【文献】
Simple Multiplexing Hand-Held Control Unit,Tech Notes,米国,National Technical Information Service,1990年 3月,p.231
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の複数の実施形態の目的は、上述した従来技術を改良および活用したもの、および/または1つ以上の上述した従来技術の不便な点を克服したもの、および/または使いやすい商業的選択肢を消費者に提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一形態において、一つまたは広義の形態のみにする必要はないが、本発明は電気機器を制御する電気制御システムに属し、その電気制御システムは、中央制御装置と、ループを形成する直列に接続された1つ以上のスイッチ装置を備え、該ループは第1端部および第2端部を含み、該ループの第1端部および第2端部は中央制御装置と通信を行い、各電気機器に接続され、1つ以上の電気回路パラメータは前記ループの前記第1端部にて測定され、1つ以上の電気回路パラメータに関連した制御コードを1つ以上の電気機器コントローラに送信する中央制御装置と通信を行う1つ以上の電気機器コントローラを備える電気制御システムである。
【0008】
好ましくは、電気回路パラメータは1つ以上の電圧である。
【0009】
好ましくは、ループは中央制御装置に接続されている。
【0010】
好ましくは、ループまたは第2ループは電気機器コントローラに接続されており、電気機器コントローラは、ループまたは第2ループの第1端部にて1つ以上の電気回路パラメータを測定し、1つ以上の電気回路パラメータに関した信号を中央制御装置に送信する。
【0011】
好ましくは、1つ以上の各電圧は各スイッチ装置の起動に関連している。好ましくは、1つ以上の各電圧は連続して測定される。
【0012】
好ましくは、連続した電圧は所定時間内に測定される。
【0013】
好ましくは、本システムは、ループの第1端部に接続された定電流源を含む。好ましくは、ループの第2端部は接地される。
【0014】
好ましくは、1つ以上の各スイッチ装置は抵抗器を備える。好ましくは、1つ以上の各スイッチ装置の抵抗器は特有なものである。好ましくは、定電流源の定電流は、ループ内の電圧を誘導して抵抗器を通ることで、ループの第1端部にて1つ以上の各電圧を測定する。
【0015】
各スイッチ装置は、抵抗器に接続されたモメンタリ単極双投スイッチを含む。単極双投スイッチの第1状態は通常閉じている。抵抗器は単極双投スイッチが第2状態になったときにオンになる。第2状態は、ユーザがモメンタリ単極双投スイッチを作動させたときに作動する。さらに、抵抗器は変更または選択可能である。
【0016】
適宜、制御コードは、識別コードおよび/または機能コードを含む。好ましくは、識別コードは機能コードより前に送信される。電気機器コントローラは、識別コードが電気機器コントローラの電気機器コントローラコードと等しいときに規定の機能を実行する。または、電気機器コントローラは、識別コードが電気機器コントローラコードと等しいときに機能コードに従って機能を実行する。一実施形態においては、機能コードは識別コードとは同一である。
【0017】
好ましくは、ループの電圧は本質的に安全な低電圧である。
【0018】
適宜、電気機器とは、照明器具、壁コンセント、ファン、ホームシアターシステムまたはあらゆる適切な電気機器である。
【0019】
別の様態では、本発明は電気機器を制御する電気制御方法に属し、直列に接続された1つ以上のスイッチ装置を含むループの第1端部における電気回路パラメータを測定するステップと、1つ以上の電気回路パラメータに関した制御コードを確認するステップと、1つ以上の電気機器コントローラの制御コードを送信するステップと、1つ以上の電気機器コントローラの制御コードを受信するステップと、電気機器コントローラに接続された電気機器における制御コードを制御するステップを含む電気制御方法である。
【0020】
好ましくは、電気回路パラメータは電圧である。
【0021】
好ましくは、1つ以上のそれぞれの電圧は各スイッチ装置の作動に関連する。
【0022】
好ましくは、1つ以上の電圧は所定時間内に測定される。
【0023】
好ましくは、この方法は測定された電圧に関連した切替コードを確認するステップを含む。
【0024】
好ましくは、この方法は定電流源からループに電流を流すステップを含む。適宜、定電流はループの第1端部に流される。
