特許第6476259号(P6476259)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6476259情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6476259
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20190218BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20190218BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20190218BHJP
   G06Q 50/28 20120101ALI20190218BHJP
【FI】
   G06Q10/08 330
   G06Q30/02 450
   G06Q30/06 312
   G06Q50/28
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-199888(P2017-199888)
(22)【出願日】2017年10月13日
【審査請求日】2018年1月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊池 新
(72)【発明者】
【氏名】西本 勝
(72)【発明者】
【氏名】柏 直紀
(72)【発明者】
【氏名】北川 達郎
【審査官】 山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】 特許第6147401(JP,B1)
【文献】 特開2007−233688(JP,A)
【文献】 特開2010−165048(JP,A)
【文献】 特開2011−123745(JP,A)
【文献】 特開2016−021173(JP,A)
【文献】 特許第6105823(JP,B1)
【文献】 まず預けてから、売却を検討する,日経トレンディ ,日本,日経BP社,2016年12月 4日,No.410,p.57-58
【文献】 minikuraTRADE,日本,[online],2017年 4月11日,[平成30年1月30日検索],インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20170411001812/https://minikura.com/lineup/sale.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の保管場所に保管されるユーザの物品の物品情報を記憶部から取得する取得部と、
前記取得部によって前記記憶部から取得された前記物品情報に基づいて得られる当該物品情報の物品の買取りの査定結果を示す情報に基づき、当該物品の買取りに関する買取情報を生成する生成部と、
前記物品情報に、物品の買取りが可能であることを示す前記買取情報が前記生成部によって対応付けられている場合、当該物品情報の物品に対する前記ユーザからの買取要求を受け付ける受付部と
を備え
前記生成部は、
前記受付部によって前記ユーザからの前記買取要求を受け付ける前であって、前記所定の保管場所に前記ユーザの物品が預けられて保管されたときに、前記所定の保管場所に保管される前記ユーザの物品の全てに対して前記買取情報を生成すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部によって生成された前記買取情報が対応付けられた前記物品情報を、前記ユーザが利用する端末装置へ提供する提供部
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
買取要求を受け付けた物品を買い取る買取業者によって、当該物品が再販売された場合、再販売された販売価格に応じて算出される報酬額を前記買取業者から受け取る処理を行う処理部
をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、
前記取得部によって前記記憶部から取得された前記物品情報に基づいて得られる前記買取りの査定結果を示す情報に基づいて設定された前記物品の買取価格を示す情報を、前記買取情報として生成する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生成部は、
前記物品の買取価格を示す情報を生成した後に所定の条件が成立した場合、生成した前記物品の買取価格を示す情報を変更する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
所定の保管場所に保管されるユーザの物品の物品情報を記憶部から取得する取得工程と、
前記取得工程によって前記記憶部から取得された前記物品情報に基づいて得られる当該物品情報の物品の買取りの査定結果を示す情報に基づき、当該物品の買取りに関する買取情報を生成する生成工程と、
前記物品情報に、物品の買取りが可能であることを示す前記買取情報が前記生成工程によって対応付けられている場合、当該物品情報の物品に対する前記ユーザからの買取要求を受け付ける受付工程と
を含み、
前記生成工程は、
前記受付工程によって前記ユーザからの前記買取要求を受け付ける前であって、前記所定の保管場所に前記ユーザの物品が預けられて保管されたときに、前記所定の保管場所に保管される前記ユーザの物品の全てに対して前記買取情報を生成すること
を特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
所定の保管場所に保管されるユーザの物品の物品情報を記憶部から取得する取得手順と、
前記取得手順によって前記記憶部から取得された前記物品情報に基づいて得られる当該物品情報の物品の買取りの査定結果を示す情報に基づき、当該物品の買取りに関する買取情報を生成する生成手順と、
前記物品情報に、物品の買取りが可能であることを示す前記買取情報が前記生成手順によって対応付けられている場合、当該物品情報の物品に対する前記ユーザからの買取要求を受け付ける受付手順と
