(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記1又は複数の車両に含まれる何れかの車両の位置と前記他の車両に含まれる何れかの車両の位置とが重なる場合に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークよりも優先する表示制御を行う
請求項1記載の車両位置表示プログラム。
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、該各領域に侵入した車両の累積台数の時間変化に応じて変化させる、
ことを特徴とする請求項1記載の車両位置表示プログラム。
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、単位時間あたりに該各領域に侵入した車両の総数の変化に応じて変化させる、
ことを特徴とする請求項1記載の車両位置表示プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明に関する実施形態の一例を詳細に説明する。
【0013】
<第1実施形態>
第1実施形態では、特定区間を通過した1又は複数の車両の位置に対応させて表示するマークを、他の車両群の位置に対応させて表示するマークと異ならせて表示する場合について説明する。
【0014】
図1に示すように、第1実施形態に係る車両位置表示装置10は、受付部11と、抽出部12と、特定部13と、表示制御部14とを含む。また、車両位置表示装置10は、外部記憶装置に記憶された走行軌跡データベース(DB)31、及びデジタル道路地図(DRM:Digital Road Map)32の情報を読み込む。なお、走行軌跡DB31及びDRM32は、外部記憶装置に記憶されている場合に限定されず、車両位置表示装置10の内部ディスクや、USBメモリなどの可搬型メモリに記憶されていてもよい。
【0015】
DRM32は、道路網をノードとリンクとで表した情報を含む。ノードは、ジャンクション、インターチェンジ、交差点などの道路網表現上の結節点を示し、リンクは、ノード間の道路区間を示す。ノード及びリンクには、各々固有の識別番号(ノード番号、リンク番号)が付与されている。また、DRM32には、道路地図上のノード及びリンクの位置を示す緯度及び経度の情報や、各ノードに対応するジャンクション、インターチェンジ、交差点などの名称の情報も含まれる。また、DRM32に含まれる道路地図は、DRM32に含まれる全領域を所定範囲(例えば、10km四方)毎に区分した2次メッシュ単位で管理され、各2次メッシュには、2次メッシュ番号が付与されている。その他にも、DRM32には、一般的なデジタル道路地図に含まれる情報が含まれる。
【0016】
走行軌跡DB31には、車両毎の走行軌跡を示す走行軌跡情報が記憶される。走行軌跡情報は、例えば、車両に搭載されたGPS(Global Positioning System)により所定の測位間隔で測位された車両の位置情報(緯度及び経度)、測位時刻、及び車両の識別情報(車両ID)を含む測位情報を加工して得られる。
【0017】
測位情報を加工して走行軌跡情報を得るために行う処理の一例について説明する。ここでは、情報処理装置(図示省略)が測位情報を取得して、取得した測位情報を走行軌跡情報に変換する場合について説明する。情報処理装置は、測位情報を車両ID毎に分類し、測位時刻順に並び替えて測位情報列を作成する。情報処理装置は、各測位情報に含まれる位置情報及び測位時刻に基づいて、測位情報列において、所定時間(例えば、5分)以上車両が停止していることを表す箇所を検出し、検出した箇所で測位情報列を分割する。情報処理装置は、分割した測位情報列の各々を1つのトリップ(一連の走行軌跡)とし、各トリップに識別番号(トリップ番号)を割り当て、同一のトリップに含まれる測位情報の各々に、そのトリップ番号を付与する。
【0018】
また、情報処理装置は、測位情報に含まれる位置情報(緯度及び経度)が示す位置をDRM32上に対応させ、当該位置が、道路などの車両が存在可能な位置となるように、緯度及び経度を修正する。さらに、情報処理装置は、修正後の緯度及び経度が示す位置を含むDRM32の2次メッシュの2次メッシュ番号、及び当該位置を含むリンクのリンク番号を取得する。
【0019】
情報処理装置は、測位情報に含まれる情報、及び上記の処理により取得された情報を、例えば、
図2に示すような走行軌跡DB31に記憶する。
図2の走行軌跡DB31の例では、各行(各レコード)が1つの走行軌跡情報に相当する。各走行軌跡情報は、「車両ID」、「トリップ番号」、「2次メッシュ番号」、「単位時間開始日時」、「緯度」、「経度」、及び「DRMリンク番号」の項目を含む。各項目には、測位情報に含まれる情報、及び上記の処理により取得された情報のうち、対応する情報が記憶される。
【0020】
なお、「単位時間開始日時」は、後述するアニメーション表示処理の単位時間(例えば、1秒)毎の開始時点を示す日時である。車両の位置が測位される測位間隔を単位時間とする場合には、「単位時間開始日時」として、測位時刻を用いることができる。なお、単位時間を測位間隔より長くして、取得された測位情報を単位時間間隔に対応させて間引いて、走行軌跡情報に変換してもよい。
【0021】
車両位置表示装置10には、ユーザにより指定された指定情報21が入力される。ユーザによる指定情報21の指定は、ユーザが入力装置(図示省略)を操作することにより行うことができる。
【0022】
指定情報21には、
図3に示すように、後述するアニメーション表示の表示対象の範囲を指定する表示対象指定情報22と、特定区間を指定する特定区間指定情報23とが含まれる。
【0023】
表示対象指定情報22は、表示対象の範囲として、対象領域(地理的な領域)と、対象期間(時間範囲)とを指定する情報を含む。
図3の例では、対象領域として、DRM32における2次メッシュ番号を「場所」の項目で指定する例を示している。2次メッシュ番号は複数指定することができる。なお、対象領域の指定は、2次メッシュ番号を指定する場合に限定されず、緯度及び経度で指定するなど、他の方法により指定してもよい。対象期間は、その開始と終了とを示す日時を「開始日時」及び「終了日時」の項目で指定する例を示している。
【0024】
また、
図3の例では、特定区間指定情報23として、例えば、ジャンクション、インターチェンジ、交差点などの任意の2地点の名称を指定する例を示している。なお、特定区間の指定は、2地点の名称で指定する場合に限定されず、緯度及び経度を用いて指定したり、DRM32におけるノード番号やリンク番号を用いて指定したりしてもよい。
【0025】
受付部11は、車両位置表示装置10に入力された指定情報21を受け付け、受け付けた指定情報21を所定の記憶領域に記憶する。
【0026】
抽出部12は、指定情報21に含まれる表示対象指定情報22を参照し、外部記憶装置から読み込んだ走行軌跡DB31に記憶された走行軌跡情報のうち、表示対象指定情報22により指定された対象領域及び対象期間に該当する走行軌跡情報を抽出する。具体的には、抽出部12は、走行軌跡DB31において、「2次メッシュ番号」が、表示対象指定情報22の「場所」で指定されている2次メッシュ番号のいずれかと一致する走行軌跡情報を抽出する。抽出部12は、さらに、抽出した走行軌跡情報のうち、「単位時間開始日時」が、表示対象指定情報22の「開始日時」及び「終了日時」で指定されている対象期間に含まれる走行軌跡情報を抽出する。
【0027】
抽出部12は、最終的に抽出した走行軌跡情報を、表示対象走行軌跡リスト24に登録する。
図4に表示対象走行軌跡リスト24の一例を示す。表示対象走行軌跡リスト24のデータ構成は、
図2に示す走行軌跡DB31のデータ構成と概ね同様であるが、表示対象走行軌跡リスト24は、「特定車両フラグ」の項目を含む点が異なる。「特定車両フラグ」については後述する。
【0028】
特定部13は、対象領域に含まれる特定区間を通過した車両(以下、「特定車両」という)を特定する。具体的には、特定部13は、指定情報21に含まれる特定区間指定情報23で指定された2地点間の名称に対応するノードを、DRM32に含まれる情報から特定する。特定部13は、DRM32に含まれるノード及びリンクの情報に基づいて、特定したノード間の経路を探索する。経路の探索方法は、一般的な経路検索の手法を用いることができる。ここで探索された経路が「特定区間」である。特定部13は、表示対象走行軌跡リスト24において、「DRMリンク番号」が、探索した経路に含まれるいずれかのリンクのリンク番号と一致する走行軌跡情報の「車両ID」の情報を抽出する。ここで抽出された車両IDが示す車両が「特定車両」である。そこで、特定部13は、表示対象走行軌跡リスト24において、特定車両の走行軌跡情報を表すために、「車両ID」が抽出した車両IDと一致する走行軌跡情報の「特定車両フラグ」をON(「1」)に設定する。なお、特定車両以外の車両の走行軌跡情報の「特定車両フラグ」はOFF(ブランク)とする。
【0029】