【0025】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の要素は図面により詳細な形式の概要にて説明されるが、本発明の実施形態の理解に必要な詳細な説明を示すのみであり、本明細書の照明器具における当業者にとって自明な過度の説明の開示を妨げない。
【0028】
本特許明細書において、第1および第2、左および右、前および後ろ、上および下等の形容詞は、その形容詞によって説明される特定の位置または順序を必ずしも規定することなく、ある要素とその他の要素を区別して定義するためにのみ使用される。「備える」または「含む」等の単語は、要素または一連の方法ステップを排他的に定義するものとしては使用されない。むしろ、そのような単語は、本発明における特定の実施形態において、要素または一連の方法ステップを最低限定義するのみである。本発明は多様な方法で実施されるので、説明は例としてのみの記載であることが理解されよう。
【0029】
図1は本発明の実施形態における電気制御システム100のブロック図である。システム100は、中央制御装置200と、1つ以上のスイッチ装置300A、300B、300nおよび1つ以上の電気機器コントローラ400A、400Bを含む。各電気機器コントローラ400Aと400Bは、1つ以上の各照明器具等の電気機器500A、500Bを制御する。しかし、システム100は、例えば標準的な電源ソケットを制御し、ファン、ムード照明、ホームシアターシステムといった適切な電気機器500A、500Bであればどれでも制御する構成であることが理解されるだろう。
【0030】
スイッチ装置300A、300Bは直列に接続されてループを形成する。好ましくは、スイッチ装置300A、300Bはシングルコアケーブルを用いて直列に接続される。ループは第1端部212および第2端部214を含み、ループの端子212、端子214はそれぞれ中央制御装置200に接続され、通信を行っている。それぞれスイッチ装置300A、300Bは、作動するとループに特有な抵抗器を導入する構成である。電流がループを通るとき、例えば特有な電圧といった電気回路パラメータがループ内に導入され、中央制御装置200におけるループの第1端部212にて測定される。中央制御装置200は、ループの第1端部で測定された特有な電圧に基づいて各電気機器コントローラ400A、400Bに制御コードを出力する構成である。スイッチ装置300A、300Bが作動しなければ、ループ212の第1端部での電圧はゼロに近くなるので、この場合は制御コードが送信されない。
【0031】
電気機器コントローラ400A、400Bはそれぞれ中央制御装置200から受信する制御コードに基づいて電気機器500A、500Bを制御する。一実施形態において、主電力供給部600Aはそれぞれの照明器具に接続された主電力供給部600Bに切り替えられるので、照明器具をオンまたはオフできる。しかし、電気機器コントローラ400A、400Bは、制御コードに基づいてあらゆる適切な機能を実行することが理解されるだろう。
【0032】
本発明により電気機器コントローラ400A、400Bはそれぞれ独立してスイッチ装置300A、300Bに接続できる。よって、スイッチ装置300A、300Bおよび電気機器500A、500Bの間に接続部が必要ないので、電気回路をより簡便に設置することができ、結果として、必要とされるケーブルは短くなる。さらに、スイッチ装置300A、300Bがどの電気機器400A、400Bを制御し、スイッチ装置300A、300Bの機能の再構成を一元的に実行できる。
【0033】
図2は本発明の実施形態における中央制御装置200のブロック図である。
図1および2では、中央制御装置200はマイクロプロセッサ210、キーパッド220、ディスプレイ230、定電流源240を含む。中央制御装置200は主電力供給部600Aに直接接続された内蔵電源を含むが、標準的な市販電源といった他の適切な電源(図示せず)から電力を供給することもできる。
【0034】
マイクロプロセッサ210は、例えばマイクロコントローラであり、単一の部品およびある実施形態ではプロセッサー、発振器、RAM(Random Access Memory)、アナログ−デジタル(A/D)コンバータ218、タイマー、コンパレータおよびROM(Read Only Memory)を含む。しかし、当業者は、マイクロプロセッサ210は別々の部品をそれぞれ接続すれば組み立てられるとわかるだろう。プログラムコード指示はRAMおよび/またはROMに格納されている。
【0035】
