(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記エリア提示画像描画部は、上記道路交通情報抽出部により抽出された道路交通情報により示されるエリアの中で、上記道路規制終了時刻までに到達できる位置までの領域を表すエリア図形を配置して成るエリア提示画像を生成することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【背景技術】
【0002】
一般に、ナビゲーション装置は、道路交通情報センタからVICS(登録商標)を使用して送られてくる道路交通情報を受信して、刻々と変化する道路状況をナビゲーション画面上に表示する機能を有している。道路交通情報は、路上に設置されたビーコンや、FM放送電波を利用したFM多重放送から取得することが可能である。
【0003】
道路交通情報には、レベル1、レベル2、レベル3の3種類の情報がある。レベル1は、渋滞情報や所定地点までの所要時間などを文字によって知らせる文字情報である。レベル2は、渋滞情報や所定地点までの所要時間などを簡易図形によって知らせる簡易図形情報(ビットマップ等による画像データ)である。レベル3は、渋滞情報を地図上の色付き矢印によって知らせる地図情報である。レベル3の地図情報(色付き矢印)は地図画面上に常に表示されているのに対し、レベル1の文字情報およびレベル2の簡易図形情報は、これらの情報をナビゲーション装置が受信したときに割り込み表示される。
【0004】
なお、路上に設置されたビーコンからの受信に応じて割り込み表示されるレベル2の簡易図形情報は、当該ビーコンの設置位置を通過後に向かうことになる方面の交通状態を表したものである。したがって、不慣れな地域を走行している場合などには、道路交通情報を提示されても、当該道路交通情報が交通状態を表している位置がどこであるのかをユーザが直ちに把握できず、結果、この道路交通情報を有効に利用できないことがある。
【0005】
従来、このような問題を解消するために、ビーコンから受信したレベル2の道路交通情報について、当該道路交通情報が交通状態を表す位置をユーザが簡易に把握できるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のナビゲーション装置では、道路交通情報を受信した場合、
図8のように表示装置に第1ウインドウ710と第2ウインドウ720とを設定し、交通情報位置提示画像を第1ウインドウ710に表示するとともに、受信した道路交通情報を第2ウインドウ720に表示する。
【0006】
ここで、第1ウインドウ710に表示する交通情報位置提示画像は、現在位置と交通情報基準位置とが含まれるように地図表示範囲と表示地図縮尺を設定した地図画像711上に、現在位置を表す現在位置マーク712と、交通情報基準位置を表す交通情報基準位置マーク713とを配置したものとする。交通情報基準位置は、受信した道路交通情報に含まれる方面方向案内図上の、現在位置に対して最も手前の交差点の位置とする。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態によるナビゲーション装置の機能構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のナビゲーション装置100は、地図データ記憶部1、現在位置測定部2、地図読出部3、地図バッファメモリ4、地図描画部5、経路探索部6、誘導経路メモリ7、誘導経路描画部8、表示制御部9、ディスプレイ10、道路交通情報受信部11、道路交通情報抽出部12およびエリア提示画像描画部13を備えている。
【0015】
地図データ記憶部1は、地図表示や経路探索などに必要な各種の地図データを記憶している。この地図データ記憶部1は、ハードディスク、DVD、CD−ROM、半導体メモリなどの記録媒体により構成される。現在位置測定部2は、車両の現在位置を測定する。この現在位置測定部2は、自立航法センサおよびGPS受信機を用いて構成される。
【0016】
地図読出部3は、地図データ記憶部1からの地図データの読み出しを制御する。具体的には、地図読出部3は、現在位置測定部2から車両の現在位置情報を入力し、その現在位置を含む所定範囲の地図データを地図データ記憶部1から読み出して地図バッファメモリ4に格納する。また、誘導経路の探索を行う際には、地図読出部3は、出発地(現在位置)と目的地とを含む所定範囲の地図データを地図データ記憶部1から読み出して経路探索部6に供給する。
【0017】
