(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のビールサーバでは、冷媒により冷媒管が冷却されることにより、冷媒管に冷却水が氷結し、冷媒管を取り囲む氷塊が作られる。そして、冷媒管を取り囲む氷塊により冷却された冷却水とビールチューブを流通するビールとの熱交換により、常温のビールが飲用に適した温度まで瞬間的に冷却される。
【0005】
しかしながら、水槽に貯留される冷却水の容量が限られているため、短時間の間に冷却できるビール量が限られる。例えば、飲食店において、ジョッキ10杯分のビールの注文を受けた場合、短時間にジョッキ10杯分のビールを注ぐ必要がある。しかしながら、短時間に大量のビールを注ぐと、冷却水が飲料管を通過する常温のビールを冷却する能力に対して、冷媒管を取り囲む氷塊が冷却水を冷却する能力が追い付かなくなる。これにより、冷媒管を取り囲む氷塊が残っていても冷却水の水温が上昇してしまうため、10杯目のビールは、予定した温度まで冷却できなくなる。このように、短時間に大量のビールを提供すると、飲用に適した温度までビールを冷却できなくなるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、短時間に冷却できるビール量を向上させることができる飲料提供装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、飲料提供装置の構造について鋭意研究を行ったところ、次のような知見に至った。すなわち、従来、飲料提供装置の冷却液槽は、製造容易性及びメンテナンス性の観点から、角筒形又は円筒形等の上下方向に直線状に延びる形状とすることが技術常識であった。一方、冷却液槽と水平方向に並設される圧縮機は冷却液槽よりも高さが低いため、圧縮機の上方又は下方には、何も配置されない空間が形成されている。そこで、本発明者らは、従来の技術常識に反して冷却液槽を更に水平方向にも延ばす等して冷却液槽の容量を増やすことで、冷却液槽に貯留される冷却液の容量を増やせることから、上記目的を達成することができるとの知見に至った。
【0008】
本発明に係る飲料提供装置は、筐体と、筐体の内部に収容されて、冷却液が貯留される冷却液槽と、冷却液槽に導入されて、飲料が流通する飲料管と、筐体に取り付けられて、飲料管から飲料を注出する注出装置と、筐体の内部に収容されて、冷却液を冷却する冷却装置と、を備え、冷却装置は、冷却液槽に導入されて、冷却された冷媒が流通する冷媒管と、冷媒管を通過した冷媒を圧縮する圧縮機と、を有し、冷却液槽は、圧縮機と水平方向において並設される第一冷却液槽部と、第一冷却液槽部から延びて、圧縮機と垂直方向において並設される第二冷却液槽部と、を有する。
【0009】
この飲料提供装置では、冷媒管を流通する冷媒により冷却液槽に貯留されている冷却液が冷却されるため、冷却液と飲料管を流通する飲料との熱交換により飲料が冷却されて、注出装置から冷却された飲料が注出される。そして、冷却液が貯留されている冷却液槽は、圧縮機と水平方向において並設される第一冷却液槽部だけでなく、第一冷却液槽部から延びて、圧縮機と垂直方向において並設される第二冷却液槽部も有する。このため、冷却液槽が第一冷却液槽部だけしかない飲料提供装置に比べて、冷却液槽に貯留される冷却液の容量が増えて、飲料管を流通する飲料と熱交換する冷却液全体の熱容量が向上するため、短時間に冷却できるビール量を向上させることができる。
【0010】
本発明に係る別の飲料提供装置は、筐体と、筐体の内部に収容されて、冷却液が貯留される冷却液槽と、冷却液槽に導入されて、飲料が流通する飲料管と、筐体に取り付けられて、飲料管から飲料を注出する注出装置と、筐体の内部に収容されて、冷却液を冷却する冷却装置と、を備え、冷却装置は、冷却液槽に導入されて、冷却された冷媒が流通する冷媒管と、冷媒管を通過した冷媒を圧縮する圧縮機と、を有し、冷却液槽は、圧縮機と水平方向において並設される第一冷却液槽部と、第一冷却液槽部と連通されて、第一冷却液槽部と水平方向において並設される第二冷却液槽部と、を有する。
【0011】
この飲料提供装置では、冷媒管を流通する冷媒により冷却液槽に貯留されている冷却液が冷却されるため、冷却液と飲料管を流通する飲料との熱交換により飲料が冷却されて、注出装置から冷却された飲料が注出される。そして、冷却液が貯留されている冷却液槽は、圧縮機と水平方向において並設される第一冷却液槽部だけでなく、第一冷却液槽部と連通されて、第一冷却液槽部と水平方向において並設される第二冷却液槽部も有する。このため、冷却液槽が第一冷却液槽部だけしかない飲料提供装置に比べて、冷却液槽に貯留される冷却液の容量が増えて、飲料管を流通する飲料と熱交換する冷却液全体の熱容量が向上するため、短時間に冷却できるビール量を向上させることができる。
