(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に
図1を参照して、本発明の実施形態が適用される給油装置の一例を説明する。
図1において、全体を符号100で示す給油装置はハウジング11を有し、ハウジング11内の給油管12は、貯油タンク13に接続されている。給油管12には、モータ14で駆動されるポンプ15と、流量パルス発信器16を有する流量計17が介装されている。
給油管12に接続された給油ホース19の先端には、給油ノズル20が設けられている。給油ノズル20はノズル掛け21に係止され、ノズル掛け21にはノズルスイッチ22が設けられている。
【0017】
ハウジング11には、器差調整スイッチ23と、報知器24と、表示装置25と、給油制御装置18とが設けられている。そして、給油制御装置18の一部が器差調整手段を構成している。器差調整スイッチ23は、給油モードと、器差調整モードとを切り替える機能を有しており、器差調整モードに入る時に操作する必要があるスイッチである。
表示装置25は、流量計17の計測値に給油制御装置18の一部である器差調整装置に記憶された器差調整値を乗じて給油量を表示する機能を有している。
図1では報知器24と表示装置25とは別体であるが、報知器24を表示装置25に設けても良い。
【0018】
図1の例では検査用流量計26が設けられており、検査用流量計26による計測値が流量の真値となる。
図1の例においては、検査用流量計26は底が漏斗状をした器差桝27で構成されており、液面計28を備えている。器差桝27の下端は、開閉弁29及び流出管30を介して貯油タンク13に接続されている。一方、器差桝27の上部は、エアー管31を経由して貯油タンク13に接続されている。
図1では明示されていないが、検査用流量計26は、流出管30、エアー管31から取り外し可能であり、器差をチェックする(点検、検定を行う)際には検査用流量計26が取り付けられ、器差をチェックしない(点検、検定を行わない)場合には検査用流量計26は流出管30、エアー管31から取り外されている。
【0019】
図1では明示されていないが、器差調整スイッチ23は給油制御装置18の基板8に設けられており、蓋7(
図6、
図7:
図1では図示せず)により覆われている。
図2以下を参照して、第1〜第3実施形態の各々における封印等を説明する。
第1〜第3実施形態において、被検出部10−1はICチップ1−1(或いはICタグ)とアンテナ2−1、被検出部10−2はICチップ1−2(或いはICタグ)とアンテナ2−2、被検出部10−3はICチップ1−3(或いはICタグ)であり、ICチップ1−1、1−2、1−3には例えば流量計17の個体番号が記録されている。ただし、流量計17の個体番号以外の情報(例えば最新の器差値)を記録することも可能である。
【0020】
先ず
図2、
図3を参照して、第1実施形態を説明する。
図2、
図3において、被検出部10−1を構成するICチップ1−1とそのアンテナ2−1は共に樹脂で被覆されている(樹脂封印部として構成されている)。
図2、
図3では明確には示されていないが、樹脂封印部により、器差調整スイッチ23の蓋7(
図6、
図7:
図1〜
図3では図示せず)が封印されている。
樹脂により被覆(樹脂封印)される領域の全域に亘って、ICチップ1−1或いはそのアンテナ2−1が延在している。そして、ICチップ1−1を被覆しているICチップ側樹脂封印部10−1Aに連続して、サークル上のアンテナ2−1を被覆するアンテナ側樹脂封印部10−1Bが配置されている。ここで、
図2で示す様にアンテナ側樹脂封印部10−1Bは円形形状を有している。
【0021】
図3において、円形形状のアンテナ側樹脂封印部10−1Bには貫通孔10−1BAが設けられており、この貫通孔10−1BAに可撓性部材であるワイヤ3−1が貫通している。
ICチップ用のアンテナ2−1は、
図2及び
図3の点線で示す様に、アンテナ側樹脂封印部10−1B内において貫通孔10−1BAを避ける様に配置されている。
ワイヤ3−1の先端側(
図2で下方側)では、複数(
図2では2本)のワイヤが絡み合って簡単に解けない様になっている。また