また、道路交通情報受信部11によって受信された次世代VICSの道路交通情報に基づいてエリア提示画像を表示する際には、地図読出部3は、エリア提示画像描画部13により特定された範囲の地図データを地図データ記憶部1から読み出してエリア提示画像描画部13に供給する。なお、これに関する動作の詳細は後述する。
【0018】
地図描画部5は、地図バッファメモリ4に格納された地図データに基づいて、車両位置周辺の地図の描画データを生成する。ここで、地図描画部5は、ユーザにより指定された縮尺で地図画像を描画する。経路探索部6は、地図読出部3により地図データ記憶部1から読み出された地図データを用いて、現在位置から目的地までを結ぶ最もコストが小さな誘導経路を探索し、当該探索した誘導経路のデータを誘導経路メモリ7に格納する。
【0019】
誘導経路描画部8は、誘導経路メモリ7に格納された誘導経路のデータを用いて、誘導経路の描画データを生成する。すなわち、誘導経路描画部8は、誘導経路メモリ7に格納された誘導経路データの中から、地図描画部5により描画された地図のエリアに含まれるものを選択的に読み出し、地図画像に重ねて他の道路と異なる所定色で太く強調した誘導経路を描画する。
【0020】
表示制御部9は、地図描画部5により描画された地図の画像、誘導経路描画部8により描画された誘導経路の画像、エリア提示画像描画部13により描画されたエリア提示画像をディスプレイ10に表示するよう制御する。誘導経路が設定されていない場合、表示制御部9は、地図描画部5により描画された地図の画像をディスプレイ10に表示させる。誘導経路が設定されている場合、表示制御部9は、地図描画部5により描画された地図の画像に対し、誘導経路描画部8により描画された誘導経路の画像を重ねてディスプレイ10に表示させる。
【0021】
さらに、表示制御部9は、エリア提示画像描画部13によりエリア提示画像が生成された場合は、当該エリア提示画像をディスプレイ10に一定時間だけ割り込み表示させる。なお、エリア提示画像の割り込み表示は、地図描画部5および誘導経路描画部8により生成された画像に代えて画面全体に対して行うようにしてもよい。または、ディスプレイ10を2画面に分けて、地図描画部5および誘導経路描画部8により生成された画像と、エリア提示画像描画部13により生成されたエリア提示画像とを各画面にそれぞれ表示させるようにしてもよい。
【0022】
道路交通情報受信部11は、FM放送電波を利用してエリア情報として配信される広範囲の道路交通情報(次世代VICSの道路交通情報)を受信する。道路交通情報受信部11は、道路交通情報を所定時間(例えば、5分)おきに繰り返し受信する。道路交通情報受信部11が受信する道路交通情報は、現在位置において受信可能なFM放送局がカバーする放送圏内にある1以上のエリアに関するものである。
【0023】
道路交通情報は、規制対象の道路区間、規制時刻、規制の対象エリアを示す各情報を含んでいる。ここで、規制対象の道路区間は、道路工事や各種イベントにより交通が規制される道路区間を示す情報である。規制時刻は、その規制の開始時刻および終了時刻を示す情報である。対象エリアは、例えば矩形の領域で特定されるエリアの位置を示す情報であり、この領域内に規制対象の道路区間が含まれている。
【0024】
道路交通情報抽出部12は、道路交通情報受信部11により受信された1以上の道路交通情報のうち、現在位置に対して所定の条件を満たす位置の道路交通情報を抽出する。道路交通情報抽出部12は、道路交通情報受信部11が5分おきに受信する道路交通情報において、前回受信したときの内容に変化があったときにのみに動作する。すなわち、道路交通情報抽出部12は、道路交通情報受信部11が今回受信した道路交通情報の内容と、道路交通情報受信部11が5分前に受信した道路交通情報の内容とを比較し、内容が異なっている場合にのみ、道路交通情報の抽出処理を実行する。
【0025】
道路交通情報抽出部12が道路交通情報を抽出する際に用いる所定の条件は、誘導経路が設定されていない場合と、誘導経路が設定されている場合とで異なる。誘導経路が設定されていない場合、道路交通情報抽出部12は、現在位置測定部2により測定される現在位置と、例えばCAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークを介して取得される車速情報と、道路交通情報に含まれる道路規制終了時刻とに基づいて、道路規制終了時刻までに到達できるという条件を満たす位置の道路交通情報を抽出する。これは、道路規制終了時刻までに到達できない道路交通情報は殆ど不要と考えられるため、そのような道路交通情報を除外する趣旨である。
【0026】