前述のとおり、ループは第1端部212および第2端部214で中央制御装置200に接続されている。ループの第1端部212は定電流源240およびA/Dコンバータ218に接続されており、ループの第2端部214は接地している。
【0036】
A/Dコンバータ218を介したマイクロプロセッサ210は、ループの第1端部212で電圧を測定する。マイクロプロセッサ210は、さらに、ループの第1端部212で測定された電圧に基づいて電気機器コントローラ400A、400Bに制御コードを送信するシリアル出力216を含む。しかし、一実施形態において、制御コードはシリアルリンクを用いて電気機器コントローラ400A、400Bに送信されるので、有線または無線(例えばZigbee(登録商標))のどちらでも適切な方法で制御コードが送信されることが理解されるだろう。
【0037】
キーパッド220およびディスプレイ230は、スイッチ装置300A、300Bのうちどちらが電気機器コントローラ400A、400Bを制御するか、または電気機器コントローラ400A、400Bの他の機能を制御するかをシステム100が判定する構成に用いられる。しかし、中央制御装置200は通信モジュール(図示せず)を含むことが理解されるので、システム100はリモートコンピュータを使用するように構成される。例えば、通信モジュールは、
Ethernet(登録商標)、Serial、Cellular等の適切な無線回線である。また、制御装置200は、インターネットに接続してシステム100のリモート構築が可能であり、例えば、コンピュータにインストールされたアプリケーション、タブレット・コンピュータ、スマートフォンを用いることができる。さらに、中央制御装置200は、電気機器コントローラ400A、400Bがリモートまたはタイマーでセットすることで制御する構成である。さらに、中央制御装置200は、電気機器コントローラ300A、300Bが作動するときに記録する構成である。この情報は、エネルギー省力がなされたかどうかの分析および確認に用いられる。
【0038】
中央制御装置200は、1つ以上のスイッチ装置300A、300Bが、それぞれ電気機器500A、500Bに接続されている1つ以上の電気機器コントローラ400A、400Bを制御するという構成になっている。一例では、中央制御装置200は、個別のスイッチ装置300A、300Bがそれぞれ電気機器500A、500Bに接続されている個別の電気機器コントローラ400A、400Bを制御する構成になっている。他の一例では、中央制御装置200は、個別のスイッチ装置300A、300Bが各電気機器500A、500Bに接続されている1つ以上の電気機器コントローラ400A、400Bを制御する構成になっている。さらに、中央制御装置200は1つ以上のスイッチ装置300A、300Bが個別の電気機器コントローラ400A、400Bを制御しており、例えば照明器具回路を2または3通りに切り替るために用いられるということが理解されるだろう。しかし、他の組み合わせも可能だと理解されるだろう。
【0039】
定電流源240はループの第1端部212に定電流を供給し、ループの抵抗に比例してループ内に電圧を誘導する。ループの抵抗が増加するとループ内の電圧降下が上昇し、したがってループの第1端部212の電圧は上昇する。一実施例では、定電流源240は500μAの電流を供給する。しかし、定電流源240はループ内の適切な電圧を誘電する電流であることが理解されよう。好ましくは、各種の電気安全基準に従って、本質的に安全であるように、定電流源240の最大電圧は48Vdc未満に保持する。
【0040】
図3は、本発明の実施形態における
図1のスイッチ装置300A、300Bのブロック図である。
図3に示すように、各スイッチ装置300A、300Bは、それぞれ入力部301A、301Bおよび出力部302A、302Bを含む。スイッチ装置300A、300Bは直列に接続されている。一実施例では、第1スイッチ装置300Aの出力部302Aは第2スイッチ装置300Bの入力部301Bに接続されている。2つのスイッチ装置300A、300Bが示されたが、あらゆる数字になるスイッチ装置300nはループに接続されていることが理解されよう。例えば、追加のスイッチ装置300nが第1スイッチ装置300Aと第2スイッチ装置300Bの間に接続される。あるいは、追加のスイッチ装置300nは、中央制御装置200と第1スイッチ装置300Aの間または中央制御装置200と第2スイッチ装置300Bの間で接続されている。
【0041】