表示制御部14は、表示対象走行軌跡リスト24に基づいて、対象領域の各位置における単位時間毎の特定車両及び特定車両以外の各々車両の台数に応じたマークを、DRM32が示す道路地図上に重畳した表示画面が表示されるように制御する。表示制御部14は、単位時間毎の各位置にマークを時々刻々と切り替えて表示することにより、アニメーション表示を実現する。
【0030】
具体的には、表示制御部14は、
図5に示すように、対象領域を画面表示した際の表示領域を所定サイズの四辺メッシュ71に区切る。1つの四辺メッシュ71は、対象領域における各位置に相当し、1つの四辺メッシュ71が1つのマークに対応する。この点を考慮し、四辺メッシュ71の所定サイズは、分析の目的、走行軌跡情報の数、対象領域の規模(広域または詳細)などに応じて適切な値を設定する。表示制御部14は、各四辺メッシュ71の位置情報を特定する。四辺メッシュ71の位置情報は、例えば、四辺メッシュ71の左上角の位置を示す緯度及び経度により特定することができる。
【0031】
表示制御部14は、各四辺メッシュ71の位置情報及びサイズに基づいて、各四辺メッシュ71が示す範囲を特定し、単位時間毎に、各四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した特定車両の台数を集計する。具体的には、表示制御部14は、表示対象走行軌跡リスト24において、「特定車両フラグ」がONで、「緯度」及び「経度」が示す位置が、各四辺メッシュ71が示す範囲に含まれ、「単位時間開始日時」が該当の単位時間と一致する走行軌跡情報をカウントする。表示制御部14は、
図6に示すように、カウントされた走行軌跡情報の数、すなわち、該当の単位時間に、各四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した特定車両の台数に応じたマークのサイズを決定する。本実施形態では、
図6に示すように、マークをドットとする場合について説明する。同様に、表示制御部14は、特定車両以外の車両についても、単位時間毎に、各四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した特定車両以外の車両の台数をカウントし、台数に応じたドットのサイズを決定する。
【0032】
ここで、アニメーション表示した際に、特定車両の車両群と特定車両以外の車両群とを容易に識別できるように、特定車両の車両群を示すドットと、特定車両以外の車両群を示すドットとで、異なる表示色となるように決定する。
図6の例では、特定車両の車両群を示すドットを白、特定車両以外の車両群を示すドットを黒として決定する例を示している。
【0033】
表示制御部14は、対象期間内の単位時間毎に、対象領域に含まれる全ての四辺メッシュ71に対して、特定車両の車両群を示すドット、及び特定車両以外の車両群を示すドットの各々のサイズ及び表示色を決定する。表示制御部14は、単位時間及び四辺メッシュ71の位置情報に、決定した特定車両の車両群を示すドット、及び特定車両以外の車両群を示すドットの各々のサイズ及び表示色を対応付けて、所定領域に記憶する。
【0034】
表示制御部14は、ドットのサイズ及び表示色の決定が全て終了すると、
図7に示すような表示画面80が表示装置(図示省略)に表示されるように制御する。
図7の例では、表示画面80は、アニメーションが再生されるアニメーション再生領域81と、表示対象の範囲や特定区間などの情報が表示される情報表示領域82と、アニメーション内で用いられる凡例の説明が表示される凡例表示領域83とを含む。また、表示画面80は、アニメーションの再生を制御する際にユーザにより操作される再生コマンド84を含む。再生コマンド84は、再生ボタン、一時停止ボタン、アニメーション再生領域81に表示する単位時間(コマ)を任意に選択するためのスライドバー等を含むことができる。
【0035】
具体的には、表示制御部14は、再生コマンド84に含まれるスライドバーの位置に対応する対象期間内の単位時間を特定する。表示制御部14は、特定した単位時間に対応付けて記憶されている各四辺メッシュ71について決定した特定車両の車両群を示すドット、及び特定車両以外の車両群を示すドットの各々のサイズ及び表示色を取得する。また、表示制御部14は、DRM32から、対象領域に含まれるノード及びリンクの情報を取得し、アニメーション再生領域81に道路地図を展開する。そして、表示制御部14は、展開した道路地図に、取得したサイズ及び表示色で表した特定車両の車両群を示すドット85、及び特定車両以外の車両群を示すドット86を重畳する。特定車両の車両群を示すドット85と、特定車両以外の車両群を示すドット86とは、異なる表示色としているため、表示画面80において、容易に特定車両を識別することができる。
【0036】
また、表示制御部14は、再生コマンド84の再生ボタンが押下された場合には、所定の1コマ分の表示時間が経過する都度、次の単位時間に対して決定されたドットのサイズ及び表示色に基づいて、道路地図に重畳表示しているドットを変更する。従って、四辺メッシュ71毎の単位時間当たりの車両の台数の時間変化が、特定車両と特定車両以外とを識別した状態で、アニメーション表示される。このアニメーション表示により、簡易的に車両の移動状況を表現することができる。なお、1つの単位時間(コマ)に対する表示時間を任意に変更可能とすることで、アニメーションの再生速度を調整することができる。
【0037】
なお、表示制御部14は、単位時間毎に、各四辺メッシュ71について、特定車両及び特定車両以外の車両の各々についての台数を集計している。そのため、1つの四辺メッシュ71について、特定車両の車両群を示すドット85、及び特定車両以外の車両群を示すドット86の両方を表示する場合がある。この場合には、表示制御部14は、特定車両の車両群を示すドット85と、特定車両以外の車両群を示すドット86とを合成して、1つの四辺メッシュ71内に表示する。例えば、特定車両の車両群を示すドット85の右半分と、特定車両以外の車両群を示すドット86の左半分とを結合して表示させることができる。また、特定車両の車両群を示すドット85を、特定車両以外の車両群を示すドット86に優先して表示させてもよい。例えば、1つの四辺メッシュ71に対して、特定車両の車両群を示すドット85のみを表示したり、特定車両の車両群を示すドット85を特定車両以外の車両群を示すドット86の上に重畳して表示したりすることができる。
【0038】
車両位置表示装置10は、例えば、
図8に示すコンピュータ40で実現することができる。コンピュータ40はCPU41、一時記憶領域としてのメモリ42、及び不揮発性の記憶部43を備える。また、コンピュータ40は、表示装置及び入力装置等の入出力装置48が接続される入出力インターフェース(I/F)44を備える。また、コンピュータ40は、記録媒体49に対するデータの読み込みと書き込みとを制御するread/write(R/W)部45、及びインターネット等のネットワークに接続されるネットワークI/F46を備える。CPU41、メモリ42、記憶部43、入出力I/F44、R/W部45、及びネットワークI/F46は、バス47を介して互いに接続される。
【0039】
記憶部43は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部43には、コンピュータ40を車両位置表示装置10として機能させるための車両位置表示プログラム50が記憶される。また、記憶部43は、指定情報21が記憶される指定情報記憶領域61と、表示対象走行軌跡リスト24を構成する走行軌跡情報が記憶される表示対象走行軌跡情報記憶領域62とを有する。
【0040】
CPU41は、車両位置表示プログラム50を記憶部43から読み出してメモリ42に展開し、車両位置表示プログラム50が有するプロセスを順次実行する。また、CPU41は、表示対象走行軌跡情報記憶領域62から表示対象の走行軌跡情報を読み出して、表示対象走行軌跡リスト24をメモリ42に展開する。
【0041】
車両位置表示プログラム50は、受付プロセス51と、抽出プロセス52と、特定プロセス53と、表示制御プロセス54とを有する。CPU41は、受付プロセス51を実行することで、
図1に示す受付部11として動作する。また、CPU41は、抽出プロセス52を実行することで、
図1に示す抽出部12として動作する。また、CPU41は、特定プロセス53を実行することで、
図1に示す特定部13として動作する。また、CPU41は、表示制御プロセス54を実行することで、
図1に示す表示制御部14として動作する。これにより、車両位置表示プログラム50を実行したコンピュータ40が、車両位置表示装置10として機能することになる。
【0042】
なお、車両位置表示プログラム50により実現される機能は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することも可能である。
【0043】
次に、第1実施形態に係る車両位置表示装置10の作用について説明する。走行軌跡DB31には、複数の車両から取得した測位情報を加工して得られた複数の走行軌跡情報が記憶されている。この状態で、車両位置表示装置10に、指定情報21が入力されると、車両位置表示装置10において、
