、平面視にて複数の前記シールド電極の間に設けられている
請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記シールド電極は、前記トラップ電極より上層に設けられている
請求項1から3までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記シールド電極は、前記トラップ電極と同じ層に設けられている
請求項1から3までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記シールド電極は、前記トラップ電極より下層に設けられている
請求項1から3までのいずれか一つ記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記能動素子基板は、前記液晶と接触した配向膜を備え、
前記シールド電極は、前記配向膜と同じ層に設けられている
請求項4又は5に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記シールド電極は、平面視において前記トラップ電極より内側に設けられている
請求項1から7までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記シールド電極は、平面視において前記トラップ電極より外側に設けられている
請求項1から7までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示装置に関し、特にFFS(Fringe Field Switching)方式を含むIPS(In Plane Switching)方式等の液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
FFS方式を含むIPS方式等の液晶表示装置は、液晶を挟む2つの基板の一方である能動素子基板に、走査線及び映像信号線に電圧を印加するドライバ回路が設けられている。そのため、能動素子基板には、走査線が表示領域の外にまで設けられている。
【0003】
ここで、液晶及び配向膜、シールからの不純物、水分侵入による外部からの不純物等が帯電したイオンが生じることがある。かかるイオンは。電圧値を下げるので、液晶表示装置の表示輝度を低下し黒く見える黒ムラを生じさせる原因になる。このようなイオンは、表示領域外の走査線により電解により、表示領域外の走査線近傍に集まるが、多く発生した場合、一部のイオンは、表示領域外のみならず、表示領域内にも集まる。
【0004】
特許文献1には、対向基板と偏光板との間にシールド電極を設けた表示装置が記載されている。この表示装置は、シールド電極を設け、イオンを非表示領域に留めることにより、表示領域にイオンが集まることを抑制する。
【0005】
しかし、単に、液晶表示装置がシールド電極を備えただけでは、イオンを表示領域外に留めていくことが困難であるため、イオンがなお表示領域に集まるという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−26869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本件発明は、上述の課題を解決するものであり、効果的にイオンを表示領域外に留める液晶表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の液晶表示装置は、能動素子基板、前記能動素子基板の上方で対向する対向基板、並びに前記能動素子基板及び前記対向基板の間に設けられた液晶を備える液晶表示装置であって、前記能動素子基板は、映像を表示する表示領域及び映像を表示しない非表示領域を有し、映像信号線と、走査線を有し、前記映像信号線と接続した能動素子と、前記走査線及び前記映像信号線に電圧を印加する駆動回路と、共通電極と、前記共通電極と電気的に接続されており、前記非表示領域に設けられたシールド電極と、前記共通電極より低電圧であり、前記非表示領域に設けられたトラップ電極と、を備え、前記トラップ電極は、平面視にて、少なくとも一部が前記シールド電極と異なる位置に設けられており、複数の前記走査線は、前記シールド電極の下方に設けられており、前記トラップ電極は、前記共通電極より低電圧であり前記能動素子のオフ電圧が供給される低電圧配線を含み、前記低電圧配線は、平面視にて、少なくとも一部が前記シールド電極と異なる位置に設けられている。
【0009】
本発明の液晶表示装置は、前記シールド電極にはスリットが形成されており、前記トラップ電極は、平面視にて前記スリット内に設けられている。
【0010】
本発明の液晶表示装置は、前記シールド電極は複数設けられており、前記トラップ電極は、平面視にて複数の前記シールド電極の間に設けられている。
【0011】
本発明の液晶表示装置は、前記シールド電極は、前記トラップ電極より上層に設けられている。
【0012】
本発明の液晶表示装置は、前記シールド電極は、前記トラップ電極と同じ層に設けられている。
【0013】
本発明の液晶表示装置は、前記シールド電極は、前記トラップ電極より下層に設けられている。
【0014】
本発明の液晶表示装置は、前記能動素子基板は、前記液晶と接触した配向膜を備え、前記シールド電極は、前記配向膜と同じ層に設けられている。
【0015】
本発明の液晶表示装置は、前記シールド電極は、平面視において前記トラップ電極より内側に設けられている。
【0016】
本発明の液晶表示装置は、前記シールド電極は、平面視において前記トラップ電極より外側に設けられている。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、イオンを遮蔽しつつ、非表示領域に集めることができるので、イオンを非表示領域に留めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】液晶表示装置の斜視図である。
図2】能動素子基板の平面図である。
図3】能動素子基板の平面図である。
図4】液晶表示装置の断面図である。
図5】能動素子基板の平面図である。
