(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ネットワーク情報は、前記N個のアクセスポイントの各々について、無線アクセス技術の種類と、ネットワーク負荷と、のうちの少なくとも1つを示す、請求項1に記載の方法。
前記アクセスポイントの再利用対の集合内の複数のアクセスポイントの再利用対が同じ最小重み係数合計を共有するとき、前記複数のアクセスポイントの再利用対からアクセスポイントの再利用対を選択するステップは、
前記複数のアクセスポイントの再利用対からアクセスポイントの再利用対をランダムに選択するステップ、
を有する、請求項4に記載の方法。
前記アクセスポイントの再利用対の集合内の複数のアクセスポイントの再利用対が同じ最小重み係数合計を共有するとき、前記複数のアクセスポイントの再利用対からアクセスポイントの再利用対を選択する命令は、
前記複数のアクセスポイントの再利用対からアクセスポイントの再利用対をランダムに選択する命令、
を有する、請求項11に記載の管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
スペクトルは、無線搬送波の重要な物資である。特に、モバイル装置の急増及びデータトラックの指数関数的成長に伴い、スペクトルの需要が伸びている。
【0010】
しかしながら、新しい追加スペクトルは、小さすぎ、現在割り当てられたスペクトルの再構成のためのコスト及びスケジュールでは遅すぎる。一方では、各ネットワークは、全ての利用可能リソースにアクセスすることが望ましい。他方では、同じリソースが互いに近傍にある特定のネットワークに割り当てられると、高レベルの輻輳が生じ、したがって性能劣化をもたらす。利用可能スペクトルの益々の不足、それと共に未認可帯域(例えば、ISM対域内のWi−Fiネットワーク及び/又はTV対域内の空白チャネル)若しくはスモールセル(例えば、LTE技術に基づく)へのデータトラフィックのオフロードへの益々の依存は、干渉を回避しながらスペクトル利用を増大するために、効率的なチャネル配置を要求する。
【0011】
従来のグラフ着色アルゴリズムは、多くのアプリケーション(例えば、無線ネットワークにおけるチャネル配置)でリソース割り当てのために用いられている。通常、無線ネットワークは、ノードにより表されるネットワークを有し、ノードの対の間のエッジが該ノードの対により表されるネットワークが干渉することを示すグラフとして表現できる。各チャネルは、ノードの色(又はパターン)により表され、ノード当たりのエッジ数は「ノード階級」として表される。欲張りグラフ着色アルゴリズムと称される特定のアルゴリズムは、特定順序のノードを検討し、該順序に基づき選択された各ノードに、近隣ネットワークにより用いられていない最小利用可能色を配置する。特定の場合には、所望により又は必要に応じて、未使用の色が追加されても良い。結果として生じる着色の品質は、使用される色の数の観点から、用いられる順序付けの種類に依存し得る。順序付けのある種類は、最小色数(グラフの「彩色数」としても知られる)を有する欲張り着色をもたらし得る。しかしながら、最適グラフ着色は、計算上困難である。また、欲張りグラフ着色アルゴリズムは、所与の順序の任意の品質に限られてしまい、異なる種類の順序付け経験則が用いられている。知られている欲張りグラフ着色アルゴリズムは、(十分な色が存在すると仮定して)直交配置を達成できる。このようなアルゴリズムは、利用可能チャネルの利用を増大できない。
【0012】
本願明細書に更に詳細に記載するように、可能な限り多くのネットワーク内でチャネルを再利用しながら、利用可能チャネルの公平な分け前を各ネットワークに割り当てる反復的公平チャネル配置アルゴリズムが開示される。本願明細書に開示の反復的公平チャネル配置アルゴリズムは、可能なときは常に、1より多いチャネルを各ネットワークに割り当てることによりスペクトル利用を増大するために、チャネルを集約/結合する種々の既存の及び/又は新規な無線アクセス技術の能力を十分に生かすことができる。
【0013】
