【実施例】
【0034】
本発明の他の特徴は、本発明の原理を例示する、以下の非限定例から明白となろう。当業者に周知の通り、反応は、空気または水分から反応成分を保護するために必要な場合、不活性雰囲気(以下に限定されないが、窒素またはアルゴン)中で行われる。温度は、摂氏度(℃)で与えられる。特に明記されていない限り、溶液のパーセントおよび比は、容積対容積の関係を表す。以下の例において使用されている反応剤は、本明細書に記載されている通り得ることができるか、または本明細書に記載されていない場合、それ自体が市販であるか、もしくは市販の物質から当分野で公知の方法により調製することができる。質量スペクトル分析は、エレクトロスプレー質量分析計を使用して記録することができる。
【0035】
化合物および中間体は、カラムサイズに応じて、流速18〜85mL/分で、市販の通常の相シリカであるRedisep R
fを4〜120g用いる、254nmでのTeledyne ISCO Combiflash R
f System、またはSilicycleカラムにより精製することができる。質量スペクトル分析は、サンプルオーガナイザー、PDA検出器、カラムマネージャー、サンプルマネージャー、二成分溶媒マネージャー、およびSQ検出器からなる、フローインジェクション分析質量分析法またはWaters Acquity Ultraperformance LC Systemを使用して記録することができる。
【0036】
マイクロ波条件中で行った反応は、バイアル操作用のRobot Sixtyを装備した、Biotage Initiator 2.0マイクロ波合成装置で実施する。温度範囲は、40〜250℃である。圧力範囲は0〜20barであり、出力範囲は2.45GHzで0〜400ワットである。バイアルサイズは、0.5mL〜20mLで変動する。溶媒吸収レベルは、デフォルト設定で高い。適用可能な場合、実験項において特定の反応時間および温度が示されている。
【0037】
分取RP−HPLCは、以下の具体的な測定条件の1つを使用して、標準状態下で行われる。
A) Waters SunFire Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間1分で溶出し、次に、10mMギ酸アンモニウム(pH3.8)を含有するMeOHの直線グラジエントにより、30mL/分で10分間かけて溶出する。所望の生成物を含有する画分をプールし、濃縮して凍結乾燥する。
B) Waters XBridge Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間1分で溶出し、次に、10mM炭酸水素アンモニウム(pH10.0)を含有するMeOHの直線グラジエントにより、30mL/分で10分間かけて溶出する。所望の生成物を含有する画分をプールし、濃縮して凍結乾燥する。
C) Waters SunFire Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間1分で溶出し、次に、0.06%TFA(v/v)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、30mL/分で10分間かけて溶出する。所望の生成物を含有する画分をプールして、凍結乾燥する。
D) Waters XBridge Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間1分で溶出し、次に、10mM炭酸水素アンモニウム(pH10.0)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、30mL/分で10分間かけて溶出する。所望の生成物を含有する画分をプールして、凍結乾燥する。
【0038】
E) Waters SunFire Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間0.5分で溶出し、次に、10mMギ酸アンモニウム(pH3.8)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、45mL/分で6.9分間かけて溶出する。溶離液は、全操作中、Timberline Instrument TL600 Mobile Phase Heaterを使用して45℃に温める。所望の生成物を含有する画分をプールして、凍結乾燥する。
F) Waters XSelect Prep CSH OBD C18カラム(5μm、30×75mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間0.5分で溶出し、次に、0.1%ギ酸(v/v)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、60mL/分で6.4分間かけて溶出する。溶離液は、全操作中、Timberline Instrument TL600 Mobile Phase Heaterを使用して45℃に温める。所望の生成物を含有する画分をプールして、凍結乾燥する。
【0039】
分析用UPLCは、以下の具体的な測定条件の1つを使用して、標準状態下で行われる。
A) Waters ACQUITY UPLC BEH C18カラム(1.7μm、2.1×30mm)、10mM炭酸水素アンモニウム(pH10)を含有するMeOHの直線グラジエントにより、0.75mL/分で2.2分間かけて溶出する。
B) Waters ACQUITY UPLC HSS C18カラム(1.8μm、2.1×30mm)、10mMギ酸アンモニウム(pH3.8)を含有するMeOHの直線グラジエントにより、0.8mL/分で2.3分間かけて溶出する。
C) Waters ACQUITY UPLC HSS C18カラム(1.8μm、2.1×30mm)、0.06%TFA(v/v)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、0.9mL/分で2.2分間かけて溶出する。
【0040】
D) Waters ACQUITY UPLC BEH C18カラム(1.7μm、2.1×30mm)、10mM炭酸水素アンモニウム(pH10)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、0.75mL/分で2.2分間かけて溶出する。
【0041】
E) Waters ACQUITY UPLC HSS C18カラム(1.8μm、2.1×30mm)、10mMギ酸アンモニウム(pH3.8)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、0.8mL/分で2.3分間かけて溶出する。溶離液は、全操作中、カラムプレヒーターを使用して45℃に温める。
F) Waters XSelect UPLC CSH C18カラム(1.7μm、2.1×30mm)、0.1%ギ酸(v/v)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、0.9mL/分で2.0分間かけて溶出する。溶離液は、全操作中、カラムプレヒーターを使用して45℃に温める。
【0042】
例中に使用される略語は、以下を含む。
Ac:アセチル、AcOH:酢酸、BEH:エチレン架橋ハイブリッド、BOCまたはBoc:tert−ブチルオキシカルボニル、Bu:ブチル、dba:ジベンジリデンアセトン、DCE:1,2−ジクロロエタン、DCM:ジクロロメタン、DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン、DMEM:ダルベッコ改変イーグル培地、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、DMSO:ジメチルスルホキシド、dppf:1,1’−ジフェニルホスフィニルフェロセン、eqまたはequiv:当量、Et:エチル、Et
2O:ジエチルエーテル、EtOAc:酢酸エチル、EtOH:エタノール、HATU:[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート]、Hex:ヘキサン、HPLC:高速液体クロマトグラフィー、HSS:高強度シリカ、
iPrまたはi−Pr:1−メチルエチル(イソ−プロピル)、iPrOH:イソプロパノール、Me:メチル、MeCN:アセトニトリル、MeOH:メタノール、MS:質量分析法、[M+H]
+:プロトン化分子イオン、MTBEまたはt−MBE:tert−ブチルメチルエーテル、OBD:最適床密度(optimum bed density)、PDA:フォトダイオードアレイ、Ph:フェニル、Pr:プロピル、RP:逆相、RT:室温(18〜22℃)、tert−ブチルまたはt−ブチル:1,1−ジメチルエチル、TEA:トリエチルアミン、TFA:トリフルオロ酢酸、THF:テトラヒドロフラン、t
R:保持時間およびUPLC:超高速液体クロマトグラフィー、Xantphos:4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン
【0043】
(例A1)化合物A1bの調製
【化9】
DCM(100mL)中のA1a(10.0g、77.4mmol、Combi Blocks)を塩化オキサリル(66.0mL、619.5mmol)により処理する。次に、DMF(599.6μL、7.7mmol)を滴下して加えると、ガスが発生する。この反応混合物をRTで一晩撹拌し、次に、減圧下で濃縮して、トルエン(150mL)を用いて共沸し、高真空下で1時間乾燥するとA1bが得られ、これを次の反応にそのまま使用する。
【0044】
(例A2)化合物1018の調製
【化10】
工程1:
アニリンA2a(Aldrich、4.0g、29mmol)をDCM(140mL)に溶解する。酸塩化物A1b(4.4g、29mmol)を加え、この混合物を0℃に冷却する。DIPEA(6.2mL、36mmol)を加える。この反応混合物をRTまで温め、10分間撹拌する。この反応混合物をDCMと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とに分配する。有機層を水およびブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮すると、A2bが得られる。
【0045】
工程2:
A2b(14g、57mmol)の無水THF(400mL)溶液に、三臭化フェニルトリメチルアンモニウム(22g、57mmol)を加える。この混合物をRTで4時間撹拌し、次に、得られた混合物をEtOAc(1L)に溶解して、水によりすすぐ。有機相を分離し、さらにブラインにより洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水してろ過し、減圧下で濃縮してフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中の0〜6%EtOAc)により精製すると、A2cが得られる。