図9に示す車両位置表示処理が実行される。なお、車両位置表示装置10において実行される車両位置表示処理は、本発明の車両位置表示方法の一例である。
【0044】
図9に示す車両位置表示処理のステップS11で、受付部11が、車両位置表示装置10に入力された指定情報21を受け付け、受け付けた指定情報21を所定の記憶領域に記憶する。
【0045】
次に、ステップS12で、抽出部12が、外部記憶装置から走行軌跡DB31を読み込む。そして、抽出部12は、指定情報21に含まれる表示対象指定情報22を参照し、走行軌跡DB31に記憶された走行軌跡情報のうち、表示対象指定情報22により指定された対象領域及び対象期間に該当する走行軌跡情報を抽出する。そして、抽出部12は、抽出した走行軌跡情報を、表示対象走行軌跡リスト24に登録する。なお、表示対象走行軌跡リスト24の「特定車両フラグ」は、初期値としてOFF(ブランク)にする。
【0046】
次に、ステップS13で、特定部13が、指定情報21に含まれる特定区間指定情報23で指定された2地点間の名称に対応するノードを、DRM32に含まれる情報から特定する。特定部13は、DRM32に含まれるノード及びリンクの情報に基づいて、特定したノード間の経路を探索する。特定部13は、DRM32から、探索した経路に含まれる全てのリンクのリンク番号の各々を取得する。
【0047】
次に、ステップS14で、特定部13が、表示対象走行軌跡リスト24において、「DRMリンク番号」が、上記ステップS13で取得したいずれかのリンク番号と一致する走行軌跡情報の「車両ID」の情報を抽出する。そして、特定部13は、表示対象走行軌跡リスト24において、「車両ID」が抽出した車両IDと一致する走行軌跡情報の「特定車両フラグ」をON(「1」)に設定する。
【0048】
次に、ステップS20で、表示制御部14が、表示対象走行軌跡リスト24及びDRM32に基づいて、アニメーション表示処理を実行して、車両位置表示処理は終了する。
【0049】
次に、
図10を参照して、車両位置表示処理(
図9)のステップS20で実行されるアニメーション表示処理について説明する。
【0050】
図10に示すアニメーション表示処理のステップS21で、表示制御部14が、対象領域を複数の四辺メッシュ71に区切る。そして、表示制御部14は、各四辺メッシュ71の位置情報として、例えば、四辺メッシュ71の左上角の位置を示す緯度及び経度を取得する。
【0051】
次に、ステップS22のループ処理で、表示制御部14が、対象期間の開始日時から終了日時までの各単位時間を1つずつ処理対象として設定し、ステップS23のループ処理を実行する。ステップS23のループ処理では、表示制御部14が、対象領域内の全ての四辺メッシュ71の各々を1つずつ処理対象として設定し、以下のステップS24及びS25の処理を実行する。
【0052】
ステップS24では、表示制御部14が、処理対象の四辺メッシュ71の位置情報及びサイズに基づいて、処理対象の四辺メッシュ71が示す範囲を特定し、処理対象の単位時間に、処理対象の四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した特定車両の台数を集計する。同様に、表示制御部14は、処理対象の単位時間に、処理対象の四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した特定車両以外の車両の台数を集計する。特定車両か特定車両以外かは、表示対象走行軌跡リスト24の「特定車両フラグ」に基づいて判断する。
【0053】
次に、ステップS25で、表示制御部14が、集計した特定車両の台数に応じて、処理対象の単位時間における処理対象の四辺メッシュ71に表示する特定車両の車両群を示すドット85のサイズを決定する。同様に、表示制御部14は、集計した特定車両以外の車両の台数に応じて、処理対象の単位時間における処理対象の四辺メッシュ71に表示する特定車両以外の車両群を示すドット86のサイズを決定する。また、表示制御部14は、特定車両の車両群を示すドット85か、特定車両以外の車両群を示すドット86かに応じて、ドットの表示色を決定する。
【0054】
ステップS23のループ処理が全て終了し、さらに、ステップS22のループ処理が終了すると、処理はステップS26へ移行する。
【0055】
ステップS26では、表示制御部14が、
図7に示すような表示画面80が表示装置に表示されるように制御する。また、表示制御部14は、再生コマンド84の操作に応じて、アニメーション再生領域81に表示する対象の単位時間を特定する。そして、表示制御部14は、特定した単位時間に対応付けて記憶されているサイズ及び表示色で表されるドットを、道路地図に重畳して表示する。表示制御部14は、表示する対象の単位時間が変化する都度、各四辺メッシュ71のドットの表示を変更することで、アニメーション表示を実現する。
【0056】
以上説明したように、第1実施形態に係る車両位置表示装置によれば、特定区間を通過した車両を特定車両として特定し、表示対象範囲(場所及び期間)における特定車両の走行軌跡情報に、特定車両の走行軌跡情報であることを示すフラグを立てる。表示対象範囲の走行軌跡情報を表示する際に、このフラグを用いて、特定車両と特定車両以外とを識別して、両者のマークを異ならせることで、特定車両を容易に識別することができる。
【0057】
また、第1実施形態によれば、単位時間毎に所定サイズの四辺メッシュ71に侵入した車両台数に応じたサイズのマークを四辺メッシュ71毎に表示し、単位時間を時々刻々と切り替えることで、四辺メッシュ71毎に表示されるマークを変更する。これにより、車両の移動状況を簡易的に示すアニメーション表示を実現することができる。このように、車両台数に応じたマークを表示することで、情報量を束ねてアニメーション表示をすることができるため、車両個々の走行軌跡を分析した場合などでは把握することができない、全体的な交通状況の傾向を可視化することができる。特に、本実施形態では、特定車両と特定車両以外とを識別可能に表示するため、特定区間を通過した特定車両が、その後どのような経路を選択したかなどの情報を把握することができ、道路が有効活用されているか否か等の判断の際に有用な情報となる。
【0058】
なお、第1実施形態では、単位時間毎の各四辺メッシュ71に対する車両台数に応じて、表示するマーク(ドット)のサイズを変更する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、車両台数に応じて、輝度や彩度を変更するようにしてもよい。また、第1実施形態では、特定車両の車両群を示すマークと特定車両以外の車両群を示すマークとで、表示色を異ならせる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、両者でマークの形状を異ならせるなどして、特定車両と特定車両以外とを識別するようにしてもよい。
【0059】
また、第1実施形態では、本発明における特定の領域の一例として、指定された2地点間の経路である特定区間を用いる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、緯度及び経度などで指定した地域などを、特定の領域として指定してもよい。この場合、走行軌跡情報に含まれる緯度及び経度が、指定された特定の領域に含まれるか否かによって、特定の領域を通過した車両か否かを判断すればよい。
【0060】
<第2実施形態>
第2実施形態では、特定区間を通過した車両群の位置について、異なる期間で比較可能に表示する場合について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態に係る車両位置表示装置10と同様の部分については、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0061】
図1に示すように、第2実施形態に係る車両位置表示装置10Aは、受付部11と、抽出部12Aと、特定部13Aと、表示制御部14Aとを含む。
【0062】
車両位置表示装置10Aには、
図11に示すような、表示対象指定情報22A及び特定区間指定情報23を含む指定情報21Aが入力される。表示対象指定情報22Aは、第1実施形態の場合と異なり、対象期間の指定が異なる2件の指定を含む。なお、2件の指定における対象領域(場所)の指定は同一である。特定区間指定情報23については、第1実施形態の場合と同様である。
【0063】
抽出部12Aは、表示対象指定情報22Aに含まれる2件の指定の各々について、第1実施形態と同様に、表示対象の走行軌跡情報を抽出する。抽出部12Aは、1件目の指定に基づいて抽出した走行軌跡情報を、表示対象走行軌跡リスト24A1に登録し、2件目の指定に基づいて抽出した走行軌跡情報を、表示対象走行軌跡リスト24A2に登録する。表示対象走行軌跡リスト24A1及び24A2は、
図12に示すように、第1実施形態の表示対象走行軌跡リスト24の項目に加え、「比較フラグ」の項目を含む。「比較フラグ」については後述する。
