【文献】
王 立華,他2名,PRINCESSを利用したセキュアな自動車情報共有システム,2015年 暗号と情報セキュリティシンポジウム SCIS2015 [CD−ROM],日本,電子情報通信学会,2015年 1月20日,p.1-7
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理手段は、前記第1の処理において、前記顧客と前記顧客の車両とを一義的に対応付ける情報に基づいて暗号鍵を生成し、その生成した暗号鍵によって前記第1の画像を暗号化した暗号化画像をネットワークを介して前記ウェブサーバにアップする、請求項1または請求項2に記載のシステム。
前記処理手段は、前記第6の処理において、前記暗号鍵によって前記記録簿を暗号化した暗号化記録簿をネットワークを介して前記ウェブサーバにアップする、請求項3に記載のシステム。
前記処理手段は、前記第2のステップの前記第1の処理において、前記顧客と前記顧客の車両とを一義的に対応付ける情報に基づいて暗号鍵を生成し、その生成した暗号鍵によって前記第1の画像を暗号化した暗号化画像をネットワークを介して前記ウェブサーバにアップする、請求項7または請求項8に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
前記処理手段が、前記第14のステップの前記第6の処理において、前記暗号鍵によって前記記録簿を暗号化した暗号化記録簿をネットワークを介して前記ウェブサーバにアップする、請求項9に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
集計手段が、前記記憶手段によって記憶された前記時刻情報および前記車検の完了報告に基づいて、一定期間における前記車検の完了報告の個数をカウントすることによって車検の実行件数を集計する第23のステップを更にコンピュータに実行させる、請求項7から請求項11のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の自動車車検システム装置を用いる場合、客は、車検が完了するまで、車検を行う車検場の待合室に待機しなければならず、客の時間が無駄になるという問題がある。
【0006】
そこで、この発明の実施の形態によれば、顧客の時間を無駄にすることなく顧客の同意を得た上で車検を行うことが可能な端末装置を提供する。
【0007】
また、この発明の実施の形態によれば、顧客の時間を無駄にすることなく顧客の同意を得た上で車検を行うことが可能な端末装置によって実行される動作内容を用いた車検を各店舗で実行可能な車検管理装置を提供する。
【0008】
更に、この発明の実施の形態によれば、顧客の時間を無駄にすることなく顧客の同意を得た上で車検を行うことが可能なプログラムを提供する。
【0009】
更に、この発明の実施の形態によれば、顧客の時間を無駄にすることなく顧客の同意を得た上で車検を行うことが可能なプログラムによって実現可能な動作内容を用いた車検を各店舗で実行可能なプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(構成1)
この発明の実施の形態によれば、端末装置は、画像アップ手段と、送信手段と、作成手段と、受信手段と、表示手段とを備える。画像アップ手段は、車検の法定項目と、車検を担当する車検場が独自に行う点検項目である独自項目とについて交換および/または修繕が必要な箇所を撮影した第1の画像をウェブ上にアップする。送信手段は、第1の画像にアクセスするためのURL、交換および/または修繕の費用を含めた車検の費用の見積書、顧客からの問い合わせに対する回答書、および車検の完了報告を車検の依頼者である顧客の端末装置へ送信する。作成手段は、入力された回答内容に基づいて回答書を作成する。受信手段は、車検の開始を指示する指示書を顧客の端末装置から受信する。表示手段は、顧客からの問い合わせの内容および指示書を表示する。
【0011】
構成1によれば、顧客は、どこに居ても、第1の画像を見て交換および/または修繕が必要な箇所を確認でき、交換および/または修繕が必要な箇所に疑問を持てば、問い合わせをして回答書を貰うことができ、更に、車検の見積額を知ることができる。そして、顧客は、交換および/または修繕が必要な箇所および車検の見積額に納得すれば、車検の開始を指示する指示書を送信すれば、車検が開始される。従って、顧客の時間を無駄にすることなく、顧客の同意を得た上で車検を行うことができる。
【0012】
(構成2)
構成1において、第1の画像は、法定項目および独自項目について交換および/または修繕が必要な個所を撮影した動画である。
【0013】
構成2によれば、顧客は、動画を見て法定項目および独自項目について交換および/または修繕が必要な個所を確認できる。
【0014】
従って、交換および/または修繕が必要な個所を分かり易く顧客に提示できる。
【0015】
(構成3)
構成1または構成2において、第1の画像は、顧客と前記顧客の車両とを一義的に対応付ける情報によって暗号化されている。
【0016】
構成3によれば、交換および/または修繕が必要な個所が車検を依頼した顧客以外の人に漏洩するのを防止できる。また、車検場としては、独自項目を秘密にして独自性を担保できる。
【0017】
(構成4)
構成1から構成3のいずれかにおいて、送信手段は、車検中の作業を撮影した第2の画像を更に顧客の端末装置へ送信する。
【0018】
構成4によれば、顧客は、車検が見積内容に従って実行されていることを確認できる。
【0019】
(構成5)
また、この発明の実施の形態によれば、車検管理装置は、受信手段と、受付手段と、検出手段と、送信手段とを備える。受信手段は、フランチャイズへ加盟する加盟店の識別情報と加盟店の識別情報に対応付けられた加盟店の位置情報とを含むフランチャイズ申込書を加盟店の端末装置から受信し、顧客の識別情報と顧客の識別情報に対応付けられた顧客の位置情報とを含む車検の予約を顧客の端末装置から受信するとともに、車検の完了報告を車検を依頼した加盟店の端末装置から受信する。受付手段は、フランチャイズ申込書に含まれる加盟店の識別情報および加盟店の位置情報を検出することによってフランチャイズへ加盟する加盟店を受け付け、車検の予約に含まれる顧客の識別情報および顧客の位置情報を検出することによって車検の予約を受け付ける。検出手段は、顧客の位置情報と加盟店の位置情報とに基づいて顧客の位置に近い加盟店を検出する。送信手段は、構成1から構成4のいずれかに記載の端末装置によって実行される動作内容に従って車検を行うことを依頼する依頼書と、車検の予約とを検出された加盟店の端末装置へ送信する。
【0020】
構成5によれば、車検管理装置は、車検の予約を送信した顧客の近くに存在する加盟店に、構成1から構成4のいずれかに記載の端末装置によって実行される動作内容に従って車検を行うことを依頼する。
【0021】
従って、顧客がどこに居ても、顧客の時間を無駄にすることなく、顧客の同意を得た上で車検を行うことができる。
【0022】
(構成6)
構成5において、車検管理装置は、広告/宣伝手段を更に備える。広告/宣伝手段は、構成1から構成4のいずれかに記載の端末装置によって実行される動作内容を広告/宣伝する。
【0023】
構成6によれば、顧客は、構成1から構成4のいずれかに記載の端末装置によって実行される動作内容を容易に知ることができる。
【0024】
(構成7)
構成5または構成6において、車検管理装置は、集計手段を更に備える。集計手段は、一定期間における車検の実行件数を集計する。
【0025】
構成7によれば、一定期間における車検の件数を容易に知ることができる。
【0026】
(構成8)
更に、この発明の実施の形態によれば、プログラムは、画像アップ手段が、車検の法定項目と、車検を担当する車検場が独自に行う点検項目である独自項目とについて交換および/または修繕が必要な個所を撮影した第1の画像をウェブ上にアップする第1のステップと、送信手段が、第1の画像にアクセスするためのURL、交換および/または修繕の費用を含めた車検の費用の見積書、顧客からの問い合わせに対する回答書、および車検の完了報告を車検の依頼者である顧客の端末装置へ送信する第2のステップと、作成手段が、入力された回答内容に基づいて回答書を作成する第3のステップと、受信手段が、車検の開始を指示する指示書を顧客の端末装置から受信する第4のステップと、表示手段が、顧客からの問い合わせの内容および指示書を表示する第5のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0027】