図6】液晶表示装置の断面図である。
図7】能動素子基板の平面図である。
図8】能動素子基板の平面図である。
図9】液晶表示装置の断面図である。
図10】液晶表示装置の断面図である。
図11】液晶表示装置の断面図である。
図12】液晶表示装置の断面図である。
図13】液晶表示装置の断面図である。
図14】液晶表示装置の断面図である。
図15】液晶表示装置の断面図である。
図16】液晶表示装置の断面図である。
図17】液晶表示装置の断面図である。
図18】液晶表示装置の断面図である。
図19】液晶表示装置の断面図である。
図20】液晶表示装置の断面図である。
図21】液晶表示装置の断面図である。
図22】液晶表示装置の断面図である。
図23】液晶表示装置の断面図である。
図24】液晶表示装置の断面図である。
図25】液晶表示装置の断面図である。
図26】液晶表示装置の断面図である。
図27】液晶表示装置の断面図である。
図28】液晶表示装置の断面図である。
図29】液晶表示装置の断面図である。
図30】液晶表示装置の断面図である。
図31】液晶表示装置の断面図である。
図32】液晶表示装置の断面図である。
図33】液晶表示装置の断面図である。
図34】液晶表示装置の断面図である。
図35】液晶表示装置の断面図である。
図36】液晶表示装置の断面図である。
図37】液晶表示装置の断面図である。
図38】液晶表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<実施形態1>
図1は、液晶表示装置100の斜視図である。液晶表示装置100は、能動素子基板200と、対向基板300と、バックライト装置900とを含む。
【0022】
バックライト装置900は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の発光部を有しており、能動素子基板200の外側から、能動素子基板200及び対向基板300を透過するよう光を出射する。
【0023】
図2は、能動素子基板200の平面図である。図3は、能動素子基板200の平面図である。図4は、液晶表示装置100の断面図である。図3は、図2における領域Iを拡大した図面である。図4は、図3のAA’線に沿った断面図である。
【0024】
各実施形態において、対向基板300から能動素子基板200に向かう方向を下方、能動素子基板200から対向基板300に向かう方向を上方とする。なお、図3において、バックライト装置900は、能動素子基板200の下方に設けられている。液晶90は、能動素子基板200及び対向基板300の間に設けられている。上から下方を見ることを平面視という。
【0025】
能動素子基板200は、走査線1と、映像信号線2と、共通電極4と、画素電極5と、透明基板30と、絶縁層31と、絶縁層32と、半導体層33と、ソース電極34と、ドレイン電極35と、配向膜39とを備える。
【0026】
透明基板30は、ガラス製であるが、プラスチック製であってもよい。透明基板30は、例えば矩形状である。
【0027】
複数の走査線1は、能動素子基板200の一方向に沿って、等間隔に設けられている。一方向は、例えば透明基板30の短辺方向である。複数の走査線1は、透明基板30上に設けられている。走査線1には、オン時には、共通電極4の電圧より高いゲートハイ電圧が印加され、オフ時には共通電極4より低いゲートロー電圧が印加される。
【0028】
複数の映像信号線2は、能動素子基板200の他方向に沿って、等間隔に設けられている。他方向は、例えば透明基板30の長辺方向である。一方向と他方向は平面視において垂直であり、走査線1は、映像信号線2と交差している。走査線1及び映像信号線2は、一部が屈曲していてもよい。映像信号線2には、表示する映像に応じた電圧が印加される。
【0029】
絶縁層31は、透明基板30上及び映像信号線2上に設けられている。透明基板30と映像信号線2及び絶縁層31との間には、アンダーコート膜又は絶縁層等が設けられていてもよい。
【0030】
共通電極4は、絶縁層31上に設けられている。共通電極4は、表示領域50全体に亘って設けられている。共通電極4は、平板状であるが、帯状であってもよい。共通電極4は、電圧が一定に保たれている。
【0031】
半導体層33は、絶縁層31上に設けられている。半導体層33は、走査線1の上方に設けられており、平面視において、走査線1の幅方向より広い幅をなした板状である。ソース電極34は、絶縁層31上であって、半導体層33の一端側に設けられている。ソース電極34は、一部が半導体層33の上に設けられている。ドレイン電極35は、絶縁層31上であって、半導体層33の他端側に設けられている。ドレイン電極35は、一部が半導体層33の上に設けられている。走査線1、絶縁層31、半導体層33、ソース電極34及びドレイン電極35が、能動素子40として機能する。
【0032】
能動素子40は、走査線1に印加された電圧によってオンオフを制御する。能動素子40は、オン時に、映像信号線2が入力した映像信号に応じた電圧を、ソース電極34及び半導体層33を介してドレイン電極35に導く。
【0033】
絶縁層32は、絶縁層31上に設けられており、共通電極4及び能動素子40を覆う。なお、絶縁層32と絶縁層31とは接触していなくともよく、他の絶縁層又はカラーフィルタ等が間に設けられていてもよい。
【0034】
画素電極5は、絶縁層32上に設けられており、板状にスリットが形成されている。画素電極5は、例えば帯状等であってもよい。また、画素電極5は、接続部51を有する。接続部51は、下方に突出しており、ドレイン電極35と電気的に接続する。画素電極5は、ドレイン電極35より入力した電圧を、液晶90に印加する。
【0035】
配向膜39は、例えばポリイミド製であり、液晶90の分子群を一定方向に配列させる。
【0036】
液晶90は、ネマティック液晶であり、印加される電圧値に基づき液晶分子の配向方向が変化する。
【0037】
能動素子基板200は、表示領域50と非表示領域60とを有する。表示領域50には複数の能動素子40が設けられている。表示領域50は、バックライト装置900から出射された光を複数の能動素子40それぞれが制御することにより、映像を表示する。一方、非表示領域60は、映像を表示しない領域である。