をコンピュータに実行させ
前記生成手順は、
前記受付手順によって前記ユーザからの前記買取要求を受け付ける前であって、前記所定の保管場所に前記ユーザの物品が預けられて保管されたときに、前記所定の保管場所に保管される前記ユーザの物品の全てに対して前記買取情報を生成すること
を特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザから衣服などの物品を預かり、預かった物品の情報を含む物品管理画面をユーザの端末装置へ送信する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、例えばユーザは、物品の占有スペースが不要になった分、居住空間を広く活用できるとともに、預けた物品を端末装置の物品管理画面を介して確認することが可能になる。
【0003】
ところで、預けた物品は、預けている途中で不要になることがある。上記した従来技術にあっては、物品管理画面上で、不要になった物品の選択および販売価格の設定をユーザから受け付け、当該物品をオークションサイトへ出品して売却するように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−123384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術には、預けていた物品が不要になった場合に、ユーザに対して売却を促すという点で改善の余地があった。すなわち、上記のように、不要になった物品をオークションサイトに出品したとしても、確実に売れるかどうかは分からず、物品が売れなければ出品作業が無駄になってしまう。そのため、従来技術においては、不要になった物品について、ユーザに対して売却を促すことができなかった。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、預けていた物品が不要になった場合に、ユーザに対して物品の売却を促すことができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、生成部とを備える。前記取得部は、所定の保管場所に保管されるユーザの物品の物品情報を取得する。前記生成部は、前記取得部によって取得された前記物品情報に基づき、当該物品の買取りに関する買取情報を生成する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、預けていた物品が不要になった場合に、ユーザに対して物品の売却を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す説明図である。
図2図2は、情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、ユーザ端末の構成例を示す図である。
図4図4は、情報処理装置の構成例を示す図である。
図5図5は、物品情報記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、条件情報記憶部の一例を示す図である。
図7図7は、物品情報が表示された画面例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図9図9は、プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
〔1.情報処理〕
まず、実施形態に係る情報処理の一例について図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す説明図である。
【0012】
図1に示すように、情報処理装置40は、ユーザUから預かって所定の保管場所Aに保管された物品を管理するサーバ等である。また、情報処理装置40は、預かっている物品の買取りに関する処理も行うことができる。
【0013】
なお、情報処理装置40は、単体の処理装置である必要はなく、クラウドシステム等の複数の処理装置が協調して動作することで実現されてもよい。また、情報処理装置40における物品の管理に関する処理を行う機能と物品の買取りに関する処理を行う機能とは、例えば、別々のサーバに分けて実現されてもよい。
【0014】
なお、上記した物品は、例えばユーザUの所有物であるが、これに限られない。また、物品としては、例えば衣料品やバッグ類、パソコンなどの電気製品、スポーツ用品、雑貨などであるが、これらに限られず、保管場所Aに保管可能なものであれば、どのような物品であってもよい。
【0015】
また、保管場所Aとしては、例えば倉庫やトランクルームなどを用いることができるが、これに限定されるものではなく、物品を保管することができれば、どのような保管場所であってもよい。
【0016】
端末装置10,70は、情報処理装置40とネットワークN(図2参照)を介して通信を行うことができる機能を有する装置である。端末装置10,70は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップ型PC等により実現される。なお、端末装置10と端末装置70との間でも、ネットワークNを介して通信することができる。
【0017】
端末装置10は、ユーザUによって使用される一方、端末装置70は、物品を買い取る買取業者P(後述)によって使用される。したがって、以下では、端末装置10を「ユーザ端末10」、端末装置70を「買取業者端末70」と記載する場合がある。
【0018】
ここで、ユーザ端末10のユーザUが、物品を保管場所Aに預けて保管することを所望しているものとする。さらに、ユーザUが物品を預けた後、預けた物品がユーザUにとって不要になるものとする。
【0019】
図1に示すように、先ず、例えば預けたい物品がユーザUによって箱Bに梱包され、かかる箱Bが保管場所Aへ送付される(ステップS1)。なお、ユーザUの氏名や住所、保管料の支払方法など、物品を保管するにあたって必要な情報については、例えば、事前に行われるユーザ登録の際などに、ユーザ端末10から情報処理装置40へ送信されているものとするが、これに限定されるものではない。
