(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6480131
(24)【登録日】2019年2月15日
(45)【発行日】2019年3月6日
(54)【発明の名称】通信制御装置、通信制御システム、通信制御方法、および通信制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 28/26 20090101AFI20190225BHJP
H04W 74/04 20090101ALI20190225BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20190225BHJP
H04J 3/17 20060101ALI20190225BHJP
H04L 12/911 20130101ALI20190225BHJP
【FI】
H04W28/26
H04W74/04
H04W72/04 150
H04J3/17 Z
H04L12/911
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-189100(P2014-189100)
(22)【出願日】2014年9月17日
(65)【公開番号】特開2016-63357(P2016-63357A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年8月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232254
【氏名又は名称】日本電気通信システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】平松 弥
(72)【発明者】
【氏名】渡部 芳典
(72)【発明者】
【氏名】田窪 広樹
(72)【発明者】
【氏名】森田 賢二
(72)【発明者】
【氏名】浅沼 秀明
【審査官】
齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−120136(JP,A)
【文献】
特開平11−055731(JP,A)
【文献】
特開2001−326658(JP,A)
【文献】
特開平08−251132(JP,A)
【文献】
特開2008−160823(JP,A)
【文献】
特表2003−518852(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/051845(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
H04J 3/17
H04L 12/911
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信リソースを用いて通信端末と通信を行う通信手段と、
前記通信手段の通信相手の通信端末を選択する規制制御手段とを備え、
前記規制制御手段は、前記通信端末に通信開始の要求をされたときに通信するための前記通信リソースが不足している場合に、前記要求をした通信端末の台数が所定の台数未満であるときに、前記通信端末に応じて前記通信リソースを利用予約中であることを示す予約情報を生成する予約情報生成手段を含み、
前記通信手段は、前記予約情報生成手段が生成した前記予約情報に応じた通信端末から通信開始の要求を再度された場合に、前記通信端末に前記通信リソースを割り当て可能なときに、前記通信端末との接続を確立して通信を開始し、
前記予約情報生成手段は、前記通信端末に通信開始の要求をされたときに通信するための前記通信リソースが不足している場合に、前記要求をした前記通信端末が再度前記要求をすることが可能になる時間を示す要求可能時間情報を含む予約情報を生成し、
前記要求に応じて生成した予約情報の数が所定の数以上であるときにおける前記予約情報に含まれる前記要求可能時間情報によって示される時間は、前記要求に応じて生成した予約情報の数が所定の数未満であるときにおける前記予約情報に含まれる前記要求可能時間情報によって示される時間以上の長さである
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項2】
前記予約情報生成手段が生成した予約情報を記憶する記憶手段を備え、
前記通信手段は、前記予約情報生成手段が生成した前記予約情報を前記要求に応じた前記通信端末に送信し、
前記規制制御手段は、前記通信端末が再度の前記要求に応じて送信した前記予約情報を前記通信手段が受信した場合に、前記予約情報に合致する予約情報が前記記憶手段に記憶されていたときに、前記通信端末を前記通信手段の通信相手に選択する
請求項1に記載の通信制御装置。
【請求項3】
前記予約情報は有効期間を示す有効期間情報を含み、
前記規制制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記予約情報が含む有効期間情報によって示される有効期間が終了した前記予約情報を前記記憶手段から消去する
請求項2に記載の通信制御装置。
【請求項4】
前記予約情報生成手段は、前記予約情報を生成した数をカウントする計数手段を含む
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の通信制御装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の通信制御装置と、
前記通信端末とを備えた
ことを特徴とする通信制御システム。
【請求項6】
