特許第6476266号(P6476266)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6476266キャップ脱落防止部材、それを備える化粧ブラシ用容器、および、収容容器を備える化粧用ブラシ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6476266
(24)【登録日】2019年2月8日
(45)【発行日】2019年2月27日
(54)【発明の名称】キャップ脱落防止部材、それを備える化粧ブラシ用容器、および、収容容器を備える化粧用ブラシ
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20190218BHJP
【FI】
   A45D34/04 520B
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-215849(P2017-215849)
(22)【出願日】2017年11月8日
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3203630号
【原出願日】2016年1月28日
(65)【公開番号】特開2018-20223(P2018-20223A)
(43)【公開日】2018年2月8日
【審査請求日】2017年11月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000248602
【氏名又は名称】株式会社篠原
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】半谷 隆一
【審査官】 長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−149455(JP,A)
【文献】 特許第5437746(JP,B2)
【文献】 実公昭25−5610(JP,Y1)
【文献】 実開昭61−56915(JP,U)
【文献】 特開2010−115471(JP,A)
【文献】 実公昭39−28698(JP,Y1)
【文献】 特公昭43−24326(JP,B1)
【文献】 実開昭57−166513(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体の外周面に選択的に摺動可能に嵌合されるキャップの内周面に当接され、該内周面の円周方向に沿ってプラスチック材料で形成される少なくとも1つの櫛歯状部と、
前記キャップの内周面に固定され、前記櫛歯状部と交わるように該櫛歯状部の基端を連結する連結部と、を備え、
前記内周面の円周方向に沿って形成される少なくとも一つの櫛歯状部が、前記連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有することを特徴とするキャップ脱落防止部材。
【請求項2】
所定の間隔をもって前記内周面の円周方向に沿って形成される少なくとも二つ以上の櫛歯状部が、前記連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有することを特徴とする請求項1記載のキャップ脱落防止部材。
【請求項3】
少なくとも二つ以上の櫛歯状部は、それぞれ、所定の間隔と等しい略同一の幅を有することを特徴とする請求項2記載のキャップ脱落防止部材。
【請求項4】
前記少なくとも二つ以上の櫛歯状部における前記連結部から突出する長さは、それぞれ、前記キャップと前記容器本体との嵌合長さに比して小に設定されていることを特徴とする請求項3記載のキャップ脱落防止部材。
【請求項5】
前記少なくとも一つの櫛歯状部と、前記連結部とが、プラスチック材料で一体に形成され、該プラスチック材料は、アルミニウム製蒸着層が一方の表層に形成されることを特徴とする請求項記載のキャップ脱落防止部材。
【請求項6】
化粧用ブラシを選択的に突出可能に収容する容器本体と、
前記容器本体に対し着脱可能とされ、前記化粧用ブラシが収容された前記容器本体を覆うキャップと、
前記容器本体の外周面に摺動可能に嵌合される前記キャップの内周面に当接され、該内周面の円周方向に沿ってプラスチック材料で形成される複数の櫛歯状部と、前記キャップの内周面に固定され、前記櫛歯状部と交わるように該櫛歯状部の基端を連結する連結部と、を備えるキャップ脱落防止部材と、を備え、