以下の説明では、開示の主題の議論を容易にするために例として詳細事項が説明される。しかしながら、当業者には、開示の実施形態が例示であること及び全ての可能な実施形態を網羅するものではないことが明らかである。
【0014】
特定の実施形態及びそれらの利点は、
図1乃至
図6Bを参照することにより良好に理解される。図中の同様の番号は同様の及び対応する部分を示すために用いられている。
【0015】
図を参照すると、
図1は、本開示の特定の実施形態による、反復的公平チャネル配置のためのネットワーク100の一実施形態の選択された要素を示すブロック図である。幾つかの実施形態では、ネットワーク100は、無線ネットワーク102、ユーザ機器104、及び無線ネットワーク102に通信可能に結合される管理システム200を有しても良い。
図1に示すように、管理システム200は、例えばガルバニック及び/又は光媒体(図示しない)を用いて無線ネットワーク102と固定通信中であっても良い。無線ネットワーク102は、また、ユーザ機器104による無線ネットワーク102を介した通信を可能にするため、ユーザ機器104によるネットワークアクセスを可能にする無線信号を提供しても良い。本願明細書に記載するように、管理システム200は、各無線ネットワーク102に干渉を回避しながらスペクトル利用を増大させる反復的公平チャネル配置アルゴリズムを実施するよう構成されても良い。
【0016】
幾つかの実施形態では、無線ネットワーク102は、通信ネットワークへのアクセスポイントであっても良い。アクセスポイントは、ユーザ機器104に通信ネットワークを介した通信を可能にするよう構成される。幾つかの実施形態では、各無線ネットワーク102は、他の無線ネットワーク102と実質的に同じスペクトル帯域を共有し、一方で異なる無線アクセス技術(例えば、IEEE802.11、IEEE802.22、LTE、等)で動作する可能性がある。さらに、各無線ネットワーク102は、異なる事業者により所有され及び/又は運営されても良い。例えば、システム100は、2つのLTE送信塔及び2つの802.22無線アクセスポイントを含む4つの無線ネットワーク102を有しても良い。同一の又は代替の構成で、システム100は、本開示の範囲から逸脱することなく、より多くの、より少ない、又は異なる構成の無線ネットワーク102及び管理システム200を有しても良い。
【0017】
幾つかの実施形態では、ユーザ機器104は、無線ネットワーク102のうちのいずれか又は全部を介して通信する及び/又は通信を実現するよう構成される電子装置及び/又は複数の電子装置の組合せであっても良い。例えば、ユーザ機器104は、セルラ電話機、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、他のユーザ機器104のネットワーク、及び/又は無線ネットワーク102を介してデータを送信及び/又は受信するよう構成され得る他の適切な電子装置であっても良い。
【0018】
動作中、ネットワーク100は、N個の無線ネットワーク102を有する領域内に位置しても良い。このようなトポロジは、N個のノード(各ネットワークはノードにより表される)とE個のエッジとを有するグラフGにより表される。ネットワークi及びjが互いに干渉範囲内にある場合、e_{ij}=1のとき、グラフ内のi及びjの間にはエッジeが存在する。また、K個のチャネルがN個の無線ネットワークに利用可能であり、これらのチャネルは所謂、工業・科学・医療(industrial, scientific, and medical:ISM)帯域であり、及び/又は空白テレビジョン帯域のチャネル、及び/又は別の帯域のチャネルであっても良い。各チャネルは、帯域幅w(MHz)に関連付けられても良い。チャネル配置の主な目標は、近隣ネットワークが異なるチャネルを配置されるよう、K個のチャネルをN個の無線ネットワークに配置することである。これは、近隣ノードが異なる色を有する適正グラフ着色により表される。グラフ着色では、アルゴリズムの品質は、グラフを着色するために用いられる最小色数に基づき評価できる。しかしながら、より複雑なグラフの彩色数を計算することは困難であり、非決定性多項式時間(non−deterministic polynomial−time:NP)の難問を表す。前述のように、従来の欲張り着色アルゴリズムは、ノードが着色される順序(つまり、グラフの順序付け)に依存するので、例えば使用する色の最小数の点で、最適な及び/又は所望の着色結果を達成できなかった。