【0020】
なお、上記では、物品が保管場所Aへ送付されるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、物品がユーザU自身によって保管場所Aへ運ばれて保管されてもよい。
【0021】
情報処理装置40は、ユーザUから送付され、保管場所Aに保管される物品の物品情報を取得する(ステップS2)。物品情報には、例えば、物品の画像、物品名、保管を開始した日付などの情報が含まれるが、これに限定されるものではない。すなわち、物品情報には、例えば、物品の色、サイズ、型番、製造元、製造年など物品に関する種々の情報が含まれてもよい。
【0022】
なお、上記した物品の画像は、保管する物品を管理する管理業者(図示せず)のカメラによる撮像によって得られる画像であってもよいし、ユーザUのユーザ端末10から送信される画像であってもよい。また、物品名についても、管理業者によって登録されてもよいし、ユーザUによってユーザ端末10を介して登録されてもよい。
【0023】
次いで、情報処理装置40は、預かった物品に対する買取りの査定要求を行う(ステップS3)。なお、この時点では、ユーザUは預けた物品の買取りを所望していないものとするが、本実施形態にあっては、物品が将来的に不要になった場合に備え、買取りの査定を予め行っておく。このように、本実施形態に係る情報処理装置40にあっては、ユーザUから物品を預かる際に買取査定が行われる。
【0024】
詳しくは、情報処理装置40は、買取りの査定要求とともに、物品情報を買取業者端末70へ送信する。そして、買取業者端末70では物品情報に基づいて買取業者Pによって買取りの査定が行われ、買取業者端末70は、査定結果を示す情報を情報処理装置40へ送信する(ステップS4)。かかる査定結果を示す情報には、例えば、物品の買取りの可否を示す情報や物品の買取価格を示す情報、査定を行った日付の情報などが含まれる。
【0025】
なお、上記では、買取業者Pによって買取りの査定が行われるようにしたが、これに限定されるものではなく、買取業者端末70によって自動的に行われるようにしてもよい。すなわち、例えば、買取業者端末70の記憶部に、種々の物品情報と対応付けられた買取価格などの査定結果情報が予め記憶され、買取業者端末70は、情報処理装置40から送信された物品情報に基づいて、対応する査定結果情報を読み出すことで、買取りの査定を行うようにしてもよい。
【0026】
次いで、情報処理装置40は、送信された査定結果を示す情報に基づいて買取情報を生成する(ステップS5)。かかる買取情報には、例えば物品の買取りの可否を示す情報や物品の買取価格を示す情報などが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0027】
次いで、情報処理装置40は、生成された買取情報が対応付けられた物品情報を、ユーザ端末10へ提供する(ステップS6)。なお、上記した物品情報のユーザ端末10への提供は、ユーザ端末10からの情報提供要求に応じて行われるが、これに限られない。
【0028】
買取情報が対応付けられた物品情報が提供されたユーザ端末10の表示部12の一例を図1に示した。図1に示すように、表示部12には、提供された物品情報に基づき、ユーザUが預けている物品の一覧画面16が表示される。
【0029】
上記した一覧画面16においては、物品の画像が領域16aに表示され、物品名を示す情報や保管開始日を示す情報、買取価格を示す情報(言い換えると買取情報)などが領域16bに表示される。
【0030】
さらに、一覧画面16には、物品の買取りを要求する買取りボタン16dが領域16cに表示される。また、上記した買取り査定において買取り不可とされ、買い取り価格が設定されない物品(図1の例では「バッグ」)については、買取りボタン16dが表示されないようにしてもよい。
【0031】
このように、本実施形態にあっては、買取価格を示す情報などを含む買取情報が、物品が不要になる前の段階で生成される。そして、買取情報が対応付けられた物品情報がユーザ端末10へ提供される。これにより、預けている物品がいくらで売却できるかなどをユーザUに対して認識させることが可能となる。したがって、例えば、預けていた物品が将来不要になった場合に、ユーザUに対して物品の売却を促すことができる。
【0032】
図1の説明を続ける。ここで、ユーザUが物品を預けた後、預けた物品がユーザUにとって不要になったものとする。なお、不要になった物品は、1つであっても複数であってもよい。
【0033】
不要になった物品(図1の例では「衣服」)の物品情報に、物品の買取りが可能であることを示す買取情報が対応付けられている場合、具体的には、買取価格や買取りボタン16dが一覧画面16に表示されている場合、ユーザUによって買取りボタン16dが押下される。
【0034】
買取りボタン16dがユーザUによって押下されると、ユーザ端末10は、買取要求を情報処理装置40へ送信する(ステップS7)。情報処理装置40は、買取要求を受け付けると、買取りに必要な情報(例えば買取代金の支払先の情報など)を送信する買取処理を買取業者端末70に対して行う(ステップS8)。
【0035】
そして、買取業者端末70の買取業者Pは、買取要求がなされた物品の買取代金をユーザUに対して支払う(ステップS9)。なお、ユーザUへの支払い処理は、買取業者端末70からユーザ端末10へ直接行われてもよいし、買取業者Pから情報処理装置40を介してユーザ端末10へ間接的に行われてもよい。
【0036】
このように、買取要求がなされた物品が買取業者Pへ送付される前に、買取代金がユーザUに支払われることから、ユーザUは、買取代金を早期に得ることができる。すなわち、物品は既に保管場所Aにあって、買取業者Pは物品を確実に入手できることから、物品が送付される前に買取代金をユーザUに支払うことが可能になり、結果としてユーザUは買取代金を早期に得ることができる。