前記複数の櫛歯状部のうちの一つの櫛歯状部の前記連結部からの突出する長さは、隣接する櫛歯状部における対応する突出する長さに比して大に設定され、前記一つの櫛歯状部が、前記連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有することを特徴とするキャップ脱落防止部材を備える化粧ブラシ用容器
【請求項7】
少なくとも二つ以上の櫛歯状部が、前記連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有することを特徴とする請求項6記載のキャップ脱落防止部材を備える化粧ブラシ用容器。
【請求項8】
化粧用ブラシと、
前記化粧用ブラシを選択的に突出可能に収容する容器本体と、前記容器本体に対し着脱可能とされ、前記化粧用ブラシが収容された前記容器本体を覆うキャップと、前記容器本体の外周面に摺動可能に嵌合される前記キャップの内周面に当接され、該内周面の円周方向に沿ってプラスチック材料で形成される複数の櫛歯状部と、前記キャップの内周面に固定され、前記櫛歯状部と交わるように該櫛歯状部の基端を連結する連結部と、を備えるキャップ脱落防止部材と、を含んでなる収容容器と、を備え、
前記複数の櫛歯状部のうちの一つの櫛歯状部の前記連結部からの突出する長さは、隣接する櫛歯状部における対応する突出する長さに比して大に設定され、前記一つの櫛歯状部が、前記連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有することを特徴とする収容容器を備える化粧用ブラシ
【請求項9】
少なくとも二つ以上の櫛歯状部が、前記連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有することを特徴とする請求項記載の収容容器を備える化粧用ブラシ。
【請求項10】
前記容器本体は、化粧用ブラシに連結される操作ピンを移動可能に案内する案内溝を有するとともに、該案内溝に連通し該操作ピンを係止する係止溝を有することを特徴とする請求項8記載の収容容器を備える化粧用ブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップ脱落防止部材、それを備える化粧ブラシ用容器、および、収容容器を備える化粧用ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品を塗布するために使用される化粧用ブラシは、通常、束ねられた毛からなる穂部と、柄部と、穂部と柄部とを連結する口金部とから構成されている。また、化粧用ブラシの穂部は、例えば、特許文献1にも示されるように、化粧ブラシ用収容容器内に収容される場合がある。そのような化粧ブラシ用収容容器は、化粧用ブラシを収容する容器本体と、容器本体に対し摺動可能に配され化粧用ブラシおよび容器本体を覆う円筒状のキャップと、キャップの内周部と容器本体の外周部との間に配されるキャップ脱落防止部材とを備えて構成される。キャップ脱落防止部材は、容器本体に嵌合されたキャップが脱落しないようにキャップと容器本体との間に保持力をもたらすものとされる。キャップ脱落防止部材は、薄い弾性プラスチックシートで作られ円周方向に所定の間隔をもって複数の切れ目を有している。各切れ目は、キャップの中心軸線に沿って中央部に所定の長さだけ延びている。キャップ脱落防止部材が円筒状に曲げられキャップの内周部に挿入される場合、切れ目により区画された部分は、平板状となりキャップの中心方向に突出することとなる。これにより、キャップの内周部が容器本体の外周部に摺動可能に嵌合されるとき、キャップ脱落防止部材における切れ目により区画された部分と容器本体の外周部との間の保持力としての摩擦力が、キャップを容器本体に対し保持することとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5437746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1に示されるように、キャップおよび容器本体相互間に生じる保持力は、キャップ脱落防止部材における切れ目により区画された部分と容器本体の外周部との間の比較的小さな接触面積に応じた摩擦力に基づくものなので容器本体がキャップに対し繰り返し挿抜された場合、その繰り返し頻度に応じてプラスチックシートで作られた区画された部分が弱くなり、容器本体を引き抜く強度(保持力)が低下する虞がある。従って、そのような繰り返しの使用により、キャップ脱落防止部材が役立たなくなり、キャップおよび容器本体が互いに容易に離脱する場合がある。
【0005】