【0046】
工程3:
A2c(300mg、0.92mmol)およびA2d(Alfa Aesar、180mg、0.94mmol)をMeCN(4mL)に溶解し、DIPEA(0.2mL、1.2mmol)により処理する。この反応混合物を一晩撹拌し、次に、濃縮乾固すると粗製A2eが得られ、これをそのまま次の工程に使用する。
【0047】
工程4:
密封可能な容器中で、粗製A2eおよびNH
4OAc(650mg、8.5mmol)をキシレン(8mL)中で懸濁させ、この混合物を密封して、140℃に加熱する。2時間後、この反応混合物を約60℃に冷却し、回転蒸発により乾固する。残渣をAcOH(6mL)にとり、分取HPLC(3回注入、Sunfireカラム、MeCN/水中のTFA)により精製する。純粋な生成物を含有する画分を合わせ、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1018が得られる。
【0048】
(例A3)化合物1016の調製
【化11】
工程1:
DIPEA(0.66mL、3.8mmol)、A3a(250mg、1.2mmol)、およびA3b(Astatech)(300mg、1.2mmol)のDMF(13mL)溶液を、HATU(540mg、1.4mmol)により処理する。この反応混合物を1時間撹拌し、次に、水およびEtOAcにより希釈する。有機層を分離し、水により洗浄し(2×)、相分離器に通す。このろ液を蒸発乾固し、残渣をCombiflashにより精製するとA3cが得られる。
【0049】
工程2:
密封可能な容器中で、A3c(40mg、0.95mmol)およびNH
4OAc(40mg、0.52mmol)をキシレン(1mL)中で懸濁させ、この混合物を密封して、140℃に加熱する。1時間後、この反応混合物をRTまで冷却し、水とEtOAcとに分配する。有機層をNa
2SO
4で脱水し、濃縮するとA3dが得られる。
【0050】
工程3:
THF(0.3mL)およびHCl(1N、0.3mL)に溶解したA3d(25mg、0.062mmol)の溶液に、Sn粉末(18mg、0.16mmol)を加える。この反応混合物を1時間撹拌し、次に、NaOH(1N、0.35uL)および水(10mL)により希釈する。この混合物を30分間撹拌し、次に、EtOAcにより抽出する。有機層をNa
2SO
4で脱水し、濃縮するとA3eが得られる。
【0051】
工程4:
RTのDIPEA(0.050mL、0.29mmol)、A1a(10mg、0.077mmol)、およびA3e(20mg、0.54mmol)のDMF(1mL)溶液を、HATU(36mg、0.095mmol)により処理する。この反応混合物を2時間撹拌する。別の反応容器で、RTのDIPEA(0.050mL、0.29mmol)およびA1a(10mg、0.077mmol)のDMF(1mL)の溶液を、HATU(36mg、0.095mmol)により処理する。この混合物を5分間撹拌した後、もとの反応混合物に加える。この反応混合物を30分間撹拌し、次に、AcOH(500μL)により希釈する。残渣を分取HPLCにより精製すると、化合物1016が得られる。
【0052】
(例A4)化合物A4bの調製
【化12】
4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステルA4a(500mg、2.3mmol、Oakwood)のDMF(5mL)溶液に、1,3−チアゾール−4−カルボン酸A1a(383.1mg、3.0mmol、Combi Blocks)、DIPEA(993.8μL、5.7mmol)およびHATU(1.2g、3.2mmol)を加える。反応混合物を45分間撹拌し、次に、水(15mL)を加え、この懸濁液を一晩撹拌する。沈殿物をろ過し、水(10mL)およびDCM(10mL)によりすすぐ。残渣を高真空および窒素通気下で15分間乾燥すると、A4bが得られ、これを後の工程にそのまま使用する。
【0053】
(例A5)化合物A5bの調製
【化13】
A4a(1.0g、4.6mmol、Oakwood)のDMF(10mL)溶液を、A1a(766.3mg、6.0mmol、Combi Blocks)、DIPEA(2.0mL、11.4mmol)およびHATU(2.4g、6.4mmol)により処理する。この反応混合物を30分間撹拌し、次に、水(30mL)とEtOAc(50mL)とに分配する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水して濃縮する。粗製残渣を15分間、音波照射によって水(40mL)中で粉末にする。懸濁液をろ過し、水(25mL)によりすすぐ。残渣を高真空および窒素通気下で1時間乾燥すると、A5bが得られる。
【0054】
(例A6)化合物A6cの調製
【化14】
0℃のTHF(20mL)中のNaH(鉱物油中60%、387.9mg、9.7mmol)の懸濁液に、A6a(2.0g、8.8mmol、Matrix)のTHF(20mL)溶液を加える。この反応混合物をRTまで温め、30分間撹拌する。次に、0℃まで再度冷却し、A6b(1.9mL、10.6mmol、Combi Blocks)を加える。この反応混合物をRTで一晩撹拌し、EtOAc(50mL)により希釈する。この有機層を水(30mL)およびブライン(30mL)により洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過する。このろ液を濃縮すると、A6cが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
【0055】
(例A7)化合物1070の調製
【化15】
工程1:
中間体A6c(620.0mg、1.7mmol)およびA4b(516.8mg、2.1mmol)、炭酸カリウム(480.0mg、3.5mmol)、ジオキサン(7.5mL)および水(2.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh
3)
4(200.6mg、0.17mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(20mL)により希釈し、EtOAc(2×30mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮する。この粗生成物をCombiFlash(50%EtOAc/ヘキサン)により精製すると、A7aが得られる。
【0056】
工程2:
中間体A7a(53.0mg、0.11mmol)およびm−トリルボロン酸(18.0mg、0.13mmol、Acros)、炭酸カリウム(30.5mg、0.22mmol)、ジオキサン(1.5mL)および水(0.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh
3)
4(12.7mg、0.011mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(10mL)とEtOAc(2×20mL)とに分配する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄してMgSO
4で脱水し、ろ過して濃縮すると粗生成物A7bが得られ、これをそのまま次の工程に持ち越す。
【0057】
工程3:
粗製中間体A7b(54.2mg、0.11mmol)をDCM(2mL)およびTFA(2mL)の混合物に溶解する。この反応混合物をRTで一晩撹拌する。完了後、溶媒を真空で除去すると、粗生成物が得られ、これをDCM(5mL)中で粉末にする。残渣をろ過し、DCM(5mL)によりすすぐ。MeCNおよび水を加え、この混合物を冷凍して凍結乾燥すると、化合物1070が得られる。
【0058】
(例A8)化合物1034の調製
【化16】
工程1:
RTのトリアゾールA6a(5.0g、22.0mmol、Matrix)のDMF(100mL)溶液を、炭酸カリウム(7.6g、55.1mmol)およびヨウ化カリウム(365.9mg、2.2mmol)により処理した後、ベンジル3−ブロモプロピルエーテルA8a(4.3mL、24.2mmol、Aldrich)を加える。得られる混合物を75℃で一晩加熱し、RTまで冷却し、次に、EtOAc(400ml)を加える。有機層をブライン、水、次に、再度ブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水する。溶媒蒸発させると粗生成物が得られ、これをCombiFlash(20%EtOAc/ヘキサン)を使用して精製すると、A8bが得られる。
【0059】
工程2:
0℃の中間体A8b(1.9g、5.1mmol)のDCM(30mL)溶液を、三臭化ホウ素(DCM中の1.0M、16.9mL、16.9mmol)により処理する。この混合物をRTまで温め、一晩撹拌する。この混合物を0℃まで冷却し、水によりクエンチして、次にEtOAc(3×75mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、相分離器を使用してろ過する。この粗生成物をCombiFlash(20%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製すると、中間体A8cが得られる。
【0060】
工程3:
中間体A8c(500.0mg、1.8mmol)およびA4b(695.3mg、2.1mmol)、炭酸カリウム(485.0mg、3.5mmol)、DMF(15mL)および水(1.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。Pd(PPh
3)
4(202.8mg、0.18mmol)を加え、次に、バイアルに蓋をしてマイクロ波中、120℃で20分間加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、EtOAc(150mL)により希釈し、ブライン(3×75mL)により洗浄して相分離器によりろ過する。中間体A8dは、CombiFlash(100%EtOAc)によって得られる。
【0061】
工程4:
中間体A8d(300.0mg、0.74mmol)、3−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸A8e(167.5mg、0.88mmol、Frontier Scientific)、炭酸カリウム(203.1mg、1.5mmol)、ジオキサン(9mL)および水(3mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh
3)
4(84.9mg、0.073mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(25mL)により希釈し、EtOAc(2×45mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮する。粗生成物を分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1034が得られる。
【0062】
(例A9)化合物1121の調製
【化17】
工程1:
0℃のTHF(20mL)中のNaH(鉱物油中60%、194.0mg、4.8mmol)の懸濁液に、トリアゾールA6a(1.0g、4.4mmol、Matrix)のTHF(20mL)溶液を加える。この反応混合物をRTまで温め、30分間撹拌する。次に、0℃まで再度冷却し、臭化アリルA9a(762.9μL、8.8mmol、Aldrich)を加える。この反応混合物をRTで一晩撹拌し、EtOAc(50mL)により希釈する。この有機層を水(25mL)およびブライン(25mL)により洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過する。このろ液を濃縮すると、A9bが得られ、これをそのまま後の工程に使用する。
【0063】
工程2:
アセトン(65mL)および水(10mL)の混合物中の中間体A9b(863.4mg、3.2mmol)の溶液を、四酸化オスミウム(t−BuOH中、2.5重量%、8.1mL、0.65mmol)および4−メチルモルホリンN−オキシド(454.7mg、3.9mmol)により処理する。この反応混合物をRTで一晩撹拌して濃縮し、次に、水(60mL)と2−Me−THF(2×75mL)とに分配する。有機層を合わせ、10%水性チオ硫酸ナトリウムおよび水により洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮すると中間体A9cが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
【0064】
工程3:
中間体A9c(486.7mg、1.6mmol)およびA4b(640.8mg、1.9mmol)、炭酸カリウム(447.0mg、3.2mmol)、ジオキサン(12mL)および水(4mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh
3)
4(186.9mg、0.16mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(35mL)により希釈し、EtOAc(2×60mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮する。この粗生成物をCombiFlash(100%EtOAc)により精製すると、中間体A9dが得られる。
【0065】
工程4:
中間体A9d(96.5mg、0.23mmol)、3−クロロフェニルボロン酸A9e(42.7mg、0.27mmol、Frontier Scientific)、炭酸カリウム(62.9mg、0.46mmol)、ジオキサン(1.5mL)および水(0.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh
3)
4(26.3mg、0.023mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTまで冷却した後、水(15mL)により希釈し、EtOAc(2×20mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮する。粗生成物を分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1121が得られる。
【0066】
(例A10)化合物1114および1116の調製
【化18】
工程1:
無水THF(100mL)中の4−ヨードイミダゾールA10a(5.0g、25.8mmol)(Synthonix)の0℃の混合物に、NaH(油中60%、1.24g、30.9mmol)を加える。得られる混合物を10分間撹拌した後、塩化4−メトキシベンジル(4.37mL、32.2mmol)(Aldrich)を加える。この混合物をRTまで温め、一晩撹拌する。飽和NH
4Cl水溶液(50mL)を加え、この混合物を10分間撹拌する。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。この有機層を水およびブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(20:80〜80:20のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A10bが得られる。
【0067】
工程2:
中間体A10b(2.0g、6.4mmol)を無水MeCN(40mL)に溶解し、塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(1.9mL、12.7mmol)(Alfa Aesar)、次いでEt
3N(1.8mL、12.7mmol)により処理する。得られる混合物を一晩、加熱して還流し、RTまで冷却して水(15mL)により処理する。得られる混合物を5分間撹拌し、次に、EtOAc(3×)により抽出する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(0:100〜50:50のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A10cが得られる。
【0068】
工程3:
中間体A10c(971mg、2.0mmol)、4−アミノ−2−ヒドロキシピリジン(200mg、1.8mmol)(Aconpharm)、N,N−ジメチルグリシン(375mg、3.6mmol)(Aldrich)、CuI(86mg、0.45mmol)、K
2CO
3(501mg、3.6mmol)を無水DMSO(10mL)に溶解する。音波照射下、得られる混合物をAr(g)を用いて10分間、バブリングした後、10時間130℃に加熱する。この混合物をRTまで冷却してEtOAc(150mL)により希釈してブライン(3×)により洗浄し、MgSO
4により乾燥して濃縮すると、粗製物質が得られ、これをt−BMEを使用して粉末にすると、A10dが得られる。
工程4:
中間体A10d(257mg、0.55mmol)を無水MeCN(4mL)に溶解した後、酸塩化物A1b(113mg、0.77mmol)およびDIPEA(0.19mL、1.1mmol)により処理する。得られる混合物をRTで2時間撹拌してろ過し、残渣をMeCNによりすすぐと、A10eが得られる。
【0069】
工程5:
中間体A10e(1.95g、3.4mmol)を無水DCM(10mL)に溶解した後、TFA(10mL)により処理する。得られる混合物を75℃で一晩撹拌して冷却し、濃縮乾固する。それをトルエンで共蒸発させた後、1N NaOHを添加することにより中和する。得られる混合物を音波処理し、ろ過する。残渣を水およびMeOHによりすすぎ、真空下で乾燥すると、A10fが得られる。
工程6:
中間体A10f(100mg、0.22mmol)を無水THF(2mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(0.47mL、0.65mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M)により処理する。得られる混合物を1時間撹拌し、次に飽和NH
4Cl(2mL)水溶液を加える。得られる混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。この混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取RP−HPLCにより精製すると、化合物1114が得られる。
【0070】
工程7:
化合物1114(100mg、0.22mmol)のTFA(3.0ml)溶液を密封した反応容器に入れ、3時間70℃に加熱し、次に、濃縮乾固すると、A10gが得られる。
【0071】
工程8:
A10g(100mg、0.22mmol)のiPrOH(10mL)溶液を、ギ酸アンモニウム(200mg、3.3mmol)およびPd/C(5%w/w、200mg)により処理する。得られる混合物を80℃で5時間撹拌し、RTまで冷却して、Acrodiscによってろ過する。ろ液を直接使用して、分取HPLCにより生成物を精製すると化合物1116が得られる。
【0072】
(例A11)化合物1092および1087の調製
【化19】
工程1:
RTで、5−アミノ−2−ブロモピリジンA11a(1.0g、5.8mmol)(Oakwood)をDCM(15mL)に懸濁した後、酸塩化物A1b(981mg、6.6mmol)およびDIPEA(2.5mL、14.5mmol)により処理する。得られる混合物をRTで一晩撹拌し、次に、飽和NaHCO
3水溶液(5ml)を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層をブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると、A11bが得られる。
【0073】
工程2:
中間体A11b(500mg、1.0mmol)を無水ジオキサン(5mL)に溶解し、PdCl
2(PPh
3)
2(72mg、0.10mmol)(Aldrich)およびヘキサジメチルスズ(0.43mL、2.1mmol)(Aldrich)により処理する。得られる混合物を4時間90℃に加熱し、次に、RTまで冷却した後、A10c(394mg、1.4mmol)およびPd[(PPh
3)]
4により処理する。得られる混合物を6時間、110℃に加熱し、RTまで冷却して、次に、水(5mL)を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層をブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると、粗製物質が得られ、これをMeOHを使用して粉末にすると、A11cが得られる。
【0074】
工程3:
