(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヒータモジュールと電力注入装置とを備えるヒータ装置であって、(i)前記ヒータモジュールが、ヒータと、1次ヒータコードによってヒータに接続されて1次高圧電力端子と1次中性端子と少なくとも第1の1次通信端子とを有する前端コネクタを備えるコントローラ装置と、コントローラ装置から後端中性端子と後端高圧電力端子と少なくとも第1後端通信端子とを含んで後端高圧電力端子と1次高圧電力端子との電気的接続、後端中性端子と1次中性端子との電気的接続、第1後端通信端子と第1の1次通信端子との通信接続を含む前端コネクタとの接続が可能なように構成された後端コネクタへと延在する2次ヒータコードとを備え、(ii)前記電力注入装置が、注入装置高圧入力端子と注入装置中性入力端子とを含む注入装置電力入力コネクタと、少なくとも第1注入装置通信入力端子を含んで第1注入装置通信入力端子と第1後端通信端子との通信接続を含む後端コネクタとの接続が可能なように構成された注入装置通信入力コネクタと、注入装置高圧電力出力端子と注入装置中性出力端子と少なくとも第1注入装置通信出力端子とを含んで注入装置高圧電力出力端子と1次高圧電力端子との電気的接続、注入装置中性出力端子と1次中性端子との電気的接続、第1注入装置通信出力端子と第1の1次通信端子との通信接続を含む前端コネクタとの接続が可能なように構成された注入装置電源・通信結合出力コネクタを備えることを特徴とするヒータ装置。
電力注入装置が、(i)注入装置高圧電力入力端子と注入装置高圧電力出力端子とに電気的に接続された注入装置高圧電力コンダクタと、(ii)注入装置中性入力端子と注入装置中性出力端子とに電気的に接続された注入装置中性コンダクタと、(iii)第1注入装置通信入力端子と第1注入装置通信出力端子とに接続された少なくとも第1注入装置通信コンダクタとを含むことを特徴とする請求項1に記載のヒータ装置。
前端コネクタおよび後端コネクタがいずれも、1次高圧電力端子、1次中性端子、第1の1次通信端子、後端高圧電力端子、後端中性端子、第1後端通信端子に対して防水シールを提供するタイプのものであることを特徴とする請求項1に記載のヒータ装置。
前端コネクタ、後端コネクタ、注入装置通信入力コネクタおよび注入装置電源・通信結合出力コネクタがいずれも、後端高圧電力端子、後端中性端子、第1後端通信端子、第1注入装置通信入力端子、注入装置高圧電力出力端子、注入装置中性出力端子、第1注入装置通信出力端子、1次高圧電力端子、1次中性端子、第1の1次通信端子に対して防水シールを提供するタイプのものであることを特徴とする請求項1に記載のヒータ装置。
コントローラ装置が、前部開口を画定する回転図形に実質的に形成された筐体前端と後部開口を画定する回転図形に実質的に形成された筐体後端との間でコントローラ縦軸に沿って延在する回転図形に実質的に形成された外壁を有するコントローラ筐体と、コントローラ筐体の外面を被覆する保護シールドとを備え、前記コントローラ筐体は外面を有すると共に内部コントローラチャンバを含むことを特徴とする請求項1に記載のヒータ装置。
前部開口を通って延在する前端コードと、後部開口を通って延在する1次ヒータコードと、保護シールドの前端部分の上方と筐体の外部の前端コードの一部分の上方を含む筐体の前端上方に延在する耐水性前部ブーツと、保護シールドの後端部分と筐体の外部の1次ヒータコードの一部分を含む筐体の後端上方に延在する耐水性後部ブーツとを含むことを特徴とする請求項8に記載のヒータ装置。
コントローラ装置が、(i)1次中性端子からコントローラ筐体および1次ヒータコードを通ってヒータへと延在して発熱素子と2次ヒータコードを通って後端中性端子へと延在する2次中性コンダクタとに電気的に接続される1次中性コンダクタと、(ii)1次高圧電力端子からコントローラ筐体および1次ヒータコードを通ってヒータへと延在して2次ヒータコードを通って後端高圧電力端子へと延在する2次高圧電力コンダクタに電気的に接続される1次高圧電力コンダクタと、(iii)第1の1次通信端子からコントローラ筐体および1次ヒータコードを通ってヒータへと延在して2次ヒータコードを通って第1後端通信端子へと延在する第1の2次通信コンダクタに電気的に接続される少なくとも第1の1次通信コンダクタとを少なくとも部分的に含むコントローラ筐体を含むことを特徴とする請求項21に記載のヒータ装置。
コントローラ筐体が、(i)少なくとも一つの温度センサによって検出された温度に少なくとも部分的に基づいてヒータの温度を制御して少なくとも一つの温度センサによって検出された温度が温度上限パラメータを超過することに応じて発熱素子への高圧電力を止める制御回路と、(ii)通信信号を生成する通信回路とを含むことを特徴とする請求項22に記載のヒータ装置。
(i)温度制御回路から1次ヒータコードを通ってヒータへと延在し、ヒータの少なくとも一つの温度センサと温度制御回路とに電気的に接続された温度信号コンダクタと、(ii)コントローラ筐体の制御回路から1次ヒータコードを通ってヒータへと延在し、発熱素子に電気的に接続される制御された高圧電力コンダクタとを含み、制御回路が制御された高圧電力コンダクタと1次高圧電力コンダクタ間の接続・切断を行って少なくとも一つの温度センサによって検出された温度に応じて発熱素子による熱産生を制御することを特徴とする請求項23に記載のヒータ装置。
前端コネクタが第2の1次通信端子を含むと共に後端コネクタが第2後端通信端子を含んで第2後端通信端子と1次通信端子とは通信接続が可能なように構成されており、注入装置通信入力コネクタが第2注入装置通信入力端子を含んで第2注入装置通信入力端子と第2後端通信端子との通信を含む後端コネクタとの接続が可能なように構成されており、注入装置電源・通信結合出力コネクタが第2注入装置通信出力端子を含んで第2注入装置通信出力端子と第2の1次通信端子との通信接続を含む前端コネクタとの接続が可能なように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ装置。
電力注入装置が、(i)注入装置高圧電力入力端子と注入装置高圧電力出力端子とに電気的に接続された注入装置高圧電力コンダクタと、(ii)注入装置中性入力端子と注入装置中性出力端子とに電気的に接続された注入装置中性コンダクタと、(iii)第1注入装置通信入力端子と第1注入装置通信出力端子とに接続された第1注入装置通信コンダクタと、(iv)第2注入装置通信入力端子と第2注入装置通信出力端子とに接続された第2注入装置通信コンダクタとを含むことを特徴とする請求項25に記載のヒータ装置。
その一端に補助通信出力コネクタを有する補助通信コードを含み、第1補助通信出力コネクタが第1補助通信出力端子と第2補助通信出力端子とを含んで第1補助通信出力端子と第1注入装置通信入力端子との通信接続と第2補助通信出力端子と第2注入装置通信入力端子との通信接続を含む注入装置通信入力コネクタとの接続が可能なように構成されていることを特徴とする請求項26に記載のヒータ装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以下の実施形態およびその態様は、典型的かつ例示的であって本発明の範囲の限定を意図しないシステム、装置および方法に関連して記述し説明する。様々な実施形態および実施では、上述の1つ又は複数の課題が軽減又は解決された一方、他の実施形態は他の利点又は改良を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ヒータ装置は、ヒータモジュールに電力を供給する1つ又は複数の電力注入装置によりデイジーチェーン接続可能な1つ又は複数のヒータモジュールを備える。一実施形態において、各ヒータモジュールは、ヒータと、1次ヒータコードによってヒータに接続されて1次高圧電力端子と1次中性端子と少なくとも第1の1次通信端子とを有する前端コネクタを備えるコントローラ装置と、コントローラ装置から後端中性端子と後端高圧電力端子と少なくとも第1後端通信端子とを含んで後端高圧電力端子と1次高圧電力端子との電気的接続、後端中性端子と1次中性端子との電気的接続、第1後端通信端子と第1の1次通信端子との通信接続を含む前端コネクタとの接続が可能なように構成された後端コネクタへと延在する2次ヒータコードとを備える。
【0008】
一実施形態において、電力注入装置は、注入装置高圧入力端子と注入装置中性入力端子とを含む注入装置電力入力コネクタと、少なくとも第1注入装置通信入力端子を含んで第1注入装置通信入力端子と第1後端通信端子との通信接続を含む後端コネクタとの接続が可能なように構成された注入装置通信入力コネクタと、注入装置高圧電力出力端子と注入装置中性出力端子と少なくとも第1注入装置通信出力端子とを含んで注入装置高圧電力出力端子と1次高圧電力端子との電気的接続、注入装置中性出力端子と1次中性端子との電気的接続、第1注入装置通信出力端子と第1の1次通信端子との通信接続を含む前端コネクタとの接続が可能なように構成された注入装置電源・通信結合出力コネクタとを備える。一実施形態において、2次ヒータコードは、コントローラ装置からヒータを通って後端コネクタへと延在している。別の実施形態において、2次ヒータコードは、コントローラ装置から直接後端コネクタへと延在している。別の実施形態において、2次ヒータコードは、コントローラ装置からT接合装置を通って後端コネクタへと延在している。
【0009】
一実施形態において、電力注入装置は、注入装置高圧電力入力端子と注入装置高圧電力出力端子とに電気的に接続された注入装置高圧電力コンダクタと、注入装置中性入力端子と注入装置中性出力端子とに電気的に接続された注入装置中性コンダクタと、第1注入装置通信入力端子と第1注入装置通信出力端子とに接続された少なくとも第1注入装置通信コンダクタとを含む。
【0010】