通信リソースを用いて通信端末と通信を行う通信ステップと、
前記通信ステップにおける通信相手の通信端末を選択する規制制御ステップとを含み、
前記規制制御ステップで、前記通信端末に通信開始の要求をされたときに通信するための前記通信リソースが不足している場合に、前記要求をした通信端末の台数が所定の台数未満であるときに、前記通信端末に応じて前記通信リソースを利用予約中であることを示す予約情報を生成する予約情報生成ステップを含み、
前記通信ステップで、前記予約情報生成ステップで生成した前記予約情報に応じた通信端末から通信開始の要求を再度された場合に、前記通信端末に前記通信リソースを割り当て可能なときに、前記通信端末との接続を確立して通信を開始し、
前記予約情報生成ステップで、前記通信端末に通信開始の要求をされたときに通信するための前記通信リソースが不足している場合に、前記要求をした前記通信端末が再度前記要求をすることが可能になる時間を示す要求可能時間情報を含む予約情報を生成し、
前記要求に応じて生成した予約情報の数が所定の数以上であるときにおける前記予約情報に含まれる前記要求可能時間情報によって示される時間は、前記要求に応じて生成した予約情報の数が所定の数未満であるときにおける前記予約情報に含まれる前記要求可能時間情報によって示される時間以上の長さである
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項7】
コンピュータに、
通信リソースを用いて通信端末と通信を行う通信処理と、
前記通信処理における通信相手の通信端末を選択する規制制御処理とを実行させ、
前記規制制御処理で、前記通信端末に通信開始の要求をされたときに通信するための前記通信リソースが不足している場合に、前記要求をした通信端末の台数が所定の台数未満であるときに、前記通信端末に応じて前記通信リソースを利用予約中であることを示す予約情報を生成する予約情報生成処理を実行させ、
前記通信処理で、前記予約情報生成処理で生成した前記予約情報に応じた通信端末から通信開始の要求を再度された場合に、前記通信端末に前記通信リソースを割り当て可能なときに、前記通信端末との接続を確立して通信を開始させ、
前記予約情報生成処理で、前記通信端末に通信開始の要求をされたときに通信するための前記通信リソースが不足している場合に、前記要求をした前記通信端末が再度前記要求をすることが可能になる時間を示す要求可能時間情報を含む予約情報を生成させ、
前記要求に応じて生成した予約情報の数が所定の数以上であるときにおける前記予約情報に含まれる前記要求可能時間情報によって示される時間は、前記要求に応じて生成した予約情報の数が所定の数未満であるときにおける前記予約情報に含まれる前記要求可能時間情報によって示される時間以上の長さである
ことを特徴とする通信制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各通信端末に、より公平に通信リソースを割り当てる通信制御装置、通信制御システム、通信制御方法、および通信制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムが割り当て可能な通信リソースの量を超えて、複数の通信端末によって発呼要求される場合がある。そのような場合に、通信システムは、一般に、発呼要求への応答を制限するアクセス規制を行う。
【0003】
3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)で規定されているLTE(Long Term Evolution)システムのアクセス規制制御では、各移動通信端末(UE:User Equipment)が、発呼制限を行う。具体的には、各UEが、設定されているAC(Access Class)と、無線基地局(eNodeB(Evolved Node B))が報知した規制情報とに基づいて、発呼可能か否かを判定する。そして、各UEは、発呼可能であると判定した場合に、発呼処理を行う。
【0004】
より具体的には、一般ユーザのUEは、予めACが0〜9のいずれかに設定され、アクセス規制が行われている場合に発呼するときに乱数を生成する。そして、UEは、生成した乱数と、規制情報に含まれるバーリングファクタ(Barring Factor)の値とを比較して、生成した乱数の方が小さい場合に発呼可能と判断し、そうでない場合にバーリングタイム(Barring Time)が経過するまで発呼不可能と判断する。
【0005】
また、UEは、発呼処理を開始したがeNodeBにおける通信リソース不足によってRRC(Radio Resource Control)コネクションの確立を拒絶される場合がある。そのような場合に、UEは、RRCコネクションリジェクトで通知された値がセットされたタイマT302がタイムアウトするまで、緊急呼を除いて発呼不可能と判断する。なお、タイマT302は、3GPPの仕様書で規定されているアクセス規制制御に用いられるタイマの名称である。
【0006】
特許文献1には、UEが無線基地局にRRCコネクションの確立を要求した場合における無線基地局側の処理方法が記載されている。
【0007】
特許文献2には、UEが、無線基地局との通信に失敗した場合に再接続用タイマがタイムアウトしてから再接続を試みる方法が記載されている。
【0008】
特許文献3には、割り当て可能な通信リソースがないときに接続要求したUEに予約番号を付与し、通信リソースを割り当て可能になったときに、予約番号を付与したUEに通信リソースを割り当てる方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−241897号公報