構成8によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、顧客は、どこに居ても、第1の画像を見て交換および/または修繕が必要な箇所を確認でき、交換および/または修繕が必要な箇所に疑問を持てば、問い合わせをして回答書を貰うことができ、更に、車検の見積額を知ることができる。そして、顧客は、交換および/または修繕が必要な箇所および車検の見積額に納得すれば、車検の開始を指示する指示書を送信すれば、車検が開始される。従って、顧客の時間を無駄にすることなく、顧客の同意を得た上で車検を行うことができる。
【0028】
(構成9)
構成8において、第1の画像は、法定項目および独自項目について交換および/または修繕が必要な個所を撮影した動画である。
【0029】
構成9によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、顧客は、動画を見て法定項目および独自項目について交換および/または修繕が必要な個所を確認できる。
【0030】
(構成10)
構成8または構成9において、第1の画像は、顧客と顧客の車両とを一義的に対応付ける情報によって暗号化されている。
【0031】
構成10によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、交換および/または修繕が必要な個所が車検を依頼した顧客以外の人に漏洩するのを防止できる。また、車検場としては、独自項目を秘密にして独自性を担保できる。
【0032】
(構成11)
構成8から構成10のいずれかにおいて、送信手段は、第2のステップにおいて、車検中の作業を撮影した第2の画像を更に顧客の端末装置へ送信する。
【0033】
構成11によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、顧客は、車検が見積内容に従って実行されていることを確認できる。
【0034】
(構成12)
更に、この発明の実施の形態によれば、プログラムは、受信手段が、フランチャイズへ加盟する加盟店の識別情報と加盟店の記識別情報に対応付けられた加盟店の位置情報とを含むフランチャイズ申込書を加盟店の端末装置から受信し、顧客の識別情報と顧客の識別情報に対応付けられた顧客の位置情報とを含む車検の予約を顧客の端末装置から受信し、車検の完了報告を車検を依頼した加盟店の端末装置から受信する第6のステップと、受付手段が、フランチャイズ申込書に含まれる加盟店の識別情報および加盟店の位置情報を検出することによってフランチャイズへ加盟する加盟店を受け付け、車検の予約に含まれる顧客の識別情報および顧客の位置情報を検出することによって車検の予約を受け付ける第6のステップと、検出手段が、顧客の位置情報と加盟店の位置情報とに基づいて顧客の位置に近い加盟店を検出する第7のステップと、送信手段が、構成8から構成11のいずれかに記載のプログラムを実行することによって実現される動作内容に従って車検を行うことを依頼する依頼書と、車検の予約とを検出された加盟店の端末装置へ送信する第8のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0035】
構成12によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、車検の予約を送信した顧客の近くに存在する加盟店に、構成8から構成11のいずれかに記載のプログラムを実行することによって実現される動作内容に従って車検を行うことを依頼する。
【0036】
従って、顧客がどこに居ても、顧客の時間を無駄にすることなく、顧客の同意を得た上で車検を行うことができる。
【0037】
(構成13)
構成12において、プログラムは、広告/宣伝手段が、構成8から構成11のいずれかに記載のプログラムを実行することによって実現される動作内容を広告/宣伝する第9のステップを更にコンピュータに実行させる。
【0038】
構成13によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、顧客は、構成8から構成11のいずれかに記載のプログラムを実行することによって実現される動作内容を容易に知ることができる。
【0039】
(構成14)
構成12または構成13において、プログラムは、集計手段が、一定期間における車検の実行件数を集計する第10のステップを更にコンピュータに実行させる。
【0040】
構成14によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、一定期間における車検の件数を容易に知ることができる。
【発明の効果】
【0041】
顧客の時間を無駄にすることなく、顧客の同意を得た上で車検を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0044】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による端末装置の概略図である。
図1を参照して、この発明の実施の形態1による端末装置10は、受付手段1と、入力手段2と、制御手段3と、表示手段4と、送信手段5と、受信手段6とを備える。
【0045】
端末装置10は、車両の車検を行う車検場において車検を行う際に顧客の時間を無駄にせずに顧客の同意を得た上で車検を実行できるようにするための端末装置である。そして、車検場には、ディーラーおよび販売店等の車検を行うことができる全ての店舗が含まれる。そして、後述するように、車検場に設置された端末装置、顧客の端末装置およびウェブサーバの間で通信網を用いて情報のやり取りを行うことによって、スムーズに進行する車検を「Web車検」と言う。
【0046】
受付手段1は、車検の法定項目と、車検を担当する車検場が独自に行う点検項目である独自項目とについて点検を行い、交換および/または修繕が必要になった箇所(部品または車の一部分)を撮影した動画MVを受け付ける。そして、受付手段1は、動画MVを受け付けると、その受け付けた動画MVを制御手段3へ出力する。
【0047】
また、受付手段1は、交換および/または修繕が必要になった箇所を交換および/または修繕するための費用を含む車検の費用の見積書SCHDを受け付け、その受け付けた見積書SCHDを制御手段3へ出力する。
【0048】
更に、受付手段1は、車検の完了報告FRPTを受け付け、その受け付けた車検の完了報告FRPTを制御手段3へ出力する。
【0049】
入力手段2は、端末装置10の外部からの入力(例えば、顧客の問い合わせに対する回答内容)を受け付け、その受け付けた入力を制御手段3へ出力する。なお、入力手段2は、どのような内容を入力として受け付けてもよい。
【0050】
制御手段3は、受付手段1から動画MV、見積書SCHDおよび完了報告FRPTを受け、入力手段2から入力を受け、受信手段6から顧客の問い合わせと、車検の開始を指示する指示書INSTとを受ける。そして、制御手段3は、例えば、FTP(file transfer protocol)を用いて動画MVをウェブサーバにアップする。
【0051】
また、制御手段3は、動画MVをウェブサーバにアップすると、動画MVにアクセスするためのURLと、見積書SCHDとを送信手段5へ出力する。
【0052】
更に、制御手段3は、顧客の問い合わせを受信手段6から受けると、顧客の問い合わせの内容を表示手段4に表示する。そして、制御手段3は、顧客の問い合わせに対する回答内容を入力手段2から受け、その受けた回答内容に基づいて顧客の問い合わせに対する回答書を作成する。そうすると、制御手段3は、その作成した回答書を送信手段5へ出力する。
【0053】
