(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6478885
(24)【登録日】2019年2月15日
(45)【発行日】2019年3月6日
(54)【発明の名称】車載用スピーカ
(51)【国際特許分類】
H04R 1/02 20060101AFI20190225BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20190225BHJP
H04R 1/00 20060101ALI20190225BHJP
【FI】
H04R1/02 102B
B60R11/02 S
H04R1/02 105B
H04R1/00 311
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-184444(P2015-184444)
(22)【出願日】2015年9月17日
(65)【公開番号】特開2017-60051(P2017-60051A)
(43)【公開日】2017年3月23日
【審査請求日】2018年3月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390005430
【氏名又は名称】株式会社ホンダアクセス
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 祐介
(72)【発明者】
【氏名】安齋 政実
(72)【発明者】
【氏名】古賀 勇貴
(72)【発明者】
【氏名】田中 芳尚
【審査官】
堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】
実開平06−057746(JP,U)
【文献】
特開2006−229522(JP,A)
【文献】
特開2002−165286(JP,A)
【文献】
特開2005−184781(JP,A)
【文献】
特開2001−352590(JP,A)
【文献】
特開2004−266733(JP,A)
【文献】
特開平05−103390(JP,A)
【文献】
特開2006−229519(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0177754(US,A1)
【文献】
国際公開第2009/144818(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/02
B60R 11/02
H04R 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前側で振動板を支持し後側で磁気回路を支持するフレームの前端部に円環状の鍔部が設けられていると共に、この鍔部に取付ねじを挿通させるための貫通孔が設けられており、前記フレームが前記取付ねじを用いて車両の支持部材に取り付けられる車載用スピーカにおいて、
前記フレームは前記鍔部の内周側で前方に向かって突出する支持壁部を有し、前記鍔部の前面に前記貫通孔を露出させるように本体クッション部材が分断部を有して環状に貼着されていると共に、前記支持壁部に前記分断部を塞ぐように補助クッション部材が貼着されており、前記補助クッション部材を変形させることによって前記貫通孔が露出可能となっていることを特徴とする車載用スピーカ。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記本体クッション部材と前記補助クッション部材が断面同一形状の弾性シール材料であることを特徴とする車載用スピーカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のドア等に装着されて使用される車載用スピーカに係り、特に、スピーカの前面と車両の内装板等との間をシールするシール構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のドア内にスピーカを取り付ける場合、ガラス窓と車体の隙間から塵埃や雨水等がドア内に侵入するので、これら塵埃や雨水等がドアの内装板を通過して車室内へ入り込むのを防止するために、スピーカの前面とドアの内装板との間をシールするというシール構造が広く採用されている。
【0003】
このようなシール構造の従来例として、特許文献1に記載されているように、ドアのインナに固定されるスピーカボックスにスピーカの構成部材であるフレームの鍔部をねじ止めし、このスピーカボックスにフレームの鍔部を囲むように突出する環状隔壁を形成すると共に、環状隔壁の前面にリング状のクッション部材を貼着したものが提案されている。
【0004】
また、他の従来例として、特許文献2に記載されているように、フレームの鍔部の前面側と裏面側にそれぞれリング状のクッション部材を貼着すると共に、これらクッション部材よりも内周側に位置する鍔部に貫通孔を穿設し、この貫通孔に挿通した取付ねじを用いてフレームを車両の支持部材に固定するようにしたものが提案されている。
【0005】
特許文献1に記載されたスピーカのシール構造では、スピーカを環状隔壁の内側にねじ止めした状態でスピーカボックスがドア内に装着されると、ドアの内装板に形成された開口の縁部とスピーカボックスの環状隔壁との間でリング状のクッション部材が挟まれて圧縮状態となるため、このクッション部材によってスピーカを完全にシールすることができるようになっている。
