特許第6477042号(P6477042)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6477042
(24)【登録日】2019年2月15日
(45)【発行日】2019年3月6日
(54)【発明の名称】発信情報活用システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20190225BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20190225BHJP
【FI】
   H05B37/02 C
   H04Q9/00 311A
   H04Q9/00 321D
【請求項の数】4
【全頁数】48
(21)【出願番号】特願2015-44743(P2015-44743)
(22)【出願日】2015年3月6日
(65)【公開番号】特開2016-164840(P2016-164840A)
(43)【公開日】2016年9月8日
【審査請求日】2017年9月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 洵子
(72)【発明者】
【氏名】森田 正之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 健治
(72)【発明者】
【氏名】西垣 英則
(72)【発明者】
【氏名】菊田 紗耶香
(72)【発明者】
【氏名】石田 しずか
(72)【発明者】
【氏名】野口 瑶子
【審査官】 安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−089392(JP,A)
【文献】 特開2014−060078(JP,A)
【文献】 特開2014−171047(JP,A)
【文献】 特開2003−157984(JP,A)
【文献】 特開2012−079033(JP,A)
【文献】 特開2005−071624(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0026224(US,A1)
【文献】 特開2015−103857(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々に割り当てられた発信情報を発信する複数の発信機と;
前記複数の発信機から発信される前記発信情報を受信する携帯端末と;
所定のシステムが管理する対象を識別する識別情報と前記発信情報とを関連付けることにより、前記携帯端末から前記発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する前記識別情報により識別される前記対象に関する処理を、前記所定のシステムに指示するサーバと;
を具備し
前記所定のシステムは、前記識別情報により識別される複数のコンテンツを管理するコンテンツ配信システムであり、
前記携帯端末は、
前記発信機から受信した発信情報が所定の条件を満たす場合、前記受信した発信情報と前記携帯端末を識別する情報とを前記サーバへ送信し、
前記サーバは、
前記携帯端末から前記発信機の発信情報と前記携帯端末を識別する情報とを受信した場合、受信した発信情報に関連する前記識別情報により識別されるコンテンツの配信を前記コンテンツ配信システムに指示し、
前記発信機は、
前記発信情報を変更する指示を受信した場合、前記発信情報を新たな発信情報に変更し、
前記携帯端末は、
前記発信機から受信した前記新たな発信情報が所定の条件を満たす場合、前記新たな発信情報と前記携帯端末を識別する情報とを前記サーバへ送信し、
前記サーバは、
前記携帯端末から前記新たな発信情報と前記携帯端末を識別する情報とを受信した場合、受信した前記新たな発信情報に関連する前記識別情報により識別されるコンテンツの配信を前記コンテンツ配信システムに指示する発信情報活用システム。
【請求項2】
前記発信機は、
複数の発信情報が割り当てられ、前記複数の発信情報の各々を所定のタイミングで発信し、
前記携帯端末は、
前記発信機から受信した発信情報が所定の条件を満たす場合、前記発信情報と前記携帯端末を識別する情報とを前記サーバへ送信する
ことを特徴とする請求項に記載の発信情報活用システム。
【請求項3】
各々に割り当てられた発信情報を発信する複数の発信機と;
前記複数の発信機から発信される前記発信情報を受信する携帯端末と;
所定のシステムが管理する対象を識別する識別情報と前記発信情報とを関連付けることにより、前記携帯端末から前記発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する前記識別情報により識別される前記対象に関する処理を、前記所定のシステムに指示するサーバと;
を具備し、
前記携帯端末は、
前記発信情報とともに前記携帯端末を所有するユーザの属性情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、
前記携帯端末から受信した前記発信情報と前記携帯端末を所有するユーザの属性情報に基づいて、前記複数の発信機が設置された範囲における前記ユーザの属性情報に関する人の分布に関する情報を表示させる発信情報活用システム。
【請求項4】
前記サーバは、
前記携帯端末から受信した前記発信情報に基づいて、受信した前記発信情報の数が閾値未満であるエリアを所定の手段により通知する
ことを特徴とする請求項に記載の発信情報活用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発信情報活用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばビーコンなどの発信機から発信される発信情報に基づいて、ユーザに種々のサービスを提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−124968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような技術においては、他のシステムと適切に関連付けることが難しいといった課題がある。
【0005】
本発明は、他のシステムと適切に関連付けることができる発信情報活用システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態の発信情報活用システムは、複数の発信機と、携帯端末と、サーバとを具備する。複数の発信機は、各々に割り当てられた発信情報を発信する。携帯端末は、複数の発信機から発信される発信情報を受信する。サーバは、所定のシステムが管理する対象を識別する識別情報と発信情報とを関連付けることにより、携帯端末から発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される対象に関する処理を、所定のシステムに指示する。所定のシステムは、識別情報により識別される複数のコンテンツを管理するコンテンツ配信システムである。携帯端末は、発信機から受信した発信情報が所定の条件を満たす場合、受信した発信情報と携帯端末を識別する情報とをサーバへ送信する。サーバは、携帯端末から発信機の発信情報と携帯端末を識別する情報とを受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別されるコンテンツの配信をコンテンツ配信システムに指示する。発信機は、発信情報を変更する指示を受信した場合、発信情報を新たな発信情報に変更する。携帯端末は、発信機から受信した新たな発信情報が所定の条件を満たす場合、新たな発信情報と携帯端末を識別する情報とをサーバへ送信する。サーバは、携帯端末から新たな発信情報と携帯端末を識別する情報とを受信した場合、受信した新たな発信情報に関連する識別情報により識別されるコンテンツの配信をコンテンツ配信システムに指示する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、他のシステムと適切に関連付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1に係る発信情報活用システムの概略構成を示す図である。
図2図2は、実施形態1に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態1に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態1に係る発信機の構成を示すブロック図である。
図6図6は、実施形態1に係る発信情報活用システムにおける発信情報活用処理の手順を示すシーケンス図である。
図7図7は、変形例1−2に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図8図8は、変形例1−3に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図9図9は、変形例1−4に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図10図10は、変形例1−5に係る照明制御を示す概要図である。
図11図11は、変形例1−5に係る携帯端末の画面表示例を示す図である。
図12図12は、実施形態2に係る発信情報活用システムの概略構成を示す図である。
図13図13は、実施形態2に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図14図14は、実施形態2に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図15図15は、実施形態2に係る席情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図16図16は、実施形態2に係る席情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図17図17は、実施形態2に係る席情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図18図18は、実施形態2に係る発信情報活用システムにおける発信情報活用処理の手順を示すシーケンス図である。
図19図19は、変形例2−1に係る照明制御を示す概要図である。
図20図20は、変形例2−1に係る携帯端末の画面表示例を示す図である。
図21図21は、実施形態3に係る発信情報活用システムの概略構成を示す図である。
図22図22は、実施形態3に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図23図23は、実施形態3に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図24図24は、実施形態3に係る照明設定記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図25図25は、実施形態3に係る発信機の構成を示すブロック図である。
図26図26は、実施形態3に係る発信機における発信IDの変更の一例を示す図である。
図27図27は、実施形態3に係る発信情報活用システムにおける発信情報活用処理の手順を示すシーケンス図である。
図28図28は、実施形態4に係る発信情報活用システムの概略構成を示す図である。
図29図29は、実施形態4に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図30図30は、実施形態4に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図31図31は、実施形態4に係るコンテンツ情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図32図32は、実施形態4に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図33図33は、実施形態4に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。
図34図34は、実施形態4に係る発信情報活用システムにおける発信情報活用処理の手順を示すシーケンス図である。
図35図35は、変形例4−1に係る発信機の記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図36図36は、変形例4−1に係る携帯端末の発信ID受信時の処理の一例を示す図である。
図37図37は、実施形態1〜4に係る表示の一例を示す図である。
図38図38は、実施形態1〜4に係る照明器具による通知の一例を示す図である。
図39図39は、実施形態1〜4に係る表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下で説明する実施形態1〜4に係る発信情報活用システム1〜4は、各々に割り当てられた発信情報を発信する複数の発信機40,40Aと、複数の発信機40,40Aから発信される発信情報を受信する携帯端末10,10Aと、所定のシステムが管理する対象を識別する識別情報と発信情報とを関連付けることにより、携帯端末10,10Aから発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される対象に関する処理を、前記システムに指示するサーバ100,100A〜100Cと、を具備する。
【0010】
また、以下で説明する実施形態1〜3に係る発信情報活用システム1〜3において、所定のシステムは、識別情報により識別される複数の照明器具51を管理する照明システム50,50A,50Bであり、サーバ100,100A,100Bは、携帯端末10,10Aから発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50,50A,50Bに指示する。
【0011】
また、以下で説明する実施形態1〜3に係る発信情報活用システム1〜3において、携帯端末10,10Aは、サーバ100,100A,100Bに発信情報を送信する場合、照明器具51の制御の方法に関する情報をサーバ100,100A,100Bに送信し、サーバ100,100A,100Bは、携帯端末10,10Aから発信情報と照明器具51の制御の方法に関する情報とを受信した場合、携帯端末10,10Aから受信した照明器具51の制御の方法に関する情報に基づいて、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50,50A,50Bに指示する。
【0012】
また、以下で説明する実施形態1〜3に係る発信情報活用システム1〜3において、携帯端末10,10Aは、サーバ100,100A,100Bに発信情報を送信する場合、照明器具51の制御の方法に関する情報として携帯端末10,10Aを所有するユーザの属性情報をサーバに送信し、サーバ100,100A,100Bは、携帯端末10,10Aから発信情報とユーザの属性情報とを受信した場合、携帯端末10,10Aから受信したユーザの属性情報に基づいて、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50,50A,50Bに指示する。
【0013】
また、以下で説明する実施形態1〜3に係る発信情報活用システム1〜3において、サーバ100,100A,100Bは、発信情報と識別情報との関連付け毎に制御を行う条件を管理し、携帯端末10,10Aから受信した発信情報と識別情報との関連付けに対応する条件を満たす場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50,50A,50Bに指示する。
【0014】
また、以下で説明する実施形態1〜3に係る発信情報活用システム1〜3において、サーバ100,100A,100Bは、携帯端末10,10Aから発信情報を受信した場合、外部のシステムから取得した情報に基づいて、照明器具51の制御を照明システム50,50A,50Bに指示する。
【0015】
また、以下で説明する実施形態3に係る発信情報活用システム3において、発信機40Aは、割り当てられた発信情報を変更する指示を受け付けた場合、発信情報を新たな発信情報に変更し、サーバ100Bは、発信情報の各々を照明器具51の制御方法と関連付けて管理し、携帯端末10から新たな発信情報を受信した場合、新たな発信情報に関連付けられた照明器具51の制御方法に基づいて、受信した新たな発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50Bに指示する。
【0016】
また、以下で説明する実施形態2に係る発信情報活用システム2において、サーバ100Aは、位置情報管理システム200から、所定の範囲内においてユーザが利用可能なエリアである利用可能エリアに関連する情報と紐付けられる登録キーを取得し、携帯端末10は、位置情報管理システム200から登録キーを取得し、サーバ100Aは、携帯端末10から登録キーと利用可能エリアに対応する発信情報とを受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50に指示する。
【0017】
また、以下で説明する実施形態4に係る発信情報活用システム4において、所定のシステムは、識別情報により識別される複数のコンテンツを管理するコンテンツ配信システムであり、携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した発信情報が所定の条件を満たす場合、受信した発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とをサーバ100Cへ送信し、サーバ100Cは、携帯端末10Aから発信機40Aの発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とを受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別されるコンテンツの配信をコンテンツ配信システムに指示する。