一実施形態において、前端コネクタおよび後端コネクタはいずれも、1次高圧電力端子、1次中性端子、第1の1次通信端子、後端高圧電力端子、後端中性端子、第1後端通信端子に対して防水シールを提供するタイプのものである。
【0011】
一実施形態において、前端コネクタ、後端コネクタ、注入装置通信入力コネクタおよび注入装置電源・通信結合出力コネクタはいずれも、後端高圧電力端子、後端中性端子、第1後端通信端子、第1注入装置通信入力端子、注入装置高圧電力出力端子、注入装置中性出力端子、第1注入装置通信出力端子、1次高圧電力端子、1次中性端子および第1の1次通信端子に対して防水シールを提供するタイプのものである。
【0012】
一実施形態において、上記ヒータ装置は、前部開口を画定する回転図形に実質的に形成された筐体前端と後部開口を画定する回転図形に実質的に形成された筐体後端との間でコントローラ縦軸に沿って延在する回転図形に実質的に形成された外壁を有するコントローラ筐体130を備える。このコントローラ筐体は、外面を有し、内部コントローラチャンバを含む。一実施形態において、保護シールドは熱収縮材料である。別の実施形態において、保護シールドは耐水性がある。別の実施形態において、保護シールドは化学的に不活性である。別の実施形態において、保護シールドは磁界シールド材料である。別の実施形態において、保護シールドはRFシールド材料である。別の実施形態において、保護シールドは防塵性がある。別の実施形態において、保護シールドは紫外線放射を反射又は吸収する。別の実施形態において、保護シールドは緩衝材である。別の実施形態において、保護シールドは断熱材である。別の実施形態において、保護シールドは少なくともある程度の可視光を透過する材料である。
【0013】
一実施形態において、上記ヒータ装置は、前部開口と後部開口を有するコントローラ筐体と、前部開口を通って延在する前端コードと、後部開口を通って延在する1次ヒータコードと、保護シールドの前端部分の上方と筐体の外部の前端コードの一部分の上方を含む筐体の前端上方に延在する耐水性前部ブーツと、保護シールドの後端部分と筐体の外部の1次ヒータコードの一部分を含む、筐体の後端上方に延在する耐水性後部ブーツとを備える。一実施形態において、前部ブーツと後部ブーツは熱収縮材料を備える。
【0014】
一実施形態において、上記ヒータ装置は、ヒータ内の発熱素子と、ヒータ内で発熱素子に隣接する少なくとも一つの温度センサとを含む。
【0015】
一実施形態において、ヒータ装置のコントローラ装置は、(i)1次中性端子からコントローラ筐体および1次ヒータコードを通ってヒータへと延在して発熱素子と2次ヒータコードを通って後端中性端子へと延在する2次中性コンダクタとに電気的に接続される1次中性コンダクタと、(ii)1次高圧電力端子からコントローラ筐体および1次ヒータコードを通ってヒータへと延在して2次ヒータコードを通って後端高圧電力端子へと延在する2次高圧電力コンダクタに電気的に接続される1次高圧電力コンダクタと、(iii)第1の1次通信端子からコントローラ筐体および1次ヒータコードを通ってヒータへと延在して2次ヒータコードを通って第1後端通信端子へと延在する第1の2次通信コンダクタに電気的に接続される少なくとも第1の1次通信コンダクタとを少なくとも部分的に含むコントローラ筐体を含む。
【0016】
一実施形態において、コントローラ筐体は、(i)少なくとも一つの温度センサによって検出された温度に少なくとも部分的に基づいてヒータの温度を制御して少なくとも一つの温度センサによって検出された温度が温度上限パラメータを超過することに応じて発熱素子への高圧電力を止める制御回路と、(ii)通信信号を生成する通信回路とを含む。
【0017】
一実施形態において、上記ヒータ装置は、(i)温度制御回路から1次ヒータコードを通ってヒータへと延在してヒータの少なくとも一つの温度センサと温度制御回路とに電気的に接続された温度信号コンダクタと、(ii)コントローラ筐体の制御回路から1次ヒータコードを通ってヒータへと延在して発熱素子に電気的に接続される制御された高圧電力コンダクタとを含み、制御回路は、制御された高圧電力コンダクタと1次高圧電力コンダクタ間の接続・切断を行い、少なくとも一つの温度センサによって検出された温度に応じて発熱素子による熱産生を制御する。
【0018】
一実施形態において、(i)前端コネクタは第2の1次通信端子を含み、(ii)後端コネクタは第2後端通信端子を含んで第2後端通信端子と1次通信端子との通信接続が可能なように構成され、(iii)注入装置通信入力コネクタは第2注入装置通信入力端子を含んで第2注入装置通信入力端子と第2後端通信端子との通信を含む後端コネクタとの接続が可能なように構成され、(iv)注入装置電源・通信結合出力コネクタは、第2注入装置通信出力端子を含んで第2注入装置通信出力端子と第2の1次通信端子との通信接続を含む前端コネクタとの接続が可能なように構成される。
【0019】
電力注入装置は、電力注入位置の両側に位置するヒータモジュール間のデータ通信を可能にしつつ、デイジーチェーンの前方および中間位置にあるヒータモジュールへ電力を投入するための接続性を有して構成されている。一実施形態において、電力注入装置は、(i)注入装置高圧電力入力端子と、注入装置高圧電力出力端子とに電気的に接続された注入装置高圧電力コンダクタと、(ii)注入装置中性入力端子と注入装置中性出力端子とに電気的に接続された注入装置中性コンダクタと、(iii)第1注入装置通信入力端子と第1注入装置通信出力端子とに接続された第1注入装置通信コンダクタと、(iv)第2注入装置通信入力端子と第2注入装置通信出力端子とに接続された第2注入装置通信コンダクタとを含む。
【0020】
一実施形態において、上記ヒータ装置は、その一端に補助通信出力コネクタを有する補助通信コードを含み、第1補助通信出力コネクタは第1補助通信出力端子と第2補助通信出力端子とを含む。補助通信出力コネクタは、第1補助通信出力端子と第1注入装置通信入力端子との通信接続と、第2補助通信出力端子と第2注入装置通信入力端子との通信接続を含む注入装置通信入力コネクタとの接続が可能なように構成されている。
【0021】
別の実施形態において、電力注入装置は、(i)注入装置高圧入力端子と注入装置中性入力端子とを含む注入装置電力入力コネクタと、(ii)注入装置高圧入力端子と注入装置中性入力端子とを含む注入装置電力入力コネクタと、(iii)少なくとも第1注入装置通信入力端子を含む注入装置通信入力コネクタと、(iv)注入装置高圧電力出力端子と注入装置中性出力端子と少なくとも第1注入装置通信出力端子とを含む注入装置電源・通信結合出力コネクタとを備える。
【0022】
一実施形態において、電力注入装置の注入装置通信入力コネクタは第2注入装置通信入力端子を含み、注入装置は電力注入装置の電源・通信結合出力コネクタを含む。
【0023】
一実施形態において、電力注入装置は、(i)注入装置高圧電力入力端子と注入装置高圧電力出力端子とに電気的に接続された注入装置高圧電力コンダクタと、(ii)注入装置中性入力端子と注入装置中性出力端子とに電気的に接続された注入装置中性コンダクタと、(iii)第1注入装置通信入力端子と第1注入装置通信出力端子とに接続された第1注入装置通信コンダクタと、(iv)第2注入装置通信入力端子と第2注入装置通信出力端子とに接続した第2注入装置通信コンダクタを含む。
【0024】
本発明の別の態様は、デイジーチェーン接続された複数のヒータモジュールに対して、電力を供給するとともに通信データのやり取りを提供する方法を含み、各ヒータモジュール12は、ヒータに発熱素子と、1次ヒータコードによってヒータに接続されたコントローラ装置と、コントローラ装置から1次ヒータコードを通ってヒータへ延在して更に別のヒータモジュールのコントローラ装置との接続のためにヒータから延在する2次ヒータコードを通って延在する高圧電力コンダクタおよび中性コンダクタおよび通信コンダクタとを備える。一実施形態において、上記方法は、(i)第1電力注入装置をヒータモジュールの第1ヒータモジュールに接続し、高圧電源からの電力を注入装置電力入力コネクタを介して、また、注入装置電源・通信結合出力コネクタからヒータモジュールの第1ヒータモジュールに供給することによって、通信データをヒータモジュールの第1のヒータモジュールに伝達しながら電力をヒータモジュールの第1ヒータモジュールに注入する工程と、(ii)第2電力注入装置をデイジーチェーン接続されたヒータモジュールの別のヒータモジュールに接続し、デイジーチェーン接続されたヒータモジュールの中間ヒータモジュールの2次ヒータコードを第2電力注入装置に接続することで、補助電力をヒータモジュールの別のヒータモジュールに注入し、電力注入装置を介して、別のヒータモジュールと中間ヒータモジュールとの間で通信データを送信する工程とを備える。
【0025】
本発明の別の態様は、電気的にデイジーチェーン接続された複数のヒータモジュールを含む耐水性ヒータアセンブリを提供する方法を含み、各ヒータモジュールは、高圧電力で作動する発熱素子と、発熱素子に隣接してヒータに配置された少なくとも一つの温度センサとを備え、各ヒータモジュールは、高圧電源と発熱素子とヒータの温度センサとに電気的に接続されたコントローラ装置も備えている。一実施形態において、上記方法は、(i)前部開口を画定する回転図形に実質的に形成された筐体前端と後部開口を画定する回転図形に実質的に形成された筐体後端との間で、コントローラ縦軸に沿って延在する回転図形に実質的に形成された外壁を有し、外面を有すると共に内部コントローラチャンバを含む筐体を各ヒータモジュールのコントローラ装置に提供する工程と、(ii)コントローラ装置をヒータから距離を隔てて配置する工程と、(iii)各ヒータモジュールに電気コンダクタや電気入力コネクタおよび電気出力コネクタの端子との接触時に漏水に耐える防水状態で互いに接続可能な1つの電気入力コネクタおよび1つの電気出力コネクタを備える工程と、(iv)コントローラ装置の筐体を介することも含めてヒータモジュールの電気入力コネクタと同ヒータモジュールの電気出力コネクタとの間で高圧電力コンダクタ、中性コンダクタおよび少なくとも一つのデータ通信コンダクタを延在させる工程と、(v)耐水性の保護シールドをコントローラの筐体に収縮状態で巻きつける工程と、(vi)1つ又は複数のヒータモジュールの電気出力コネクタを1つ又は複数の他のヒータモジュールの電気入力コネクタに接続することにより複数のヒータモジュールをデイジーチェーン接続する工程とを備える。