一方、誘導経路が設定されている場合、道路交通情報抽出部12は、現在位置に対して誘導経路の目的地側にあり、かつ、誘導経路の目的地よりも現在位置側にあるという条件を満たす位置の道路交通情報を抽出する。これは、誘導経路の設定中は、誘導経路に沿った進行方向以外の道路交通情報は殆ど不要と考えられるため、進行方向以外のエリアの道路交通情報を除外する趣旨である。
【0027】
図2は、誘導経路が設定されていない場合に実行される道路交通情報抽出部12の動作例を示す図である。
図2の例は、道路交通情報受信部11によって3つのエリアA1〜A3に関する道路交通情報が受信された状況を示している。例えば、道路交通情報抽出部12は、現在位置Pから各エリアA1〜A3に向かい、現在位置Pと各エリアA1〜A3との間を最短距離で結ぶ直線を現在の車速で等速走行したと仮定して、現在位置Pから各エリアA1〜A3まで走行するのにかかる時間T1〜T3をそれぞれ算出する。
【0028】
道路交通情報には各エリアA1〜A3の位置を示す情報が含まれているので、現在位置Pから各エリアA1〜A3までの最短距離を求めることが可能であり、それを車速で除算することにより、各エリアA1〜A3までの走行に要する時間T1〜T3を算出することが可能である。そして、その走行時間T1〜T3を現在時刻に加算することにより、各エリアA1〜A3への到達時刻を得ることができる。道路交通情報抽出部12は、このように算出した各エリアA1〜A3への到達時刻と、各エリアA1〜A3の道路規制終了時刻とを比較して、前者の方が早いエリアについて、道路規制終了時刻までに到達できると判断する。
【0029】
なお、ここでは車載ネットワークから得られる実際の車速を用いて計算を行う例について説明したが、これに限定されない。例えば、現在走行中の道路の法定速度(地図データから得られる)を用いて計算を行うようにしてもよい。また、現在の車速または法定速度の1/n(nは任意に定めた定数)の速度を用いて計算を行うようにしてもよい。現在位置Pから各エリアA1〜A3に到るまでに走行する道路は、実際には直線状ではないため、直線距離よりも実際の走行距離は長くなる。また、走行途中に信号待ちで一時的に停車することも考えられる。そこで、このような実際の走行状態を考慮して、現在の車速または法定速度の1/nの速度を用いて計算をするのが好ましい。
【0030】
また、
図2では、現在位置Pから各エリアA1〜A3の最も近い位置までの走行時間を算出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、現在位置Pから各エリアA1〜A3の最も遠い位置までの走行時間や、各エリアA1〜A3の中心位置までの走行時間などを算出するようにしてもよい。
【0031】
図3は、誘導経路が設定されている場合に実行される道路交通情報抽出部12の動作例を示す図である。
図3の例も、道路交通情報受信部11によって3つのエリアA1〜A3に関する道路交通情報が受信された状況を示している。道路交通情報抽出部12は、現在位置Pに対して誘導経路の目的地G側で、かつ、誘導経路の目的地Gよりも現在位置P側の領域内(斜線で示す)にある道路交通情報を抽出する。
図3の例では、エリアA3の道路交通情報が抽出される。
【0032】
エリア提示画像描画部13は、現在位置測定部2により測定された現在位置と、道路交通情報抽出部12により抽出された道路交通情報に対応する位置(対象エリアの全体)とが含まれる最大の縮尺を設定した地図画像上に、道路交通情報抽出部12により抽出された道路交通情報の位置を表すエリア図形を配置して成るエリア提示画像の描画データを生成する。
【0033】
例えば、
図3のように、エリアA3の道路交通情報のみが道路交通情報抽出部12により抽出された場合、エリア提示画像描画部13は、現在位置PとエリアA3とが含まれる最大の縮尺を設定した地図画像を生成し、更にその地図画像の上に、エリアA3の位置を表す矩形のエリア図形を配置することにより、エリア提示画像の描画データを生成する。ここで、最大の縮尺とは、ナビゲーション装置100が表示可能な複数段階の縮尺のうち、現在位置PとエリアA3との両方が一画面内に含まれる縮尺で、かつ、その中でも最大の縮尺のことをいう。
【0034】
このようにエリア提示画像描画部13により生成されたエリア提示画像は、表示制御部9によりディスプレイ10に表示される。
図4は、エリア提示画像の表示例を示す図である。
図4に示すように、エリア提示画像は、現在位置PとエリアA3とが一画面に入る最大の縮尺で地図画像が描画されたものであり、その地図画像上に、現在位置Pを表す車両位置マーク41と、エリアA3の位置を表す矩形のエリア図形42とが重ねて描画されている。なお、エリア図形42をユーザが押下した場合に、エリアA3に対応する道路交通情報の内容をポップアップ表示させるようにすることが可能である。