【0064】
なお、対象期間が異なる2件の指定のうち、いずれの指定に基づいて抽出された走行軌跡情報であるかは、「単位時間開始日時」の情報に基づいて判断可能である。従って、表示対象走行軌跡リスト24A1と表示対象走行軌跡リスト24A2とを分けることなく、1つの表示対象走行軌跡リスト24Aとしてもよい。本実施形態では、説明を簡単にするため、表示対象走行軌跡リスト24A1と表示対象走行軌跡リスト24A2とを分ける場合について説明する。
【0065】
特定部13Aは、表示対象走行軌跡リスト24A1に基づいて、第1実施形態における特定部13と同様に、特定車両の車両IDを抽出し、表示対象走行軌跡リスト24A1における特定車両の走行軌跡情報の「特定車両フラグ」をON(「1」)に設定する。
【0066】
また、特定部13Aは、表示対象走行軌跡リスト24A1に基づいて特定した特定車両について、表示対象走行軌跡リスト24A2における走行軌跡情報を特定する。これは、表示対象指定情報22Aの1件目で指定されている対象期間と、2件目で指定されている対象期間とで、特定車両の車両群の位置を比較するためである。具体的には、特定部13Aは、表示対象走行軌跡リスト24A2において、「車両ID」が、表示対象走行軌跡リスト24A1に基づいて特定した特定車両の車両IDと一致する走行軌跡情報の「比較フラグ」をON(「1」)に設定する。なお、表示対象走行軌跡リスト24A2において、表示対象走行軌跡リスト24A1に基づいて特定された特定車両以外の車両の走行軌跡情報の「比較フラグ」はOFF(ブランク)とする。
【0067】
表示制御部14Aは、表示対象走行軌跡リスト24A1に基づいて、第1実施形態における表示制御部14と同様に、単位時間毎に、各四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した特定車両の台数に応じたドットのサイズを決定する。同様に、表示制御部14Aは、単位時間毎に、各四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した特定車両以外の車両の台数に応じたドットのサイズを決定する。
【0068】
また、表示制御部14Aは、表示対象走行軌跡リスト24A2についても、同様に、特定車両の台数に応じたドットのサイズ、及び特定車両以外の車両の台数に応じたドットのサイズを決定する。この際、表示制御部14Aは、特定車両か特定車両以外かを、表示対象走行軌跡リスト24A2の「比較フラグ」に基づいて判断する。表示対象走行軌跡リスト24A2の走行軌跡情報に基づくアニメーション表示においても、特定車両の車両群と特定車両以外の車両群とを容易に識別できるように、それぞれを示すドットを異なる表示色に決定する。また、表示対象走行軌跡リスト24A1及び24A2の各々の走行軌跡情報に基づいて表示する特定車両の車両群を示すドット85の表示色は、両方で同じ表示色とする。これにより、異なる期間における特定車両の比較を容易にする。特定車両以外の車両群を示すドットの表示色についても同様である。
【0069】
表示制御部14Aは、表示対象走行軌跡リスト24A1及び24A2の各々に基づいて、単位時間毎の各四辺メッシュ71のドットのサイズ及び表示色の決定が全て終了すると、
図13に示すような表示画面80Aが表示装置に表示されるように制御する。
図13の例では、表示画面80Aは、アニメーション再生領域81A1及び81A2と、情報表示領域82Aと、凡例表示領域83と、再生コマンド84とを含む。
【0070】
アニメーション再生領域81A1では、表示対象走行軌跡リスト24A1の走行軌跡情報に基づくドットが表示されたアニメーションが再生される。また、アニメーション再生領域81A2では、表示対象走行軌跡リスト24A2の走行軌跡情報に基づくドットが表示されたアニメーションが再生される。アニメーション再生領域81A1及び81A2の各々へのアニメーションの表示方法は、第1実施形態と同様である。アニメーション再生領域81A1及び81A2の各々へドットを表示する対象の単位時間は、対象期間の開始日時からの経過時間が同じになるように同期させる。
【0071】
情報表示領域82Aには、第1実施形態の情報表示領域82と同様に、表示対象の範囲や特定区間などの情報が表示される。対象期間の情報については、各々対応するアニメーション再生領域81A1又は81A2に隣接して表示させる。
【0072】
車両位置表示装置10Aは、例えば、
図8に示すコンピュータ40で実現することができる。コンピュータ40の記憶部43には、コンピュータ40を車両位置表示装置10Aとして機能させるための車両位置表示プログラム50Aが記憶される。
【0073】
CPU41は、車両位置表示プログラム50Aを記憶部43から読み出してメモリ42に展開し、車両位置表示プログラム50Aが有するプロセスを順次実行する。車両位置表示プログラム50Aは、受付プロセス51と、抽出プロセス52Aと、特定プロセス53Aと、表示制御プロセス54Aとを有する。CPU41は、抽出プロセス52Aを実行することで、
図1に示す抽出部12Aとして動作する。また、CPU41は、特定プロセス53Aを実行することで、
図1に示す特定部13Aとして動作する。また、CPU41は、表示制御プロセス54Aを実行することで、
図1に示す表示制御部14Aとして動作する。受付プロセス51については、第1実施形態における車両位置表示プログラム50と同様である。これにより、車両位置表示プログラム50Aを実行したコンピュータ40が、車両位置表示装置10Aとして機能することになる。
【0074】
なお、車両位置表示プログラム50Aにより実現される機能は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC等で実現することも可能である。
【0075】
次に、第2実施形態に係る車両位置表示装置10Aの作用について説明する。走行軌跡DB31には、複数の走行軌跡情報が記憶されている。この状態で、車両位置表示装置10Aに、指定情報21Aが入力されると、車両位置表示装置10Aにおいて、
図14に示す車両位置表示処理が実行される。なお、車両位置表示装置10Aにおいて実行される車両位置表示処理は、本発明の車両位置表示方法の一例である。また、第2実施形態における車両位置表示処理について、第1実施形態における車両位置表示処理と同様の処理となるステップについては、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0076】
図14に示す車両位置表示処理のステップS11〜S14を経て、処理はステップS15へ移行する。ステップS15では、特定部13Aが、表示対象走行軌跡リスト24A2において、「車両ID」が、上記ステップS14で抽出した特定車両の車両IDと一致する走行軌跡情報の「比較フラグ」をON(「1」)に設定する。
【0077】
次に、ステップS20で、表示制御部14Aが、表示対象走行軌跡リスト24A1及び24A2と、DRM32とに基づいて、アニメーション表示処理を実行して、車両位置表示処理は終了する。第2実施形態におけるアニメーション表示処理では、表示対象走行軌跡リスト24A1及び24A2の各々を用いて、
図10に示す第1実施形態におけるアニメーション表示処理(
図10)を、それぞれ実行すればよい。なお、ステップS24では、表示対象走行軌跡リスト24A2に基づいて、処理対象の単位時間についての処理対象の四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した車両の台数を集計する際には、特定車両か特定車両以外かを、「比較フラグ」に基づいて判断する。
【0078】
以上説明したように、第2実施形態に係る車両位置表示装置によれば、第1実施形態の効果に加え、異なる期間における特定車両の走行軌跡の比較を容易に行うことができる。例えば、新しく開通した道路の区間を特定区間とし、比較対象の期間として、その区間が開通する前の期間を指定する。これにより、新しく開通した道路を通過する車両は、開通前はどの経路を走行していたのか、その周辺の交通状況がどのように変化したのかといった情報を把握することができる。
【0079】
なお、第2実施形態では、車両位置表示装置10Aに入力される表示対象指定情報22Aが対象期間が異なる2件の指定を含む場合について説明したが、3件以上の指定を含んでもよい。この場合、いずれかで指定されている対象期間において特定区間を通過した車両を特定車両として特定し、他で指定されている対象期間の各々から、その特定車両の走行軌跡情報を特定して、比較フラグを立てればよい。そして、3画面以上のアニメーション再生領域81Aを含む表示画面80Aを表示すればよい。
【0080】
また、車両位置表示装置10Aに入力された表示対象指定情報22Aが1件の指定のみを含む場合には、第1実施形態の処理を実行し、2件以上の指定を含む場合には、第2実施形態の処理を実行するように処理を分岐させてもよい。
【0081】
<第3実施形態>