【0026】
本発明の別の態様において、電力注入装置は、デイジーチェーン接続された複数のヒータモジュールに対して電力を供給するとともに通信データのやり取りを提供するよう構成されており、各ヒータモジュールは、ヒータ内の発熱素子と、1次ヒータコードによってヒータに接続されたコントローラ装置と、コントローラ装置から1次ヒータコードを通ってヒータへ延在して更に別のヒータモジュールのコントローラ装置との接続のためにヒータから延在する2次ヒータコードを通って延在する高圧電力コンダクタおよび中性コンダクタおよび通信コンダクタとを備える。一実施形態において、上記電力注入装置は、(i)通信データをヒータモジュールの第1のヒータモジュールに伝達しながら電力をヒータモジュールの第1ヒータモジュールに注入する手段と、(ii)第2電力注入装置をデイジーチェーン接続されたヒータモジュールの別のヒータモジュールに接続し、デイジーチェーン接続されたヒータモジュールの中間ヒータモジュールの2次ヒータコードを第2電力注入装置に接続することで、補助電力をヒータモジュールの別のヒータモジュールに注入し、電力注入装置を介して別のヒータモジュールと中間ヒータモジュールとの間で通信データを送信する手段とを備える。
【0027】
本発明の別の態様において、電気的にデイジーチェーン接続された複数のヒータモジュールを含む装置によって耐水性ヒータアセンブリが提供される。各ヒータモジュールは、高圧電力で作動する発熱素子と、発熱素子に隣接してヒータに配置された少なくとも一つの温度センサとを備え、各ヒータモジュールは、高圧電源と発熱素子とヒータの温度センサとに電気的に接続されたコントローラ装置も備えている。一実施形態において、上記装置は、(i)前部開口を画定する回転図形に実質的に形成された筐体前端と、後部開口を画定する回転図形に実質的に形成された筐体後端との間で、コントローラ縦軸に沿って延在する回転図形に実質的に形成された外壁を有し、外面を有すると共に内部コントローラチャンバを含む筐体を各ヒータモジュールのコントローラ装置に提供する手段と、(ii)導電性部品をコントローラ装置とヒータ間に延在させた状態でコントローラ装置をヒータから距離を隔てて配置する手段と、(iii)各ヒータモジュールに電気コンダクタや電気入力コネクタおよび電気出力コネクタの端子との接触時に漏水に耐える防水状態で互いに接続可能な1つの電気入力コネクタおよび1つの電気出力コネクタを備える手段と、(iv)コントローラ装置の筐体を介することも含めてヒータモジュールの電気入力コネクタと同ヒータモジュールの電気出力コネクタとの間で高圧電力コンダクタ、中性コンダクタおよび少なくとも一つのデータ通信コンダクタを延在させる手段と、(v)コントローラの筐体に収縮状態で巻きつけられた耐水性の保護シールドと、(vi)1つ又は複数のヒータモジュールの電気出力コネクタを、1つ又は複数の他のヒータモジュールの電気入力コネクタに接続した状態でデイジーチェーン接続された複数のヒータモジュールとを備える。
【0028】
別の例示的な実施形態において、複数のヒータモジュールに対して、電力を供給するとともに通信データのやり取りを提供する方法が提供される。この例示的な実施形態の方法は、少なくともデイジーチェーン接続されたヒータモジュールに適用可能であり、各ヒータモジュールは、ヒータ本体の中の発熱素子と、1次ヒータコードによってヒータに接続されたコントローラ装置と、コントローラ装置から1次ヒータコードを通ってヒータ本体へ延在して更に別のヒータモジュールのコントローラ装置との接続のために発熱体から延在する2次ヒータコードを通って延在する高圧電力コンダクタ、中性コンダクタ、通信コンダクタとを備える。例示的な実施形態の方法は、第1電力注入装置をヒータモジュールの第1ヒータモジュールに接続し、高圧AC電源からの電力を、注入装置電力入力コネクタを介して、また、注入装置電源・通信結合出力コネクタからヒータモジュールの第1ヒータモジュールに供給することによって、通信データをヒータモジュールの第1のヒータモジュールに伝達しながら電力をヒータモジュールの第1ヒータモジュールに注入する工程と、第2電力注入装置をデイジーチェーン接続されたヒータモジュールの別のヒータモジュールに接続してデイジーチェーン接続されたヒータモジュールの中間ヒータモジュールの2次ヒータコードを第2電力注入装置に接続することで、補助電力をヒータモジュールの別のヒータモジュールに注入し、電力注入装置を介して別のヒータモジュールと中間ヒータモジュールとの間で通信データを送信する工程とを含む。
【発明の効果】
【0029】
図面および以下の説明を参照することにより、上述の実例となる態様、実施形態、および、実施に加えて、さらなる態様、実施形態、および、実施が明らかになるであろう。
【0030】
本明細書に組み込まれ、その一部をなす添付図面は、限定的又は排他的ではなく、いくつかの例示的な実施形態および/又は特徴を示すものである。本明細書に開示される実施形態および図は、制限ではなく例示としてみなされるべきであることが意図される。
【発明を実施するための形態】
【0032】
電気的にデイジーチェーン接続された3つの例示的なヒータモジュール12、すなわち、連結された一連のヒータモジュール12を備えたヒータ装置10のアセンブリ例を
図1に示す。
図1に示す例示的なヒータモジュール12は、加熱対象のパイプP上に実装されるよう構成されるが、そのようなパイプ上への実装用の構成やパイプを加熱する用途に限定されるものではない。ヒータモジュール12はどのような構成であってもよく、さまざまな物体や材料を加熱するのに用いることが可能である。電力注入装置14は、電力注入位置の両側に位置するヒータモジュール12間のデータ通信を可能にしつつ、デイジーチェーンの前方および中間位置にあるヒータモジュール12へ電力を投入するための接続性を有して構成されている。
図1に示すヒータ装置10のアセンブリ例には、ヒータモジュール12に高圧電力を供給する2つの例示的な電力注入装置14が2つ含まれている。
図1に示す電力注入装置のうちの一方は、デイジーチェーン接続されたアセンブリの第1ヒータモジュール12に電気的に接続されており、他方の電力注入装置14は、例えば、第2、第3ヒータモジュール12間に接続されているものとして示されている。ヒータモジュール12は耐水性を有するが、以下に更に詳細に説明するように、さまざまな環境条件に対するその他の保護手段を含む、又は、そのような保護手段を含まないその他の実施形態でも提供可能である。
【0033】
例示的なヒータモジュール12の設計や構造により、ヒータモジュールと電力やデータ通信との、また、ヒータモジュール間の完全な接続可能性が得られ、かつ、たった2つのコネクタ、例えば、前端コネクタ32と後端コネクタ34によってコントローラ装置12と各ヒータ30との間の完全な電気的接続が得られる。完全な電力、処理温度、温度上限の検出と制御、各ヒータモジュール12とのデータ通信、並びに、ヒータモジュール12と別のヒータモジュール12との接続は、上記2つのコネクタを介して行われる。以下に更に詳細に説明するように、ヒータモジュール12の全ての機能を提供するために接続が必要なコントローラ装置20やヒータ30への、又は、それらからのその他の電力やデータ通信、その他のコネクタはない。従って、
図1に示すようなヒータモジュール12の電気的なデイジーチェーン接続は巧妙で簡単なだけでなく、以下で説明するように、各ヒータモジュール12との接続を2つのコネクタ、例えば、前端コネクタ32と後端コネクタ34とに限定することにより、ヒータモジュール12を漏水や水分の侵入、かつ、有害な環境要因に対して耐性を持たせることが容易になる。
【0034】
各ヒータモジュール12は、その加熱機能を作動させるためにある一定の電力を必要とする。その加熱機能に必要な電力量は、ヒータモジュール12の設計と利用時にどのくらいの熱を生産するかによって決まる。本例のヒータ装置10のアセンブリを含む一般のパイプヒータ製品では、ヒータ内の熱産生要素を作動させるのに高圧電力が用いられる。例えば、ヨーロッパや軍事用途などでは220〜240ボルトのAC電力や440〜480ボルトのAC電力といったより高い電圧が用いられることもあるが、一般的な産業プロセスアプリケーションでは、110〜120ボルト、15〜30アンペアのAC電力で十分であり、多くの場合ヒータ30を作動させるために用いられる。例えば、DC電力でヒータ30を作動させる場合に、より低い電圧も、例えば、携帯や遠隔の状況においていくつかの用途がある。例えば、そのような設定においては、ヒータ30への電力供給に24ボルト又は30ボルトのDC電力が用いられる。これらの例は包括的又は排他的ではなく、ヒータ30への電力供給には他のAC電力やDC電力を用いてもよい。一般的には、このような状況において、この説明において使用される場合、「高圧」という用語は、ある特定のヒータ装置10におけるそのような機能に特有の電圧とは実際どんな電圧なのかにかかわらず、ヒータ30の発熱体60(
図1では不図示だが、
図4、
図5、
図11、
図13に図示)への電力供給に用いられる電力を指す場合に用いられる。
【0035】