以上の問題点を考慮し、本発明は、キャップ脱落防止部材、それを備える化粧ブラシ用容器、および、収容容器を備える化粧用ブラシであって、キャップ脱落防止部材の保持力の耐久性を向上させることができるキャップ脱落防止部材、それを備える化粧ブラシ用容器、および、収容容器を備える化粧用ブラシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明に係るキャップ脱落防止部材は、容器本体の外周面に選択的に摺動可能に嵌合されるキャップの内周面に当接され、内周面の円周方向に沿ってプラスチック材料で形成される少なくとも1つの櫛歯状部と、キャップの内周面に固定され、櫛歯状部と交わるように櫛歯状部の基端を連結する連結部と、を備え、内周面の円周方向に沿って形成される少なくとも一つの櫛歯状部が、連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有することを特徴とする。
【0007】
た、所定の間隔をもって内周面の円周方向に沿って形成される少なくとも二つ以上の櫛歯状部が、連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有するものでもよい。また、少なくとも二つ以上の櫛歯状部は、それぞれ、間隔と等しい略同一の幅を有するものでもよい。少なくとも二つ以上の櫛歯状部における連結部から突出する長さは、それぞれ、キャップと容器本体との嵌合長さに比して小に設定されてもよい。少なくとも一つの櫛歯状部と、連結部とが、プラスチック材料で一体に形成され、プラスチック材料は、アルミニウム製蒸着層が一方の表層に形成されてもよい。
【0008】
本発明に係る化粧ブラシ用容器は、化粧用ブラシを選択的に突出可能に収容する容器本体と、容器本体に対し着脱可能とされ、化粧用ブラシが収容された容器本体を覆うキャップと、容器本体の外周面に摺動可能に嵌合されるキャップの内周面に当接され、内周面の円周方向に沿ってプラスチック材料で形成される複数の櫛歯状部と、キャップの内周面に固定され、櫛歯状部と交わるように櫛歯状部の基端を連結する連結部と、を備えるキャップ脱落防止部材と、を備え、複数の櫛歯状部のうちの一つの櫛歯状部の連結部からの突出する長さは、隣接する櫛歯状部における対応する突出する長さに比して大に設定され、一つの櫛歯状部が、連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有することを特徴とする。
【0009】
少なくとも二つ以上の櫛歯状部が、連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有するものでもよい。
【0010】
さらに、本発明に係る収容容器を備える化粧用ブラシは、化粧用ブラシと、化粧用ブラシを選択的に突出可能に収容する容器本体と、容器本体に対し着脱可能とされ、化粧用ブラシが収容された容器本体を覆うキャップと、容器本体の外周面に摺動可能に嵌合されるキャップの内周面に当接され、内周面の円周方向に沿ってプラスチック材料で形成される複数の櫛歯状部と、キャップの内周面に固定され、櫛歯状部と交わるように櫛歯状部の基端を連結する連結部と、を備えるキャップ脱落防止部材と、を含んでなる収容容器と、を備え、複数の櫛歯状部のうちの一つの櫛歯状部の連結部からの突出する長さは、隣接する櫛歯状部における対応する突出する長さに比して大に設定され、一つの櫛歯状部が、連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有することを特徴とする。なくとも二つ以上の櫛歯状部が、連結部に向けて折り返されて形成されることにより、弾性力を有するものでもよい。容器本体は、化粧用ブラシに連結される操作ピンを移動可能に案内する案内溝を有するとともに、案内溝に連通し操作ピンを係止する係止溝を有するものでもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るキャップ脱落防止部材、それを備える化粧ブラシ用容器、および、収容容器を備える化粧用ブラシによれば、キャップ脱落防止部材が、内周面の円周方向に沿ってプラスチック材料で形成される少なくとも一つの櫛歯状部を有し、櫛歯状部の表面と容器本体の外周面との間の摩擦力によりキャップが容器本体に対し保持されるのでキャップ脱落防止部材の保持力の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るキャップ脱落防止部材の一例を展開して示す平面図である。
図2】本発明に係る化粧ブラシ用容器、および、収容容器を備える化粧用ブラシの一例の全体の外観を示す正面図である。