一実施例では、各スイッチ装置300A、300Bは単極双投スイッチ310および可変抵抗器320を含む。しかし、各スイッチ装置300A、300Bは、システム100においてそれぞれのスイッチ装置300A、300Bに特有な固定された抵抗器を含むことが理解されるだろう。スイッチ装置300A、300Bの部品は、標準的なコンセントカバーの裏に収まるくらい小さいか、単極双投スイッチ310のスイッチ構造に組み込まれていることが予想されるだろう。
【0042】
単極双投スイッチ310は、共通部312、第1位置314および第2位置316を含む。共通部312は、それぞれのスイッチ装置300A、300Bの入力部301A、301Bに接続されている。好ましくは、単極双投スイッチ310はモメンタリスイッチであり、単極双投スイッチ310が開放されたときに通常は第1位置314で閉じている。
図3に示すように、単極双投スイッチ310が第1(作動)位置314であるとき、それぞれのスイッチ装置300A、300Bにおける入力部301A、301Bと出力部302A、302Bの間の接続は短絡である。
【0043】
スイッチ装置300A、300Bのユーザが単極双投スイッチ310を押すとき、
図3の点線が示すように、単極双投スイッチ310は第2位置316に移動する。単極双投スイッチ310が第2位置316に移動するとき、可変抵抗器320(または固定された特有の抵抗器)は、それぞれのスイッチ装置300A、300Bの入力部301A、301Bと出力部302A、302Bの間に接続される。
【0044】
図4Aは、
図3のスイッチ装置300A、300Bの可変抵抗器320の第1実施形態のブロック図である。
図4Bは、
図3のスイッチ装置300A、300Bの可変抵抗器320の第2実施形態のブロック図である。
【0045】
図4Aの実施形態で示すとおり、可変抵抗器320は8回路のDIP(Dual In−line Package)スイッチ322および8種の計数値抵抗器R1〜R8を含む。DIPスイッチ322の各スイッチS1〜S8は直列で接続されており、各抵抗器R1〜R2は各スイッチS1〜S8すべてに接続されている。この構成により抵抗器R1〜R8が直列に接続されるための選択の幅が広がる。
【0046】
図4Bを参照すると、DIPスイッチ322のスイッチS1〜S8の入力部はお互い接続されており、各抵抗器R1〜R8は各スイッチS1〜S8の出力部に接続されている。さらに、各抵抗器R1〜R8の反対側端部とスイッチS1〜S8はお互い接続しているので、抵抗器が並列に接続されるための選択の幅が広がる。
【0047】
図4Aおよび
図4Bにて可変抵抗器320の二実施形態を示したが、可変抵抗器320は様々な部品を用いて構成されることが理解されよう。例えば、可変抵抗器320は、DIPスイッチ以外の既製品またはダイヤルを用いる。さらに、
図4Aおよび
図4Bの実施形態では、8回路のDIPスイッチとの抵抗器は256種類の組み合わせがあるが、当業者は、多くの抵抗器および多くのDIPスイッチにおける個々のスイッチを用いることで、256種以上の組み合わせが可能であるとわかるだろう。
【0048】
DIPスイッチ322は、各スイッチ装置300A、300Bに切替コードを提供する機能を有する。各スイッチ装置300A、300Bは異なる抵抗器を構成するので、各DIPスイッチ322のスイッチS1〜S8をオン(バイナリ「1」)またはオフ(バイナリ「0」)に設定することでコードを切り替える。各抵抗器R1〜R8およびDIPスイッチ322の関連スイッチS1〜S8の典型的な値を以下表1に示す。抵抗器の値は標準値ではなく、単一性のみで選択される。
【0050】
抵抗器の値R1〜R8は、ループの第1端部212にて測定された等しい電圧の幅を選択された定電流源240に提供するために選択される。
【0051】
しかし理論的には、ループの第1端部212にて測定された電圧は所定の抵抗器および電流に対して一定だが、抵抗器値の変動および定電流源の変動によりループ内の電圧は変動することが理解されよう。よって、中央制御装置200は該当する変動を計算にいれて、ループの第1端部212で測定される電圧範囲にしたがって、制御コードを電気機器制御装置400A、400Bに送信するよう構成されている。さらに、読み間違いを防ぐため、中央制御装置200は各連続電圧範囲間に中断を提供する構成である。例えば、各スイッチ装置300A、300Bはディスクリート電圧に関連する抵抗器の256の離散値を含む。256の離散値が48Vdcの両端にわたり均等に分配されたと仮定すると、例えば、256のステップ(または切替コード)では、電圧は一ステップ毎に0.1875Vdc増加する。よって、電圧は以下と等しい。
ステップ数×0.1875Vdc(+/−0.09Vdc)
【0052】
よって、第1電圧範囲は以下のようになる。
1×0.1875(+/−0.04)=0.0975Vdc〜0.2775Vdc