以下に更に詳細に説明するコントローラ装置20には、電子部品と通信信号、データ信号、制御信号とが含まれ、これらは低圧電力、例えば、3〜6ボルトで動作を行うが、例えば、9ボルト、12ボルト、14ボルトといった他の電圧を使用してもよい。電子回路、電子部品、制御信号、通信信号、そしてその他の電子機能について適切な電力レベルでの設計方法や作動方法は当業者であれば理解するであろうし、このような状況においての低圧という用語についても理解するであろう。この説明のために、「低圧」という用語は、そのような機能や電子部品、電子回路に特有の電圧とは実際どんな電圧なのかにかかわらず、電子部品、電子回路、制御信号、データ信号、通信信号のための電力を指す場合に用いられる。設計や回路によっては、電子部品、電子回路、制御信号、データ信号、通信信号に電力を供給するための「低圧」電力は、例えば、高電力を、電子部品、電子回路、制御信号、データ信号、又は、通信信号への電力供給に用いられる低電力に変換するための高電力線に低圧電源部を接続することによって「高電力」コンダクタから導出される。このような状況では、実際に電子部品、電子回路、制御信号、データ信号、又は、通信信号への電力供給に用いられる電力は、元々高圧コンダクタから低圧電源によって導出されていたにもかかわらず、本説明においては、依然として「低圧」電力と称される。
【0036】
ヒータモジュール12の高圧電力は、各ヒータモジュール12の一次ヒータコード22と2次ヒータコード24によってデイジーチェーンアセンブリのあるヒータモジュール12から次のヒータモジュール12へと伝導が可能である。
図1に示すように、あるヒータモジュール12の2次ヒータコード24は、デイジーチェーンの次のヒータモジュール12のコントローラ装置20に接続する。前のヒータモジュール12の2次ヒータコード24とコントローラ装置20との接続は、
図1に示すように、前端コード26により容易に行われる。また、あるヒータモジュール12の2次ヒータコード24は、当業者であれば理解するように、適切なコネクタ(不図示)を介して次のヒータモジュール12のコントローラ装置20に直接接続されることもある。本説明は、コントローラ装置20への接続が前端コード26を介して行われるものとして進行するが、コントローラ装置20に対する2次コード24や電力注入装置14のいずれの接続にも前端コード26が必要ではないことを理解されたい。
【0037】
また、以下に更に詳細に説明するように、1次ヒータコード22、2次ヒータコード24、前端コード26は、通信コンダクタを有し、あるヒータモジュール12から次のヒータモジュール12へと通信データを伝達する。この通信データは、デイジーチェーンのあるヒータモジュール12から次のヒータモジュール12へ、又は、デイジーチェーンのあるヒータモジュール12から前のヒータモジュール12へ、いずれの方向にも伝達可能である。また、データ通信は、制御モジュール12と、
図1に示す一つ又は複数の基地局、監視装置又はプログラミング装置D、例えば、データ処理装置D、ラップトップコンピュータD、スマートフォンD、又は、当業者であれば理解するであろう他の装置との間を行ったり来たりして行うことも可能である。便宜上、本説明では、そのような装置をデータ処理装置Dと称する。
【0038】
前述のように、各ヒータモジュール12は、ヒータモジュール12の設計と利用時にどのくらいの熱を生産するかによって、その加熱機能のためにある一定のレベルの電力を必要とする。電力は、電流Iの2乗かける抵抗R、即ちI
2Rであることは当業者であれば理解するであろう。オームの法則によれば、電圧V=IRである。従って、ヒータの所定の抵抗Rと所定の電圧Vに対して、各ヒータ30は一定の量の電流I(アンペア)を必要とする。従って、1次ヒータコード22、2次ヒータコード24、前端ヒータコード26は、それらのコード22、24、26を介して電力供給が行われるすべてのヒータモジュール12に必要な電流(アンペア)を搬送する能力を有していなければならない。コード22、24、26を介して電力供給が行われるヒータモジュール12の数が多ければ多いほど、それらのコードにおける高圧導体は大きくないといけない。当業者であれば理解するように、より多くのかつ大きなヒータへの電力供給に大ゲージの導体を備えたコード22、24、26を用いることができるが、非常に大きなゲージの導体はかさばるし高くつく。また、電線規格(AWG)システムでは、AWGゲージ数の増大により線径が減少し、AWGゲージ数の減少により線径が増大することも当業者であれば理解するであろう。このような文脈において用いられる「大ゲージ」という用語は、大径ワイヤを指し、小さいAWGゲージ数により指定される。
【0039】
図1に示すヒータ装置10のアセンブリ例において、コード22、24、26には、デイジーチェーン接続された適度な数のヒータモジュール12、例えば、もちろん各ヒータモジュール12のサイズ(電流引き込み)によって、これに限定されないが、恐らく8〜20個のヒータモジュール12への電力供給に必要な電流のアンペア数を収容するのに十分なゲージの導体が備えられている。図面の混乱とさらなるヒータモジュール12の追加で不必要な反復を避けるため、上記の8〜20個より少ないヒータモジュール12がデイジーチェーン接続されたものが
図1、
図2、
図4、
図10〜
図13に示されている。しかしながら、当業者には、本明細書に記載の原理についてよく理解すれば、所望の数のヒータ30をデイジーチェーン接続できるものであれば、その原理については例証され理解されるであろう。よって、
図1に示すデイジーチェーンの第1ヒータモジュール12に接続された電力注入装置14は、デイジーチェーンの2つのヒータモジュール12へ電力を与えるものとして示されている。そして、
図1の第3ヒータモジュール12に電力供給を行うため、第2ヒータモジュール12の2次ヒータコード24と第3ヒータモジュール12の前端コード26との間にある第3ヒータモジュール12には、別の電力注入装置14が接続されている。
【0040】
以下に更に詳細に説明するように、電力注入装置14は、高圧電力源から前端コード26やコントローラ装置20へと電力を伝達し、電力注入装置14によってデイジーチェーン接続されたヒータモジュール12間のデータ通信を行うための構造と構成を有する。しかしながら、電力注入装置14は、あるヒータモジュール12の高電力導体と、次のヒータモジュール12との電力注入装置14を介した電気系統の接続を行わない。従って、電力注入装置14が、
図1において第2、第3ヒータモジュール12間に示されるように、2つのヒータモジュール12間に接続される場合、それらの2つのヒータモジュール12間でデータ通信が行われるが、電力注入装置14の後に来るヒータモジュール12は、そのデイジーチェーンにおいて電力注入装置14の前に来るヒータモジュール12からの電力ではなく、電力注入装置14によって供給される電力によって作動する。
【0041】
前述のように、1つ又は複数のヒータモジュール12からのデータ通信の受信や、1つ又は複数のヒータモジュール12へのデータ通信の提供のため、ヒータモジュール12にはデータ処理装置Dが接続可能である。例えば、当業者であれば理解するように、ヒータモジュール12のコントローラ装置20は、データ処理装置Dが処理、表示、警報、渓谷の応答のために受信可能な検出温度、一定の温度範囲内での動作、過熱、又は、その他のデータに関連するデータを出力する能力を備えていてもよい。又、コントローラ装置20は、データ処理装置Dからデータ通信を受信する能力を備えていてもよい。例えば、温度設定点、温度動作範囲、デューティサイクル、クエリ、シャットダウン信号、又は、その他のデータ通信がコントローラ装置Dによって受信されてもよい。以上に説明したように、電力注入装置14はデータ通信を行うので、
図1に示すように、また、以下に更に詳細に説明するように、デイジーチェーンのヒータモジュール14の第1ヒータモジュールに接続された電力注入装置14への補助通信コード28を介したデータ通信のため、コントローラ装置Dはコントローラ装置20に接続可能である。
【0042】
例示的なヒータモジュール14には、パイプPやその他の配管系部品(不図示)、例えば、バルブ、メータ、ティー、カプリング、トラップ、その他の多種多様な部品上に配置するよう構成されたヒータ30が備えられている。
図1、
図2に示す例示的なヒータ30は、米国特許第5,714,738号明細書、第6,894,254号明細書、第7,932,480号明細書、および、第8,541,716号明細書のうちの1つ又は複数に記載されたヒータと同様の構造を有していてもよく、それらが開示するすべてについて参照により本書に組み込まれる。絶縁発泡材料をからなる発熱体31(
図1および
図2)には、発熱素子60と1つ又は複数の温度センサ62、64(
図4および
図5参照)が埋め込まれている。発熱体31に沿った縦の分断36によって、ヒータ30をパイプP(
図1)上に設置するのに十分なくらい開放するよう発熱体31を広げるのが容易になり、発熱体31がパイプPを取り囲む。
【0043】
前端コネクタ32(入力コネクタと称することもある)が前端コード26上(又は、前端コード26がない場合は、直接コントローラ装置20上)に設けられ、後端コネクタ34(出力コネクタと称することもある)が2次ヒータコード24上に設けられる。前端コネクタ32と後端コネクタ34は、各コード24、26の高圧コンダクタ同士を電気的に接続し、各コード24、26の通信コンダクタ同士を接続するように互いに接続可能に構成されている。もちろん、ヒータモジュール12の前端コネクタ32が同ヒータモジュール12の後端コネクタ34に接続されることは期待されていないが、コネクタ32、34が上記のように構成されることで、あるヒータモジュール12の後端コネクタ34が別のヒータモジュール12の前端コネクタ32に結合する形で接続可能となり、
図1および