図2では明示されていないが、ワイヤ3−1の根本側(
図2で上方側)においても、複数(
図2では2本)のワイヤは器差調整スイッチ23(
図1)を被覆する蓋(
図2、
図3では図示せず)近傍の位置において、簡単には解けない様に絡まっている。そのため、アンテナ側樹脂封印部10−1B(被検出部10−1)は、ワイヤ3−1を切断しない限り、給油装置100側から容易に外すことは出来ない。
【0022】
被覆、封印の為の樹脂としては、PBT、PPS、エポキシ、塩ビ、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンエチルアクリレート、エチレン酢酸ビニル共重合体等を採用することが出来る。
その中で、PBT、PPS、エポキシ、塩ビ、ナイロンは、強度、耐熱温度、電気特性に優れているので好適である。
【0023】
第1実施形態において、
図2、
図3に示す様にICチップ1−1が樹脂封印されているので、外部からICチップ1−1(被検出部10−1)の情報を目視等により読み取ることは出来ないが、ICチップリーダーを用いてICチップ1−1の情報を読み取ることは出来る。
一方、ICチップ1−1は樹脂封印されているので、ICチップ1−1に新たな情報を書き込むことは困難である。そのため、ICチップ1−1内の情報が不正に書き換えられることが防止される(改竄防止される。)
ここで、不正目的で樹脂封印部(アンテナ側樹脂封印部10−1B)をカットすれば、樹脂内部のアンテナ2−1が必ず切断されるので、ICチップ1−1内の情報はリーダーで読むことが出来なくなる。
図示の実施形態において、ICチップの情報を読み取るICリーダーは、市販のリーダーを適宜改造して使用する。そのため、市販のICリーダーで樹脂封印されたICチップの情報を読み取ることは出来ない。
【0024】
給油装置100の流量計17(
図1)は、出荷時検定(初回検定)後、7年毎に流量検定を行い、流量計17の器差が所定範囲内(例えば±0.5%以内)であるか否か、或いは器差値の変動が所定範囲内であるか否かを確認する。それに加えて、出荷から2〜6年は毎年の点検で、器差の確認を行う。
上記検定や点検で器差値が変動していることが確認され、器差調整が必要な場合には、蓋7(
図6、
図7参照)の封印を外し、器差調整スイッチ23(
図1)を操作して器差調整モードにして、器差調整を行う。
【0025】
図2、
図3の第1実施形態において器差調整スイッチ23(
図1)を作動して器差調整を行った場合には、樹脂封印部10−1A、10−1Bと共にICチップ1−1(及びそのアンテナ2−1)を廃棄する。そして、新しいICチップ1−1(廃棄されたICチップと同一のデータ、例えば流量計番号等を記録している)に付け替える(新しいICチップ1−1、アンテナ2−1も樹脂封印されている)。
また、樹脂封印部10−1が破損していれば、器差値を改竄するために蓋(7)を開けて器差調整手段を操作した恐れがあると判断される。その場合には、器差値改竄に対する処理を行い、その後、被検出部10−1全体を交換すれば良い。
【0026】
第1実施形態によれば、流量計17と対応する被検出部10−1(流量計17の個体番号を記録したICチップ1−1)を樹脂封印しているので、樹脂封印部10−1A、10−1Bが破損されているか否かを判断することにより、器差値改竄の可能性を瞬時に判断することが出来る。
そして、外部から被検出部10−1の情報を確認することが出来ず、被検出部10−1に記録されている情報(例えば前記流量計17の個体番号)が漏洩する危険性を抑制することが出来る。一方、正規の作業者であれば、所定のICリーダーによりICチップ1−1に記録されている情報を読むことが出来る。
また、被検出部10−1(流量計の個体番号を記録したICチップ1−1)を樹脂封印しているので、被検出部10−1に記録されている情報を外部から不正に書き換える或いは改竄することが防止される。
したがって、被検出部10−1に記録されている情報(例えば、前記流量計17の個体番号)の不正利用が防止され、給油装置100に関する情報が正当に且つ安全に適用され、新たな価値を付与することが可能となる。
【0027】
