特許第6481231号(P6481231)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6481231
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】ストーカ炉
(51)【国際特許分類】
   F23G 5/00 20060101AFI20190304BHJP
   F23H 7/08 20060101ALI20190304BHJP
【FI】
   F23G5/00 109
   F23G5/00 110
   F23H7/08 A
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-192702(P2018-192702)
(22)【出願日】2018年10月11日
【審査請求日】2018年10月23日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501370370
【氏名又は名称】三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210572
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 太一
(72)【発明者】
【氏名】澤本 嘉正
【審査官】 大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特許第6397107(JP,B1)
【文献】 特許第6393822(JP,B1)
【文献】 実開昭49−006882(JP,U)
【文献】 特開昭50−043767(JP,A)
【文献】 特開昭50−065062(JP,A)
【文献】 特開2015−090221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23G 5/00
F23H 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被焼却物の搬送方向下流側が下向きとなるように傾斜して配置された乾燥段と、前記搬送方向下流側が上向きとなるように傾斜して配置された燃焼段と、後燃焼段とを備え、フィーダから前記被焼却物を供給し、複数の固定火格子と複数の移動火格子を備えた前記乾燥段、前記燃焼段、及び前記後燃焼段で、前記被焼却物を順次搬送しつつ、それぞれ乾燥、燃焼、及び後燃焼を行い、前記後燃焼段に接続された排出シュートから前記後燃焼後の前記被焼却物を排出するストーカ炉において、
前記乾燥段と前記燃焼段との間、または前記燃焼段と前記後燃焼段との間の少なくとも一方に、前記被焼却物を前記搬送方向下流側へ搬送する搬送部を有し、
前記搬送部は、前記乾燥段と前記燃焼段との間に配置される場合、前記乾燥段及び前記燃焼段の各々の傾斜と異なる角度で配置され、前記燃焼段と前記後燃焼段との間に配置される場合、前記燃焼段及び前記後燃焼段の各々の傾斜と異なる角度で配置されること
を特徴とするストーカ炉。
【請求項2】
前記フィーダの上方から前記乾燥段または前記燃焼段の上方まで延在するフロントアーチと、
前記排出シュートの上方から前記後燃焼段または前記燃焼段の上方まで延在するリアアーチと、
前記フロントアーチと前記リアアーチに接続され、前記被焼却物の燃焼により発生する排ガスを導出する筒状または角筒状の炉壁と
をさらに有し、
前記炉壁の中心線は前記燃焼段上にあり、前記乾燥段、前記燃焼段、前記後燃焼段、及び前記搬送部の各々の主面が、前記燃焼段の上方に生成される主燃焼部に向くこと
を特徴とする請求項1に記載のストーカ炉。
【請求項3】
前記搬送部は、多数の火格子を無端チェンに取付けることによって履帯状に構成された移床式ストーカ、または、前記固定火格子及び前記移動火格子を順次並べた摺動式ストーカであることを特徴とする請求項2に記載のストーカ炉。
【請求項4】
前記搬送部は、略水平に配置され、前記乾燥段と前記燃焼段との間の段差、または、前記燃焼段と前記後燃焼段との間の段差の少なくとも一方の段差に配置されることを特徴とする請求項3に記載のストーカ炉。
【請求項5】
前記後燃焼段の前記搬送方向下流側の端部は、鉛直方向において、前記燃焼段の前記搬送方向下流側の端部と同位置、または、前記燃焼段の前記端部よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のストーカ炉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストーカ炉に関する。