図2に示すように、また、以下に更に詳細に説明するように、複数のヒータモジュール12のデイジーチェーン接続を簡便に行うことができる。
【0044】
図1乃至
図3に示す例示的な電力注入装置14は、そのさらなる詳細が
図2および
図3の拡大立面図と
図4および
図6の模式図に示される。従って、主に
図2および
図3の拡大立面図を参照すると、
図2および
図3の各例示的な電力注入装置14は、3つのコネクタ、例えば、注入装置電源入力コネクタ42と、注入装置通信入力コネクタ44と、注入装置電源・通信結合出力コネクタ46とを有するコア40から構成されている。コア40は、固形物、可撓体、相互接続コード、又は、それらの特徴又は特性を組み合わせたものであってもよい。
図2および
図3に示す例示的なコア40は、縦軸49(
図3)と横軸52に沿って延びる固体のT部48を有する。注入装置通信入力コネクタ44と注入装置電源・通信結合出力コネクタ46は、縦軸49における固体T部48の両側に位置付けられている。可撓コード部50は、横軸52に沿って固体T部48から注入装置電源入力コネクタ42まで延在する。注入装置通信入力コネクタ44は、ヒータモジュール12の前端コネクタ32と同様に構成され、それにより、
図1および
図2に示すように、電力注入装置14を都合よく効率的にヒータモジュール12の後端コネクタ34に接続することができる。注入装置電源・通信結合出力コネクタ46は、ヒータモジュール12の後端コネクタ34と同様に構成され、それにより、
図1および
図2に示すように、電力注入装置14を都合よく効率的にヒータモジュール12の前端コネクタ32に接続することができる。注入装置電源入力コネクタ42は、外部高圧電源への接続の必要に応じてどのような構成であってもよい。例えば、注入装置電源入力コネクタ42は、ヒータモジュール12への電力供給に使用されているAC電源、DC電源がいかなる電源であっても、例えば、120ボルトのAC電力、220ボルトのAC電力、30ボルトのDC電力又は他の任意の電源であっても、従来のNEMA(全国電機製造業者協会)レセプタクルR(
図3)との結合のための従来のNEMAプラグであってもよい。
図4乃至
図6の模式図を主に、
図1および
図2を補助的に参照すると、例示的な5つのヒータモジュール12が
図4に示され、それらは上記のように相互にデイジーチェーン接続されている。更に、
図4の模式図は、
図1および
図2に示すような、本説明において所謂「インライン」デイジーチェーン接続のために構成されたヒータモジュール12を示す。ここで言う「インライン」構成とは、
図1乃至
図3に示すように、前端コネクタ32からコントローラ装置20を通り、コントローラ装置20からヒータ30を通り、ヒータ装置30から後端コネクタ34へと電気的かつ物理的に互いに一直線にある各ヒータモジュール12のワイヤ26、22、24の接続を指す。
【0045】
図1乃至
図3に示すヒータモジュール12の例示的なインライン構成において、第1電力注入装置14が第1ヒータモジュール12に接続して示され、第1、第2、第3、第4ヒータモジュール12に高圧電力を供給する。第2電力注入装置は、第4ヒータモジュール12と第5ヒータモジュール12間でデイジーチェーン接続されるように示され、第5ヒータモジュール12(および第5ヒータモジュール12に続く不図示のヒータモジュール)に高圧AC電力を供給する。また、データ処理装置Dも第1電力注入装置14を介して第1ヒータモジュール12に接続して示され、1つ又は複数のヒータモジュール12からデータ通信を受信する、又は、1つ又は複数のヒータモジュール12にデータを提供する。
図5は、本実施例におけるすべてのヒータモジュール12を代表する一つのヒータモジュール12を示す拡大図であり、
図5に示すヒータモジュール12の詳細は、
図4のその他のヒータモジュール12にも適用可能である。
図6は、本実施例におけるすべての電力注入装置14を代表する一つの電力注入装置14を示す拡大図であり、
図6に示す電力注入装置14の詳細は、
図4のその他の電力注入装置14にも適用可能である。
【0046】
前述のように、各ヒータモジュール12は、高圧電力に接続された際に熱を発生させる発熱素子60を含むヒータ30を有する。
図4および
図5に示す例示的なヒータモジュール12において、2つの温度センサ、例えば、第1温度センサ62と第2温度センサ64が、発熱素子60に隣接するヒータ30内に位置し、発熱素子60において正確な温度を検出することができる。
図4および
図5に示す例示的なヒータ30は2つの温度センサを備えて示されているが、ヒータシステム(不図示)には1つの温度センサしか含まれていない場合もあり、また一方では、3つ以上の温度センサが含まれている場合もある。また、各ヒータモジュール12には、所望の機能に対して、例えば、これらには限定されないが、処理温度の制御、過熱や熱不足に対する温度監視、状態信号および報告信号の生成、および、その他の機能に対して、コントローラ装置20も備えられている。
図4および
図5に示す例示的なコントローラ装置20において、ヒータ30の温度センサの一つ、例えば、第1温度センサ62は、ヒータ30によって与えられるプロセス熱温度の監視・制御の際にコントローラ装置20が使用するヒータ30の温度を示す信号を提供する。一方、ヒータの温度センサの別のもの、例えば、第2温度センサ64は、温度上限の監視、制御、および、シャットダウン機能においてコントローラ装置20が使用するヒータ温度を示す信号を提供する。温度センサ62、64の一方又は両方からの信号は、その他の機能についてコントローラ装置が使用することもできる。必須ではないが、ヒータ30で生じ得る高温にコントローラ装置20を晒さないためにも、コントローラ装置20を直接ヒータ30上に設置しないことが好ましい。従って、例示的なヒータモジュール12に示すコントローラ装置20は、以下に説明するように、コントローラ装置20とヒータ30との間に延在するコンダクタも備えた1次ヒータコード22によりヒータ30に接続される。1次ヒータコード22は、ヒータ30の1つ又は複数の温度センサ62、64とコントローラ装置20との間で必要な電線や電気接続を提供する。2次ヒータコード24には、上述したようにヒータモジュール12とその他のヒータモジュール12とのデイジーチェーン接続を構成するための高圧コンダクタと通信コンダクタとが備えられている。また、上述したように、2次ヒータコード24に設けられた後端コネクタ34は、デイジーチェーンのその他のヒータモジュール12とある特定のヒータモジュール12とを接続するための前端コード26上(又は、前端コード26が使用されない場合は直接コントローラ装置20上)の前端コネクタ32との接続を得るよう構成されている。
【0047】
例示的なヒータモジュール12において、コントローラ装置20は、所望の制御機能、又は、ある特定のヒータモジュール12用に設計された制御機能を提供する。一例示的な実施形態において、コントローラ装置20には、ヒータ30の温度センサ、例えば、第1温度センサ62によって検出される温度に基づき発熱素子60への高圧電力を制御する処理温度制御回路70が設けられてもよい。また、コントローラ装置20には、ヒータ30の温度が所定の温度上限を超過した場合に、発熱素子60への高圧電力を遮断する上限制御回路72が設けられてもよい。コントローラ装置20には、前述のようなデータ通信を生成する信号生成回路74が設けられてもよい。例示的なコントローラ装置20は、コントローラ装置20の高圧電力に接続され、処理温度制御回路70、上限制御回路72、信号生成回路74の電子部品やヒータモジュール12のその他の電子部品に電力供給を行う低圧DC電源76を備えて示されている。ここでも同様、上述のコントローラ装置20の要素や機能は一例であり、コントローラ装置20に必須のものでも限定のものでもない。当業者であれば理解するように、コントローラ装置20には他の要素や機能が備えられていてもよく、もしくは、図示の要素により、上記の機能に加えて、又はそれらに代わって、他の機能が備えられてもよい。このようなコントローラ装置の要素や機能は本発明に必須ではないが、本発明のヒータ装置は、ある特定のヒータモジュール12が有し得る要素や機能を収容するよう提供されている。
【0048】
次に、
図4および
図5の回路図を主に参照して、前端コネクタ32は、1次高圧電力端子80と、1次中性端子82と、第1の1次通信端子84と、第2の1次通信端子86とを有する。後端コネクタ30は、後端高圧電力端子90と、後端中性端子92と、第1後端通信端子94と、第2後端通信端子96とを有する。後端コネクタ34は、後端高圧電力端子90と1次高圧電力端子80との電気的接続、後端中性端子92と1次中性端子82との電気的接続、第1後端通信端子94と第1の1次通信端子84との通信接続、第2後端通信端子96と第2の1次通信端子86との通信接続を含む前端コネクタ32との接続が可能なように構成されている。
【0049】
例示的なヒータモジュール12のコントローラ装置20は、コントローラ筐体130と、任意で上記のような処理温度制御回路70、上限制御回路72、通信回路74を備えることができる。また、コントローラ筐体130には、少なくともその一部に、1次高圧電力コンダクタ140、1次中性コンダクタ142、第1の1次通信コンダクタ144、第2の1次通信コンダクタ146が含まれている。これらは、前端コネクタ32から、コントローラ筐体130、1次ヒータコード22を通って、ヒータ30へと延在している。2次高圧電力コンダクタ150、2次中性コンダクタ152、第1の2次通信コンダクタ154および第2の2次通信コンダクタ156はいずれも、ヒータ30から2次ヒータコード24を通って後端コネクタ34へと延在している。前端コネクタ32から後端コネクタ34へと高圧電力コンダクタ、中性コンダクタ、第1通信コンダクタ、第2通信コンダクタを連続させるため、1次コンダクタと2次コンダクタとの接続は、