更に、制御手段3は、指示書INSTを受信手段6から受けると、その受けた指示書INSTを表示手段4に表示する。
【0054】
更に、制御手段3は、完了報告FRPTを受付手段1から受けると、その受けた完了報告FRPTを送信手段5へ出力する。
【0055】
表示手段4は、制御手段3から顧客の問い合わせの内容を受けると、その受けた顧客の問い合わせの内容を表示する。また、表示手段4は、指示書INSTを制御手段3から受けると、その受けた指示書INSTを表示する。
【0056】
送信手段5は、URLと見積書SCHDとを制御手段3から受けると、その受けたURLと見積書SCHDとを顧客の端末装置へ送信する。
【0057】
また、送信手段5は、完了報告FRPTを制御手段3から受けると、その受けた完了報告FRPTを顧客の端末装置へ送信する。
【0058】
受信手段6は、顧客の問い合わせを顧客の端末装置から受信し、その受信した顧客の問い合わせを制御手段3へ出力する。
【0059】
また、受信手段6は、指示書INSTを顧客の端末装置から受信し、その受信した指示書INSTを制御手段3へ出力する。
【0060】
図2は、見積書SCHDの概略図である。
図2を参照して、見積書SCHDは、法定項目と独自項目とについて、交換・修繕箇所と交換・修繕箇所の見積額とを対応付けた構成からなり、交換・修繕箇所の見積額の合計を含む。
図2においては、交換・修繕箇所の費用しか表示されていないが、実際には、交換・修繕箇所の費用に加え、車検に必要な費用も見積書SCHDに含まれる。
【0061】
図3および
図4は、それぞれ、車検の法定項目を示す第1および第2の概略図である。
図3および
図4を参照して、車検の法定項目は、34個の項目からなる。
図3および
図4において、各法定項目のかっこ内の記載は、点検内容を示す。また、かっこ内の記載がない法定項目については、点検内容が記載されている。例えば、1番目の法定項目は、ハンドルの操作具合を点検することが記載されている。
【0062】
1番目から6番目の法定項目は、車両の運転席において点検される。13番目から29番目の法定項目は、車両を回って点検される。30番目から34番目の法定項目は、テスタ等を用いて点検される。
【0063】
図5および
図6は、それぞれ、車検の独自項目を示す第1および第2の概略図である。
図5および
図6を参照して、車検の独自項目は、60個の項目からなる。このように、独自項目は、法定項目よりも多くの項目からなる。
図5および
図6において、各独自項目のかっこ内の記載は、点検内容を示す。
【0064】
51番目の独自項目であるCVT(Continuously Variable Transmission)・ATF(Automatic Transmission Fluid)は、例えば、エムケー精工のTF300Zという専用機を用いて行われるオイル交換である。このオイル交換は、専用機を用いなければ、できないものであるため、通常の車検においては、行われない。このオイル交換を行うことにより、無段変速機の自動切換えのレスポンスを向上できる。
【0065】
52番目の独自項目であるエアコンフレッシャーは、例えば、エムケー精工のAF4000Zという専用機を用いて行われるエアコンのオイル交換である。このオイル交換を行うことによって、エアコンの性能を向上できる。
【0066】
53番目の独自項目は、車内のオゾン臭の有無を点検し、オゾン臭が有る場合、オゾンを脱臭することである。そして、オゾンの脱臭には、例えば、オーニット株式会社の剛腕GWD−1000Fというオゾン脱臭機の専用機が用いられる。
【0067】
54番目の独自項目である車種に応じたテスタによる検査は、各車種の車両に蓄積されたデータを吸い上げ、その吸い上げたデータに基づいて車両の悪い箇所を発見する点検である。この点検に用いるテスタとして、各車種に応じた専用テスタが必要である。このように、51番目から54番目の独自項目は、専用機が必要な項目である。従って、独自項目は、専用機を用いた点検項目を含む。
【0068】
また、55番目のエンジンオイルの量・汚れの独自項目は、11番目の法定項目を補完する項目であり、64番目のバッテリ(専用テスタによる充電容量・始動容量の点検)の独自項目は、9番目の法定項目を補完する項目であり、97番目のタイヤ溝の左右残量の確認、98番目のタイヤ溝の異常摩耗の確認、および99番目のタイヤローテーションの有無の独自項目は、13番目の法定項目を補完する項目である。このように、独自項目は、法定項目の一部の項目を補完する項目を含む。
【0069】
この発明の実施の形態においては、独自項目は、次に示す構成(F1)〜(F3)の少なくとも1つを備える。
【0070】
(F1)独自項目は、法定項目よりも多くの点検項目を含む。
【0071】
(F2)独自項目は、専用機がなければ実施できない点検項目を含む。
【0072】
(F3)独自項目は、法定項目の一部の項目を補完する点検項目を含む。
【0073】
独自項目が構成F1を備えることにより、法定項目のみを点検する場合に比べ車両の性能を向上できる。また、独自項目が構成F2を備えることにより、他の車検場では不可能な項目について点検でき、必要に応じて、他の車検場では不可能な部品の交換および/または修繕を行うことができる。更に、独自項目が構成F3を備えることにより、法定項目の点検に対する信頼性を向上できる。
【0074】
車検の担当者は、
図3および
図4に示す法定項目と、
図5および
図6に示す独自項目とについて、交換・修繕が必要か否かを点検し、交換・修繕が必要な箇所を発見した場合、交換・修繕が必要な箇所を(撮影し、その撮影した動画MVを
図1に示す端末装置10の受付手段1に入力する。
【0075】
図7から
図9は、動画MVに含まれる1コマを示す図である。
図7は、エアコンリフレッシュの効果を表した画像であり、施工前は、7.4℃までしか冷えなかったものが、施工後は、3.6℃まで冷えるようになったことを示す。
図8および
図9は、それぞれ、車両説明用の動画のうち、車両のよくない状態を表した1コマである。そして、
図8は、エンジンオイルがオイルゲージに着かないほど減少していたこと示す。また、
図9は、足回りのゴムが劣化し、グリスが漏れてしまっていることを示す。いずれも、車検費用の見積りで費用の計上がなされている項目についての説明のための1場面である。
【0076】
図10は、
図1に示す端末装置10を備えた通信システムの概略図である。
図10を参照して、通信システム100は、端末装置10,30と、ウェブサーバ20とを備える。
【0077】
ウェブサーバ20は、端末装置10が設置される車検場が開設するサーバである。端末装置30は、顧客の端末装置であり、例えば、スマートフォンおよびパーソナルコンピュータ(PC)等からなる。
【0078】
端末装置10,30およびウェブサーバ20は、ネットワーク40に接続される。端末装置10の制御手段3は、交換・修繕が必要な箇所を撮影した動画MVを受付手段1から受けると、その受けた動画MVをネットワーク40を介してウェブサーバ20へアップする。
【0079】
また、端末装置10の制御手段3は、交換・修繕箇所の費用を含む見積書SCHDを受付手段1から受けると、ウェブサーバ20へアクセスするためのURLと見積書SCHDとを送信手段5へ出力し、送信手段5は、URLおよび見積書SCHDをネットワーク40を介して顧客の端末装置30へ送信する。
【0080】
顧客の端末装置30は、ネットワーク40を介してURLおよび見積書SCHDを受信する。そして、顧客の端末装置30は、その受信したURLを用いてウェブサーバ20へアクセスし、動画MVを閲覧する。この場合、顧客の端末装置30は、ストリーミングによって動画MVを再生して表示手段に表示するとともに見積書SCHDを表示手段に表示する。また、顧客の端末装置30は、動画MVをウェブサーバ20からダウンロードして再生し、その再生した動画MVを表示手段に表示するとともに見積書SCHDを表示手段に表示する。
【0081】
顧客は、自己の端末装置30に表示された動画および見積書SCHDを見て、交換・修繕が必要な箇所を確認するとともに交換・修繕箇所の費用を含む車検の費用を確認する。
