(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6481896
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
A01D 41/12 20060101AFI20190304BHJP
A01D 67/00 20060101ALI20190304BHJP
A01F 12/46 20060101ALI20190304BHJP
A01F 12/60 20060101ALI20190304BHJP
【FI】
A01D41/12 N
A01D67/00 C
A01F12/46
A01F12/60
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-82967(P2016-82967)
(22)【出願日】2016年4月18日
(65)【公開番号】特開2017-192309(P2017-192309A)
(43)【公開日】2017年10月26日
【審査請求日】2018年5月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】特許業務法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 賢一朗
(72)【発明者】
【氏名】宮本 章史
(72)【発明者】
【氏名】上加 郁朗
(72)【発明者】
【氏名】水島 淳
【審査官】
中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−269160(JP,A)
【文献】
特開2007−186049(JP,A)
【文献】
特開2016−049095(JP,A)
【文献】
実開昭56−117645(JP,U)
【文献】
特開2012−152117(JP,A)
【文献】
実開昭48−100711(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0157745(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 41/00 − 41/16
A01D 67/00 − 69/12
A01F 12/46
A01F 12/60
B60K 15/00 − 15/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グレンタンク(7)の下側に燃料タンク(9)を設け、グレンタンク(7)の後側には該グレンタンク(7)内の穀粒を排出する排出オーガ(8)に備えられた上下方向の軸心回りに回動自在な縦オーガ(8A)を設け、前記グレンタンク(7)の後部に配置された上下方向の支軸(7A)に前記縦オーガ(8A)の側面を覆うカバー(10)を開閉自在に設けたコンバインにおいて、
前記燃料タンク(9)への給油時に燃料容器を載置する載置部材(26)は、前記燃料容器を載置する載置部(26A)と、該載置部(26A)を支持する支持部(26B)を有し、該支持部(26B)を前記載置部(26A)の一側から他側を超えて延在させて形成し、
前記燃料タンク(9)に燃料を給油する場合は、前記縦オーガ(8A)を回動させるモータを固定したブラケット(22)の一対の脚部(22B)に形成された開口部(22D)に前記支持部(26B)を挿通して、前記載置部(26A)を略水平に支持し、
前記燃料タンク(9)に燃料を給油しない場合には、前記カバー(10)の内側に有した内壁(30)に前記載置部(26A)を係止すると共に、前記カバー(10)と内壁(30)の間の空間(S)に前記支持部(26B)を収納する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記内壁(30)の上下方向の長さを、前記載置部(26A)から延在する支持部(26B)の長さよりも長く形成した請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記内壁(30)の上端部に第1係止部(31)と第2係止部(32)を設け、該第1係止部(31)と第2係止部(32)の間に前記載置部(26A)を嵌挿する構成とした請求項1又は2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記支持部(26B)は、縦断面視において上下方向に長辺を有する角パイプで形成した請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料容器から燃料タンクに燃料を給油する場合に燃料容器を載置する載置部材を備えたコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料容器から燃料タンクに燃料を給油する場合に燃料容器を載置する載置部材を燃料タンクの給油口の近傍に設ける技術が知られている。