図1乃至
図5に示す例示的なインライン構成のヒータモジュール12におけるヒータ30にて行われる。そのような接続を行うことにより、高圧電力コンダクタ、中性コンダクタ、第1通信コンダクタ、第2通信コンダクタに関して、2次ヒータコード24は、
図5において、コントローラ装置20からヒータ30を通って後端コネクタ34へと効率的に延びていることが分かる。この点から、2次ヒータコード24は、コントローラ装置20とヒータ30の間の1次ヒータコード22の一部であり、高圧電力コンダクタ、中性コンダクタ、低圧データ通信コンダクタがヒータを通って延在するヒータ30の一部である。しかしながら、上記連続的な接続やコンダクタの延在は、その他の方法又はヒータモジュール12におけるその他の位置で行われてもよく、以下にそのいくつかの例を説明する。
【0050】
図4に概して示され、
図5に更に詳細に示される例示的なインライン構成のヒータモジュール12において、高圧電力コンダクタ140(
図5)は、1次高圧電力端子80から、コントローラ筐体130、1次ヒータコード22を通って、1次高圧電力コンダクタ140が2次高圧電力コンダクタ150に電気的に接続されるヒータ30まで延在している。2次高圧電力コンダクタ150は、2次ヒータコード24を通って後端高圧電力端子92へと延在する。1次中性コンダクタ142は、1次中性端子82から、コントローラ筐体130、1次ヒータコード22を通って、ヒータ30まで延在している。ヒータ30では、1次中性コンダクタ142が、発熱素子60と、2次中性コンダクタ152とに電気的に接続されている。2次中性コンダクタ152は、2次ヒータコード24を通って後端中性端子92まで延在している。第1の1次通信コンダクタ144は、第1の1次通信端子84から、コントローラ筐体130、1次ヒータコード22を通って、ヒータ30まで延在している。ヒータ30では、第1の1次通信コンダクタ144が第1の2次通信コンダクタ154に接続され、第1の2次通信コンダクタ154は、2次ヒータコード24を通って第1後端通信端子94まで延在している。第2の1次通信コンダクタ146は、第2の1次通信端子86から、コントローラ筐体130、1次ヒータコード22を通って、ヒータ30まで延在している。ヒータ30では、第2の1次通信コンダクタ146が第2の2次通信コンダクタ156に接続され、第2の2次通信コンダクタ156は、2次ヒータコード24を通って第2後端通信端子96まで延在している。
【0051】
図5は、一対の第1温度信号コンダクタ158、160を示し、例示的な処理温度制御回路70から1次ヒータコード22を通ってヒータ30へと延在している。ヒータ30では、第1温度信号コンダクタ158,160がヒータ30の第1温度センサ62に電気的に接続されている。従って、処理温度制御回路70は、第1温度信号コンダクタ158,160を介して、第1温度センサ62により検出された温度を示す信号を受信する。処理温度制御回路70は、その信号を利用して、発熱素子60への高圧電力を制御することでヒータ30の温度を制御する。制御された高圧電力コンダクタ162は、コントローラ筐体130の処理温度制御回路70から、1次ヒータコード22を通って、ヒータ30へと延在している。ヒータ30では、制御された高圧電力コンダクタ162が発熱素子60に電気的に接続されている。この例示的な処理温度制御回路70によって、制御された高圧電力コンダクタ162と1次高圧電力コンダクタ140間の接続・切断が行われ、第1温度センサ62によって検出された温度に応じて発熱素子60による熱産生が制御される。
【0052】
前述のように、ヒータ30には、温度センサ、例えば、第2温度センサ64によって検出される温度を監視するため、
図4および
図5の例示的な上限制御回路72が設けられてもよい。そして、過剰な温度が検出された場合、上限制御回路72は発熱素子60への高圧電力を遮断する。また、一対の第2温度信号コンダクタ164,166が、コントローラ筐体130の上限制御回路72から、1次ヒータコード32を通って、ヒータ30へと延在している。例示的な第2温度信号コンダクタ164,166は、ヒータ30の第2温度センサ64と、上限制御回路72とに電気的に接続されている。例示的な上限制御回路72は、第2温度センサ64による温度上限を上回る温度の検出に応じて、制御された高圧電力コンダクタ162を1次高圧電力コンダクタ140から切断可能となるように電気的に位置付けられている。
【0053】
図4および
図6の回路図に示すように、電力注入装置14は、注入装置高圧入力端子100と注入装置中性入力端子102を備えた注入装置電力入力コネクタ42を有する。注入装置通信入力コネクタ44は、第1注入装置通信入力端子104と第2注入装置通信入力端子106とを有する。注入装置通信入力コネクタ44は、第1注入装置通信入力端子104と第1後端通信端子94との通信接続や第2注入装置通信入力端子106と第1後端通信端子96との通信接続を含む後端コネクタ34との接続が可能なように構成されている。注入装置通信入力コネクタ44の構成により、例えば、後端コネクタ34の後端高圧電力端子90と後端中性端子92それぞれとの接続のための第1注入装置空入力端子108と第2注入装置空入力端子109を設けることで、後端高圧電力端子90と後端中性端子92との接続が提供される。注入装置電源・通信結合出力コネクタ46は、注入装置高圧電力出力端子110、注入装置中性出力端子112、第1注入装置通信出力端子114、第2注入装置通信出力端子116から構成されている。注入装置電源・通信結合出力コネクタ46は、注入装置高圧電力出力端子110と1次高圧電力端子80との電気的接続、注入装置中性出力端子112と1次中性端子82との電気的接続、第1注入装置通信出力端子114と第1の1次通信端子84との通信接続、第2注入装置通信出力端子116と第1の1次通信端子86との通信接続を含む前端コネクタ32との接続が可能なように構成されている。
【0054】
電力注入装置14において、注入装置高圧電力コンダクタ120は、注入装置高圧電力入力端子100と注入装置高圧電力出力端子110とに電気的に接続されており、注入装置中性コンダクタ122は、注入装置中性入力端子102と注入装置中性出力端子112とに電気的に接続されており、第1の注入装置通信コンダクタ124は、第1注入装置通信入力端子104と第1注入装置通信出力端子114とに接続されており、第2注入装置通信コンダクタ126は、第2注入装置通信入力端子106と第2注入装置通信出力端子116とに接続されている。注入装置通信入力コネクタ44の第1注入装置空入力端子108と第2注入装置空入力端子109は、電力注入装置14の他のどの要素にも電気的に接続されない。これにより、第1注入装置空入力端子108と注入装置高圧電力出力端子110との間には電気的接続がなく、第2注入装置空入力端子109と注入装置中性出力端子112との間にも電気的接続はない。このように、2次ヒータコード24の後端コネクタ34と注入装置通信入力コネクタ44とが接続されることによって、2次ヒータコード24の第1および第2の2次通信コンダクタ154、156と第1および第2の1次通信コンダクタ144、146とのそれぞれの間に電気的導通が得られる。しかしながら、2次ヒータコード24の後端コネクタ34と注入装置通信入力コネクタ44とを接続することにより、2次ヒータコード24の2次高圧電力コンダクタ150と2次中性コンダクタ152の終端処理が効率的に行われる。
【0055】
前述のように、ヒータモジュール12とのデータ通信には補助通信コード28を用いることができる。
図1および
図4に示すように、ヒータモジュール12へのデータ通信は、デイジーチェーンの第1ヒータモジュール12に接続された電力注入装置14を介して行うことができる。補助通信コード28は、補助通信コード28の一方端(
図4参照)に補助通信出力コネクタ170を有し、この補助通信出力コネクタ170は、第1補助通信出力端子174と第2補助通信出力端子176を備えている。補助通信出力端子170は、第1補助通信出力端子174と第1注入装置通信入力端子104との通信接続や第2補助通信出力端子176と第2注入装置通信入力端子106との通信接続を含む注入装置通信入力コネクタ44との接続が可能なように構成されている。
【0056】
上記例示的なヒータモジュール12のデータ通信コンダクタ154、156および144,146は、導電体であり、通常は、低圧ワイヤであるが、例えば、光ファイバーデータ通信コンダクタなどのその他のデータ通信コンダクタも使用可能である。また、電力データ通信については、例示的なヒータモジュール12には、上記2つの一対の低圧データ通信コンダクタ、例えば、154と156および144と146が設けられているが、特定の用途に対する必要又は要望に応じていくつのデータ通信コンダクタを設けてもよい。
【0057】
図4には、任意の延長コード178も示され、延長高圧コンダクタ、延長中性コンダクタ182、第1通信コンダクタ184、第2通信コンダクタ186から構成されている。また、延長コード178には、適切な延長入出力コネクタ188、190も含まれ、上記説明の通り、ヒータモジュール12の前端コネクタ32と後端コネクタ34のそれぞれと接続する。
【0058】
前述のように、ヒータ装置、例えば、
図1乃至
