【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.放送日 平成28年8月27日 放送番組 広島ホームテレビ ココ!ブランニュー 公開者 株式会社広島ホームテレビ(住所又は居所:広島県広島市中区白島北町19番2号) 2.放送日 平成28年8月30日 放送番組 HBCラジオ 朝刊さくらい 公開者 北海道放送株式会社(HBCラジオ)(住所又は居所:北海道札幌市中央区北1条西5丁目2) 3.掲載日 平成28年7月13日 掲載アドレス http://www.felissimo.co.jp/shopping/I180533/I280534/GCD421509/?vf=01 公開者 株式会社フェリシモ 4.掲載日 平成28年10月14日 掲載アドレス http://www.felissimo.co.jp/shopping/I180533/I280534/GCD354481/?vf=01 公開者 株式会社フェリシモ 5.掲載日 平成28年10月14日 掲載アドレス http://www.felissimo.co.jp/shopping/I180533/I280534/GCD118239/?vf=01 公開者 株式会社フェリシモ 6.掲載日 平成28年10月14日 掲載アドレス http://www.felissimo.co.jp/shopping/I180533/I280534/GCD118249/?vf=01 公開者 株式会社フェリシモ 7.掲載日 平成28年7月13日 掲載アドレス http://info.felissimo.co.jp/company/detail.php?id=486 公開者 株式会社フェリシモ 8.掲載日 平成28年9月1日 掲載アドレス http://info.felissimo.co.jp/company/detail.php?id=530 公開者 株式会社フェリシモ 9.配布開始日 平成28年6月15日 配布物 「kraso」マンスリー 公開者 株式会社フェリシモ 10.配布開始日 平成28年7月11日 配布物 「DM 夏服セール」 公開者 株式会社フェリシモ 11.配布開始日 平成28年8月6日 配布物 「DM FELISSIMO NEWSCOOP」 公開者 株式会社フェリシモ 12.配布開始日 平成28年8月9日 配布物 「Kraso2016−17秋冬号」 公開者 株式会社フェリシモ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
表面部と、前記表面部と対峙する裏面部と、左右一対の側面部と、前記表面部、前記裏面部及び前記一対の側面部の下端によって囲まれる領域を閉塞する底面部とを有し、店舗内用買い物かごの内側に装着可能な大きさに形成されている収容部と、
前記表面部の上部及び前記裏面部の上部の少なくとも何れか一方に設けられた提げユニットと、
前記表面部の上端部と前記裏面部の上端部とを互いに係合させる係合部と、
前記一対の側面部の上縁部の一端部から他端部に亘る領域にそれぞれ設けられた筒状の一対の紐通し部と、前記一対の紐通し部にそれぞれ挿通された一対の調節紐であって、各前記調節紐は一端部が対応する前記紐通し部の一端部に止着され、他端部が対応する前記紐通し部の他端部に止着されている一対の調整紐と、前記一対の紐通し部の延在方向中央部にそれぞれ形成され、対応する前記調整紐の中間部が対応する前記紐通し部から延出される一対の紐延出孔と、を有する絞り機構と、を備え、
前記店舗内用買い物かごは、平面視略長方形に形成され、一対の長辺側の側面と一対の短辺側の側面を有し、
前記収容部の前記表面部は、前記店舗内用買い物かごの内側に装着したときに前記店舗内用買い物かごの一対の短辺側の側面のうち一方の側面に対峙して位置する部分であり、
前記収容部の前記裏面部は、前記店舗内用買い物かごの内側に装着したときに前記店舗内用買い物かごの一対の短辺側の側面のうち他方の側面に対峙して位置する部分であり、
前記収容部の前記一対の側面部は、前記店舗内用買い物かごの内側に装着したときに前記店舗内用買い物かごの一対の長辺側の側面に対峙して位置する部分である鞄。
前記係合部は、前記表面部の上端縁及び前記裏面部の上端縁に設けられた一対のファスナーエレメント列と、前記一対のファスナーエレメント列を噛合・分離させるスライダとを含むスライドファスナーである、請求項3又は4に記載の鞄。
一対の補強ベルト体であって、各補強ベルト体は一端部が前記表面部の外側面の上部に位置し、他端部が前記裏面部の外側面の上部に位置し、中間部が前記表面部、前記底面部及び前記裏面部に巻回されて取り付けられている一対の補強ベルト体と、を更に備え、
前記提げユニットは、前記一対の補強ベルト体の前記一端部を互いに連結する表面側提げ部と、前記一対の補強ベルト体の前記他端部を互いに連結する裏面側提げ部と、を含む請求項1乃至5の何れかに記載の鞄。