同様に、第2電圧範囲は以下のようになる。
2×0.1875(+/−0.09)=0.375(+/―0.09)=0.285Vdc〜0.465Vdc
よって、連続電圧(第1および第2)の差の範囲は以下のようになる。
0.285Vdc−0.2775=0.0075Vdc
【0053】
一実施例では、中央制御装置200は自動的に電圧範囲およびギャップ電圧範囲を設定する構成である。本実施例では、中央制御装置200はモバイルコンピューティングデバイスに搭載されたGUI(グラフィカルユーザインタフェース)を介して構成モードに設定される。スイッチ装置300A、300Bが作動するとき、中央制御装置200は、ループの第1端部212の電圧を測定し、自動的に作動したスイッチ装置300A、300Bに電圧範囲を割り当てる。さらに、中央制御装置200は、2つのスイッチ装置300A、300Bがループの第1端部212で同一または類似の電圧を誘導した場合は警告を発し、ユーザに切替コードの変更またはその他適切な調整をするよう促す。
【0054】
図4Aの可変抵抗器320で示すとおり、すべてのスイッチS1〜S8がオフまたはオープンポジション(またはバイナリ「0」)だった場合は、すべての抵抗器R1〜R8は回路に変わり、よって可変抵抗器320およびループの抵抗器の値は、1+2+4+8+16+32+64+128=255kohmsまたは最大抵抗値になる。
【0055】
一実施形態では、第1スイッチ装置300Aはバイナリ00000001(デシマル1)コードに設定されるので、R1はS1にショートさせられ、可変抵抗器320の値は、0+2+4+8+16+32+64+128=254kohmsとなる。同様に、第2スイッチ装置300Bはバイナリ00000010(デシマル2)コードに設定されるので、R2はS2にショートさせられ、可変抵抗器320の値は、1+0+4+8+16+32+64+128=253kohmsとなる。
【0056】
さらなる例としては、DIPスイッチ322が00001111の値に設定された場合は、R1はS1にショートさせられ、R2はS2にショートさせられ、R3はS3にショートさせられ、R4はS4にショートさせられる。よって、可変抵抗器320の値は0+0+0+0+16+32+64+128=240kohmsとなる。
【0057】
図5は本発明の実施形態における電気機器コントローラ400のブロック図である。電気機器コントローラ400は、電気機器500A、500Bの接続内部または電気機器500A、500Bの本体に収まるくらい小さいことが予想されるだろう。例えば、電気機器コントローラ400A、400Bは、照明引掛シーリングの引掛ローゼットの内側または照明引掛シーリング本体の内側に収まる。
【0058】
図5に示すように、電気機器コントローラ400は、マイクロプロセッサ410、電源装置420、継電器440および任意のDIPスイッチ430を含む。
【0059】
マイクロプロセッサ410は、中央制御装置200のマイクロプロセッサ210に類似している。マイクロプロセッサ410は、プロセッサ、発振器、RAM(Random Access Memory)、アナログ−デジタル変換コントローラ(A−D)、タイマー、コンパレータおよびROM(Read Only Memory)を含む単一の部品である。しかし、当業者は、マイクロプロセッサ410は別々の部品をそれぞれ接続すれば組み立てられるとわかるだろう。中央制御装置200と同様に、RAMおよび/またはROMはプロセッサに実行されるプログラムコード指示を含む。
【0060】
マイクロプロセッサ410は、中央制御装置200から制御コードを受信するシリアル入力412を含む。しかし、制御コードは、適切な有線またはZigbee(登録商標)等の無線の通信手段を用いて通信を行うことが理解されよう。さらに、マイクロプロセッサ410は、継電器440に接続するドライバ信号414および任意のDIPスイッチ430に接続された入力バス416を含む。
【0061】
一実施形態では、DIPスイッチ430は電気機器コントローラ400A、400Bの電気機器コントローラコードを設定する。しかし、電気機器コントローラコードは電気機器コントローラ400A、400Bのファームウェア/ソフトウェアとして内蔵されていることが理解されよう。DIPスイッチ430は個々のスイッチSW1〜SW8を含む8回路のDIPスイッチである。各スイッチSW1〜SW8の入力部は、マイクロプロセッサ410の入力バス416の各入力部および接地した各スイッチSW1〜SW8の出力部に接続されている。一実施形では、SW1は最も重要度が低い部分であり、SW8は最も重要が高い部分である。