【背景技術】
【0002】
ごみ等の被焼却物を焼却する焼却炉として、大量の被焼却物を選別することなく効率的に焼却処理することができるストーカ炉が知られている。ストーカ炉としては、ストーカを階段式に構成し、乾燥、燃焼、後燃焼の各機能が果たせるように乾燥段、燃焼段、及び後燃焼段を備えているものが知られている。
【0003】
被焼却物を確実に燃焼させるために、ストーカの傾斜角について検討がなされている。ストーカの傾斜角は、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載されているように、乾燥段、燃焼段、後燃焼段の全ての段の据付面の搬送方向下流側が下向きとなるように傾斜しているものがある。なお、以下、例えば乾燥段の据付面の搬送方向下流側が下向きである場合、単に、乾燥段が下向きという(燃焼段、後燃焼段の場合も同様である)。
【0004】
また、特許文献3に記載されているように、乾燥段が下向きに傾斜し、燃焼段及び後燃焼段が水平に配置されているもの、特許文献4に記載されているように、乾燥段及び燃焼段が下向きに傾斜し、後燃焼段の据付面の搬送方向下流側が上向きとなるように傾斜しているもの、特許文献5に記載されているような全ての段が上向きに傾斜しているものがある。なお、例えば燃焼段の据付面の搬送方向下流側が上向きである場合、単に、燃焼段が上向きという(乾燥段、後燃焼段の場合も同様である)。
さらに、特許文献6に記載されているように、乾燥段が下向きに傾斜し、燃焼段及び後燃焼段が上向きに傾斜しているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−265125号公報
【特許文献2】特開昭59−86814号公報
【特許文献3】実開平6−84140号公報
【特許文献4】特公昭57−12053号公報
【特許文献5】実開昭57−127129号公報
【特許文献6】特許第6397107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1乃至特許文献5のストーカ炉では、様々な性状(素材、形状、含水率)の被焼却物が投入されるが、滑りやすい素材又は球形などの転がりやすい形状の被焼却物や、含水率の高い(水分量の多い)被焼却物については、いずれのストーカ炉でも、その他の被焼却物と同様の焼却が困難であった。
【0007】
即ち、特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4に記載されているストーカ炉では、乾燥段が下向きに傾斜、かつ、燃焼段が下向きに傾斜または水平に配置されているため、滑りやすい素材又は転がりやすい形状の被焼却物が、その他の被焼却物に比べ、後燃焼段まで早く搬送されるため、十分に焼却されずに燃え残ったまま排出されるという課題があった。
【0008】
また、特許文献5に記載されているストーカ炉では、乾燥段、燃焼段、後燃焼段の全てが上向きに傾斜しているため、滑りやすい素材又は転がりやすい形状の被焼却物や含水率の高い被焼却物が、フィーダと乾燥段の間に配置される段差(落差壁)の底に溜まって燃焼段まで搬送され難くなるため、投入量を制限したり、投入を一時的に停止したりする必要が生じる場合があるという課題があった。
【0009】
そこで、当該課題を解決する特許文献6のストーカ炉が開発された。特許文献6のストーカ炉は、被焼却物の性状によらず被焼却物を連続投入でき、かつ、被焼却物の燃え残りを無くすることができる点で、極めて優れている。
しかし、特許文献6のように、乾燥段が下向きに傾斜し、燃焼段が上向きに傾斜したストーカ炉において、被焼却物のフィーダへの供給量が時間的に一定であっても、被焼却物の性状が不均一の場合、特に、被焼却物が燃え易い性状から燃え難い性状に急変した場合には、被焼却物が乾燥段と燃焼段の間に一時的に溜まることになる。乾燥段と燃焼段の間に段差(落差壁)がある場合には、段差(落差壁)の底に一時的に溜まることになる。被焼却物のフィーダへの供給量が時間的に不均一な場合も同様である。なお、本出願明細書においては、以下、当該溜まった被焼却物の集合体を「ごみ溜まり」という。
【0010】
特許文献6のストーカ炉においては、仮に一時的にごみ溜まりが生じた場合においても、被焼却物は確実に燃焼段まで搬送されるので、時間の経過とともに、当該ごみ溜まりは解消する。しかし、一時的であるとはいえ、ごみ溜まりが生じると燃焼性能に影響を及ぼす恐れがあるため、燃焼段の移動火格子の駆動速度を大きくし、ごみ溜まりの被焼却物を燃焼段の搬送方向に早期に移動させることで、当該ごみ溜まりの早期解消を図っている。