図3図2に示される化粧ブラシ用容器において、化粧用ブラシが外部に突出するとともにキャップが容器本体に取り付けられた状態を示す正面図である。
図4】(A)、(B)、(C)、(D)は、それぞれ、キャップ脱落防止部材の加工工程の説明に供される図である。
図5】キャップ脱落防止部材のキャップへの装着工程の説明に供される斜視図である。
図6図2に示される化粧ブラシ用容器において、キャップ脱落防止部材がキャップ内に固定された状態を示す斜視図である。
図7】本発明に係るキャップ脱落防止部材の他の一例を展開して示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図2は、本発明に係るキャップ脱落防止部材を備える化粧ブラシ用容器の一例の外観を示す。
【0014】
化粧ブラシ用容器は、化粧用ブラシ18の一部を選択的に外部に突出し、また、化粧用ブラシ18の全体を収容する容器本体14と、容器本体14の外周部に嵌め合わされるキャップ12と、キャップ12の内周面と容器本体14の外周面との間に配されるキャップ脱落防止部材10″とを備えている。
【0015】
化粧用ブラシ18は、例えば、チークブラシ、フェイスブラシ、アイシャドーブラシ、リップブラシ等として使用可能とされる。化粧用ブラシ18は、束ねられた毛からなる穂部と、後述する操作ピン16と穂部の基端部に設けられる口金部とを連結する樹脂製の連結部(不図示)とから構成されている。穂部の最先端部は、図3に示されるように、略球面状に形成されている。穂部は、所定の毛量を有し複数本の毛が束ねられたものとされる。毛は、例えば、獣毛、合成繊維、混毛の一群のうちから選択された材料で作られても良い。獣毛としては、馬、イタチ、リス、山羊、狸、牛、羊、兎、狐、豚、猪、むささびの一群のうちから選択されたいずれかの毛、あるいは、いずれかの毛が組み合わされたものであってもよい。合成繊維は、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン等で作られても良い。
【0016】
容器本体14は、例えば、アルミニウム合金で円筒状に作られている。容器本体14の内周面および外周面は、アルマイト処理されている。容器本体14は、一端に開口端部を有するとともに、他端に閉塞端部を有する。容器本体14の円筒状部の中央部には、操作ピン16を移動可能に案内する溝14Gが中心軸線方向に沿って所定の長さだけ延びている。その溝14Gは、容器本体14の内周面と外周面との間を貫通している。容器本体14の開口端部に近い溝14Gの一端には、溝14Gに連なり円周方向に沿って一方向に折れ曲がる切欠部14Gaが形成されている。閉端部を有する切欠部14Gaには、図3に示されるように、化粧用ブラシ18の穂部が容器本体14から突出した場合、操作ピン16が回転され係合される。これにより、化粧用ブラシ18の使用の際、化粧用ブラシ18の穂部が、円筒状部の端部から突出した状態で保持されることとなる。
【0017】
頭部を他端に有する操作ピン16の一端は、その溝14Gを介して容器本体14内の化粧用ブラシ18の連結部に連結されている。操作ピン16の頭部は、操作ピン16の一端の直径よりも大なる直径を有し、容器本体14の外周面から突出している。これにより、キャップ12が容器本体14から取り外されている場合、図3に示されるように、操作ピン16の頭部が開口端部に向けて押され移動されることにより、化粧用ブラシ18の穂部が容器本体14の開口端部から突出されることとなる。その際、キャップ12が、図3に示されるように、容器本体14の円筒状部における操作ピン16の頭部近傍から容器本体14の閉塞端部までの部分を覆うように嵌合されてもよい。また、操作ピン16の頭部が容器本体14の閉塞端部に向けて押され移動されることにより、図2に示されるように、化粧用ブラシ18全体が容器本体14内に収容される。
【0018】
なお、容器本体14は、斯かる例に限られることなく、例えば、樹脂材料で作られてもよく、あるいは、真鍮で作られメッキ処理されたものであってもよい。
【0019】
キャップ12は、容器本体14の円筒状部における開口端部から後述する操作ピン16の位置近傍までを覆うものとされる。キャップ12は、例えば、アルミニウム合金で円筒状に作られている。キャップ12の内周面および外周面は、アルマイト処理されている。キャップ12は、一端に開口端部を有するとともに、他端に閉塞端部を有する。キャップ12の内周部における開口端部近傍には、キャップ脱落防止部材10″が接着されている。
【0020】
