(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6482495
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】個人用シェルタ及び耐震建物
(51)【国際特許分類】
E04H 9/02 20060101AFI20190304BHJP
【FI】
E04H9/02 301
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-96569(P2016-96569)
(22)【出願日】2016年5月12日
(65)【公開番号】特開2017-203325(P2017-203325A)
(43)【公開日】2017年11月16日
【審査請求日】2016年6月17日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000211569
【氏名又は名称】中松 義郎
(72)【発明者】
【氏名】中松 義郎
【審査官】
兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−095461(JP,A)
【文献】
特表2013−519809(JP,A)
【文献】
特表2013−522502(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第101810917(CN,A)
【文献】
特開平08−226248(JP,A)
【文献】
米国特許第05867947(US,A)
【文献】
米国特許第06101769(US,A)
【文献】
特開平10−335880(JP,A)
【文献】
国際公開第87/00230(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0244992(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0300035(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーボンファイバーからなる三角板を組み合わせたシェルタとし、カバーを不要とした個人用シェルタであって、
底面が共通で、頭頂点が異なる2つの錐体を組み合わせた形状からなることを特徴とする個人用シェルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は地震シェルタに関する。
【背景技術】
【0002】
2016年4月に熊本地方を震度7の大地震が襲った。この地震で多くの死者が出たが、そのほとんどが倒壊した建物の下敷きになり、圧死したものである。
図1は2016年5月1日付けの新聞の記事である。ほとんどの人が建物の倒壊で死亡したことが分かる。特に2回目の本震で一時背帰宅した人が圧死した。
近年は建物を建造する場合、地震等に対する対策を施したものが用いられるようになっているが、それでも熊本地震の場合で耐えても2回目の地震で殆んどが倒壊している。そこで熊本のような複数の大地震が起きた場合に生命を維持するシェルタが緊急の課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前述したように、地震発生の際に生命を維持できる地震シェルタが必須であり再建の建物自身を地震シェルタにすることが緊急の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、地震の上下左右の振動に耐えるように構造物の単位を三角形としたことを特徴とする地震シェルタである。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、地震シェルタを三画形のトラス構造のみから構成するようにしたので、上下左右の振動の地震に対して他の如何なる構造より強く、シンプル且つローコストであり上から建物が崩れ落ちてきても、生存空間を実現することができ、生命の維持が可能となる。また、本発明を建物に適用すれば、建物自身がシェルタとなり大地震でも耐えられ安心して住めるし、他の耐震構造よりローコストで建てられる。
【0006】
本発明は構造が簡単であり、短時間で組み立てることができる。しかも安価である。室内シェルタとして簡単にしかも短時間で解体することができ、解体すると、パイプとジョイント具のみなので、収納場所が小さくてよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図11】本発明部材をカーボンファイバー等板にした第4実施例
【