【0082】
そして、顧客は、交換・修繕が必要な箇所および費用について問い合わせがある場合、問い合わせ内容を端末装置30に入力する。
【0083】
端末装置30は、問い合わせ内容を受け付け、その受け付けた問い合わせ内容をネットワーク40を介して端末装置10へ送信する。
【0084】
端末装置10の受信手段6は、ネットワーク40を介して端末装置30から問い合わせ内容を受信し、その受信した問い合わせ内容を制御手段3へ出力する。端末装置10の制御手段3は、受信手段6から受けた問い合わせ内容を表示手段4に表示する。
【0085】
そうすると、車検の担当者は、端末装置10の表示手段4に表示された問い合わせ内容を見て、顧客から問い合わせがあったことを認識し、問い合わせ内容に対する回答内容を入力手段2を介して端末装置10に入力する。
【0086】
端末装置10の制御手段3は、入力手段2を介して回答内容を受け、その受けた回答内容を含む回答書を作成し、その作成した回答書を送信手段5へ出力する。端末装置10の送信手段5は、回答書を制御手段3から受け、その受けた回答書をネットワーク40を介して顧客の端末装置30へ送信する。
【0087】
端末装置30は、ネットワーク40を介して回答書を受信し、その受信した回答書を表示手段に表示する。これによって、顧客は、問い合わせ内容に対する回答内容を見ることができる。
【0088】
上述した問い合わせ内容と回答内容とのやり取りが端末装置10と端末装置30との間で顧客が納得するまで行われる。そして、顧客は、最終的に、交換・修繕が必要な項目および車検の費用について納得すると、車検の開始を指示する指示書INSTを端末装置30に入力する。端末装置30は、入力された指示書INSTをネットワーク40を介して端末装置10へ送信する。
【0089】
端末装置10の受信手段6は、ネットワーク40を介して指示書INSTを受信し、その受信した指示書INSTを制御手段3へ出力し、制御手段3は、受信手段6から受けた指示書INSTを表示手段4に表示する。車検の担当者は、端末装置10の表示手段4に表示された指示書INSTを見て車検を開始する。
【0090】
なお、顧客は、回答書を見ても納得できない場合、交換および/または修繕が必要でないと考える点検項目を削除する削除指示INST_DLTを端末装置30に入力して端末装置10へ送信する。削除指示INST_DLTは、削除が必要な点検項目を含む。
【0091】
端末装置10は、削除指示INST_DLTを受信すると、その受信した削除指示INST_DLTを表示手段4に表示する。車検の担当者は、削除指示INST_DLTに含まれる点検項目を削除して見積書を作り直し、その作り直した見積書SCHD_REを受付手段1から端末装置10に入力する。そして、端末装置10は、見積書SCHD_REを端末装置30へ送信する。これによって、顧客は、納得した点検項目についてのみ、交換および/または修繕をして貰える。
【0092】
このように、端末装置10、ウェブサーバ20および端末装置30の間で上述したやり取りが行われ、顧客は、交換および/または修繕が必要な箇所および車検の見積内容に納得すると車検の開始を指示し、車検の担当者は、指示書INSTが端末装置10に表示されると、車検を開始する。
【0093】
図11は、
図1に示す端末装置10の動作を説明するためのフローチャートである。
図11を参照して、端末装置10の動作が開始されると、端末装置10の受付手段1は、車検の法定項目および独自項目について交換および/または修繕が必要な箇所を撮影した動画MVを受け付け(ステップS1)、その受け付けた動画MVを制御手段3へ出力する。
【0094】
また、受付手段1は、交換および/または修繕の費用を含めた車検の費用の見積書SCHDを受け付け(ステップS2)、その受け付けた見積書SCHDを制御手段3へ出力する。
【0095】
そして、制御手段3は、動画MVおよび見積書SCHDを受付手段1から受け、その受けた動画MVをネットワーク40を介してウェブサーバ20へアップする(ステップS3)。
【0096】
その後、制御手段3は、動画MVにアクセスするためのURLと、見積書SCHDとを送信手段5へ出力する。送信手段5は、URLおよび見積書SCHDを制御手段3から受け、その受けたURLおよび見積書SCHDをネットワーク40を介して顧客の端末装置30へ送信する(ステップS4)。
【0097】
そうすると、制御手段3は、受信手段6から問い合わせ内容を受けたか否かを判定することによって顧客からの問い合わせが有るか否かを判定する(ステップS5)。
【0098】
ステップS5において、顧客からの問い合わせが有ると判定されたとき、制御手段3は、顧客からの問い合わせ内容を表示手段4に表示する(ステップS6)。
【0099】
その後、制御手段3は、入力手段2を介して問い合わせに対する回答内容を受け、その受けた回答内容を含む回答書を作成して送信手段5へ出力する。送信手段5は、回答書を制御手段3から受け、その受けた回答書をネットワーク40を介して顧客の端末装置30へ送信する(ステップS7)。
【0100】
その後、一連の動作は、ステップS5へ移行し、ステップS5において、顧客からの問い合わせが無いと判定されるまで、ステップS5〜ステップS7が繰り返し実行される。
【0101】
そして、ステップS5において、顧客からの問い合わせが無いと判定されると、制御手段3は、指示書INSTを受信手段6から受けたか否かを判定することによって車検の作業指示が有るか否かを判定する(ステップS8)。
【0102】
ステップS8において、車検の作業指示が有ると判定されると、制御手段3は、指示書INSTを表示手段4に表示する(ステップS9)。車検の担当者は、指示書INSTが端末装置10の表示手段4に表示されたのを見て、車検を開始する。
【0103】
その後、受付手段1は、車検の完了報告FRPTを受け付け、その受け付けた車検の完了報告FRPTを制御手段3へ出力する。制御手段3は、車検の完了報告FRPTを受付手段1から受けると、その受けた車検の完了報告FRPTを送信手段5へ出力し、送信手段5は、制御手段3から受けた車検の完了報告FRPTをネットワーク40を介して顧客の端末装置30へ送信する(ステップS10)。これによって、端末装置10の動作が終了する。
【0104】
図12は、
図1に示す端末装置10の動作を説明するための別のフローチャートである。
図12に示すフローチャートは、
図11に示すフローチャートのステップS9とステップS10との間にステップS11,S12を追加したものであり、その他は、
図11に示すフローチャートと同じである。
【0105】
図12を参照して、端末装置10の動作が開始されると、上述したステップS1〜ステップS9が順次実行される。そして、ステップS9の後、端末装置10の受付手段1は、車検中の作業を撮影した動画MV_ISPを受け付け、その受け付けた動画MV_ISPを制御手段3へ出力する。
【0106】
制御手段3は、動画MV_ISPを受付手段1から受け、その受けた動画MV_ISPをネットワーク40を介してウェブサーバ20にアップする(ステップS11)。
【0107】
その後、制御手段3は、動画MV_ISPをウェブサーバ20にアップしたことを示す信号S
MV_ISPを生成して送信手段5へ出力し、送信手段5は、制御手段3から受けた信号S
MV_ISPをネットワーク40を介して顧客の端末装置30へ送信する(ステップS12)。
【0108】
引き続いて、上述したステップS10が実行され、端末装置10の動作が終了する。
【0109】
なお、ステップS12において、信号S
MV_ISPが顧客の端末装置30へ送信されると、端末装置30は、信号S
MV_ISPを受信し、その受信した信号S
MV_ISPに応じてウェブサーバ20へアクセスし、動画MV_ISPを閲覧する。この場合、端末装置30は、ウェブサーバ20へアクセスするためのURLをステップS4の実行によって既に受信しているため、そのURLを用いてウェブサーバ20へアクセスすることができる。そして、端末装置30は、上述した動画MVの閲覧方法と同じ閲覧方法によって動画MV_ISPを再生して表示手段に表示する。これによって、顧客は、承諾した内容に従って車検が行われていることを確認することができる。