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007―269160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術においては、燃料容器を載置する載置部材がグレンタンクの後側の排出オーガの下部の近傍に設けられているので、排出オーガの下部周辺に多数の部品が密集して設けられ、機体内に吸い込まれた粉塵等の外部への排出が困難となり、排出オーガ等の駆動部に粉塵等が堆積して排出オーガ等の作不良が発生する恐れがあった。
【0005】
そこで、本発明の主たる課題は、燃料容器から燃料タンクに燃料を給油する場合は、排出オーガの下部の近傍部位に燃料容器を載置する載置部材を装着し、燃料容器から燃料タンクへの燃料の給油が終了した場合には、排出オーガの下部の近傍部位から載置部材を取外し、揚穀用の縦オーガの側面を覆うカバーの内壁に載置部材を係止させて収納し、排出オーガの下部周辺の隙間を大きくして機体内に吸い込まれた粉塵等を外部に効率よく排出できるコンバインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、グレンタンク(7)の下側に燃料タンク(9)を設け、グレンタンク(7)の後側には該グレンタンク(7)内の穀粒を排出する排出オーガ(8)に備えられた上下方向の軸心回りに回動自在な縦オーガ(8A)を設け、前記グレンタンク(7)の後部に配置された上下方向の支軸(7A)に前記縦オーガ(8A)の側面を覆うカバー(10)を開閉自在に設けたコンバインにおいて、
前記燃料タンク(9)への給油時に燃料容器を載置する載置部材(26)は、前記燃料容器を載置する載置部(26A)と、該載置部(26A)を支持する支持部(26B)を有し、該支持部(26B)を前記載置部(26A)の一側から他側を超えて延在させて形成し、前記燃料タンク(9)に燃料を給油する場合は、前記縦オーガ(8A)を回動させるモータを固定したブラケット(22)の一対の脚部(22B)に形成された開口部(22D)に前記支持部(26B)を挿通して、前記載置部(26A)を略水平に支持し、前記燃料タンク(9)に燃料を給油しない場合には、前記カバー(10)の内側に有した内壁(30)に前記載置部(26A)を係止すると共に、前記カバー(10)と内壁(30)の間の空間(S)に前記支持部(26B)を収納する構成としたことを特徴とするコンバインである。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記内壁(30)の上下方向の長さを、前記載置部(26A)から延在する支持部(26B)の長さよりも長く形成した請求項1記載のコンバインである。
【0008】
請求項3記載の発明は、前記内壁(30)の上端部に第1係止部(31)と第2係止部(32)を設け、該第1係止部(31)と第2係止部(32)の間に前記載置部(26A)を嵌挿する構成とした請求項1又は2記載のコンバインである。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記支持部(26B)は、縦断面視において上下方向に長辺を有する角パイプで形成した請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバインである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、燃料タンク(9)への給油時に燃料容器を載置する載置部材(26)は、燃料容器を載置する載置部(26A)と、載置部(26A)を支持する支持部(26B)を有し、支持部(26B)を載置部(26A)の一側から他側を超えて延在させて形成し、燃料タンク(9)に燃料を給油する場合は、縦オーガ(8A)を回動させるモータを固定したブラケット(22)の一対の脚部(22B)に形成された開口部(22D)に支持部(26B)を挿通して、載置部(26A)を略水平に支持し、燃料タンク(9)に燃料を給油しない場合には、カバー(10)の内側に有した内壁(30)に載置部(26A)を係止すると共に、カバー(10)と内壁(30)の間の空間(S)に支持部(26B)を収納する構成としたので、グレンタンク(7)の後側に設けられた縦オーガ(8A)の下部周辺の隙間を大きくすることができ、カバー(10)の内側に吸い込まれた粉塵等を外部に効率よく排出でき、縦オーガ(8A)の回動不良等の作動不良を防止することができる。