互いに平行に延在する左右一対の補強ベルト体であって、各補強ベルト体は一端部が前記表面部の外側面の上部に位置し、他端部が前記裏面部の外側面の上部且つ前記一端部と対峙する位置に位置し、中間部が前記表面部、前記底面部及び前記裏面部に巻回されて取り付けられている一対の補強ベルト体と、を更に備え、
前記提げユニットは、前記一対の補強ベルト体の前記一端部を互いに連結する表面側提げ部と、前記一対の補強ベルト体の前記他端部を互いに連結する裏面側提げ部と、を含む請求項1乃至5の何れかに記載の鞄。
前記表面側提げ部は、中間部に折返し部を有する提げベルト体を含み、該提げベルト体の一端部が前記一対の補強ベルト体の前記一端部のうち一方の前記補強ベルト体の前記一端部と一体的に形成され、
前記裏面側提げ部は、中間部に折返し部を有する提げベルト体を含み、該提げベルト体の一端部が前記一対の補強ベルト体の前記他端部のうち一方の前記補強ベルト体の前記他端部と一体的に形成され、
前記提げユニットは、前記一対の補強ベルト体の前記一端部のうち他方の前記補強ベルト体の前記一端部に取り付けられ、前記表面側提げ部の前記折返し部を係止可能である表面側ベルト長さ調整具と、前記一対の補強ベルト体の前記他端部のうち他方の前記補強ベルト体の前記他端部に取り付けられ、前記裏面側提げ部の前記折返し部を係止可能である裏面側ベルト長さ調整具と、を更に含む、請求項6乃至8の何れかに記載の鞄。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の鞄は、提げ部を用いて手又は肩から提げたときに鞄の幅が大きくなり、取り扱いに難点があるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のある態様に係る鞄は、表面部と、前記表面部と対峙する裏面部と、左右一対の側面部と、前記表面部、前記裏面部及び前記一対の側面部の下端によって囲まれる領域を閉塞する底面部とを有し、前記表面部及び前記裏面部の幅寸法は前記一対の側面部の幅寸法よりも短く形成され、店舗内用買い物かごの内側に装着可能な大きさに形成されている収容部と、前記表面部の上部及び前記裏面部の上部の少なくとも何れか一方に設けられた提げユニットと、前記表面部の上端部と前記裏面部の上端部とを互いに係合させる係合部と、を備える。
【0007】
この構成によれば、鞄を提げた際の幅寸法を小さくすることができ、鞄を扱い易いものとすることができる。
【0008】
前記一対の側面部の上縁部の一端部から他端部に亘る領域にそれぞれ設けられた筒状の一対の紐通し部と、前記一対の紐通し部にそれぞれ挿通された一対の調節紐であって、各前記調節紐は一端部が対応する前記紐通し部の一端部に止着され、他端部が対応する前記紐通し部の他端部に止着されている一対の調整紐と、前記一対の紐通し部の延在方向中央部にそれぞれ形成され、対応する前記調整紐の中間部が対応する前記紐通し部から延出される一対の紐延出孔と、を有する絞り機構を更に備えてもよい。
【0009】
この構成によれば、鞄を提げたときに側面部の上縁部が垂れ下がることを防止することができ、収容物のはみ出しを防止することができる。
【0010】
前記裏面部の外側面に取り付けられている左右一対の肩ベルトを更に備えていてもよい。
【0011】
この構成によれば、鞄をリュックサックとして背負うことができ、使用者の身体への負担を和らげることができる。また、鞄をリュックサックとして背負った使用者の上腕が鞄の裏面部の幅方向の端部との干渉を抑制することができ、鞄を扱い易いものとすることができる。
【0012】
前記裏面部の外側に設けられ、上端に開口部を有する肩ベルト収容部を更に備え、前記一対の肩ベルトは、各上端部が前記裏面部の外側面且つ前記肩ベルト収容部の前記開口部の近傍に取り付けられ、各下端部が前記裏面部の外側面の下部に係脱可能に取り付けられていてもよい。
【0013】
この構成によれば、提げユニットを用いて鞄を手又は肩から提げたときに、肩ベルトが邪魔になることを防止することができる。
【0014】
前記係合部は、前記表面部の上端縁及び前記裏面部の上端縁に設けられた一対のファスナーエレメント列と、前記一対のファスナーエレメント列を噛合・分離させるスライダとを含むスライドファスナーであってもよい。
【0015】
この構成によれば、鞄をリュックサックとして背負ったときに、収容物の重さに負けて係合部が外れ、開口部が不意に開くことを効果的に防止することができる。
【0016】
互いに平行に延在する左右一対の補強ベルト体であって、各補強ベルト体は一端部が前記表面部の外側面の上部に位置し、他端部が前記裏面部の外側面の上部且つ前記一端部と対峙する位置に位置し、中間部が前記表面部、前記底面部及び前記裏面部に巻回されて取り付けられている一対の補強ベルト体と、を更に備え、前記提げユニットは、前記一対の補強ベルト体の前記一端部を互いに連結する表面側提げ部と、前記一対の補強ベルト体の前記他端部を互いに連結する裏面側提げ部と、を含んでいてもよい。