【0035】
図5は、上記のように構成した本実施形態によるナビゲーション装置100の動作例(道路交通情報の対象エリア表示制御方法の処理手順)を示すフローチャートである。なお、この
図5に示すフローチャートは、ナビゲーション装置100の電源をオンとした後、電源がオフとされるまで実行されている。
【0036】
まず、道路交通情報受信部11は、FM放送電波を利用して次世代VICSの道路交通情報を受信する(ステップS1)。次に、道路交通情報抽出部12は、道路交通情報受信部11が今回受信した道路交通情報の内容が、道路交通情報受信部11が5分前に受信した道路交通情報の内容と異なっているか否かを判定する(ステップS2)。
【0037】
道路交通情報の内容が前回と異なっていない場合、道路交通情報受信部11は、前回の受信から5分が経過したか否かを判定する(ステップS3)。前回の受信から5分が経過していない場合は、ステップS3の判定を繰り返す。一方、前回の受信から5分が経過した場合、処理はステップS1に戻り、道路交通情報受信部11は道路交通情報を再度受信する。
【0038】
今回受信した道路交通情報の内容が5分前に受信した道路交通情報の内容と異なっている場合、道路交通情報抽出部12は、誘導経路が設定されているか否かを判定する(ステップS4)。誘導経路が設定されている場合、道路交通情報抽出部12は、道路交通情報受信部11により受信された1以上の道路交通情報の中から、誘導経路が設定されている場合の条件を満たす位置の道路交通情報を抽出する(ステップS5)。
【0039】
一方、誘導経路が設定されていない場合、道路交通情報抽出部12は、道路交通情報受信部11により受信された1以上の道路交通情報の中から、誘導経路が設定されていない場合の条件を満たす位置の道路交通情報を抽出する(ステップS6)。
【0040】
ステップS5またはステップS6の何れかにおいて道路交通情報抽出部12が道路交通情報の抽出を行った後、エリア提示画像描画部13は、現在位置測定部2により測定された現在位置と、道路交通情報抽出部12により抽出された道路交通情報に対応する位置とが含まれる最大の縮尺を設定した地図画像上に、道路交通情報抽出部12により抽出された道路交通情報の位置を表すエリア図形を配置したエリア提示画像の描画データを生成する(ステップS7)。
【0041】
そして、表示制御部9は、エリア提示画像描画部13により生成されたエリア提示画像を、ディスプレイ10に一定時間だけ割り込み表示させる(ステップS8)。その後、ナビゲーション装置100は、電源をオフにする操作が行われたか否かを判定する(ステップS9)。電源をオフにする操作が行われていない場合、処理はステップS3に戻る。一方、電源をオフにする操作が行われた場合、
図5に示すフローチャートの処理は終了する。
【0042】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、道路交通情報受信部11により受信された広範囲に含まれる1以上の道路交通情報の中から、現在位置に対して所定の条件を満たす位置の道路交通情報を道路交通情報抽出部12により抽出する。そして、当該抽出した道路交通情報に対応する位置と現在位置とが含まれる最大の縮尺を設定した地図画像上に、当該抽出した道路交通情報の位置を表すエリア図形を配置したエリア提示画像をエリア提示画像描画部13により生成し、これをディスプレイ10に表示させるようにしている。
【0043】
このように構成した本実施形態によれば、広範囲に含まれる1以上の道路交通情報の全てに対応する位置(例えば、エリアA1〜A3)が含まれるような極端に小さい縮尺ではなく、所定の条件に基づいて抽出された道路交通情報に対応する位置のみ(例えば、エリアA3)が含まれるような縮尺で地図画像が生成されるので、縮尺が極端に広域の尺度となることを抑制することができる。これにより、地図の視認性を極力低下させることなく、広範囲の道路交通情報が交通状態を表している位置をユーザが簡易に把握できるようにすることができる。しかも、本実施形態では、不要の可能性が高い道路交通情報のエリアを除外してエリア提示画像を生成しているので、ユーザにとって有用な道路交通情報を、その対象エリアを把握しやすい態様で提供することができる。
【0044】
なお、上記実施形態では、誘導経路が設定されていない場合に、道路交通情報抽出部12が、現在位置Pから各エリアA1〜A3の最も近い位置(または、最も遠い位置、中心位置など)までの走行時間を算出して、各エリアA1〜A3の道路規制終了時刻までに到達できるか否かを判定し、到達可能なエリアについてはその全体を表すエリア図形をエリア提示画像にて表示する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