キャップ脱落防止部材10″は、例えば、厚さ0.09mmのプラスチック製フィルム、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムで作られている。キャップ脱落防止部材10″の一方の表面には、所定の膜厚のアルミニウム層が蒸着されている。なお、キャップ脱落防止部材10″は、斯かる例に限られることなく、例えば、所定の厚さのポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の他の材料のフィルムで作られても良い。
【0021】
加工前のキャップ脱落防止部材10は、図1に示されるように、所定の間隔をもって互いに平行に形成される帯状の櫛歯状部10A1、10B1、10A2、10B2と、櫛歯状部10A1、10B1、10A2、10B2の基端を連結する連結部10Bとから構成されている。なお、図1は、所定の膜厚のアルミニウム層が蒸着されたポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムから打ち抜かれ得られた加工前のキャップ脱落防止部材10を展開した状態で示す。
【0022】
櫛歯状部10A1、10B1、10A2、10B2は、それぞれ、連結部10Bに対し略垂直になるように連結部10Bと一体に形成されている。櫛歯状部10A1、10B1、10A2、10B2相互間には、それぞれ、櫛歯状部10A1の幅に対応した幅を有する隙間10Cが形成されている。櫛歯状部10A1、および、10A2は、互いに同一の幅および長さを有し、櫛歯状部10B1、および、10B2は、互いに同一の幅および長さを有している。櫛歯状部10A1の幅は、櫛歯状部10B1の幅と同一に設定されている。櫛歯状部10A1の連結部10Bから突出する長さは、対応する櫛歯状部10B1の長さに比して大に設定されており、しかも、キャップ12と容器本体14との嵌合長さに比して小に設定されている。
【0023】
櫛歯状部10A1、および、10A2の約半分は、後述する図4(C)および図5に示されるように、それぞれ、折り曲げ線10a1,10a2で連結部10Bに向けて折り曲げられる。折り曲げ線10a1,10a2の位置は、櫛歯状部10B1および10B2の先端の位置に対応している。そして、櫛歯状部10A1、および、10A2の先端部の一部が、連結部10Bに重ねられ、連結部10Bに形成される接着層ADに接着される。これにより、折り重ねられた櫛歯状部10A1、および、10A2は、所定の弾性力を有することとなる。従って、容器本体14が、図2に示されるように、キャップ12の内周部に対し嵌合される場合、櫛歯状部10A1、および、10A2は、所定の押圧力をもって容器本体14の外周面に当接される。
【0024】
連結部10Bにおける櫛歯状部10A1〜10B2の配列方向の長さは、キャップ12の内周部の円周の長さよりも小に設定されている。
【0025】
加工されたキャップ脱落防止部材10″をキャップ12内に接着するにあたっては、先ず、図4(A)に示されるように、所定の膜厚のアルミニウム層が蒸着されたポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムから打ち抜かれ得られたキャップ脱落防止部材10の連結部10Bに、図4(B)に示されるように、所定量の接着剤が塗布される。これにより、接着層ADが連結部10´Bに形成されたキャップ脱落防止部材10´が得られる。その際、キャップ脱落防止部材10´は、所定の間隔をもって互いに平行に形成される帯状の櫛歯状部10´A1、10´B1、10´A2、10´B2と、櫛歯状部10´A1、10´B1、10´A2、10´B2の基端を連結する連結部10´Bとから構成されている。次に、図4(C)に示されるように、櫛歯状部10´A1、および、10´A2の約半分は、それぞれ、上述の折り曲げ線で連結部10´Bに向けて折り曲げられる。これにより、櫛歯状部10´A1、および、10´A2の先端部の一部が、連結部10´Bの接着層ADに重ねられ、接着される。これにより、互いに同一の長さの櫛歯状部10″A1、10″B1、10″A2、10″B2を有するキャップ脱落防止部材10″が得られる。続いて、櫛歯状部10″A1、および、10″A2が折り重ねられたキャップ脱落防止部材10″が、図4(D)の矢印に示されるように、櫛歯状部10″B2と櫛歯状部10″A1とを互いに近接させるように、筒状に丸められる。そして、図5における矢印の示す方向に沿って櫛歯状部10″A1、10″B1、10″A2、10″B2側からキャップ脱落防止部材10″がキャップ12内に挿入され、連結部10″Bの接着層ADがキャップ12の内周面に接着される。これにより、図6に示されるように、キャップ脱落防止部材10″の連結部10″Bが、キャップ12の開口端の内周面に倣って接着されることとなる。