【0012】
上記飲料提供装置において、第二冷却液槽部は、圧縮機の垂直方向下方に位置してもよい。垂直方向においては、冷却液槽の上部よりも冷却液槽の下部の方が冷却液の温度が低いことから、第二冷却液槽部が圧縮機の垂直方向下方に位置することで、低い温度の冷却液の容量を増やすことができる。これにより、飲料の冷却効率を高めることができる。
【0013】
上記飲料提供装置において、第二冷却液槽部は、圧縮機の垂直方向上方に位置してもよい。これにより、圧縮機の設置安定性が向上する。また、飲料提供装置が筐体の天壁から飲料管を挿抜可能である場合には、第二冷却液槽部に導入する飲料管の挿抜も容易に行うことができる。
【0014】
上記飲料提供装置において、圧縮機及び第二冷却液槽部は、注出装置の近傍に位置してもよい。これにより、圧縮機が注出装置の近傍に位置するため、圧縮機のメンテナンス性が向上する。しかも、第一冷却液槽部が注出装置から離れていても、第二冷却液槽部が注出装置の近傍に位置するため、第一冷却液槽部に導入された飲料管を第二冷却液槽部に通して注出装置に接続することで、第一冷却液槽部で冷却された飲料が注出装置から注出される前に暖められるのを防止することができる。
【0015】
上記飲料提供装置において、筐体の注出装置が取り付けられる取付面部は、非平面状に形成されていてもよい。これにより、取付面部の面積が増えるため、飲料提供装置の幅を広げなくても、取付面部に取り付ける注出装置の数を増やすことができる。しかも、第二冷却液槽部を有することで、槽に貯留される冷却液の容量が増えるため、注出装置の数を増やしても、短時間に冷却できるビール量が低下するのを抑制することができる。
【0016】
上記飲料提供装置において、注出装置は、3つ以上備わっており、取付面部は、複数の平面状の平面部からなり、少なくとも二つの平面部に、それぞれ1つ以上の注出装置が取り付けられていてもよい。これにより、注出装置の数を効率的に増やすことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、短時間に冷却できるビール量を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明に係る飲料提供装置の好適な実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、飲料の一例としてビールを挙げ、飲料提供装置の一例としてビールサーバを挙げる。なお、以下の説明において、前後、上下等の方向は、特に指示する場合を除き飲料提供装置の前後、上下等の方向をいう。また、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
【0020】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態の飲料提供装置を示す斜視図である。
図2は、
図1に示す飲料提供装置の縦断面図である。
図1及び
図2に示すように、第1の実施形態の飲料提供装置1は、例えば、飲食店に設けられて顧客の注文等に応じてビール等の飲料を提供する装置である。飲料としては、ビールや発泡酒などの穀物を原料とする発泡性のアルコール飲料(穀物性発泡飲料)、ウイスキーやワイン等の発泡性を有しないアルコール飲料、ジュースなどが挙げられる。穀物には、例えば、大麦、小麦、米類、とうもろこし、豆類及びいも類からなる群より選択される1種以上が含まれる。なお、以下の説明では、飲料はビールであり、飲料提供装置はビールサーバであるものとして説明する。
【0021】
飲料提供装置1は、主に、筐体2と、水又は不凍液等の冷却液が貯留される冷却液槽3と、飲料が流通する飲料管4と、飲料管4から飲料を注出する注出装置5と、冷却液槽3に貯留されている冷却液を冷却する冷却装置6と、を備えている。
【0022】
筐体2は、飲料提供装置1の外形をなすものであり、一般的には直方体状に形成されている。筐体2には、ビール樽(不図示)に接続されたビールホース(不図示)が接続される接続口7が取り付けられている。
【0023】
冷却液槽3は、筐体2の内部に収容されて、冷却液により飲料管4を流通する飲料を冷却するための槽である。冷却液は、冷却液槽3を満たすように冷却液槽3に貯留されてもよく、冷却液槽3の所定高さまで冷却液槽3に貯留されてもよい。冷却液槽3の側面及び底面には、冷却液の温度を保持するための断熱材8が取り付けられている。断熱材8としては、例えば、発泡プラスチックを用いることができる。そして、冷却液槽3は、L字状に形成されており、上下方向(垂直方向)に延びる第一冷却液槽部31と、第一冷却液槽部31から水平方向に延びる第二冷却液槽部32と、を備えている。