図14】本発明第6実施例で、本発明により、住宅、ビル等建築物に適合した 側面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
図2は本発明の実施例1を示す平面図である。
図3は
図2の側面図である。
図4は
図2図3の構成要素を示す図である。本発明地震シェルタは、
図4の如く三画形(トラス)のユニットのみから構成され、これらをジョイントする。材料は例えば足場パイプを三角形に曲げ溶接したのが実施例1である。
【0009】
足場パイプにこだわらず他の材料でもよく、カーボンファイバーチューブにすれば軽量で強い。この実施例では、シェルタを6個の三角パイプユニットから構成されたものを示している。
人は
図2、
図3の如く本発明シェルタにもぐり込んで寝るか、小型にした場合は人が寝た上から本発明シェルタをかぶせる。図より明らかなように、人の周りはトラスユニットで構成された生存保護空間で覆われている。従って、これを家の中に置いて中で寝ていれば地震が発生し、階上から物が落下してきても人体は保護される。
【0010】
本発明を本発明者が試作した寸法は
図2において巾はWが100cm長さL200cmとし、頭部保護部頂点Aの高さH1を66cmとして、1’が130cmのパイプと3’の長さ160cm2本のパイプをA頂点に繋ぐ。また、同様に足部保護部頂点Bの高さH2を45cmとして、4’,5’,2’,1’をB頂点に繋ぐ。
図4の下図にこれら三角形のパイプを組立てる接合具の一例を示す。図で3、4は2本の三角形パイプでこれを両側から2枚の接合板金9ではさみ、ボルト10で締め結合する。
この様な骨格のみを使用してもよいが、全体に耐熱繊維シリカ材などのカバーをかければ倒壊時のホコリを遮断出来るなど更に安全になる。
【0011】
図5は本発明の実施例2の構成図、
図6はその側面図、
図7は実施例3の解体した構成要素を示す図である。第一の実施例は、床面に四角形の枠が接するものだが、第2実施例は
図5の如く底形を三角形とする。これによってわずか6本という最も少ない構成要素になる。構成要素も第一実施例の三角形でなく本発明第3実施例として
図7の如く直線状の棒11にする。材料は例えば上記の足場用パイプハイテン管(径48.6ミリ、内厚2ミリ)を前記の寸法にカットし、
図8に示すようなジョイント具で繋ぐようにしたものである。ジョイント具としては足場組立用ジョイントを用いることができるが、
図8のa図の如くパイプ11に直接孔12をあけ、ボルト10で結合したり、b図の如く箱L安全具13を使って孔12にボルト10を通してパイプ11を結合したり、c図の如く成形されたコネクタ14に差したり、d図の如く結合板9とボルトで結合する。
地震が発生した場合、外に避難、しかし、家がまだ倒壊せずに残っていたので、家に戻った。しかしながら、次の大地震がきて家が押しつぶされ、犠牲になることが起こる。また、家がつぶされたので、車中で生活すると、いわゆるエコノミー症候群になったり、雨が降ると生活に不便になる。又、悪くすると死に至ることもある。
また、避難先として体育館等を利用するとプライバシーが保てず、精神的にストレスになる。地上でテント生活をしていると、雨で地上の水がテント内に入り眠れない。又、風雨が強い場合にテントが吹き飛ばされてしまう。
【0012】
仮設住宅も入ることが難しくも、土地取得や建設に時間がかかる。また今回の如く余震が1300回以上にもなると、仮設住宅ではつぶれてしまう可能性もあり不安でもある。
【0013】
このような問題点を全て解決するのが本発明である。具体的には、本発明は前述したように組み立て式になっているので、スペースを取らずに常備しておける。家の中で本発明のシェルタ内に寝ておれば、耐震家屋の必要は無く、地震がきて家屋がつぶれてもシェルタが倒れた柱等から人を保護してくれる。従って、最初の地震で半壊した建物内でも次の地震が来ても安心して寝ることができる。
【0014】
テントで寝泊まりする場合でも、テントの中に本発明のシェルタを設置すれば安心して眠ることができる。
【0015】
図9は本発明第4実施例で側面三角形を15と16の2つを並列に並べ(
図2の第一実施例は重ねて並べる)頭保護A頂点と足保護B頂点を水平梁17で結合し、更に強度を増すと共に
図10の如く人体7のセンタに位置して人体の保護を増強した実施例である。
【0016】
図11は本発明第5の実施例でカーボンファイバーシート等三角板を部材としたものでこの場合は
図2で説明したカバーは不要となる。
【0017】
図12は本発明第6の実施例で三角の中にダブルベッドを設けたもので、実施例3の如きベッド足を設けず宙づりにして足を設けない。