【0110】
なお、制御手段3は、
図11のステップS4において、顧客の車両のナンバープレートに記載されたナンバーと顧客の登録電話番号とによって動画MVを暗号化し、その暗号化した暗号化動画MV_encryをウェブサーバ20へアップするようにしてもよい。この場合、制御手段3は、顧客の識別情報IDと、ナンバーと、登録電話番号とを対応付けて予め保持している。
【0111】
暗号化の具体例としては、次のものが想定される。
図13は、暗号鍵を示す図である。車両のナンバーをn
1n
2n
3n
4とし、登録電話番号をd
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11とする。
図13を参照して、暗号鍵は、ナンバーn
1n
2n
3n
4と登録電話番号d
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11とを一連に配列した数値列n
1n
2n
3n
4d
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11または数値列d
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11n
1n
2n
3n
4であってもよい(
図13のI,II参照)。
【0112】
また、暗号鍵は、ナンバーn
1n
2n
3n
4の各数字を登録電話番号d
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11の数値列に一定間隔で挿入した数値列d
1d
2n
1d
3d
4n
2d
5d
6n
3d
7d
8n
4d
9d
10d
11であってもよい(
図13のIII参照)。
【0113】
更に、暗号鍵は、ナンバーn
1n
2n
3n
4の各数字を登録電話番号d
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11の数値列の任意の位置に挿入した数値列d
1n
1d
2d
3n
2d
4d
5d
6n
3d
7d
8d
9d
10n
4d
11であってもよい(
図13のIV参照)。
【0114】
更に、暗号鍵は、車両のナンバーと登録電話番号との排他的論理和であってもよい(
図13のV参照)。車両のナンバーと登録電話番号との排他的論理和は、車両のナンバーの桁数を登録電話番号の桁数に一致させて排他的論理和を演算したものであってもよく(
図13のV−1,V−2参照)、登録電話番号の桁数を車両のナンバーの桁数に一致させて排他的論理和を演算したものであってもよい(
図13のV−3参照)。
【0115】
車両のナンバーの桁数を登録電話番号の桁数に一致させる場合、車両のナンバーにz
1=z
2=z
3=z
4=z
5=z
6=z
7=0を追加する。そして、n
1n
2n
3n
4z
1z
2z
3z
4z
5z
6z
7の数値列とd
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11の数値列との排他的論理和を演算する(
図13のV−1参照)。また、n
1n
2n
3n
4の各々をz
1z
2z
3z
4z
5z
6z
7の任意の位置に挿入したn
1z
1n
2z
2z
3n
3z
4z
5z
6n
4z
7の数値列とd
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11の数値列との排他的論理和を演算する(
図13のV−2参照)。
【0116】
登録電話番号の桁数を車両のナンバーの桁数に一致させる場合、d
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11の数値列から任意の4個の数値(例えば、d
1d
2d
3d
4)を選択し、その選択した4個の数値(例えば、d
1d
2d
3d
4)の数値列とn
1n
2n
3n
4の数値列との排他的論理和を演算する(
図13のV−3参照)。
【0117】
なお、排他的論理和の演算においては、対応する2つの数値の排他的論理和が演算される。例えば、n
1n
2n
3n
4z
1z
2z
3z
4z
5z
6z
7の数値列とd
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11の数値列との排他的論理和を演算する場合、n
1とd
1との排他的論理和、n
2とd
2との排他的論理和、n
3とd
3との排他的論理和、n
4とd
4との排他的論理和、z
1とd
5との排他的論理和、z
2とd
6との排他的論理和、z
3とd
7との排他的論理和、z
4とd
8との排他的論理和、z
5とd
9との排他的論理和、z
6とd
10との排他的論理和、およびz
7とd
11との排他的論理和が演算される。その他の2つの数値列の排他的論理和が演算される場合も同様である。
【0118】
更に、暗号鍵は、車両のナンバーn
1n
2n
3n
4と登録電話番号d
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11とを四則演算した演算結果であってもよい。四則演算のうち、除算を行う場合、桁数の大きい方を桁数の小さい方で除算した除算結果を整数化したものを暗号鍵として用いる、また、四則演算のうち、減算を行う場合、減算結果の絶対値を暗号鍵として用いる。
【0119】
端末装置10の制御手段3は、上述した暗号鍵のいずれかを用いて動画MVを暗号化し、その暗号化した暗号化動画MV_encryをウェブサーバ20へアップする。
【0120】
なお、動画MVを暗号鍵によって暗号化する場合、端末装置10および端末装置30は、車両のナンバーおよび登録電話番号に基づいて暗号鍵を生成する方法を予め保持している。
【0121】
図12に示すフローチャートに従って端末装置10の動作が実行される場合、制御手段3は、ステップS4およびステップS11の少なくとも1つにおいて、動画MVおよび動画MV_ISPの少なくとも1つを暗号鍵によって暗号化して暗号化動画(暗号化動画MV_encryおよび暗号化動画MV_ISP_encryの少なくとも1つ)をウェブサーバ20にアップしてもよい。
【0122】
なお、車両のナンバーと登録電話番号とは、「顧客と顧客の車両とを一義的に対応付ける情報」である。車両のナンバーは、車両を特定する数値列であり、登録電話番号は、顧客を特定する数値列であるので、車両のナンバーと登録電話番号とは、顧客と顧客の車両とを一義的に対応付ける情報になるからである。従って、上述した各種の暗号鍵によって動画MVおよび/または動画MV_ISPを暗号化することは、動画MVおよび/または動画MV_ISPを「顧客と顧客の車両とを一義的に対応付ける情報」によって暗号化することに相当する。
【0123】
図14は、スマート記録簿の概略図である。
図14を参照して、スマート記録簿は、前回の整備内容および画像(動画または静止画)と、次回点検時期および次回点検時の交換推奨項目と、過去の整備記録とを含む。
【0124】
前回の整備内容は、例えば、車検または定期点検が終了したときの車検または定期点検で整備した内容である。また、画像は、車検または定期点検中の作業を撮影した画像である。
【0125】
次回点検時期は、前回の整備を行った時から起算した次回の点検時期であり、次回点検時の交換推奨項目は、前回の整備を行った結果、次回の点検時に交換することを推奨する項目である。過去の整備記録は、前回の整備以前の整備記録である。
【0126】