【0024】
第一冷却液槽部31は、角筒形又は円筒形等の上下に延びる形状に形成されて、断熱材8を介して筐体2の前壁2a、側壁2b、底壁2c及び天壁2eと隣り合うように配置されている。
【0025】
第二冷却液槽部32は、筐体2の底壁2cに沿って第一冷却液槽部31の下部から筐体2の後壁2d側に延びている。また、第二冷却液槽部32は、第一冷却液槽部31と同様に角筒形又は円筒形等の上下に延びる形状に形成されて、断熱材8を介して筐体2の後壁2d、側壁2b及び底壁2cと隣り合うように配置されている。そして、第一冷却液槽部31と第二冷却液槽部32との接する部分が切り欠かれている。このため、冷却液槽3の内部領域は、第一冷却液槽部31及び第二冷却液槽部32により、L字状となっている。
【0026】
飲料管4は、両端部が注出装置5と接続口7とに接続されるとともに、注出装置5と接続口7との間において冷却液槽3に導入されている。このため、接続口7から飲料管4に供給されたビールは、冷却液槽3において冷却された後に、注出装置5から注出される。
【0027】
飲料管4は、同種又は異種の飲料が流通する第一飲料管41及び第二飲料管42の2系統の管で構成されている。第一飲料管41は、第一冷却液槽部31において螺旋状(コイル状)に巻かれて上下方向に延びる第一コイル部41aを形成している。また、第二飲料管42は、第二冷却液槽部32において螺旋状(コイル状)に巻かれて上下方向に延びる第二コイル部42aを形成している。
【0028】
注出装置5は、筐体2の前壁2aに取り付けられており、第一飲料管41に接続される第一注出装置51と、第二飲料管42に接続される第二注出装置52と、を備えている。なお、筐体2の前壁2aのうち、注出装置5が取り付けられる部分を、取付面部21という。注出装置5は、カランとも呼ばれており、飲料であるビールのビール液を注出するだけでなく、飲料であるビールのビール泡も注出することが可能となっている。注出装置5の内部には、飲料管4に連通する流路(不図示)と、当該流路を開閉するスライド弁(不図示)と、が形成されており、注出装置5から突出するレバー5aを操作することにより、このスライド弁を移動させて流路を開閉することが可能となっている。また、注出装置5には、飲料を注出する液体用ノズル5bと、飲料の泡を注出する泡用ノズル5cとが設けられており、レバー5aの操作方向を変えることで、液体用ノズル5bからのビール液の注出と泡用ノズル5cからのビール泡の注出とを切替えることが可能となっている。なお、筐体2の前壁2aには、注出装置5から注出された飲料を受ける受皿23が取り付けられている。
【0029】
図3は、飲料提供装置の冷却装置を模式的に示した図である。
図1〜
図3に示すように、冷却装置6は、減圧された液体冷媒が流通するとともにこの液体冷媒が気化することにより冷却される冷媒管61と、冷媒管61を流通する冷媒を冷却する冷媒冷却装置62と、を備えている。冷媒冷却装置62は、冷媒管61を通過したガス冷媒を圧縮する圧縮機63と、圧縮機63を通過した高温高圧のガス冷媒を冷却凝縮して液化する凝縮器64と、凝縮器64を通過した液体冷媒から水分を除去する脱水器65と、脱水器65を通過した液体冷媒を減圧する膨張弁66と、を備えている。冷却装置6は、冷媒管61、圧縮機63、凝縮器64、脱水器65及び膨張弁66を冷媒が循環するように、この順に連結されている。なお、凝縮器64の近傍には、凝縮器64に向けて送風するファン67が取り付けられており、筐体2には、ファン67に外気を導入するとともに凝縮器64により熱せられた空気を排出するための通気口22が形成されている。
【0030】
冷媒管61は、冷却液槽3に導入されており、第一冷却液槽部31の内周面に沿って螺旋状に巻かれて上下方向に延びる第一冷媒管611と、第一冷媒管611に連通されて第二冷却液槽部32の内周面に沿って螺旋状に巻かれて上下方向に延びる第二冷媒管612と、を備えている。第一冷媒管611は、螺旋状に巻かれた第一コイル部41aの径方向外側に配置されており、第二冷媒管612は、螺旋状に巻かれた第二コイル部42aの径方向外側に配置されている。
【0031】
冷媒冷却装置62は、冷却液槽3の外側に配置されており、冷媒冷却装置62の中では、圧縮機63が最も大きな領域を占めている。
【0032】