【0017】
この構成によれば、重量物を運搬した際の鞄の型崩れを防止することができる。
【0018】
前記表面側提げ部は、中間部に折返し部を有する提げベルト体を含み、該提げベルト体の一端部が前記一対の補強ベルト体の前記一端部のうち一方の前記補強ベルト体の前記一端部と一体的に形成され、前記裏面側提げ部は、中間部に折返し部を有する提げベルト体を含み、該提げベルト体の一端部が前記一対の補強ベルト体の前記他端部のうち一方の前記補強ベルト体の前記他端部と一体的に形成され、前記提げユニットは、前記一対の補強ベルト体の前記一端部のうち他方の前記補強ベルト体の前記一端部に取り付けられ、前記表面側提げ部の前記折返し部を係止可能である表面側ベルト長さ調整具と、前記一対の補強ベルト体の前記他端部のうち他方の前記補強ベルト体の前記他端部に取り付けられ、前記裏面側提げ部の前記折返し部を係止可能である裏面側ベルト長さ調整具と、を更に含んでいてもよい。
【0019】
この構成によれば、提げユニットの長さ調節を鞄の上側から容易に行うことができる。
【0020】
前記提げユニットは、前記表面側提げ部及び前記裏面側提げ部の前記提げベルト体の他端部を該提げベルト体の一端部に留める留め具を更に含んでいてもよい。
【0021】
この構成によれば、提げベルト体を重ねて保持することができ、提げユニットを持ち易いものとすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、鞄を扱い易いものとすることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下では、全ての図を通じて、同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0025】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る鞄100の構成例を示す斜視図である。
図2は、本発明の実施の形態に係る鞄100の構成例を示す背面図である。
図2においては、後述する通り、肩ベルト6を肩ベルト収容部7から取り出し、肩ベルト6の下端部を裏面部12の外側面の下部に連結した状態を示している。
図3は、本発明の実施の形態に係る鞄100の構成例を示す斜視図であり、鞄100を開いた状態を示す図である。
図4は、鞄100の使用例を示す説明図であり、鞄100を買い物かご110に装着した状態を示す図である。
【0026】
図4に示すように、鞄100は、例えば、スーパーマーケット等の店舗内において、買い物客が商品を運ぶために用いる店舗内用買い物かご110の内側に装着可能な大きさに形成されている鞄である。通常買い物かご110の収容部は、平面視略長方形に形成され、一対の長辺側の側面111と一対の短辺側の側面112とを有している。そして、買い物かご110は、底面から上方の開口部に向かうに従って拡がるように形成されている。買い物客は、チェックアウトカウンター(レジカウンター)において、チェックアウト済みの商品を収容するための買い物かご110にチェックアウト済みの商品を入れるよりも前に予め鞄100を被せて装着しておくことによって、その後、商品をこの買い物かご110から更にレジ袋に詰め替える手間を省くことができると共に、レジ袋の使用量を削減することができる。これによって、コスト削減及び環境負荷の低減を図ることができる。なお、鞄100は、買い物用途に限定されるものではなく、日常の様々な物品の運搬収納用途に用いることができるものであるが、日常の局面において頻度の高い買い物にも適合した鞄とすることによって、日常の様々な局面において高い頻度で使用することができる鞄である。
【0027】
図1、
図2、
図3に示すように、鞄100は、収容部1と、係合部2と、絞り機構3と、左右一対の補強ベルト体4と、提げユニット5と、左右一対の肩ベルト6と、肩ベルト収容部7とを備える。
【0028】
図3に示すように、収容部1は、例えば商品等の物品を収容することができるように構成され、買い物かご110の内側に装着することができるように構成されている。収容部1は、例えば柔軟な複数の布地を互いに縫合することによって形成した縫製物である。しかし、これに限定されるものではなく、編物であってもよい。収容部1は、表面部11と、裏面部12と、左側面部13及び右側面部14(左右一対の側面部)と、底面部15とを含む。収容部1を構成する布地の形状は、特に限定されない。例えば、表面部11及び底面部15を一枚の布地で形成してもよい。また、収容部1の内側に裏地を設けてもよい。
【0029】
表面部11は、矩形に形成されている(