図6に示す例示的なヒータ装置10は、ヒータモジュール12における電子回路、電子部品、コンダクタ又は接点の適切な機能を損なう又は妨げる可能性のあるパイプ、容器、環境におけるその他の機器を加熱するのに用いられる場合がある。例えば、上記のようなヒータ装置10が使用される施設や空間が、水、蒸気、又は、その他の洗浄剤を噴霧され洗い流されることも珍しくない。そのような場合、ヒータモジュールの電子回路、電子部品、コンダクタ、接点が水に浸かったり、噴霧や蒸気からその環境にある水分がコネクタやコントローラ装置20の筐体130のシームや開口部に漏出したり浸透したりすることがある。そのような水分は、コントローラ20の電子部品や電子回路にダメージを与えたり、前端コネクタ32や後端コネクタ34のコンダクタ、接点、端子にダメージを与えたりすることもある。コントローラ20の電子部品や電子回路へのダメージや、前端コネクタ32や後端コネクタ34のコンダクタ、接点、端子へのダメージは、反応性や腐食性化学物質、粉塵、紫外線(UV)放射、熱、寒さなどのその他の環境条件から生じることもある。磁界、例えば、プラズマ発生器又は磁気浮上ターボポンプによって生じた磁界は、コントローラ装置20の電子回路や電子部品と干渉したり、ダメージを与えたりすることさえある。また、例えば、環境又はヒータ装置10の近傍における高周波(RF)又はマイクロ波電磁放射は、コントローラ20の電子部品や電子回路の機能性や信頼性に干渉することがある。
【0059】
上記の
図1乃至
図6に示す例示的なヒータ装置10の構成は、特に、耐水性を有するヒータアセンブリとして提供されることにつながり、そこでは、ヒータ装置10の各ヒータモジュール12は2つのコネクタ、例えば、前端コネクタ32と後端コネクタ34(入力コネクタ32と出力コネクタ34と称することもある)しか有しておらず、漏水や水分侵入の可能性を防いだり最小限に抑えたりする保護機能の提供を容易にする他のコネクタや露出したコンダクタ又は端子は存在しない。例えば、ヒータ装置10は、
図7乃至
図9に関連して以下に更に詳細に説明するように、前端コネクタ32や後端コネクタ34に水漏れしないようにする防水電気コネクタを用いたり、耐水性コントローラ装置20を備えたりすることにより、耐水性を有するヒータアセンブリとして提供することも可能である。
【0060】
図1乃至
図3に示す前端コネクタ32や後端コネクタ34としての利用に適した防水電気コネクタは周知であり市販されているので、本発明の理解のためにそれらを詳細に示したり説明したりすることは不要である。あえて言うなら、そのような市販の防水電気コネクタの少なくとも一部には、接続時に水分の漏出や侵入を防ぐOリングシールやその他のシールが備わっており、コネクタの環境における水や水分がコネクタ内部の電気コンダクタ、接点、端子には届かない。漏水や水分侵入を防ぐ防水シールを提供する好適な防水電気コネクタは、例えば、英国ケンブリッジのエレクトロン・テクノロジー社製のものであり、BulginTMとBuccaneerTM商標の下、世界中で販売・流通が行われている。従って、防水電気コネクタ自体は本発明の特徴ではないが、上述の全ての機能やデイジーチェーン接続を各ヒータモジュール12のたった2つのコネクタ、例えば、前端コネクタ32と後端コネクタ34で提供するヒータモジュール12の構成により必要な防水コネクタの数が最小限に抑えられる。これにより、例示的なヒータ装置10を防水にするのにかかるコストが最小限に抑えられ、欠陥のある防水コネクタを備えたり、防水コネクタを誤って設置又は利用したりする可能性が最小限に抑えられる。また、電力注入装置14には、少なくとも、ヒータモジュール12の防水の前端コネクタ32と後端コネクタ34とに結合する注入装置通信入力コネクタ44と注入装置電源・通信結合出力コネクタ46に対して上記の防水コネクタを備えることも可能である。これにより、電力注入装置14が時々必要となる場合(例えば、上述のように、ヒータ30の発熱素子60のサイズや電流引き込みにより、デイジーチェーンの8〜20個のヒータモジュール12の後)にも、ヒータモジュール12の水漏れのない電気的接続が維持される。もちろん、電力注入装置14の注入装置電力入力コネクタ42には、必要に応じて、防水コネクタを備えることもできる。
【0061】
漏水や水分侵入、化学分解や腐食、磁気妨害、RF干渉、UV放射、極度の暑さや寒さ、衝撃、衝突、粉塵、その他の環境危険因子や条件に対するさらなる保護として、ヒータモジュール12は、それらの環境条件、干渉、危険、暴露から保護するため、
図7乃至
図9に示すような適切な例示的保護シールド210が装備されたコントローラ装置20を備えることができる。
図7乃至
図9に示すように、例示的なコントローラ装置20は、縦軸192の周りを回る回転図形に実質的に形成される外壁190を有するコントローラ筐体130を有する。
図9に最もよく見られるように、外壁190を有するコントローラ筐体130はその内部に内部コントローラチャンバ204を備えた中空形状であるが、回転図形という用語は、平面図形を軸を中心に回転させることにより得られる図形によく使われる幾何学的用語であり、回転体と呼ばれることもある。
【0062】
図7乃至
図9に示す例示的なコントローラ装置のコントローラ筐体130について、回転図形には、筐体前端194と筐体後端198で徐々に縦軸192に向かって収束する細長い円筒形状が含まれる。筐体前端194は、前部開口196を画定する回転図形(例えば、円筒)に実質的に形成される。同様に、筐体後端198は、後部開口200を画定する回転図形(例えば、円筒)に実質的に形成される。筐体130の前部開口196には、前部開口196を通って内部コントローラチャンバ204のコントローラ回路基板206へと延在する前端コード26が収容され、筐体130で取り囲まれている。筐体130の後部開口200には、筐体130の前部開口196には、内部コントローラチャンバ204のコントローラ回路基板206から後部開口200を通って延在する1次ヒータコード22が収容されている。
図7乃至
図9に示す一例示的実施形態において、筐体130は2つの部分から形成され、そのうちの一つは
図9の断面図に見られ、その2つの部分は締結部(例えば、ネジ)108により一つにまとめられている。
【0063】
図7乃至
図9には、コントローラ筐体130の外面の周りにしっかりと取り付けられた保護シールド210を示す。一例示的実施形態において、保護シールド210は、熱収縮材料、例えば、加熱や収縮時に耐水性がある熱収縮チューブや熱収縮スリーブから成る。熱収縮チューブやスリーブ(つまり、加熱収縮された熱収縮スリーブ)は、筐体130の2つの部分間の接合部の上方や熱収縮材料を有する締結部108の上方を含む外表面202全体を覆い、これにより、筐体130の外壁190を防水する。実質的に回転図形としての筐体130の形状は、保護シールド210を形成するための熱収縮チューブや熱収縮スリーブの利用を容易にする。例えば、回転図形として形成されたコントローラ筐体130は、熱収縮チューブやスリーブをかぎ裂きにしたり、穴を開けたり、引き裂いたりしなくても熱収縮チューブやスリーブに挿入可能である。そして、熱収縮チューブやスリーブは加熱によりしっかりとコントローラ筐体130の外壁190の外面202全体に収縮する。このような熱収縮チューブやスリーブは、水分やその他の外的要素や環境要素の侵入に対する耐性を向上させる熱可塑性接着剤の層をその内部に備えたものが入手可能である。好適な耐水性の熱収縮チューブや熱収縮スリーブは、さまざまな製造業者や商用サプライヤから簡単に入手可能である。例えば、保護シールド210には、これに限定されないが、テキサス州サウスレイクにあるHeat Shrink Supply(例えば、部品番号GSHS−4635WT−2−C)から入手可能な透明な熱収縮材料が適している。
【0064】
この点に関して、
図7乃至
図9に示す例示的なコントローラ筐体130の円筒形状は、円形の断面を有するが、この形状は、保護シールド210を形成するために熱収縮スリーブの利用を容易にするような完全な円形断面を有する必要はない。筐体130の外面202に平面部分(不図示)がいくつかあっても、その平面部分が外面202に鋭角の外角を形成するほど大きくなければ、保護シールド210形成のための熱収縮スリーブの装着や利用を阻害するものではない。例えば、20角形(20辺)、すなわち、20面体や、16角形(16辺)、すなわち、16面体や、12角形(12辺)、すなわち、12面体や、10角形(10辺)、すなわち、10面体や、8角形(8辺)、すなわち、8面体や、6角形(6辺)、すなわち、6面体の形状の断面を有する変形円筒形状出会ってもよい。6面体は、平面が交わる240度の外角を有する。8角形は、225度の外角を有する。多角形の辺が多ければ多いほど、辺同士が交わる外角は小さくなる。本説明の目的上、「回転図形に実質的に形成される」という表現は、断面形状において240度以上の外角を有さない3次元図形を意味する。この点に関して、そのような基準を満たすものとして、上記の変形円筒形状に加えて、円形、楕円形、放物線形又は双曲線形断面を有する円筒形状、円錐形状、その他の曲線形状や、角柱、錐体、球体、および、その他の形状を含むさまざまな形状が挙げられる。
【0065】
耐水性の熱収縮チューブからなる熱収縮前部ブーツ220が、筐体前端194と前端コード26の隣接部分を取り囲み、前端コード26の周辺部の周りで前部開口196を密閉することで、さらなる水密性が得られるよう設けられている。
図9に示すように、熱収縮前部ブーツ220は、筐体前端194において保護シールド210上方を取り囲み、密閉する。同様に、耐水性の熱収縮後部ブーツ226が、筐体後端198と1次ヒータコード22の隣接部分を取り囲み、1次ヒータコード22の周辺部の周りで後部開口200を密閉することで、さらなる水密性が得られるよう設けられている。
図9に示すように、熱収縮後部ブーツ226は、筐体後端198において保護シールド210上方を取り囲み、密閉する。この前部ブーツ220と後部ブーツ226に適した耐水性の熱収縮チューブは、さまざまな製造業者や商用サプライヤから簡単に入手可能である。例えば、熱収縮前部ブーツ220や熱収縮後部ブーツ226には、これに限定されないが、イリノイ州エルムハーストにあるMcmaster−Carr Supply Companyから入手可能な透明な熱収縮材料が適している。