そして、冷媒冷却装置62は、第一冷却液槽部31の下部から延びる第二冷却液槽部32の上方に位置することで、第一冷却液槽部31と水平方向に並設されるとともに、第一冷却液槽部31から延びる第二冷却液槽部32と上下方向に並設されている。つまり、第一冷却液槽部31は、冷媒冷却装置62(圧縮機63、凝縮器64、脱水器65及び膨張弁66)と水平方向において並設されている。そして、第二冷却液槽部32は、冷媒冷却装置62の垂直方向下方に位置して、冷媒冷却装置62(圧縮機63、凝縮器64、脱水器65及び膨張弁66)と垂直方向において並設されているとともに、第一冷却液槽部31と水平方向において並設されている。
【0033】
また、第一冷却液槽部31には、第一冷却液槽部31に貯留された冷却液を撹拌する第一撹拌装置91が設けられており、第二冷却液槽部32には、第二冷却液槽部32に貯留された冷却液を撹拌する第二撹拌装置92が設けられている。第一撹拌装置91は、プロペラ91aと、プロペラ91aを回転駆動する駆動装置91bと、を備えている。第一撹拌装置91の駆動装置91bは、筐体2の天壁2eに固定されており、第一撹拌装置91のプロペラ91aは、螺旋状に巻かれた第一コイル部41aの半径方向内側において、第一冷却液槽部31の上下方向中央部に配置されている。第二撹拌装置92は、プロペラ92aと、プロペラ92aを回転駆動する駆動装置92bと、を備えている。第二撹拌装置92の駆動装置92bは、第二冷却液槽部32の天壁32aに固定されており、第二撹拌装置92のプロペラ92aは、螺旋状に巻かれた第二コイル部42aの半径方向内側において、第二冷却液槽部32の上下方向中央部に配置されている。
【0034】
次に、飲料提供装置1により飲料を提供するときの各構成要素の動作について説明する。
【0035】
まず、飲料提供装置1により飲料を提供する準備として、冷却液槽3に冷却液を貯留させた状態で、冷却装置6を作動させる。すると、冷媒が冷媒管61、圧縮機63、凝縮器64、脱水器65及び膨張弁66の冷凍サイクルを循環することで、冷却された冷媒が冷媒管61に供給される。そして、冷媒管61に冷却液が氷結して、冷媒管61を取り囲む氷塊が形成され、この氷塊により冷却液槽3に貯留された冷却液が冷却される。
【0036】
冷却液槽3に貯留された冷却液が十分に冷却されると、注出装置5の液体用ノズル5bの下方にグラス(不図示)を配置して、レバー5aを一方方向に操作する。すると、ビール樽からビールホースに供給された飲料は、接続口7から飲料管4に供給され、飲料管4を流通して注出装置5の液体用ノズル5bからグラスに注出される。このとき、飲料管4を流通する飲料は、第一冷却液槽部31及び第二冷却液槽部32に貯留されている冷却液と熱交換することにより飲用に適した温度まで瞬間的に冷却されて、注出装置5の液体用ノズル5bから注出される。
【0037】
次に、レバー5aを他方方向に操作する。すると、ビール樽からビールホースに供給された飲料は、接続口7から飲料管4に供給され、飲料管4を流通して注出装置5の泡用ノズル5cから泡となってグラスに注出される。このとき、飲料管4を流通する飲料は、第一冷却液槽部31及び第二冷却液槽部32に貯留されている冷却液と熱交換することにより飲用に適した温度まで瞬間的に冷却されて、注出装置5の液体用ノズル5bから泡として注出される。
【0038】
このように、本実施形態の飲料提供装置1では、冷却液が貯留されている冷却液槽3は、冷媒冷却装置62と水平方向に並設される第一冷却液槽部31だけでなく、第一冷却液槽部31から延びて、冷媒冷却装置62と垂直方向において並設されるとともに第一冷却液槽部31と水平方向において並設される第二冷却液槽部32も有する。このため、冷却液槽3が第一冷却液槽部31だけしかない飲料提供装置に比べて、冷却液槽3に貯留される冷却液の容量が増えて、飲料管4を流通する飲料と熱交換する冷却液全体の熱容量が向上するため、短時間に冷却できる飲料の量を向上させることができる。
【0039】
また、垂直方向においては、冷却液槽3の上部よりも冷却液槽3の下部の方が冷却液の温度が低いことから、第二冷却液槽部32が冷媒冷却装置62の垂直方向下方に位置することで、より低い温度の冷却液の容量を増やすことができる。これにより、飲料の冷却効率を高めることができる。
【0040】
また、第二冷却液槽部32は第一冷却液槽部31から後壁2d側に延びていることから、第一冷却液槽部31と第二冷却液槽部32とに別系統の飲料管4を導入することで、短時間に冷却できる飲料の量を向上させつつ、注出装置5の数を増やすことができる。
【0041】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様であるが、第二冷却液槽部が冷媒冷却装置の上方に位置する点のみ第1の実施形態と相違する。このため、以下では、第1の実施形態と相違する事項のみを説明し、第1の実施形態と共通する事項の説明を省略する。