中間体A11c(50mg、0.09mmol)を無水DCM(0.7mL)に溶解した後、TFA(0.7mL)により処理する。得られる混合物を75℃で一晩撹拌し、次に、RTまで冷却し、濃縮乾固する。この残渣をEtOAcに溶解し、5N NaOHを用いて塩基性にし、EtOAcにより抽出する。有機層をブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濃縮乾固すると、A11dが得られる。
工程4:
中間体A11d(40mg、0.09mmol)を無水THF(2mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(0.26mL、0.36mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M)により処理する。得られる混合物を1時間撹拌し、次に、飽和NH
4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。この混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取RP−HPLCにより精製すると、化合物1092が得られる。
【0075】
工程5:
中間体A11eは、例A10からの工程7に従い、中間体A10gと同様に化合物1092から作製する。
工程6:
化合物1087は、例A10からの工程8に従い、化合物1116と同様にA11eから作製する。
【0076】
(例A12)化合物1129および1120の調製
【化20】
工程1:
RTで、4−アミノ−2−ヒドロキシピリジンA12a(1.5g、14.0mmol)(Aconpharm)を無水MeCN(50mL)に溶解した後、酸塩化物A1b(10.1g、68.1mmol)およびDIPEA(23.7mL、136.2mmol)により処理する。得られる混合物をRTで一晩撹拌し、次に、THF(20mL)およびMeOH(10mL)により希釈する。得られる溶液をRTで10N NaOH(4.0mL、40mmol)により処理し、次に、20分間撹拌する。この混合物をろ過し、水およびアセトンによりすすぐと、A12bが得られる。
【0077】
工程2:
中間体A12b(1.3g、5.9mmol)を無水DMF(13mL)に溶解し、Cs
2CO
3(3.83g、11.8mmol)および2,6−ジクロロピリジン(1.0g、7.1mmol)により処理する。得られる混合物を24時間、100℃に加熱し、RTまで冷却して、次に、EtOAc(70mL)により希釈し、ブラインおよび水により洗浄する。界面の固体を含む有機層を集め、蒸発させた。得られる混合物をMeOHにより粉末にしてろ過すると、A12cが得られる。
【0078】
工程3:
中間体A12c(50mg、0.15mmol)をDMF(2mL)に溶解し、K
2CO
3(82.9mg、0.60mmol)、3−クロロフェニルボロン酸(30.5mg、0.20mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(15.8mg、0.02mmol)および水(0.2mL)により処理する。得られる混合物を20分間、マイクロ波中で130℃に加熱し、RTまで冷却して、Acrodiscフィルターによりろ過し、分取RP−HPLCにより直接精製すると、化合物1129が得られる。
【0079】
工程4:
DMF(2mL)中のA12c(40mg、0.12mmol)、K
2CO
3(66mg、0.48mmol)、およびm−クロロフェノール(Aldrich、20mg、0.16mmol)の混合物を密封した反応容器に入れ、160℃に加熱して一晩撹拌する。得られる混合物をRTまで冷却し、Acrodiscによりろ過して、このろ液を使用して分取HPLCにより生成物を直接精製すると、化合物1120が得られる。
【0080】
(例A13)化合物1130の調製
【化21】
工程1:
中間体A12c(401mg、1,2mmol)を無水DMF(10mL)に溶解し、PdCl
2(PPh
3)
2(126.9mg、0.18mmol)および1−エトキシビニル−トリ−n−ブチルスズ(0.53mL、1.57mmol)により処理する。得られる混合物をマイクロ波中、145℃で25分間加熱し、冷却して1N HCl(3.6mL、3.6mmol)により処理し、RTで2時間撹拌する。次に、この混合物を1N NaOHを用いて塩基性にしてろ過する。残渣を水、MeOHにより洗浄し、EtOAcで粉末にしてろ過するとA13aが得られる。
【0081】
工程2:
RTの1−ヨード−トリフルオロメチルベンゼン(400mg、1.47mmol)(Aldrich)の無水THF(5mL)溶液を、塩化イソプロピルマグネシウム(塩化リチウム錯体)(1.80mL、2.35mmol、THF中の1.3M溶液)により処理する。得られる混合物をRTで15分間撹拌し、次に、この溶液2mLを中間体A13a(50mg、0.15mmol)の無水THF(1mL)溶液に加える。この混合物を30分間撹拌し、次に飽和NH
4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を10分間撹拌し、次に、水を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取RP−HPLCにより精製すると、化合物1130が得られる。
【0082】
(例A14)化合物1059の調製
【化22】
工程1:
RTで、4−アミノ−2−ヒドロキシピリジンA14a(1.5g、9.9mmol)(Alfa)をDCM(40mL)に溶解した後、酸塩化物A1b(1.9g、13mmol)およびDIPEA(3.4mL、20mmol)により処理する。得られる混合物をRTで30分間撹拌し、次に、DCMにより希釈して、飽和NaHCO
3およびブラインにより洗浄する。有機層をMgSO
4で脱水し、蒸発乾固する。残渣をCombiflashにより精製すると、A14bが得られる。
【0083】
工程2:
A14b(2.1g、8.0mmol)をMeOH(8mL)、THF(25mL)、水(6mL)に溶解し、水性NaOH(5N、1.8mL、8.8mmol)を加える。この反応混合物をRTで一晩撹拌する。この有機溶媒を回転蒸発により除去し、得られる水溶液を冷凍して凍結乾燥すると、A14cが得られる。
工程3:
A14d(5.0g、32mmol)をTHF(170mL)に溶解し、(PhMe
3N)BR
3(12g、32mmol)により処理する。この反応混合物をRTで撹拌する。30分後、この混合物をEtOAcと水とに分配する。有機層を分離し、ブラインにより洗浄する。生成物をCombiflashにより精製し、得られる残渣をEtOAc/ヘキサンから再結晶すると、A14eが得られる。
【0084】
工程4:
A14e(100mg、0.44mmol)およびA14c(50mg、0.18mmol)をMeCN(2mL)に溶解した後、DIPEA(0.06mL、0.4mmol)を加える。この反応混合物を50℃に加熱し、3日間撹拌する。この混合物をRTまで冷却し、次に、濃縮乾固すると粗製A14fが得られ、これをそのまま次の工程に使用する。
【0085】
工程5:
密封可能な容器中で、A14fおよびNH
4OAc(280mg、3.7mmol)をトルエン(2mL)に懸濁させ、この混合物を密封して、100℃に加熱する。この混合物を一晩撹拌し、RTまで冷却して、回転蒸発により乾固する。残渣をDMSO(2mL)にとり、分取HPLCにより精製する。純粋な生成物を含有する画分を合わせ、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1059が得られる。
【0086】
(例A15)化合物1045の調製
【化23】
工程1:
DIPEA(1.2mL、7.0mmol)、A15a(Aldrich、530mg、3.5mmol)、およびA1a(300mg、2.3mmol)のDMF(14mL)溶液を、HATU(1.3g、3.5mmol)により処理する。この混合物を2時間撹拌し、次に、水およびEtOAcにより希釈する。有機層を分離し、水(2×)により洗浄する。有機層を相分離器に通し、ろ液を蒸発乾固する。生成物をCombiflashにより精製すると、A15bが得られる。
【0087】
工程2:
化合物1045は、例A14からの工程2〜5に従い、化合物1059と同様にA15bから作製する。
【0088】
(例A16)化合物1052の調製
【化24】
工程1:
カルボン酸エステルA14c(1.0g、3.7mmol)をDCM(20mL)に溶解し、1滴のDMFと共に、塩化オキサリル(4.6mL、9.2mmol)を加える。この反応混合物を1時間撹拌し、次に、濃縮する。DCM(20mL)、次いでエーテル中のジアゾメタン(1.6M、25mL、40mmol)を加える。この反応混合物を2時間撹拌した後、濃縮する。この混合物をDCM(20mL)にとり、AcOH(33%、0.76mL、4.4mmol)中のHBrを加える。この混合物を20分間撹拌する。この反応混合物をEtOAcと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とに分配する。有機層を水およびブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮する。生成物をCombiflashにより精製すると、A16aが得られる。
【0089】
工程2:
化合物1052は、例A2からの工程3および4に従い、化合物1018と同様にA16aから作製する。
【0090】
(例A17)化合物1103の調製
【化25】
工程1:
DIPEA(1.2mL、7.0mmol)、A17a(Aldrich、530mg、3.5mmol)、およびA1a(300mg、2.3mmol)のDMF(14mL)溶液を、HATU(1.3g、3.5mmol)により処理する。この混合物を2時間撹拌し、次に、水およびEtOAcにより希釈する。有機層を分離し、水により洗浄し(2×)、相分離器に通す。このろ液を蒸発乾固し、残渣をCombiflashにより精製するとA17bが得られる。
【0091】
工程2:
ビス(ピナコレート)ジボロン(650mg、2.6mmol)、酢酸カリウム(580mg、5.9mmol)およびA17b(650mg、2.0mmol)をDMSO(10mL)中で混合する。この反応混合物を音波照射しながら、窒素により10分間パージする。Pd(dppf)Cl
2/DCM錯体(160mg、0.20mmol)を加え、この混合物を95℃で2時間撹拌する。水およびEtOAcをこの混合物に加え、不溶物質をボロシリケートフィルター上でろ過することにより除去する。有機層を分離し、水(3×)およびブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮する。この残渣をDMF(10mL)に溶解し、Na
2CO