【0019】
しかしながら、式(1)により、彩色数χは上限が定められることが分かる。
【0020】
χ≦∂+1 式(1)
式(1)では、∂は最小ノード階級を示す。したがって、∂+1より多いK個の色(チャネルを表す)で、各ネットワークは、グラフノードの任意の順序付けを用いて少なくとも1つの色を得る。
【0021】
本開示では、利用可能チャネル数は、上限∂+1に適合すると仮定する。さらに、本願明細書に開示の方法及びアルゴリズムは、可能な限り多くのネットワークにおいて利用可能なチャネルを再利用し、複数のネットワークに渡り公平な割り当てを維持しながら、1より多いチャネルをノードに割り当てることができる。グラフの実際の彩色数χがK以下であるとき、本願明細書に開示の方法及びアルゴリズムは、ネットワークの所与の順序付けを用いて、従来の欲張りグラフ着色アルゴリズムと比べてスペクトル利用の向上を達成できる。さらに、本願明細書に開示の方法及びアルゴリズムは、利用可能チャネル数が全てのネットワークへの完全な直交チャネル割り当てに十分ではない場合にまで、拡張できる。このような場合には、干渉グラフで最大ノード階級を有するネットワークが検討され、このようなネットワークの最遠の近隣を有するエッジは除去され得る(つまり、同じチャネルが、最も弱い干渉レベルを有する最遠のネットワークに配置され得る)。この手順は、利用可能チャネル数が直交チャネル配置のために十分になるまで、繰り返されても良い。
【0022】
本願明細書に開示のように、公平割り当てを達成し且つ利用可能スペクトルの利用を増大しながら直交チャネルを配置する反復的公平チャネル配置のための方法及びアルゴリズムが提示される。一実施形態では、最小重み係数w_fから開始してチャネルをネットワークに配置し、より小さい重み係数を有するネットワークにより高い優先度を与えて、可能な限り多くのネットワークにおいて同じチャネルを再利用する第1のアルゴリズムが開示される。第1のアルゴリズムは、複数のネットワークが同じ重み係数を有するとき、ランダムに関係をタイブレイクする(break ties)。幾つかの実施形態では、チャネル再利用を決定する第2のアルゴリズムが用いられても良い。留意すべきことに、重み係数w_fは、各ネットワークの公平の指標を反映しても良い。各ネットワークについて位置情報のみがアルゴリズムを実行する管理システムで利用可能なとき、重み係数w_fは、ネットワークに配置されるチャネルの数であっても良い。追加情報(例えば、ネットワーク負荷)が分かるとき、重み係数w_fは、より大きな負荷を有するがより少ない配置されたチャネル数を有するネットワークが、より高い優先度を受けるように定められても良い(例えば、重み係数は、配置チャネル数をネットワーク負荷で除算したものとして定められても良い)。
【0023】
図2を参照すると、ブロック図は、本開示による反復的公平チャネル配置のための管理システム200の一実施形態の選択された要素を示す。
図2に示す実施形態では、管理システム200は、共有バス202を介して集合的に記憶媒体210として識別される記憶媒体に結合されるプロセッサ201を有する。
【0024】
図2に示すように、管理システム200は、管理システム200を、ネットワーク100の部分のような、無線ネットワーク102(
図1参照)を含むネットワークに接続するネットワークアダプタ220を更に有する。
【0025】
図2では、記憶媒体210は、永続的及び揮発性媒体、固定及び取り外し可能媒体、磁気及び半導体媒体を含み得る。記憶媒体210は、命令、データ、又はそれらの両方を格納するよう動作する。図示の記憶媒体210は、命令のセット又はシーケンス224、つまりオペレーティングシステム2及び反復的公平チャネル配置214を有する。
【0026】