【0037】
また、本実施形態に係る情報処理装置40にあっては、物品情報に、物品の買取りが可能であることを示す買取情報が対応付けられている場合、かかる物品情報の物品に対するユーザUからの買取要求を受け付けるようにした。
【0038】
これにより、ユーザUは、預けている物品の中で不要になった物品に対して買取要求を行うことで、物品を容易に売却することができる。
【0039】
また、物品が不要になる前の段階で生成された買取情報であって、物品の買取りが可能であることを示す買取情報が対応付けられている物品情報の物品に対する買取要求を受け付けることから、買取業者Pは、買取り可能な不要品を効率よく収集することができる。すなわち、買取業者Pは、不要になる前の段階の物品を、ユーザUに買取情報が提供されることで押えておき、物品が不要になってユーザUから買取要求がなされた時点で、即座に物品を買取ることができ、よって買取り可能な不要品を効率よく収集することができる。
【0040】
また、物品情報に、物品の買取りが不可であることを示す買取情報が対応付けられている場合、買取りボタン16dが表示されず、買取要求がなされない。そのため、買取業者Pは、買取り不可の不要品を排除しつつ、買取り可能な不要品を収集することができる。
【0041】
図1の説明を続けると、次いで、情報処理装置40は、買取要求がなされた物品を保管場所Aから買取業者Pへ送付する処理を行う(ステップS10)。このとき、例えば、買取要求がなされた物品は、所定期間内に買取要求がなされた他の物品とまとめて買取業者Pへ送付されるようにしてもよい。これにより、ユーザUは、物品の売却に関する準備や手配をする必要がなく、また、送料もかからずに物品を買取業者Pに渡すことができる。
【0042】
なお、上記では、物品が保管場所Aから買取業者Pへ送付されるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、買取業者Pが保管場所Aへ物品を取りに行ってもよい。
【0043】
次いで、買取業者端末70は、買取りを行った物品を、例えばオークションサイトなどに出品して販売する処理を行うことができる(ステップS11)。これにより、買取業者Pは、買取りを行った物品を販売することで、その販売代金を得ることができる。
【0044】
なお、買取業者Pは、販売代金の一部を、不要品の買取りに対するレベニューシェア(Revenue Share)として、保管する物品を管理する管理業者や、ユーザUからの物品の買取りを管理する管理業者などに提供してもよい。なお、これについては後述する。また、上記した各管理業者は、同一の業者であっても、異なる業者であってもよい。
【0045】
〔2.情報処理システム1〕
図2は、情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、ユーザ端末10と、情報処理装置40と、買取業者端末70と、オークション装置80とを備える。
【0046】
ユーザ端末10と、情報処理装置40と、買取業者端末70と、オークション装置80とは、ネットワークNを介して無線または有線で互いに通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図2に示すユーザ端末10の台数などは、あくまでも例示であって限定されるものではない。
【0047】
以下、ユーザ端末10、情報処理装置40、買取業者端末70およびオークション装置80の構成について具体的に説明する。
【0048】
〔3.ユーザ端末10〕
図3は、ユーザ端末10の構成例を示す図である。図3に示すように、ユーザ端末10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、制御部20と、記憶部30とを備える。
【0049】
〔3.1.通信部11〕
通信部11は、ネットワークNと有線または無線で接続され、情報処理装置40との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0050】
〔3.2.表示部12〕
表示部12は、上記した物品情報や買取情報など各種の情報等を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイである。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0051】
〔3.3.入力部13〕
入力部13は、ユーザUから各種操作を受け付ける入力デバイスである。入力部13は、例えば、文字や数字などを入力するためのボタン等を有する。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。
【0052】
〔3.4.記憶部30〕
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部30には、各種プログラムや設定データなどが記憶される。
【0053】
〔3.5.制御部20〕
制御部20は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部20は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部20は、送信部21と、受信部22と、処理部23とを備える。
【0054】
〔3.5.1.送信部21〕
送信部21は、入力部13で受け付けたユーザ操作に従って、各種の情報や要求を通信部11を介して情報処理装置40へ送信することができる。例えば、物品が保管場所Aに預けられた後、送信部21は、ユーザ操作に従って、上記した物品情報の提供を要求する情報提供要求を情報処理装置40へ送信することができる。
【0055】
また、送信部21は、買取りボタン16d(図1参照)に対するユーザUの押下操作を受け付けた場合、物品の買取要求を情報処理装置40へ送信することができる。
【0056】
〔3.5.2.受信部22〕