【0042】
図4は、第2の実施形態の飲料提供装置を示す縦断面図である。
図4に示すように、第2の実施形態の飲料提供装置1Aは、主に、筐体2と、冷却液が貯留される冷却液槽3Aと、飲料が流通する飲料管4と、飲料管4から飲料を注出する注出装置5と、冷却液槽3Aに貯留されている冷却液を冷却する冷却装置6と、を備えている。
【0043】
冷却液槽3Aは、逆L字状に形成されており、上下方向に延びる第一冷却液槽部31と、第一冷却液槽部31から水平方向に延びる第二冷却液槽部32Aと、を備えている。
【0044】
第一冷却液槽部31は、角筒形又は円筒形等の上下に延びる形状に形成されて、断熱材8を介して筐体2の前壁2a、側壁2b、底壁2c及び天壁2eと隣り合うように配置されている。
【0045】
第二冷却液槽部32Aは、筐体2の天壁2eに沿って、第一冷却液槽部31の上部から筐体2の後壁2d側に延びている。また、第二冷却液槽部32Aは、第一冷却液槽部31と同様に角筒形又は円筒形等の上下に延びる形状に形成されて、断熱材8を介して筐体2の後壁2d、側壁2b及び天壁2eと隣り合うように配置されている。そして、第一冷却液槽部31と第二冷却液槽部32Aとの接する部分が切り欠かれている。このため、冷却液槽3Aの内部領域は、第一冷却液槽部31及び第二冷却液槽部32Aにより、逆L字状となっている。なお、第二撹拌装置92の駆動装置92bは、筐体2の天壁2eに固定されている。
【0046】
そして、冷却装置6の冷媒冷却装置62が、第一冷却液槽部31Bの上部から延びる第二冷却液槽部32Bの下方に位置している。このため、冷媒冷却装置62は、第一冷却液槽部31と水平方向に並設されるとともに、第一冷却液槽部31から延びる第二冷却液槽部32Aと上下方向に並設されている。つまり、第一冷却液槽部31は、冷媒冷却装置62と水平方向において並設されている。そして、第二冷却液槽部32Aは、冷媒冷却装置62の垂直方向上方に位置して、冷媒冷却装置62と垂直方向において並設されているとともに、第一冷却液槽部31と水平方向において並設されている。
【0047】
このように、第2の実施形態の飲料提供装置1Aでは、圧縮機63を備える冷媒冷却装置62が第二冷却液槽部32Aの垂直方向下方に位置するため、圧縮機63の設置安定性が向上する。しかも、飲料提供装置1Aが筐体2の天壁2eから飲料管4を挿抜可能である場合には、第二冷却液槽部32Aに導入する第二飲料管42の挿抜も容易に行うことができる。
【0048】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様であるが、第二冷却液槽部が冷媒冷却装置の上方に位置する点及び第一冷却液槽部と第二冷却液槽部及び冷媒冷却装置とが前後逆になっている点のみ第1の実施形態と相違する。このため、以下では、第1の実施形態と相違する事項のみを説明し、第1の実施形態と共通する事項の説明を省略する。
【0049】
図5は、第3の実施形態の飲料提供装置を示す縦断面図である。
図5に示すように、第3の実施形態の飲料提供装置1Bは、主に、筐体2と、冷却液が貯留される冷却液槽3Bと、飲料が流通する飲料管4と、飲料管4から飲料を注出する注出装置5と、冷却液槽3Bに貯留されている冷却液を冷却する冷却装置6と、を備えている。
【0050】
冷却液槽3Bは、逆L字状に形成されており、上下方向に延びる第一冷却液槽部31Bと、第一冷却液槽部31Bから水平方向に延びる第二冷却液槽部32Bと、を備えている。
【0051】
第一冷却液槽部31Bは、角筒形又は円筒形等の上下に延びる形状に形成されて、断熱材8を介して筐体2の後壁2d、側壁2b、底壁2c及び天壁2eと隣り合うように配置されている。
【0052】
第二冷却液槽部32Bは、筐体2の天壁2eに沿って、第一冷却液槽部31Bの上部から筐体2の前壁2a側に延びている。また、第二冷却液槽部32Bは、第一冷却液槽部31Bと同様に角筒形又は円筒形等の上下に延びる形状に形成されて、断熱材8を介して筐体2の前壁2a、側壁2b及び天壁2eと隣り合うように配置されている。そして、第一冷却液槽部31Bと第二冷却液槽部32Bとの接する部分が切り欠かれている。このため、冷却液槽3Bの内部領域は、第一冷却液槽部31B及び第二冷却液槽部32Bにより、逆L字状となっている。なお、第二撹拌装置92の駆動装置92bは、筐体2の天壁2eに固定されている。
【0053】