【特許文献2】特開2002−152838号公報
【特許文献3】特開平8−251132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した3GPPに規定されているLTEシステムのアクセス規制制御によってRRCコネクションの確立が拒絶されたUEは、タイマT302がタイムアウトするまで発呼処理を行わない。そうすると、タイマT302がタイムアウトするまでの間に通信リソースを割り当て可能になった場合に、発呼処理を開始した他のUEに当該通信リソースが割り当てられる。
【0011】
すなわち、発呼処理を開始したタイミングの先後に関わらず、発呼処理を行ったときに通信リソースを割り当て可能であったUEに当該通信リソースが割り当てられるので、公平性に問題が生じる場合がある。
【0012】
特許文献1に記載されている方法および特許文献2に記載されている方法は、そのような公平性の問題を解決することができない。
【0013】
また、特許文献3に記載されている方法は、割り当て可能な通信リソースがないときに発呼処理を行って予約番号を付与されたUEには、その後発呼処理を行ったときに通信リソースを割り当て可能であった場合に、当該通信リソースが割り当てられる。
【0014】
したがって、特許文献3に記載されている方法では、発呼処理を1度行えばUEに予約番号が付与される。そして、特許文献3に記載されている方法では、それ以降は、1度目の発呼処理のタイミングの先後に関わらず、発呼処理を行ったときに通信リソースを割り当て可能であったUEに当該通信リソースが割り当てられる。
【0015】
よって、特許文献3に記載されている方法も、公平性の問題を解決することができない。
【0016】
そこで、本発明は、各通信端末に、より公平に通信リソースを割り当てる通信制御装置、通信制御システム、通信制御方法、および通信制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明による通信制御装置は、通信リソースを用いて通信端末と通信を行う通信手段と、通信手段の通信相手の通信端末を選択する規制制御手段とを備え、規制制御手段は、通信端末に通信開始の要求をされたときに通信するための通信リソースが不足している場合に、要求をした通信端末の台数が所定の台数未満であるときに、通信端末に応じて通信リソースを利用予約中であることを示す予約情報を生成する予約情報生成手段を含み、通信手段は、予約情報生成手段が生成した予約情報に応じた通信端末から通信開始の要求を再度された場合に、通信端末に通信リソースを割り当て可能なときに、通信端末との接続を確立して通信を開始することを特徴とする。
【0018】
本発明による通信制御システムは、いずれかの態様の通信制御装置と、通信端末とを備えたことを特徴とする。
【0019】
本発明による通信制御方法は、通信リソースを用いて通信端末と通信を行う通信ステップと、通信ステップにおける通信相手の通信端末を選択する規制制御ステップとを含み、規制制御ステップで、通信端末に通信開始の要求をされたときに通信するための通信リソースが不足している場合に、要求をした通信端末の台数が所定の台数未満であるときに、通信端末に応じて通信リソースを利用予約中であることを示す予約情報を生成する予約情報生成ステップを含み、通信ステップで、予約情報生成ステップで生成した予約情報に応じた通信端末から通信開始の要求を再度された場合に、通信端末に通信リソースを割り当て可能なときに、通信端末との接続を確立して通信を開始することを特徴とする。
【0020】
本発明による通信制御プログラムは、コンピュータに、通信リソースを用いて通信端末と通信を行う通信処理と、通信処理における通信相手の通信端末を選択する規制制御処理とを実行させ、規制制御処理で、通信端末に通信開始の要求をされたときに通信するための通信リソースが不足している場合に、要求をした通信端末の台数が所定の台数未満であるときに、通信端末に応じて通信リソースを利用予約中であることを示す予約情報を生成する予約情報生成処理を実行させ、通信処理で、予約情報生成処理で生成した予約情報に応じた通信端末から通信開始の要求を再度された場合に、通信端末に通信リソースを割り当て可能なときに、通信端末との接続を確立して通信を開始させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、各通信端末に、より公平に通信リソースを割り当てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第1の実施形態の通信制御装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態の通信制御装置の通信リソースフル状態における動作を示すシーケンス図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態の通信制御装置の通信リソースフル状態における動作を示すシーケンス図である。
【
図4】タイマがタイムアウトした後における通信制御装置の動作を示すシーケンス図である。
【
図5】タイマがタイムアウトした後における通信制御装置の他の動作を示すシーケンス図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態の通信制御装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施形態1.