端末装置10の制御手段3は、車検または定期点検が終了するごとに、車検または定期点検における整備内容および画像(動画または静止画)と、次回点検時期および次回点検時の交換推奨項目とを受付手段1から受ける。そして、制御手段3は、その受けた車検または定期点検における整備内容および画像(動画または静止画)を前回の整備内容および画像(動画または静止画)としてスマート記録簿に格納し、次回点検時期および次回点検時の交換推奨項目をスマート記録簿に格納する。車両の最初の車検または定期点検が行われたときは、スマート記録簿は、前回の整備内容および画像(動画または静止画)と、次回点検時期および次回点検時の交換推奨項目とを含むだけである。従って、制御手段3は、前回の整備内容および画像(動画または静止画)と、次回点検時期および次回点検時の交換推奨項目とを含むスマート記録簿を作成し、その作成したスマート記録簿をネットワーク40を介してウェブサーバ20にアップする。なお、制御手段3は、上述した暗号鍵によってスマート記録簿を暗号化し、その暗号化したスマート記録簿をウェブサーバ20にアップしてもよい。
【0127】
車検または定期点検が複数回行われたとき、制御手段3は、前回の整備内容および画像(動画または静止画)を過去の整備記録としてスマート記録簿に格納し、車検または定期点検時の整備内容および画像を前回の整備内容および画像(動画または静止画)としてスマート記録簿に格納してスマート記録簿を作成する。そして、制御手段3は、その作成したスマート記録簿をネットワーク40を介してウェブサーバ20にアップする。
【0128】
顧客の端末装置30は、URLを用いてウェブサーバ20にアクセスし、車両のナンバーn
1n
2n
3n
4と登録電話番号d
1d
2d
3d
4d
5d
6d
7d
8d
9d
10d
11とを入力してログインし、スマート記録簿を閲覧できる。
【0129】
図15は、
図1に示す端末装置10の動作を説明するための更に別のフローチャートである。
図15に示すフローチャートは、
図11に示すフローチャートにステップS13〜ステップS15を追加したものであり、その他は、
図11に示すフローチャートと同じである。
【0130】
図15を参照して、端末装置10の動作が開始されると、上述したステップS1〜ステップS10が順次実行される。そして、ステップS10の後、端末装置10の制御手段3は、スマート記録簿を作成し、その作成したスマート記録簿をネットワーク40を介してウェブサーバ20にアップする(ステップS13)。
【0131】
その後、制御手段3は、スマート記録簿の次回点検時期を参照して点検案内時期であると判定すると(ステップS14)、点検案内を作成して送信手段5へ出力し、送信手段5は、点検案内をネットワーク40を介して顧客の端末装置30へ送信する(ステップS15)。この場合、端末装置10は、シーズンに合わせて推奨するメンテナンス項目等を点検案内とともに顧客の端末装置30へ送信してもよい。そして、ステップS15の後、端末装置10の動作が終了する。
【0132】
端末装置10が
図15に示すフローチャートに従って動作を実行することによって、顧客は、自己の車両の点検履歴を参照することができ、次回の点検時期および交換が必要な項目を事前に知ることができる。
【0133】
実施の形態1においては、端末装置10は、
図12に示すフローチャートのステップS10の後に
図15に示すステップS13〜ステップS15を追加したフローチャートに従って動作を実行してもよい。これによって、顧客は、自己の車両の点検履歴を参照することができ、次回の点検時期および交換が必要な項目を事前に知ることができる。
【0134】
なお、端末装置10の動作は、ソフトウェアによって実行されてもよい。この場合、端末装置10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を備える。
【0135】
ROMは、
図11に示すステップS1〜ステップS10を備えるプログラムProg_A、
図12に示すステップS1〜ステップS12を備えるプログラムProg_B、
図15に示すステップS1〜ステップS10,S13〜S15を備えるプログラムProg_Cおよび
図12に示すステップS1〜ステップS12と
図15に示すステップS13〜ステップS15とを備えるプログラムProg_Dのいずれかを記憶する。
【0136】
そして、CPUは、ROMに記憶されたプログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを読み出して実行し、Web車検を行う。RAMは、見積書SCHDおよび動画MV,MV_ISP等を一時的に記憶する。
【0137】
従って、プログラムProg_A〜Prog_Dは、Web車検をコンピュータ(CPU)に実行させるためのプログラムである。
【0138】
また、プログラムProg_A〜Prog_Dは、CDおよびDVD等の記録媒体に記録されて流通されてもよい。この場合、コンピュータ(CPU)は、記録媒体からプログラム(プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれか)を読み出して実行し、Web車検を行う。従って、プログラム(プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれか)を記録したCD,DVD等は、プログラム(プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれか)を記録したコンピュータ(CPU)読み取り可能な記録媒体である。
【0139】
上記においては、端末装置10は、交換・修繕が必要な箇所を撮影した動画MVを受け付けると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、端末装置10は、交換・修繕が必要な箇所を撮影する撮影器を備えていてもよい。
【0140】
また、実施の形態1においては、交換・修繕が必要な箇所を撮影したものは、動画MVに限らず、静止画STIであってもよく、一般的には、画像であればよい。車検中の作業を撮影したものについても同様である。従って、端末装置10の制御手段3は、交換・修繕が必要な箇所を撮影した画像および/または車検中の作業を撮影した画像をウェブサーバ20にアップする。
【0141】
[実施の形態2]
図16は、実施の形態2による車検管理装置の概略図である。
図16を参照して、実施の形態2による車検管理装置110は、受信手段101と、制御手段102と、記憶手段103と、送信手段104とを備える。
【0142】
車検管理装置110は、実施の形態1において説明したWeb車検をフランチャイズ展開するためのものであり、フランチャイズへの加盟店に設置された端末装置とネットワークを介して通信を行う。
【0143】
受信手段101は、加盟店の識別情報ID_STRと、加盟店の位置情報PS_STRとを含むフランチャイズへの加盟申込書(「フランチャイズ申込書」とも言う。)を受信し、その受信したフランチャイズへの加盟申込書を制御手段102へ出力する。
【0144】
また、受信手段101は、顧客の識別情報ID_CLIと、顧客の位置情報PS_CLIとを含むWeb車検の予約を受信し、その受信したWeb車検の予約を制御手段102へ出力する。
【0145】
更に、受信手段101は、Web車検の完了報告FRPTを加盟店の端末装置から受信し、その受信したWeb車検の完了報告FRPTを制御手段102へ出力する。
【0146】
制御手段102は、フランチャイズへの加盟申込書およびWeb車検の予約を受信手段101から受ける。そして、制御手段102は、フランチャイズへの加盟申込書から加盟店の識別情報ID_STRと位置情報PS_STRとを検出し、その検出した加盟店の識別情報ID_STRおよび位置情報PS_STRを相互に対応付けて記憶手段103に記憶する。なお、制御手段102は、加盟店の識別情報ID_STRと位置情報PS_STRとを検出することによってフランチャイズへ加盟する加盟店を受け付ける。
【0147】
制御手段102は、Web車検の予約を受信手段101から受けると、Web車検の予約から顧客の識別情報ID_CLIと位置情報PS_CLIとを検出し、その検出した顧客の識別情報ID_CLIおよび位置情報PS_CLIを相互に対応付けて記憶手段103に記憶する。なお、制御手段102は、顧客の識別情報ID_CLIと位置情報PS_CLIとを検出することによって車検の予約を受け付ける。
【0148】