【0018】
また、以下で説明する実施形態4に係る発信情報活用システム4において、発信機40Aは、発信情報を変更する指示を受信した場合、発信情報を新たな発信情報に変更し、携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した新たな発信情報が所定の条件を満たす場合、新たな発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とをサーバ100Cへ送信し、サーバ100Cは、携帯端末10Aから新たな発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とを受信した場合、受信した新たな発信情報に関連する識別情報により識別されるコンテンツの配信をコンテンツ配信システムに指示する。
【0019】
また、以下で説明する実施形態4に係る発信情報活用システム4において、発信機40Aは、複数の発信情報が割り当てられ、複数の発信情報の各々を所定のタイミングで発信し、携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した発信情報が所定の条件を満たす場合、発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とをサーバ100Cへ送信する。
【0020】
また、以下で説明する実施形態1〜4に係る発信情報活用システム1〜4において、サーバ100,100A〜100Cは、携帯端末10,10Aから発信情報を受信した場合、発信情報に対応する位置に基づいた位置情報を携帯端末10,10Aに送信する。
【0021】
また、以下で説明する実施形態1〜4に係る発信情報活用システム1〜4において、サーバ100,100A〜100Cは、携帯端末10,10Aから発信情報を受信した場合、発信情報に対応する位置から所定の目的地までの経路に関する位置情報を携帯端末10,10Aに送信する。
【0022】
また、以下で説明する実施形態1〜4に係る発信情報活用システム1〜4において、サーバ100,100A〜100Cは、他のシステムが管理する他の対象を識別する他の識別情報と発信情報とを関連付けることにより、携帯端末10,10Aから発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する他の識別情報により識別される他の対象に関する処理を、他のシステムに指示する。
【0023】
また、以下で説明する実施形態1〜4に係る発信情報活用システム1〜4において、サーバ100,100A〜100Cは、携帯端末10,10Aから受信した発信情報に基づいて、複数の発信機40,40Aが設置された範囲における人の分布に関する情報を表示させる。
【0024】
また、以下で説明する実施形態1〜4に係る発信情報活用システム1〜4において、携帯端末10,10Aは、発信情報とともに携帯端末10,10Aを所有するユーザの属性情報をサーバ100,100A〜100Cへ送信し、サーバ100,100A〜100Cは、携帯端末10,10Aから受信した発信情報と携帯端末10,10Aを所有するユーザの属性情報に基づいて、複数の発信機40,40Aが設置された範囲における前記ユーザの属性情報に関する人の分布に関する情報を表示させる。
【0025】
また、以下で説明する実施形態1〜4に係る発信情報活用システム1〜4において、サーバ100,100A〜100Cは、携帯端末10,10Aから受信した発信情報に基づいて、受信した発信情報の数が閾値未満であるエリアを所定の手段により通知する。
【0026】
[実施形態1]
まず、本発明の実施形態1に係る発信情報活用システム1を図面に基いて説明する。図1は、実施形態1に係る発信情報活用システムの概略構成を示す図である。図1では、発信情報活用システム1が、所定のシステムとして、識別情報により識別される複数の照明器具51を有する照明システム50を具備する場合を例示する。
【0027】
実施形態1に係る発信情報活用システム1は、複数の発信機40−1,40−2,40−3,40−4と、携帯端末10と、サーバ100と、照明システム50とを具備する。以下では、発信機40−1,40−2,40−3,40−4等について、特に区別なく説明する場合には、発信機40と記載する。例えば、サーバ100は、携帯端末10や照明システム50と所定のネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0028】
発信機40は、例えば、ビーコンなどの定期的に電波(情報)を発信するデバイスである。また、発信機40は、所定の目的に応じて割り当てられた発信情報である発信IDを発信する。発信IDの詳細については後述する。図1に示す例においては、発信機40は、天井に複数設置される。また、照明システム50が有する複数の照明器具51−1,51−2,51−3,51−4も天井に設置される。以下では、照明器具51−1,51−2,51−3,51−4等について、特に区別なく説明する場合には、照明器具51と記載する。
【0029】
ここで、図1に示す例では、発信機40−1の付近には、照明器具51−1及び照明器具51−2が設置され、発信機40−2及び発信機40−3の付近には、照明器具51−3が設置され、発信機40−3及び発信機40−4の付近には、照明器具51−4が設置される。ここに、照明器具51−1及び照明器具51−2は、発信機40−1に対応付けられ、照明器具51−3は、発信機40−2及び発信機40−3に対応付けられ、照明器具51−4は、発信機40−3及び発信機40−4に対応付けられる。このように、発信情報活用システム1においては、1つの発信機40に複数の照明器具51が対応付けられ、複数の発信機40に1つの照明器具51が対応付けられてもよい。
【0030】
携帯端末10は、ユーザが所有する情報処理装置である。携帯端末10は、ユーザが持ち運び可能な情報処理装置であればどのような情報処理装置であってもよく、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。図1に示す例においては、携帯端末10としてスマートフォンを用いる場合を説明する。なお、以下では、携帯端末10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを携帯端末10と読み替えることもできる。例えば、携帯端末10は、発信機40から発信される情報を受信する。具体的には、携帯端末10は、発信機40から発信される発信IDを受信する。また、携帯端末10は、発信機40から受信した発信IDをサーバ100へ送信する。
【0031】
サーバ100は、複数の発信機40の発信情報の各々に、所定のシステムの識別情報を関連付けて管理する情報処理装置である。例えば、サーバ100は、複数の発信機40の発信IDの各々に、照明システム50が有する複数の照明器具51を識別する識別情報である照明IDを関連付けて管理する。サーバ100は、携帯端末10から発信IDを受信した場合、発信IDに基づいて、照明システム50に照明器具51を制御するように指示する。具体的には、サーバ100は、携帯端末10から受信した発信IDに関連付けられた照明IDを抽出する。そして、サーバ100は、抽出した照明IDにより識別される照明器具51を制御するように照明システム50に指示する。なお、以下では、照明器具51の制御の一例として、照明器具51を調光する場合を示すが、サーバ100は、目的に応じて種々の制御方法を適宜選択してもよい。例えば、サーバ100は、照明器具51の出力する光の色を変化させる調色制御や、出力のオンオフの切替え制御や、タイマー制御や、スケジュール制御等を行ってもよい。例えば、サーバ100は、タイマー制御を行う場合、携帯端末10から要求されてから所定の時間(例えば5秒など)が経過した後、照明制御システム50に発信機IDの発信機が設置された位置から所定の範囲内に配置された照明器具51を、点灯、消灯、又は点滅等を行う制御を行ってもよい。
【0032】
照明システム50は、複数の照明器具51を有する。照明器具51は、光源として、蛍光灯やLED(Light Emitting Diode)等、目的に応じて種々の光源を用いてもよい。また、各照明器具51は、光源の調光を制御する制御部を有する。なお、図示を省略したが、照明システム50は、複数の照明器具51を制御する制御装置を有してもよい。照明システム50が制御装置を有する場合、サーバ100は、制御装置を介して各照明器具51に調光を指示する。なお、ここで言う調光には、光源の出力を段階的に制御することや、光源を点灯状態や消灯状態に変化させること等を含む。
【0033】
図1に示すように、ユーザの携帯端末10は発信機40−1が発信する発信IDを受信する(図1中の(1))。図1に示す例においては、ユーザが照明器具51−1及び照明器具51−2に接近した際に、携帯端末10は、発信機40−1が発信する発信IDを受信する。そして、携帯端末10は、例えばユーザの操作に応じて、発信機40−1から受信した発信IDをサーバ100へ送信する(図1中の(2))。
【0034】
サーバ100は、携帯端末10から発信IDを受信した場合、受信した発信IDに関連付けられた照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50に指示する(図1中の(3))。図1に示す例においては、サーバ100は、発信機40−1に関連付けられた照明器具51−1及び照明器具51−2を調光するように照明システム50に指示する。
【0035】
サーバ100から調光の指示を受け付けた照明器具51−1及び照明器具51−2では、例えば制御部により光源から放射する光が調光される(図1中の(4))。図1に示す例においては、照明器具51−2を含む照明器具51が消灯している状態であるので、サーバ100は、照明器具51−2の光源を点灯するように照明システム50に指示する。これにより、ユーザは、発信機40から受信した発信IDに基づいて照明を制御するサービスを受けることができる。なお、携帯端末10が複数の発信IDを受信する場合、例えば受信強度が最も高い発信IDのみを受信した発信IDとしてもよい。また、携帯端末10が所定の閾値を超える受信強度の発信IDのみを受信した発信IDとしてもよい。
【0036】
[サーバの構成例]
次に、図2を用いて、実施形態1に係るサーバ100の構成について説明する。図2は、実施形態1に係るサーバの構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、サーバ100は、サーバ100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0037】
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)によって実現される。通信部110は、図示しない所定のネットワークと有線又は無線で接続される。そして、通信部110は、図示しない所定のネットワークを介して、携帯端末10や照明システム50との間で情報の送受信を行う。
【0038】
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態1に係る記憶部120は、図2に示すように、発信機情報記憶部121を有する。
【0039】
発信機情報記憶部121は、発信機40に関する情報を記憶する。図3は、実施形態1に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。具体的には、図3は、発信機情報記憶部121に記憶される発信機40に関する情報の一例を示す。図3に示すように、発信機情報記憶部121は、発信機40に関する情報として、「装置ID」、「発信ID」、「対応照明1」、及び「対応照明2」といった項目を有する。なお、発信機情報記憶部121が有する項目は上記に限らず、発信機情報記憶部121は、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、発信機情報記憶部121は、発信機40が設置された位置に関する情報を記憶してもよい。例えば、発信機情報記憶部121は、発信機40が設置された位置の緯度経度を記憶してもよい。
【0040】
「装置ID」は、発信機40を識別するための情報を示す。「発信ID」は、発信機40の各々に目的に応じて割り当てられる発信情報を示す。例えば、発信機40は、割り当てられた発信IDを発信する。なお、「発信ID」が一意な情報、例えばユニークなIDである場合、発信機40を識別するための情報として「発信ID」を用いてもよい。この場合、発信機情報記憶部121は、「装置ID」を記憶しなくてもよい。
【0041】
また、「対応照明1」及び「対応照明2」は、装置IDにより識別される発信機40に対応付けられた照明器具51を識別する照明IDを示す。例えば、図3の例は、装置ID「M11」により識別される発信機40には、照明ID「L11」により識別される照明器具51と照明ID「L12」により識別される照明器具51とが対応付けられる。図1に示す例においては、発信機40−1が装置ID「M11」により識別される発信機40に対応し、照明器具51−1が照明ID「L11」により識別される照明器具51に対応し、照明器具51−2が照明ID「L12」により識別される照明器具51に対応する。このように、発信機情報記憶部121には、1つの発信機40−1に2つの照明器具51−1及び照明器具51−2が対応付けられて記憶される。つまり、発信機情報記憶部121には、1つの発信機40に複数の照明器具51が対応付けられて記憶されてもよい。
【0042】
また、例えば、図3の例は、装置ID「M12」により識別される発信機40には、照明ID「L13」により識別される照明器具51が対応付けられる。また、装置ID「M13」により識別される発信機40には、照明ID「L13」により識別される照明器具51と照明ID「L14」により識別される照明器具51とが対応付けられる。図1に示す例においては、発信機40−2が装置ID「M12」により識別される発信機40に対応し発信機40−3が装置ID「M13」により識別される発信機40に対応する。また、照明器具51−3が照明ID「L13」により識別される照明器具51に対応し、照明器具51−4が照明ID「L14」により識別される照明器具51に対応する。このように、発信機情報記憶部121には、1つの照明器具51−3に2つの発信機40−2及び発信機40−3が対応付けられて記憶される。つまり、発信機情報記憶部121には、1つの照明器具51に複数の発信機40が対応付けられて記憶されてもよい。
【0043】
図2の説明に戻って、制御部130は、各種の処理手順などを規定したプログラム及び所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行するが、特に本発明に密接に関連するものとしては、受信部131、抽出部132、及び送信部133を有する。
【0044】
受信部131は、携帯端末10から発信IDを受信する。また、受信部131は、受信した発信IDを抽出部132に受け渡す。
【0045】
抽出部132は、受信部131により発信IDが受信された場合、発信機情報記憶部121から受信した発信IDに関連する照明IDを抽出する。例えば、抽出部132は、発信IDに関連する照明IDが複数ある場合、複数の照明IDを抽出する。例えば、抽出部132は、携帯端末10から発信ID「B11」を受信した場合、発信機情報記憶部121から発信ID「B11」に関連付けられた照明ID「L11」及び「L12」を抽出する。
【0046】
送信部133は、抽出部132により抽出された照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50に指示する情報を送信する。例えば、送信部133は、抽出部132により照明ID「L11」及び「L12」が抽出された場合、照明ID「L11」により識別される照明器具51−1と、照明ID「L12」により識別される照明器具51−2とに対し調光を指示する情報を送信する。
【0047】
[携帯端末の構成]
続いて、図4を用いて、携帯端末10の構成を説明する。図4は、実施形態1に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。以下に示す携帯端末10は、発信機40から発信される発信IDを受信したり、受信した発信IDをサーバ100へ送信したりする。図4に示すように、携帯端末10は、通信部11、記憶部12、入力部13、出力部14、及び制御部15を有する。以下に、これらの各部の処理を説明する。
【0048】
通信部11は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部11は、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、発信機40やサーバ100との間で情報の送受信を行う。通信部11は、例えば、発信機40がビーコンである場合、Bluetooth(登録商標)の機能を有してもよい。
【0049】
記憶部12は、制御部15による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する。また、記憶部12は、例えば受信した発信IDなど各種情報を格納する。なお、記憶部12とは、RAM、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。
【0050】
入力部13は、ユーザの操作が入力される。例えば、入力部13は、携帯端末10がタッチパネルの機能を有する場合、携帯端末10の表示画面を介してユーザから各種操作を受け付ける。また、入力部13は、音声認識の機能により携帯端末10のマイクを介してユーザから各種操作を受け付けてもよい。
【0051】