また、第1実施形態によれば、被検出部10−1のアンテナ2−1が樹脂封印されている領域10−1B(アンテナ側樹脂封印部)の全域に亘って延在しており、器差スイッチ23を覆う蓋7(
図6、
図7参照)が樹脂封印されている。そのため、被検出部10−1のICチップ1−1に記録されている情報(例えば、前記流量計17の個体番号)を不正に読み取ろうとしても、或いは、外部から不正に書き換える(改竄する)ためには蓋7の樹脂封印を破らなければならない。第1実施形態では、樹脂封印された部分10−1A(ICチップ側樹脂封印部)、10−1B(アンテナ側樹脂封印部)を破る(切断する)と、必ずアンテナ2−1が切断されるので、ICチップ1−1内の情報はICリーダーでも読むことが出来なくなり、改竄も不可能になる。
【0028】
第1実施形態では、樹脂封印部が破損、切断されている場合には、ICチップを交換することになる。それに対して、可能な限りICチップを交換せずに再利用したいという要請も存在する。第2実施形態では、その様な要請に応えるものであり、ICチップを交換せずに再利用することが出来る。
以下、
図4、
図5を参照して、第2実施形態を説明する。
出荷時(初回検定時)の状態を示す
図4において、樹脂で被覆される領域(樹脂封印部として構成されている領域)は、内部にICチップ1−2及びそのアンテナ2−2が延在する被検出部樹脂封印部10−2Aと、内部にICチップ1−2及びそのアンテナ2−2の何れも延在しない円形形状(
図4(A)参照)の円形樹脂封印部10−2Bで構成され、円形樹脂封印部10−2Bは被検出部樹脂封印部10−2Aに連続して構成されている。
被検出部樹脂封印部10−2Aにおける円形樹脂封印部10−2Bと反対側の側面(
図4(A)で左側の側面)には、U字状のワイヤ取付部4αが一体的に形成されている。
明確には図示されていないが、円形樹脂封印部10−2Bにより、器差調整スイッチ23の蓋7(
図6、
図7参照:
図1、
図4、
図5では図示せず)が封印されている。
【0029】
図4の第2実施形態では、被検出部10−2のICチップ1−2及びそのアンテナ2−2は、樹脂封印されている被検出部樹脂封印部10−2Aのみに存在しており、円形樹脂封印部10−2B内には延在しない。
そして被検出部樹脂封印部10−2A(被検出部10−2が延在している領域)と円形樹脂封印部10−2B(被検出部10−2が延在していない領域)とは、切断して分離することが可能である。
【0030】
図4(B)において、円形樹脂封印部10−2Bには貫通口10−2BAが設けられており、この貫通孔10−2BAに可撓性部材であるワイヤ3−2が貫通している。
ワイヤ3−2の先端側(
図4(A)で下方側)においては複数(
図4(A)では2本)のワイヤが絡み合って簡単に解けない様になっている。そしてワイヤ3−2の根本側(
図4(A)で上方側)においては、
図4では明示されていないが、当該複数(
図4(A)では2本)のワイヤは器差調整スイッチ23(
図1)を被覆する蓋(
図4、
図5では図示せず)近傍において、簡単に解けない様に絡みあっている。そのため、円形樹脂封印部10−2B(被検出部10−2)は、ワイヤ3−2を切断しない限り、給油装置100側から簡単に外すことは出来ない。
【0031】
図4、
図5では明示しないが、円形樹脂封印部10−2Bにより、器差調整スイッチ23の蓋7(
図6、
図7参照)が封印されているので、器差値を改竄する際には円形樹脂封印部10−2Bを破って蓋7を開ける必要がある。従って、円形樹脂封印部10−2Bに異常がなければ、蓋7は開けられておらず、器差スイッチ23が作動することもない。
図4の状態で器差調整スイッチ23(
図1)を作動して器差値を改竄するためには、蓋7(
図6、
図7参照)を覆う樹脂封印部10−2Bを破損、切断する必要がある。そのため、樹脂封印部10−2Bが破損、切断されているか否かにより、器差値改竄の可能性を瞬時に判断することが出来る。
【0032】
検定時においては、ICチップ1−2を廃棄、交換する必要はないので、(再利用可能な)ICチップ1−2を再利用する。
ICチップ(ICタグ)を再利用するには、ICチップ1−2及びそのアンテナ2−2が樹脂封印された被検出部樹脂封印部10−2Aを円形樹脂封印部10−2Bから切り離す。