そして、冷媒冷却装置62及び第二冷却液槽部32Bが、注出装置5の近傍(第一冷却液槽部31Bよりも注出装置5側)に位置しており、冷却装置6の冷媒冷却装置62が、第一冷却液槽部31Bの上部から延びる第二冷却液槽部32Bの下方に位置している。このため、第一冷却液槽部31Bと水平方向に並設されるとともに、第一冷却液槽部31Bから延びる第二冷却液槽部32Bと上下方向に並設されている。つまり、第一冷却液槽部31Bは、冷媒冷却装置62と水平方向に並設されている。そして、第二冷却液槽部32Bは、冷媒冷却装置62の垂直方向上方に位置して、冷媒冷却装置62と垂直方向において並設されているとともに、第一冷却液槽部31Bと水平方向において並設されている。
【0054】
このように、第3の実施形態の飲料提供装置1Cでは、圧縮機63を備える冷媒冷却装置62が第二冷却液槽部32Bの下方に位置するため、圧縮機63の設置安定性が向上する。しかも、飲料提供装置1Bが筐体2の天壁2eから飲料管4を挿抜可能である場合には、第二冷却液槽部32Bに導入する第二飲料管42の挿抜も容易に行うことができる。
【0055】
また、冷媒冷却装置62が注出装置5の近傍に位置するため、冷媒冷却装置62のメンテナンス性が向上する。しかも、第一冷却液槽部31Bが注出装置5から離れているが、第二冷却液槽部32Bが注出装置5の近傍に位置するため、第一冷却液槽部31Bに導入された第一飲料管41を第二冷却液槽部32Bに通して注出装置5に接続することで、第一冷却液槽部31Bで冷却された飲料が注出装置5から注出される前に暖められるのを防止することができる。
【0056】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様であるが、筐体の注出装置が取り付けられる取付面部の形状が異なる点及び飲料の流路系統の数が異なる点のみ第1の実施形態と相違する。このため、以下では、第1の実施形態と相違する事項のみを説明し、第1の実施形態と共通する事項の説明を省略する。
【0057】
図6は、第4の実施形態の飲料提供装置を示す縦断面図である。
図7は、
図6に示す飲料提供装置を示す平面図である。
図6及び
図7に示すように、第4の実施形態の飲料提供装置1Cでは、筐体2Cの注出装置5が取り付けられる前壁2aの取付面部21Cが、非平面状に形成されており、取付面部21Cに4つの注出装置5が取り付けられている。具体的に説明すると、取付面部21Cは、飲料提供装置1Cの前方に向けて凸状に膨出しており、飲料提供装置1の前方に向けられた平面状の正面平面部211Cと、前壁2aと右側の側壁2bとの角を面取りしたように正面平面部211Cに対して右方に傾斜した平面状の右方傾斜平面部212Cと、前壁2aと左側の側壁2bとの角を面取りしたように正面平面部211Cに対して左方に傾斜した平面状の左方傾斜平面部213Cと、を備えている。そして、正面平面部211Cに、第一注出装置51及び第二注出装置52が取り付けられており、右方傾斜平面部212Cに第三注出装置53が取り付けられており、左方傾斜平面部213Cに第四注出装置54が取り付けられている。
【0058】
第一注出装置51、第二注出装置52、第三注出装置53及び第四注出装置54には、それぞれ別系統の飲料管4(
図2参照)が接続されている。第一注出装置51、第二注出装置52、第三注出装置53及び第四注出装置54のうち何れか2つの注出装置5に接続された二本の飲料管4は、それぞれ第一冷却液槽部31(
図2参照)において螺旋状に巻かれて上下方向に延びている。第一注出装置51、第二注出装置52、第三注出装置53及び第四注出装置54のうち残りの2つの注出装置5に接続された二本の飲料管4は、それぞれ第二冷却液槽部32(
図2参照)において螺旋状に巻かれて上下方向に延びている。
【0059】
このように、第4の実施形態の飲料提供装置1Cでは、取付面部21Cが非平面状に形成されているため、取付面部21Cの面積は、取付面部が平面状に形成されている場合比べて大きくなる。このため、飲料提供装置1Cの幅を広げなくても、取付面部21Cに取り付け可能な注出装置5の数を増やすことができる。しかも、第二冷却液槽部32を有することで、冷却液槽3に貯留される冷却液の容量が増えるため、注出装置5の数を増やしても、短時間に冷却できるビール量が低下するのを抑制することができる。
【0060】
また、取付面部21Cが膨出していることで、隣り合う注出装置5を、取付面部21Cから互いに離れる方向に向けることができる。具体的には、第一注出装置51と第三注出装置53、第二注出装置52と第四注出装置54とを、取付面部21Cから互いに離れる方向に向けることができる。このため、隣り合う注出装置5の操作性が低下するのを抑制しつつ、注出装置5の数を増やすことができる。
【0061】