出力部14は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される携帯端末10の表示画面を備え、各種情報を表示する。例えば、出力部14は、発信機40から受信した発信IDをサーバ100に送信するかどうかを確認する画面を出力する。
【0052】
制御部15は、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行するが、特に本発明に密接に関連するものとしては、受信部16と送信部17とを有する。
【0053】
受信部16は、発信機40から発信される発信IDを受信する。送信部17は、発信機40から受信した発信IDをサーバ100に送信する。なお、送信部17が発信IDをサーバ100に送信するタイミングは、ユーザによる操作が行われた時点であってもよい。
【0054】
なお、携帯端末10は、発信情報活用アプリケーションがインストールされたスマートフォンやタブレット端末等であってもよい。例えば、携帯端末10が、発信情報活用アプリケーションがインストールされたスマートフォンである場合、制御部15や記憶部12については、携帯端末10にインストールされた発信情報活用アプリケーションの機能であってもよい。
【0055】
[発信機の構成]
続いて、図5を用いて、発信機40の構成を説明する。図5は、実施形態1に係る発信機の構成を示すブロック図である。以下に示す発信機40は、発信IDを発信する。図5に示すように、発信機40は、発信部41、記憶部42、及び制御部43を有する。以下に、これらの各部の処理を説明する。
【0056】
発信部41は、例えば、所定の回路等によって実現され、電波(例えば、マイクロ波等)を発信する機能を有する。また、発信部41は、定期的に電波(情報)を発信する。
【0057】
記憶部42は、制御部43による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する。また、記憶部42は、例えば発信部41により発信する発信IDや装置IDなど各種情報を格納する。なお、記憶部12とは、RAM、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。
【0058】
制御部15は、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行するが、特に本発明に密接に関連するものとしては、指示部44とを有する。
【0059】
指示部44は、所定の情報を発信するように発信部41に指示する。例えば、指示部44は、記憶部42に記憶された発信IDを発信するように発信部41に指示する。
【0060】
[発信情報活用システムによる処理]
次に、図6を用いて、実施形態1に係る発信情報活用システム1による発信情報活用処理を説明する。図6は、実施形態1に係る発信情報活用システムにおける発信情報活用処理の手順を示すシーケンス図である。
【0061】
図6に示すように、携帯端末10は、発信機40から発信情報を受信する(ステップS101)。例えば、携帯端末10は、発信機40から発信IDを受信する。そして、発信機40から発信情報を受信した携帯端末10は、受信した発信情報をサーバ100へ送信する(ステップS102)。例えば、発信機40から発信IDを受信した携帯端末10は、受信した発信IDをサーバ100へ送信する。
【0062】
そして、サーバ100は、発信情報を受信した場合、発信情報に対応する照明器具51を対象照明として抽出する(ステップS103)。例えば、サーバ100は、携帯端末10から発信IDを受信した場合、受信した発信IDに関連する照明IDを抽出する。
【0063】
その後、サーバ100は、抽出した照明IDにより識別される照明器具51の調光を指示する(ステップS104)。例えば、サーバ100は、抽出した照明IDにより識別される照明器具51に調光を指示する情報を送信する。例えば、サーバ100は、抽出した照明IDにより識別される照明器具51に点灯を指示する情報を送信する。そして、サーバ100から調光の指示を受け付けた照明器具51は、サーバ100からの指示の内容に基づいて、光源を調光する(ステップS105)。
【0064】
なお、上記の例においては、携帯端末10が発信機40から発信IDを受信し、受信した発信IDを携帯端末10がサーバ100へ送信する場合を例に示した。しかしながら、携帯端末10から指示を受けた発信機40が、サーバ100へ発信IDを送信してもよい。この場合、発信機40は、携帯端末10からの指示を受信したり、サーバ100へ発信IDを送信したりするための所定の通信機能を有する通信部を備えてもよい。また、発信機40は、発信IDを発信する発信モードと、携帯端末10からの指示を受信したり、サーバ100へ発信IDを送信したりする双方方向通信モードとを切替え可能であってもよい。例えば、発信機40は、サーバ100や携帯端末10からの指示に応じて、発信モードと、双方方向通信モードとを切り替えてもよい。
【0065】
[実施形態1の効果]
上述のように、実施形態1に係る発信情報活用システム1は、複数の発信機40と、携帯端末10とを具備する。複数の発信機40は、各々に割り当てられた発信情報を発信する。また、携帯端末10は、複数の発信機40から発信される発信情報を受信する。また、サーバ100は、所定のシステムが管理する対象を識別する識別情報と発信情報とを関連付けることにより、携帯端末10から発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される対象に関する処理を、所定のシステムに指示する。
【0066】
これにより、発信情報活用システム1は、他のシステムと適切に関連付けることができる。
【0067】
また、実施形態1に係る発信情報活用システム1において、所定のシステムは、識別情報により識別される複数の照明器具51を管理する照明システム50である。また、サーバ100は、携帯端末10から発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50に指示する。
【0068】
これにより、発信情報活用システム1においては、他のシステムである照明システム50と適切に関連付けることができる。具体的には、発信情報活用システム1においては、照明システム50と適切に関連付けることにより、照明システム50の照明器具51を制御することができる。
【0069】
[変形例1−1]
実施形態1において、携帯端末10は、発信情報をサーバ100へ送信する。しかしながら、携帯端末10は、発信情報とともに照明器具51の制御の方法に関する情報をサーバ100へ送信してもよい。携帯端末10から発信情報とともに照明器具51の制御の方法に関する情報を受信したサーバ100は、受信した照明器具51の制御の方法に関する情報に基づいて、受信した発信情報に対応する照明器具51の制御を照明システム50に指示する。図1に示す例において、携帯端末10が発信機40−2から受信した発信情報とともに、照明器具51の調光の方法に関する情報をサーバ100へ送信した場合、サーバ100は、受信した調光の方法に関する情報に基づいて、発信機40−2の発信情報に対応する照明器具51−3の調光を照明システム50に指示する。例えば、サーバ100が照明器具51を点滅させる方法を調光の方法として受信した場合、サーバ100は、発信機40−2の発信情報に対応する照明器具51−3を点滅させるように照明システム50に指示する。
【0070】
[変形例1−1の効果]
上述のように、変形例1−1に係る発信情報活用システム1において、携帯端末10は、サーバ100に発信情報を送信する場合、照明器具51の制御の方法に関する情報を前記サーバ100に送信する。サーバ100は、携帯端末10から発信情報と照明器具51の制御の方法に関する情報とを受信した場合、携帯端末10から受信した照明器具51の制御の方法に関する情報に基づいて、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50に指示する。
【0071】
これにより、発信情報活用システム1は、照明システム50の照明器具51をユーザの所望の調光方法により制御することができる。
【0072】
[変形例1−2]
また、携帯端末10は、発信情報とともに照明器具51の制御の方法に関する情報として携帯端末10を所有するユーザの属性情報をサーバ100に送信してもよい。携帯端末10から携帯端末10を所有するユーザの属性情報を受信したサーバ100は、受信した携帯端末10を所有するユーザの属性情報に基づいて、受信した発信情報に対応する照明器具51の制御を照明システム50に指示する。図7は、変形例1−2に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0073】
発信機情報記憶部121−1は、発信機40に関する情報を記憶する。発信機情報記憶部121−1に記憶される発信機40に関する情報の一例を示す。図7に示すように、発信機情報記憶部121−1は、発信機40に関する情報として、「装置ID」、「発信ID」、「対応照明1」、「対応照明2」、及び「調光方法」といった項目を有する。なお、図3に示す発信機情報記憶部121と同様の項目については、説明を省略する。
【0074】
「調光方法」には、「属性情報」とその属性情報に対応する調光方法を示す「方法」との2つの項目を有する。図7に示す例においては、「属性情報」として、男性や女性などのユーザの性別に関する情報が格納される。また、「方法」としては、速く、ゆっくりなどの調光の速度に関する情報や、点滅、色変更等の調光の種類に関する情報が記憶される。図7の例においては、発信ID「B11」とともにユーザの属性情報「男性」を受信した場合、照明ID「L11」により識別される照明器具51と照明ID「L12」により識別される照明器具51とを方法「速く」に基づき調光する。また、図7の例においては、発信ID「B11」とともにユーザの属性情報「女性」を受信した場合、照明ID「L11」により識別される照明器具51と照明ID「L12」により識別される照明器具51とを方法「ゆっくり」に基づき調光する。つまり、サーバ100は、発信ID「B11」とともにユーザの属性情報「男性」を受信した場合、発信ID「B11」とともにユーザの属性情報「女性」を受信した場合に比べて、速く調光を行うように照明システム50に指示する。
【0075】
また、図7の例においては、発信ID「B14」とともにユーザの属性情報「男性」を受信した場合、照明ID「L14」により識別される照明器具51の制御を変更しない。つまり、サーバ100は、発信ID「B14」とともにユーザの属性情報「男性」を受信した場合、現在の制御情報を維持する。一方、図7の例においては、発信ID「B14」とともにユーザの属性情報「女性」を受信した場合、照明ID「L14」により識別される照明器具51を方法「色変更」に基づき調光する。つまり、サーバ100は、発信ID「B14」とともにユーザの属性情報「女性」を受信した場合、照明ID「L14」により識別される照明器具51が出力する光の色を変更するように照明システム50に指示する。この場合、例えば、照明ID「L14」により識別される照明器具51は出力する光の色を白から赤へ変更する。
【0076】
また、図7の例においては、対応する「調光方法」が記憶されていない発信ID「B12」や発信ID「B13」を受信した場合、「属性情報」の受信の有無に関わらず通常の調光を照明システム50に指示する。なお、調光方法を示す「方法」については、目的に応じて種々の方法を記憶してもよい。例えば、「方法」として、「ゆっくり点滅」や「色を連続変化」などを記憶してもよい。また、発信機情報記憶部121−1は、「対応照明1」と「対応照明2」との各々に対応する「調光方法」を記憶してもよい。この場合、「対応照明1」と「対応照明2」とは、各々の「調光方法」に基づいて調光される。また、発信機情報記憶部121−1は、「属性情報」としてユーザの性別に限らず、目的に応じてユーザの年齢や年代等の種々の属性情報を記憶してもよい。さらに、ユーザの属性情報としては性別、年齢、体重等のパーソナルデータや所定の団体や会員に所属していることを示す登録データ等であってもよい。発信機情報記憶部121−1に「属性情報」として年代が記憶される場合、携帯端末10は、ユーザの年代(例えば、40代など)を発信IDとともにサーバ100へ送信する。
【0077】
[変形例1−2の効果]
上述のように、変形例1−2に係る発信情報活用システム1において、携帯端末10は、サーバ100に発信情報を送信する場合、照明器具51の制御の方法に関する情報として携帯端末10を所有するユーザの属性情報をサーバ100に送信する。また、サーバ100は、携帯端末10から発信情報とユーザの属性情報とを受信した場合、携帯端末10から受信したユーザの属性情報に基づいて、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50に指示する。
【0078】
これにより、発信情報活用システム1は、照明システム50の照明器具51をユーザの属性に適した調光方法により制御することができる。
【0079】
[変形例1−3]
また、サーバ100は、発信IDに対応する照明器具51のうち、所定の条件を満たす照明器具51を制御するように照明システム50に指示してもよい。図8は、変形例1−3に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0080】
発信機情報記憶部121−2は、発信機40に関する情報を記憶する。発信機情報記憶部121−2に記憶される発信機40に関する情報の一例を示す。図8に示すように、発信機情報記憶部121−2は、発信機40に関する情報として、「装置ID」、「発信ID」、「対応照明1」、及び「対応照明2」といった項目を有する。なお、図3に示す発信機情報記憶部121と同様の項目については、説明を省略する。
【0081】
図8に示す例において、「対応照明1」、及び「対応照明2」は、「照明ID」と調光を行う条件を示す「条件」との2つの項目を有する。図8に示す例においては、「照明ID」は、装置IDにより識別される発信機40に対応付けられた照明器具51を識別する照明IDを示す。「条件」には、調光を行う条件を示す種々の情報が格納される。図8に示す例において、「条件」としては、12時〜15時、15時〜17時などの受信時間に関する情報や、男性、女性等のユーザの属性情報に関する情報等が記憶される。
【0082】
図8の例においては、サーバ100は、発信ID「B11」を14時に受信した場合、照明ID「L11」により識別される照明器具51の調光を照明システム50に指示する。この場合、サーバ100は、照明ID「L12」により識別される照明器具51については、条件「15時〜17時」を満たさないため、調光の対象としない。また、サーバ100は、発信ID「B11」を15時30分に受信した場合、照明ID「L12」により識別される照明器具51の調光を照明システム50に指示する。この場合、サーバ100は、照明ID「L11」により識別される照明器具51については、条件「12時〜15時」を満たさないため、調光の対象としない。
【0083】
また、図8の例においては、発信ID「B13」とともにユーザの属性情報「男性」を受信した場合、照明ID「L13」により識別される照明器具51の調光を照明システム50に指示する。この場合、サーバ100は、照明ID「L14」により識別される照明器具51については、条件「女性」を満たさないため、調光の対象としない。また、発信ID「B13」とともにユーザの属性情報「女性」を受信した場合、照明ID「L14」により識別される照明器具51の調光を照明システム50に指示する。この場合、サーバ100は、照明ID「L13」により識別される照明器具51については、条件「男性」を満たさないため、調光の対象としない。
【0084】
また、図8の例においては、対応する「条件」が記憶されていない発信ID「B12」や発信ID「B14」を受信した場合、受信時間や「属性情報」の受信の有無に関わらず予め設定した制御を照明システム50に指示する。なお、発信機情報記憶部121−2は、「条件」として、複数の条件を記憶してもよい。例えば、受信時間とユーザ属性とを含んだ条件を記憶してもよい。また、発信機情報記憶部121−2は、図7の例と同様に、「対応照明1」と「対応照明2」との各々に対応する「調光方法」を記憶してもよい。
【0085】
[変形例1−3の効果]
上述のように、変形例1−3に係る発信情報活用システム1において、サーバ100は、発信情報と識別情報との関連付け毎に調光を行う条件を管理し、携帯端末10から受信した発信情報と識別情報との関連付けに対応する条件を満たす場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の調光を照明システム50に指示する。
【0086】
これにより、発信情報活用システム1は、照明システム50の照明器具51を特定の条件に基づいて制御することができる。
【0087】
[変形例1−4]
また、サーバ100は、発信ID又は装置IDに複数のシステムの識別情報を関連付けてもよい。図9は、変形例1−4に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。図9に示す例においては、照明システム50に加えてセキュリティシステムが発信情報活用システム1に関連付けられた例を示す。
【0088】
発信機情報記憶部121−3は、発信機40に関する情報を記憶する。発信機情報記憶部121−3に記憶される発信機40に関する情報の一例を示す。図9に示すように、発信機情報記憶部121−3は、発信機40に関する情報として、「装置ID」、「発信ID」、「照明システム」、及び「セキュリティシステム」といった項目を有する。なお、図3に示す発信機情報記憶部121と同様の項目については、説明を省略する。
【0089】