オペレーティングシステム212は、UNIX(登録商標)又はUNIXに類似するオペレーティングシステム、Windows(登録商標)ファミリオペレーティングシステム、又は別の適切なオペレーティングシステムであっても良い。命令224は、完全に又は少なくとも部分的に、その実行中にプロセッサ201内に存在しても良い。さらに留意すべきことに、プロセッサ201は、命令224を共有バス202を介して記憶媒体210から受信するよう構成されても良い。本願明細書に記載のように、反復的公平チャネル配置214は、本開示に従う種々のアルゴリズムを実施するための命令及び/又はコードを表し得る。
【0027】
図3を参照すると、ブロック図は、本開示による反復的公平チャネル配置のためのフレームワーク300の一実施形態の選択された要素を示す。図示のように、フレームワーク300は、本願明細書に開示のように、反復的公平チャネル配置に関連する情報(つまり、データ)と処理との間の関係を記載する。留意すべきことに、フレームワーク300は、管理システム200により実施される機能、特に反復的公平チャネル配置214(
図2を参照)を表しても良い。
【0028】
図3のフレームワーク300では、チャネル情報310は、N個のネットワークが動作する位置におけるK個の利用可能無線チャネルについて受信されても良い。チャネル情報310は、帯域幅、スペクトル帯域、電力レベル、規制面の制約などのようなK個の無線チャネルについての種々の属性及び制約を含んでも良い。干渉グラフ312は、N個の無線ネットワークを記載するグラフ構造を表し、位置情報、無線ネットワークの種類、個々のネットワーク間の干渉、等に基づいても良い。留意すべきことに、幾つかの実施形態では、干渉グラフ312を生成するための情報は、完成した干渉グラフの代わりに、受信されても良い(
図3に示さない)。チャネル情報310及び干渉グラフ312は、チャネル配置アルゴリズム314への入力を表しても良い。チャネル配置アルゴリズム314は、
図4を参照して更に詳述するように、反復的公平チャネル配置のための種々のアルゴリズム、手順、方法、等を実施しても良い。次に、チャネル配置アルゴリズム314の出力として、チャネル配置316が、干渉グラフ312の着色(つまり、チャネル集団又は配置)を表し得る。したがって、K個の無線チャネルがN個の無線ネットワークに配置される。
【0029】
図4を参照すると、反復的公平チャネル配置のための方法400の一実施形態の選択された要素のブロック図がフローチャート形式で示される。上述のように、方法400は、N個の無線ネットワークがK個の無線チャネルを割り当てられる位置で用いられても良い。方法400は、管理システム200により実行されても良く、反復的公平チャネル配置214(
図1及び2を参照)により実行される動作を表しても良い。留意すべきことに、方法400に示した特定の動作は、必要に応じて再配置され又は省略されても良い。
【0030】
方法400は、干渉グラフGを受信し、及び全てのネットワークの重み係数w_f=0及びチャネルカウントk=1に初期化することにより開始し得る(動作402)。干渉グラフGは、
図3の干渉グラフ312の一例を表し得る。次に、方法400は、1からkまでk回繰り返すループに入り、k≦1か否かを決定しても良い(動作404)。動作404の結果がNOのとき、方法400は終了する(動作414)。動作404の結果がYESのとき、チャネルkは、重み係数w_fの最小値を有するネットワークuに配置されても良い(動作406)。その他の場合、チャネルkはランダムに配置されても良い。重み係数w_fの最小値を有するネットワークが利用可能でないとき、例えば複数のネットワークが重み係数w_fの値において同じ(tie、タイである)とき、チャネルkはランダムに配置されても良い。次に、チャネルkは、より小さな重み係数w_fを有するネットワークを優先しながら、ネットワークuと干渉せずに、可能な限り多くのネットワークに配置されても良い(動作408)。
【0031】
一実施形態では、動作408を実施する第1のアルゴリズムは、R
uをネットワークuの全ての再利用ネットワークの集合(つまり、エッジを共有しない且つネットワークuと干渉しない全てのネットワーク)として定めるために第1の定義を適用し、次にチャネルkをR