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様であるが、第一冷却液槽部と第二冷却液槽部とが分離されている点及び第二冷却液槽部の位置および形状が異なる点のみ第1の実施形態と相違する。このため、以下では、第1の実施形態と相違する事項のみを説明し、第1の実施形態と共通する事項の説明を省略する。
【0062】
図9は、第5の実施形態の飲料提供装置を示す斜視図である。
図10は、
図9に示す飲料提供装置の平面図である。
図11は、
図10に示すXI−XI線における断面図である。
図12は、
図10に示すXII−XII線における断面図である。
図9〜
図12に示すように、第5の実施形態の飲料提供装置1Dは、主に、筐体2Dと、冷却液が貯留される冷却液槽3Dと、飲料が流通する飲料管4と、飲料管4から飲料を注出する注出装置5と、冷却液槽3Dに貯留されている冷却液を冷却する冷却装置6と、を備えている。
【0063】
筐体2Dは、平面視においてL字状に形成されており、前後方向に延びる第一筐体部24Dと、第一筐体部24Dから水平方向に延びる第二筐体部25Dと、を備えている。なお、第一筐体部24Dと第二筐体部25Dの水平方向における左右の配置は特に限定されるものではない。
【0064】
冷却液槽3Dは、第一筐体部24Dの内部に収容される第一冷却液槽部31Dと、第二筐体部25Dの内部に収容されて第一冷却液槽部31Dよりも容積の小さい第二冷却液槽部32Dと、を備えている。つまり、第二冷却液槽部32Dは、第一冷却液槽部31Dと水平方向において並設されており、第一冷却液槽部31Dと第二冷却液槽部32Dとは、第一筐体部24Dの側壁24b及び第二筐体部25Dの側壁25bにより分離されている。
【0065】
第一冷却液槽部31Dと第二冷却液槽部32Dとには、第一冷却液槽部31Dの下部と第二冷却液槽部32Dの下部とを連結する下部連結パイプ33と、第一冷却液槽部31Dの上部と第二冷却液槽部32Dの上部とを連結する上部連結パイプ34と、が取り付けられている。つまり、第一冷却液槽部31Dと第二冷却液槽部32Dとは、下部連結パイプ33及び上部連結パイプ34により連通されている。そして、上部連結パイプ34には、第二冷却液槽部32Dに貯留されている冷却液を上部連結パイプ34から第一冷却液槽部31Dに送液するポンプ35が取り付けられている。
【0066】
第一冷却液槽部31Dは、角筒形又は円筒形等の上下に延びる形状に形成されて、断熱材8を介して第一筐体部24Dの前壁24a、側壁24b、底壁24c及び天壁24eと隣り合うように配置されている。
【0067】
第二冷却液槽部32Dは、角筒形又は円筒形等の上下に延びる形状に形成されて、断熱材8を介して第二筐体部25Dの前壁25a、側壁25b、底壁25c、後壁25d及び天壁25eと隣り合うように配置されている。
【0068】
そして、第一筐体部24Dの内部には、第一飲料管41及び冷却装置6が収容されており、第一冷却液槽部31Dに、第一飲料管41及び冷却装置6の第一冷媒管611(61)が導入されている。また、第二筐体部25Dの内部には、第二飲料管42及び第二冷媒管612が収容されており、第二冷却液槽部32Dに、第二飲料管42及び第二冷媒管612(61)が導入されている。
【0069】
冷媒冷却装置62は、第一冷却液槽部31Dの後方(後壁24d側)に配置されており、第一冷却液槽部31Dと水平方向において並設されている。
【0070】
注出装置5は、第一筐体部24Dの前壁24aに取り付けられて第一飲料管41に接続される第一注出装置51と、第二筐体部25Dの前壁25aに取り付けられて第二飲料管42に接続される第二注出装置52と、を備えている。
【0071】
次に、飲料提供装置1により飲料を提供するときの各構成要素の動作について説明する。
【0072】
まず、第1の実施形態と同様に、第一冷却液槽部31D及び第二冷却液槽部32Dに冷却液を貯留させた状態で冷却装置6を作動させることで、冷媒管61を取り囲む氷塊が形成される。そして、ポンプ35を作動させる。すると、第二冷却液槽部32Dの上部に貯留されている冷却液は、ポンプ35によって上部連結パイプ34から第一冷却液槽部31Dに送液され、第一冷却液槽部31Dの下部に貯留されている冷却液は、下部連結パイプ33から第二冷却液槽部32Dに送液される。これにより、冷却液が第一冷却液槽部31Dと第二冷却液槽部32Dとの間で循環する。
【0073】
ここで、第一筐体部24D及び第二筐体部25Dに取り付けられた注出装置5のうち、一方の注出装置5から飲料を注出した場合を考える。この場合、飲料を注出した注出装置5が取り付けられている第一冷却液槽部31D又は第二冷却液槽部32Dに貯留されている冷却液のみが、飲料管4を流通する常温の飲料との熱交換により昇温する。しかしながら、ポンプ35によって冷却液が第一冷却液槽部31Dと第二冷却液槽部32Dとを循環するため、第一冷却液槽部31Dに貯留されている冷却液の温度と第二冷却液槽部32Dに貯留されている冷却液の温度とが均一化される。これにより、短時間に冷却できるビール量を向上させることができる。