「照明システム」は、「対応照明1」と「対応照明2」との2つの項目を有する。なお、「照明システム」には、「対応照明3」等、発信機40に対応付けられた照明器具51の数に応じて随時追加可能である。「対応照明1」と「対応照明2」は、図3に示す発信機情報記憶部121と同様に、発信ID又は装置IDにより識別される発信機40に対応付けられた照明器具51を識別する照明IDを示す。例えば、図9の例は、装置ID「M11」により識別される発信機40には、照明ID「L11」により識別される照明器具51と照明ID「L12」により識別される照明器具51とが対応付けられる。
【0090】
「セキュリティシステム」は、「セキュリティ1」と「セキュリティ2」との2つの項目を有する。なお、「セキュリティシステム」には、「セキュリティ3」等、発信機40に対応付けられたセキュリティの数に応じて随時追加可能である。なお、ここでいう、セキュリティは、例えば警報機等であってもよい。「セキュリティ1」と「セキュリティ2」は、装置IDにより識別される発信機40に対応付けられたセキュリティを識別するセキュリティIDを示す。例えば、図9の例は、装置ID「M11」により識別される発信機40には、セキュリティID「H11」により識別されるセキュリティが対応付けられる。また、装置ID「M12」により識別される発信機40には、セキュリティID「H12」により識別されるセキュリティとセキュリティID「H13」により識別されるセキュリティとが対応付けられる。このように、発信情報活用システム1は、発信機40に複数のシステムを関連付けることができる。
【0091】
例えば、サーバ100は、時間帯や状況に応じて照明システムとセキュリティシステムを使い分けることができる。つまり、サーバ100が照明システムを適用しているときに発信ID「B11」を受信した場合、照明ID「L11」により識別される照明器具51と照明ID「L12」により識別される照明器具51との調光を照明システム50に指示する。また、サーバ100がセキュリティシステムを適用しているときに発信ID「B11」を受信した場合、セキュリティID「H11」により識別されるセキュリティに関する処理をセキュリティシステムに指示する。例えば、サーバ100が発信ID「B11」を受信した場合、セキュリティシステムは、セキュリティID「H11」により識別されるセキュリティ(警報機)に音を出力させる。なお、サーバ100は、セキュリティシステムに限らず、目的に応じて種々の他のシステムの識別情報を発信IDに関連付けてもよい。例えば、サーバ100は、照明器具51の設定等を行う設定システムの識別情報を発信IDに関連付けてもよい。
【0092】
さらに、発信ID又は装置IDに対して異なるシステムのIDを重複しないように関連付けておいてもよい。つまり、照明システム用の発信IDとセキュリティシステム用の発信IDとをそれぞれ分けて関連付けておいてもよい。この場合には、例えば発信機40を設置する場所に応じて照明システムとセキュリティシステムとを使い分けることができる。
【0093】
[変形例1−4の効果]
上述のように、変形例1−4に係る発信情報活用システム1において、サーバ100は、発信情報と識別情報との関連付け毎に制御を行う条件を管理し、携帯端末10から受信した発信情報と識別情報との関連付けに対応する条件を満たす場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50に指示する。
【0094】
これにより、発信情報活用システム1は、複数の他のシステムと適切に関連付けることができる。したがって、発信情報活用システム1は、複数のシステムを連動させることが可能となる。
【0095】
[変形例1−5]
また、サーバ100は、外部のシステムから取得した情報に基づいて、照明器具51の制御を照明システム50に指示してもよい。図10は、変形例1−5に係る照明制御を示す概要図である。図10に示す例においては、サーバ100は、駐車場を管理するシステムから取得した駐車場内の位置情報や駐車車両の有無を示す情報等に基づいて、照明器具51の調光を照明システム50に指示する例を示す。図10は、例えば、駐車場A10を天井側から見た概要図である。
【0096】
図10に示す例においては、駐車場A10に照明器具51−5〜51−19,51−100〜51−111の27個の照明器具51が設置された場合を示す。なお、図10に図示することは省略するが、照明器具51−5〜51−19,51−100〜51−111の各々に対応して27個の発信機40が照明器具51に近接して設置される。
【0097】
図10に示す例においては、照明器具51−16が設置された位置の駐車スペースが空車であり、その駐車スペースにユーザの車U1を案内する照明制御を行う場合を示す。例えば、サーバ100は、駐車場のゲートGに近接して設置された発信機40の発信IDを車U1のユーザの携帯端末10から受信する。この時、サーバ100は、照明器具51−16が設置された位置の駐車スペースが空車であることを判定し、その駐車スペースへ車U1を案内するように照明制御を行う。具体的には、サーバ100は、ゲートGと照明器具51−16が設置された位置の駐車スペースとを結ぶ経路に設置された照明器具51を、照明システム50に調光するように指示する。例えば、サーバ100は、駐車場内の位置情報に基づいてゲートGと照明器具51−16が設置された位置の駐車スペースとを結ぶ経路に設置された照明器具51を点灯するように照明システム50に指示する。
【0098】
図10に示す例においては、ゲートGと照明器具51−16が設置された位置の駐車スペースとを結ぶ経路に設置された照明器具51が点灯する。具体的には、ゲートGと照明器具51−16が設置された位置の駐車スペースとを結ぶ経路に設置された6個の照明器具51−5,51−6,51−9,51−12,51−15,51−16が点灯する。これにより、発信情報活用システム1は、車U1を駐車可能な場所まで案内することができる。つまり、ユーザは、ゲートGと駐車可能な駐車スペースとを結ぶ経路に設置された照明器具51が点灯することにより、容易に駐車する場所を見つけることができる。
【0099】
なお、サーバ100は、携帯端末10から発信IDを受信する度に、随時経路を更新して、照明システム50に照明器具51を調光するように指示してもよい。例えば、携帯端末10が照明器具51−6に近接して設置された発信機40から受信した発信IDをサーバ100へ送信した場合、サーバ100は、車U1の新たな位置と照明器具51−16が設置された位置の駐車スペースとを結ぶ経路に設置されていない照明器具51を照明システム50に調光するように指示してもよい。具体的には、携帯端末10が照明器具51−6に近接して設置された発信機40から受信した発信IDをサーバ100へ送信した場合、サーバ100は、車U1の新たな位置と照明器具51−16が設置された位置の駐車スペースとを結ぶ経路に設置されていない照明器具51−5を消灯するように照明システム50に指示してもよい。この場合、新たなユーザ位置と照明器具51−16が設置された位置の駐車スペースとを結ぶ経路に設置された5個の照明器具51−6,51−9,51−12,51−15,51−16が点灯する。
【0100】
また、サーバ100は、携帯端末10から発信IDを受信した場合、受信した発信IDに基づく位置情報を携帯端末10に表示させてもよい。以下では、サーバ100が、位置情報の一例として、地図情報を携帯端末10に表示させる場合を説明する。例えば、サーバ100は、携帯端末10から発信IDを受信した場合、受信した発信IDに対応する位置発信機40の設置位置付近の地図情報を表示してもよい。また、サーバ100は、外部のシステムから取得した情報に基づいて、地図情報を携帯端末10に表示させてもよい。図11は、変形例1−5に係る携帯端末の画面表示例を示す図である。図11に示す例においては、サーバ100は、駐車場を管理するシステムから取得した駐車場内の地図情報や駐車車両の有無を示す情報等に基づく地図情報を携帯端末10に表示させる。図11は、例えば、駐車場A10を天井側から見た地図情報である。
【0101】
図11に示す例においては、駐車位置P11が、駐車場を管理するシステムから取得した情報に基づいて駐車可能と判定された駐車スペースを示す。また、ユーザ位置U11が、携帯端末10がサーバ100に送信した発信IDに対応する発信機40の設置位置を示す。図11に示す例においては、携帯端末10が照明器具51−5(図10参照)に近接する発信機40から受信した発信IDをサーバ100に送信した場合を示す。携帯端末10から発信IDを受信したサーバ100は、ユーザ位置U11と駐車位置P11とを結ぶ経路R11を携帯端末に表示する。これにより、ユーザは、現在位置から駐車可能な場所までの経路を知ることができ、容易に駐車位置にたどり着くことができる。なお、サーバ100は、携帯端末10から発信IDを受信する度に、随時経路情報を更新して携帯端末10に表示してもよい。
【0102】
[変形例1−5の効果]
上述のように、変形例1−5に係る発信情報活用システム1において、サーバ100は、携帯端末10から発信情報を受信した場合、外部のシステムから取得した情報に基づいて、照明器具51の制御を照明システム50に指示する。
【0103】
これにより、発信情報活用システム1は、発信機の発信情報と外部のシステムの情報とに基づいて照明器具51の調光を行うことにより、より適切な照明の制御を行うことができる。
【0104】
また、変形例1−5に係る発信情報活用システム1において、サーバ100は、携帯端末10から発信情報を受信した場合、発信情報に対応する位置に基づいた位置情報を携帯端末10に送信する。
【0105】
これにより、発信情報活用システム1は、発信情報に対応する発信機の位置に基づいた位置情報を表示させることにより、より適切な位置情報、例えば地図情報をユーザに提供することができる。
【0106】
[変形例1−6]
また、サーバ100は、携帯端末の端末情報と照明器具とを予め関連付けておいて、発信IDを受信したときに、当該関連付けた照明器具へユーザを案内するようにしてもよい。
【0107】
[実施形態2]
次に、実施形態2に係る発信情報活用システム2について、図12図18に基づいて説明する。実施形態2に係る発信情報活用システム2においては、位置情報管理システム200と連携する。なお、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図12は、実施形態2に係る発信情報活用システムの概略構成を示す図である。図12では、発信情報活用システム2を所定数の席が設けられた飲食店に適用し、利用可能エリアとして各席を管理し、ユーザに割り当てられた席に基づいて照明を制御する場合を例示する。なお、以下では、実施形態1と同様に照明器具51の制御の一例として、照明器具51を調光する場合を示すが、サーバ100Aは、サーバ100と同様に目的に応じて種々の制御方法を適宜選択してもよい。
【0108】
実施形態2に係る発信情報活用システム2は、複数の発信機40−21,40−22,40−23,40−24と、携帯端末10と、サーバ100Aと、照明システム50Aと、位置情報管理システム200とを具備する。以下では、発信機40−21,40−22,40−23,40−24等について、特に区別なく説明する場合には、発信機40と記載する。例えば、サーバ100Aは、携帯端末10や照明システム50Aと所定のネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0109】
図12に示す例においては、発信機40は、天井に複数設置される。また、照明システム50Aが有する複数の照明器具51−21,51−22,51−23,51−24も天井に設置される。以下では、照明器具51−21,51−22,51−23,51−24等について、特に区別なく説明する場合には、照明器具51と記載する。なお、図12に示す例においては、発信機40を天井に設置する場合を示すが、発信機40は、各々対応する席T11〜T14の付近に設置してもよい。
【0110】
ここで、図12に示す例では、発信機40−21の付近には、照明器具51−21が設置される。また、発信機40−22の付近には、照明器具51−22が設置され、発信機40−23の付近には、照明器具51−23が設置され、発信機40−24の付近には、照明器具51−24が設置される。ここに、照明器具51−21〜51−24は、発信機40−21〜40−24に各々対応付けられる。
【0111】
図12に示す例において、サーバ100Aは、発信情報活用システム2が設置された範囲に席に関する情報を管理する。例えば、サーバ100Aは、席T11〜T14の空席状況を管理する。ここに、図12に示す例において、サーバ100Aは、時点情報管理システム200から取得した登録キーを、所定の範囲内においてユーザが利用可能なエリアである利用可能エリア(席)に関連する情報と紐付ける。ここで、図12に示す例では、発信機40−21の下方には、席T11が位置する。また、発信機40−22の下方には、席T12が位置し、発信機40−23の下方には、席T13が位置し、発信機40−24の下方には、席T14が位置する。ここに、席T11−14は、発信機40−21〜40−24に各々対応付けられる。なお、サーバ100Aによる発信情報活用システム2が設置された範囲における席に関する情報の管理については後述する。
【0112】
本実施形態における位置情報管理システム200には、例えば、POS(point of sales)システムと称されるシステムが用いられる。以下では、位置情報管理システム200をPOS200と記載する。図12に示す例においては、POS200を構成するストアコントローラ等の図示を省略し、POSターミナルのみを図示する。例えば、POS200は、所定のネットワークを介して、携帯端末10やサーバ100Aと接続される。また、POS200は、ユーザがPOSターミナルで会計時において、携帯端末10とサーバ100Aとに登録キーを送信する。
【0113】
図12に示すように、ユーザの携帯端末10はPOS200において支払を行う(図12中の(1))。そして、POS200は、登録キーK21をサーバ100Aへ送信する(図12中の(2))。ここでいう、登録キーは、例えばPOS200が生成する所定の情報であり、支払を行ったユーザに席を割り当てるために使用される。
【0114】
POS200から登録キーを取得したサーバ100Aは、席に関する情報に基づき席T11〜T14の空席状況を確認し、空席がある場合、空席の席に関する情報と取得した登録キーとを紐付け、席に関する情報をPOS200へ返信する(図12中の(3))。例えば、サーバ100Aは、席T12に関する情報に登録キーを紐付け、席T12に関する情報をPOS200へ返信する。なお、サーバ100Aは、空席がない場合、空席がないことを示す情報をPOS200に返信してもよい。この場合、POS200は、ユーザに空席がないことを通知してもよい。
【0115】
席に関する情報を受信したPOS200は、登録キーK21を携帯端末10へ送信する(図12中の(4))。このとき、POS200は、サーバ100Aから受信した席に関する情報に基づいてユーザに席の場所を通知する。例えば、POS200の担当者がユーザに口頭で席の場所を通知してもよいし、POS200は、携帯端末10に席の位置を表示させてもよい。
【0116】
その後、席T12付近まで移動したユーザの携帯端末10は、発信機40−22が発信する発信IDを受信する(図12中の(5))。そして、携帯端末10は、例えばユーザの操作に応じて、発信機40−22から受信した発信IDと登録キーとをサーバ100Aへ送信する(図12中の(6))。
【0117】
サーバ100Aは、携帯端末10から発信IDと登録キーとを受信した場合、発信IDと登録キーとが、ユーザに割り当てた席に対応する場合、受信した発信IDに関連する照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50Aに指示する(図12中の(7))。例えば、サーバ100Aは、携帯端末10から受信した登録キーとPOS200から取得した登録キーが一致し、携帯端末10から受信した発信IDが席T12に対応する発信機40の発信IDである場合、受信した発信IDにより識別される発信機40に対応する照明器具51を調光するように照明システム50Aに指示する。具体的には、サーバ100Aは、受信した発信IDが席T12に対応する発信機40−22の発信IDであり、受信した登録キーが席T12に紐付けた登録キーK21である場合、発信機40−22に対応する照明器具51−22を調光するように照明システム50Aに指示する。
【0118】
サーバ100Aから調光の指示を受け付けた照明器具51−22では、制御部により光源から放射する光が調光される(図12中の(8))。具体的には、サーバ100Aは、照明器具51−22の光源を点灯するように照明システム50Aに指示する。これにより、席を割り当てられたユーザが、割り当てられた席の付近に位置した場合に、割り当てられた席に対応する照明器具51を点灯させることができる。つまり、席を割り当てられていないユーザが席についても照明器具51は点灯しないため、ユーザに対して適切な席の割当サービスを提供できるとともに、照明器具51の電力消費を抑制することができる。
【0119】
なお、サーバ100Aが、登録キーの発行をおこなってもよい。この場合、POS200は、ユーザが支払いを行った際に、サーバ100Aへ席の確保を要求する。POS200から席の確保を要求されたサーバ100Aは、空席がある場合、登録キーを発行する。そして、サーバ100Aは、空席の席に関する情報と発行した登録キーとを紐付け、席に関する情報を携帯端末10へ送信する。その後、発信情報活用システム2においては、図12中の(5)〜(8)と同じ処理を行う。
【0120】