しかしながら、燃焼段の移動火格子の駆動速度を所定の速度から早めることは、燃焼段における被焼却物の滞留時間が所定の滞留時間よりも短くなり、やはり燃焼性能に影響を及ぼす恐れがある。また、燃焼段の移動火格子の駆動速度を所定の速度から早めると、火格子自体の摩耗を促進し、火格子耐久性に影響を及ぼす恐れがある。
燃焼段と後燃焼段に段差(落差壁)がある場合にも、同様である。
【0011】
そこで、この発明は、乾燥段が下向き、燃焼段が上向き、かつ後燃焼段が配置されたストーカ炉において、燃焼段または後燃焼段における被焼却物の滞留時間を所定の滞留時間から変更せずとも、ごみ溜まりを早期に解消することができるストーカ炉を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、ストーカ炉は、被焼却物の搬送方向下流側が下向きとなるように傾斜して配置された乾燥段と、前記搬送方向下流側が上向きとなるように傾斜して配置された燃焼段と、後燃焼段とを備え、フィーダから前記被焼却物を供給し、複数の固定火格子と複数の移動火格子を備えた前記乾燥段、前記燃焼段、及び前記後燃焼段で、前記被焼却物を順次搬送しつつ、それぞれ乾燥、燃焼、及び後燃焼を行い、前記後燃焼段に接続された排出シュートから前記後燃焼後の前記被焼却物を排出するストーカ炉において、前記乾燥段と前記燃焼段との間、または前記燃焼段と前記後燃焼段との間の少なくとも一方に、前記被焼却物を前記搬送方向下流側へ搬送する搬送部を有し、前記搬送部は、前記乾燥段と前記燃焼段との間に配置される場合、前記乾燥段及び前記燃焼段の各々の傾斜と異なる角度で配置され、前記燃焼段と前記後燃焼段との間に配置される場合、前記燃焼段及び前記後燃焼段の各々の傾斜と異なる角度で配置されることを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、速やかにごみ溜まりの被焼却物を搬送方向へ移動させることができるので、燃焼段または後燃焼段における被焼却物の滞留時間を所定の滞留時間から変更せずとも、ごみ溜まりを早期に解消することができる。被焼却物の滞留時間を所定の滞留時間から変更しない、すなわち移動火格子の駆動速度を所定の速度から早める必要がないので、火格子耐久性を所期の通りとすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、乾燥段が下向き、燃焼段が上向き、かつ後燃焼段が配置されたストーカ炉において、燃焼段または後燃焼段における被焼却物の滞留時間を所定の滞留時間から変更せずとも、ごみ溜まりを早期に解消することができるストーカ炉を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第一実施形態のストーカ炉の概略構成図である。
図2】本発明の第一実施形態のストーカ炉のストーカの構成を説明する図である。
図3】本発明の第一実施形態のストーカ炉の火格子形状を説明する側面図である。
図4】本発明の第二実施形態のストーカ炉のストーカの構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔第一実施形態〕
以下、本発明の第一実施形態のストーカ炉について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態のストーカ炉は、ごみ等の被焼却物燃焼用ストーカ炉であり、図1に示すように、被焼却物Bを一時的に貯留するホッパ2と、被焼却物Bを燃焼させる焼却炉3と、焼却炉3に被焼却物Bを供給するフィーダ4と、焼却炉3の底部側に設けられたストーカ5(乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13の火格子15、16、及び搬送部14の火格子を含む)と、ストーカ5の下方に設けられた風箱6を備えている。
【0017】
フィーダ4は、ホッパ2を介して連続的にフィードテーブル7上に供給された被焼却物Bを焼却炉3内に押し出す。フィーダ4は、フィーダ駆動装置8によってフィードテーブル7上を所定のストロークで往復運動する。
風箱6は、送風機(図示せず)からの一次空気をストーカ5の各部に供給する。
焼却炉3は、ストーカ5の上方に設けられ、一次燃焼室と二次燃焼室からなる燃焼室9を有している。焼却炉3は、燃焼室9に二次空気を供給する二次空気供給ノズル10を有している。
【0018】
ストーカ5のうち、乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13のストーカは、火格子15、16の各々をそれぞれ一つ置きに順次並べた摺動式ストーカである。