第3実施形態では、交通量の累積的な変化をアニメーション表示する場合について説明する。なお、第3実施形態において、第1実施形態に係る車両位置表示装置10または第2実施形態に係る車両位置表示装置10Aと同様の部分については、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0082】
図15に示すように、第3実施形態に係る車両位置表示装置10Bは、受付部11と、抽出部12Aと、表示制御部14Bとを含む。
【0083】
車両位置表示装置10Bには、
図16に示すような、表示対象指定情報22Aが入力される。表示対象指定情報22Aは、第2実施形態の場合と同様であり、対象期間が異なる2件の指定を含む。なお、第1及び第2実施形態とは異なり、指定情報21Bには、特定区間指定情報23は含まれない。
【0084】
抽出部12Aは、第2実施形態と同様、表示対象指定情報22Aに含まれる2件の指定の各々について、表示対象の走行軌跡情報を抽出する。抽出部12Aは、1件目の指定に基づいて抽出した走行軌跡情報を、表示対象走行軌跡リスト24B1に登録し、2件目の指定に基づいて抽出した走行軌跡情報を、表示対象走行軌跡リスト24B2に登録する。表示対象走行軌跡リスト24B1及び24B2は、
図12に示す第2実施形態の表示対象走行軌跡リスト24A1及び24A2と概ね同様であるが、「特定車両フラグ」及び「比較フラグ」の項目は含まない。
【0085】
なお、第2実施形態でも述べたように、表示対象走行軌跡リスト24B1と表示対象走行軌跡リスト24B2とを分けることなく、1つの表示対象走行軌跡リスト24Bとしてもよい。本実施形態では、説明を簡単にするため、表示対象走行軌跡リスト24B1と表示対象走行軌跡リスト24B2とを分ける場合について説明する。
【0086】
表示制御部14Bは、表示対象走行軌跡リスト24B1及び24B2の各々に基づいて、単位時間毎の各四辺メッシュ71における車両の累積台数に応じて、各四辺メッシュ71を色分け表示するように制御する。表示制御部14Bは、単位時間毎の色分け表示を時々刻々と切り替えて表示することにより、アニメーション表示を実現する。
【0087】
具体的には、表示制御部14Bは、対象期間において対象領域に侵入した車両の総台数に基づいて、各四辺メッシュ71を色分け表示する際の表示色パターンを選択する。表示色パターンとは、車両の累積台数に応じた表示色の組み合わせである。
【0088】
より具体的には、
図17に示すように、表示色を切り替える基準となる車両の累積台数の粒度を、対象期間において対象領域を通過した車両の総台数に応じて異ならせた複数の表示色パターンを用意しておく。表示制御部14Bは、表示対象走行軌跡リスト24B1又は24B2に含まれる走行軌跡情報の車両IDの数をカウントし、対象期間において対象領域を通過した車両の総台数を求める。なお、同一の車両IDは1件としてカウントする。また、表示対象走行軌跡リスト24B1又は24B2のいずれに基づく総台数を用いるかは、予め定めたルールに従えばよい。例えば、表示対象走行軌跡リスト24B1又は24B2のうち、対象期間が新しい方を用いたり、総台数が多い方を用いたりすることができる。表示制御部14Bは、求めた車両の総台数に基づいて、表示色パターンを決定する。
【0089】
また、表示制御部14Bは、対象期間の開始日時から該当の単位時間までの各単位時間に、各四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した車両の台数の合計で表される累積台数を集計する。具体的には、表示制御部14Bは、表示対象走行軌跡リスト24B1において、「緯度」及び「経度」が示す位置が、各四辺メッシュ71が示す範囲に含まれ、「単位時間開始日時」が該当の単位時間以前である走行軌跡情報をカウントする。表示制御部14Bは、車両の総台数に基づいて決定した表示色パターンに従って、カウントされた走行軌跡情報の数、すなわち、該当の単位時間までに、各四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した車両の累積台数に応じた表示色を決定する。同様に、表示制御部14Bは、表示対象走行軌跡リスト24B1についても、該当の単位時間までに、各四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した車両の累積台数に応じた表示色を決定する。
図18に、累積台数に応じた四辺メッシュ71の表示色の一例を示す。
図18では、
図17に示す表示色パターンのうち、総台数が10000台の場合を例示している。なお、
図18では、色の違いを、四辺メッシュ71内の模様の違いで表している。
【0090】
表示制御部14Bは、対象期間内の単位時間毎に、対象領域に含まれる全ての四辺メッシュ71に対して、四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した車両の累積台数に応じた表示色を決定する。表示制御部14Bは、表示対象走行軌跡リスト24B1及び24B2の各々について、単位時間及び四辺メッシュ71の位置情報に、決定した表示色を対応付けて、所定領域に記憶する。
【0091】
表示制御部14Bは、四辺メッシュ71の表示色の決定が全て終了すると、
図19に示すような表示画面80Bが表示装置に表示されるように制御する。
図19の例では、表示画面80Bは、アニメーション再生領域81B1及び81B2と、情報表示領域82Bと、凡例表示領域83Bと、再生コマンド84とを含む。
【0092】
アニメーション再生領域81B1では、表示対象走行軌跡リスト24B1の走行軌跡情報に基づく色分け表示がされたアニメーションが再生される。また、アニメーション再生領域81B2では、表示対象走行軌跡リスト24B2の走行軌跡情報に基づく色分け表示がされたアニメーションが再生される。
【0093】
具体的には、表示制御部14Bは、再生コマンド84に含まれるスライドバーの位置に対応する対象期間内の単位時間を特定する。表示制御部14Bは、表示対象走行軌跡リスト24B1及び24B2の各々について、特定した単位時間に対応付けて記憶されている各四辺メッシュ71について決定した表示色を取得する。そして、表示制御部14Bは、DRM32の情報に基づいて展開した道路地図上の各四辺メッシュ71を、取得した表示色で色分け表示する。
【0094】
また、表示制御部14Bは、再生コマンド84の再生ボタンが押下された場合には、所定の1コマ分の表示時間が経過する都度、四辺メッシュ71毎の色分けを、次の単位時間に対して決定された表示色に変更する。従って、各四辺メッシュ71を通過した車両の累積台数の時間変化が、アニメーション表示される。
【0095】
その他のアニメーション再生領域81B1及び81B2の各々へのアニメーションの表示方法及び同期方法は、第1及び第2実施形態と同様である。
【0096】
情報表示領域82Bには、第2実施形態の情報表示領域82Aと同様に、表示対象の範囲の情報が表示される。特定区間は指定されないため、特定区間に関する情報は表示されない。
【0097】
車両位置表示装置10Bは、例えば、
図20に示すコンピュータ40で実現することができる。コンピュータ40の記憶部43には、コンピュータ40を車両位置表示装置10Bとして機能させるための車両位置表示プログラム50Bが記憶される。
【0098】
CPU41は、車両位置表示プログラム50Bを記憶部43から読み出してメモリ42に展開し、車両位置表示プログラム50Bが有するプロセスを順次実行する。車両位置表示プログラム50Bは、受付プロセス51と、抽出プロセス52Aと、表示制御プロセス54Bとを有する。CPU41は、抽出プロセス52Aを実行することで、
図15に示す抽出部12Aとして動作する。また、CPU41は、表示制御プロセス54Bを実行することで、
図15に示す表示制御部14Bとして動作する。受付プロセス51については、第1実施形態における車両位置表示プログラム50と同様である。これにより、車両位置表示プログラム50Bを実行したコンピュータ40が、車両位置表示装置10Bとして機能することになる。
【0099】
なお、車両位置表示プログラム50Bにより実現される機能は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC等で実現することも可能である。
【0100】
次に、第3実施形態に係る車両位置表示装置10Bの作用について説明する。走行軌跡DB31には、複数の走行軌跡情報が記憶されている。この状態で、車両位置表示装置10Bに、指定情報21Bが入力されると、車両位置表示装置10Bにおいて、
図21に示す車両位置表示処理が実行される。なお、車両位置表示装置10Bにおいて実行される車両位置表示処理は、本発明の車両位置表示方法の一例である。また、第3実施形態における車両位置表示処理について、第1実施形態における車両位置表示処理と同様の処理となるステップについては、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0101】