また、発信情報活用システム2が設置された範囲における席に関する情報の管理については、POS200や他の外部システムが行ってもよい。例えば、POS200が発信情報活用システム2が設置された範囲の席に関する情報を管理する場合、POS200は、登録キーをサーバ100Aへ送信する際に、席の位置情報をサーバ100Aへ送信する。席の位置情報を受信したサーバ100Aは、受信した席の位置情報に対応する発信機40の発信IDに登録キーを紐付ける。この場合、サーバ100Aは、携帯端末10から受信した発信IDと登録キーとが紐づけられていれば、受信した発信IDに関連する照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50Aに指示する。
【0121】
また、例えば、POS200が発信情報活用システム2が設置された範囲に席に関する情報を管理する場合、POS200は、登録キーをサーバ100Aへ送信する際に、ユーザに割り当てた席に対応する発信機40の発信IDをサーバ100Aへ送信してもよい。登録キーと発信IDとを受信したサーバ100Aは、受信した発信IDに登録キーを紐付ける。この場合、サーバ100Aは、携帯端末10から受信した発信IDと登録キーとが紐づけられていれば、受信した発信IDに関連する照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50Aに指示する。
【0122】
また、例えば、POS200が発信情報活用システム2が設置された範囲に席に関する情報を管理する場合、POS200は、登録キーをサーバ100Aへ送信する際に、ユーザに割り当てた席に対応する照明器具51の照明IDをサーバ100Aへ送信してもよい。POS200から登録キーと照明IDとを受信したサーバ100Aは、受信した照明IDに登録キーを紐付ける。この場合、サーバ100Aは、携帯端末10から受信した発信IDに関連する照明IDと携帯端末10から受信した登録キーとが紐づけられていれば、携帯端末10から受信した発信IDに関連する照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50Aに指示する。また、POS200から登録キーと照明IDとを受信したサーバ100Aは、受信した照明IDに関連する発信IDに登録キーを紐付けてもよい。この場合、サーバ100Aは、携帯端末10から受信した発信IDと登録キーとが紐づけられていれば、携帯端末10から受信した発信IDに関連する照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50Aに指示する。
【0123】
また、他の外部システムが、発信情報活用システム2が設置された範囲における席に関する情報を管理する場合は、サーバ100AかPOS200のいずれかが他の外部システムに空席状況を問い合わせてもよい。サーバ100Aは、他の外部システムから取得された席の位置情報に基づいて、上記と同様の処理を行う。例えば、サーバ100Aから空席状況の問い合わせを受け付けた他の外部システムは、ユーザに割り当てた席の位置情報をサーバ100Aへ送信する。この場合、サーバ100Aは、他の外部システムから受信した位置情報に対応する発信機40の発信IDに登録キーを紐付ける。また、例えば、サーバ100Aから空席状況の問い合わせを受け付けた他の外部システムは、ユーザに割り当てた席に対応する発信IDや照明IDをサーバ100Aへ送信してもよい。この場合、サーバ100Aは、他の外部システムから受信した発信IDや照明IDに登録キーを紐付ける。他の外部システムから発信IDを受信した場合、サーバ100Aは、携帯端末10から受信した発信IDと登録キーとが紐づけられていれば、携帯端末10から受信した発信IDに関連する照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50Aに指示する。また、他の外部システムから照明IDを受信した場合、サーバ100Aは、携帯端末10から受信した発信IDに関連する照明IDと携帯端末10から受信した登録キーとが紐づけられていれば、携帯端末10から受信した発信IDに関連する照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50Aに指示する。
【0124】
また、発信情報活用システム2が設置された範囲に席が空席かどうかの判定については、種々の従来技術を適宜用いる。例えば、発信情報活用システム2が設置された範囲を撮像する画像に基づいて判定してもよい。また、各席の椅子に設置した圧力センサからの出力に基づいて席が空席かどうかを判定してもよい。サーバ100Aは、外部システムから上記の情報を取得して、発信情報活用システム2が設置された範囲に席が空席かどうかを判定してもよい。さらに、登録キーに有効期間を設けておき、所定時間経過したときには消灯し、空席と判断するようにしてもよい。
【0125】
次に、図13を用いて、実施形態2に係るサーバ100Aの構成について説明する。図13は、実施形態2に係るサーバの構成を示すブロック図である。図13に示すように、サーバ100Aは、記憶部120Aに席情報記憶部122を有する点において、サーバ100と相違する。
【0126】
実施形態2に係る記憶部120Aは、図13に示すように、発信機情報記憶部121Aと席情報記憶部122とを有する。
【0127】
発信機情報記憶部121Aは、発信機40に関する情報を記憶する。図14は、実施形態2に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。具体的には、図14は、発信機情報記憶部121Aに記憶される発信機40に関する情報の一例を示す。図14に示すように、発信機情報記憶部121Aは、発信機40に関する情報として、「装置ID」、「発信ID」、「対応照明1」、及び「対応照明2」といった項目を有する。なお、図3に示す発信機情報記憶部121と同様の項目については、説明を省略する。
【0128】
例えば、図14の例は、装置ID「M21」により識別される発信機40には、照明ID「L21」により識別される照明器具51が対応付けられる。図12に示す例においては、発信機40−21が装置ID「M21」により識別される発信機40に対応し、照明器具51−21が照明ID「L21」により識別される照明器具51に対応する。また、図14の例は、装置ID「M22」により識別される発信機40には、照明ID「L22」により識別される照明器具51が対応付けられる。図12に示す例においては、発信機40−22が装置ID「M22」により識別される発信機40に対応し、照明器具51−22が照明ID「L22」により識別される照明器具51に対応する。
【0129】
席情報記憶部122は、席に関する情報を記憶する。図15は、実施形態2に係る席情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。図15に示すように、席情報記憶部122は、席に関する情報として、「席ID」、「対応発信ID」、「状態」、「登録キー」といった項目を有する。例えば、席情報記憶部122は、図12中の(2)においてPOS200が登録キーK21をサーバ100Aへ送信する前の状態の席情報記憶部を示す。
【0130】
「席ID」は、席を識別するための発信情報を示す。「対応発信ID」は、席IDにより識別される席に対応する発信機40が発信する発信IDを示す。「状態」は、席IDにより識別される席の状態を示す。「登録キー」は、席IDにより識別される席に紐付けられた登録キーを示す。
【0131】
例えば、図15の例は、席ID「T11」により識別される席は、対応発信ID「B21」と対応付けられていることを示す。席ID「T11」により識別される席は、状態が利用中であり、登録キー「K115」が割り当てられたユーザが利用していることを示す。
【0132】
また、図15の例は、席ID「T12」により識別される席は、対応発信ID「B22」と対応付けられていることを示す。席ID「T12」により識別される席は、状態が空席であり、登録キーが割り当てられていないことを示す。
【0133】
図16は、実施形態2に係る席情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。図16に示す席情報記憶部122−1は、例えば、図12中の(2)においてPOS200が登録キーK21をサーバ100Aへ送信した後の状態の席情報記憶部を示す。なお、図15に示す席情報記憶部122と同様の項目については、説明を省略する。
【0134】
図16の例においては、席ID「T12」により識別される席に、登録キー「K21」が割り当てられたことを示す。また、図16の例においては、席ID「T12」により識別される席にユーザが到達していないため、状態は空席のままである。
【0135】
図17は、実施形態2に係る席情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。図17に示す席情報記憶部122−2は、例えば、図12中の(6)において携帯端末10が発信ID「B22」と登録キー「K21」とをサーバ100Aへ送信した後の状態の席情報記憶部を示す。なお、図15に示す席情報記憶部122と同様の項目については、説明を省略する。
【0136】
図17の例においては、席ID「T12」により識別される席の状態が利用中であり、登録キー「K21」が割り当てられたユーザが利用していることを示す。つまり、図17の例においては、携帯端末10を所有するユーザが席T12に到達しており、席T12を利用していることを示す。このように、サーバ100Aは、席情報記憶部の情報を更新することにより、発信情報活用システム2が設置された範囲の席の空席状況を管理する。なお、発信情報活用システム2が設置された範囲に席に関する情報の管理をPOS200や他の外部システムが行う場合、サーバ100Aは、席情報記憶部を有さなくてもよい。
【0137】
受信部131は、POS200から登録キーを受信する。また、受信部131は、空席がある場合、空席の席に関する情報と受信した登録キーとを紐付ける。また、受信部131は、携帯端末10から発信IDとともに登録キーを受信する。抽出部132は、受信部131により受信した発信IDと登録キーとがユーザに割り当てた席に対応する場合、受信した発信IDに関連付けられた照明IDを抽出する。送信部133は、登録キーを紐付けた席に関する情報をPOS200へ返信する。
【0138】
また、実施形態2に係る携帯端末10において、受信部16は、POS200から登録キーを受信する。送信部17は、発信IDとともに登録キーをサーバ100Aへ送信する。
【0139】
[発信情報活用システムによる処理]
次に、図18を用いて、実施形態2に係る発信情報活用システム2による発信情報活用処理を説明する。図18は、実施形態2に係る発信情報活用システムにおける発信情報活用処理の手順を示すシーケンス図である。
【0140】
図18に示すように、ユーザの携帯端末10はPOS200において支払を行う(ステップS201)。そして、POS200は、登録キーK21をサーバ100Aへ送信する(ステップS202)。POS200から登録キーを受信したサーバ100Aは、空席がある場合、空席の席に関する情報と受信した登録キーとを紐付け、登録キーを紐付けた席に関する情報をPOS200へ返信する(ステップS203)。
【0141】
席に関する情報を受信したPOS200は、サーバ100Aへ送信した登録キーを携帯端末10へ送信する(ステップS204)。その後、割り当てられた席まで移動したユーザの携帯端末10は、割り当てられた席に対応する発信機40が発信する発信IDを受信する(ステップS205)。そして、携帯端末10は、例えばユーザの操作に応じて、受信した発信IDと登録キーとをサーバ100Aへ送信する(ステップS206)。
【0142】
サーバ100Aは、携帯端末10から発信IDと登録キーとを受信した場合、登録キーの照会を行う(ステップS207)。例えば、サーバ100Aは、受信した発信IDと登録キーとが、割り当てられた席に対応するかどうかを判定する。サーバ100Aは、受信した発信IDと登録キーとが、ユーザに割り当てた席に対応する場合、受信した発信IDに関連付けられた照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50Aに指示する(ステップS208)。そして、サーバ100Aから調光の指示を受け付けた照明器具51は、光源を点灯する(ステップS209)。
【0143】
[実施形態2の効果]
上述のように、実施形態2に係る発信情報活用システム2は、複数の発信機40と、携帯端末10とを具備する。複数の発信機40は、各々に割り当てられた発信情報を発信する。また、携帯端末10は、複数の発信機40から発信される発信情報を受信する。また、サーバ100Aは、所定のシステムが管理する対象を識別する識別情報と発信情報とを関連付けることにより、携帯端末10から発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される対象に関する処理を、所定のシステムに指示する。
【0144】
これにより、発信情報活用システム2は、他のシステムと適切に関連付けることができる。
【0145】
また、実施形態2に係る発信情報活用システム2において、所定のシステムは、識別情報により識別される複数の照明器具51を管理する照明システム50Aである。また、サーバ100Aは、携帯端末10から発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50Aに指示する。
【0146】
これにより、発信情報活用システム2においては、他のシステムである照明システム50Aと適切に関連付けることができる。具体的には、発信情報活用システム2においては、照明システム50Aと適切に関連付けることにより、照明システム50Aの照明器具51を制御することができる。
【0147】
また、実施形態2に係る発信情報活用システム2において、サーバ100Aは、販売時点情報管理システム200から、所定の範囲内においてユーザが利用可能なエリアである利用可能エリアに関連する情報と紐付けられる登録キーを取得する。携帯端末10は、販売時点情報管理システム200から登録キーを取得する。サーバ100Aは、携帯端末10から登録キーと利用可能エリアに対応する発信情報とを受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50に指示する。
【0148】
これにより、発信情報活用システム2においては、利用可能エリア(実施形態2においては、席)を割り当てられたユーザが、割り当てられた利用可能エリアに位置した場合に、割り当てられた利用可能エリアに対応する照明器具51を点灯させることができる。つまり、利用可能エリアを割り当てられていないユーザが利用可能エリアに位置しても照明器具51は点灯しないため、ユーザに対して適切な利用可能エリアの割当サービスを提供できるとともに、照明器具51の電力消費を抑制することができる。
【0149】
[変形例2−1]
また、サーバ100Aは、ユーザの位置から利用可能エリアまでの経路に設置された照明器具51の制御を照明システム50Aに指示してもよい。図19は、変形例2−1に係る照明制御を示す概要図である。図19は、例えば、飲食店A20を天井側から見た概要図である。図19に示す例においては、飲食店A20に照明器具51−21〜51−29,51−201〜51−206の15個の照明器具51が設置された場合を示す。なお、図19に図示することは省略するが、照明器具51−21〜51−29,51−201〜51−206の各々に対応して15個の発信機40が照明器具51に近接して設置される。
【0150】
図19に示す例においては、利用可能エリアである席T12までユーザU21を案内する照明制御を行う場合を示す。例えば、サーバ100Aは、POS200に近接して設置された発信機40の発信IDをユーザU21の携帯端末10から受信する。このとき、サーバ100Aは、POS200と席T12とを結ぶ経路に設置された照明器具51を、照明システム50Aに調光するように指示する。
【0151】
図19に示す例においては、POS200と席T12とを結ぶ経路に設置された照明器具51が点灯する。具体的には、POS200と席T12とを結ぶ経路に設置された5個の照明器具51−26〜51−29,51−206が点灯する。なお、席T12に対応する照明器具51−22は、ユーザが席に到達した後に点灯させるため、POS200と席T12とを結ぶ経路に設置された照明器具51に含まれなくてもよい。また、席T12に対応する照明器具51−22を点灯させるなど、POS200と席T12とを結ぶ経路に設置された他の照明器具51を異なる調光を行ってもよい。これにより、発信情報活用システム2は、ユーザU21を割り当てた席T12まで案内することができる。つまり、ユーザU21は、POS200と席T12とを結ぶ経路に設置された照明器具51が点灯することにより、容易に自身が割り当てられた席を見つけることができる。
【0152】
なお、サーバ100Aは、携帯端末10から発信IDを受信する度に、随時経路を更新して、照明システム50Aに照明器具51を調光するように指示してもよい。例えば、携帯端末10が照明器具51−26に近接して設置された発信機40から受信した発信IDをサーバ100Aへ送信した場合、サーバ100Aは、ユーザU21の新たな位置と席T12とを結ぶ経路に設置されていない照明器具51を照明システム50Aに調光するように指示してもよい。具体的には、携帯端末10が照明器具51−26に近接して設置された発信機40から受信した発信IDをサーバ100Aへ送信した場合、サーバ100Aは、ユーザU21の新たな位置と席T12とを結ぶ経路に設置されていない照明器具51−206を消灯するように照明システム50Aに指示してもよい。この場合、ユーザU21の新たな位置と席T12とを結ぶ経路に設置された4個の照明器具51−26〜51−29が点灯する。
【0153】