図1も参照)。また、表面部11は、買い物かご110の短辺側の側面112と同程度の大きさに形成され、鞄100を買い物かご110に被せて装着したときに、買い物かご110の短辺側の側面112と対峙して位置する部分である。以下では、表面部11に向かって左方向を左といい、右方向を右ということがある。
【0030】
裏面部12は、矩形に形成されている(
図2も参照)。また、裏面部12は、表面部11と対峙して位置し、表面部11と略同一の大きさに形成されている。
【0031】
図3に示すように、左右一対の側面部、すなわち左側面部13及び右側面部14は、倒立台形状に形成されている。また、左側面部13及び右側面部14は、それぞれ買い物かご110の長辺側の側面111と同程度の大きさに形成され、鞄100を買い物かご110に被せて装着したときに、買い物かご110の長辺側の側面111と対峙して位置する部分である。
【0032】
左側面部13は、表面部11の左側縁と裏面部12の左側縁とを互いに連結する。すなわち、左側面部13の表面部11側の側縁は表面部11の左側縁に連なり、左側面部13の裏面部12側の側縁は裏面部12の左側縁に連なっている。
【0033】
右側面部14は、表面部11の右側縁と裏面部12の右側縁とを互いに連結する。すなわち、右側面部14の表面部11側の側縁は表面部11の右側縁に連なり、右側面部14の裏面部12側の側縁は裏面部12の右側縁に連なっている。表面部11、裏面部12、左側面部13及び右側面部14の上縁部に囲まれる領域が収容部1の開口部1aを構成する。
【0034】
底面部15は、表面部11の下端、裏面部12の下端、左側面部13の下端、右側面部14の下端によって囲まれる領域を閉塞する。すなわち、底面部15は、周縁が表面部11の下端、裏面部12の下端、左側面部13の下端、右側面部14の下端に連なり、収容部1の底面を構成している。
【0035】
このように、収容部1は、鞄100を拡げた際に略箱状になるように形成され、収容部1の高さ寸法は、買い物かご110の高さ寸法と同程度または買い物かご110の高さ寸法よりも大きく形成されている。そして、鞄100の収容部1は、表面部11及び裏面部12を買い物かご110の短辺側の側面112の内側に位置させると共に、左側面部13及び右側面部14を買い物かご110の長辺側の側面111の内側に位置させて買い物かご110の内側に装着可能な大きさに形成されている。すなわち、表面部11及び裏面部12の幅寸法は、左側面部13及び右側面部14の幅寸法よりも短く形成され、表面部11及び裏面部12は一対の短辺側の側面を構成し、左側面部13及び右側面部14は一対の長辺側の側面を構成している。そして、収容部1の開口部1aは、買い物かご110の上側開口部と同程度の大きさに形成されている。また、左側面部13及び右側面部14は、倒立台形状に形成されているので、収容部1は底面部15から開口部1aに向かうに従って拡がる形状となり、同様に構成されている買い物かご110に好適に装着することができ、大容量を実現している。
【0036】
図1及び
図3に示すように、係合部2は、表面部11の上端部と裏面部12の上端部とを互いに係合させるように構成されている。係合部2は、例えばスライドファスナー21である。
【0037】
図3に示すように、スライドファスナー21は、周知のスライドファスナーで構成され、表面側ファスナーエレメント列22と、裏面側ファスナーエレメント列23と、スライダ24とを含む。表面側ファスナーエレメント列22と裏面側ファスナーエレメント列23とが対をなし、一対のファスナーエレメント列を構成している。表面側ファスナーエレメント列22は、表面部11の上端縁に設けられたファスナーエレメント列である。裏面側ファスナーエレメント列23は、裏面部12の上端縁に設けられたファスナーエレメント列である。スライダ24は、表面側ファスナーエレメント列22及び裏面側ファスナーエレメント列23を噛合・分離させるように構成されている。
【0038】
絞り機構3は、左側面部13及び右側面部14の上縁部をその延在方向(表面部11と裏面部12とが向かい合う方向)に絞り、表面部11の上縁と裏面部12の上縁の距離を変化させることができる(すなわち、縮めたり伸ばしたりすることができる)機構である。絞り機構3は、左側面部13及び右側面部14のそれぞれに設けられた一対の紐通し部31と、左側面部13及び右側面部14のそれぞれに設けられた一対の調節紐32と、左側面部13及び右側面部14のそれぞれに設けられた一対の紐延出孔33と、左側面部13及び右側面部14のそれぞれに設けられた一対のストッパー34とを含む。左側面部13及び右側面部14のそれぞれに設けられた紐通し部31が一対の紐通し部31を構成する。左側面部13及び右側面部14のそれぞれに設けられた調節紐32が一対の調節紐32を構成する。左側面部13及び右側面部14のそれぞれに設けられた紐延出孔33が一対の紐延出孔33を構成する。左側面部13及び右側面部14のそれぞれに設けられたストッパー34が一対のストッパー34を構成する。