u内の全てのネットワークに配置しても良い。第1の定義の適用が可能でない場合(つまり、R
u内の少なくとも2つのネットワークがエッジを共有するとき)、S
ruを、R
uの部分集合として、重み係数w_fの最小値を有するネットワークの集合として、定めるために第2の定義が適用され、次にチャネルkをS
ru内の全てのネットワークに配置しても良い。
【0032】
第2の定義の適用が可能でない場合(つまり、S
ru内の少なくとも2つのネットワークがエッジを共有するとき)、R
sは、S
ru内の少なくとも1つのネットワークを有するR
u内の非干渉ネットワークの全ての可能な対から構築されても良く、次に、チャネルkをS
ru内の可能な限り多くの分離したネットワーク対に配置しても良い。2つのネットワーク対は、干渉グラフG内の4個の対応するノードのいずれの間にもエッジが存在しないとき、分離している。2つの対が分離していないとき(つまり、干渉グラフG内で少なくとも1つのエッジを共有している)、チャネルkは、重み係数w_fのより小さな合計値を有するネットワーク対に配置されても良い。その他の場合、重み係数w_fの対合計値が同じ場合に、ランダムな選択が行われても良い。R
sが空のとき(つまり、R
u内にネットワークの再利用対がない)、チャネルkはS
ruから選択されたネットワークにランダムに割り当てられても良い。再び、先ず重み係数w_fのより小さい値を有するネットワークを選択し、そしてネットワークのランダムな選択で重み係数w_fの値が同じものをタイブレイクすることにより、チャネルkがR
u内の残りのネットワークから更に多くのネットワークに配置され得るか否かの最終チェックが行われても良い。留意すべきことに、第1のアルゴリズムは、O(KN
4)により与えられる多項式複雑性を有するが、リソース利用(つまり、チャネルの再利用)の観点では非常に効率が良い。
【0033】
別の実施形態では、動作408を実施する第2のアルゴリズムは、R
uをネットワークuの全ての再利用ネットワークの集合(つまり、エッジを共有しない且つネットワークuと干渉しない全てのネットワーク)として定めるために第1の定義を適用し、次にチャネルkをR
u内の全てのネットワークに配置しても良い。第1の定義の適用が可能でない場合(つまり、R
u内の少なくとも2つのネットワークがエッジを共有するとき)、S
ruを、R
uの部分集合として、重み係数w_fの最小値を有するネットワークの集合として、定めるために第2の定義が適用され、次にチャネルkをS
ru内の全てのネットワークに配置しても良い。第2の定義の適用が可能でない場合(つまり、S
ru内の少なくとも2つのネットワークがエッジを共有するとき)、チャネルkはS
ruからランダムに選択されたネットワークvに配置されても良い。次に、集合R
u及びS
ruは、グラフGからノードv及びノードvとのエッジを有する近隣ノードを除去することにより更新されても良い。S
ruからノードをランダムに選択し及び集合R
u及びS
ruを更新するこの処理は、集合R
u及びS
ruが空になるまで繰り返されても良い。S
ruが空であるがR
uが空でないとき、リソースkは、R
uからw_fの最小値を有するとして選択された(又は単一のノードがw_fの最小値を有しないとき、ランダムに選択された)ノードzに配置されても良い。同様に、集合R
uは、グラフGからノードz及びノードzとのエッジを有する近隣ノードを除去することにより更新されても良い。R
uからノードをランダムに選択し及び集合R
uを更新するこの処理は、集合R
uが空になるまで繰り返されても良い。留意すべきことに、第2のアルゴリズムは、O(KN
2)により与えられる多項式複雑性を有するが、リソース利用(つまり、チャネルの再利用)の観点では第1のアルゴリズムより効率が低い。
【0034】