また、サーバ100Aは、携帯端末10から発信IDを受信した場合、受信した発信IDに基づく位置情報を携帯端末10に表示させてもよい。以下では、サーバ100Aが、位置情報の一例として、地図情報を携帯端末10に表示させる場合を説明する。図20は、変形例2−1に係る携帯端末の画面表示例を示す図である。図20は、例えば、飲食店A20を天井側から見た地図情報である。例えば、サーバ100Aは、携帯端末10から発信IDを受信した場合、受信した発信IDに対応する発信機40の設置位置付近の地図情報を表示してもよい。図20に示す例においては、利用可能エリアP21が席T12を対応する。また、ユーザ位置U21が、携帯端末10がサーバ100Aに送信した発信IDに対応する発信機40の設置位置を示す。携帯端末10から発信IDを受信したサーバ100Aは、ユーザ位置U21と利用可能エリアP21とを結ぶ経路R21を携帯端末に表示する。これにより、ユーザは、現在位置から利用可能エリアである席T12までの経路を知ることができ、容易に席T12にたどり着くことができる。なお、サーバ100Aは、携帯端末10から発信IDを受信する度に、随時経路情報を更新して携帯端末10に表示してもよい。
【0154】
また、サーバ100Aは、POS200に複数のレジがある場合、レジの付近に設置された発信IDを送信する携帯端末10の数に基づいて、どのレジが空いているかを判断し、他の携帯端末10に空いているレジを示す情報を送信してもよい。なお、サーバ100Aは、携帯端末10の要求に応じて、携帯端末10に空いているレジを示す情報を送信してもよい。
【0155】
[変形例2−1の効果]
上述のように、変形例2−1に係る発信情報活用システム2において、サーバ100Aは、携帯端末10から発信情報を受信した場合、発信情報に対応する位置に基づいた位置情報を携帯端末10に送信する。
【0156】
これにより、発信情報活用システム2は、発信情報に対応する発信機の位置に基づいた位置情報を表示させることにより、より適切な位置情報、例えば地図情報をユーザに提供することができる。
【0157】
また、変形例2−1に係る発信情報活用システム2において、サーバ100Aは、携帯端末10から発信情報を受信した場合、発信情報に対応する位置から所定の目的地までの経路に関する位置情報を携帯端末10に送信する。
【0158】
これにより、サーバ100Aが発信情報に対応する発信機の位置と所定の目的地であり利用可能エリアとを結ぶ経路を携帯端末に表示することにより、ユーザは、現在位置から利用可能エリアまでの経路を知ることができ、容易に利用可能エリアにたどり着くことができる。
【0159】
[実施形態3]
次に、実施形態3に係る発信情報活用システム3について、図21図27に基づいて説明する。以下に説明する実施形態3に係る発信情報活用システム3においては、発信IDを変更可能に発信する発信機40Aが用いられる。なお、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図21は、実施形態3に係る発信情報活用システムの概略構成を示す図である。図21では、発信情報活用システム3を食料品店に適用し、発信IDを変更することにより照明を制御する場合を例示する。なお、以下では、実施形態1と同様に照明器具51の制御の一例として、照明器具51を調光する場合を示すが、サーバ100Bは、サーバ100と同様に目的に応じて種々の制御方法を適宜選択してもよい。
【0160】
実施形態3に係る発信情報活用システム3は、複数の発信機40A−1,40A−2と、携帯端末10と、サーバ100Bと、照明システム50Bとを具備する。以下では、発信機40A−1,40A−2等について、特に区別なく説明する場合には、発信機40Aと記載する。例えば、サーバ100Bは、携帯端末10や、発信機40Aや、照明システム50Bと所定のネットワークを介して通信可能に接続されている。なお、サーバ100Bは、発信IDの各々を照明器具51の調光方法と関連付けて管理するが、詳細は後述する。
【0161】
発信機40Aは、例えば、定期的に電波(情報)を発信するビーコンの機能を有するデバイスである。また、発信機40Aは、割り当てられた発信情報である発信IDを変更する指示を受け付けた場合、発信IDを新たな発信IDに変更する。この場合、発信機40Aは、新たな発信IDを発信する。図21に示す例においては、発信機40Aは、食料品店の天井に複数設置される。なお、図21に示す例においては、発信機40Aを天井に設置する場合を示すが、発信機40Aは、各々対応する売り場の付近に設置してもよい。
【0162】
また、照明システム50Bが有する複数の照明器具51−31,51−32も天井に設置される。以下では、照明器具51−31,51−32等について、特に区別なく説明する場合には、照明器具51と記載する。ここで、図21に示す例では、発信機40A−1の付近には、照明器具51−31が設置され、発信機40A−2の付近には、照明器具51−32が設置される。ここに、照明器具51−31は、発信機40A−1に対応付けられ、照明器具51−32は、発信機40A−2に対応付けられる。
【0163】
図21の左側には、発信IDを変更前の発信情報活用システム3を示す。発信IDを変更前においては、発信機40A−1が発信ID「B31」を発信し、発信機40A−2が発信ID「B32」を発信する。ここで、各照明器具51は、サーバ100Bが管理する発信IDの各々を関連付けて調光方法に基づいて調光される。図21に示す例においては、発信ID「B31」を発信する発信機40A−1に対応する照明器具51−31は、肉売り場用に設定された光LT1を出力するように調光される。図21に示す例においては、発信ID「B32」を発信する発信機40A−2に対応する照明器具51−32は、野菜売り場用に設定された光LT2を出力するように調光される。
【0164】
ここで、図21の右側に示す発信IDを変更後の発信情報活用システム3を用いて、発信機40Aが発信する発信IDを変更した場合について説明する。発信機40A−1は、発信IDを変更する指示を受け付けた場合、発信IDを新たな発信IDに変更する(図21中の(1))。具体的には、発信機40A−1は、発信ID「B31」から発信ID「B33」に変更する指示を受け付けた場合、発信ID「B31」から発信ID「B33」に変更する。なお、発信機40A−1に対する発信IDを変更する指示は、例えば、サーバ100Bが行ってもよいし、携帯端末10が行ってもよい。
【0165】
その後、ユーザの携帯端末10は、発信機40A−1が発信する発信ID「B33」を受信する(図21中の(2))。そして、携帯端末10は、例えばユーザの操作に応じて、発信機40A−2から受信した発信ID「B33」をサーバ100Bへ送信する(図21中の(3))。
【0166】
サーバ100Bは、携帯端末10から発信ID「B33」を受信した場合、受信した発信ID「B33」に関連付けられた照明IDにより識別される照明器具51を調光するように照明システム50Bに指示する(図21中の(4))。図21に示す例においては、サーバ100Bは、発信ID「B33」を発信する発信機40A−1に対応付けられた照明器具51−31を調光するように照明システム50Bに指示する。そして、発信ID「B33」を発信する発信機40A−1に対応する照明器具51−31は、魚売り場用に設定された光LT3を出力するように調光される(図21中の(5))。例えば、図21に示す携帯端末10を所有するユーザは、発信情報活用システム3を設置した食料品店の担当者等である。例えば、担当者が所有する携帯端末10は、発信IDが変更された発信機40A−1から受信した発信IDをサーバ100Bへ送信することにより、発信機40A−1に対応する照明器具51の調光を変更することができる。このように、発信情報活用システム3においては、発信機40Aの発信IDを変更することにより、照明器具51の調光を簡単に変更することができる。
【0167】
次に、図22を用いて、実施形態3に係るサーバ100Bの構成について説明する。図22は、実施形態3に係るサーバの構成を示すブロック図である。図22に示すように、サーバ100Bは、記憶部120Bに照明設定記憶部123を有する点において、サーバ100と相違する。
【0168】
実施形態3に係る記憶部120Bは、図22に示すように、発信機情報記憶部121Bと照明設定記憶部123とを有する。
【0169】
発信機情報記憶部121Bは、発信機40Aに関する情報を記憶する。図23は、実施形態3に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。具体的には、図23は、発信機情報記憶部121Bに記憶される発信機40Aに関する情報の一例を示す。図23に示すように、発信機情報記憶部121Bは、発信機40Aに関する情報として、「装置ID」、「発信ID」、「対応照明1」、及び「対応照明2」といった項目を有する。なお、図3に示す発信機情報記憶部121と同様の項目については、説明を省略する。
【0170】
図23に示す例においては、装置ID「M31」により識別される発信機40Aは、発信ID「B31」を発信することを示し、装置ID「M32」により識別される発信機40Aは、発信ID「B32」を発信することを示す。また、図23の例は、装置ID「M31」により識別される発信機40Aには、照明ID「L31」により識別される照明器具51が対応付けられる。図21に示す例においては、発信機40A−1が装置ID「M31」により識別される発信機40Aに対応し、照明器具51−31が照明ID「L31」により識別される照明器具51に対応する。また、図23の例は、装置ID「M32」により識別される発信機40Aには、照明ID「L32」により識別される照明器具51が対応付けられる。図21に示す例においては、発信機40A−2が装置ID「M32」により識別される発信機40Aに対応し、照明器具51−32が照明ID「L32」により識別される照明器具51に対応する。
【0171】
照明設定記憶部123は、各発信IDに関連付けられた照明器具51の調光方法に関する情報を記憶する。図24は、実施形態3に係る照明設定記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。図24に示すように、照明設定記憶部123は、各発信IDに関連付けられた照明器具51の調光方法に関する情報として、「発信ID」、「売り場」、「設定」といった項目を有する。
【0172】
「発信ID」は、照明器具51の調光方法が関連付けられる発信IDを示す。「売り場」は、発信IDに対応付けられる食料品店の売り場を示す。「設定」は、発信IDに対応する照明器具51の調光方法を示す。
【0173】
図24の例は、発信ID「B31」には、売り場「肉」が関連付けられ、照明器具51の調光方法を示す設定「シーン1」が関連付けられる。「シーン1」は、光出力が80%で色温度が3000Kに設定される調光方法である。つまり、図24の例は、発信ID「B31」には、食料品店の肉売り場が対応付けられ、その調光方法は設定「シーン1」であることを示す。また、図24の例は、発信ID「B32」には、売り場「野菜」が関連付けられ、照明器具51の調光方法を示す設定「シーン2」が関連付けられる。「シーン2」は、光出力が70%で色温度が4000Kに設定される調光方法である。
【0174】
次に、図25を用いて、実施形態3に係る発信機40Aの構成について説明する。図25は、実施形態3に係る発信機の構成を示すブロック図である。図25に示すように、発信機40Aは、通信部45を備え、制御部43に受付部46と変更部47とを有する点において、発信機40と相違する。
【0175】
通信部45は、例えばNICによって実現される。通信部45は、図示しない所定のネットワークと有線又は無線で接続される。そして、通信部45は、図示しない所定のネットワークを介して、サーバ100Bや携帯端末10との間で情報の送受信を行う。
【0176】
受付部46は、所定の外部装置から発信IDの変更を受け付ける。例えば、受付部46は、設定用の端末等から照明器具51のシーンの変更を受け付けたサーバ100Bから発信IDの変更を受け付ける。
【0177】
変更部47は、受付部46により発信IDの変更が受け付けられた場合、発信IDを新たな発信IDに変更する。例えば、変更部47は、受付部46により発信IDの変更が受け付けられた場合、記憶部42に記憶された発信IDを新たな発信IDに変更する。
【0178】
図26は、実施形態3に係る発信機における発信IDの変更の一例を示す図である。図26の左側は、発信IDの変更前の記憶部42を示し、図26の右側は、発信IDの変更後の記憶部42−1を示す。図26の発信IDの変更前は、図21における発信IDの変更前の発信機40A−1に対応し、記憶部42には発信ID「B31」が記憶される。図26の発信IDの変更後は、図21における発信IDの変更後の発信機40A−1に対応し、記憶部42−1には、発信ID「B33」が記憶される。このように、発信機40Aは、発信IDを変更することが可能である。
【0179】
[発信情報活用システムによる処理]
次に、図27を用いて、実施形態3に係る発信情報活用システム3による発信情報活用処理を説明する。図27は、実施形態3に係る発信情報活用システムにおける発信情報活用処理の手順を示すシーケンス図である。
【0180】
図27に示すように、発信機40Aは、発信情報を変更する(ステップS301)。例えば、発信機40Aは、サーバ100Bから発信IDの変更を受け付けた場合、発信情報を変更する。例えば、発信機40Aは、発信ID「B31」から発信ID「B33」に変更する指示を受け付けた場合、発信ID「B31」から発信ID「B33」に変更する。
【0181】
その後、携帯端末10は、発信機40Aから発信情報を受信する(ステップS302)。例えば、携帯端末10は、発信機40Aから発信IDを受信する。そして、発信機40から発信情報を受信した携帯端末10は、受信した発信情報をサーバ100Bへ送信する(ステップS303)。例えば、発信機40Aから発信IDを受信した携帯端末10は、受信した発信IDをサーバ100Bへ送信する。
【0182】
そして、サーバ100Bは、発信情報を受信した場合、発信情報に対応する照明器具51を対象照明として抽出する(ステップS304)。例えば、サーバ100Bは、携帯端末10から発信IDを受信した場合、受信した発信IDに関連する照明IDを抽出する。
【0183】
その後、サーバ100Bは、抽出した照明IDにより識別される照明器具51の調光を指示する(ステップS305)。例えば、サーバ100は、抽出した照明IDにより識別される照明器具51に調光を指示する情報を送信する。例えば、サーバ100Bは、抽出した照明IDにより識別される照明器具51に点灯を指示する情報を送信する。そして、サーバ100Bから調光の指示を受け付けた照明器具51は、サーバ100Bからの指示の内容に基づいて、光源を調光する(ステップS306)。
【0184】
なお、図21図27に示す例において、発信機40A−1の発信ID「B31」を発信ID「B32」に変更した場合、発信機40A−1と発信機40A−2とは、発信ID「B32」を発信する。この場合、携帯端末10から発信ID「B32」を受信したサーバ100Bは、発信機40A−1に対応付けられた照明器具51−31と、発信機40A−2に対応付けられた照明器具51−32とを調光するように照明システム50Bに指示する。このように、発信情報活用システム3においては、発信機40Aの発信する発信IDをすることにより、各発信機40Aに対応付けられた複数の照明器具51に対して一度に調光を指示することができる。
【0185】
[実施形態3の効果]
上述のように、実施形態3に係る発信情報活用システム3は、複数の発信機40Aと、携帯端末10とを具備する。複数の発信機40Aは、各々に割り当てられた発信情報を発信する。また、携帯端末10は、複数の発信機40Aから発信される発信情報を受信する。また、サーバ100Bは、所定のシステムが管理する対象を識別する識別情報と発信情報とを関連付けることにより、携帯端末10から発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される対象に関する処理を、システムに指示する。
【0186】
これにより、発信情報活用システム3は、他のシステムと適切に関連付けることができる。
【0187】
また、実施形態3に係る発信情報活用システム3において、所定のシステムは、識別情報により識別される複数の照明器具51を管理する照明システム50Bである。また、サーバ100Bは、携帯端末10から発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50Bに指示する。
【0188】
これにより、発信情報活用システム3においては、他のシステムである照明システム50Bと適切に関連付けることができる。具体的には、発信情報活用システム3においては、照明システム50Bと適切に関連付けることにより、照明システム50Bの照明器具51を制御することができる。
【0189】
また、実施形態3に係る発信情報活用システム3において、発信機40Aは、割り当てられた発信情報を変更する指示を受け付けた場合、発信情報を新たな発信情報に変更する。サーバ100Bは、発信情報の各々を照明器具51の制御方法と関連付けて管理し、携帯端末10から新たな発信情報を受信した場合、新たな発信情報に関連付けられた照明器具51の制御方法に基づいて、受信した新たな発信情報に関連する識別情報により識別される照明器具51の制御を照明システム50Bに指示する。
【0190】
これにより、発信情報活用システム3においては、発信機40Aの発信IDを変更することにより、照明器具51の制御を簡単に変更することができる。また、発信情報活用システム3においては、発信機40Aの発信する発信IDをすることにより、各発信機40Aに対応付けられた複数の照明器具51に対して一度に制御を指示することができる。なお、実施形態1,2に係る発信情報活用システム1,2において、発信IDを変更可能な発信機40Aを用いてもよい。