【0062】
一実施形態では、スイッチSW1はオン(閉じる)に設定され、その他のスイッチSW2〜SW7はオフ(開ける)に設定されるので、電気機器コントローラコードは11111110(デシマル254)となる。同様に、スイッチS2がオンに設定され、その他のスイッチS1、S3〜S8がオフに設定された場合、電気機器コントローラコードは11111101(デシマル253)となる。
【0063】
一実施形態では、制御コードは識別コードを含む。本実施形態では、電気機器400A、400Bは、シリアル入力412に受信した識別コードと電気機器コントローラコードが等しいとき所定の機能を実行する。一実施形態において、識別コードは、マイクロプロセッサ410によってバッファに格納され、電気機器コントロールコードと比較されるシリアル信号である。
【0064】
マイクロプロセッサ410からのドライバ信号414は継電器440と接続して制御する。一実施形態において、識別コードが電気機器コントローラコードと等しいとき、継電器440は、電気機器500A、500Bのオンオフの切り替えをするために主電力供給部600Bのライブラインを制御する。
【0065】
しかし、一実施形態における電気機器コントローラ400A、400Bは主電力供給部600Aのオンオフの切り替えをするので、電気機器コントローラ400A、400Bは主電力供給部600Bにパルスを生じさせて、電気機器500A、500Bへの電力を変化させる構成であることが理解され、例えば制御コードを受信すると照明を暗くする。
【0066】
さらに、電気機器コントローラ400A、400Bは制御コードに基づいて追加機能を実行する構成である。一実施形態では、制御コードは、連続して送信される識別コードと機能コードを含む。識別コードは機能コードより前に送信される。識別コードが電気機器コントローラ400A、400Bに受信されたとき、電気機器コントローラ400A、400Bは識別コードと電気機器コントローラコードを比較する。識別コードと電気機器コントローラコードが等しい場合、電気機器コントローラ400A、400Bは、1つ以上の機能コードが所定時間内に送信されたかどうか、例えば識別コードが500msに送信されたかどうかを判定する。1つ以上の機能コードが受信された場合、電気機器コントローラ400A、400Bは機能コードに基づいて1つ以上の機能を実行する。
【0067】
一実施例において、機能コードは識別コードと同一であり、例えばファンを制御する。
この場合、ユーザは同一のスイッチ装置300A、300Bを連続して数回押すことでファンのスピードを変えることができる。例えば、ユーザはスイッチ装置300A、300Bを一度押すとファンがオンになり、所定時間内に二度押すとファンのスピードを変えることができる。
【0068】
しかし、一実施形態では、同一のスイッチ装置300A、300Bは所定時間内に作動するので、ファンのスピードを変えるまたは他の機能を実行するためには異なるスイッチ装置300A、300Bは所定時間内に作動することが理解されるだろう。例えば、第1スイッチ装置を第2スイッチ装置に続いて作動させると、第1スピードが作動する。第1スイッチ装置を第3スイッチ装置に続いて作動させると第2スピードが作動し、第1スイッチ装置を第4スイッチ装置に続いて作動させると第3スピードが作動する。
【0069】
他の例示的な実施例では、第1電気機器コントローラ400Aは、電熱線ヒーターの温度段階を制御する構成である。電気機器コントローラ400Aは電熱線ヒーターに例えばコンセントを介して接続されている。本実施形態では、2つのスイッチ装置300A、300Bが用いられる。第1スイッチ装置300Aは、作動するときにループ内に第1電圧を誘導し、ループの第1端部212にて測定される。第2スイッチ装置300Bは、作動するときにループ内に第2電圧を誘導し、ループの第1端部212にて測定される。中央制御装置200は、第1スイッチ装置300Aが作動するときに第1電圧に応じて、すべての電気機器コントローラ400A、400Bに第1制御コードを送信する構成である。さらに、中央制御装置200Aは、第2スイッチ装置300Bが作動するときに第2電圧に応じて、すべての電気機器コントローラ400A、400Bに第2制御コードを送信する構成である。
【0070】