ストーカ5のうち、搬送部14は、少なくとも2つの回転ローラを取り巻いて配置された無端チェンに多数の火格子を取付け、履帯状に構成された移床式ストーカである。当該移床式ストーカは、回転ローラを一方向へ回転させることで、無端チェンに取り付けられた火格子を回転させることができる。
【0019】
なお、搬送部14は、ここでは当該移床式ストーカとして説明を進めるが、これに限らず、乾燥段11、燃焼段12、または後燃焼段13と同様、火格子15、16を順次並べた摺動式ストーカでもよい。
被焼却物Bが搬送される方向を搬送方向Dと呼ぶ。被焼却物Bは、ストーカ5上を搬送方向Dに搬送される。図1図2、及び図3において、右側が搬送方向下流側D1である。
【0020】
また、乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13において、火格子が取り付けられる面を据付面と呼ぶ。乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13の上流側の端部(11b、12b、13b)を中心として、水平面と据付面とによって形成される搬送方向D側の角度をストーカ傾斜角(据付角度)と呼ぶ。
搬送部14においては、搬送部14が上記摺動式ストーカの場合は、据付面およびストーカ傾斜角(据付角度)は、乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13と同様に理解してよい。一方、搬送部14が上記移床式ストーカの場合は、火格子が無端チェンに取り付けられるので、据付面は無端チェンであり、ストーカ傾斜角は特定の値に定まらない。そこで、この場合は、搬送方向Dで見て最も上流側に配置される回転ローラR1(14b)と最も下流側に配置される回転ローラR2との間に仮想の直線を引き、水平面と当該直線とによって形成される搬送方向D側の角度をストーカ傾斜角(据付角度)というものとする。また、この場合の据付面は、当該直線と図1の紙面に垂直な線でなす面をいうものとする。
以下、据付面の搬送方向下流側が水平面より上向きの場合は、ストーカ傾斜角は正の値とし、据付面の搬送方向下流側が水平面より下向きの場合は、ストーカ傾斜角は負の値として説明する。
【0021】
ストーカ5は、被焼却物Bの搬送方向上流側から順に、被焼却物Bを乾燥させる乾燥段11と、乾燥段11を経た被焼却物Bを燃焼段12に移送する搬送部14と、被焼却物Bを焼却する燃焼段12と、燃焼段12を経た被焼却物Bの未燃分を完全に焼却(後燃焼)する後燃焼段13と、を有している。
ここでは説明の都合上、搬送部14と燃焼段12を別箇の部位として説明するが、搬送部14は、燃焼段12の一部であってもよい。すなわち、搬送部14は、燃焼段12の一部として、燃焼段12と同様、被焼却物Bを焼却する機能を備えてよい。
【0022】
各々の段11、12、13は、複数の固定火格子15と、複数の移動火格子16と、を有している。
固定火格子15と移動火格子16とは、搬送方向Dで交互に配置されている。移動火格子16は、被焼却物Bの搬送方向Dに往復運動する。移動火格子16の往復運動によってストーカ5上の被焼却物Bが搬送されるとともに攪拌される。即ち、被焼却物Bの下層部が動かされ、被焼却物Bの上層部と入れ替えられる。
搬送部14が、上記摺動式ストーカである場合も、同様の構成となる。
【0023】
乾燥段11は、フィーダ4によって押し出された被焼却物Bを受け、被焼却物Bの水分を蒸発させて乾燥させるとともに一部熱分解する。
【0024】
搬送部14は、乾燥段11と燃焼段12との間に配置されている。搬送部14は、回転ローラR1またはR2が回転することで、無端チェンの上方が搬送方向下流側D1に移動するように駆動される。従って、無端チェンに取り付けられた火格子は、ベルトコンベヤまたはキャタピラのように回転し、無端チェンの上方に取り付けられた火格子上の被焼却物B(乾燥段11を経た被焼却物B)を、燃焼段12に向けて搬送方向下流側D1に搬送する。
【0025】
燃焼段12は、搬送部14により搬送された被焼却物Bを受け、下方の風箱6から供給される一次空気によって、被焼却物Bに着火させ、揮発分および固定炭素分を燃焼させる。先述のように、搬送部14が燃焼段12の一部として機能し、搬送部14で被焼却物Bに着火させ、被焼却物Bを燃焼させてもよい。
後燃焼段13は、燃焼段12で燃焼されずに通過してきた固定炭素分等の未燃分を、完全に灰になるまで燃焼させる。すなわち、当該未燃分を灰化させる。