また、カバー(10)の内側の空間(S)を有効に活用することができる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、内壁(30)の上下方向の長さを、載置部(26A)から延在する支持部(26B)の長さよりも長く形成したので、作業者が誤って支持部(26B)に接触して載置部材(26)が脱落するのを防止することができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明による効果に加えて、内壁(30)の上端部に第1係止部(31)と第2係止部(32)を設け、第1係止部(31)と第2係止部(32)の間に載置部(26A)を嵌挿する構成としたので、載置部材(26)を内壁(30)に容易に係止でき、カバー(10)の開閉時に、載置部材(26)の脱落を防止することができる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、支持部(26B)は、縦断面視において上下方向に長辺を有する角パイプで形成したので、載置部材(26)の載置部(26A)の変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】カバーを開き載置部材を装着したコンバインの平面図である。
【
図4】カバーを開き載置部材を装着したコンバインの背面図である。
【
図5】
図1の燃料タンクの周辺部を拡大した平面図である。
【
図6】
図2の燃料タンクの周辺部を拡大した平面図である。
【
図7】
図3の燃料タンクの周辺部を拡大した背面図である。
【
図8】
図4の燃料タンクの周辺部を拡大した背面図である。
【
図9】縦オーガの駆動モータを装着するブラケットに載置部材を装着した(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は右側面図である。
【
図10】グレンタンクの(a)は平面図、(b)は左側面図である。
【
図12】グレンタンクの天板に設けられた点検窓の(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図である。
【
図13】横オーガの排出部の(a)は断面側面図、(b)は底面図、(c)は断面正面図である。
【
図14】他の横オーガの排出部の(a)は断面側面図、(b)は底面図、(c)は断面正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明について図面を参照しつつ説明する。なお、理解を容易にするために、操縦者から見て、前方を前側、後方を後側、右手側を右側、左手側を左側として便宜的に方向を示して説明する。
【0016】
図1〜4に示すように、コンバインは、機体フレーム1の下側に土壌面を走行する左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の前側に圃場の穀稈を収穫する刈取装置3が設けられ、刈取装置3の後側の左側に刈取装置3で収穫された穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置4が設けられている。また、刈取装置3の後側の右側に操縦者が搭乗する操縦部5が設けられ、操縦部5の操縦席の下側にエンジンを搭載するエンジンルーム6が設けられ、操縦部5の後側に脱穀装置4で脱穀・選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク7が設けられ、グレンタンク7に貯留された穀粒は、グレンタンク7の下部に連通された排出オーガ8によって外部に排出される。なお、排出オーガ8は、グレンタンク7の後側に設けられた上下方向に延在する縦オーガ8Aと脱穀装置3の上側に設けられた前後方向に延在する横オーガ8Bから構成されている。
【0017】
グレンタンク7の下部には、底部に配置した搬送螺旋に向けて傾斜する傾斜面が形成され、この傾斜面における後部の下側にはエンジンに供給する軽油を貯留する燃料タンク9が設けられ、縦オーガ8Aの上部を除く部位は、カバー10により覆われている。なお、カバー10は、グレンタンク7の後部の右端に設けられた上下方向の支軸7Aを中心として開閉可能に支持されている。
【0018】
図5〜8に示すように、縦オーガ8Aの下部の後側には、縦オーガ8Aの下部の外周部に固定されたギヤ20を回動させる駆動モータ(図示省略)を装着するブラケット22が設けられている。また、燃料タンク9の給油口に連結された給油パイプ24は、平面視において給油口からグレンタンク7の後部に沿って右側に延在して縦オーガ8Aの前側に至り、その後に縦オーガ8Aの外周部を迂回して、給油パイプ24のキャップ24Aは縦オーガ8Aの略右側部に配置され、背面視においては給油口からグレンタンク7の後部に沿って右上側に延在して、給油パイプ24のキャップ24Aは縦オーガ8Aのギヤ20の上側の略右側部に配置されている。
