【実施例1】
【0012】
図1Aは、本発明に係るグローブボックス構造を有するインスツルメントパネル5の斜視図である。グローブボックス100は、車両のインスツルメントパネルの助手席側に設けられている。
【0013】
以下、グローブボックス100の構造について、
図1A,
図1B,
図1Cを用いて説明する。
[グローブボックスの構造の説明]
【0014】
図1Aに示すように、グローブボックス100は、車検証等の小物を収容可能な物品収納部25を構成するグローブボックス本体10と、インスツルメントパネル5の下部に形成された開口部12にインスツルメントパネル5の下縁(縁部)を中心として下開き可能に取り付けられたグローブボックスカバー16(蓋体)と、を有している。そして、グローブボックス本体10には、インスツルメントパネル5の下方側からグローブボックス本体10の周囲をカバーするアンダーカバー18(詳細は
図1B参照)が取り付けられている。
【0015】
図1Bは、
図1Aに示したグローブボックス100の分解斜視図であり、グローブボックスカバー16(蓋体)とアンダーカバー18の取付構造について説明する図である。
【0016】
図1Bに示すように、グローブボックスカバー16(蓋体)は、開口部12の下縁部28に設けられたヒンジ部14に開閉可能に軸支されている。
【0017】
アンダーカバー18の裏面には、3個(複数)のクリップ20が立設されている。これらのクリップ20は、開口部12の下縁部28に設けられた3か所(複数)のクリップ孔22(カバー部材取付部,アンダーカバー取付部、詳細は
図1C参照)にそれぞれ挿通されて固定される。
【0018】
このようにして、アンダーカバー18は、グローブボックス本体10の下部を覆うように取り付けられる。
【0019】
図1Cは、グローブボックス本体10を斜め下方から見た斜視図である。開口部12の下縁部28には、3か所(複数)のクリップ孔22(カバー部材取付部,アンダーカバー取付部)が、車幅方向に対してヒンジ部14とは異なる位置に設けられている。そして、これらのクリップ孔22に、前述したクリップ20がそれぞれ挿通される。
【0020】
次に、グローブボックス100の断面構造について、
図2A,
図2Bを用いて説明する。
[グローブボックスの断面構造の説明]
【0021】
図2Aは、
図1Bに示すグローブボックス100を組み立てた状態で、切断線A−A、すなわち、ヒンジ部14の位置で切った断面図である。
【0022】
図2Aに示すように、グローブボックスカバー16(蓋体)に設けられたヒンジ軸受部17が、ヒンジ部14に設けられたヒンジ軸部15に回動可能に取り付けられている。
【0023】
グローブボックスカバー16(蓋体)を開閉可能とするため、ヒンジ部14およびその周辺部分には高い剛性を持たせる必要がある。そのため、ヒンジ部14が設けられた下縁部28は、車幅方向にほぼ均一の断面形状を有して延びる桟部30とされている(
図1C参照)。そして、その桟部30に、
図1B,
図1Cに示すように2か所の(複数の)ヒンジ部14を設けている。この桟部30は、
図2Aに示すように、板材を細かく折り曲げたC字断面構造を有しており、下縁部28を車幅方向に亘って補強するため、ヒンジ部14およびその周辺部分の剛性が高められる。なお、ヒンジ部14の剛性をより高めるために、
図2Aに仮想線で記載したように、ヒンジ部14の周辺の肉厚をグローブボックス本体10の肉厚よりもさらに厚くして、厚肉部35としてもよい。
【0024】
図2Bは、
図1Bに示すグローブボックス100を組み立てた状態で、切断線B−B、すなわち、クリップ孔22(カバー部材取付部,アンダーカバー取付部)の位置で切った断面図である。
【0025】
図2Bに示すように、アンダーカバー18に設けられたクリップ20がクリップ孔22(カバー部材取付部,アンダーカバー取付部)に挿通されることによって、アンダーカバー18はグローブボックス本体10に固定されている。
【0026】
クリップ孔22(カバー部材取付部,アンダーカバー取付部)は、前述した桟部30の位置に、