後燃焼段13の出口には、排出シュート17が設けられている。灰は、排出シュート17を通じて焼却炉3から排出される。
【0026】
ストーカ炉1は、フィーダ4の上方から少なくとも乾燥段11の上方まで延在するフロントアーチ31と、排出シュート17の上方から少なくとも後燃焼段13の上方まで延在するリアアーチ32と、を有している。すなわち、フロントアーチ31の搬送方向下流側D1の端部31bは、乾燥段11または燃焼段12の上方に位置している。また、リアアーチ32の搬送方向上流側の端部32aは、燃焼段12または後燃焼段13の上方に位置している。
フロントアーチ31及びリアアーチ32は、焼却炉3の炉壁33に接続されている。炉壁33は、四角筒状をなし、被焼却物Bの燃焼により発生する排ガスを導出する。炉壁33は、搬送方向Dを向く前壁34及び後壁35と、搬送方向Dに沿う一対の側壁36と、を有している。前壁34と後壁35との間隔、及び一対の側壁36同士の間隔は、例えば、3m〜4mである。なお、前壁34は後壁35より搬送方向Dの上流側に配置される。
【0027】
四角筒状の炉壁33の中心線Cは、燃焼段12上にある。即ち、前壁34、後壁35及び側壁36に沿い、炉壁33の中心を通過する中心線Cは、燃焼段12と交差する。
二次空気供給ノズル10は、前壁34及び後壁35に配置されている。二次空気供給ノズル10は、前壁34及び後壁35から炉壁33の中心に向かって二次空気を噴射するように指向されている。
なお、本実施形態では二次空気供給ノズル10を前壁34及び後壁35に配置したが、フロントアーチ31及びリアアーチ32に配置してもよい。
また、炉壁33は、ここでは四角筒状として説明したが、角筒状に限らず、円筒状(筒状)であってもよい。
【0028】
フロントアーチ31及びリアアーチ32は、ストーカ5の天井(上壁)をなす部位である。フロントアーチ31の搬送方向上流側の端部31aは、フィーダ4の上方に位置している。フロントアーチ31の搬送方向上流側の端部31aとフィーダ4との鉛直方向の間隔は、約1mである。
フロントアーチ31は、搬送方向下流側D1の端部31bが搬送方向上流側の端部31aよりも高くなるように傾斜している。即ち、フロントアーチ31は、ストーカ5内の空間が搬送方向下流側D1に向かうに従って広くなるように傾斜している。
【0029】
リアアーチ32の搬送方向下流側D1の端部32bと後燃焼段13の搬送方向下流側D1の端部との鉛直方向の間隔は、約1mである。
リアアーチ32の搬送方向下流側D1の端部32bは、排出シュート17の上方に位置している。リアアーチ32は、搬送方向下流側D1の端部32bが搬送方向上流側の端部32aよりも低くなるように傾斜している。即ち、リアアーチ32は、ストーカ5内の空間が搬送方向下流側D1に向かうに従って狭くなるように傾斜している。
【0030】
乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13の各々は、移動火格子16を駆動する駆動機構18を有している。即ち、乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13は、複数の移動火格子16を駆動する駆動機構18をそれぞれ別個に有している。
また、図示しないが、搬送部14は、摺動式ストーカの場合、搬送部14は移動火格子16を駆動する駆動機構18を有し、移床式ストーカの場合、回転ローラR1またはR2を回転させる駆動機構(駆動機構18と異なる駆動機構)を有している。
【0031】
駆動機構18は、ストーカ5に設けられている梁19に取り付けられている。駆動機構18は、梁19に取り付けられている油圧シリンダ20と、油圧シリンダ20によって動作するアーム21と、アーム21の先端に接続されているビーム22と、を有している。ビーム22と移動火格子16とは、ブラケット23を介して接続されている。
【0032】
駆動機構18によれば、油圧シリンダ20のロッドの伸縮によって、アーム21が動作する。アーム21の動作に伴い、乾燥段11の据付面11a、燃焼段12の据付面12a、後燃焼段13の据付面13aに沿って移動するように構成されているビーム22が移動し、ビーム22に接続されている移動火格子16が駆動する。
【0033】
駆動機構18は、油圧シリンダ20を用いているがこれに限ることはなく、例えば、油圧モータ、電動シリンダ、電導リニアモータ等を採用することができる。また、駆動機構18の形態は、上記した形態に限らず、移動火格子16を往復運動させることができれば、どのような形態のものでもよい。例えば、アーム21を配置せずに、ビーム22と油圧シリンダ20を直結して駆動してもよい。