【0006】
特許文献2に記載されたスピーカのシール構造では、取付パネルにフレームをねじ止めした状態でスピーカがドア内に装着されると、取付パネルと鍔部の背面との間で裏面側のクッション部材が挟まれて圧縮状態になると共に、内装板の開口縁部と鍔部の前面との間で前面側のクッション部材が挟まれて圧縮状態になるため、これら両クッション部材によってスピーカを完全にシールすることができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開平6−57746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1に記載された前者の従来例では、スピーカを包囲するスピーカボックスの環状隔壁にリング状のクッション部材を貼着し、このクッション部材によってスピーカをシールするようにしているため、ドア内の限られたスペースに大型なスピーカボックスを固定する必要があり、スピーカの設置スペースが大きく制約を受けたり、部品コストが高騰する等の問題があった。
【0009】
また、特許文献2に記載された後者の従来例では、ねじ挿通用の貫通孔が穿設された鍔部に対して、貫通孔よりも外周側にクッション部材が貼着されているため、フレームの鍔部に予めクッション部材が貼着されていても、クッション部材の内周側に露出する貫通孔を利用してスピーカをねじ止めすることができる。しかし、フレームの外径寸法の制約等によって貫通孔の外周側にクッション部材を貼着するスペースを確保することが困難な場合は、クッション部材を貼着しない状態でスピーカをねじ止めした後に、貫通孔の上から鍔部にクッション部材を貼らなければならないため、スピーカを取り付ける作業者がクッション部材を貼ることとなる。すなわち、オプションタイプのスピーカの場合はディーラーがクッション部材を貼り付け、市販タイプのスピーカの場合は一般ユーザがクッション部材を貼り付けることになるが、クッション部材は柔らかくて変形しやすい材料で形成されており、このようなクッション部材を両面テープを用いてフレームの鍔部に貼り付けるのは面倒であるため、スピーカの取付作業が煩雑になるという問題が発生する。
【0010】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、車両への取付作業が簡単で高いシール性を確保できる車載用スピーカを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明の車載用スピーカは、前側で振動板を支持し後側で磁気回路を支持するフレームの前端部に円環状の鍔部が設けられていると共に、この鍔部に取付ねじを挿通させるための貫通孔が設けられており、前記フレームが前記取付ねじを用いて車両の支持部材に取り付けられる車載用スピーカにおいて、前記フレームは前記鍔部の内周側で前方に向かって突出する支持壁部を有し、前記鍔部の前面に前記貫通孔を露出させるように本体クッション部材が分断部を有して環状に貼着されていると共に、前記支持壁部に前記分断部を塞ぐように補助クッション部材が貼着されており、前記補助クッション部材を変形させることによって前記貫通孔が露出可能となるようにした。
【0012】
このように構成された車載用スピーカでは、予めフレームの鍔部に本体クッション部材が分断部を有して環状に貼着されており、その分断部の内底面に取付ねじを挿通させるための貫通孔が設けられていると共に、鍔部の内周側から前方に突出する支持壁部に分断部を塞ぐように補助クッション部材が貼着されているため、補助クッション部材をめくって貫通孔を露出させた状態で、この貫通孔に取付ねじを挿通してフレームをドアのインナ等の支持部材に取り付けた後に、補助クッション部材を再び分断部に嵌め込めば、鍔部の前面に本体クッション部材と補助クッション部材がリング状に連続したシール構造を形成することができる。したがって、スピーカを取り付ける作業者が面倒な本体クッション部材の貼着作業を行わなくて済み、補助クッション部材をめくってねじ止めしてから元に戻すという簡単な作業により、スピーカの前面と車両の内装板との間を確実にシールすることができる。
【0013】
上記の構成において、本体クッション部材と補助クッション部材が断面同一形状の弾性シール材料であると、長尺状の弾性シール材料を異なる長さで切断することにより、同じ弾性シール材料から本体クッション部材と補助クッション部材を形成することができて好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の車載用スピーカによれば、わざわざ面倒な本体クッション部材の貼着作業を行わなくても、補助クッション部材をめくってねじ止めしてから元に戻すというという簡単な作業によって、スピーカの前面に高いシール性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態例に係る車載用スピーカを自動車のドア内に取り付けた状態を示す断面図である。
【
図2】
図1から内装板を取り除いた該スピーカの取り付け状態を示す正面図である。
【
図3】
図2のIII−III線に沿う断面図である。
【
図4】該スピーカの取り付け前の状態を示す斜視図である。
【