図21に示す車両位置表示処理のステップS11及びS12を経て、次のステップS30で、表示制御部14Bが、表示対象走行軌跡リスト24B1及び24B2と、DRM32とに基づいて、アニメーション表示処理を実行して、車両位置表示処理は終了する。
【0102】
次に、
図22を参照して、車両位置表示処理(
図21)のステップS30で実行されるアニメーション表示処理について説明する。なお、第3実施形態におけるアニメーション表示処理について、第1実施形態におけるアニメーション表示処理と同様の処理となるステップについては、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0103】
図22に示すアニメーション表示処理のステップS31で、表示制御部14Bが、表示対象走行軌跡リスト24B1又は24B2に含まれる走行軌跡情報をカウントし、対象期間において対象領域を通過した車両の総台数を求める。そして、表示制御部14Bは、求めた車両の総台数に基づいて、表示色パターンを決定する。
【0104】
次に、ステップS21を経て、次のステップS22のループ処理で、表示制御部14Bが、対象期間の開始日時から終了日時までの各単位時間を1つずつ処理対象として設定し、ステップS23のループ処理を実行する。ステップS23のループ処理では、表示制御部14Bが、対象領域内の全ての四辺メッシュ71の各々を1つずつ処理対象として設定し、以下のステップS32及びS33の処理を実行する。
【0105】
ステップS32では、表示制御部14Bが、処理対象の四辺メッシュ71の位置情報及びサイズに基づいて、処理対象の四辺メッシュ71が示す範囲を特定する。そして、表示制御部14Bは、対象期間の開始日時から処理対象の単位時間までの各単位時間に、各四辺メッシュ71が示す範囲に侵入した車両の台数の合計で表される累積台数を集計する。
【0106】
次に、ステップS33で、表示制御部14Bは、上記ステップS31で、車両の総台数に基づいて決定した表示色パターンに従って、上記ステップS32で集計した車両の累積台数に応じた表示色を決定する。
【0107】
ステップS23のループ処理が全て終了し、さらに、ステップS22のループ処理が終了すると、処理はステップS34へ移行する。なお、ステップS22及びS23のループ処理は、表示対象走行軌跡リスト24B1及び24B2の各々について実行する。
【0108】
ステップS34では、表示制御部14Bが、各四辺メッシュ71を、上記ステップS33で決定した表示色で色分けして、
図19に示すような表示画面80Bが表示装置に表示されるように制御する。また、表示制御部14Bは、再生コマンド84の操作に応じて、アニメーション再生領域81B1及び81B2に表示する対象の単位時間を特定する。そして、表示制御部14Bは、各四辺メッシュ71の色分けを、特定した単位時間に対応付けて記憶されている表示色に変更する。表示制御部14Bは、表示する対象の単位時間が変化する都度、各四辺メッシュ71の色分け表示を変更することで、アニメーション表示を実現する。
【0109】
以上説明したように、第3実施形態に係る車両位置表示装置によれば、第1実施形態の効果に加え、対象領域の各地点における交通量の累積的な変化を、直感的に把握することができる。また、第3実施形態のように、異なる期間における走行軌跡情報を用いることで、異なる期間での対象領域の各地点における交通量の累積的な変化の比較を容易に行うことができる。
【0110】
なお、第3実施形態では、四辺メッシュ毎の車両の累積台数に応じて色分けを行う場合について説明したが、第1及び第2実施形態のように、単位時間毎の車両の台数に基づいて、四辺メッシュの色分けを行ってもよい。この場合、表示色パターンは、単位時間毎の車両の台数に応じた表示色の組を定めておく。そして、
図22に示すアニメーション処理のステップS32において、処理対象の単位時間までの累積台数ではなく、処理対象の単位時間における車両の台数を集計し、表示色パターンに従って、単位時間における車両の台数に応じた表示色を決定すればよい。これにより、対象領域の各地点における単位時間毎の交通量の変化を、直感的に把握することができる。
【0111】
また、第1及び第2実施形態においても、第3実施形態のように、単位時間までの車両の累積台数に応じた表示を行ってもよい。この場合、累積台数に応じて、マークのサイズを変えるようにすればよい。
【0112】
集計単位として単位時間当たりの車両の台数を用いることは、車両の移動状況や単位時間当たりの交通量を把握することに適しており、集計単位として累積台数を用いることは、道路がどの程度利用されているかといった情報を把握することに適している。
【0113】
<第4実施形態>
第4実施形態では、第1実施形態におけるアニメーション表示と、第3実施形態におけるアニメーション表示とを切替可能とした場合について説明する。なお、第4実施形態において、第1実施形態に係る車両位置表示装置10または第3実施形態に係る車両位置表示装置10Bと同様の部分については、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0114】
図1に示すように、第4実施形態に係る車両位置表示装置10Cは、受付部11と、抽出部12と、特定部13と、表示制御部14Cとを含む。
【0115】
表示制御部14Cは、第1実施形態の表示制御部14と同様に、特定車両の車両群を示すドット85と特定車両以外の車両群を示すドット86とを識別可能に表示したアニメーション表示を行う。また、表示制御部14Cは、第3実施形態の表示制御部14Bと同様に、通過した車両の累積台数に応じて、各四辺メッシュ71の色分け表示をしたアニメーション表示を行う。なお、以下では、前者のアニメーション表示をモード1、後者のアニメーション表示をモード2とする。
【0116】
また、表示制御部14Cは、
図23に示すように、モード1の表示画面80C1及びモード2の表示画面80C2の各々が、切替可能な状態で表示装置に表示されるように制御する。表示画面80C1及び80C2の各々は、モード間の表示を切り替える際に押下される切替ボタン87を含む。表示画面80C1は、切替ボタン87を含む点を除いて、
図7に示す表示画面80と同様である。表示画面80C2は、切替ボタン87を含む点、及びアニメーション再生領域81C2が1つである点を除いて、
図19に示す表示画面80Bと同様である。
【0117】
表示制御部14Cは、モード1の表示画面80C1が表示されている状態で、切替ボタン87が押下されたことを検知すると、モード2の表示画面80C2が表示されるように切り替える。また、表示制御部14Cは、モード2の表示画面80C2が表示されている状態で、切替ボタン87が押下されたことを検知すると、モード1の表示画面80C2が表示されるように切り替える。
【0118】
車両位置表示装置10Cは、例えば、
図8に示すコンピュータ40で実現することができる。コンピュータ40の記憶部43には、コンピュータ40を車両位置表示装置10Cとして機能させるための車両位置表示プログラム50Cが記憶される。
【0119】
CPU41は、車両位置表示プログラム50Cを記憶部43から読み出してメモリ42に展開し、車両位置表示プログラム50Cが有するプロセスを順次実行する。車両位置表示プログラム50Cは、受付プロセス51と、抽出プロセス52と、特定プロセス53と、表示制御プロセス54Cとを有する。CPU41は、表示制御プロセス54Cを実行することで、
図1に示す表示制御部14Cとして動作する。その他のプロセスについては、第1実施形態における車両位置表示プログラム50と同様である。これにより、車両位置表示プログラム50Cを実行したコンピュータ40が、車両位置表示装置10Cとして機能することになる。
【0120】
なお、車両位置表示プログラム50Cにより実現される機能は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC等で実現することも可能である。
【0121】
次に、第4実施形態に係る車両位置表示装置10Cの作用について説明する。走行軌跡DB31には、複数の走行軌跡情報が記憶されている。この状態で、車両位置表示装置10Cに、指定情報21が入力されると、車両位置表示装置10Cにおいて、
図9に示す車両位置表示処理が実行される。なお、車両位置表示装置10Cにおいて実行される車両位置表示処理は、本発明の車両位置表示方法の一例である。また、第4実施形態における車両位置表示処理について、第1実施形態における車両位置表示処理と同様の処理となるステップについては、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0122】
図9に示す車両位置表示処理のステップS20では、
図10に示すアニメーション処理のステップS21〜25と、
図22に示すアニメーション処理のステップS31〜33とが実行される。そして、ステップS26(又はステップS34)に代えて、
図24に示すモード切替処理が実行される。
【0123】
図24に示すモード切替処理のステップS41で、表示制御部14Cは、
図10に示すアニメーション処理のステップS26と同様に、モード1のアニメーション表示を行う。