【0034】
ストーカ炉1は、乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13における移動火格子16の駆動の速度を、互いに同じ速度、または乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13の少なくとも一部で異なる速度とすることができる。
例えば、燃焼段12で十分に燃焼させることが求められる被焼却物Bが投入された場合に、燃焼段12の移動火格子16の駆動の速度を遅くして、燃焼段12上の被焼却物Bの搬送速度を遅くし、十分に燃焼させることができる。
一方、搬送部14の搬送速度は、乾燥段11上の被焼却物Bの搬送速度よりも早くし、乾燥段11と燃焼段12の間に生じたごみ溜まりを早期に解消させる。
【0035】
図2及び図3に示すように、固定火格子15及び移動火格子16は、乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13の各々の据付面11a、12a、13aに対して搬送方向下流側が上向きとなるように傾斜して配置されている。
【0036】
乾燥段11の移動火格子16の一部は、突起付火格子16Pである(他は、後述のノーマル火格子である)。乾燥段11の搬送方向の長さのうち、搬送方向下流側から50%乃至80%の範囲の移動火格子16が突起付火格子16Pとなっている。突起付火格子16Pを使用することで、撹拌力を向上することができる。
図3に示すように突起付火格子16Pは、板状の火格子本体25と、火格子本体25の先端に設けられた三角形状の突起26とを有している。突起26は、火格子本体25の上面から上方に突出している。突起26の形状は、これに限ることはなく、例えば、台形状や、丸形状とすることもできる。
ここで、図3の固定火格子15は、先端の上面に突起のない火格子であり、この形状をノーマル火格子という。
【0037】
なお、本実施形態では、移動火格子16のみを突起付火格子16Pとしたが、これに限ることはなく、移動火格子16及び固定火格子15の両方を突起付火格子としてもよい。
また、突起付火格子16Pを設ける範囲も上述した範囲に限ることはなく、例えば、乾燥段11の全ての火格子を突起付火格子16Pとしてもよい。
さらに、被焼却物Bの性状や種類によっては、乾燥段におけるすべての火格子(固定火格子及び移動火格子)をノーマル火格子としてもよい。
【0038】
乾燥段11と同様に、燃焼段12の移動火格子16のうち、少なくとも一部を、突起付火格子16Pとすることができる。乾燥段と同様に、被焼却物Bの性状や種類によって、移動火格子16及び固定火格子15の両方を突起付火格子としてもよいし、すべての火格子(固定火格子及び移動火格子)をノーマル火格子としてもよい。
後燃焼段13の火格子は、図2では移動火格子16及び固定火格子15はいずれも全てノーマル火格子として示しているが、乾燥段11及び燃焼段12と同様に、突起付火格子を採用してもよい。
搬送部14が摺動式ストーカの場合、ノーマル火格子または突起付火格子を採用してよい。
【0039】
次に、乾燥段11、燃焼段12、後燃焼段13、及び搬送部14のストーカ傾斜角(据付角度)について説明する。
乾燥段11、燃焼段12、後燃焼段13、及び搬送部14は、その主面が主燃焼部Mに向くように傾斜している。ここで、主燃焼部Mは、被焼却物Bの燃焼により、四角筒状の炉壁33の下端近傍(言い換えれば、フロントアーチ31の端部31b及びリアアーチ32の端部32aの近傍)であって、炉壁33の中心線C近傍且つ被焼却物Bの上方に発生する部位である。主燃焼部Mの火炎からの輻射熱Hは、主燃焼部Mを中心に放射状に発せられる。
【0040】
図2に示すように、乾燥段11は下向きに配置されている。すなわち、乾燥段11の据付面11aは、搬送方向下流側D1が低くなるように傾斜している。具体的には、乾燥段11の上流側の端部11bを中心とした水平面と据付面11aの搬送方向側の角度である乾燥段11のストーカ傾斜角θ1は、−15°(マイナス15度)から−25°(マイナス25度)の間の角度である。
これにより、乾燥段11の主面(据付面11a)は、主燃焼部Mに向き、輻射熱Hを効率よく受ける。
【0041】
燃焼段12は上向きに配置されている。すなわち、燃焼段12の据付面12aは、搬送方向下流側D1が高くなるように傾斜している。具体的には、燃焼段12の上流側の端部12bを中心とした水平面と据付面12aの搬送方向側の角度である燃焼段12のストーカ傾斜角θ2は、+5°(プラス5度)から+15°(プラス15度)の間の角度、望ましくは+8°(プラス5度)から+12°(プラス15度)の間の角度である。