図5】該スピーカのねじ止め作業を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、
図1に示すように、本発明の実施形態例に係る車載用スピーカ1は、自動車のドア内に取り付けられて車室内へ再生音を放出するというものである。このスピーカ1は、磁気ギャップを有する磁気回路2と、磁気ギャップに配置されて通電時に電磁相互作用で駆動されるボイスコイル3と、ボイスコイル3に連動して振動する略円錐形状の振動板4と、これらボイスコイル3および振動板4を弾性的に支持している円環状のダンパー5と、振動板4の外周部およびダンパー5の外周部を保持しているフレーム6とによって主に構成されており、フレーム6は磁気回路2の構成部材であるヨークに締結固定されている。
【0017】
フレーム6の前端部には円環状の鍔部7が一体的に設けられており、
図2や
図4に示すように、この鍔部7の一部は径方向の外方へ突出する拡張部7aとなっている。鍔部7の内周側にはリング状の支持壁部7bが前方に向かって突設されており、この支持壁部7bの外周側における鍔部7には3つの貫通孔8が約120度の等間隔を保って設けられている。3つの貫通孔8のうちの1つは拡張部7aに設けられているが、残り2つの貫通孔8は鍔部7に形成された凹部7cの底面に設けられており、これら凹部7cの内周面に支持壁部7bの一部が連続している。各貫通孔8はスピーカ固定用の取付ねじ9よりも幾分大径のばか孔となっており、詳細については後述するが、取付ねじ9を各貫通孔8に挿入して車両の支持部材10にねじ止めすることにより、スピーカ1は自動車のドア内に取り付けられるようになっている(
図1参照)。
【0018】
鍔部7の前面には2つの本体クッション部材11A,11Bが両面テープ12を用いて貼り付けられており、これら本体クッション部材11A,11Bは凹部7cの真上に位置する分断部Sを有して環状に連続している。すなわち、一方の凹部7cから拡張部7aの外側を通って他方の凹部7cに至る領域に長い方の本体クッション部材11Aが貼り付けられていると共に、2つの凹部7cで挟まれた円弧状の領域に短い方の本体クッション部材11Bが貼り付けられており、これら両本体クッション部材11A,11Bの端面間にそれぞれ分断部Sが形成されている。
【0019】
凹部7cと対向する支持壁部7bの内周面には補助クッション部材13が両面テープ14を用いて貼り付けられており、分断部Sはこの補助クッション部材13によって塞がれている。補助クッション部材13は支持壁部7bを固定端としてめくり上げることが可能であり、このように補助クッション部材13をめくり上げて分断部Sを開放すると、分断部S内に凹部7cと貫通孔8が露出した状態となる。
【0020】
補助クッション部材13は本体クッション部材11A,11Bと長さ寸法を異にするだけで断面形状や材料は同じであり、これら本体クッション部材11A,11Bと補助クッション部材13は、いずれも発泡ウレタン等からなる断面角形の長尺状の弾性シール材料を所定長さで切断したものからなる。なお、分断部Sの径方向の長さに対して補助クッション部材13の方が若干長めに設定されているため,補助クッション部材13は本体クッション部材11A,11Bの外周面から僅かに突出しており、この突出部分によって補助クッション部材13をめくり易くしている。また、分断部Sの周方向の長さに対して補助クッション部材13の方が幾分大きめに設定されているため、補助クッション部材13を分断部S内に挿入すると、補助クッション部材13は周方向に圧縮された状態で本体クッション部材11A,11Bの端面に接触することになる。
【0021】
したがって、
図4に示すように、ドアに取り付ける前のスピーカ1を前方から見ると、本体クッション部材11A,11Bで挟まれた2つの分断部Sがそれぞれ補助クッション部材13によって塞がれ、これら2本の本体クッション部材11A,11Bと2つの補助クッション部材13がリング状に連結された状態となっている。そして、各補助クッション部材13によって2つの貫通孔8が覆われていると共に、残り1つの貫通孔8が長い方のクッション部材11Aよりも内側の拡張部7aに露出した状態となっている。
【0022】
前述したように、本実施形態例に係る車載用スピーカ1は、その製造工程で予めフレーム6の鍔部7の前面に本体クッション部材11A,11Bが分断部Sを介して環状に貼着されていると共に、鍔部7の内周側から前方に突出する支持壁部7bに補助クッション部材13が貼着されており、この補助クッション部材13が分断部S内に挿入されているため、分断部Sの内底面に設けられた2つの貫通孔8はそれぞれ補助クッション部材13によって覆い隠され、残り1つの貫通孔8が長い方の本体クッション部材11Aで包囲された拡張部7aに露出している。
【0023】
次に、このように構成された車載用スピーカ1を自動車のドア内に取り付ける手順について、
図1と
図5を参照しつつ説明する。
【0024】
まず、内装板15を取り外して作業スペースを確保した状態でスピーカ1をドア内に挿入し、ドアのインナ等の支持部材10に弾性スペーサ16を介して鍔部7の背面を押し付ける。このとき、
図5(a)に示すように、鍔部7の凹部7cに設けられた貫通孔8は補助クッション部材13によって覆い隠されている。次に、