【0019】
図6,8に示すように、燃料タンク9に軽油を給油する場合は、カバー10を支軸7Aを中心として反時計方向に回転させてカバー10を開放状態にし、次に、載置部材26をブラケット22に装着し、次に、軽油が入った燃料容器を載置部材26に載上して燃料容器と給油パイプ24をホース等で連通して給油を行う。
【0020】
図9に示すように、ブラケット22は、ギヤ20を回動させる駆動モータ(図示省略)を装着する板状の上板22Aと、この上板22Aの下面から下側に向かって延在する左右一対の脚部22Bから構成され、上板22Aの前部には、駆動モータの下部を緩嵌する開口部22Cが形成され、左右一対の脚部22Bには、それぞれ後述する燃料容器を載上する載置部材26の支持部26Bを挿通させる上下方向に長辺を有する略長方形の開口部22Dが形成されている。
【0021】
左側の脚部22Bは、開口部22Cに臨む前端部から左側に向かって延在して上板22Aの左部に至り、その後に後側に向かって湾曲して後側に向かって延在して上板22Aの左後端に至っている。また、右側の脚部22Bは、上板22Aの右前端に臨む前端部から後側に向かって延在して、開口部22Cの右側に位置する部位において左後側に向かって湾曲して左後側に向かって延在して上板22Aの後端に至っている。
【0022】
載置部材26は、燃料容器を載上する板状の載置部26Aと載置部26Aの下面に固定された角パイプ状の支持部26Bから構成されている。なお、支持部26Bは、載置部26Aの左端を超えて左側に延出して形成され、縦断面視において上下方向に長辺を有する略長方形に形成されている。これにより、載置部材26をブラケット22に装着する場合には、載置部材26の支持部26Bをブラケット22の左右一対の脚部22Bに形成された開口部22Dに挿通すればよく、載置部材26をブラケット22に容易に装着することができる。また、載置部26Aの下面の右端から左端に支持部26Bが設けられていることから、約20kgの燃料容器を載置部26Aに載上しても載置部26Aに変形が生じるのを防止することができる。
【0023】
図7,8に示すように、燃料タンク9への軽油の給油が終了した場合は、載置部材26をブラケット22から取外して、カバー10の内壁30に係止し、次に、カバー10を支軸7Aを中心として平面視で時計方向に回転させてカバー10を収納状態にする。
【0024】
図6に示すように、カバー10の内側には、載置部材26を係止する内壁30が設けられている。カバー10は、開放状態において支軸7Aに支持される左端部から右側に向かって延在する第1カバー10Aと、第1カバー10Aの右端部で後側に向かって湾曲して後側に向かって延在する第2カバー10Bから、平面視でL字型に形成されている。また、内壁30は、開放状態において第1カバー10Aの内面の左部に固定された左端部から右後側に向かって延在して第2カバー10Bに至り、その後に後側に向かって湾曲して第2カバー10Bに沿って後側に延在して形成されている。これにより、カバー10の第1カバー10Aと内壁30の間には、横断面視において略三角形形状の空間Sが形成される。
【0025】
図7,8に示すように、内壁30の上面には、開放状態において内壁30の上面の前端に形成された第1係止部31と、内壁30の上面に第1係止部31から後側に所定の間隔を隔てて第2係止部32が形成されている。なお、第1係止部31と第2係止部32の間隔は、載置部材26の載置部26Aの厚みよりも若干大きく形成されている。これにより、載置部材26の載置部26Aを内壁30の第1係止部31と第2係止部32の間に緩嵌して(または挟んで)、載置部材26の載置部26Aの側部を内壁30の上面に係止し、載置部材26の支持部26Bをカバー10の第1カバー10Aと内壁30の間の空間S内に収納することができ、燃料タンク9への給油後には、載置部材26をカバー10に容易に収納することができる。また、内壁30の前後方向の長さは、載置部材26の載置部26Aから延出する支持部26Bの長さよりも長く形成されており、作業者が誤って支持部26Bに触れることのよる載置部材26の脱落を防止している。
【0026】
<グレンタンクの点検蓋>
次に、グレンタンク7の上壁40Aに設けられた点検蓋41について説明する。