【0038】
対向基板300は、透明基板91と、カラーフィルタ92と、遮光部93と、配向膜94とを備える。
【0039】
透明基板91は、ガラス製であるが、プラスチック製であってもよい。カラーフィルタ92は、透明基板91の下に設けられており、特定の色の光を透過する。遮光部93は、透明基板91の下に設けられている。また、遮光部93は、格子状であり、走査線1及び映像信号線2の上方に設けられ、遮光性を有する。遮光部93は、非表示領域60に設けられていてもよい。配向膜94は、液晶90の液晶分子群を一定方向に配列させる。なお、能動素子基板200にカラーフィルタが設けられている場合は、カラーフィルタ92及び遮光部93は設けられていなくてもよい。
【0040】
図5は、能動素子基板200の平面図である。図6は、液晶表示装置100の断面図である。図5は、図2における領域IIを拡大した図面である。図6は、図5のBB’線に沿った断面図である。
【0041】
封止部95は、シールド電極6の外側周縁の上及び外側に設けられている。封止部95は、非表示領域60の外周に沿って設けられており、液晶90を封止する。
【0042】
図7は、能動素子基板200の平面図である。図8は、能動素子基板200の平面図である。図8は、図7における領域IIIを拡大した図面である。
【0043】
走査線1は、非表示領域60に設けられている複数の走査線11を有する。複数の走査線11は、走査線1の約半数が表示領域50の一辺側、他の約半数が一辺と対向する他辺側の非表示領域60に設けられている。
【0044】
複数の走査線11は、表示領域50内における走査線11の長さ方向から屈折し、非表示領域60に沿って、間隔をおいて設けられている。複数の走査線11の間隔は、表示領域50における走査線1の間隔より狭い。複数の走査線11は、駆動回路38と接続している。複数の走査線11の一部は、封止部95の下方にも設けられている。
【0045】
映像信号線2は、非表示領域60に設けられている複数の映像信号線21を有する。複数の映像信号線21は、非表示領域60内で屈折し、駆動回路38と接続している。
【0046】
駆動回路38は、能動素子基板200の端近傍に設けられている。駆動回路38は、複数の走査線11にゲートハイ電圧及びゲートロー電圧を印加する。駆動回路38は、複数の映像信号線21に、表示する映像に応じた電圧を印加する。
【0047】
絶縁層31、絶縁層32、液晶90は、非表示領域60にも設けられている。
【0048】
シールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。即ち、シールド電極6は、配向膜39と同じ層に設けられている。シールド電極6は、駆動回路38が設けられている辺を除く、非表示領域60の3辺の形状に沿ったU字の板状である。また、シールド電極6は、複数の走査線11の上方に設けられている。シールド電極6は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の導電性物質であってもよく、導電性の金属製であってもよい。シールド電極6は、共通電極4と電気的に接続されており、両者が同電圧になっている。
【0049】
シールド電極6には、スリット61が形成されている。スリット61は、平面視において、シールド電極6の幅方向の中央より外側に設けられている。即ち、シールド電極6は、スリット61より内側の部分の方が、外側の部分より幅が広い。スリット61は、シールド電極6の外形に沿ったU字状である。
【0050】
配線65は、駆動回路38とシールド電極6とを接続する。配線65は共通電極4に接続されていてもよい。
【0051】
トラップ電極7は、非表示領域60の絶縁層31上に設けられている。即ち、トラップ電極7は、共通電極4と同じ層に設けられている。トラップ電極7は、平面視において、非表示領域60の3辺の形状に沿ったU字の帯状をなしている。トラップ電極7は、スリット61に沿って設けられている。
【0052】
トラップ電極7は、複数の走査線11の上方に設けられている。トラップ電極7は、例えばITO等の透明の導電膜であってもよく、導電性の金属製であってもよい。
【0053】
トラップ電極7は、スリット61の下方に設けられている。即ち、トラップ電極7は、平面視において、シールド電極6のスリット61内に配置されている。
【0054】
シールド電極6及びトラップ電極7は、平面視において少なくとも一部が重ならない位置に設けられている。また、シールド電極6とトラップ電極7とは、平面視において全く重ならない位置に設けられていることが望ましい。トラップ電極7の幅は、スリット61の幅より狭いことが望ましい。シールド電極6とトラップ電極7との少なくとも一部が平面視において重ならないことにより、不純物のイオンに対して、シールド電極6がイオンを遮蔽し、トラップ電極7がイオンを集めるというそれぞれの機能を効果的に発揮することができる。なお、シールド電極6及びトラップ電極7は、表示領域50の一方又は両方の長辺側にのみ設けられていてもよい。
【0055】
また、シールド電極6の内縁は、最も内側の走査線11よりも内側である。また、シールド電極6の外縁は、最も外側の走査線11よりも外側である。シールド電極6は、封止部95の下方に設けられている。
【0056】
配線75は、駆動回路38とトラップ電極7とを接続する。駆動回路38は、例えば能動素子40のオフ電圧であるゲートロー電圧を配線75に印加する。トラップ電極7は、シールド電極6より低電圧である。
【0057】
不純物等が帯電したイオンは、正のイオンである。従って、トラップ電極7は、共通電極4より低電圧にすることで、クーロン力により、イオンを集めることができる。
【0058】
本実施形態によれば、非表示領域60に、共通電極4と同電圧のシールド電極6、及び共通電極4より低電圧のトラップ電極7を備えるので、イオンを遮蔽しつつ、非表示領域60に集めることができる。
【0059】