3(2M、2.9mL、5.9mmol)および2,4−ジブロモ−1−メチル−1H−イミダゾールA17c(Aldrich、570mg、2.4mmol)の溶液を加える。この反応混合物を10分間、音波照射しながら、窒素によりパージする。Pd[PPh
3]
4(100mg、0.08mmol)を加え、この反応混合物を6時間、110℃に加熱する。この混合物をEtOAcおよび水中に希釈し、相を分離する。この有機相を水(3×)およびブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水して濃縮する。生成物をCombiflashにより精製すると、A17dが得られる。
【0092】
工程3:
中間体A17d(65mg、0.18mmol)、3−クロロ−2−メチルフェニルボロン酸A17e(46mg、0.27mmol、Cuschem)、リン酸カリウム(0.5M、0.7mL、0.4mmol)、およびTHF(1.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物を10分間、窒素によりパージし、A17f(J. Am. Chem. Soc. 2010, 132, 14073に従って調製、14mg、0.02mmol)を加える。バイアルに蓋をして、15分間、マイクロ波中、120℃で加熱する。RTまで冷却した後、この反応混合物を濃縮乾固し、MeOH/水に再溶解し、Acrodiscによりろ過する。残渣を分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1103が得られる。
【0093】
(例A18)化合物1097の調製
【化26】
工程1:
中間体A5b(740mg、2.3mmol)をジオキサン(16mL)および水(5.4mL)に溶解し、K
2CO
3(520mg、3.8mmol)およびA17c(Aldrich、450mg、1.9mmol)を加える。この反応混合物を10分間、音波照射しながら、窒素によりパージする。Pd[PPh
3]
4(220mg、0.19mmol)を加え、この反応混合物を20分間、マイクロ波中、120℃に加熱する。この混合物をEtOAcおよび水中に希釈し、相を分離する。この有機層を水(3×)およびブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水して濃縮する。残渣をcombiflashにより精製すると、A18aが得られる。
【0094】
工程2:
化合物1097は、例A17からの工程3に従って、化合物1103と同様に、A18aから作製する。
【0095】
(例A19)化合物1096の調製
【化27】
工程1:
中間体A5b(170mg、0.50mmol)をジオキサン(5.7mL)および水(0.76mL)に溶解し、K
2CO
3(120mg、0.83mmol)およびA19a(Combi−Blocks、100mg、0.42mmol)を加える。この反応混合物を10分間、音波照射しながら、窒素によりパージする。Pd[PPh
3]
4(48mg、0.04mmol)を加え、この反応混合物を20分間、マイクロ波中、120℃に加熱する。この混合物をEtOAcおよび水中に希釈し、相を分離する。この有機相を水(3×)およびブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水して濃縮する。生成物をCombiflashにより精製すると、A19bが得られる。
【0096】
工程2:
化合物1096は、例A17からの工程3に従い、化合物1103と同様に、A19bから作製する。
【0097】
(例A20)化合物1098の調製
【化28】
工程1:
化合物1018(9mg、0.02mmol)をDMF(0.3mL)に溶解し、K
2CO
3(6mg、0.04mmol)、次いで臭化プロパルギル(Alfa、3μL、0.03mmol)を加える。6時間後、この反応混合物をMeOH(1mL)、次いで水(20mL)により希釈する。得られる固体をろ過により集め、MeCN/水に再溶解し、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1098が得られる。
【0098】
(例A21)化合物1086の調製
【化29】
工程1:
ニトリルA21a(Alfa、1.0g、6.6mmol)の乾燥DMF(50mL)溶液に、0℃で、固体NaH(100%、174mg、7.3mmol)を加える。この混合物を0℃で1時間撹拌し、次に、MeI(0.42mL、7.3mmol)を加える。この混合物を一晩撹拌し、次に、水およびEt
2Oにより希釈する。この有機層を水(2×)により洗浄し、MgSO
4で脱水して濃縮する。残渣をCombiflashにより精製すると、A21bが得られる。
【0099】
工程2:
AlMe
3(Aldrich、トルエン中の2M、5.8mL、12mmol)の溶液に、0℃のPhMe(23mL)中の塩化アンモニウム(0.62g、12mmol)を加える(注意:ガス発生)。この混合物を15分間撹拌した後、RTまで温め、A21b(390mg、2.2mmol)のトルエン(5mL)溶液を加える。この反応混合物を80℃まで加熱する。この混合物を一晩撹拌した後、0℃に冷却し、MeOH(40mL)によりクエンチする。この混合物を30分間撹拌し、次に、ボロシリケートフィルターペーパーによりろ過する。このろ液を濃縮し、溶離液として10%MeOH/DCMを使用して、生成物A21cをCombiflashにより精製する。
【0100】
工程3:
MeCN(1.5mL)中のA21c(54mg、0.30mmol)およびA2c(80mg、0.15mmol)の懸濁液に、DIPEA(0.02mL、0.15mmol)を加え、この反応物を50℃に加熱する。この反応混合物を1時間撹拌した後、RTまで冷却し、1:1 MeOH/水により希釈し、全容積2mLにする。この混合物をAcrodiscによりろ過し、残渣を分取HPLCにより精製すると、化合物1086が得られる。
【0101】
(例A22)化合物1118および1119の調製
【化30】
【0102】
工程1:
無水THF(40mL)中のA10a(2.0g、10.3mmol)(Synthonix)の0℃の混合物に、NaH(油中60%、495mg、12.4mmol)を加える。得られる混合物を10分間撹拌した後、(3−ブロモ−プロポキシメチル)ベンゼン(2.3mL、12.9mmol)(Chembridge−BB)を加える。得られる混合物をRTまで温め、次に、一晩撹拌する。飽和NH
4Cl(20mL)の水溶液を加え、この混合物を10分間撹拌する。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。この有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(20:80〜80:20のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A22aが得られる。
【0103】
工程2:
中間体A22a(1.9g、5.5mmol)を無水MeCN(40mL)に溶解し、塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(1.6mL、11.0mmol)(Alfa Aesar)、次いでEt
3N(1.5mL、11.0mmol)(Anachemia)により処理する。得られる混合物を一晩、加熱して還流し、RTまで冷却して水(15mL)により処理する。得られる混合物を5分間撹拌し、次に、EtOAc(3×)により抽出する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(0:100〜50:50のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A22bが得られる。
工程3:
中間体A22b(514mg、1.0mmol)、4−アミノ−2−ヒドロキシピリジン(100mg、0.91mmol)(Aconpharm)、N,N−ジメチルグリシン(187mg、1.82mmol)(Aldrich)、CuI(43mg、0.23mmol)(Aldrich)、K
2CO
3(251mg、1,82mmol)(Fluka)を無水DMSO(10mL)に溶解する。音波照射下、得られる混合物をAr(g)を用いて10分間、バブリングした後、10時間130℃に加熱する。この混合物をRtまで冷却し、次に、EtOAc(150mL)により希釈してブライン(3×)により洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると、A22cが得られる。
【0104】
工程4:
中間体A22c(441mg、0.89mmol)を無水MeCN(8mL)に溶解した後、A1b(197mg、1.33mmol)およびDIPEA(0.31mL、1.8mmol)(Aldrich)により処理する。得られる混合物をRTで1時間撹拌し、次に、EtOAcにより希釈し、1N NaOH、水、次にブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(80:20〜100:0のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A22dが得られる。
工程5:
中間体A22d(145mg、0.24mmol)を無水THF(2mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(0.51mL、0.72mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M、Aldrich)により処理する。得られる混合物を30分間撹拌し、次に、飽和NH
4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、化合物1118が得られる。
【0105】
工程6:
化合物1118(90mg、0.14mmol)を無水DCM(3mL)に溶解し、0℃に冷却する。BBr
3(0.43mL、0.43mmol、DCM中の1M)(Aldrich)の溶液を加える。得られる混合物をRTで1時間撹拌し、次に、水を加える。5N NaOHを用いてこの混合物を塩基性にし、次にEtOAcにより抽出する。層を分離し、有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、化合物1119が得られる。
【0106】
(例A23)化合物1115、1113および1111の調製
【化31】
【0107】
工程1:
中間体A22b(700mg、1.4mmol)を無水ジオキサン(10mL)に溶解し、PdCl
2(PPh
3)