図4(A)の点線LCは当該切断線を示している。
【0033】
その後、
図5で示す様に、ICチップ1−2(及びアンテナ2−2)が樹脂封印された被検出部樹脂封印部10−2AのU字状のワイヤ取付部4αの内側開口にワイヤ3−2を通すと共に、ワイヤ3−2(
図4、
図5では2本のワイヤ)の端部5E1、5E2を絡み合わせて、容易に解けない様にする。
図5の状態においては、円形樹脂封印部10−2Bは、ワイヤ3−2からICチップ1−2が外れてしまうのを防止する機能を奏する。
そして
図5で示す状態で、ICチップ1−2を再利用する。
【0034】
図5の状態においても、円形樹脂封印部10−2Bにより、器差調整スイッチ23の蓋7(
図6、
図7参照)が封印されている。そのため、
図5の状態で、器差値を改竄する場合も、円形樹脂封印部10−2Bを破って蓋7を開ける必要がある。
すなわち、
図5で示す状態においても、円形樹脂封印部10−2Bが破損、切断されているか否かを判断することにより、器差値改竄の可能性の有無を瞬時に判断することが出来る。
【0035】
第2実施形態によれば、被検出部10−2のアンテナ2−2は樹脂封印されている領域10−2A(被検出部樹脂封印部)にのみ延在しており、樹脂封印されている領域は、被検出部10−2(ICチップ1−2、アンテナ2−2)が延在している領域10−2A(被検出部樹脂封印部)と被検出部10−2(ICチップ1−2、アンテナ2−2)が延在していない領域10−2B(円形樹脂封印部)とが切断可能である。そのため、被検出部10−2が延在している被検出部樹脂封印部10−2Aと被検出部10−2が延在していない円形樹脂封印部10−2Bとを切断して(切り離して)、被検出部10−2が延在している被検出部樹脂封印部10−2A及び包含されるICチップ1−2を再利用することが可能である。
【0036】
また、被検出部10−2が延在している被検出部樹脂封印部10−2Aと被検出部10−2が延在していない円形樹脂封印部10−2Bとを切断して(切り離して)
図5で示す状態にした後において、ワイヤ3−2が切断されていれば、ICチップが外されて、ICチップに記録された情報が漏洩するか、或いは、改竄の恐れがあると判断することが出来る。
図4、
図5の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、
図2、
図3の第1実施形態と同様である。
【0037】
図2〜
図5の第1、第2実施形態では、被検出部及び樹脂封印部は、基盤とは別体に構成されている。それに対して、
図6、
図7の第3実施形態では、被検出部及び樹脂封印部は、基盤8と一体化している。
以下、
図6、
図7を参照して、第3実施形態を説明する。
図6は出荷時(初回検定時)の状態を示しており、ICチップ1−3を有する被検出部10−3は樹脂封印されて、被検出部樹脂封印部10−3Aを構成している。
被検出部樹脂封印部10−3Aは可撓性部材であるワイヤ3−3を介して器差調整スイッチ23を覆う蓋7と接続されている。
【0038】
図6において、被検出部樹脂封印部10−3Aは、その長手方方向(
図6で上下方向)が基盤8に沿う様に、基盤8に当接して配置されている。被検出部樹脂封印部10−3Aには固定用孔10−3AAが形成されており、基板8において固定用孔10−3AAと整合する位置には固定用孔8Aが形成されている。
被検出部樹脂封印部10−3Aは、固定用孔10−3AAと固定用孔8Aにプラグ9を差し込むことにより、基盤8に固定されている。ここで、プラグ9は差し込み式プラグやねじ込み式プラグが使用出来る。なお、
図7を参照して後述するように、再利用後に用いられるプラグは符号「9A」を付して表現している。
ワイヤ3−3の一端は
プラグ9の中空部を通過してプラグ
9の頭部(
図6の三角形の部分)に接続されており、ワイヤ3−3の他端は器差調整スイッチ23を覆う蓋7の基盤背面側の折返し部7Aに接続されている。
【0039】
図6で示す出荷時(初回検定時)において、蓋7には突起7Bが突設されている。突起7Bは、蓋7の下部であって、被検出部樹脂封印部10−3Aの上端に対峙する箇所に形成されている。そして突起7Bは被検出部樹脂封印部10−3Aの上端と当接しており、被検出部樹脂封印部10−3Aの位置決めをする作用を奏する。