また、シールド電極6は、一部が封止部95の下方に設けられている。これにより、封止部95又は液晶表示装置100の外部から生じるイオンを効果的に遮蔽することができる。
【0060】
また、シールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。即ち、シールド電極6は、液晶90と近接した位置に設けられている。これにより、シールド電極6は、液晶90から生じたイオンを効果的に遮蔽することができる。
【0061】
また、シールド電極6は、一部がトラップ電極7より内側に設けられている。これにより、トラップ電極7は、表示領域50と非表示領域60との境界よりも離れた位置でイオンを集めることができる。したがってイオンが表示領域50に集まることを効果的に防止することができる。
【0062】
また、シールド電極6は、トラップ電極7より上層に設けられている。これにより、シールド電極6は、自身の上面側に加えて側面側のイオンも効果的に遮蔽することができる。
【0063】
また、シールド電極6は、一部が配向膜39と同じ層に設けられている。これにより、シールド電極6は、配向膜39から生じたイオンを効果的に遮蔽することができる。
【0064】
なお、シールド電極6は、上述の通り1つであることに限られない。トラップ電極7の内側に設けられたシールド電極6と、外側に設けられたシールド電極6とが、別体であってもよい。以下、シールド電極6が同じ層に複数設けられている実施形態においては、スリット61が形成されている一体のシールド電極6も実施形態に含む。
【0065】
なお、シールド電極6及びトラップ電極7は、駆動回路38が設けられている辺の側における非表示領域60に設けられていてもよい。非表示領域60の走査線11とともに、又は走査線11に代えて、シールド電極6及びトラップ電極7が、非表示領域60の映像信号線21の上方に設けられていてもよい。
【0066】
なお、配向膜39は、非表示領域60に設けられていてもよく、封止部95近傍まで設けられていてもよい。この場合、シールド電極6は、配向膜39の上方に設けられていてもよい。また、この場合、シールド電極6は、配向膜39の直上又は直下で重なっていてもよい。これにより、非表示領域60に設けられた配向膜39から生じるイオンが、表示領域50に集まることを効果的に抑制できる。
【0067】
<実施形態2>
図9は、液晶表示装置100の断面図である。上述の実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
【0068】
シールド電極6は、実施形態1と同様である。トラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。即ち、シールド電極6とトラップ電極7とが同じ層に設けられている。また、トラップ電極7は、シールド電極6のスリット61内に設けられている。
【0069】
本実施形態によれば、トラップ電極7が、配向膜39と同じ層に設けられている。これにより、トラップ電極7は、配向膜39から生じたイオンを効果的に集めることができる。
【0070】
また、トラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。即ち、トラップ電極7は、液晶90と近接した位置に設けられている。これにより、トラップ電極7は、液晶90から生じたイオンを効果的に集めることができる。
【0071】
また、シールド電極6とトラップ電極7とが同じ層に設けられている。これにより、液晶表示装置100を製造する際に、シールド電極6とトラップ電極7とを簡潔な工程で製造することができる。
【0072】
なお、配向膜39は、非表示領域60に設けられていてもよく、封止部95近傍まで設けられていてもよい。この場合、トラップ電極7は、配向膜39の上方に設けられていてもよい。また、この場合、トラップ電極7は、配向膜39の直上又は直下で重なっていてもよい。
【0073】
<実施形態3>
図10は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、表示領域50に近い内側と表示領域50から遠い外側とに、2つ設けられている。シールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。トラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。トラップ電極7は、内側のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に設けられている。
【0074】
本実施形態によれば、シールド電極6が、共通電極4と同じ層に設けられている。これにより、シールド電極6と共通電極4とを電気的に接続するための構造を簡潔な工程で製造することができる。
【0075】
本実施形態によれば、シールド電極6及びトラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。即ち、シールド電極6及びトラップ電極7は、走査線11の近傍に設けられている。従って、シールド電極6及びトラップ電極7は、走査線11の近傍のイオンを効果的に遮蔽し、また、集めることができる。
【0076】
<実施形態4>
図11は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。トラップ電極7は、シールド電極6より上層である絶縁層32上に設けられている。また、トラップ電極7は、平面視において、シールド電極6のスリット61内に配置されている。
【0077】
本実施形態によれば、トラップ電極7は、シールド電極6より上層である絶縁層32上に設けられている。これにより、トラップ電極7は、自身の上面側に加えて側面側にもイオンを集めることができる。
【0078】
<実施形態5>
図12は、液晶表示装置100の断面図である。2つのシールド電極6は、表示領域50に近い内側と表示領域50から遠い外側とに、それぞれ設けられている。
【0079】