これにより、燃焼段12の主面(据付面12a)は、主燃焼部Mに向き、輻射熱Hを効率よく受ける。
【0042】
搬送部14は、その据付面が、乾燥段11及び燃焼段12の各々の傾斜と異なる角度となるよう配置される。具体的には、搬送部14の上流側の端部14bを中心とした水平面と据付面の搬送方向側の角度であるストーカ傾斜角θ4は、−25°(マイナス25度)から+15°(プラス15度)の間の角度、望ましくは、略水平である−5°(マイナス5度)から+5°(プラス5度)の間の角度、さらに望ましくは水平(0°)である。
これにより、搬送部14の主面は、主燃焼部Mに向き、輻射熱Hを効率よく受ける。
【0043】
後燃焼段13は上向きに配置されている。すなわち後燃焼段13の据付面13aは、搬送方向下流側D1が高くなるように傾斜している。
後燃焼段13の上流側の端部13bを中心とした水平面と据付面13aの搬送方向側の角度である後燃焼段13のストーカ傾斜角θ3は、燃焼段12のストーカ傾斜角θ2と同じである。具体的には、後燃焼段13の上流側の端部13bを中心とした水平面と据付面13aの搬送方向側の角度である後燃焼段13のストーカ傾斜角θ3は、+5°(プラス5度)から+15°(プラス15度)の間の角度、望ましくは+8°(プラス8度)から+12°(プラス12度)の間の角度である。
これにより、後燃焼段13の主面(据付面13a)は、主燃焼部Mに向き、輻射熱Hを効率よく受ける。
後燃焼段13のストーカ傾斜角θ3は、θ2≠θ3としてもよく、また、θ2=θ3でもよい。
【0044】
このような構成によれば、被焼却物の性状によらず被焼却物を連続投入でき、かつ、被焼却物の燃え残りを無くすることができる。
また、乾燥段11、搬送部14、燃焼段12、及び後燃焼段13の主面が主燃焼部Mに向いているため、主燃焼部Mの輻射熱Hを効果的に受けることができる。さらに、炉壁33の中心線Cが燃焼段12上にあることによって、主燃焼部Mの位置を燃焼段12上とし、乾燥段11、搬送部14、燃焼段12、及び後燃焼段13に効率よく輻射熱Hを当てることができる。このため、乾燥段11では、乾燥効率を向上させ、搬送部14及び燃焼段12では燃焼効率を向上させることができる。後燃焼段13においても、効果的に被焼却物Bを灰化することができる。
なお、燃焼段12で被燃焼物Bの灰化が十分に進行する場合には、後燃焼段13は、駆動機構18の動力を低減し、運転コストを低減するため、水平または下向きに配置されてもよい。
【0045】
乾燥段11と燃焼段12との間には、段差(落差壁)27が形成されている。段差27の下端と燃焼段12の上流側の端部12bの間に、搬送部14が配置される。乾燥段11の搬送方向下流側の端部11cは、燃焼段12の搬送方向上流側の端部12bよりも鉛直方向に高くなるように形成されている。
燃焼段12と後燃焼段13との間には段差(落差壁)がない。即ち、燃焼段12と後燃焼段13とは、連続的に接続されている。換言すれば、燃焼段12と後燃焼段13とは、燃焼段12の搬送方向下流側の端部12cと後燃焼段13の搬送方向上流側の端部13bとが同じ高さになるように形成されている。
これにより、後燃焼段13の端部13cが燃焼段12の端部12cよりも上方に配置される。よって、仮に乾燥段11を被焼却物Bが転がり落ちる等した場合においても、被焼却物Bが十分に燃焼されないまま後燃焼段13から排出されることを防止することができる。
なお、搬送部14は、乾燥段11と燃焼段12の間に生じたごみ溜まりを早期に解消することを主な目的で配置されるため、搬送部14の水平方向の長さL1は、燃焼段12の水平方向の長さL2に比べて短くてよい。具体的には、長さL1は、長さL2の1/3以下としてよい。
【0046】
上記実施形態によれば、乾燥段が下向き、燃焼段が上向き、かつ後燃焼段が配置されたストーカ炉において、搬送部が、乾燥段と燃焼段の間に生じるごみ溜まりの被焼却物を速やかに燃焼段に搬送するので、燃焼段における被焼却物の滞留時間を所定の滞留時間から変更せずとも、ごみ溜まりを早期に解消することができる。
また、被焼却物の滞留時間を所定の滞留時間から変更しない、すなわち燃焼段の移動火格子の駆動速度を所定の速度から早める必要がないので、燃焼段の火格子耐久性を所期の通りとすることができる。
【0047】
〔第二実施形態〕