被検出部10−3(ICチップ1−3)を樹脂封印した被検出部樹脂封印部10−3Aは、可撓性部材としてのワイヤ3−3を介して蓋7と接続されており、器差調整スイッチ23における基盤8とを一体化して構成されている。
図6、
図7において、基盤8の器差調整スイッチ23が配置されている側(
図6、
図7で左側)が給油制御装置18の表側であり、反対側(器差調整スイッチ23が配置されていない側:
図6、
図7では右側)が給油制御装置18の裏側である。
【0040】
第3実施形態においても、第1、第2実施形態と同様、ICチップ1−3(被検出部10−3)が樹脂封印されており、外部からICチップ1−3の情報を視認することが出来ない。しかし、ICチップ1−3に記録されている情報はリーダーで読むことが出来る。
一方、ICチップ1−3(被検出部10−3)は樹脂封印されているので、ICチップ1−3に新たな情報を書き込むことは困難である。そのため、ICチップ1−3内の情報が不正に書き換えられることが防止される(改竄防止される。)
【0041】
第3実施形態において、7年目の検定時に流量計17の器差が所定範囲内でないか、或いは器差値の変動が大きく所定範囲内でない場合には、器差調整を行う。器差調整に伴い、蓋7、ワイヤ3−3、プラグ9は全て交換する。しかし、ICチップ1−3及びICチップが樹脂封印されている被検出部樹脂封印部10−3Aは交換しない。
【0042】
図7はICチップ1−3を再利用した状態を示す
図7において、蓋7、ワイヤ3−3、プラグ9は、
図6の出荷時(初回検定時)のものとは交換されている。ただし、
図6と
図7では同一の符号で示している。一方、ICチップ1−3及び被検出部樹脂封印部10−3Aは、
図6の出荷時(初回検定時)と同じものが再利用されている。
図7に示す様に、再利用の際に用いられるプラグ9Aは、出荷時のプラグ9(
図6)に比較して、その軸部の長さが短くなっている。そのため、被検出部樹脂封印部10−3Aの取り付けが
図6の出荷時と異なっている。ただし、プラグ9Aとしてプラグ9と同一長さのものを用いた場合には、被検出部樹脂封印部10−3Aを
図6と同様に給油制御装置18の表側に取り付けることが出来る。
図7において、交換されたワイヤ3−3の一端は、
図6と同様に、交換されたプラグ9Aの頭部に接続されており、ワイヤ3−3の他端は器差調整スイッチ23を覆う交換された蓋7の基盤背面側の折返し部7Aに接続されている。
【0043】
再利用された被検出部樹脂封印部10−3A(ICチップ1−3)に、ワイヤ3−3が貫通させることにより、被検出部樹脂封印部10−3Aはワイヤ3−3に取り付けられている。そして、被検出部樹脂封印部10−3Aはプラグ9Aと蓋7(折返し部7A)の間に配置されている。
被検出部樹脂封印部10−3A(ICチップ1−3)は、
図6の出荷時は基盤8に対して器差調整スイッチ23が配置されている側(
図6で左側:給油制御装置18の表側)に配置されているが、
図7の再利用時は反対側(
図7で右側:給油制御装置18の裏側)に配置されている。
【0044】
本発明の第3実施形態によれば、ICチップ1−3が樹脂封印された被検出部樹脂封印部10−3Aは、可撓性部材であるワイヤ3−3を介して器差調整スイッチ23を覆う蓋7と接続されており、基盤8と一体化している。
そして、被検出部樹脂封印部10−3A(ICチップ1−3)を再利用することが出来る。
【0045】
第3実施形態において、再利用時(
図7の状態)にプラグ9Aが外れていたら、ICチップ3−3(被検出部樹脂封印部10−3A)も外されて、ICチップ3−3に記録された情報が読み取られて漏洩した恐れがあり、ICチップ3−3に記録された情報が改竄された恐れがあり、或いは、ICチップ3−3が不正に交換された恐れがあると判断出来る。
図6、
図7の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、
図2〜
図5の第1、第2実施形態と同様である。
【0046】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。