内側のシールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。外側のシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。内側のシールド電極6は、外側のシールド電極6より幅が広い。トラップ電極7は、絶縁層31上に設けられており、平面視において、内側のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に配置されている。
【0080】
本実施形態によれば、内側のシールド電極6は、共通電極4と同じ層に設けられているので、内側のシールド電極6と共通電極4とを電気的に接続するための構造を簡潔な工程で製造することができる。一方外側のシールド電極6は、絶縁層32上に設けられているので、封止部95又は表示装置100の外部から侵入するイオンを効果的に防止することができる。
【0081】
<実施形態6>
図13は、液晶表示装置100の断面図である。2つのシールド電極6は、実施形態5と同様であるが、トラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。
【0082】
<実施形態7>
図14は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、表示領域50に近い内側と、中間と、表示領域50から遠い外側とに3つ設けられている。3つのシールド電極6はそれぞれ、非表示領域60の3辺に沿ったU字の板状である。また、内側のシールド電極6が最も幅が広く、次いで中間のシールド電極6、外側のシールド電極6の順に幅が狭くなっている。3つのシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。
【0083】
トラップ電極7は、2つ設けられている。2つのトラップ電極7は、平面視において、非表示領域60の3辺の形状に沿ったU字の板状をなしている。2つのトラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。
【0084】
2つのトラップ電極7は、平面視において、内側のシールド電極6と中間のシールド電極6との間、中間のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に配置されている。なお、2つのトラップ電極7は、接続して一体であってもよい。
【0085】
<実施形態8>
図15は、液晶表示装置100の断面図である。3つのシールド電極6は、実施形態7と同様であるが、2つのトラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。即ち、シールド電極6と2つのトラップ電極7とが同じ層に設けられている。また、2つのトラップ電極7は、それぞれ内側のシールド電極6と中間のシールド電極6との間、及び中間のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に配置されている。
【0086】
<実施形態9>
図16は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、表示領域50に近い内側と、中間と、表示領域50から遠い外側とに3つ設けられている。
【0087】
また、トラップ電極7は、絶縁層31上に2つ設けられている。即ち、シールド電極6と2つのトラップ電極7とが同じ層に設けられている。また、2つのトラップ電極7は、それぞれ内側のシールド電極6と中間のシールド電極6との間、及び中間のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に配置されている。
【0088】
<実施形態10>
図17は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、表示領域50に近い内側と、中間と、表示領域50から遠い外側とに3つ設けられている。表示領域50に近い内側のシールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。非表示領域60の中間と、表示領域50から遠い外側のシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。
【0089】
また、トラップ電極7は、絶縁層32上に2つ設けられている。1つのトラップ電極7は、中間のシールド電極6の内側に設けられている。また、もう1つのトラップ電極7は、中間のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に設けられている。
【0090】
<実施形態11>
図18は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、表示領域50に近い内側と、中間と、表示領域50から遠い外側とに3つ設けられている。表示領域50に近い内側のシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。中間のシールド電極6と、表示領域50から遠い外側のシールド電極6とは、絶縁層31上に設けられている。
【0091】
また、トラップ電極7は、絶縁層32上に2つ設けられている。1つのトラップ電極7は、中間のシールド電極6の内側に設けられている。また、もう1つのトラップ電極7は、中間のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に設けられている。
【0092】
<実施形態12>
図19は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、表示領域50に近い内側から、中央より外側にまで亘って設けられている。シールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。シールド電極6は、一辺側に設けられている複数の走査線11のうち、過半数以上の複数の走査線11の上方に設けられている。
【0093】