動作408について第1及び第2のアルゴリズムに関し、留意すべきことに、先ず、ネットワークは重み係数w_fの値に基づき配置のために選択される。複数の選択肢があるとき、重み係数w_fの値が同じものは、ノード階級に基づきタイブレイクされるか、又は単にランダム選択による。最大ノード階級に基づくタイブレイクは、多数の近隣を有するほど再利用の機会が少なくなるので、スペクトル利用を犠牲にし得る。他方で、小さいノード階級に基づくタイブレイクは、大きなスペクトル利用をもたらす。しかしながら、小さなノード階級は、幾つかのネットワークに(決定論的)優先度を与えることにより公平性を相殺し得る。ランダム選択では、全てのネットワークはチャネル配置を得る等しい機会を有し、公平性−利用のトレードオフを平衡させる。
【0035】
方法400を続けると、チャネル配置及び干渉グラフは更新される(動作410)。動作410で、重み係数w_fは、動作408の結果に基づき全てのネットワークについて更新されても良い。さらに、例えば所与の種類の無線アクセス技術のチャネル集約限界に基づき、割り当てチャネル数が最大値に達した特定のネットワークは、干渉グラフGから除去されても良い。次に、チャネルカウントkはインクリメントされ(動作412)、方法400は動作404にループバックしても良い。
【0036】
図5を参照すると、反復的公平チャネル配置の干渉グラフ500の一実施形態の選択された要素が示される。図示のように、干渉グラフ500は、方法400(
図4を参照)の結果の一例を示し得る。干渉グラフ500では、ネットワークNuの再利用ネットワークはネットワークN1、N2、N3、及びN4であるが、ネットワークNxはネットワークNuの再利用ネットワークではない。したがって、R
u={N1,N2,N3,N4}であり、R
u内のノードの重み係数w_fの値は、例示的な実施形態では集合{0,0,0,0}により与えられる。R
u内のw_fの最小値の集合S
ruは、S
ru={N1,N2,N3,N4}により与えられる。動作408について第1のアルゴリズムに基づき、S
ru内の少なくとも1つのネットワークを有するR
uからのネットワークの再利用対は、集合R
s={(N1,N3)}により与えられる。次に、チャネルkは、ネットワークNuと同様に、ネットワークN1及びN3に配置される。動作408について第2のアルゴリズムに基づき、チャネルkは、S
ruからランダムに選択されたネットワーク、例えばネットワークN4に配置される。次に、集合R
u及びS
ruは、N4及び全てのその近隣(つまり、N1,N2,N3)を除去することにより更新される。したがって、集合R
u及びS
ruは空になり、チャネルkは任意の他のネットワークで再利用されない。
【0037】
図6A及び6Bを参照する。
図6Aは、従来の着色された干渉グラフ600の一実施形態の選択された要素の図を示す。一方、
図6Bは、本願明細書に記載の反復的公平チャネル配置を用いて着色された干渉グラフ601の一実施形態の選択された要素の図である。
図6A及び6Bでは、グラフノードの着色は、色(つまり、ノードへのチャネル配置)を表す白黒のパターンとして示される。
図6Aの従来の干渉グラフ600及び
図6Bの干渉グラフ601は、共に、3個のチャネルを配置された6個のネットワークノードを示す。本願明細書に記載のような反復的公平チャネル配置アルゴリズムを用いて着色が適用され、結果として9wの帯域幅利用をもたらす干渉グラフ601を、ネットワークの順序付けと共にシーケンシャルなグラフ着色アルゴリズムを用いた従来の干渉グラフ600と比較すると、干渉グラフ601は150%の利用可能チャネル利用を達成できることが分かる。さらに、留意すべきことに、干渉グラフ601は、複数のネットワークに渡りスペクトル割り当ての公平性を平衡しながら、複数のチャネルを所与のノードに配置できる。
【0038】
以上に開示した主題は、説明のためであり、限定ではないと考えられるべきである。また、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神及び範囲に包含される全ての変更、拡張及び他の実施形態を包含することを意図している。したがって、法により認められる最大範囲まで、本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその等価物の最も広い許容可能な解釈により決定されるべきであり、前述の詳細な説明により限定又は制限されるべきではない。