図5(b)に示すように、補助クッション部材13をめくり上げて貫通孔8を露出させ、この状態で鍔部7の前方から貫通孔8に取付ねじ9を挿入した後、取付ねじ9をドライバー等の治具17で締め付けてねじ止めする。その際、補助クッション部材13は分断部Sの径方向の長さに対して若干長めに設定されており、本体クッション部材11A,11Bの外周面から補助クッション部材13が僅かに飛び出しているため、補助クッション部材13の位置を容易に確認することができると共に、補助クッション部材13を容易にめくり上げることができる。
【0025】
しかる後、めくり上げた補助クッション部材13を元に戻して分断部S内に嵌め込むと、
図3に示すように、取付ねじ9が補助クッション部材13によって覆い隠された状態となり、2本の本体クッション部材11A,11Bと2つの補助クッション部材13が再びリング状に連結される。その際、補助クッション部材13は分断部Sの周方向の長さに対して幾分大きめに設定されており、分断部S内で補助クッション部材13は圧縮された状態で本体クッション部材11A,11Bの端面と接するため、本体クッション部材11A,11Bと補助クッション部材13間の気密性が高められると共に、分断部Sに対する補助クッション部材13の保持力が高められて外れにくくなる。なお、拡張部7aに設けられた貫通孔8については、そのまま鍔部7の前方から貫通孔8に取付ねじ9を挿入し、この取付ねじ9を締め付けてねじ止めする。
【0026】
そして、このように本体クッション部材11A,11Bの分断部Sを補助クッション部材13で塞いだ後、
図1に示すように、ドアに内装板15を取り付けてスピーカ1の前方を覆うと、内装板15に設けられた環状突起15aが本体クッション部材11A,11Bと補助クッション部材13に食い込むため、スピーカ1の前面とドアの内装板15との間が本体クッション部材11A,11Bと補助クッション部材13によって完全にシールされる。なお、内装板15には振動板4の前方を覆うグリル18が設けられているため、スピーカ1からの再生音はグリル18を通過して車室内へ放出される。
【0027】
以上説明したように、本実施形態例に係る車載用スピーカ1では、自動車に取り付ける前の製造工程で予めフレーム6の鍔部7の前面に本体クッション部材11A,11Bが分断部Sを介して環状に貼着され、この分断部Sの内底面に取付ねじ9を挿通させるための貫通孔8が設けられていると共に、鍔部7の内周側から前方に突出する支持壁部7bに補助クッション部材13が貼着され、この補助クッション部材13が分断部S内に挿入されて貫通孔8を覆っているため、補助クッション部材13をめくって貫通孔8を露出させた状態で、取付ねじ9を貫通孔8に挿通してフレーム6をドアのインナ等の支持部材10に取り付けた後に、補助クッション部材13を元に戻して分断部Sに嵌め込めば、鍔部7の前面に本体クッション部材11A,11Bと補助クッション部材13がリング状に連続したシール構造を形成することができる。したがって、スピーカ1を取り付ける作業者にとって面倒なクッション部材の貼着作業が不要となり、補助クッション部材13をめくってねじ止めしてから元に戻すという簡単な作業により、スピーカ1の前面と車両の内装板15との間を確実にシールすることができる。
【0028】
また、本体クッション部材11A,11Bと補助クッション部材13は断面角形の弾性シール材料を所定長さで切断したものであるため、同じ弾性シール材料から本体クッション部材11A,11Bと補助クッション部材13を形成することができ、部品コストの低減化が図られている。
【0029】
なお、上記実施形態例では、フレーム6の鍔部7に3本の取付ねじ9に対応する3つの貫通孔8を設け、そのうちの2つを本体クッション部材11A,11Bで挟まれた2箇所の分断部Sの内底面に露出させ、残り1つを本体クッション部材11Aの内側の拡張部7aに露出させた場合について説明したが、貫通孔8を露出させる分断部Sは少なくとも1箇所あれば良く、例えば、1つの貫通孔8だけを分断部Sの内底面に露出させたり、3つ全ての貫通孔8を分断部Sの内底面に露出させるようにしても良い。
【0030】
また、フレーム6を支持部材10に固定する取付ねじ9の数は3本に限定されず、例えば、1本の取付ねじと複数のフックを用いてフレーム6を支持部材10に固定することも可能である。その場合、鍔部7の前面に分断部Sが1箇所だけできるように本体クッション部材を貼着し、この分断部Sの内底面にのみ貫通孔8を露出させると共に、鍔部7の背面に支持部材10と係脱可能なフック等を設ければ良い。
【0031】
また、上記実施形態例では、補助クッション部材13が貼着される支持壁部7bをリング状に形成しているが、この支持壁部7bは少なくとも貫通孔8と対向する位置に形成されていれば良い。すなわち、支持壁部7bは貫通孔8の内側にのみ立設されて断続的に形成されていても良い。
【符号の説明】
【0032】
1 車載用スピーカ
2 磁気回路
3 ボイスコイル
4 振動板
5 ダンパー
6 フレーム
7 鍔部
7a 拡張部
7b 支持壁部
7c 凹部
8 貫通孔
9 取付ねじ
10 支持部材
11A,11B 本体クッション部材
12 両面テープ
13 補助クッション部材
14 両面テープ
15内装板
15a 環状突起
16 弾性スペーサ
17 治具
18 グリル
S 分断部