図1Cに示すように3か所(複数)設けられている。すなわち、ヒンジ部14とクリップ孔22は、直列状態で桟部30に取り付けられている。そして、桟部30が設けられた下縁部28は、前述したように車幅方向に亘って高い剛性を有しているため、クリップ孔22にアンダーカバー18を取り付ける際の撓みの発生が防止される。また、クリップ孔22に取り付けられたアンダーカバー18に対して、グローブボックス本体10へ向かう方向の力が作用した場合であっても、アンダーカバー18の撓みの発生が防止される。
【0027】
ここで、本実施例の効果を説明するために、比較例である従来のグローブボックスの構造について、
図3A,
図3Bを用いて説明する。
[比較例のグローブボックスの構造の説明]
【0028】
図3Aに示すように、グローブボックス100aは、車検証等の小物を収容可能な物品収納部25aを構成するグローブボックス本体10aと、インスツルメントパネル5aの下部に形成された開口部12aにインスツルメントパネル5aの下縁(縁部)を中心として下開き可能に取り付けられたグローブボックスカバー16a(蓋体)と、を有している。そして、グローブボックス本体10aには、インスツルメントパネル5aの下方側からグローブボックス本体10aの周囲をカバーするアンダーカバー18a(詳細は
図3B参照)が取り付けられている。
【0029】
図3Bは、
図3Aに示したグローブボックス100aの分解斜視図であり、グローブボックスカバー16a(蓋体)とアンダーカバー18aの取付構造について説明する図である。
【0030】
図3Bに示すように、グローブボックスカバー16a(蓋体)は、開口部12aの下縁部28aに設けられたヒンジ部14aに回動可能に軸支されている。
【0031】
アンダーカバー18aの裏面には、3個(複数)のクリップ20aが立設されている。これらのクリップ20aは、開口部12aの下縁部28aに取り付けられた延設カバー部19a(
図3C参照)に設けられた3か所(複数)のクリップ孔22a(詳細は
図3C参照)にそれぞれ挿通されて固定される。そして、アンダーカバー18aは、グローブボックス本体10aの下部を覆うように取り付けられる。
【0032】
図3Cは、グローブボックス本体10aを斜め下方から見た斜視図である。開口部12aの下縁部28aに設けられた延設カバー部19aには、3か所(複数)のクリップ孔22aが設けられている。これらのクリップ孔22aに、前述したクリップ20aが挿通されることによって、アンダーカバー18aがグローブボックス100aに固定される。
【0033】
次に、グローブボックス100aの断面構造について、
図4A,
図4Bを用いて説明する。
[比較例のグローブボックスの断面構造の説明]
【0034】
図4Aは、
図3Bに示すグローブボックス100aを組み立てた状態で、切断線C−C、すなわち、ヒンジ部14aの位置で切った断面図である。
【0035】
図4Aに示すように、グローブボックスカバー16a(蓋体)に設けられたヒンジ軸受部17aが、ヒンジ部14aに設けられたヒンジ軸部15aに回動可能に取り付けられている。
【0036】
グローブボックスカバー16a(蓋体)を開閉可能とするため、ヒンジ部14aおよびその周辺部分には高い剛性を持たせる必要がある。そのため、ヒンジ部14aが設けられた下縁部28aは、車幅方向にほぼ均一の断面形状を有して延びる桟部30aとされている(
図3C参照)。そして、その桟部30aに、
図3Bに示すように2か所の(複数の)ヒンジ部14aを設けている。この桟部30aは、
図4Aに示すように、板材を細かく折り曲げたC字断面構造を有しており、下縁部28aを車幅方向に亘って補強するため、ヒンジ部14aおよびその周辺部分の剛性が高められる。
【0037】
図4Bは、
図3Bに示すグローブボックス100aを組み立てた状態で、切断線D−D、すなわち、クリップ孔22aの位置で切った断面図である。
【0038】
図4Bに示すように、アンダーカバー18aに設けられたクリップ20aが、延設カバー部19aに設けられたクリップ孔22aに挿通されることによって、アンダーカバー18aはグローブボックス本体10aに固定されている。
【0039】
次に、本実施例のグローブボックス100のグローブボックス構造と比較例のグローブボックス100aのグローブボックス構造を比較する。
[本実施例と比較例のグローブボックス構造の比較]
【0040】