2(96mg、0.14mmol)(Aldrich)およびヘキサジメチルスズ(0.56mL、2.7mmol)(Aldrich)により処理する。得られる混合物を4時間90℃に加熱し、次に、RTまで冷却した後、A11b(541mg、1.9mmol)およびPd[(PPh
3)]
4(236mg、0.20mmol)(Strem Chemicals)により処理する。得られる混合物を6時間、110℃まで加熱し、次に、RTまで冷却する。水(5mL)を加え、この混合物をEtOAc(3×)により抽出する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(30:70〜100:0のEtOAc/ヘキサン、次に5%MeOH/DCM)により精製すると、A23aが得られる。
【0108】
工程2:
中間体A23a(275mg、0.47mmol)を無水THF(4mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(1.3mL、1.9mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M、Aldrich)により処理する。得られる混合物を30分間撹拌し、次に飽和NH
4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。この混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、化合物(comopund)1115が得られる。
【0109】
工程3:
中間体A23a(275mg、0.47mmol)を無水DCM(4mL)に溶解し、0℃に冷却する。BBr
3(1.5mL、1.5mmol、DCM中の1M)(Aldrich)の溶液を加え、得られる混合物をRTで1時間撹拌する。水を加える。5N NaOHを用いてこの混合物を塩基性にし、次に、EtOAcにより抽出する。層を分離し、有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると、A23cが得られる。
【0110】
工程4:
中間体A23c(235mg、0.47mmol)を無水THF(4mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(1.0mL、1.4mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M、Aldrich)により処理する。得られる混合物を1時間撹拌し、次に飽和NH
4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、化合物1113が得られる。
工程5:
化合物1113(280mg、0.47mmol)をRTでTFA(6mL)に溶解する。得られる溶液を一晩80℃に加熱し、冷却して濃縮すると、A23eが得られる。
【0111】
工程6:
中間体A23e(270mg、0.54mmol)をRTでiPrOH(15mL)に懸濁させ、次に、ギ酸アンモニウム(511mg、8.1mmol)(Acros)、次いで、5%Pd/C(500mg)(Aldrich)により処理する。得られる混合物を80で一晩撹拌し、RTまで冷却して、次に、Acrodiscフィルターを使用してろ過する。この混合物を濃縮して、分取RP−HPLCにより精製すると、化合物1111が得られる。
【0112】
(例A24)化合物1109および1041の調製
【化32】
【0113】
工程1:
中間体A8c(1.5g、5.3mmol)をDMF(30mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(3.3g、7.9mmol)を加える。この反応混合物を一晩撹拌し、10%水性チオ硫酸ナトリウム(15mL)および飽和炭酸水素ナトリウム(15mL)によりクエンチする。この不均一溶液を30分間撹拌し、次に、水層をEtOAc(2×60mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、減圧下で濃縮すると粗製中間体A24aが得られる。
【0114】
工程2:
中間体A24a(1.4g、4.9mmol)のジオキサン(60mL)溶液に、NaH
2PO
4(2.7g、19.8mmol)の水溶液(15mL)およびNH
2SO
3H(720.7mg、7.4mmol)を加える。次に、この混合物を0℃に冷却し、NaClO
2(581.8mg、6.4mmol)の水溶液(15mL)を加える。この混合物を0℃で15分間撹拌する。Na
2SO
3(748.4mg、5.9mmol)を加え、得られる混合物を0℃で1時間撹拌し、1N HCl(75mL)により酸性にしてEtOAc(2×100mL)により抽出する。有機層を合わせてブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮すると中間体A24bが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
【0115】
工程3:
中間体A24b(200.0mg、0.67mmol)およびA4b(265.1mg、0.80mmol)、炭酸カリウム(184.9mg、1.3mmol)、ジオキサン(6mL)および水(2mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh
3)
4(77.3mg、0.067mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中、120℃で加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、1N HCl(20mL)によりクエンチし、EtOAc(2×30mL)により抽出する。有機層を合わせ、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮すると、A24cが得られる。
【0116】
工程4:
中間体A24c(70.0mg、0.17mmol)、3−クロロフェニルボロン酸A9e(31.1mg、0.20mmol、Frontier Scientific)、炭酸カリウム(15.8mg、0.33mmol)、ジオキサン(3mL)および水(1mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh
3)
4(19.2mg、0.017mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中、120℃で加熱する。この反応混合物をRTまで冷却した後、1N HCl(10mL)によりクエンチし、EtOAc(2×15mL)により抽出する。有機層を合わせ、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮乾固する。生成物を分取HPLCにより精製すると、化合物1041が得られる。
【0117】
工程5:
化合物1041(75.3mg、0.17mmol)のDMF(1mL)溶液を、A24e(32.4μL、0.22mmol、Aldrcih)、DIPEA(72.2μL、0.42mmol)およびHATU(88.3mg、0,23mmol)により処理する。この反応混合物を1時間撹拌し、次に、水(15mL)とEtOAc(25mL)とに分配する。層を分離する。有機層をブライン(3×)により洗浄し、MgSO
4で脱水して濃縮するとA24fが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
工程6:
粗製中間体A24f(100.0mg、0.17mmol)をDCM(2.5mL)およびTFA(2.5mL)の混合物に溶解する。この反応混合物をRTで一晩撹拌する。溶媒を真空で除去すると粗生成物が得られ、これを分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1109が得られる。
【0118】
(例A25)化合物1117の調製
【化33】
工程1:
中間体A6c(50.0mg、0.14mmol)、A12b(31.0mg、0.14mmol)、炭酸カリウム(38.7mg、0.28mmol)およびDMF(1mL)をマイクロ波用バイアル中に投入し、これに蓋をしてマイクロ波中、160℃で30分間加熱する。この反応混合物をRTまで冷却し、水(0.5mL)、炭酸カリウム(19.4mg、0.14mmol)、A9e(26.3mg、0.17mmol、Matrix)およびPd(PPh
3)
4(16.2mg、0.014mmol)を加える。バイアルに蓋をして、マイクロ波中、120℃で20分間加熱する。得られる混合物を水(10mL)とEtOAc(25mL)とに分配する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過する。ろ液を減圧下で濃縮するとA25aが得られ、これをそのまま使用する。
【0119】
工程2:
粗製中間体A25a(74.1mg、0.14mmol)をDCM(2mL)およびTFA(2mL)の混合物に溶解する。この反応混合物をRTで一晩撹拌する。完結後、溶媒を真空で除去すると粗生成物が得られ、これを分取HPLCによって精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1117が得られる。
【0120】
(例A26)化合物1077の調製
【化34】
【0121】
工程1:
中間体A8b(165.3mg、0.44mmol)およびA5b(174.6mg、0.53mmol)、炭酸カリウム(121.8mg、0.88mmol)、ジオキサン(1.5mL)および水(0.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh
3)
4(50.9mg、0.044mmol)を加える。バイアルに蓋をして、マイクロ波中、120℃で20分間加熱する。この反応混合物をRTまで冷却した後、水(15mL)とEtOAc(35mL)とに分配する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮する。この粗製残渣をCombiFlash(0%〜100%のEtOAc/ヘキサン)によって精製すると、中間体A26aが得られる。
【0122】
工程2:
中間体A26a(140.2mg、0.28mmol)、A8e(64.1mg、0.34mmol、Frontier Scientific)、炭酸カリウム(77.8mg、0.56mmol)、ジオキサン(3.6mL)および水(1.2mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh
3)