以下、本発明の第二実施形態のストーカ炉について図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態のストーカ5の燃焼段12と後燃焼段13との間には段差(落差壁)28が形成されている。本実施形態の搬送部14Bは、燃焼段12と後燃焼段13との間に配置されている。具体的には、段差28の下端と後燃焼段13の上流側の端部13bの間に、搬送部14Bが配置される。
【0048】
第一実施形態と同様、搬送部14Bは、その据付面が、燃焼段12及び後燃焼段13の各々の傾斜と異なる角度となるよう配置される。
搬送部14Bは、燃焼段12と後燃焼段13の間に生じるごみ溜まり、具体的には段差(落差壁)28のごみ溜まりを早期に解消することが主な目的で配置されるため、搬送部14Bの水平方向の長さl1は、後燃焼段13の水平方向の長さl2に比べて短くてよい。具体的には、長さl1は、長さl2の1/3以下としてよい。
また、搬送部14Bの搬送速度は、燃焼段12上の被焼却物Bの搬送速度よりも早くし、燃焼段12と後燃焼段13の間に生じたごみ溜まりを早期に解消させる。
【0049】
燃焼段12の搬送方向下流側の端部12cと後燃焼段13の搬送方向下流側の端部13cとは、鉛直方向で同位置か、または、後燃焼段13の端部13cが燃焼段12の端部12cよりも上方に配置されている。本実施形態のストーカ炉1は、燃焼段12の搬送方向下流側の端部12cと後燃焼段13の搬送方向下流側の端部13cを、鉛直方向で同一の位置とした例である。
【0050】
これにより、仮に乾燥段11を被焼却物Bが転がり落ちる等した場合においても、被焼却物Bが十分に燃焼されないまま後燃焼段13から排出されることを防止することができる。
また、搬送部が、燃焼段と後燃焼段の間に生じるごみ溜まりの被焼却物を速やかに後燃焼段に搬送するので、後燃焼段における被焼却物の滞留時間を所定の滞留時間から変更せずとも、ごみ溜まりを早期に解消することができる。
被焼却物の滞留時間を所定の滞留時間から変更しない、すなわち後燃焼段の移動火格子の駆動速度を所定の速度から早める必要がないので、後燃焼段の火格子耐久性を所期の通りとすることができる。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上記実施形態では、火格子15、16の先端が搬送方向下流側D1を向くように配置されているが、これに限ることはなく、例えば、乾燥段11の火格子15、16の先端が搬送方向上流側を向くように配置されてもよい。
【0052】
また、搬送部は、乾燥段11と燃焼段12の間、及び、燃焼段12と後燃焼段13の間の両方にそれぞれ配置してもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 ストーカ炉
2 ホッパ
3 焼却炉
4 フィーダ
5 ストーカ
6 風箱
7 フィードテーブル
8 フィーダ駆動装置
9 燃焼室
10 二次空気供給ノズル
11 乾燥段
11a 乾燥段の据付面
12 燃焼段
12a 燃焼段の据付面
13 後燃焼段
13a 後燃焼段の据付面
14、14B 搬送部
15 固定火格子
16 移動火格子
16P 突起付火格子
17 排出シュート
18 駆動機構
19 梁
20 油圧シリンダ
21 アーム
22 ビーム
23 ブラケット
25 火格子本体
26 突起
27、28 段差(落差壁)
31 フロントアーチ
32 リアアーチ
33 炉壁
34 前壁
35 後壁
36 側壁
B 被焼却物
C 中心線
D 搬送方向
D1 搬送方向下流側
H 輻射熱
M 主燃焼部
R1、R2 回転ローラ
θ1、θ2、θ3、θ4 ストーカ傾斜角
【要約】
【課題】被焼却物の性状によらず被焼却物を連続投入でき、かつ、被焼却物の燃え残りを無くす。
【解決手段】被焼却物Bの搬送方向下流側D1が下向きとなるように傾斜して配置された乾燥段11と、搬送方向下流側が上向きとなるように傾斜して配置された燃焼段12と、後燃焼段13とを備え、乾燥段11、燃焼段12、及び後燃焼段13で、被焼却物を順次搬送しつつ、それぞれ乾燥、燃焼、及び後燃焼を行うストーカ炉1において、乾燥段11と燃焼段12との間、または燃焼段12と後燃焼段13との間の少なくとも一方に、被焼却物を搬送方向下流側へ搬送する搬送部14を有し、搬送部14は、乾燥段11と燃焼段12との間に配置される場合、乾燥段11及び燃焼段12の各々の傾斜と異なる角度で配置され、燃焼段12と後燃焼段13との間に配置される場合、燃焼段12及び後燃焼段13の各々の傾斜と異なる角度で配置されるストーカ炉1を提供する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4