受信部22は、情報処理装置40から提供される、物品情報などの各種情報を通信部11を介して受信することができる。
【0057】
〔3.5.3.処理部23〕
処理部23は、表示部12等を含め、ユーザ端末10全体を制御する。例えば、処理部23は、受信部22によって受信された物品情報を表示部12へ出力して表示させることができる。
【0058】
〔4.情報処理装置40〕
図4は、情報処理装置40の構成例を示す図である。図4に示すように、情報処理装置40は、通信部41と、制御部50と、記憶部60とを備える。
【0059】
〔4.1.通信部41〕
通信部41は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ユーザ端末10や買取業者端末70などとの間で情報の送受信を行う。例えば、通信部41は、NIC等によって実現される。
【0060】
〔4.2.記憶部60〕
記憶部60は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。本実施形態に係る記憶部60は、物品情報記憶部61と、条件情報記憶部62とを備える。
【0061】
〔4.2.1.物品情報記憶部61〕
物品情報記憶部61は、保管場所Aに保管された物品に関する情報を記憶する。物品情報記憶部61は、管理業者やユーザUによって情報が登録されるが、これに限定されるものではない。
【0062】
図5は、物品情報記憶部61の一例を示す図である。図5に示すように、物品情報記憶部61には、「物品ID」、「物品名」、「カテゴリ」、「画像」、「保管開始日」および「買取価格」のそれぞれの情報が含まれ、これらの情報は互いに関連付けられている。
【0063】
「物品ID」は、保管場所Aに保管された物品毎に割り当てられる識別情報である。「物品名」は、物品の名称を示す情報である。「カテゴリ」は、物品の種別を示す情報である。「画像」は、物品の画像情報である。「保管開始日」は、保管場所Aでの保管を開始した日付を示す情報である。「買取価格」は、物品の買取価格を示す情報であり、物品の買取りに関する情報の一例である。
【0064】
図5に示す例では、物品情報記憶部61の物品ID「A01」は、物品名が「衣服」であり、カテゴリが「衣料品」であり、画像が「B01」であり、保管開始日が「2017年10月1日」であり、買取価格が「3000円」であることを示している。なお、画像情報B01には、対応する物品(ここでは衣服)の画像が含まれるものとする。
【0065】
〔4.2.2.条件情報記憶部62〕
条件情報記憶部62は、設定された物品の買取価格を、所定の条件が成立した場合に変更する処理(後述)に用いられる情報を記憶する。図6は、条件情報記憶部62の一例を示す図である。図6に示すように、条件情報記憶部62には、「条件ID」、「条件」および「変更内容」のそれぞれの情報が含まれ、これらの情報は互いに関連付けられている。
【0066】
「条件ID」は、条件毎に割り当てられる識別情報である。「条件」は、所定の条件を示す情報である。「変更内容」は、所定の条件が成立した場合に行われる買取価格の変更の内容を示す情報である。
【0067】
図6に示す例では、条件情報記憶部62の条件ID「C01」は、条件が「所定期間が経過した」であり、変更内容が「所定割合減額」であることを示している。例えば、保管場所Aに預けられた物品の状態は、時間の経過に伴って劣化することがある。そこで、本実施形態にあっては、保管場所Aに預けられたときに設定された買取価格に対し、所定期間が経過するごとに、所定割合を減額するようにした。これにより、物品の買取価格を、物品が保管場所Aに預けられてから経過した時間に応じた適切な価格に変更することが可能となる。
【0068】
なお、上記では、買取価格を所定割合減額するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば所定額減額するようにしてもよい。上記した所定割合や所定額は、任意の値に設定することができる。
【0069】
また、物品の種類によっては、時間の経過に伴って希少価値が高くなる場合がある。かかる場合、条件情報記憶部62は、所定期間が経過するごとに、物品の買取価格を所定割合または所定額増額するように設定されてもよい。
【0070】
条件情報記憶部62の条件ID「C02」が、条件は「物品のカテゴリが所定カテゴリであり、かつ、型落ちした」であり、変更内容が「所定割合減額」であることを示している。例えば、物品のカテゴリが電気製品など所定カテゴリである場合、対応する物品の新機種が発売されるたびに型落ちし、物品の価値が低下することがある。そこで、本実施形態にあっては、保管場所Aに預けられたときに設定された買取価格に対し、物品が型落ちするごとに、所定割合を減額するようにした。これにより、物品の買取価格を、物品のカテゴリに応じた適切な価格に変更することが可能となる。
【0071】
なお、条件ID「C02」においては、買取価格を所定割合減額するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば所定額減額するようにしてもよい。
【0072】
条件情報記憶部62の条件ID「C03」は、条件が「物品と対応する落札相場がある」であり、変更内容が「落札相場に応じて変更」であることを示している。例えば、オークションサイトには、過去に同じまたは同様な物品が出品されたときの落札価格が、落札相場として蓄積される。かかる落札相場は、物品の流通量などに応じて変わることがある。そこで、本実施形態にあっては、例えば、預けられた物品と対応する落札相場の情報がオークションサイトなどにある場合、落札相場の情報を取得するとともに、物品の買取価格を、かかる落札相場に応じて変更するようにした。これにより、物品の買取価格を、物品の流通量などに応じた適切な価格にすることが可能となる。
【0073】
なお、本実施形態において、上記した条件ID「C01」〜「C03」に対応する各種の条件は、適宜に組み合わせてもよい。
【0074】
〔4.3.制御部50〕