本実施例のグローブボックス構造(
図1C,
図2A,
図2B)によると、アンダーカバー18に設けられた3か所(複数)のクリップ20が、桟部30に設けられた3か所(複数)のクリップ孔22(カバー部材取付部,アンダーカバー取付部)にそれぞれ挿通されて固定される。そして、
図2Aと
図2Bを比較するとわかるように、クリップ孔22とヒンジ部14は、ともに同じ桟部30の上の異なる車幅方向位置に近接して設置されている。そのため、クリップ孔22は高い剛性を有し、そのクリップ孔22にクリップ20を挿通することによって、アンダーカバー18は確実に固定される。
【0041】
これに対して、比較例のグローブボックス構造(
図3C,
図4A,
図4B)によると、アンダーカバー18aに設けられた3か所(複数)のクリップ20aが、延設カバー部19aに設けられた3か所(複数)のクリップ孔22aにそれぞれ挿通されて固定される。この延設カバー部19aは片持ち構造になっており、
図4Aと
図4Bを比較すると明らかなように、クリップ孔22aはヒンジ部14aが設けられた桟部30aの上には設置されていない。このように、クリップ孔22aは、高い剛性を有するヒンジ部14aの周辺に設置されていないため、アンダーカバー18aの取り付け剛性は、実施例1の構造に比べて低下する。
【0042】
以上、説明したように、実施例1に係るグローブボックス構造を有するグローブボックス100によれば、グローブボックス本体10に形成された開口部12の縁部(下縁部28)に、ヒンジ部14を介してグローブボックスカバー16(蓋体)が開閉可能に取り付けられ、開口部12にグローブボックス本体10を覆うアンダーカバー18(カバー部材)が取り付けられたグローブボックス構造において、下縁部28に、ヒンジ部14とアンダーカバー18を取り付けるためのクリップ孔22(カバー部材取付部,アンダーカバー取付部)とを直列状態に配置したため、アンダーカバー18をグローブボックス本体10の下縁部28に直接取り付けることができる。したがって、アンダーカバー18の周辺の構造がコンパクトになる。
【0043】
また、実施例1に係るグローブボックス構造を有するグローブボックス100によれば、グローブボックスカバー16(蓋体)は下縁部28を中心に下開きするものとされ、アンダーカバー18(カバー部材)は、グローブボックス本体10の下方に取り付けられて、ヒンジ部14はヒンジ軸部15を有するとともに、カバー部材取付部は、アンダーカバー18を係止するクリップ孔22とされるため、グローブボックス本体10にアンダーカバー18を直接取り付けられる。したがって、乗員の足元のスペースを拡大することができる。
【0044】
そして、実施例1に係るグローブボックス構造を有するグローブボックス100によれば、下縁部28に車幅方向に沿って延設された桟部30を有し、ヒンジ部14とクリップ孔22(カバー部材取付部,アンダーカバー取付部)とは、桟部30の上に、車幅方向に沿って、それぞれ複数ずつ配置される。このとき、開閉するグローブボックスカバー16(蓋体)を支えるために、高い剛性を有するように形成されたヒンジ部14の近傍にクリップ孔22が設けられるため、クリップ孔22に取り付けられるアンダーカバー18の取付剛性が高くなって、アンダーカバー18を確実に固定することができる。したがって、アンダーカバー18に、エンジンルームから漏れた騒音の進入を防音する防音部材としての役割を持たせることができる。
【0045】
さらに、実施例1に係るグローブボックス構造を有するグローブボックス100によれば、桟部30は、少なくともヒンジ部14の周辺に厚肉部35を有するため、アンダーカバー18を取り付けるクリップ孔22(カバー部材取付部,アンダーカバー取付部)に、より一層高い剛性を持たせることができ、アンダーカバー18をより一層、確実に固定することができる。
【0046】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。
【0047】
例えば、実施例1において、グローブボックス本体10の内部に物品収納部25を設けた構造として説明したが、この物品収納部は、グローブボックスカバー16(蓋体)の裏面側に設けた構造としても、同様の効果が得られる。