【0191】
また、発信情報活用システム3において、サーバ100Bは、照明システム50Bの他にも所定のシステムが管理する対象を識別する識別情報と発信IDとを関連付けてもよい。例えば、発信情報活用システム3は、照明システム50Bに加えて、セキュリティシステムや、メンテナンスシステムを有する場合、サーバ100Bは、各システムが管理する対象に発信IDを対応付けてもよい。例えば、サーバ100Bは、照明システム50Bの照明器具51に発信ID「B31」や「B32」を対応付け、セキュリティシステムの管理する対象、例えば警報機に発信ID「B33」や「B34」を対応付け、メンテナンスシステムの管理する対象に発信ID「B35」や「B36」を対応付けてもよい。この場合、発信情報活用システム3は、所定の発信機40Aが発信する発信IDを日にちや時間帯に応じて、制御の対象としたいシステムに対応付けられた発信IDに変更してもよい。具体的には、発信情報活用システム3は、所定の発信機40Aが発信する発信IDを、営業時間は「B31」や「B32」に設定し、閉店後は「B33」や「B34」に変更し、店舗休日は「B35」や「B36」に変更してもよい。これにより、発信情報活用システム3においては、発信機40Aが発信する発信IDを適宜変更することにより、制御の対象とするシステムを簡単に変更することができ、複数のシステムを容易に制御することが可能となる。
【0192】
[実施形態4]
実施形態1〜3に係る発信情報活用システム1〜3においては、照明システム50,50A,50Bの照明器具51を制御する。一方、実施形態4に係る発信情報活用システム4においては、所定のシステムとして、識別情報により識別される複数のコンテンツを管理するコンテンツ配信システムを具備する点において実施形態1〜3と相違する。この点について、図28図34に基づいて説明する。なお、実施形態1〜3と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図28は、実施形態4に係る発信情報活用システムの概略構成を示す図である。図28では、発信情報活用システム4を食料品店に適用し、発信IDを変更することによりコンテンツであるクーポンの配信を行う場合を例示する。具体的には、図28では、発信情報活用システム4を食料品店における野菜売り場に適用し、例えば時間など応じて、発信機40Aが発信する発信IDを変更することにより、ユーザの携帯端末10Aへのクーポンの配信を行う場合を示す。なお、図28に示す例においては、発信機40Aを天井に設置する場合を示すが、発信機40Aは、各々対応する野菜売り場の付近に設置してもよい。
【0193】
実施形態4に係る発信情報活用システム4は、複数の発信機40A−11,40A−12と、携帯端末10Aと、サーバ100Cと、コンテンツ配信システムとを具備する。図28図34では、コンテンツ配信システムに含まれる配信装置300をコンテンツ配信システムとして説明する。例えば、サーバ100Cは、携帯端末10や、発信機40Aや、配信装置300と所定のネットワークを介して通信可能に接続されている。なお、サーバ100Cは、発信IDの各々をコンテンツを識別する情報であるコンテンツIDと関連付けて管理するが、詳細は後述する。
【0194】
携帯端末10Aは、例えば、発信機40Aから発信される情報を受信する。具体的には、携帯端末10Aは、発信機40Aから発信される発信IDを受信する。また、携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した発信IDが所定の条件を満たす場合、受信した発信IDをサーバ100Cへ送信する。
【0195】
配信装置300は、サーバ100Cからの要求に応じて、携帯端末10Aにコンテンツを配信する情報処理装置である。例えば、配信装置300は、サーバ100Cから携帯端末10Aを識別する端末情報とコンテンツIDとを受信した場合、端末情報により識別される携帯端末10AにコンテンツIDにより識別されるコンテンツを配信する。なお、携帯端末10Aを識別する端末情報としては、配信装置300がコンテンツを配信する携帯端末10Aを特定でき、携帯端末10Aにコンテンツを配信することが可能であれば、どのような情報であってもよい。
【0196】
図28の左側には、発信IDを変更前の発信情報活用システム4を示す。発信IDを変更前においては、発信機40A−11が発信ID「B45」を発信する。そして、携帯端末10Aは、発信機40A−11から発信される発信IDを受信する(図28中の(1))。携帯端末10Aは、受信した発信IDが所定の条件を満たす場合、受信した発信IDをサーバ100Cへ送信する。発信IDを変更前の発信情報活用システム4においては、発信機40A−11が発信する発信ID「B45」が所定の条件を満たさない場合であり、携帯端末10Aは、受信した発信IDをサーバ100Cへ送信しない。なお、携帯端末10Aが受信した発信IDをサーバ100Cへ送信するかどうかの判定についての詳細は後述する。
【0197】
次に、図28の右側に示す発信IDを変更後の発信情報活用システム4を用いて、発信機40Aが発信する発信IDを変更した場合について説明する。発信機40A−11は、発信IDを変更する指示を受け付けた場合、発信IDを新たな発信IDに変更する(図28中の(2))。具体的には、発信機40A−11は、発信ID「B45」から発信ID「B41」に変更する指示を受け付けた場合、発信ID「B45」から発信ID「B41」に変更する。なお、発信機40A−11に対する発信IDを変更する指示は、例えば、サーバ100Cが行ってもよいし、発信機40A−11自身が行ってもよい。図28に示す例においては、サーバ100Cは、トマトのタイムセールを開始する時間になった際に、発信機40A−11に対して発信IDを変更する指示を行ってもよい。例えば、サーバ100Cは、所定の条件を満たさない発信ID「B45」から所定の条件を満たす発信ID「B41」に変更する。具体的には、サーバ100Cは、携帯端末10Aが受信しても何も処理を行わない発信ID「B45」から、携帯端末10Aが受信した場合サーバ100Cへ送信する発信ID「B41」に変更する。例えば、サーバ100Cにおいて、発信ID「B41」は、トマトに関するクーポンを識別するコンテンツIDと対応付けられる。
【0198】
その後、ユーザの携帯端末10Aは、発信機40A−11が発信する発信ID「B41」を受信する(図28中の(3))。そして、携帯端末10Aは、受信した発信IDが所定の条件を満たす場合、受信した発信IDをサーバ100Cへ送信する。発信IDを変更後の発信情報活用システム4においては、発信機40A−11が発信する発信ID「B41」が所定の条件を満たす場合であり、携帯端末10Aは、受信した発信IDを携帯端末10Aを識別する端末情報とともにサーバ100Cへ送信する(図28中の(4))。
【0199】
サーバ100Cは、携帯端末10Aから発信ID「B41」と携帯端末10Aを識別する端末情報を受信した場合、配信装置300へ携帯端末10Aへのコンテンツの配信を要求する(図28中の(5))。例えば、サーバ100Cは、発信ID「B41」に対応付けられたコンテンツIDを携帯端末10Aを識別する端末情報とともに配信装置300へ送信する。サーバ100Cからのコンテンツの配信の要求を受け付けた配信装置300は、携帯端末10Aにサーバ100Cの要求に基づくコンテンツであるクーポンを配信する(図28中の(6))。これにより、発信情報活用システム4においては、発信機40Aの発信IDを変更することにより、携帯端末10Aに応じてコンテンツの配信を行うかどうかを容易に変更することができる。
【0200】
例えば、配信装置300は、サーバ100Cから受信したコンテンツIDに対応するコンテンツであるクーポンを、サーバ100Cから受信した端末情報により識別される携帯端末10Aに配信する。図28に示す例においては、配信装置300は、携帯端末10Aを所有するユーザの付近に位置する野菜売り場のトマトに関するクーポンを携帯端末10Aに配信する。なお、発信情報活用システム4は、サーバ100CがコンテンツIDを携帯端末10Aへ送信し、携帯端末10AがコンテンツIDを配信装置300へ送信することにより、携帯端末10Aへのコンテンツ配信を行ってもよい。
【0201】
なお、発信情報活用システム4は、識別情報により識別される複数の照明器具51を有する照明システム50と関連付けられてもよい。この場合、複数の照明器具51が、発信機40A−11及び発信機40A−12の各々に対応する位置に設置される。配信装置300からコンテンツが携帯端末10Aに配信された場合、サーバ100Cは、携帯端末10Aから受信した発信IDに対応する照明器具51を制御する。配信装置300からコンテンツが携帯端末10Aに配信された場合、サーバ100Cは、例えば、携帯端末10Aから受信した発信IDに対応する照明器具51を点灯する。また、配信装置300からコンテンツが携帯端末10Aに配信された場合、サーバ100Cは、携帯端末10Aから受信した発信IDに対応する位置を、例えば発信情報活用システム4が設置された範囲に設けられた電子看板(サイネージ)などに表示させてもよい。これにより、発信情報活用システム4は、コンテンツを受信した携帯端末10Aを所有するユーザ以外にも、コンテンツが配信されたことを通知することができる。
【0202】
次に、図29を用いて、実施形態4に係るサーバ100Cの構成について説明する。図29は、実施形態4に係るサーバの構成を示すブロック図である。図29に示すように、サーバ100Cは、記憶部120Cにコンテンツ情報記憶部124を有する点において、サーバ100と相違する。
【0203】
実施形態4に係る記憶部120Cは、図29に示すように、発信機情報記憶部121Cとコンテンツ情報記憶部124とを有する。
【0204】
発信機情報記憶部121Cは、発信機40Aに関する情報を記憶する。図30は、実施形態4に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。具体的には、図30は、発信機情報記憶部121Cに記憶される発信機40Aに関する情報の一例を示す。図30に示すように、発信機情報記憶部121Cは、発信機40Aに関する情報として、「装置ID」、「発信ID」といった項目を有する。なお、図3に示す発信機情報記憶部121と同様の項目については、説明を省略する。図30に示す例においては、装置ID「M41」により識別される発信機40Aは、発信ID「B45」を発信することを示し、装置ID「M42」により識別される発信機40Aは、発信ID「B42」を発信することを示す。図28に示す例においては、発信機40A−11が装置ID「M41」により識別される発信機40Aに対応し、発信機40A−12が装置ID「M42」により識別される発信機40Aに対応する。
【0205】
コンテンツ情報記憶部124は、コンテンツ情報を記憶する。図31は、実施形態4に係るコンテンツ情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。図31に示すように、コンテンツ情報記憶部124は、コンテンツ情報として、「発信ID」、「コンテンツID」といった項目を有する。
【0206】
「発信ID」は、コンテンツIDに関連付けられる発信IDを示す。「コンテンツID」は、コンテンツを識別する識別情報を示す。
【0207】
図31の例は、発信ID「B41」には、コンテンツID「C41」が関連付けられる。また、発信ID「B45」には、コンテンツIDは関連付けられていない。なお、コンテンツ情報記憶部124は、コンテンツIDが関連付けられていない発信IDについては、記憶しなくてもよい。
【0208】
ここで、発信機40Aの発信IDの変更に伴う、発信機情報記憶部に記憶される情報の更新について説明する。図32は、実施形態4に係る発信機情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。図32に示す発信機情報記憶部121C−1は、例えば、図28中の(2)において発信機40A−11の発信ID「B45」が発信ID「B41」に変更された場合の発信機情報記憶部を示す。なお、図30に示す発信機情報記憶部121Cと同様の項目については、説明を省略する。図32に示す例においては、装置ID「M41」により識別される発信機40Aは、発信ID「B41」を発信することを示す。なお、発信機40A−11の記憶部42に記憶される発信ID「B45」も発信ID「B41」に変更される。
【0209】
受信部131は、発信IDや携帯端末10Aを識別する端末情報を受信する。抽出部132は、受信部131により受信した発信IDに関連付けられたコンテンツIDをコンテンツ情報記憶部124から抽出する。送信部133は、受信した携帯端末10Aを識別する端末情報とともに抽出部132により抽出したコンテンツIDを配信装置300へ返信する。
【0210】
続いて、図33を用いて、携帯端末10Aの構成を説明する。図33は、実施形態4に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。図33に示すように、携帯端末10Aは、制御部15に判定部18を有する点において、携帯端末10と相違する。
【0211】
判定部18は、受信部16により受信した発信IDが所定の条件を満たすかどうかを判定する。例えば、判定部18は、記憶部12に記憶された発信IDと受信部16により受信した発信IDとが一致する場合、受信した発信IDが所定の条件を満たすと判定する。また、例えば、判定部18は、記憶部12に記憶された発信ID及び受信時間の組合せと受信部16により受信した発信ID及び受信時間とが対応する場合、受信した発信IDが所定の条件を満たすと判定してもよい。また、例えば、判定部18は、受信部16により発信IDを受信した場合、入力部13によりユーザの指定を受け付け、受信した発信IDに対応するコンテンツの取得をユーザが希望する場合、所定の条件を満たすと判定してもよい。また、判定部18は、受信した発信IDが所定の条件を満たす場合、送信部17に発信IDをサーバ100Cへ送信するように指示する。
【0212】
また、送信部17は、判定部18からの指示に基づいて、発信IDをサーバ100Cへ送信する。受信部16は、配信装置300からコンテンツを受信する。出力部14は、受信部16により受信したコンテンツを表示する。
【0213】
なお、携帯端末10Aは、発信情報活用アプリケーションがインストールされたスマートフォンやタブレット端末等であってもよい。例えば、携帯端末10Aが、発信情報活用アプリケーションがインストールされたスマートフォンである場合、制御部15や記憶部12については、携帯端末10Aにインストールされた発信情報活用アプリケーションの機能であってもよい。
【0214】
なお、上記の例においては、携帯端末10Aが発信IDをサーバ100Cへ送信するかどうかを判定するが、携帯端末10Aは受信した発信IDをサーバ100Cへ送信し、サーバ100Cが配信装置300へ送信するかどうかを判定してもよい。この場合、携帯端末10Aは、判定部18を有さなくてもよい。
【0215】
[発信情報活用システムによる処理]
次に、図34を用いて、実施形態4に係る発信情報活用システム4による発信情報活用処理を説明する。図34は、実施形態4に係る発信情報活用システムにおける発信情報活用処理の手順を示すシーケンス図である。
【0216】
図34に示すように、携帯端末10Aは、発信機40Aから発信情報を受信する(ステップS401)。例えば、携帯端末10Aは、発信機40Aから発信IDを受信する。そして、携帯端末10は、発信機40Aから受信した発信IDが所定の条件を満たすかを判定する(ステップS402)。例えば、携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した発信IDが携帯端末10Aに記憶されていない場合、所定の条件を満たさないと判定する。携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した発信IDが所定の条件を満たさないと判定した場合、処理を停止する。
【0217】
その後、発信機40Aは、発信情報を変更する(ステップS403)。例えば、発信機40Aは、サーバ100Bから発信IDの変更を受け付けた場合、発信情報を変更する。例えば、発信機40Aは、発信ID「B45」から発信ID「B41」に変更する指示を受け付けた場合、発信ID「B45」から発信ID「B41」に変更する。
【0218】
また、携帯端末10Aは、発信機40Aから発信情報を受信する(ステップS404)。例えば、携帯端末10Aは、発信機40Aから発信IDを受信する。そして、携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した発信IDが所定の条件を満たすかを判定する(ステップS405)。例えば、携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した発信IDが携帯端末10Aに記憶されている場合、所定の条件を満たすと判定する。
【0219】
所定の条件を満たすと判定した場合、携帯端末10Aは、受信した発信情報を携帯端末10Aを識別する端末情報とともにサーバ100Cへ送信する(ステップS406)。例えば、発信機40Aから発信IDを受信した携帯端末10Aは、受信した発信IDを携帯端末10Aを識別する端末情報とともにサーバ100Cへ送信する。
【0220】
そして、サーバ100Cは、発信情報と携帯端末10Aを識別する端末情報とを受信した場合、発信情報に関連するコンテンツIDを抽出する(ステップS407)。例えば、サーバ100Cは、携帯端末10Aから発信IDと携帯端末10Aを識別する端末情報とを受信した場合、受信した発信IDに関連するコンテンツIDを抽出する。
【0221】