【0074】
特に、第二筐体部25Dに取り付けられた注出装置5から飲料を注出した場合、第二冷却液槽部32Dに貯留された冷却液が昇温するが、この昇温された冷却液は、第二冷却液槽部32Dの上部に上昇して、ポンプ35により上部連結パイプ34から第一冷却液槽部31Dに送液される。一方、第二冷却液槽部32Dから第一冷却液槽部31Dに冷却液が送液されることで、第一冷却液槽部31Dの下部に貯留されている冷たい冷却液が、下部連結パイプ33から第二冷却液槽部32Dに送り込まれる。これにより、第二冷却液槽部32Dに貯留されている冷却水の昇温を効果的に抑制できるため、第一冷却液槽部31Dよりも容積の小さい第二冷却液槽部32Dにおいても、短時間に冷却できるビール量を向上させることができる。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0076】
例えば、上記実施形態では、第二冷却液槽部は、冷媒冷却装置全体の上下方向に並設されるものとして説明したが、第二冷却液槽部は、冷媒冷却装置の構成要素のうち少なくとも圧縮機の上下方向に並設されていればよい。
【0077】
また、上記実施形態では、第一冷却液槽部と第二冷却液槽部及び冷却装置とは、飲料提供装置の前後方向に並設されるものとして説明したが、第一冷却液槽部と第二冷却液槽部及び冷却装置とは、飲料提供装置の左右方向に並設されるものとしてもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、第二冷却液槽部と冷媒冷却装置との上下関係を特定して説明したが、第二冷却液槽部及び冷媒冷却装置の何れが上方に位置してもよく、例えば、第3の実施形態において、第二冷却液槽部は、冷媒冷却装置の下方に位置するものとしてもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、第二冷却液槽部に第二冷媒管及び第二撹拌装置が設けられるものとして説明したが、第二冷却液槽部には第二冷媒管及び第二撹拌装置が設けられなくてもよい。
【0080】
また、第1〜3の実施形態では、注出装置の数及び飲料管の系統数が2つであるものとして説明したが、注出装置の数及び飲料管の系統数は特に限定されるものではなく、第4の実施形態のように4つであってもよく、それ以外の数であってもよい。
【0081】
また、第4の実施形態では、非平面状に形成された取付面部の形状を具体的に説明したが、非平面状に形成された取付面部の形状は特に限定されるものではなく、例えば、
図8の(a)〜(c)に示す形状であってもよい。
図8の(a)に示す飲料提供装置1Dでは、非平面状に形成された取付面部21Dが、曲面状(円弧状)に膨出している。そして、凹曲面状に形成された取付面部21Dに、4つの注出装置5が等間隔に取り付けられている。
図8の(b)に示す飲料提供装置1Eでは、非平面状に形成された取付面部21Eは、幅方向中央部のみが矩形波状に膨出している。そして、膨出した取付面部21Eの先端面214Eに、2つの注出装置5が取り付けられており、膨出した取付面部21Eの両側面215Eに、それぞれ1つの注出装置5が取り付けられている。
図8の(c)に示す飲料提供装置1Fでは、非平面状に形成された取付面部21Dが、矩形波状に窪んでいる。そして、窪んだ取付面部21Fの底面216Fに、2つの注出装置5が取り付けられており、窪んだ取付面部21Fの両側面217Fに、それぞれ1つの注出装置5が取り付けられている。
【0082】
また、第4の実施形態では、注出装置の数、取付面部における平面部の数、注出装置と平面部との関係について具体的に説明したが、第4の実施形態において、注出装置は、3つ以上備わっており、取付面部は、複数の平面状の平面部からなり、少なくとも二つの平面部に、それぞれ1つ以上の注出装置が取り付けられていてもよい。これにより、注出装置の数を効率的に増やすことができる。
【0083】
また、第5の実施形態では、ポンプは、第二冷却液槽部に貯留されている冷却液を上部連結パイプから第一冷却液槽部に送液するものとして説明したが、ポンプによる送液方向は特に限定されるものではなく、例えば、第一冷却液槽部に貯留されている冷却液を上部連結パイプから第二冷却液槽部に送液するものとしてもよい。
【0084】
また、上記各実施形態は適宜組み合わせることができる。例えば、第4の実施形態における取付面部及び注出装置の構成を第2,3及び5の実施形態に適用してもよい。