本発明の第1の実施形態の通信制御装置300について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の通信制御装置300の構成例を示すブロック図である。
【0024】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態の通信制御装置300は、各UE100−1〜n,200−1〜mと情報を送受信する。なお、UE100−1〜n,200−1〜mは、例えば、携帯電話機等の移動体通信端末である。また、通信制御装置300は、例えば、携帯電話通信網における無線基地局である。
【0025】
そして、通信制御装置300と各UE100−1〜nとの間の接続が確立されているとする。具体的には、例えば、通信制御装置300と各UE100−1〜nとの間でRRCコネクションが確立しているとする。また、各UE200−1〜mは、通信制御装置300のセル内にあるが、通信制御装置300との間でRRCコネクションが確立していないとする。
【0026】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態の通信制御装置300は、eNodeB機能部310、規制制御機能部320、および記憶部330を含む。
【0027】
eNodeB機能部310は、例えば、通信制御装置300をLTEの規格に基づいてeNodeBとして動作させる。また、規制制御機能部320は、通信制御装置300が有する通信リソースの利用状況に応じて、eNodeB機能部310の動作を制御する。なお、以下、UE200−1〜mをUE200と総称することがある。また、通信制御装置300と各UE100−1〜nとの間の接続が確立して通信制御装置300が有する通信リソースが利用されて新たにUE200とRRCコネクションを確立することが不可能な状態を通信リソースフル状態という。
【0028】
次に、本発明の第1の実施形態の通信制御装置300の動作について説明する。
図2および
図3は、本発明の第1の実施形態の通信制御装置300の通信リソースフル状態における動作を示すシーケンス図である。
【0029】
通信制御装置300は、通信リソースフル状態において、eNodeB機能部310がUE200からRRCコネクションの確立を要求するRRCコネクション要求を受信した場合に(ステップS101)、以下の処理を行う。すなわち、規制制御機能部320が、通信制御装置300を示す識別子と、通信リソースを利用予約中であることを示す予約番号とを含む予約情報を所定数m−1以上生成したか否かを判断する(ステップS102)。なお、携帯電話通信網において複数のUE200に応じて同じ予約情報が重複して生成されることはないとする。
【0030】
規制制御機能部320は予約情報の生成数をカウントする予約情報生成数カウンタ(計数手段)を含み、当該カウンタの値が所定数m−1以上でない場合に(ステップS102のN)、予約番号が値Aである予約情報を生成する(ステップS103)。そして、規制制御機能部320は、予約情報生成数カウンタの値を1カウントアップして、ステップS103の処理で生成した予約情報を記憶部330に記憶させる(ステップS104)。また、規制制御機能部320は、UE200が再度RRCコネクション要求を送信可能になるまでの時間を示す値にYを設定する(ステップS105)。なお、値Yは、例えば、4000msecであり、後述する値X以下の値であるとする。そして、値Yは、後述するように、UE200においてタイムアウトするまでRRCコネクション要求の送信を制限するためのタイマT302にセットされる。
【0031】
そして、eNodeB機能部310は、値Yと、RRCコネクションを確立することが不可能であることとを示し、予約情報を含むRRCコネクションリジェクトを送信する(ステップS106)。
【0032】
UE200(以下、本例では、UE200−1とする)は、ステップS106の処理で送信されたRRCコネクションリジェクトを受信した場合に、以下の処理を行う。すなわち、UE200−1は、RRCコネクションリジェクトによって含まれる予約情報を内蔵する記憶手段(図示せず)に記憶させる(ステップS107)。また、UE200−1は、RRCコネクションリジェクトによって示される値YをタイマT302にセットして、当該タイマT302を起動させる(ステップS108)。
【0033】
また、規制制御機能部320は、予約情報生成数カウンタの値が所定数m−1以上である場合に(ステップS102のY)、UE200(本例では、以下、UE200−mとする)が再度RRCコネクション要求を送信可能になるまでの時間を示す値にXを設定する(ステップS109)。なお、値Xは、前述した値Y以上の値であるとする。そして、値Xは、後述するように、UE200−mにおいてタイムアウトするまでRRCコネクション要求の送信を制限するためのタイマT302にセットされる。したがって、既に予約情報をm−1回以上生成してから受信されたRRCコネクション要求の送信元のUE200−mがRRCコネクション要求を再送可能になるまでの時間は、UE200−1における当該時間よりも長い。つまり、後にRRCコネクション要求を送信したUE200−mは、先にRRCコネクション要求を送信したUE200−1よりも長い時間経過後にRRCコネクション要求を送信することが可能になる。
【0034】