トラップ電極7は、平面視において、シールド電極6より外側に設けられている。トラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。
【0094】
本実施形態によれば、シールド電極6が内側に設けられ、トラップ電極7が外側に設けられている。従って、表示領域50から遠い側にイオンを集めることができる。
【0095】
<実施形態13>
図20は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、実施形態12と同様である。トラップ電極7は、平面視において、シールド電極6より外側に設けられている。トラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。
【0096】
<実施形態14>
図21は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、表示領域50に近い内側から、非表示領域60の幅方向の中央より外側にまで亘って設けられている。シールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。
【0097】
トラップ電極7は、平面視において、シールド電極6より外側に設けられている。トラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。
【0098】
<実施形態15>
図22は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、実施形態14と同様である。トラップ電極7は、平面視において、シールド電極6より外側に設けられている。トラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。
【0099】
<実施形態16>
図23は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、表示領域50に近い内側と外側とに、2つ設けられている。シールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。一方、トラップ電極7は、内側と外側とに、2つ設けられている。トラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。
【0100】
トラップ電極7の1つは、平面視において、2つのシールド電極6の間に設けられている。もう1つのトラップ電極7は、平面視において、外側のトラップ電極7の外側に設けられている。即ち、本実施形態の液晶表示装置100は、平面視において、内側からシールド電極6、トラップ電極7、シールド電極6、トラップ電極7の順に配置されている。なお、2つのシールド電極6は一体となっていてもよく、2つのトラップ電極7は一体となっていてもよい。
【0101】
<実施形態17>
図24は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、実施形態16と同様である。トラップ電極7は、内側と外側とに、2つ設けられている。2つのトラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。1つのトラップ電極7は、2つのシールド電極6の間に設けられている。もう1つのトラップ電極7は、外側のシールド電極6より外側に設けられている。
【0102】
<実施形態18>
図25は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、内側と外側とに、2つ設けられている。2つのシールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。一方、トラップ電極7は、内側と外側とに、2つ設けられている。2つのトラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。
【0103】
<実施形態19>
図26は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、内側と外側とに、2つ設けられている。内側のシールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。外側のシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。
【0104】
トラップ電極7は、内側と外側とに、2つ設けられている。トラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。1つのトラップ電極7は、2つのシールド電極6の間に設けられている。もう1つのトラップ電極7は、外側のシールド電極6より外側に設けられている。
【0105】
<実施形態20>
図27は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、内側と外側とに、2つ設けられている。内側のシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。外側のシールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。
【0106】
トラップ電極7は、内側と外側とに、2つ設けられている。2つのトラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。1つのトラップ電極7は、2つのシールド電極6の間に設けられている。もう1つのトラップ電極7は、外側のシールド電極6より外側に設けられている。
【0107】
<実施形態21>
図28は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。トラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。トラップ電極7は、平面視において、シールド電極6より内側に設けられている。
【0108】