【0039】
以下、代表して右側面部14の絞り機構3について説明し、左側面部13の絞り機構3については、括弧内に名称及び符号を記す。
【0040】
紐通し部31は、右側面部14(左側面部13)の上縁部の一端部から他端部に亘る領域に設けられ、筒状に形成されている。すなわち、紐通し部31は、右側面部14(左側面部13)の上縁部の表面部11側の端部と右側面部14(左側面部13)の上縁部の裏面部12側の端部との間に介在し、表面部11の上縁部と裏面部12の上縁部とを接続している。紐通し部31は、例えば右側面部14(左側面部13)を構成する布地の上縁を内側に折り返して形成される。
【0041】
調節紐32は、実質的に伸縮性を有しない紐であり、例えばナイロン製である。調節紐32の長さ寸法は、右側面部14(左側面部13)の上縁部の長さ寸法よりも十分に大きく規定されている。調節紐32は、紐通し部31に挿通されている。調節紐32は、一端部、すなわち表面部11側の端部が右側面部14(左側面部13)の紐通し部31の一端部、すなわち右側面部14(左側面部13)の表面部11側の端部に止着され、他端部、すなわち裏面部12側の端部が右側面部14(左側面部13)の紐通し部31の他端部、すなわち右側面部14(左側面部13)の裏面部12側の端部に止着されている。調節紐32の長さ寸法は、紐通し部31の長さ寸法よりも大きく形成されている。
【0042】
紐延出孔33は、紐通し部31の内部空間と外部空間とを接続するように形成された孔であり、例えばハトメ孔である。紐延出孔33は、紐通し部31の延在方向中央部に形成され、紐通し部31に挿通されている調節紐32の中間部が延出される孔である。紐通し部31の内部空間から紐延出孔33を通って延出する調節紐32は、折り返されて再び紐延出孔33を通り紐通し部31の内部空間に延びている。
【0043】
ストッパー34は、調節紐32の紐延出孔33から延出している部分、すなわち調節紐32の中間部に装着され、調節紐32の中間部の任意の位置に係止することができるように構成されている。ストッパー34は、紐延出孔33よりも大きく構成されており、調節紐32に係止することにより、紐延出孔33を通って紐通し部31から延出している調節紐32の中間部が、紐通し部31に入り込まないように規制することができる。また、ストッパー34は、調節紐32への係止を解除することにより、調節紐32の延在方向にスライドさせ、取付位置を変更することができるように構成されている。
【0044】
このように、ストッパー34は、紐延出孔33から延出している調節紐32の中間部の長さ寸法を調整することができ、これによって、紐通し部31の内部空間において延在する調節紐32の長さ寸法を調整することができる。そして、紐通し部31の内部空間において延在する調節紐32の長さ寸法が長くなるようにストッパー34の係止位置を調整すると、紐通し部31がその長さ方向に拡がって伸長し、右側面部14(左側面部13)の長さ寸法を大きくすることができる。これによって、収容部1の開口部1aを拡げることができ、鞄100の買い物かご110への装着を容易に行うことができる。また、紐通し部31の内部空間において延在する調節紐32の長さ寸法が短くなるようにストッパー34の係止位置を調整すると、紐通し部31がその長さ方向に絞られて収縮し、右側面部14(左側面部13)の上縁部の長さ寸法を小さくすることができる。これによって、鞄100を閉じたとき、すなわち表面部11の上縁部と裏面部12の上縁部を係合させたときに、右側面部14(左側面部13)の上縁部が垂れ下がることを防止することができ、収容物のはみ出しを防止することができる。
【0045】
また、調節紐32の表面部11側の端部が右側面部14(左側面部13)の表面部11側の端部に止着され、調節紐32の裏面部12側の端部が右側面部14(左側面部13)の裏面部12側の端部に止着されているので、右側面部14(左側面部13)の上縁部のみを縮めたり伸ばしたりすることができる。すなわち、絞り機構3によって絞っても表面部11及び裏面部12は収縮せず、その平面を維持するように構成されており、一般的な鞄の形状となるので、さまざまなシチュエーションに好適に適合させることができる。
【0046】
なお、ストッパー34を設けずに、紐延出孔33に紐延出孔33の大きさよりも大きい結び目(こぶ)を形成してもよい。
【0047】
図1及び
図2に示すように、左右一対の補強ベルト体4、すなわち左側補強ベルト体41と、右側補強ベルト体42は、収容部1の外側面に取り付けられた実質的に伸縮性を有しない帯状体である。左側補強ベルト体41及び右側補強ベルト体42は、互いに平行に延在するよう位置している。
【0048】
以下、代表して左側補強ベルト体41について説明し、右側補強ベルト体42については、括弧内に名称及び符号を記す。