そして、eNodeB機能部310は、値Xと、RRCコネクションを確立することが不可能であることとを示し、予約情報を含まないRRCコネクションリジェクトを送信する(ステップS110)。
【0035】
UE200−mは、ステップS110の処理で送信されたRRCコネクションリジェクトを受信した場合に、以下の処理を行う。すなわち、UE200−mは、RRCコネクションリジェクトによって示される値XをタイマT302にセットして、当該タイマT302を起動させる(ステップS111)。
【0036】
図4は、タイマT302がタイムアウトした後における通信制御装置300の動作を示すシーケンス図である。なお、通信制御装置300は、新たに他のUE200とRRCコネクションを確立することが可能であるとする。しかし、通信制御装置300が新たにRRCコネクションを確立することが可能なUE200の台数は、予約情報生成数カウンタの値よりも少ない状態(以下、通信リソース不足状態という)とする。
【0037】
通信制御装置300が通信リソース不足状態において、eNodeB機能部310は、値YがセットされたタイマT302がタイムアウトしたUE200−1からRRCコネクション要求を受信する(ステップS201,S202)。なお、通信制御装置300のeNodeB機能部310がステップS202の処理で受信したRRCコネクション要求には、ステップS107の処理でUE200−1の記憶手段に記憶された予約情報が含まれているとする。
【0038】
通信制御装置300の規制制御機能部320は、ステップS202の処理で受信したRRCコネクション要求に含まれる予約情報と合致する予約情報が記憶部330に記憶されているか否かの照合処理を行う(ステップS203)。
【0039】
本例では、ステップS202の処理で通信制御装置300が受信したRRCコネクション要求に含まれる予約情報と合致する予約情報が、ステップS104の処理で記憶部330に記憶されている。よって、本例では、通信制御装置300の規制制御機能部320は、ステップS203の照合処理で、ステップS202の処理で受信したRRCコネクション要求に含まれる予約情報と合致する予約情報が記憶部330に記憶されていると判断する。
【0040】
すると、通信制御装置300の規制制御機能部320は、eNodeB機能部310に、UE200−1とRRCコネクションを確立させる(ステップS204)。そして、規制制御機能部320は、ステップS203の照合処理で合致した予約情報を記憶部330から消去し、予約情報生成数カウンタの値を1カウントダウンする。
【0041】
また、通信制御装置300のeNodeB機能部310は、値XがセットされたタイマT302がタイムアウトしたUE200−mが送信したRRCコネクション要求を受信する(ステップS205,S206)。なお、通信制御装置300のeNodeB機能部310がステップS206の処理で受信したRRCコネクション要求には、予約情報が含まれていないとする。
【0042】
すると、規制制御機能部320は、UE200−mが再度RRCコネクション要求を送信可能になるまでの時間を示す値にXを設定する(ステップS207)。そして、eNodeB機能部310は、値Xと、RRCコネクションを確立することが不可能であることとを示し、予約情報を含まないRRCコネクションリジェクトを送信する(ステップS208)。
【0043】
図5は、タイマT302がタイムアウトした後における通信制御装置300の他の動作を示すシーケンス図である。なお、通信制御装置300は、新たに他のUE200とRRCコネクションを確立することが不可能な通信リソースフル状態であるとする。
【0044】
通信制御装置300が通信リソースフル状態において、eNodeB機能部310は、値YがセットされたタイマT302がタイムアウトしたUE200−1が送信したRRCコネクション要求を受信する(ステップS301,S302)。なお、通信制御装置300のeNodeB機能部310がステップS302の処理で受信したRRCコネクション要求には、ステップS107の処理でUE200−1の記憶手段に記憶された予約情報が含まれているとする。
【0045】
通信制御装置300の規制制御機能部320は、ステップS302の処理で受信したRRCコネクション要求に含まれる予約情報と合致する予約情報が記憶部330に記憶されているか否かの照合処理を行う(ステップS303)。
【0046】
本例では、ステップS302の処理で通信制御装置300が受信したRRCコネクション要求に含まれる予約情報と合致する予約情報が、ステップS104の処理で記憶部330に記憶されている。よって、本例では、通信制御装置300の規制制御機能部320は、ステップS303の照合処理で、ステップS302の処理で受信したRRCコネクション要求に含まれる予約情報と合致する予約情報が記憶部330に記憶されていると判断する。
【0047】
しかし、通信制御装置300は通信リソースフル状態である。そうすると、規制制御機能部320は、ステップS303の照合処理を行った予約情報を記憶部330から消去し(ステップS304)、予約番号が値Bである予約情報を新たに生成する(ステップS305)。そして、規制制御機能部320は、ステップS305の処理で生成した予約情報を記憶部330に記憶させる(ステップS306)。また、規制制御機能部320は、UE200が再度RRCコネクション要求を送信可能になるまでの時間を示す値にYを設定する(ステップS307)。