4(32.5mg、0.028mmol)を加える。バイアルに蓋をして、マイクロ波中、120℃で20分間加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(25mL)により希釈し、EtOAc(2×45mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水してろ過し、濃縮する。この粗製残渣を分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物A26bが得られる。
【0123】
工程3:
0℃に冷却した化合物A26b(108.0mg、0.19mmol)のDCM(10mL)溶液を、三臭化ホウ素(DCM中の1M、632.4μL、0.63mmol)により処理する。この反応混合物をRTで3日間撹拌し、次に水(150mL)とEtOAc(200mL)とに分配する。層を分離し、有機層をMgSO
4で脱水してろ過し、減圧下で濃縮すると粗製中間体A26cが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
【0124】
工程4:
RTで中間体A26c(90.7mg、0.19mmol)をDMF(5mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(121.9mg、0.29mmol)を加える。この反応混合物を一晩撹拌し、10%水性チオ硫酸ナトリウム(20mL)および飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)によりクエンチする。この不均一溶液を30分間撹拌し、次に、水層をEtOAc(75mL)により抽出する。有機層を合わせ、MgSO
4で脱水してろ過し、減圧下で濃縮すると粗製中間体A26dが得られる。
【0125】
工程5:
中間体A26d(45.0mg、0.095mmol)、氷酢酸(180.3μL、3.15mmol)、およびモルホリン(82.6μL、0.95mmol、Aldrich)のDMF(6mL)溶液をRTで45分間撹拌し、次にトリアセトキシボロヒドリド(161.8mg、0.76mmol)を加え、得られる混合物を一晩撹拌する。完結後、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)とEtOAc(50mL)とに分配する。層を分離し、有機層をMgSO
4で脱水してろ過し、濃縮すると粗生成物が得られ、これを分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1077が得られる。
【0126】
(例A27)化合物1004および1132の調製
【化35】
工程1:
NaOH(7.3g、180mmol)の水溶液(18mL)を0℃に冷却し、A27a(Aldrich、8.8g、92mmol)を加える。この溶液を10分間撹拌し、次に、Boc
2O(5.0g、23mmol)のアセトン(17mL)溶液を加える。この反応混合物を2.5時間撹拌し、次に、濃縮して約半分の容積にする。この溶液をEtOAcにより抽出し、有機層をMgSO
4で脱水して濃縮すると、A27bが得られる。
【0127】
工程2:
カーバメートA27b(1.5g、9.2mmol)およびブロモケトンA2c(1.0g、3.1mmol)をDMF(22mL)に溶解し、この反応物を一晩撹拌する。この反応物をEtOAcにより希釈し、この混合物を水により洗浄する。有機層をMgSO
4で脱水し、濃縮乾固する。生成物をCombiflashにより精製すると、A27cが得られる。
【0128】
工程3:
HATU(384mg、1.0mmol)、A27d(Apollo、200mg、0.93mmol)、およびA27c(300mg、0.78mmol)のDMF(5mL)溶液を、RTでDIPEA(0.34mL)により処理する。この反応混合物を一晩撹拌し、次に、水およびEtOAcにより希釈する。有機層を飽和NaHCO
3および飽和NH
4Clにより洗浄し、MgSO
4で脱水して蒸発させる。残渣をCombiflashにより精製すると、化合物1004およびA27fが得られる。
【0129】
工程4:
A27f(36mg、0.062mmol)のDMF(1mL)溶液を、MeI(10μL、0.1mmol)のDMF(0.1mL)溶液により処理する。この反応混合物をRTで一晩撹拌し、次に、EtOAcにより希釈して飽和NaHCO
3により洗浄する。有機層をMgSO
4で脱水し、濃縮乾固する。残渣をジオキサン中の4M HCl(0.3mL、1.2mmol)中で懸濁させ、この混合物を一晩撹拌する。この混合物を蒸発乾固し、次に、水(0.2mL)およびMeOH(1.8mL)に溶解する。この溶液をAcrodiscによりろ過し、分取HPLCにより精製すると、化合物1132が得られる。
【0130】
(例A28)化合物1039の調製
【化36】
工程1:
中間体A7a(25mg、0.052mmol)、アニリン(7.1μL、0.078mmol、Aldrich)、Xantphos(3.0mg、0.005mmol)、ナトリウムフェノキシド(9.0mg、0.078mmol)、Pd
2(dba)
3(4.8mg、0.005mmol)およびジオキサン(1mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。バイアルに蓋をして、マイクロ波中、150℃で2時間加熱する。この反応混合物をRTで冷却した後、EtOAc(15mL)により希釈する。有機層を水、飽和NH
4Cl水溶液およびブラインにより洗浄し、MgSO
4で脱水、ろ過して減圧下で濃縮すると、粗製中間体A28aが得られる。
【0131】
工程2:
化合物1039は、例A7からの工程3に従い、A7bから化合物1070と同様に、A28aから作製する。
【0132】
(例A29)化合物1089の調製
【化37】
工程1:
化合物A29aは、例A10からの工程1に従い、A10aから化合物A10bと同様に、A10aから作製する。
【0133】
工程2:
化合物1089は、例A10からの工程3および4に従い、A10cから化合物A10eと同様に、A29aから作製する。
【0134】
(例A30)化合物1133の調製
【化38】
工程1:
化合物A30bは、例A5における化合物A5bの調製と同様に、化合物A4aおよびA30a(Maybridge)から調製する。
【0135】
工程2:
化合物A30cは、例A7における化合物A7aの調製と同様に、化合物A30bから調製する。
【0136】
工程3:
化合物1133は、例A7における化合物1070の調製と同様に3−クロロフェニルボロン酸(Frontier)およびA30cから調製する。
【0137】
(例A31)化合物1143の調製
【化39】
工程1:
化合物A31aは、例A3における化合物A3eの調製と同様に、化合物A2d(Alfa Aesar)から調製する。
【0138】
工程2:
化合物1143は、例A3における化合物1016の調製と同様に、化合物A31b(Aldrich)およびA31aから調製する。
【0139】
(例A32)化合物1139の調製
【化40】
工程1:
化合物A32bは、例A15における化合物A15bの調製と同様に、化合物A30a(Maybridge)およびA32a(Fluka)から調製する。
【0140】
工程2:
化合物A32b(0.90g、2.9mmol)をDCM(3mL)に溶解し、TFA(3mL)を加える。この反応混合物を15分間撹拌し、蒸発乾固し、残渣をEtOAcと10%HClとに分配する。有機層をMgSO
4で脱水し、濃縮乾固するとA32cが得られる。
【0141】
工程3:
化合物1139は、例A14からの工程2〜5に従い、化合物1059と同様に、A32cから作製する。
【0142】
(例A33)化合物1038の調製
【化41】
工程1:
化合物A33bは、例A5における化合物A5bの調製と同様に、化合物A4aおよびA31b(Aldrich)から調製する。
【0143】
工程2:
化合物A33cは、例A7における化合物A7aの調製と同様に、2,6−ジブロモピリジン(Aldrich)および化合物A33bから調製する。
工程3:
化合物1038は、例A7における化合物A7bの調製と同様に、3−クロロフェニルボロン酸(Frontier)およびA33cから調製する。
【0144】
(例A)HCMV AD169 CPEアッセイ
このアッセイフォーマットは、色素還元アッセイを用いる、感染に対して細胞を保護する化合物の能力を決定する、CPE(細胞変性効果)を基本とするアッセイである(Promega製のCellTiter96(登録商標)AQueous、Non−Radioactive Cell Proliferation AssayのMTS)。代謝的に活性な細胞中に見られるデヒドロゲナーゼ酵素により、MTSの水水溶性ホルマザンへの変換が行われる。490nmにおける吸光度によって決定されるホルマザン生成物の量は、培養中の生存細胞数に正比例する。
【0145】
試薬および物質:
【表2】
【0146】
化合物の調製:
化合物のDMSO保存溶液の段階希釈は、列2〜11および14〜23では、DMSOを使用して行う。列1、12、13および24には、DMSOしか存在していない。DMSO段階希釈液4μLを得て、D−MEM 5%FBS培養培地96μLを使用して希釈し、4%DMSO(7×)を得る。
【0147】
CPEアッセイ:
このアッセイを行うために、前日にプレート培養したMRC−5細胞(1ウェルあたり10000個の細胞)を40μL含有するアッセイプレートに、新しく調製したプレート用4%DMSO段階希釈液10μLを加える。希釈したウイルス20μLを列2〜12および14〜24に加え、非感染対照(列1および13)には、最終DMSO濃度0.6%となるよう、D−MEM 5%FBS培地しか添加しない。ウイルス希釈は、3〜4のシグナル対バックグラウンドを得る(一般に、1ウェルあたりウイルス保存液0.1〜1μLの間、またはMOI=0.05である)のに必要なウイルス量に基づく。化合物を含まない感染対照(列12および24)中で100%CPEを得るために、このアッセイプレートを5%CO
2、37℃で9日間、インキュベートする。新たに混合した室温のMTS/PMS(1:20v/v)10μLを加え、このプレートを5%CO
2、37℃で4〜5時間インキュベートする(100%CPE対照において、2.3の飽和信号となるまで)。このプレートをバイオセーフティ用Topsealにより密封し、OD492nmでEnvisionプレートリーダー(Perkin Elmer)または同等なもので読取りを行う。
【0148】
(例B)HCMV AD169−Bacスルシフェラーゼアッセイ