【0049】
左側補強ベルト体41(右側補強ベルト体42)は、
図1に示すように、一端部41a(一端部42a)が表面部11の外側面の上部に位置し、
図2に示すように他端部41b(他端部42b)が裏面部12の外側面の上部であって、一端部41a(一端部42a)と対峙する位置に位置し、
図1及び
図2に示すように、一端部41a(一端部42a)と他端部41b(他端部42b)との間の中間部が表面部11、底面部15及び裏面部12に巻回されて縫合されることにより取り付けられている。
【0050】
提げユニット5は、表面部11の上部及び裏面部12の上部の少なくとも何れか一方に設けられている。本実施の形態においては、提げユニット5が表面部11の上部及び裏面部12の上部に設けられている形態を例示している。提げユニット5は、表面側提げ部51と、裏面側提げ部52と、表面側ベルト長さ調整具53と、裏面側ベルト長さ調整具54と、表面側留め具55と、裏面側留め具56とを含む。
【0051】
図1に示すように、表面側提げ部51は、左側補強ベルト体41の一端部41a及び右側補強ベルト体42の一端部42aを互いに連結する。表面側提げ部51は、提げベルト体57を含む。提げベルト体57は、実質的に伸縮性を有しない帯状体であり、一端部57aと他端部57bとの間の中間部に折返し部57cを有する。すなわち、提げベルト体57の一端部57aから延びる部分は、折返し部57cにおいて折り返され、他端部57bに向かうように延在している。提げベルト体57の一端部57aは、右側補強ベルト体42の一端部42aと連続して一体的に形成されている。また、提げベルト体57の他端部57bは、自由端を構成する。
【0052】
図2に示すように、裏面側提げ部52は、左側補強ベルト体41の他端部41b及び右側補強ベルト体42の他端部42bを互いに連結する。裏面側提げ部52は、提げベルト体58を含む。提げベルト体58は、実質的に伸縮性を有しない帯状体であり、一端部58aと他端部58bとの間の中間部に折返し部58cを有する。すなわち、提げベルト体58の一端部58aから延びる部分は、折返し部58cにおいて折り返され、他端部58bに向かうように延在している。提げベルト体58の一端部58aは、左側補強ベルト体41の他端部41bと連続して一体的に形成されている。また、提げベルト体58の他端部58bは、自由端を構成する。
【0053】
表面側ベルト長さ調整具53及び裏面側ベルト長さ調整具54は、周知のアジャスタ(スライダ)であるが、これに限定されるものではない。
【0054】
図1に示すように、表面側ベルト長さ調整具53は、左側補強ベルト体41の一端部41a(一対の補強ベルト体の一端部のうち他方の補強ベルト体の一端部)に取り付けられている。そして、表面側ベルト長さ調整具53は、提げベルト体57の折返し部57cを係止可能である。すなわち、表面側ベルト長さ調整具53は、提げベルト体57をその長さ方向の任意の位置にスライド移動させて位置させることができるように構成され、また、表面側ベルト長さ調整具53を位置させた場所を係止することができるように構成されている。そして、表面側ベルト長さ調整具53が提げベルト体57係止する部分において、表面側ベルト長さ調整具53に向かって下方に延びる提げベルト体57の一端部57aから延びる部分は折り返されて上方に伸延し、他端部57bに向かう。表面側ベルト長さ調整具53によって折り返された提げベルト体57の部分が折返し部57cを構成する。
【0055】
したがって、表面側ベルト長さ調整具53を提げベルト体57の一端部57aに向かってスライドさせ、提げベルト体57の一端部57aと折返し部57cとの間の長さ寸法が短くなるように表面側ベルト長さ調整具53の位置を調整することによって、鞄100を手提げ鞄や後述するリュックサックとしての用途に適した長さに表面側提げ部51の長さを調整することができる。また、表面側ベルト長さ調整具53を提げベルト体57の他端部57bに向かってスライドさせ、提げベルト体57の一端部57aと折返し部57cとの間の長さ寸法が長くなるように表面側ベルト長さ調整具53の位置を調整することによって、肩掛け鞄(ショルダーバッグ)としての用途に適した長さに表面側提げ部51の長さを調整することができる。
【0056】
図2に示すように、裏面側ベルト長さ調整具54は、右側補強ベルト体42の他端部42b(一対の補強ベルト体の他端部のうち他方の補強ベルト体の他端部)に取り付けられている。そして、裏面側ベルト長さ調整具54は、提げベルト体58の折返し部58cを係止可能である。裏面側ベルト長さ調整具54の構成は表面側ベルト長さ調整具53と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0057】