【0048】
そして、eNodeB機能部310は、値Yと、RRCコネクションを確立することが不可能であることとを示し、予約情報を含むRRCコネクションリジェクトを送信する(ステップS308)。
【0049】
UE200−1は、ステップS308の処理で送信されたRRCコネクションリジェクトを受信した場合に、以下の処理を行う。すなわち、UE200−1は、RRCコネクションリジェクトによって含まれる予約情報を、内蔵する記憶手段に記憶させる(ステップS309)。また、UE200−1は、RRCコネクションリジェクトによって示される値YをタイマT302にセットして、当該タイマT302を起動させる(ステップS310)。
【0050】
本実施形態によれば、通信制御装置300は、予約情報を所定数以上生成するまでに受信したRRCコネクション要求の送信元のUE200−1に、予約情報を生成して送信する。また、通信制御装置300は、所定数以上生成してから受信したRRCコネクション要求の送信元のUE200−mに対しては予約情報を生成しない。そして、通信制御装置300は、その後予約情報を含むRRCコネクション要求を送信したUE200−1との間で、UE200−mよりも優先してRRCコネクションを確立する。したがって、通信制御装置300は、先に受信したRRCコネクション要求の送信元のUE200−1との間で、後に受信したRRCコネクション要求の送信元のUE200−mよりも優先して、RRCコネクションを確立する。つまり、通信制御装置300は、より先に受信したRRCコネクション要求の送信元のUE200−1を通信相手に選択する。よって、RRCコネクション要求の送信タイミングの先後に基づいて、通信制御装置300とUE200との間で公平にRRCコネクションを確立させることができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、通信制御装置300は、UE200−mが再度RRCコネクション要求を送信可能になるまでの時間を示す値に、UE200−1における値Y以上の値Xを設定する。したがって、RRCコネクション要求の送信タイミングがUE200−1における送信タイミングよりも後のUE200−mによるRRCコネクション要求の再送間隔を長くすることができる。よって、通信制御装置300において、UE200−mによって利用される通信リソースの量を削減することができる。つまり、通信制御装置300の処理負荷を軽減することができる。
【0052】
なお、規制制御機能部320は、予約情報の有効期間を示す有効期間情報を含む予約情報を生成し、記憶部330に記憶されている予約情報が含む有効期間情報によって示される有効期間が終了した予約情報を記憶部330から消去するように構成されていてもよい。そのような構成によれば、記憶部330に記憶された予約情報を、生成されてからの期間に応じて整理して、記憶部330における記憶量の増大を良好に抑制することができる。
【0053】
なお、本例では、通信制御装置300は、ステップS206の処理の後に、ステップS207以降の処理を実行しているがステップS102以降の処理を実行するように構成されていてもよい。
【0054】
また、本例では、UEは、携帯電話機等の移動体通信端末であるとして説明したが、有線通信回線を介して通信を行う通信端末であってもよい。また、通信制御装置300は、携帯電話通信網における無線基地局であるとして説明したが、有線通信回線網における収容局等に設置され、有線通信回線を介して通信端末と通信を行う装置であってもよい。
【0055】
実施形態2.
次に、本発明の第2の実施形態の通信制御装置30について、図面を参照して説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態の通信制御装置30の構成例を示すブロック図である。
図6に示すように、本発明の第2の実施形態の通信制御装置30は、予約情報生成部34を含む規制制御部32、および通信部31を含む。なお、通信制御装置30は、
図1に示す通信制御装置300に相当する。また、予約情報生成部34および規制制御部32は、
図1に示す規制制御機能部320に相当する。通信部31は、
図1に示すeNodeB機能部310に相当する。
【0056】
通信部31は、通信リソースを用いて通信端末20(UE200に相当)と通信を行う。規制制御部32は、通信部31の通信相手の通信端末20を選択する。また、規制制御部32は、通信端末20に通信開始の要求をされたときに通信するための通信リソースが不足している場合に、当該要求をした通信端末20の台数が所定の台数未満であるときに、通信端末20に応じて通信リソースを利用予約中であることを示す予約情報を生成する予約情報生成部34を含む。
【0057】
そして、通信部31は、予約情報生成部34が生成した予約情報に応じた通信端末20から通信開始の要求を再度された場合に、通信端末20に通信リソースを割り当て可能なときに、通信端末20との接続を確立して通信を開始する。
【0058】
本実施形態によれば、各通信端末20に、より公平に通信リソースを割り当てることができる。
【符号の説明】
【0059】
20 通信端末
30、300 通信制御装置
31 通信部
32 規制制御部
34 予約情報生成部
100−1〜n、200−1〜m UE
310 eNodeB機能部
320 規制制御機能部
330 記憶部