その後、サーバ100Cは、抽出したコンテンツIDを携帯端末10Aを識別する端末情報とともに配信装置300へ送信する(ステップS408)。そして、サーバ100CからコンテンツIDと携帯端末10Aを識別する端末情報とを受信した配信装置300は、サーバ100Cからの指示の内容に基づいて、コンテンツを携帯端末10Aへ配信する(ステップS409)。例えば、配信装置300は、受信した端末情報により識別される携帯端末10Aに、受信したコンテンツIDにより識別されるコンテンツを配信する。
【0222】
なお、発信情報活用システム4は、携帯端末10Aを所有するユーザの属性情報を用いてコンテンツ配信を行ってもよい。例えば、発信情報活用システム4は、携帯端末10Aを所有するユーザの性別に基づいて、コンテンツ配信を行ってもよい。この場合、サーバ100Cは、携帯端末10Aを所有するユーザの性別を示す情報をコンテンツIDとともに配信装置300へ送信してもよい。また、配信装置300は、コンテンツIDとユーザの性別に基づいて、携帯端末10Aにコンテンツを配信してもよい。また、サーバ100Cは、携帯端末10Aを所有するユーザの性別を示す情報を配信装置300へ送信してもよい。この場合、配信装置300は、ユーザの性別に基づいて、携帯端末10Aにコンテンツを配信してもよい。
【0223】
また、発信情報活用システム4は、所定のシステムとして、複数の照明器具51を有する照明システム50を具備してもよい。この場合、1つの発信機40Aに複数の照明器具51を対応付け、発信機40Aが発信する発信IDに応じて照明器具51の調光を変更してもよい。例えば、サーバ100Cは、発信ID毎にどの照明器具51に対して調光を行うかの対応情報を管理する。そして、発信機40Aは、変更に応じて、対応する全ての照明器具51の調光を指示する発信ID「B46」を発信したり、対応する一部の照明器具51の調光を指示する発信ID「B47」を発信したり、照明器具51の調光を指示しない発信ID「B48」を発信したりする。これにより、発信情報活用システム4は、発信機40Aの発信IDを変更することにより、複数の照明器具51のうち、目的の照明器具51に対して調光をすることが可能となる。
【0224】
[実施形態4の効果]
上述のように、実施形態4に係る発信情報活用システム4は、複数の発信機40Aと、携帯端末10Aとを具備する。複数の発信機40Aは、各々に割り当てられた発信情報を発信する。また、携帯端末10Aは、複数の発信機40Aから発信される発信情報を受信する。また、サーバ100Cは、所定のシステムが管理する対象を識別する識別情報と発信情報とを関連付けることにより、携帯端末10Aから発信情報を受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別される対象に関する処理を、システムに指示する。
【0225】
これにより、発信情報活用システム4は、他のシステムと適切に関連付けることができる。
【0226】
また、実施形態4に係る発信情報活用システム4において、所定のシステムは、識別情報により識別される複数のコンテンツを管理するコンテンツ配信システムである。また、携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した発信情報が所定の条件を満たす場合、受信した発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とをサーバ100Cへ送信する。サーバ100Cは、携帯端末10Aから発信機40Aの発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とを受信した場合、受信した発信情報に関連する識別情報により識別されるコンテンツの配信をコンテンツ配信システムに指示する。
【0227】
これにより、発信情報活用システム4においては、他のシステムであるコンテンツ配信システムと適切に関連付けることができる。具体的には、発信情報活用システム4においては、コンテンツ配信システムと適切に関連付けることにより、コンテンツ配信システムからコンテンツを携帯端末10Aに適切に配信することができる。また、携帯端末10Aにおいて、発信機40Aの発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とをサーバ100Cへ送信するかどうかを判定することにより、携帯端末10Aから外部へ出力される情報を携帯端末10Aが管理することが可能となる。また、携帯端末10Aにおいて、情報をサーバ100Cへ送信するかどうかを判定することにより、携帯端末10Aとサーバ100Cとの間での通信量の増大を抑制することが可能となる。
【0228】
また、実施形態4に係る発信情報活用システム4において、発信機40Aは、割り当てられた発信情報を変更する指示を受け付けた場合、発信情報を新たな発信情報に変更する。携帯端末10Aは、発信機40Aから受信した新たな発信情報が所定の条件を満たす場合、新たな発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とをサーバ100Cへ送信する。サーバ100Cは、携帯端末10Aから新たな発信情報と携帯端末10Aを識別する情報とを受信した場合、受信した新たな発信情報に関連する識別情報により識別されるコンテンツの配信をコンテンツ配信システムに指示する。
【0229】
これにより、発信情報活用システム4は、発信機40Aの発信IDを変更することにより、コンテンツ配信システムからコンテンツを携帯端末10Aに適切に配信することができる。
【0230】
[変形例4−1]
また、発信機40Aは、複数の発信情報の各々を所定のタイミングで発信してもよい。図35は、変形例4−1に係る発信機の記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0231】
図35に示す例において、発信機40Aの記憶部42Aは、発信部41により発信する発信情報として複数の発信IDを記憶する。図35に示すように、記憶部42Aは、「装置ID」、「発信ID」といった項目を有する。なお、図26に示す発信機40Aの記憶部42と同様の項目については、説明を省略する。
【0232】
図35に示す例において、記憶部42Aには、3つの発信ID「B411」,「B412」,「B413」が記憶される。つまり、装置ID「M41」により識別される発信機40Aは、3つの発信ID「B411」,「B412」,「B413」の各々を所定のタイミングで発信する。例えば、装置ID「M41」により識別される発信機40Aは、発信ID「B411」,「B412」,「B413」の順序で、3つの発信IDを5秒おきに繰り返し発信する。
【0233】
図35に示すように発信機40Aが複数の発信情報を発信する場合において、発信IDを受信した携帯端末10Aの処理例について、図36を用いて説明する。図36は、変形例4−1に係る携帯端末の発信ID受信時の処理の一例を示す図である。
【0234】
図36中の処理一覧T10には、携帯端末10Bと携帯端末10Cとの各々において、各受信IDを受信した場合の処理を示す。例えば、携帯端末10Bは、発信ID「B411」を受信した場合、何も処理を行わず、発信ID「B412」を受信した場合、発信IDとユーザの性別を示す情報をサーバ100Cへ送信する。また、携帯端末10Bは、発信ID「B413」を受信した場合、発信IDをサーバ100Cへ送信する。また、例えば、携帯端末10Cは、発信ID「B411」,「B413」を受信した場合、何も処理を行わず、発信ID「B412」を受信した場合、例えば携帯端末10Cやインストールされた発信情報活用アプリケーション等の設定情報をサーバ100Cへ送信する。ここのように、発信機40Aが複数の発信情報を発信することにより、1つの発信機40Aで携帯端末10B,10Cに応じて処理を異ならせることができる。
【0235】
また、携帯端末10A〜10Cは、受信した発信情報が携帯端末を所有するユーザの属性情報に対応する発信情報である場合、発信情報と携帯端末10A〜10Cを識別する情報とを前記サーバへ送信してもよい。例えば、発信ID「B413」にユーザ属性として性別「女性」が対応付けられている場合について、以下説明する。まず、携帯端末10Bを所有するユーザが女性である場合、携帯端末10Bは発信ID「B413」を受信した場合、受信した発信IDをサーバ100Cへ送信する。また、携帯端末10Cを所有するユーザが男性である場合、携帯端末10Cは発信ID「B413」を受信した場合、発信IDを受信しても何も処理を行わない。このように、発信機40Aが複数の発信情報を発信することにより、1つの発信機40Aで携帯端末10A〜10Cを所有するユーザの属性に応じて処理を異ならせることができる。なお、実施形態1〜3に係る発信情報活用システム1〜3において、複数の発信情報の各々を所定のタイミングで発信する発信機40Aを用いてもよい。
【0236】
[変形例4−1の効果]
上述のように、変形例4−1に係る発信情報活用システム4において、発信機40Aは、複数の発信情報が割り当てられ、複数の発信情報の各々を所定のタイミングで発信する。携帯端末10A〜10Cは、発信機40Aから受信した発信情報が所定の条件を満たす場合、発信情報と携帯端末10A〜10Cを識別する情報とをサーバ100Cへ送信する。
【0237】
これにより、発信情報活用システム4は、発信機40Aが複数の発信情報の各々を所定のタイミングで発信することにより、1つの発信機40Aで携帯端末10A〜10Cに応じて処理を異ならせることができる。
【0238】
[実施形態1〜4に係る携帯端末の分布に基づく表示及び通知]
実施形態1〜4に係る発信情報活用システム1〜4においては、複数の携帯端末10,10Aから受信した発信IDに基づいて、発信情報活用システム1〜4を設置した範囲における人の分布を表示させてもよい。なお、表示させる対象としては、ユーザの所有する携帯端末10,10Aや発信情報活用システム1〜4が設置された範囲に設けられた電子看板(サイネージ)など、目的に応じて種々の表示対象を選択してもよい。以下では、ユーザの所有する携帯端末10に発信情報活用システム1を設置した範囲における人の分布を表示する例を、図37図39に基づいて説明する。図37は、実施形態1〜4に係る表示の一例を示す図である。また、図38は、実施形態1〜4に係る照明器具による通知の一例を示す図である。図39は、実施形態1〜4に係る表示の一例を示す図である。なお、図37図39では、発信情報活用システム1のサーバ100が複数の携帯端末10から発信IDを取得し、サーバ100が発信IDに対応する発信機40の設置位置から所定の範囲の分布を算出する例を示す。
【0239】
まず、図37に示すように、携帯端末10には、発信情報活用システム1が設置された範囲における人の分布が表示される。図37は、例えば、図38に示す発信情報活用システム1が設置された範囲A40を天井側から見た場合の各領域の示す情報である。例えば、図37に示す例では、携帯端末10には、発信情報活用システム1が設置された範囲A40を領域A401〜A412の12の領域に分割した例を示す。また、発信情報活用システム1は、発信情報活用システム1が設置された範囲A40中の各領域A401〜A412を人の分布に基づいて、例えばヒートマップのように、人が多い領域を暖色系の色で表示し、人が少ない領域を寒色系の色で携帯端末10に表示してもよい。
【0240】
ここで、図37に示す例では、人の密集度が高い領域ほど濃い色で表示される。例えば、図37に示す例では、領域A405が最も人の密集度が高いことを示す。また、領域A401や領域A409が最も人の密集度が低いことを示す。このように、複数の携帯端末10から受信した発信IDに基づいて、発信情報活用システム1を設置した範囲における人の分布を表示することにより、ユーザは、携帯端末10に表示された人の分布に基づいて人が密集している領域を避けることができる。なお、図37に示す例は、発信情報活用システム1が設置された範囲における人の分布の表示の一例であって、目的に応じて種々の表示態様で発信情報活用システム1が設置された範囲における人の分布を表示してもよい。例えば、携帯端末10には、発信情報活用システム1が設置された範囲における人の分布を棒グラフや円グラフなどのグラフとして表示してもよい。
【0241】
また、複数の携帯端末10から受信した発信IDに基づいて、発信情報活用システム1において、サーバ100は、照明器具51を制御してもよい。図38は、例えば、発信情報活用システム1が設置された範囲A40を天井側から見た概要図である。例えば、図38には、発信情報活用システム1が設置された範囲A40における照明器具51の設置を示す。図38に示す例では、12の領域A401〜A412の各々に対応する12個の照明器具51−401〜51−412が設置される。また、例えば、照明器具51−401〜51−412の各々に近接して12個の発信機40は設置される。なお、図38に示す領域A401〜A412は、図37に示す領域A401〜A412に対応する。
【0242】
サーバ100は、携帯端末10から受信した発信IDに基づいて、受信した発信IDの数が閾値未満であるエリア(領域)を所定の手段により通知してもよい。以下では、所定の手段として、照明器具51を制御し、受信した発信IDの数が閾値未満であるエリアを通知する場合を示す。図37に示すように、12の領域A401〜A412のうち、領域A401と領域A409との2つの領域が最も人の密集度が低い。そのため、サーバ100は、最も人の密集度が低い領域A401と領域A409とに対応する照明器具51を制御してもよい。具体的には、サーバ100は、照明器具51−401と照明器具51−409とに光源の出力を高くするように指示してもよい。これにより、発信情報活用システム1が設置された範囲にいるユーザは、照明器具51の出力が変化することにより、人が少ない領域を確認することができる。そのため、ユーザは人が密集している領域を避けることができる。
【0243】
なお、発信情報活用システム1は、所定の条件を満たす携帯端末10から受信した発信IDに基づいて、発信情報活用システム1が設置された範囲における人の分布を表示してもよい。例えば、発信情報活用システム1は、所定のユーザ属性を満たすユーザが所有する携帯端末10から受信した発信IDに基づいて、発信情報活用システム1が設置された範囲における人の分布を表示してもよい。この場合、携帯端末10は、発信IDとともに属性情報としてユーザの年齢を示す情報をサーバ100へ送信する。図39は、例えば、図38に示す発信情報活用システム1が設置された範囲A40を天井側から見た場合の各領域の示す情報である。図39は、例えば、50代以上のユーザの所有する携帯端末10から受信した発信IDに基づいて、発信情報活用システム1が設置された範囲における人の分布を表示する例を示す。図39に示す例は、50代以上のユーザに限定する以外は、図37に示す例と同じである。図39に示すように、50代以上のユーザに限定した場合、領域A412が最も人の密集度が高いことを示す。このように、全ユーザを対象にした図37と比較して、異なる人の分布を表示することができる。なお、図39に示す例は一例であって、目的に応じて種々のユーザ属性に基づく人の分布を表示してもよい。例えば、発信情報活用システム1は、携帯端末10が発信IDとともに属性情報としてユーザの性別を示す情報をサーバ100へ送信することにより、携帯端末10に発信情報活用システム1が設置された範囲における男性の分布を表示させてもよい。
【0244】
[実施形態1〜4の効果]
サーバ100,100A〜100Cは、携帯端末10,10Aから受信した発信情報に基づいて、複数の発信機40,40Aが設置された範囲における人の分布に関する情報を表示させる。
【0245】
これにより、発信情報活用システム1が設置された範囲において、ユーザは、携帯端末10に表示された人の分布に基づいて、人が密集している領域を避けることができる。
【0246】
携帯端末10,10Aは、発信情報とともに携帯端末10,10Aを所有するユーザの属性情報をサーバ100,100A〜100Cへ送信する。サーバ100,100A〜100Cは、携帯端末10,10Aから受信した発信情報と携帯端末10,10Aを所有するユーザの属性情報に基づいて、複数の発信機40,40Aが設置された範囲における人の分布に関する情報を表示させる。
【0247】
これにより、発信情報活用システム1〜4が設置された範囲において、ユーザ属性に基づいた人の分布を表示することができる。
【0248】
サーバ100,100A〜100Cは、携帯端末10,10Aから受信した発信情報に基づいて、受信した発信情報の数が閾値未満であるエリアを所定の手段により通知する。
【0249】
これにより、発信情報活用システム1〜4は、ユーザに対して人の分布に関する情報を通知することができる。例えば、発信情報活用システム1〜4において、人の分布に関する情報に基づいて、照明器具51の出力を変化させることにより、ユーザは、人が少ない領域を確認することができる。そのため、ユーザは、人が密集している領域を避けることができる。
【0250】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。また、これらの実施形態やその変形は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0251】
1,2,3,4 発信情報活用システム
100,100A〜100C サーバ
110 通信部
120,120A〜120C 記憶部
121,121A〜121C 発信機情報記憶部
122 席情報記憶部
123 照明設定記憶部
124 コンテンツ情報記憶部
130 制御部
131 受信部
132 抽出部
133 送信部
10,10A〜10C 携帯端末
40,40A 発信機
50,50A,50B 照明システム
51 照明器具
200 位置情報管理システム
300 配信装置(コンテンツ配信システム)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39