図1に示すように、表面側留め具55は、例えば、提げベルト体57の一端部57aに取り付けられた環状体であり、提げベルト体57の他端部57bを挿通可能に構成されている。提げベルト体57の他端部57bを表面側留め具55に挿通することにより、提げベルト体57の他端部57bは、提げベルト体57の一端部57aに留められる。したがって、表面側ベルト長さ調整具53を提げベルト体57の一端部57aに向かってスライドさせ、提げベルト体57の一端部57aと折返し部57cとの間の長さ寸法が短くなるように表面側ベルト長さ調整具53の位置を調整した状態において、提げベルト体57の他端部57bを提げベルト体57の一端部57aに留めることによって、提げベルト体57の折返し部57cから他端部57bに向かって延びる部分は、提げベルト体57の一端部57aから折返し部57cに向かって延びる部分に重ね合わされ、保持される。これによって、表面側提げ部51の厚みを厚くすることができ、掴み易いものとすることができる。
【0058】
図2に示すように、裏面側留め具56は、例えば、提げベルト体58の一端部58aに取り付けられた環状体であり、提げベルト体58の他端部58bを挿通可能に構成されている。提げベルト体58の他端部58bを裏面側留め具56に挿通することにより、提げベルト体58の他端部58bは、提げベルト体58の一端部58aに留められる。裏面側留め具56の構成は、表面側留め具55と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0059】
このように、表面側提げ部51の両端及び裏面側提げ部52の両端を表面部11、底面部15及び裏面部12に巻き掛けられた左右一対の補強ベルト体(左側補強ベルト体41及び右側補強ベルト体42)がそれぞれ接続しており、重量物を運搬した際の収容部1の型崩れを防止することができる。
【0060】
図2に示すように、左右一対の肩ベルト6は、鞄100をリュックサックとして用いる際に鞄100を使用者の肩から提げるためのベルトであり、全体として実質的に伸縮性を有しない帯状体である。左右一対の肩ベルト6は、裏面部12の外側面に取り付けられている。左右一対の肩ベルト6は、上端部が裏面部12の外側面且つ後述する肩ベルト収容部7の開口部7aの近傍に取り付けられ、下端部が裏面部12の外側面の下部に係脱可能に取り付けられている。本実施の形態において、左右一対の肩ベルト6は、それぞれ肩パット61と、長さ調整具62と、連結具63とを含むものを例示している。
【0061】
肩パット61は、クッション性を有する材質であり、鞄100を使用者の肩から提げたときに、使用者の肩に当接する部分に設けられている。
【0062】
長さ調整具62は、対応する肩ベルト6の長さ寸法、すなわち肩ベルト6の両端の間の長さ寸法を調整するための器具である。長さ調整具62は周知のアジャスタ(スライダ)であるが、これに限定されるものではない。
【0063】
連結具63は、対応する肩ベルト6の下端部を裏面部12の外側面の下部に連結する。連結具63は、例えば、裏面部12の外側面の下部の側縁部に設けられた環状体であるリング63aと、リング63aに係止可能なフック63bとを含む。フック63bには周知の外れ止めが設けられ、フック63bがリング63aから不意に外れることを防止している。
【0064】
肩ベルト収容部7は、裏面部12の外側に設けられているポケットである。肩ベルト収容部7の開口部7aは、肩ベルト収容部7の上端に形成されている。したがって、左右一対の肩ベルト6の連結具63の連結を解除して(フック63bをリング63aから取り外して)、上述の通り肩ベルト収容部7の開口部7aの近傍に取り付けられている左右一対の肩ベルト6を肩ベルト収容部7の内部に収容することができるように構成されている。これによって、肩ベルト6を使用しないときに肩ベルト6が邪魔になることを防止することができる。
【0066】
[使用例1]
図4に示すように、鞄100を買い物かご110に被せて装着するときは、係合部2の表面側ファスナーエレメント列22と裏面側ファスナーエレメント列23とを分離させて(
図3参照)、収容部1の開口部1aを開き、表面部11及び裏面部12を買い物かご110の一対の短辺側の側面112と対峙して位置させ、左側面部13及び右側面部14を買い物かご110の一対の長辺側の側面111と対峙して位置させる。これによって、鞄100を買い物かご110に装着することができる。また、このとき表面部11、裏面部12、左側面部13、及び右側面部14の上端縁が買い物かご110の外側に位置するように、表面部11、裏面部12、左側面部13、及び右側面部14の上縁部を外側に折り返し、買い物かご110の上縁に被せてもよい。これによって、鞄100の収容部1の開口部1aの位置がずれることを規制することができ、より確実に鞄100を買い物かご110に装着することができる。よって、鞄100の中に商品を詰める作業を効率よく行うことができる。