このアッセイフォーマットは、培養培地に、直接BIGlo基質(以下に示した通り調製)を添加した後の、ルシフェラーゼシグナルの低下を検出することにより、化合物が感染を阻害する能力を決定するルシフェラーゼリポーターに基づくアッセイである。ルシフェリンのモノ酸化は、Mg
2+、ATPおよび分子状酸素の存在下で、ルシフェラーゼによって触媒される。オキシルシフェリンの生成は、適切なプレートリーダーを用いて検出することができる発光反応である。ヒトサイトメガロウイルスAD169−Bacは、Princeton UniversityのDr.Thomas Shenk(参照により本明細書に組み込まれている参考文献Yu et al. 2002 − J.Virol.76(5):2316−2328)から取得し、組換えによって改変し、HCMVゲノム中のUS2−US6位にヒト化ホタルルシフェラーゼ遺伝子(Luc2)を導入する。このウイルスはMRC−5細胞中で広がる。
【0149】
試薬および物質:
【表3】
【0150】
BIGloルシフェラーゼ緩衝液用:
【表4】
【0151】
最終濃度:
トリシン 25mM
EDTA 0.5mM
NaTPP(三リン酸Na) 0.54mM
MgSO4 16.3mM
**ATP 1.2mM
**ベータ−メルカプト 56.8mM
**ルシフェリン 0.05mM
Triton X−100 0.10%
pH 7.8(10N NaOHにより調節)
**pH調節後にのみ添加
−80℃で保管
【0152】
化合物の調製:
化合物のDMSO保存溶液の段階希釈は、列2〜11および14〜23では、DMSOを使用して行う。列1、12、13、および24には、DMSOしか存在していない。DMSO段階希釈液4μLを得て、D−MEM 5%FBS培養培地96μLを使用して希釈し、4%DMSO(7×)を得る。
【0153】
AD169ルシフェラーゼアッセイ:
このアッセイを行うために、前日にプレート培養したMRC−5細胞(1ウェルあたり10000個の細胞)を25μL含有するアッセイプレートに、新しく調製したプレート用4%DMSO段階希釈液7μLを加える。希釈したウイルス17μLを列2〜12および14〜24に加え、非感染対照(列1および13)には、最終DMSO濃度0.6%となるよう、D−MEM 5%FBS培地しか添加しない。ウイルス希釈は、CPEなしで可能な最高のルシフェラーゼシグナルを得る(一般に、1ウェルあたりウイルス保存液0.05〜1μLの間、またはMOI=0.02である)のに必要なウイルス量に基づく。アッセイプレートは5%CO
2、37℃で3日間インキュベートする。室温のBIGlo緩衝液15μLを、やはり室温で15分間インキュベートした室温のアッセイプレートに加える。このプレートをバイオセーフティ用TopSealにより密封し、蛍光シグナルをTopCountプレートリーダー(Perkin Elmer)または同等なもので読み取る。
【0154】
(例C)HCMV AD169 qPCR 96ウェルアッセイ
hCMV量的PCR(qPCR)アッセイは、化合物が、感染後の最初の72時間の間に、hCMVウイルスDNAの複製を直接または間接的に阻害する能力を評価するものである。侵入またはhCMVポリメラーゼのどちらか一方を阻害する化合物は、このアッセイにおいて活性である。化合物は、各96ウェルプレートにつき8種の化合物による9点の用量応答を使用して、96ウェルプレート中のqPCRアッセイで試験する。このアッセイは、Schnepfら(Antiviral Research 81 (2009) 64-67)により記載されている、リアルタイムPCRによるヒトサイトメガロウイルスの抗ウイルス薬の感受性を迅速に決定する方法から改良を加えた。
【0155】
試薬および物質:
【表5】
【0156】
細胞溶解緩衝液用:
【表6】
【0157】
最終濃度:
10mM Tris−HCl pH8.0
50mM KCl
2mM MgCl
2
0.45%Tween20
0.45%Nonidet P40
【0158】
プライマーおよびプローブ:
・qHCMV7=US17フォワードプライマー、5’ GAA GGT GCA GGT GCC CTG 3’(配列番号1)、IDTによる合成
・qHCMV8=US17リバースプライマー、5’GTG TCG ACG AAC GAC GTA CG 3’(配列番号2)、IDTによる合成
・qHCMV9=US17プローブ、ZEN内部クエンチャおよびIowa Black FQクエンチャを含むFAMプローブ、5’−FAM−ACG GTG CTG/ZEN/TAG ACC CGC ATA CAA A−IABkFQ−3’(配列番号3)、IDTによる合成
・RP8LL=ミトコンドリアフォワードプライマー、5’ ACC CAC TCC CTC TTA GCC AAT ATT 3’(配列番号4)、IDTによる合成
・RP9LL=ミトコンドリアリバースプライマー、5’ GTA GGG CTA GGC CCA CCG 3’(配列番号5)、IDTによる合成
・RP11LL=Iowa Black FQクエンチャを含むJOEプローブを含むミトコンドリアプローブ、5’ JOE−CTA GTC TTT GCC GCC TGC GAA GCA−IABkFQ−3’(配列番号6)、IDTによる合成
【0159】
化合物の調製:
化合物のDMSO保存溶液の段階希釈は、列2〜10では、DMSOを使用して行う。列1および11には、DMSOしか存在していない。列12は空のままである。DMEM 5%FBS細胞培養培地を用いて、希釈化合物をさらに希釈する。
【0160】
AD169 qPCRアッセイ:
このアッセイを行うために、前日にプレート培養したMRC−5細胞(1ウェルあたり30000個の細胞)を50μL含有するアッセイプレートプレートに、新しく調製した阻害剤希釈液25μLを加える。9点の用量応答において、列1はモック感染細胞を含有しており、適切なDMSO濃度を有する陰性対照で働き、列2〜10は、化合物希釈液を含有しており、列11は、適切なDMSO濃度を有する感染細胞を含有しており、陽性対照として働く。列12は、qPCR過程における標準曲線用に役立つ。DMEM 5%FBS培地中で希釈したウイルス25μL(MOI=0.05で感染させるため)を列2〜11に加え、非感染対照(列1)には、最終DMSO濃度0.6%となるよう、D−MEM 5%FBS媒体しか加えない。5%CO
2のインキュベーター中、37℃で3日間、プレートをインキュベートする。次に、新たに加えたプロテイナーゼKを含む各ウェルに細胞溶解緩衝液100μLを1:5の比(すなわち、プロテイナーゼK200μL:細胞溶解緩衝液1000μL)で加え、このアッセイプレートを56℃で1時間インキュベートすることにより、全細胞溶解物を得る。プレートを1300rpmで2分間、遠心分離にかけ、qPCRに進む前に、いかなる縮合物も除去する。
細胞溶解物を注意深くピペット操作で上下にして十分に混合し、H
2O中で1:40に希釈し、細胞に添加する溶解緩衝液100μLに対して、1:80の最終希釈液にする。希釈溶解物5μLをqPCR反応に使用する。プロテイナーゼKを不活性化するために、PCR機器中、95℃で5分間のインキュベートが必要である。細胞溶解物を−20℃で保管するか、またはqPCRを直ちに行うために使用することができる。
【0161】
標準曲線の作成:
プライマーqHCMV7およびqHCMV8を使用して、AD169からのUS17遺伝子の81bpフラグメントをPCRによって増幅する。PCR生成物をpCR4 TOPOベクター(Invitrogen)にクローニングし、挿入を内在しているクローンを選択する。ミトコンドリアDNAも加えて、HCMVコピー数を正規化する。加熱不活性化溶解緩衝液中で、細胞溶解物と同じ希釈度(1:80)にして、US17プラスミドおよびミトコンドリアDNAの段階希釈を行う。通常、10E6〜10E2コピー(1ウェルあたり)の範囲の標準曲線が適切である。
【0162】
典型的なqPCR反応は、以下からなる。
希釈済み全細胞溶解物 5μL
TaqMan Universal PCR Master mix 12.5μL
10μMのqHCMV7およびqHCMV8 0.5μL l
10μMのqHCMV9プローブ 0.5μL
10μMのRP8LLおよびRP9ll 0.25μL
10μMのRP11LLプローブ 0.25μL
Roxリファレンス色素 0.5μL
H2O 5.5μL
最終容積25μL
【0163】
qPCRサイクルは、95℃、10分間でのDNAの初期変性およびTaq酵素の活性化、次いで95℃で15秒間および60℃で1分間の45サイクルからなる。60℃での伸張ステップ後に、サイクル毎に蛍光を測定する。反応、データ取得、および解析は、AppliedBiosystems7500リアルタイムPCRシステムまたは他の適切なリアルタイムPCRシステムを使用して実施する。
【0164】
本発明の化合物をすべて、例A、B、およびCにおいて記載されているアッセイの少なくとも1つで試験し、EC
50値は、6μM以下の範囲にあることを示している。代表的なデータを以下に示す。
【0165】
【表7】
【0166】
化合物の表
以下の表は、本発明の代表的な化合物を列挙している。各化合物の保持時間(t
R)は、例中に記載されている標準的分析用HPLCまたはUPLC条件を使用して測定する。当業者に周知の通り、保持時間の値は、特定の測定状態に影響を受ける。したがって、溶媒、流速、直線グラジエントなどの同一の条件を使用した場合でさえ、保持時間の値は、例えば、異なるHPLCまたはUPLC機器で測定すると変動することがある。同じ機器で測定した場合でさえも、例えば異なる個々のHPLCまたはUPLCカラムを使用して測定した場合、その値は変動することがあり、または同じ機器および同じ個々のカラムで測定した場合でも、その値は、異なる機会に取られた個々の測定間で変動することがある。
【0167】
表1中の化合物はすべて、上に記載されている例と同様にして合成される。この表中の各化合物に関して、例番号によって、各化合物を調製するための同様の合成経路が特定される。適切な修正を含めた同様の合成経路を使用して、本明細書に記載されている本発明の化合物を調製することができることが、当業者には明白であろう。
【0168】
【表8】
【0169】
本出願において列挙されている特許、特許出願、および出版物をすべて含めた、参照文献の各々は、それらの各々が個々に組み込まれているかのごとく、それらの全体が参照により、本明細書に組み込まれている。さらに、本発明の上記の教示において、当業者は、本発明に対してある種の変更または修正を行うことができること、およびこれらの均等物は、依然として、本出願の添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内にあることが理解されよう。