本実施形態によれば、トラップ電極7が内側に設けられている。これによりトラップ電極7は、表示領域50と非表示領域60との境界近くにあるイオンを、非表示領域60側に集めることができる。
【0109】
<実施形態22>
図29は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、実施形態21と同様である。トラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。トラップ電極7は、シールド電極6より内側に設けられている。
【0110】
<実施形態23>
図30は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。トラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。トラップ電極7は、シールド電極6より内側に設けられている。
【0111】
<実施形態24>
図31は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。トラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。トラップ電極7は、平面視において、シールド電極6より内側に設けられている。
【0112】
<実施形態25>
図32は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、内側と外側とに、2つ設けられている。2つのシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。
【0113】
トラップ電極7は、内側と外側とに、2つ設けられている。2つのトラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。内側のトラップ電極7は、平面視において、内側のシールド電極6より内側に設けられている。外側のトラップ電極7は、平面視において、内側のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に設けられている。
【0114】
<実施形態26>
図33は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、内側と外側とに、2つ設けられている。2つのシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。
【0115】
トラップ電極7は、内側と外側とに、2つ設けられている。トラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。内側のトラップ電極7は、内側のシールド電極6より内側に設けられている。外側のトラップ電極7は、内側のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に設けられている。
【0116】
<実施形態27>
図34は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、内側と外側とに、2つ設けられている。2つのシールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。
【0117】
トラップ電極7は、内側と外側とに、2つ設けられている。トラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。内側のトラップ電極7は、内側のシールド電極6より内側に設けられている。外側のトラップ電極7は、内側のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に設けられている。
【0118】
<実施形態28>
図35は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、内側と外側とに、2つ設けられている。内側のシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。外側のシールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。
【0119】
トラップ電極7は、表示領域50に近い内側と外側とに、2つ設けられている。2つのトラップ電極7は、絶縁層32上に設けられている。内側のトラップ電極7は、平面視において、内側のシールド電極6より内側に設けられている。外側のトラップ電極7は、平面視において、内側のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に設けられている。
【0120】
<実施形態29>
図36は、液晶表示装置100の断面図である。シールド電極6は、内側と外側とに、2つ設けられている。内側のシールド電極6は、絶縁層31上に設けられている。外側のシールド電極6は、絶縁層32上に設けられている。
【0121】
トラップ電極7は、表示領域50に近い内側と外側とに、2つ設けられている。2つのトラップ電極7は、絶縁層31上に設けられている。内側のトラップ電極7は、平面視において、内側のシールド電極6より内側に設けられている。外側のトラップ電極7は、平面視において、内側のシールド電極6と外側のシールド電極6との間に設けられている。
【0122】
<実施形態30>
図37は、液晶表示装置100の断面図である。トラップ電極7は、走査線11と同じ層に設けられている。
【0123】
シールド電極6は、実施形態1と同様である。トラップ電極7は、透明基板30上に設けられている。トラップ電極7は、複数の走査線11の間に設けられている。なお、トラップ電極7は、複数の走査線11より内側に設けられてもよく、複数の走査線11より外側に設けられてもよい。
【0124】
なお、シールド電極6は、上述の任意の実施形態と同様の形状であってもよい。この場合に、トラップ電極7は、走査線11と同じ層であって、平面視において、シールド電極6におけるスリット61の下方、又は複数のシールド電極6の間に設けられる。
【0125】