【0026】
斯かる構成において、キャップ脱落防止部材10″が内周部に接着されたキャップ12が、化粧用ブラシ18全体が収容された容器本体14に装着される場合、キャップ脱落防止部材10″における櫛歯状部10″A1、10″B1、10″A2、10″B2の表面と容器本体14の外周面との間の摩擦力により、キャップ12が容器本体14に対し摺動可能に保持されることとなる。その際、櫛歯状部10″A1および10″A2の弾性力に起因したキャップ12の半径方向に沿った押圧力が、容器本体14の外周面を傷つけることなく、容器本体14の外周面に作用することとなる。従って、キャップ脱落防止部材10″の厚さ、および、キャップ脱落防止部材10″の表面と容器本体14の外周面との隙間等を変更することなく、キャップ脱落防止部材10″の保持力の耐久性が向上することとなる。
【0027】
なお、上述の例においては、キャップ脱落防止部材10″における櫛歯状部の本数は、4本とされるが、斯かる例に限られることなく、例えば、櫛歯状部の本数が、キャップ12の内径および容器本体14の外径に応じて3本以下、または、5本以上に設定されてもよい。即ち、キャップ脱落防止部材10″における櫛歯状部の本数、櫛歯状部の折り曲げ線の位置、および、折り曲げられる櫛歯状部の本数を変更することにより、キャップ脱落防止部材10″の保持力を調整することも可能とされる。
【0028】
図7は、本発明に係るキャップ脱落防止部材の他の一例を示す。
【0029】
キャップ脱落防止部材20は、例えば、厚さ0.09mmのプラスチック製フィルム、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムで作られている。キャップ脱落防止部材20の一方の表面には、所定の膜厚のアルミニウム層が蒸着されている。なお、キャップ脱落防止部材20は、斯かる例に限られることなく、例えば、所定の厚さのポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の他の材料のフィルムで作られても良い。
【0030】
キャップ脱落防止部材20は、所定の間隔をもって互いに平行に形成される帯状の櫛歯状部20A1、20A2、20A3、および、20A4と、櫛歯状部20A1、20A2、20A3、および、20A4の基端を連結する連結部20Bとから構成されている。なお、図7は、所定の膜厚のアルミニウム層が蒸着されたポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムから打ち抜かれ得られたキャップ脱落防止部材20を展開した状態で示す。
【0031】
櫛歯状部20A1、20A2、20A3、および、20A4は、それぞれ、連結部20Bに対し略垂直になるように連結部20Bと一体に形成されている。櫛歯状部20A1、20A2、20A3、および、20A4相互間には、それぞれ、櫛歯状部20A1の幅に対応した幅を有する隙間20Cが形成されている。櫛歯状部20A1〜20A4は、互いに同一の幅および長さを有している。櫛歯状部20A1の連結部20Bから突出する長さは、キャップ12と容器本体14との嵌合長さに比して小に設定されている。
【0032】
従って、容器本体14が、キャップ12の内周部に対し嵌合される場合、櫛歯状部20A1〜20A4は、所定の摩擦力をもって容器本体14の外周面に当接される。連結部20Bにおける櫛歯状部20A1〜20A4の配列方向の長さは、キャップ12の内周部の円周の長さよりも小に設定されている。
【0033】
斯かる構成において、キャップ脱落防止部材20が内周部に接着されたキャップ12が、化粧用ブラシ18全体が収容された容器本体14に装着される場合、キャップ脱落防止部材20における櫛歯状部20A1〜20A4の表面と容器本体14の外周面との間の所定の摩擦力により、キャップ12が容器本体14に対し摺動可能に保持されることとなる。
【符号の説明】
【0034】
10、10´、10″、20 キャップ脱落防止部材
10A1、10A2、10B1、10B2 櫛歯状部
18 化粧用ブラシ
20A1,20A2,20A3、20A4 櫛歯状部
12 キャップ
14 容器本体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7