【0045】
例えば、現在位置Pから最も近い位置まで到達可能なエリアについては、エリア内のどの位置まで到達できるかを判定し、道路規制終了時刻までに到達できる位置までのエリア図形を配置したエリア提示画像を描画するようにしてもよい。例えば、道路交通情報受信部11により道路交通情報が受信された3つのエリアA1〜A3のうち、道路規制終了時刻までに到達可能なエリアとして、エリアA3のみが道路交通情報抽出部12により抽出されたとする。
【0046】
この場合、道路交通情報抽出部12は、エリアA3の道路規制終了時刻が到来するまでに、車両がエリアA3内のどの位置まで到達できるかを更に判定する。もし、現在位置PからエリアA3の最も遠い位置に、当該エリアA3の道路規制終了時刻よりも早く到達できると道路交通情報抽出部12により判定された場合、エリア提示画像描画部13は、エリアA3の全体をエリア図形としてエリア提示画像にて描画する。その結果、表示制御部9により表示されるエリア提示画像は、
図4と同様の状態となる。
【0047】
一方、エリアA3の道路規制終了時刻までに、エリアA3内の途中の位置までしか到達できないと道路交通情報抽出部12により判定された場合、エリア提示画像描画部13は、当該エリアA3の中で、道路規制終了時刻までに到達できる位置までのエリア図形を配置したエリア提示画像を描画する。その結果、表示制御部9により表示されるエリア提示画像は、
図6のようになる。
図6に示すエリア提示画像では、エリアA3の位置を表すエリア図形42’が、エリアA3の道路規制終了時刻までに到達できない領域がカットされた形状になっている。
【0048】
なお、
図6の例では、地図画像の縮尺が
図4と同じになっている。ただし、道路規制終了時刻までに到達できない領域をカットした小さいエリア図形42’とすることで、1段階大きい縮尺にしても現在位置Pとエリア図形42’とが一画面に入る場合は、当該1段階大きい地図画像を用いてエリア提示画像が生成される。
【0049】
また、上記実施形態では、道路交通情報が矩形のエリア情報として配信され、これを受信したナビゲーション装置100において、矩形のエリア図形を配置したエリア提示画像を生成して表示する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、道路交通情報が円形またはその他の形状のエリア情報として配信される場合には、これに合わせて、円形またはその他の形状のエリア図形を配置したエリア提示画像を生成して表示する。
【0050】
また、上記実施形態では、誘導経路が設定されていない場合と、誘導経路が設定されている場合とで異なる条件に従って、道路交通情報抽出部12が道路交通情報を抽出する例について説明したが、誘導経路の設定の有無によらず、同じ条件に従って道路交通情報を抽出するようにしてもよい。例えば、道路交通情報抽出部12は、現在位置に対して進行方向側にあるという条件を満たす位置の道路交通情報を抽出するようにしてもよい。
【0051】
また、道路交通情報抽出部12は、誘導経路が設定されている場合に、
図2を用いて説明した条件と、
図3を用いて説明した条件とのAND条件に従って、道路交通情報を抽出するようにしてもよい。あるいは、誘導経路の設定の有無によらず、現在位置に対して進行方向側にあるという条件と、
図2を用いて説明した条件とのAND条件に従って、道路交通情報を抽出するようにしてもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、道路交通情報抽出部12により抽出されなかった道路交通情報に対応するエリアについては、エリア提示画像描画部13により設定された縮尺の地図画像内に偶然入ることもあるが、当該未抽出エリアのエリア図形はエリア提示画像上に描画しない例について説明したが、描画するようにしてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、道路交通情報抽出部12により抽出されなかった道路交通情報に対応するエリアのうち、エリア提示画像描画部13により設定された縮尺の地図画像内に偶然入ることもないエリアについては、当然ながらエリア図形はエリア提示画像上に描画されない。これに対して、
図7に示すように、未抽出エリアが存在する方向を示すアイコン71をエリア提示画像上に表示して、ユーザによりアイコン71が押下された場合に、未抽出エリアの道路交通情報をポップアップ表示させるようにしてもよい。
【0054】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。