そして、制御手段103は、顧客の位置情報PS_CLIと記憶手段103に記憶された複数の加盟店の位置情報PS_STRとに基づいて、顧客の位置に最も近い加盟店を検出する。その後、制御手段103は、その検出した加盟店の識別情報ID_STRと、Web車検の予約と、実施の形態1において説明したWeb車検を行うことを依頼する依頼書とを送信手段104へ出力する。この場合、制御手段102は、検出した加盟店が初めてWeb車検を行う場合、実施の形態1におけるプログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを記憶手段103から読み出し、その読み出したプログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを依頼書とともに送信手段104へ出力する。
【0149】
更に、制御手段102は、Web車検の完了報告FRPTを受信手段101から受け、その受けたWeb車検の完了報告FRPTを時刻情報に対応付けて記憶手段103に記憶する。
【0150】
更に、制御手段102は、Web車検の広告及び宣伝をネットワークを介してホームページに掲載する。
【0151】
更に、制御手段102は、記憶手段103に記憶されたWeb車検の完了報告FRPTの個数をカウントすることによって一定期間(例えば、1カ月)におけるWeb車検の実行件数を集計する。
【0152】
記憶手段103は、プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを記憶する。また、記憶手段103は、加盟店の識別情報ID_STRおよび位置情報PS_STRを相互に対応付けて記憶する。更に、記憶手段103は、顧客の識別情報ID_CLIおよび位置情報PS_CLIを相互に対応付けて記憶する。更に、記憶手段103は、Web車検の完了報告FRPTを時刻情報に対応付けて記憶する。
【0153】
送信手段104は、加盟店の識別情報ID_STRと、Web車検の予約と、Web車検を行うことを依頼する依頼書とを制御手段102から受け、その受けたWeb車検の予約と、Web車検を行うことを依頼する依頼書とを識別情報ID_STRによって示される加盟店の端末装置へ送信する。この場合、送信手段104は、プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを依頼書とともに制御手段102から受けた場合、プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを依頼書とともに加盟店の端末装置へ送信する。
【0154】
図17は、加盟店の管理表の概略図である。
図17を参照して、管理表TBL−1は、加盟店ID(加盟店の識別情報)と位置情報とを含む。加盟店IDおよび位置情報は、相互に対応付けられる。加盟店IDは、S_ID1,S_ID2,・・・,S_IDj(jは正の整数)からなる。位置情報は、[x
s1,y
s1],[x
s2,y
s2],・・・,[x
sj,y
sj]からなる。記憶手段103は、加盟店ID(加盟店の識別情報)と位置情報とを管理表TBL−1の形式で相互に対応付けて記憶する。
【0155】
図18は、顧客の管理表の概略図である。
図18を参照して、管理表TBL−2は、顧客ID(顧客の識別情報)と位置情報とを含む。顧客IDおよび位置情報は、相互に対応付けられる。顧客IDは、C_ID1,C_ID2,・・・,C_IDk(kは正の整数)からなる。位置情報は、[x
c1,y
c1],[x
c2,y
c2],・・・,[x
ck,y
ck]からなる。記憶手段103は、顧客ID(顧客の識別情報)と位置情報とを管理表TBL−2の形式で相互に対応付けて記憶する。
【0156】
制御手段102は、Web車検の予約を受信手段101から受けると、記憶手段103に記憶されている管理表TBL−2を参照して、Web車検の予約を送信した顧客の顧客ID(C_IDk)に対応する位置情報[x
ck,y
ck]を検出する。そして、制御手段102は、記憶手段103に記憶されている管理表TBL−1を参照して、位置情報[x
ck,y
ck]によって示される位置に最も近い位置を示す位置情報[x
sj,y
sj]と位置情報[x
sj,y
sj]に対応付けられた加盟店ID(S_IDj)とを管理表TBL−1から検出する。
【0157】
図19は、Web車検の完了報告の管理表の概略図である。
図19を参照して、管理表TBL−3は、時刻と完了報告とを含む。時刻および完了報告は、相互に対応付けられる。
【0158】
時刻は、t1,t2,・・・,tm(mは、正の整数)からなる。t1,t2,・・・,tmの各々は、YYYY/MM/DD/HH/MM/SS(年/月/日/時/分/秒)のフォーマットで表される。完了報告は、FRPT1,FRPT2,・・・,FRPTmからなる。FRPT1,FRPT2,・・・,FRPTmの各々は、任意のフォーマットで表され、Web車検が完了したことを示す文章を含む。
【0159】
制御手段102は、記憶手段103に記憶された管理表TBL−3を参照して、一定期間における完了報告FRPTmの個数をカウントすることによって、一定期間におけるWeb車検の実行件数を集計する。
【0160】
なお、管理表TBL−3は、完了報告FRPTmに対応付けて、Web車検を担当した加盟店の識別情報と位置情報とを更に含んでいてもよい。この場合、制御手段102は、期間を設定せずに、Web車検を担当した加盟店の位置情報に基づいて、各地域のWeb車検の実行件数を集計してもよく、時刻およびWeb車検を担当した加盟店の位置情報に基づいて、一定期間における各地域のWeb車検の実行件数を集計してもよい。
【0161】
期間を設定せずにWeb車検の実行件数を集計した場合、Web車検が展開できていない地域を抽出し、その抽出した地域の顧客にWeb車検を受け入れて貰えるようなサービスを実行する。これによって、その抽出した地域におけるWeb車検の広告及び宣伝を強化できる。
【0162】
一定期間ごとにWeb車検の実行件数を集計した場合、制御手段102は、Web車検の実行件数が時期によって変動するか否かを解析し、Web車検の実行件数が時期によって変動している場合、Web車検の実行件数が減少している時期に、他の時期には無い新たなサービスを実行する。これによって、実行件数が減少する時期におけるWeb車検の広告及び宣伝を強化できる。
【0163】
図20は、
図16に示す車検管理装置110の動作を説明するためのフローチャートである。
【0164】
図20を参照して、車検管理装置110の動作が開始されると、車検管理装置110の受信手段101は、フランチャイズへの加盟店の識別情報と位置情報とを含むフランチャイズへの加盟申込書を加盟店の端末措置から受信し(ステップS21)、その受信した加盟申込書を制御手段102へ出力する。
【0165】
制御手段102は、加盟申込書を受信手段101から受け、その受けた加盟申込書から加盟店の識別情報と位置情報とを検出し、その検出した加盟店の識別情報と位置情報とを相互に対応付けて記憶手段103に記憶する(ステップS22)。
【0166】
そして、制御手段102は、Web車検の広告及び宣伝をネットワークを介してホームページに掲載することによって、Web車検を広告及び宣伝する(ステップS23)。この場合、制御手段102は、例えば、「お客様に最も近い車検場で、お客様に納得頂いた内容で車検ができます。」の広告をホームページに掲載する。
【0167】
その後、受信手段101は、顧客の識別情報と位置情報とを含むWeb車検の予約を顧客の端末装置から受信し(ステップS24)、その受信したWeb車検の予約を制御手段102へ出力する。
【0168】
制御手段102は、Web車検の予約を受信手段101から受け、その受けたWeb車検の予約から顧客の識別情報と位置情報とを検出し、その検出した顧客の識別情報と位置情報とを相互に対応付けて記憶手段103に記憶する(ステップS25)。
【0169】
そして、制御手段102は、顧客の位置情報に基づいて、上述した方法によって、顧客の位置に近い加盟店を検出する(ステップS26)。
【0170】