【0124】
次に、ステップS42で、表示制御部14Cが、表示画面80C1上の切替ボタン87が押下されたか否かを判定する。切替ボタン87が押下されていない場合には、処理はステップS43へ移行する。ステップS43では、表示制御部14Cが、表示画面80C1を閉じる指示を受け付けたか否かに基づいて、表示画面80C1の表示を終了するか否かを判定する。表示を終了する場合には、モード切替処理は終了する。一方、表示画面80C1の表示を終了しない場合には、処理はステップS41に戻り、表示制御部14Cは、再生コマンド84に応じたモード1のアニメーション表示を継続する。
【0125】
一方、上記ステップS42で、表示制御部14Cが、切替ボタン87が押下されたと判定した場合には、処理はステップS45へ移行する。ステップS45では、表示制御部14Cが、モード1のアニメーション表示を終了し、
図22に示すアニメーション処理のステップS34と同様に、モード2のアニメーション表示を行う。
【0126】
次に、ステップS46で、表示制御部14Cが、表示画面80C2上の切替ボタン87が押下されたか否かを判定する。切替ボタン87が押下されていない場合には、処理はステップS47へ移行する。ステップS47では、表示制御部14Cが、表示画面80C2を閉じる指示を受け付けたか否かに基づいて、表示画面80C2の表示を終了するか否かを判定する。表示を終了する場合には、モード切替処理は終了する。一方、表示画面80C2の表示を終了しない場合には、処理はステップS45に戻り、表示制御部14Cは、再生コマンド84に応じたモード2のアニメーション表示を継続する。
【0127】
一方、上記ステップS46で、表示制御部14Cが、切替ボタン87が押下されたと判定した場合には、処理はステップS41へ移行し、モード2からモード1のアニメーション表示へ切り替える。
【0128】
以上説明したように、第4実施形態に係る車両位置表示装置によれば、第1及び第3実施形態の効果を、簡易な切替操作により得ることができる。
【0129】
なお、第4実施形態では、モード1の表示画面80C1及びモード2の表示画面80C2の各々が1つのアニメーション再生領域を含む場合について説明したが、第2及び第3実施形態のように、それぞれ2つ以上のアニメーション再生領域を含むようにしてもよい。
【0130】
なお、上記では、車両位置表示プログラム50、50A、50B、及び50Cが記憶部43に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。開示の技術に係るプログラムは、CD−ROM、DVD−ROM、USBメモリ等の記録媒体に記録された形態で提供することも可能である。
【0131】
以上の各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0132】
(付記1)
地理的な領域の指定を受け付け、
受け付けた前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群を特定し、
特定した前記車両群の内、前記地理的な領域内に含まれる特定の領域を通過した1又は複数の車両を特定し、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いて表示する際に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークとは異ならせる表示制御を行う
処理をコンピュータに実行させる車両位置表示プログラム。
【0133】
(付記2)
前記1又は複数の車両に含まれる何れかの車両の位置と前記他の車両に含まれる何れかの車両の位置とが重なる場合に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークよりも優先する表示制御を行う
付記1記載の車両位置表示プログラム。
【0134】
(付記3)
前記位置は、前記地理的な領域を所定のサイズでメッシュ分割して得られた何れかの領域に対応する付記1記載の車両位置表示プログラム。
【0135】
(付記4)
更に時間範囲の指定を受け付け、
前記車両群を、受け付けた前記時間範囲内に前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群とすることを特徴とする付記1記載の車両位置表示プログラム。
【0136】
(付記5)
更に別の時間範囲の指定を受け付け、
受け付けた前記別の時間範囲内に前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された別の車両群を特定し、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いた第一の表示に合わせて、前記別の車両群の位置をマークを用いた第二の表示を行う際に、前記第一の表示と第二の表示の双方において、特定した前記車両群の内の前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを同じ種類のマークに制御する
付記4記載の車両位置表示プログラム。
【0137】
(付記6)
更に別の時間範囲の指定を受け付け、
受け付けた前記別の時間範囲内に前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された別の車両群を特定し、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いた第一の表示と、前記別の車両群の位置をマークを用いた第二の表示とを行う際に、前記第一の表示と前記第二の表示の双方において、前記地理的な領域内に含まれる共通する特定の領域の通過履歴が含まれる1又は複数の車両について他の車両と異なるマークで表示する表示制御、
をコンピュータに実行させる付記4記載の車両位置表示プログラム。
【0138】
(付記7)
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、該各領域に侵入した車両の累積台数の時間変化に応じて変化させる、
ことを特徴とする付記1記載の車両位置表示プログラム。
【0139】
(付記8)
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、単位時間あたりに該各領域に侵入した車両の総数の変化に応じて変化させる、
ことを特徴とする付記1記載の車両位置表示プログラム。
【0140】
(付記9)
地理的な領域の指定を受け付け、
受け付けた前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群を特定し、
特定した前記車両群の内、前記地理的な領域内に含まれる特定の領域を通過した1又は複数の車両を特定し、前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いて表示する際に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークとは異ならせる第一の表示制御と、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、該各領域に侵入した車両の累積台数の時間変化に応じて変化させる第二の表示制御とを切替可能に制御する
処理をコンピュータに実行させる車両位置表示プログラム。
【0141】
(付記10)
地理的な領域の指定を受け付ける受付部と、
受け付けた前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群を特定し、特定した前記車両群の内、前記地理的な領域内に含まれる特定の領域を通過した1又は複数の車両を特定する特定部と、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いて表示する際に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークとは異ならせる表示制御を行う表示制御部と、
を含む車両位置表示装置。
【0142】
(付記11)
前記表示制御部は、前記1又は複数の車両に含まれる何れかの車両の位置と前記他の車両に含まれる何れかの車両の位置とが重なる場合に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークよりも優先する表示制御を行う付記10記載の車両位置表示装置。
【0143】
(付記12)
前記位置は、前記地理的な領域を所定のサイズでメッシュ分割して得られた何れかの領域に対応する付記10記載の車両位置表示装置。
【0144】
(付記13)
前記受付部は、更に時間範囲の指定を受け付け、
前記特定部は、前記車両群を、受け付けた前記時間範囲内に前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群とする付記10記載の車両位置表示装置。
【0145】
(付記14)
前記受付部は、更に別の時間範囲の指定を受け付け、