図4の説明に戻ると、制御部50は、コントローラであり、例えば、CPU、ROM、RAM、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。かかる制御部50は、例えば、ASICやFPGA等のハードウェアで構成されてもよい。
【0075】
制御部50は、取得部51と、生成部52と、受付部53と、提供部54と、処理部55とを備える。
【0076】
〔4.3.1.取得部51〕
取得部51は、ユーザUから物品が保管場所Aに預けられると、かかるユーザUの物品の物品情報を取得する。例えば、取得部51は、物品情報記憶部61を読み込んで、物品情報を取得することができる。そして、取得部51は、上記のようにして取得された物品情報を生成部52へ通知する。
【0077】
〔4.3.2.生成部52〕
生成部52は、取得部51によって取得された物品情報に基づき、当該物品の買取りに関する買取情報を生成する。例えば、生成部52は先ず、預けられた物品の買取りの査定要求と物品情報とを買取業者端末70へ送信する。そして、生成部52は、買取業者端末70から送信される査定結果を示す情報に基づいて買取情報を生成する。
【0078】
なお、生成された買取情報には、物品の買取価格を示す情報が含まれてもよい。このように、生成部52は、物品の買取価格を示す情報を買取情報として生成してもよい。
【0079】
生成部52は、かかる買取価格を示す情報を含む買取情報を物品情報記憶部61に記憶させることで、物品情報に買取情報を対応付けることができる。
【0080】
また、生成部52は、物品の買取価格を示す情報を生成した後に所定の条件が成立した場合、生成した物品の買取価格を示す情報を変更することができる。例えば、生成部52は、条件情報記憶部62に記憶された情報を読み出す。そして、生成部52は、買取価格が設定されてから所定期間が経過した場合、すなわち、所定の条件が成立した場合に、買取価格を示す情報を変更することができる。これにより、物品の買取価格を適切な価格に変更できることは、既に述べた通りである。
【0081】
〔4.3.3.受付部53〕
受付部53は、ユーザ端末10などから送信される各種の情報や要求を受け付ける。例えば、受付部53は、ユーザ端末10から送信される情報提供要求を受け付けた場合、情報提供要求を受け付けた旨を提供部54へ通知する。
【0082】
また、受付部53は、物品情報に、物品の買取りが可能であることを示す買取情報が対応付けられている場合、すなわち、買取価格等が一覧画面16(図1参照)に表示されている場合、当該物品情報の物品に対するユーザUからの買取要求を受け付ける。そして、受付部53は、買取要求を受け付けた旨を処理部55へ通知する。
【0083】
〔4.3.4.提供部54〕
提供部54は、情報提供要求を受け付けた旨の通知がなされると、生成部52によって生成された買取情報が対応付けられた物品情報を、通信部41を介してユーザ端末10へ提供する。
【0084】
ここで、物品情報が提供されたユーザ端末10の表示部12の画面例について図7を参照して説明する。図7は、物品情報が表示された画面例を示す図である。
【0085】
図7に示すように、ユーザ端末10の表示部12には、一覧画面16が表示される。一覧画面16には、物品の画像を表示する領域16aと、物品名、保管開始日、買取価格を示す情報などを表示する領域16bと、買取りボタン16dを表示する領域16cが含まれる。
【0086】
なお、図7に示された一覧画面16における各種情報や買取りボタン16dの位置、順番などは、あくまでも例示であって限定されるものではなく、適宜に変更可能である。すなわち、例えば、一覧画面16の上から買取価格が高い順に物品を並べてもよい。これにより、比較的高い買取価格が設定された物品の情報がユーザUにとって見やすい位置にくるため、例えば、かかる物品が不要か迷っているユーザUに対し、物品の売却を促すことが可能となる。
【0087】
また、提供部54は、条件情報記憶部62に記憶された情報を読み出し、例えば破線16b1で囲んで示すように、将来所定の条件が成立し、物品の買取価格が下がることをユーザUに対して通知してもよい。これにより、ユーザUに対し、買取価格が下がる前に物品を売却することを促すことが可能となる。
【0088】
〔4.3.5.処理部55〕
図4の説明に戻ると、処理部55は、預けられた物品に対して各種の処理を行う。例えば、処理部55は、買取要求を受け付けた旨が通知されると、買取業者端末70に対し、買取代金の支払先の情報などを送信する買取処理を行うことができる。
【0089】
また、さらに、処理部55は、買取要求がなされた物品を保管場所Aから買取業者Pへ送付する処理を行うことができる。なお、処理部55は、所定期間の間に買取要求がなされた物品をまとめて、買取業者Pへ送付してもよい。これにより、物品の配送コストを抑制することが可能になる。
【0090】
また、処理部55は、買取業者Pから報酬額を受け取る処理を行うことができる。例えば、上記したように、買取要求を受け付けた物品は、買取業者Pによって買い取られ、オークションサイトやフリーマーケットなどを通じて再販売される。そこで、本実施形態に係る処理部55にあっては、買取業者Pによって物品が再販売された場合、再販売された販売価格に応じて算出される報酬額を買取業者Pから受け取る処理を行うことができるようにした。
【0091】
これにより、保管する物品を管理する管理業者や、ユーザUからの物品の買取りを管理する管理業者などは、販売代金の一部を報酬として得ることができる。なお、販売価格に対する報酬額の算出については、任意に設定することができる。
【0092】
また、処理部55は、預けられた物品の保管料の請求処理をユーザ端末10に対して行うことができる。このとき、例えば、処理部55は、物品が預けられてから所定期間、保管料を無料または低額に設定してもよい。これにより、ユーザUにとって物品を預け易くすることができる。
【0093】
〔5.買取業者端末70〕