図13はその上面図である。
【0018】
図14は本発明第6の実施例で三角フレームに
図9の足34を設けず三角体の構成棒19にベット支持部35を取り付け、その上にベット36を載せた本発明実施例である。
【0019】
図13は本発明第7の実施例で本発明理論のトラスのみの組み合わせの住宅を造れば、住宅自身がシェルタになるので、外に避難する必要がなくなる。政府や公共団体も仮設住宅を造る必要がなくなるので、膨大な国費の出費を抑えることができる。今回も過去も役場が地震で破壊され、住民への指導が遅れ、住民の犠牲が多く出た。本発明により、区役所等の大きなビルも本発明を用いて建造すれば大きな地震でも倒壊しないので、司令塔の役目を果たせる。
図14の実施例は
図2のシェルタと同じくすべて三画形で構成されており地下1階(B1),1階(1F),2階(2F),3階(3F)、4階(4F)には屋根裏部屋30とエレベータ機械室24が設けてあり頂点CとDを結合する梁31は強度を強化すると共に第3の屋根裏部屋33を生む例である。20は1Fと2F間に設けられたピロティである。
ピロティはフランスのルイコルビジュが提唱し、日本の建築家が好んで
取り入れたが地震のないフランスでは良くても地震国日本では地震で必ずピロティ部がつぶれている。しかしピロティ部を無くすと建ぺい率が不利になる。
本発明はこの相反する要素を共に解決した発明である。即ち、本発明で地震でもつぶれないピロティを得られるので安心安全と共に建ぺい率も有利になり経済効果も上がる。
このピロティ20は、例えばエントランスホール待合室や自動車の駐車場として利用することができる。21と22はトラス構造の鉄筋や鉄筋コンクリートである。地震でピロティ部分が潰れていない本発明により地震に安全なピロティを得て、上記の如く多大なメリットを生じ且つ地震に強い建築物を得られる。26は地表、27、28は建物を支える支持抗である。岩盤29に達する迄打ち込まれる。
【0020】
2F、3F、4Fの床は上下揺れ横揺れ地震にも強い構造材21、21’、22、
22’に取り付けられているので縦揺れ横揺れでも破壊されず床抜けする事無く安心安全である。構造材21、22とのジョイントを固くすれば構造が強化され柔らかくすれば、床の破壊を更に防げる。
23はトラス構造22側頂点Cに設けられたエレベータ室、24の空間はエレベータを動かすための機械室に活用する。もう一つの頂点Dの空間を活用して屋根裏部屋30に設け、そこに天窓25を設けてもよいで。なお、1F、2F、3Fにもガラス窓31を適当に設ける。このように本発明実施例の住宅は本発明耐震理論により建設されているので、地震に強く安全なので家自身が地震シェルタになっているので
図2、
図3に示す様な本発明のシェルタが不要になるし公知の耐震建築より地震に強い建築物を得ると共に構成構造が簡単なので材料加工費も建築工賃も安くなる二重三重のメリットがある。
特許請求の範囲のシェルタの意味は家の中やテント、避難所内で使用する個人用シェルタ(一人用のみならず複数人用も)のみならず住宅、ビル等建築建造物も含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0021】
日本は地震が多い国であり、先の熊本地震のように大地震が多発する。従って、本願発明に係る地震シェルタは家屋やテント内に設置する個人用、住宅用、工場用、オフィスビル用として安心安全低コストであるから、確実に普及し産業上の利用可能性が大であると考えられる。
【符号の説明】
【0022】
1 本発明設計三角フレーム頭底棒
1’同上斜棒
2 本発明足部三角フレーム足底棒
2’同上斜棒
3 同上側底棒(頭側左)
3’同上傾棒(同上)
4 同上側底棒(足側左)
4’同上傾棒(同上)
5 同上底棒(頭側右)
5’同上傾棒(同上)
6 同上底棒(足側右)
6’同上傾棒(同上)
7 人
A 頭部頂点
B 足部頂点
C 建築物第一頂点
D 同上第二頂点
9 結合7ランプ
10 結合ボルト
11 本発明エレメントとしての直線パイプ
12 パイプにあけた結合用孔
13 箱L型コネクタ
14 成形コネクタ
15 側面三角形部材
16 同上
17 2つの三角形部材の頂点A、Bを結合する水平梁
18 カーボンファイバーのシート等三角板部材
19 本発明第6の実施例の三角構造の棒
20 ピロティ
21 トラス構造体
22 トラス構造体
23 エレベータ室
24 エレベータ機械室
25 天窓
26 地表
27 支持杭
28 支持杭
29 岩盤
30 屋根裏部屋
31 窓
32 CとDを結合する渡し梁
33 第3の屋根裏部屋
34 ベット足
35 ベット支持板
36 ベット
37 カーボンファイバー板等トラス板