【0066】
保護シールド210は、耐水性があることに加えて、透明又は半透明であってもよく、つまり、少なくとも多少の可視光を透過する。1つ又は複数の発光素子、例えば、発光ダイオード(LED)212(
図9)から放出され、コントローラ筐体130の透明又は半透明の窓部214(
図7に極めて細い線で示す)を透過した可視光は、保護シールド210を介しても可視である。この場合も、例えば、耐水性や光透過性などの上記の特性を有する好適な熱収縮チューブやスリーブは、テキサス州サウスレイクにあるHeat Shrink Supply(例えば、部品番号GSHS−4635WT−2−C)を含むさまざまな製造業者から簡単に入手可能である。
【0067】
また、上記のような回転図形に実質的に形成されたコントローラ装置20の筐体130は、その他の目的、例えば、化学分解や腐食、磁気妨害、RF干渉、UV放射、極度の暑さや寒さ、衝撃、衝突、粉塵、その他の環境危険因子や条件による悪影響を防ぐ又は最小限に抑えることに適合した保護シールド210の適用も容易にする。熱収縮チューブやスリーブの材料としては、上記の環境条件の幾つかによる悪影響を防止し最小限に抑えるのに効果的な特性を有するものが市販で入手可能である。例えば、化学的に不活性な熱収縮材料、UV吸収又は反射熱収縮材料、防塵材料が挙げられる。好適な化学的に不活性な熱収縮チューブ材料には、例えば、サウスカロライナ州オレンジバーグのZeus Industrial Products,Inc.製のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPTFE/FET(フッ化エチレンプロピレン)が含まれる。UV吸収熱収縮チューブ材料には、例えば、暗色の熱収縮材料、厚壁熱収縮材料、高性能熱収縮材料、例えば、マサチューセッツ州ウォバーンのInsulTab,Inc.製のCrystal Clearブランドの熱収縮材料が含まれる。防塵熱収縮チューブ材料は、前述のいずれかの供給源から入手可能である。
【0068】
回転図形に実質的に形成されたコントローラ装置20は、磁界やRF電磁放射からの干渉を防止する又は最小限に抑えるのに有用である。例えば、磁気シールド材料は、シールドされている要素や部品、例えば、コントローラ装置20の電子部品や電子回路の周囲やそれらから磁界の方向を変更する磁気材料である。EMIシールド熱収縮チューブ材料は、市販で入手可能であり、例えば、アリゾナ州チャンドラーのThe Zippertubing Companyから製造・販売されている「Shrink−N−Shield」ブランドが挙げられる。しかしながら、更に極度の磁界や電磁界におけるシールドについては、回転図形に実質的に形成されたコントローラ装置20の外面202に対して包装や塗布が可能なシート状の磁気材料又はEMIシールド材料が入手可能である。また、回転図形に実質的に形成されたコントローラ筐体130上にうまく包装や塗布が行えるシートやリボン状のRFシールド材料や断熱材も入手可能である。このような文脈において、「断熱」という用語は、筐体130の熱伝達係数未満の熱伝達係数を有することを意味する。シリコン・フォーム、金属箔、グラスファイバー、シリケート、セラミック、その他の断熱材で入手可能な断熱材は、必要な断熱を得るのに用いられることがある。また、例えば、回転図形に実質的に形成されたコントローラ筐体130は、緩衝材で覆われた場合、鋭角を持つ形状に比べて、より衝突や衝撃に影響されなくなる。上記のシールド機能はいずれも、コントローラ筐体130の外表面にきちんとフィットするように成形又は形成され、例えば、水分、化学物質、粉塵、EMI、磁気的、熱的、又は、その他の環境条件に対して所望のシールド効果を発揮する材料からなる、機械的に取り付け可能なシェルや筐体(不図示)によっても提供可能である。
【0069】
図10および
図11は、T型構成を有し、電力注入装置14に沿ってデイジーチェーン接続された代表的ないくつかのヒータモジュール312を備える別の例示的なパイプヒータアセンブリ310を示す。
図11の回路図は、
図10の例示的なT型構成におけるコードやコンダクタを示す。基本的に、発熱素子60や各T型構成の発熱素子の温度センサ62、64を備えたヒータ30は、上記の
図1乃至
図9に示すインライン構成のヒータ60とほぼ同じである。また、ヒータモジュール312のT型構成のコントローラ装置320における電子部品は、上記のインライン構成のヒータモジュール12における電子部品、例えば、処理温度回路70、上限制御回路72、通信回路74、低圧DC電源76とほぼ同じである。そして、これらの部品は全て上記と同様の方法や機能で電気的接続が行われる。前端コネクタ32と後端コネクタ34もまた上記と同じである。同様に、電力注入装置14とそのコネクタ44、46も上記と同じである。このT型構成のインラインコンダクタ、すなわち、1次高圧電力コンダクタ140、1次中性コンダクタ142、第1の1次通信コンダクタ144、第2の1次通信コンダクタ146、2次高圧電力コンダクタ150、2次中性コンダクタ152、第1の2次通信コンダクタ154、第2の2次通信コンダクタ156はすべて、上記のインラインヒータモジュール12におけるそれぞれのコンダクタとほぼ同じである。従って、本例示的な実施形態を理解する上で、T型構成のヒータモジュール312のそれらの部品やコンダクタのさらなる説明は必要ない。
【0070】
このT型構成のヒータモジュール312において、前端コード26は、上記のインライン構成のヒータモジュール12の前端コード26と同じであるが、コントローラ装置320間の高圧電力やデータ通信は、直接コントローラ装置320から、ヒータ30の代わりに後端コード324を介して、後端コネクタ34へと経路が決定される。従って、後端コード324には、2次高圧電力コンダクタ150、2次中性コンダクタ152、第1の2次通信コンダクタ154、第2の2次通信コンダクタ156が含まれる。分岐1次中性コンダクタ342や制御された高圧電力コンダクタ162は、第1温度信号コンダクタ158、160や第2温度信号コンダクタ164、166と共に、コントローラ装置312とヒータ30間で分岐1次ヒータコード322を介して経路が決定される。電力注入装置14は、インライン構成のヒータモジュール12に関して上述したのと同様に、これらのT型構成のヒータモジュール312間で接続され、利用される。インライン構成のヒータモジュール12に関して前述したように、これらの各T型構成のヒータモジュール312は、たった2つのコネクタ、すなわち、前端コネクタ32と後端コネクタ34とから構成される。
【0071】
図12および
図13は、T型構成を有し、電力注入装置14に沿ってデイジーチェーン接続された代表的ないくつかのヒータモジュール412を備える別の例示的なパイプヒータアセンブリ410を示す。
図13の回路図は、
図12の例示的なT型構成におけるコードやコンダクタを示す。ヒータモジュール412は、ヒータモジュール412のT型構成が、コントローラ装置420から直接ではなく、T接合装置400によって提供されること以外は、上記のヒータモジュール312とほぼ同じである。このT型構成のインラインコンダクタ、すなわち、1次高圧電力コンダクタ140、1次中性コンダクタ142、第1の1次通信コンダクタ144、第2の1次通信コンダクタ146、2次高圧電力コンダクタ150、2次中性コンダクタ152、第1の2次通信コンダクタ154、第2の2次通信コンダクタ156はすべて、上記ヒータモジュール312におけるそれぞれのコンダクタとほぼ同じである。しかしながら、2次高圧電力コンダクタ154の代わりに、2次中性コンダクタ152、第1の2次高圧電力コンダクタ150、2次通信コンダクタ156がT型接合装置400を介して後端コネクタ34への経路が決定される。分岐1次中性コンダクタ342や制御された高圧電力コンダクタ162は、第1温度信号コンダクタ158、160や第2温度信号コンダクタ164、166と共に、コントローラ装置412とヒータ30間でT接合装置を介して、その後分岐1次ヒータコード422を介して経路が決定される。分岐1次ヒータコード422は、T接合装置400とヒータ30との間に延在する。電力注入装置14は、インライン構成のヒータモジュール12に関して上述したのと同様に、これらのT型構成のヒータモジュール412間で接続され、利用される。T型構成のヒータモジュール412におけるコントローラ装置420やヒータ30の残りのコネクタ、部品、機能は、インライン構成のヒータモジュール12に関して上述したのとほぼ同じである。インライン構成のヒータモジュール12に関して前述したように、これらの各T型構成のヒータモジュール312は、たった2つのコネクタ、すなわち、前端コネクタ32と後端コネクタ34とから構成される。
【0072】
図14は、別の例示的なコントローラ装置520を備えた別の例示的なインライン構成のヒータモジュール512を示す。コントローラ装置520は長方形の形状を有する。前端コネクタ32と後端コネクタ34の2つのコネクタは、インライン構成のヒータモジュール12に関して上述したのと同じである。
【0073】
上記説明では、その特徴によって定義される本発明の原理を示す実施例が提供されている。本発明を理解することで、数多くの小さな変形や変更が当業者には容易に想到し得るので、本発明を上記の厳密な構成例や処理例に制限するのは望ましくない。特徴により定義される本発明の範囲内のすべての好適なコンビネーション、サブコンビネーション、変形、等価物が可能である。「備える」、「備えている」および「含む」、「含んでいる」という用語は、特徴を含め、本明細書で使用される場合に、記述の特徴、整数、構成要素、ステップの存在を特定することを目的としているが、一つ又は複数の他の特徴、整数、構成要素、ステップ、それらのグループの存在や追加を除外するものではない。