図2の説明に戻る。買取業者端末70にあっては、上記したように、情報処理装置40から送信される査定要求と物品情報とに基づいて査定が行われ、査定結果を情報処理装置40へ送信する。
【0094】
なお、上記では、買取業者Pは、買取業者端末70に送信される物品情報に基づいて遠隔で査定を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、保管場所Aへ行って査定を行ってもよい。
【0095】
また、上記した査定結果に基づいて設定される買取価格は、例えば、買取りの際に本人確認処理が不要な規定額(例えば1万円)未満となるようにしてもよい。これにより、ユーザUは、本人確認処理など煩わしい作業を行うことなく、不要になった物品を売却することができる。
【0096】
〔6.オークション装置80〕
オークション装置80は、オークションサイトのウェブページを提供するとともに、オークション処理を行うサーバ等である。
【0097】
例えば、オークション装置80は、買取業者Pの買取業者端末70から物品(例えばユーザUから買い取った物品)の出品を受け付けることができる。そして、オークション装置80は、出品された物品に対し、図示しない端末装置から入札を受け付ける入札処理を行うことができる。
【0098】
そして、オークション装置80は、例えば、所定期間中に入札された入札価格の中で最も高い入札価格を入札した端末装置に対し、かかる物品の落札処理を行うことができる。なお、落札処理では、落札者から販売代金(落札代金)を受け付け、受け付けた販売代金が出品者(ここでは買取業者P)に支払われる。
【0099】
なお、買取業者端末70の買取業者Pは、上記したオークションサイトにおいて落札されずに販売できなかった場合、例えば、図示しない他のオークション装置や販売装置が提供するオークションサイトや販売サイトを通じて、物品の販売を行うようにしてもよい。また、買取業者端末70の買取業者Pは、物品の買い手がつかずに販売できなかった場合、在庫を抱えないようにするため、物品の廃棄処理を行ってもよい。
【0100】
〔7.情報処理システム1の全体動作〕
次に、本実施形態に係る情報処理システム1全体の動作について、図8を用いて説明する。図8は、実施形態に係る情報処理システム1の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0101】
図8に示すように、ユーザ端末10は、預けられる物品を保管するにあたって必要な情報を情報処理装置40へ送信する(ステップS101)。このとき、ユーザUによって物品が保管場所Aへ送付されるものとする。
【0102】
次いで、情報処理装置40は、保管場所Aに保管される物品の物品情報を取得する(ステップS102)。また、情報処理装置40は、物品の査定要求を買取業者端末70に対して行う(ステップS103)。そして、買取業者端末70は、査定結果を示す情報を情報処理装置40へ送信する(ステップS104)。
【0103】
次いで、情報処理装置40は、送信された査定結果を示す情報に基づいて買取情報を生成する(ステップS105)。次いで、情報処理装置40は、ユーザ端末10から情報提供要求を受け付けると(ステップS106)、買取情報が対応付けられた物品情報を、ユーザ端末10へ提供する(ステップS107)。
【0104】
ここで、ユーザUが物品を預けた後、預けた物品がユーザUにとって不要になったものとする。ユーザ端末10は、不要になった物品の買取要求を情報処理装置40へ送信する(ステップS108)。
【0105】
情報処理装置40は、受け付けた買取要求に応じて物品の買取処理を買取業者端末70に対して行う(ステップS109)。そして、買取業者端末70の買取業者Pは、物品の買取代金をユーザUに対して支払う(ステップS110)。
【0106】
次いで、情報処理装置40は、買取要求がなされた物品を保管場所Aから買取業者Pへ送付する処理を行う(ステップS111)。そして、買取業者端末70は、買取りを行った物品を、出品して再販売する処理をオークション装置80に対して行う(ステップS112)。
【0107】
オークション装置80は、出品された物品に対する入札を受け付ける入札処理を行う(ステップS113)。そして、オークション装置80は、かかる物品の落札処理を行い(ステップS114)、落札者から受け付けた販売代金を出品者たる買取業者Pへ支払う(ステップS115)。次いで、情報処理装置40は、再販売された販売価格に応じて算出される報酬額を買取業者Pから受け取る(ステップS116)。
【0108】
〔8.効果〕
情報処理装置40は、取得部51と、生成部52とを備える。取得部51は、所定の保管場所Aに保管されるユーザUの物品の物品情報を取得する。生成部52は、取得部51によって取得された物品情報に基づき、当該物品の買取りに関する買取情報を生成する。
【0109】
このように、不要になる前の段階で物品の買取りに関する買取情報を生成することで、預けている物品が売却できるかなどをユーザUに対して認識させることが可能となる。これにより、預けていた物品が将来不要になった場合に、ユーザUに対して物品の売却を促すことができる。
【0110】
また、情報処理装置40は、提供部54をさらに備える。提供部54は、生成部52によって生成された買取情報が対応付けられた物品情報を、ユーザUが利用する端末装置(ユーザ端末10)へ提供する。
【0111】
これにより、預けている物品が売却できるかなどをユーザUに対して認識させることができ、よって預けていた物品が将来不要になった場合に、ユーザUに対して物品の売却をより一層促すことができる。
【0112】
また、情報処理装置40は、受付部53をさらに備える。受付部53は、物品情報に、物品の買取りが可能であることを示す買取情報が対応付けられている場合、当該物品情報の物品に対するユーザUからの買取要求を受け付ける。
【0113】
これにより、ユーザUは、預けている物品の中で不要になった物品に対して買取要求を行うことで、物品を容易に売却することができる。また、物品が不要になる前の段階で生成された買取情報であって、物品の買取りが可能であることを示す買取情報が対応付けられている物品情報の物品に対する買取要求を受け付けることから、買取業者Pは、買取り可能な不要品を効率よく収集することができる。