その後、制御手段102は、その検出した加盟店の識別情報とWeb車検の予約とWeb車検の依頼書とを送信手段104へ出力し、送信手段104は、加盟店の識別情報とWeb車検の予約とWeb車検の依頼書とを制御手段102から受け、その受けた加盟店の識別情報に基づいて、検出した加盟店の端末装置へWeb車検の予約とWeb車検の依頼書とを送信する(ステップS27)。なお、Web車検の予約およびWeb車検の依頼書が初めての加盟店へ送信される場合、制御手段102は、プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを依頼書とともに送信手段104へ出力し、送信手段104は、プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを依頼書とともに加盟店の端末装置へ送信する。即ち、送信手段104は、Web車検の予約、Web車検の依頼書およびプログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを加盟店の端末装置へ送信する。これによって、加盟店の端末装置は、プログラムProg_A〜Prog_DのいずれかをインストールしてWeb車検を実行できる。
【0171】
ステップS27の後、受信手段101は、Web車検の完了報告を受信し(ステップS28)、その受信したWeb車検の完了報告を制御手段102へ出力する。
【0172】
制御手段102は、Web車検の完了報告を受信手段101から受け、Web車検の完了報告を受けたときの時刻を検出し、その検出した時刻に対応付けてWeb車検の完了報告を記憶手段103に記憶する(ステップS29)。
【0173】
そして、制御手段102は、記憶手段103に記憶された管理表TBL−3を参照して、上述した方法によって、Web車検の実行件数を集計する(ステップS30)。この場合、制御手段102は、一定期間におけるWeb車検の実行件数を集計してもよく、期間を設定せずにWeb車検の実行件数を集計してもよく、一定期間における各地域のWeb車検の実行件数を集計してもよい。これによって、車検管理装置110の動作が終了する。
【0174】
なお、車検管理装置110の動作は、ソフトウェアによって実行されてもよい。この場合、車検管理装置110は、CPU、ROMおよびRAMを備える。
【0175】
ROMは、
図20に示すステップS21〜ステップS30を備えるプログラムProg_Eを記憶する。
【0176】
そして、CPUは、ROMに記憶されたプログラムProg_Eを読み出して実行し、Web車検のフランチャイズ展開を実行する。RAMは、管理表TBL−1,TBL−2,TBL3およびWeb車検の実行件数等を記憶する。
【0177】
従って、プログラムProg_Eは、Web車検のフランチャイズ展開をコンピュータ(CPU)に実行させるためのプログラムである。
【0178】
図21は、Web車検をフランチャイズ展開するときの通信システムの概略図である。
図21を参照して、通信システム200は、車検管理装置110と、端末装置121〜124と、端末装置131,132とを備える。
【0179】
端末装置121〜124は、フランチャイズへの加盟店の端末装置である。端末装置131,132は、顧客の端末装置である。
【0180】
車検管理装置110、端末装置121〜124および端末装置131,132は、ネットワーク140を介して相互に通信可能に接続される。
【0181】
端末装置121〜124は、実施の形態1において説明したWeb車検を実行するための端末装置であり、47都道府県の任意の場所に配置される。そして、端末装置121〜124の各々は、例えば、パーソナルコンピュータからなる。端末装置131,132は、携帯電話およびパーソナルコンピュータ等からなる。
【0182】
端末装置121〜124の各々は、上述したフランチャイズへの加盟申込書をネットワーク140を介して車検管理装置110へ送信する。
【0183】
顧客は、車検管理装置110がホームページに掲載したWeb車検の広告及び宣伝を見て、自己の端末装置(端末装置131,132のいずれか)を用いてWeb車検の予約をネットワーク140を介して車検管理装置110へ送信する。
【0184】
端末装置121〜124の各々は、上述したWeb車検の予約とWeb車検の依頼書とをネットワーク140を介して受信する。なお、端末装置121〜124の各々は、初めてWeb車検を行う場合、Web車検の予約、Web車検の依頼書、およびプログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを受信する。そして、端末装置121〜124の各々は、その受信したプログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかをインストールする。
【0185】
端末装置121〜124の各々は、Web車検の予約とWeb車検の依頼書とを受信すると、プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかを実行し、Web車検の予約に含まれる顧客の識別情報に基づいて、Web車検の予約をした顧客の端末装置(端末装置121〜124の各々に近い位置に存在する顧客の端末装置であり、端末装置131,132のいずれか)へWeb車検を受け付けたことを送信する。そして、端末装置121〜124の各々は、顧客の端末装置(端末装置131,132のいずれか)との間で通信を行い、実施の形態1において説明したWeb車検を実行する。
【0186】
その後、端末装置121〜124の各々は、Web車検を完了すると、Web車検の完了報告FRPTをネットワーク140を介して車検管理装置110へ送信する。
【0187】
このように、通信システム200を用いれば、日本国内に存在する車検場と顧客とを対象として、顧客に近い位置に存在する車検場でWeb車検を実行することができる。その結果、顧客は、日本国内のどこに居ても、自己の時間を無駄にすることなく、納得した内容で車検を受けることができる。例えば、顧客は、Web車検のために車両を車検場へ持ち込んだ後は、端末装置(端末装置131,132のいずれか)を持参していれば、どこに居ても(日本国以外の国に居ても)、Web車検を実行する加盟店の端末装置(端末装置121〜124のいずれか)と情報をやり取りできる。
【0188】
なお、
図21においては、加盟店の端末装置は、4個の端末装置121〜124からなり、顧客の端末装置は、2個の端末装置131,132からなると説明したが、実施の形態2においては、これに限らず、加盟店の端末装置は、複数の端末装置からなり、顧客の端末装置は、少なくとも1つの端末装置からなっていればよい。加盟店の端末装置が1個の端末装置からなる場合、顧客の位置に近い加盟店は、1個に限られるので、「顧客の位置に近い加盟店を検出する」との趣旨に反する。従って、加盟店の端末装置は、少なくとも2つ、即ち、複数の端末装置からなっていればよい。一方、顧客の端末装置は、1個からなっていても、「顧客の位置に近い加盟店を検出する」との趣旨に反することは無い。従って、顧客の端末装置は、少なくとも1つの端末装置からなっていればよい。
【0189】
また、車検管理装置110は、1つの都道府県または1つの市町村を対象として、上述したWeb車検のフランチャイズ展開を行ってもよい。
【0190】
更に、車検管理装置110は、複数の都道府県または複数の市町村を対象として、上述したWeb車検のフランチャイズ展開を行ってもよい。
【0191】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【解決手段】端末装置10は、制御手段3と表示手段4と送信手段5と受信手段6とを備える。制御手段3は、車検の法定項目と独自項目とについて交換および/または修繕が必要な箇所を撮影した画像をウェブ上にアップする。また、制御手段3は、入力された回答内容に基づいて回答書を作成する。送信手段5は、画像にアクセスするためのURL、交換および/または修繕の費用を含めた車検の費用の見積書、顧客からの問い合わせに対する回答書、および車検の完了報告を顧客の端末装置へ送信する。受信手段6は、車検の開始を指示する指示書を顧客の端末装置から受信する。表示手段4は、顧客からの問い合わせの内容および指示書を表示する。