前記特定部は、受け付けた前記別の時間範囲内に前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された別の車両群を特定し、
前記表示制御部は、前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いた第一の表示に合わせて、前記別の車両群の位置をマークを用いた第二の表示を行う際に、前記第一の表示と第二の表示の双方において、特定した前記車両群の内の前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを同じ種類のマークに制御する
付記13記載の車両位置表示装置。
【0146】
(付記15)
前記受付部は、更に別の時間範囲の指定を受け付け、
前記特定部は、受け付けた前記別の時間範囲内に前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された別の車両群を特定し、
前記表示制御部は、前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いた第一の表示と、前記別の車両群の位置をマークを用いた第二の表示とを行う際に、前記第一の表示と前記第二の表示の双方において、前記地理的な領域内に含まれる共通する特定の領域の通過履歴が含まれる1又は複数の車両について他の車両と異なるマークで表示する
付記13記載の車両位置表示装置。
【0147】
(付記16)
前記表示制御部は、前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、該各領域に侵入した車両の累積台数の時間変化に応じて変化させる付記10記載の車両位置表示装置。
【0148】
(付記17)
前記表示制御部は、前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、単位時間あたりに該各領域に侵入した車両の総数の変化に応じて変化させる付記10記載の車両位置表示装置。
【0149】
(付記18)
地理的な領域の指定を受け付ける受付部と、
受け付けた前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群を特定し、特定した前記車両群の内、前記地理的な領域内に含まれる特定の領域を通過した1又は複数の車両を特定する特定部と、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いて表示する際に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークとは異ならせる第一の表示制御と、前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、該各領域に侵入した車両の累積台数の時間変化に応じて変化させる第二の表示制御とを切替可能に制御する表示制御部と、
を含む車両位置表示装置。
【0150】
(付記19)
地理的な領域の指定を受け付け、
受け付けた前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群を特定し、
特定した前記車両群の内、前記地理的な領域内に含まれる特定の領域を通過した1又は複数の車両を特定し、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いて表示する際に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークとは異ならせる表示制御を行う
処理をコンピュータに実行させる車両位置表示方法。
【0151】
(付記20)
前記1又は複数の車両に含まれる何れかの車両の位置と前記他の車両に含まれる何れかの車両の位置とが重なる場合に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークよりも優先する表示制御を行う
付記19記載の車両位置表示方法。
【0152】
(付記21)
前記位置は、前記地理的な領域を所定のサイズでメッシュ分割して得られた何れかの領域に対応する付記19記載の車両位置表示方法。
【0153】
(付記22)
更に時間範囲の指定を受け付け、
前記車両群を、受け付けた前記時間範囲内に前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群とすることを特徴とする付記19記載の車両位置表示方法。
【0154】
(付記23)
更に別の時間範囲の指定を受け付け、
受け付けた前記別の時間範囲内に前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された別の車両群を特定し、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いた第一の表示に合わせて、前記別の車両群の位置をマークを用いた第二の表示を行う際に、前記第一の表示と第二の表示の双方において、特定した前記車両群の内の前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを同じ種類のマークに制御する
付記22記載の車両位置表示方法。
【0155】
(付記24)
更に別の時間範囲の指定を受け付け、
受け付けた前記別の時間範囲内に前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された別の車両群を特定し、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いた第一の表示と、前記別の車両群の位置をマークを用いた第二の表示とを行う際に、前記第一の表示と前記第二の表示の双方において、前記地理的な領域内に含まれる共通する特定の領域の通過履歴が含まれる1又は複数の車両について他の車両と異なるマークで表示する表示制御、
をコンピュータに実行させる付記22記載の車両位置表示方法。
【0156】
(付記25)
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、該各領域に侵入した車両の累積台数の時間変化に応じて変化させる、
ことを特徴とする付記19記載の車両位置表示方法。
【0157】
(付記26)
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、単位時間あたりに該各領域に侵入した車両の総数の変化に応じて変化させる、
ことを特徴とする付記19記載の車両位置表示方法。
【0158】
(付記27)
地理的な領域の指定を受け付け、
受け付けた前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群を特定し、
特定した前記車両群の内、前記地理的な領域内に含まれる特定の領域を通過した1又は複数の車両を特定し、前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いて表示する際に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークとは異ならせる第一の表示制御と、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、該各領域に侵入した車両の累積台数の時間変化に応じて変化させる第二の表示制御とを切替可能に制御する
処理をコンピュータに実行させる車両位置表示方法。
【0159】
(付記28)
地理的な領域の指定を受け付け、
受け付けた前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群を特定し、
特定した前記車両群の内、前記地理的な領域内に含まれる特定の領域を通過した1又は複数の車両を特定し、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いて表示する際に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークとは異ならせる表示制御を行う
処理をコンピュータに実行させる車両位置表示プログラムを記憶した記憶媒体。
【0160】
(付記29)
地理的な領域の指定を受け付け、
受け付けた前記地理的な領域内を走行した走行履歴が記憶された車両群を特定し、
特定した前記車両群の内、前記地理的な領域内に含まれる特定の領域を通過した1又は複数の車両を特定し、前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置をマークを用いて表示する際に、特定した前記1又は複数の車両の位置に対応して表示させるマークを他の車両の位置に対応して表示させるマークとは異ならせる第一の表示制御と、
前記走行履歴に基づいて前記地理的な領域内における前記車両群の位置の時間変化をマークの表示位置の時間変化で表示する際に、前記地理的な領域内をメッシュ分割して得られた各領域の表示色を、該各領域に侵入した車両の累積台数の時間変化に応じて変化させる第二の表示制御とを切替可能に制御する
処理をコンピュータに実行させる車両位置表示プログラムを記憶した記憶媒体。