第1制御コードは、所定時間内の第1機能コードに続いて識別コードを含み、第2制御コードは、所定時間内の第2機能コードに続いて識別コードを含む。それに応じて、電気機器コントローラ400Aは、識別コードが第1電気機器コントローラ400Aの電気機器コントローラコードと等しいかどうかを判定する。電気機器コントローラコードと識別コードが等しい場合、第1電気機器コントローラ400Aは、機能コードが所定時間内に送信されたかどうかを判定する。等しい場合は、第1機能コードに応じて、第1電気機器コントローラ400Aは電熱線ヒーターの温度段階を上げる構成であり、第2機能コードに応じて、第1電気機器コントローラ400Aは電熱線ヒーターの温度段階を下げる構成である。
【0071】
他の実施形態では、各電気機器コントローラ400A、400Bはさらに圧電ブザーまたはスピーカー等の電気音響装置(図示せず)を含み、電気機器コントローラ400A、400Bのマイクロプロセッサ410に接続されている。電気音響装置は、ユーザが必要とする電気機器コントローラ400A、400Bを追跡させることができる。電気機器コントローラ400A、400Bを追跡するには、中央制御装置200は、必要とする電気機器コントローラ400A、400Bの識別コードを送信し、続いて、必要とする電気機器コントローラ400A、400Bは電気音響装置が音を出すよう指示する機能コードを送信する構成である。例えば、中央制御装置200は、必要とする電気機器コントローラ400A、400Bの識別コードを送信し、続いて、必要とする電気機器コントローラ400A、400Bが電気音響装置が中央制御装置200とインターフェイスで接続された煙報知器に対してアラーム音を出すよう指示する機能コードを送信する構成である。
【0072】
一実施形態では、電源装置420は、マイクロプロセッサ410に電力を伝えるためにマイクロプロセッサ410に接続されたシリアル入力412から中央制御装置200に電力を引き出す寄生方法を利用する。例示的な実施形態では、寄生電圧はコンデンサCを充電し、電圧はツェナーダイオードZDによって調整される。ダイオードDは、シリアル入力412に侵入する逆電圧を防ぎ、シリアル入力412はマイクロプロセッサ410にも接続している。また、電気機器コントローラ400A、400Bはさらに、電気機器コントローラ400A、400Bに電力を供給するため主電力供給部600Aに接続された電源装置(図示せず)を含む。
【0073】
また他の実施形態では、中央制御装置200および/または電気機器コントローラ300A、300Bは、停電後に電力が復帰したとき、接続された電気機器500A、500Bのオンオフを切り替える構成である。例えば、中央制御装置200および/または電気機器コントローラ300A、300Bは非常灯として構成された電気機器をオンに切り替える構成である。他の実施例では、中央制御装置200および/または電気機器コントローラ300A、300Bは冷蔵庫、フリーザ、エアーコンディショナーが電力品質問題により電力供給が被害を受ける一定期間、または激しい雷雨の際は通電するのを防ぐ構成である。
【0074】
他の実施形態では、電気機器コントローラ300A、300Bは、リモートコントロールを用いて切り替られる。本実施形態では、電気機器コントローラ300A、300Bは無線受信機を含む。無線受信機からリモートコントロールで受信した信号にしたがって、電気機器コントローラ300A、300Bはそれぞれ電気機器500A、500Bを制御する。例えば、照明器具のオンまたはオフの切り替えをする。
【0075】
使用時は、
図1のブロック図のとおりに電気工事士がシステム100を接続する。中央制御装置200は建物の適切な位置に配置される。各スイッチ装置300A、300Bは直列に接続されてループを形成し、各ループの端部は中央制御装置200に接続されている。さらに、各スイッチ装置300A、300Bは特有な切替コードを有する。
【0076】
同様に、各電気機器コントローラ400A、400Bは特有な電気機器コントローラコードを有し、シリアル入力412A、412Bは中央制御装置200のシリアル出力216に接続される。また、シリアル入力412A、412Bはデイジーチェーン接続する。例えば、第1電気機器コントローラ400Aのシリアル入力412Aは、第2電気機器コントローラ400Bまたは回路内の他の電気機器コントローラのシリアル入力412Bに接続する。
【0077】
中央制御装置200は、次に各測定電圧と制御コードを関連づける構成である。制御コードは、すべての電気機器コントローラ400A、400Bに送信され、制御コードに基づいて電気機器500A、500Bを制御する。
【0078】
他の実施例では、中央制御装置200と各電気機器コントローラ400A、400Bの通信は双方向性である。これにより、中央制御装置200はすべての電気機器コントローラ400A、400Bのステータス情報を識別して、中央制御装置200のリモートコンピュータまたはスクリーン(図示せず)のグラフィカルユーザーインターフェースを介してユーザにステータス情報を提供する。