【0114】
また、情報処理装置40は、処理部55をさらに備える。処理部55は、買取要求を受け付けた物品を買い取る買取業者Pによって、当該物品が再販売された場合、再販売された販売価格に応じて算出される報酬額を買取業者Pから受け取る処理を行う。これにより、保管する物品を管理する管理業者などは、販売代金の一部を報酬として得ることができる。
【0115】
また、生成部52は、物品情報に基づいて設定された物品の買取価格を示す情報を、買取情報として生成する。これにより、預けている物品がいくらで売却できるかをユーザUに対して認識させることができる。
【0116】
また、生成部52は、物品の買取価格を示す情報を生成した後に所定の条件が成立した場合、生成した物品の買取価格を示す情報を変更する。これにより、例えば、物品の買取価格を、物品が保管場所Aに預けられてから経過した時間に応じた適切な価格に変更することができる。
【0117】
〔9.ハードウェア構成〕
上述した実施形態における情報処理装置40は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ100がプログラムを実行することによって実現される。
【0118】
図9は、プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ100は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104、通信インターフェイス(I/F)105、入出力インターフェイス(I/F)106、およびメディアインターフェイス(I/F)107を備える。
【0119】
CPU101は、ROM103またはHDD104に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM103は、コンピュータ100の起動時にCPU101によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ100のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0120】
HDD104は、CPU101によって実行されるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス105は、通信部41に対応し、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU101へ送り、CPU101が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0121】
CPU101は、入出力インターフェイス106を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU101は、入出力インターフェイス106を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU101は、生成したデータを、入出力インターフェイス106を介して出力装置へ出力する。
【0122】
メディアインターフェイス107は、記録媒体108に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM102を介してCPU101に提供する。CPU101は、当該プログラムを、メディアインターフェイス107を介して記録媒体108からRAM102上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体108は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0123】
コンピュータ100が端末装置10として機能する場合、コンピュータ100のCPU101は、RAM102上にロードされたプログラムを実行することにより、図4に示す取得部51、生成部52、受付部53、提供部54および処理部55の各機能を実現する。
【0124】
コンピュータ100のCPU101は、これらのプログラムを、記録媒体108から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0125】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0126】
〔10.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0127】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0128】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0129】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部51は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0130】
1 情報処理システム
10 ユーザ端末
40 情報処理装置
50 制御部
51 取得部
52 生成部
53 受付部
54 提供部
55 処理部
70 買取業者端末
【要約】      (修正有)
【課題】預けていた物品が不要になった場合に、ユーザに対して物品の売却を促すことができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、取得部と、生成部とを備える。取得部は、所定の保管場所に保管されるユーザの物品の物品情報を取得する。生成部は、取得部によって取得された物品情報に基づき、当該物品の買取りに関する買取情報を生成する。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9