本実施形態によれば、トラップ電極7は、走査線11と同じ層に設けられている。これにより、液晶表示装置100を製造する際に、走査線11とトラップ電極7とを、簡潔な工程で製造することができる。
【0126】
<実施形態31>
図38は、液晶表示装置100の断面図である。本実施形態では、複数の走査線11の一部は、時間平均の電圧が共通電極4の電圧より低い。
【0127】
また、複数本の走査線11の間に、時間平均の電圧が共通電極4の電圧より低い1又は複数本の低電圧走査線12が設けられている。低電圧走査線12は、平面視において、内側のシールド電極6と、外側のシールド電極6との間に設けられている。
【0128】
本実施形態によれば、低電圧走査線12がイオンをトラップするので、簡易な構成で効果的にイオンを表示領域外に留めることができる。
【0129】
なお、シールド電極6は、上述の任意の実施形態と同様の形状であってもよい。この場合に、低電圧走査線12は、平面視において、シールド電極6におけるスリット61の下方、又は複数のシールド電極6の間に設けられる。即ち、上述した実施形態におけるトラップ電極7の全部に代えて、低電圧走査線12が設けられる。
【0130】
なお、本実施形態において、上述した実施形態におけるトラップ電極7をさらに備えていてもよい。この場合、上述した実施形態におけるトラップ電極7の一部に代えて、低電圧走査線12が設けられる。
【0131】
今回開示された実施例はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態に記載されている技術的特徴は、相互に組合せ可能であり、組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]能動素子基板、前記能動素子基板の上方で対向する対向基板、並びに前記能動素子基板及び前記対向基板の間に設けられた液晶を備える液晶表示装置であって、
前記能動素子基板は、映像を表示する表示領域及び映像を表示しない非表示領域を有し、
映像信号線と、
走査線を有し、前記映像信号線と接続した能動素子と、
前記走査線及び前記映像信号線と接続し、電圧を印加する駆動回路と、
共通電極と、
前記共通電極と電気的に接続されており、前記非表示領域に設けられたシールド電極と、
前記共通電極より低電圧であり、前記非表示領域に設けられたトラップ電極と、
を備え、
前記トラップ電極は、平面視にて、少なくとも一部が前記シールド電極と異なる位置に設けられており、
前記走査線は、前記シールド電極の下方に設けられている
液晶表示装置。
[2]前記シールド電極にはスリットが形成されており、
前記トラップ電極は、平面視にて前記スリット内に設けられている
[1]に記載の液晶表示装置。
[3]前記シールド電極は複数設けられており、
前記トラップ電極は、平面視にて複数の前記シールド電極の間に設けられている
[1]に記載の液晶表示装置。
[4]前記シールド電極は、前記トラップ電極より上層に設けられている
[1]から[3]までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
[5]前記シールド電極は、前記トラップ電極と同じ層に設けられている
[1]から[3]までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
[6]前記シールド電極は、前記トラップ電極より下層に設けられている
[1]から[3]までのいずれか一つ記載の液晶表示装置。
[7]前記能動素子基板は、前記液晶と接触した配向膜を備え、
前記シールド電極は、前記配向膜と同じ層に設けられている
[4]又は[5]に記載の液晶表示装置。
[8]前記シールド電極は、平面視において前記トラップ電極より内側に設けられている
[1]から[7]までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
[9]前記シールド電極は、平面視において前記トラップ電極より外側に設けられている
[1]から[7]までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
[10]前記走査線は複数本であり、前記走査線の一本又は複数本は、時間平均の電圧が前記共通電極より低電圧の低電圧走査線であり、
前記低電圧走査線は、平面視にて、少なくとも一部が前記シールド電極と異なる位置に設けられている
[1]から[9]までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
[11]能動素子基板、前記能動素子基板の上方で対向する対向基板、並びに前記能動素子基板及び前記対向基板の間に設けられた液晶を備える液晶表示装置であって、
前記能動素子基板は、映像を表示する表示領域及び映像を表示しない非表示領域を有し、
映像信号線と、
走査線を有し、前記映像信号線と接続した能動素子と、
前記走査線及び前記映像信号線と接続し、電圧を印加する駆動回路と、
共通電極と、
前記共通電極と電気的に接続されており、前記非表示領域に設けられたシールド電極と、
を備え、
前記走査線は、前記シールド電極の下方に設けられており、
前記走査線は複数本であり、前記走査線の一本又は複数本は、時間平均の電圧が前記共通電極より低電圧の低電圧走査線であり、
前記低電圧走査線は、平面視にて、少なくとも一部が前記シールド電極と異なる位置に設けられている
液晶表示装置。
【符号の説明】
【0132】
100 表示装置
200 能動素子基板
300 対向基板
900 バックライト装置
1、 11 走査線 12 低電圧走査線
2、21 信号線
4 共通電極
5 画素電極
6 シールド電極 61 スリット
7 トラップ電極
30 透明基板
31、32 絶縁層
33 半導体層
34 ソース電極
35 ドレイン電極
38 駆動回路
39 配向膜
40 能動素子
50 表示領域
60 非表示領域
65、75 配線
90 液晶
91 透明基板
92 カラーフィルタ
93 遮光部
94 配向膜
95 封止部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38