【0079】
中央制御装置200はまた、探知および近接機能等の第三者によって製造されたアプリケーションを動作させる構成である。中央制御装置200を動かす第三者によって製造されたファームウェアは、ユーザが第三者アプリケーションプロバイダから購入するプロダクトアクティベーションキーを含む。
【0080】
図6は本発明の実施形態における電気制御方法のフロー図である。ステップ610では、中央制御装置200は、ループの第1端部において1つ以上の電圧を測定し、そのループは直列に接続された1つ以上のスイッチ装置300A、300Bを含む。ステップ620では、中央制御装置200は、1つ以上の電圧に関連した制御コードを判定し、ステップ630では、中央制御装置200は、1つ以上の電気機器コントローラ400A、400Bは制御コードを送信する。ステップ640では、1つ以上の電気機器コントローラ400A、400Bは制御コードを受信する。最後に、ステップ650では、各電気機器コントローラ400A、400Bは、制御コードに基づいて電気機器コントローラ400A、400Bに接続された電気機器500A、500Bを制御する。
【0081】
他の実施例では、1つ以上の電気機器コントローラはさらに、第2ループに接続するための定電流源(CCS)を含むことで、実質的に
図1のループを延長することができる。
図7は、本発明の実施形態における電気機器コントローラ700の第2実施形態のブロック図である。
図1に示した実施形態と同様、第2ループは直列に接続された複数のスイッチ装置300C、300Dを含む。しかし、2つのスイッチ装置300C、300Dだけが直列に接続されているが、多くのスイッチ装置が接続されていることが理解されるだろう。
【0082】
電気機器コントローラ700は、
図5の電気機器コントローラ400に類似しており、マイクロプロセッサ710、電源装置720、継電器740および任意でマイクロプロセッサ710の入力バス716に接続されたDIPスイッチ730を含む。第2ループは第1端部702および第2端部704を含む。第2ループの第1端部702は、定電流源750およびマイクロプロセッサ718のA/Dコンバータ(ADC)718に接続されている。第2ループの第2端部704は地面706に接続されている。マイクロプロセッサ710は、第2ループの第1端部702で電圧を測定し、スイッチ装置300C、300Dに関連した測定された電圧に基づいてシリアル入力/出力712(または適切な接続)を介して中央制御装置200に信号を送信する。信号は中央制御装置200に送信され、中央制御装置200は、信号に基づいて各電気機器コントローラ400A、400Bに制御コードを出力する構成であり、よって、第2ループの第1端部702で測定された特有な電圧を構成する。
【0083】
まとめると、電気制御システムおよび方法は、いくつかの実施形態において、以下の利点を提供する。
(1)照明器具回路を配線するために必要なケーブルが短くなる。それは、稼働スイッチ配線または多条ケーブルを壁のくぼみに設置したり、または長いマルチコアケーブルの延長部を中心部に戻す必要がなくなるので、電気回路を設置しやすくなる。
(2)本質的に安全な単心ケーブルは各スイッチ装置に配線をとっているので、やはり、先行技術システムと比べて必要とされるケーブルが短い。さらに、複数のケーブルがあればスイッチとの接続は難しくない。
(3)照明器具回路を配線するために必要な時間が減る。それは、主電力はスイッチではなく、照明器具のみに配線をとっているためである
(4)ループは簡単なアナログ信号を用いる。
(5)スイッチ装置は、異なる電気機器または複数の電気機器を制御するよう簡単に再構成できる。
(6)スイッチ装置は本質的に安全である。
(7)システムは、照明器具等の単体の電気機器ならびに散水システム、冷却および暖房電気機器、ホームシアター、ムード照明等の複合体の電気機器まで制御できる構成である。
【0084】
本発明の様々な実施形態の上述の説明は、当業者に説明することを目的に提供される。
唯一の開示された実施形態として、発明を決定的にし、制限する意図ではない。前述のとおり、本発明の多数の代替および変動は、上記技術の当業者にとっては明白である。よって、いくつかの代替実施形態が具体的に論じられたが、他の実施形態は当業者にとって明白または比較的簡単に実施できる。よって、本特許明細書は、本明細書において論じられた本発明および発明の範囲内において本発明を記載する他の実施形態におけるすべての変更、修正、変動を包含する。