図10,11に示すように、点検蓋41の右端部は、前後方向に所定の間隔を隔てて設けられた蝶番42を介して上壁40Aに開閉自在に取付けられ、点検蓋41の左部には、開閉用の取手43が設けられている。取手43は、縦断面視において略コの字形状に形成されており、取手43の延出部43Aの前部の幅は延出部43Aの後部の幅よりも広く形成されている。これにより、操縦者が、操縦部5からグレンタンク7内の穀粒の状態を確認する場合に点検蓋41を容易に開閉することができ、また、走行時に発生する振動等によって点検蓋41が開いて上壁40Aと点検蓋41の隙間から穀粒が漏れ出すのを防止することができる。なお、点検蓋41の略中央部にはグレンタンク7内を視認できる点検窓44が設けられ、グレンタンク7の前壁40Bの上部にも点検窓45が設けられている。
【0027】
また、
図12に示すように、点検蓋41の下面にシール材46を設けることができる。これにより、走行時に発生する振動等による点検蓋41の開きを防止して、上壁40Aと点検蓋41の隙間から穀粒の漏れ出しを防止することができる。また、点検蓋41の下面の右後側部と後部にそれぞれ下面から下側に向かって延在する摩耗防止板47,48を設けることができる。これにより、揚穀筒4Aからグレンタンク7に搬送されてくる穀粒の衝突によるグレンタンク7の内周面の摩耗を防止することができる。
【0028】
<排出部のガイド>
次に、排出オーガ8の横オーガ8Bの排出部50に設けられたガイド51について説明する。なお、ガイド51は、作業者が横オーガ8Bの排出部50の排出口50Aから手を挿入して横オーガ8Bの内部に設けられた搬送螺旋56との接触を防止する。
【0029】
図13に示すように、ガイド51は、排出部50の左壁に設けられた左ガイド52と、排出部50の右壁に設けられた右ガイド53と、排出部50の後壁に設けられた穀粒の滞留を測定するセンサ55の上側に設けられた後ガイド54から構成されている。
【0030】
左ガイド52は、丸鋼を逆V字形状に折曲げて形成しており、排出部50の左壁に逆V字形状の頂部を固定し、頂部の両端部に形成された脚部を排出部50の右下側に向かって延在させている。右ガイド53は、丸鋼を逆V字形状に折曲げて形成しており、排出部50の右壁に逆V字形状の頂部を固定し、頂部の両端部に形成された脚部を排出部50の左下側に向かって延在させている。後ガイド54は、丸鋼を逆V字形状に折曲げて形成しており、排出部50の後壁に逆V字形状の頂部を固定し、頂部の両端部に形成された脚部を排出部50の前下側に向かって延在させている。
【0031】
左ガイド52と右ガイド53は、横オーガ8Bの軸心視において左右対称に設けられ、後ガイド54の左脚部は、左ガイド52の後脚部よりも下側に設けられ、後ガイド54の右脚部は、右ガイド52の後脚部よりも下側に設けられている。これにより、作業者が排出部50の排出口50Aから手を挿入するのを防止することができ、排出部50から排出される穀粒との衝突を少なくすることができる。
【0032】
次に、排出オーガ8の横オーガ8Bの排出部50に設けられた他のガイド51について説明する。
図14に示すように、ガイド51は、排出部50の左壁に設けられた左ガイド52と、排出部50の右壁に設けられた右ガイド53と、排出部50の後壁に設けられた穀粒の滞留を測定するセンサ55の上側に設けられた後ガイド54Aから構成されている。
【0033】
左ガイド52は、丸鋼を逆V字形状に折曲げて形成しており、排出部50の左壁に逆V字形状の頂部を固定し、頂部の両端部に形成された脚部を排出部50の右下側に向かって延在させている。右ガイド53は、丸鋼を逆V字形状に折曲げて形成しており、排出部50の右壁に逆V字形状の頂部を固定し、頂部の両端部に形成された脚部を排出部50の左下側に向かって延在させている。後ガイド54Aは、平鋼を逆L字形状に折曲げて形成しており、排出部50の後壁に逆L字形状の垂直部を固定し、垂直部の下部に形成された傾斜部を排出部50の前下側に向かって延在させている。なお、後ガイド54Aの左右方向の幅は、排出部50の左右方向の幅と略同一幅に形成されている。
【0034】
左ガイド52と右ガイド53は、横オーガ8Bの軸心視において左右対称に設けられ、後ガイド54Aの傾斜部の下端は、左ガイド52と右ガイド53の脚部の下端と略同一高さに設けられ、後ガイド54Aの傾斜部の下端は、排出部50の後壁と、左ガイド52と右ガイド53の後脚部の下端の略中心部に設けられている。これにより、作業者が排出部50の排出口50Aから手を挿入するのを防止することができる。
【符号の説明】
【0035】
7 グレンタンク
7A 支軸
8 排出オーガ
8A 縦オーガ
9 燃料タンク
10 カバー
22 ブラケット
22B 脚部
22D 開口部
26 載置部材
26A 載置部
26B 支持部
30 内壁
31 第1係止部
32 第2係止部
S 空間