【0067】
[使用例2]
そして、鞄100を持ち運ぶときは、
図1に示すように、表面側ファスナーエレメント列22と裏面側ファスナーエレメント列23とを噛み合わせて、係合部2を係合させる。これによって、収容部1の開口部1aを閉じることができる。これによって、表面側提げ部51及び裏面側提げ部52を使用者の手で持って、鞄100を手から提げることができ、鞄100を手提げ鞄として用いることができる。そして、鞄100を手から提げた状態においては、一対の短辺側の側面である表面部11又は裏面部12が鞄100の幅方向に位置する。したがって、鞄100の幅方向の端部が提げユニット5(表面側提げ部51及び裏面側提げ部52)から幅方向(使用者から見て前後方向)に突出する寸法を小さくすることができ、鞄100をコンパクトで扱い易いものとすることができる。
【0068】
なお、表面側提げ部51及び裏面側提げ部52が長いときは、
図1に示すように、まず、一方の手で表面側ベルト長さ調整具53を持ち、他方の手で提げベルト体57の折返し部57cから他端部57bに向かって延びる部分を引き出す。これによって、提げベルト体57の一端部57aから折返し部57cに亘る部分の長さを縮めることができる。次に、一方の手で裏面側ベルト長さ調整具54を持ち、他方の手で提げベルト体58の折返し部58cから他端部58bに向かって延びる部分を引き出す。これによって、提げベルト体58の一端部58aから折返し部58cに亘る部分の長さを縮めることができる。次に、提げベルト体57の他端部57bを表面側留め具55に留め、提げベルト体58の他端部58bを裏面側留め具56に留める。これによって、提げベルト体57,58が垂れ下がり見栄えの悪いものとなることを防止することができる。また、提げユニット5の厚みを厚くすることができ、掴み易いものとすることができる。
【0069】
[使用例3]
図5は、鞄100の使用例を示す説明図であり、鞄100を使用者の肩から提げた状態を示す図である。
【0070】
また、鞄100は、肩掛け鞄として使用することもできる。鞄100を肩掛け鞄として使用するときは、
図1に示す手提げ鞄として用いる際の形態から、表面側提げ部51及び裏面側提げ部52の長さを長くするように調整する。すなわち、表面側留め具55に留められている提げベルト体57の他端部57bを表面側留め具55から取り外し、一方の手で表面側ベルト長さ調整具53を持ち、他方の手で提げベルト体57の折返し部57cから一端部57aに向かって延びる部分を引き出す。これによって、提げベルト体57の一端部57aから折返し部57cに亘る部分の長さを伸長させることができる。次に、裏面側留め具56に留められている提げベルト体58の他端部58bを裏面側留め具56から取り外し、一方の手で裏面側ベルト長さ調整具54を持ち、他方の手で提げベルト体58の折返し部58cから一端部58aに向かって延びる部分を引き出す。これによって、提げベルト体58の一端部58aから折返し部58cに亘る部分の長さを伸長させることができる。
【0071】
これによって、
図5に示すように、使用者の一方の肩に表面側提げ部51及び裏面側提げ部52を掛け、鞄100を使用者の肩から提げることができ、鞄100を肩掛け鞄として用いることができる。そして、鞄100を肩から提げた状態においては、手から提げた状態と同様に一対の短辺側の側面である表面部11又は裏面部12が鞄100の幅方向に位置する。したがって、鞄100の幅方向の端部が提げユニット5(表面側提げ部51及び裏面側提げ部52)から幅方向(使用者から見て前後方向)に突出する寸法を小さくすることができ、鞄100をコンパクトで扱い易いものとすることができる。
【0072】
[使用例4]
図6は、鞄100の使用例を示す説明図であり、鞄100を使用者の肩から提げた状態を示す図である。
【0073】
更に、鞄100は、リュックサックとして使用することもできる。鞄100をリュックサックとして使用するときは、
図1に示す手提げ鞄として用いる際の形態において、
図2に示すように、肩ベルト収容部7から一対の肩ベルト6を取り出した上で、各肩ベルト6のフック63bをリング63aに連結し、各肩ベルト6の下端部を裏面部12の外側面の下部に連結する。これによって、
図6に示すように、左右の肩ベルト6をそれぞれ使用者の左右の肩に掛け、鞄100をリュックサックとして背負うことができる。
【0074】
そして、鞄100をリュックサックとして背負った状態においては、手から提げた状態と同様に一対の短辺側の側面である表面部11又は裏面部12が鞄100の幅方向に位置する。したがって、鞄100の幅方向の端部が提げユニット5(表面側提げ部51及び裏面側提げ部52)から幅方向(使用者から見て左右方向)に突出する寸法を小さくすることができ、鞄100を扱い易いものとすることができる。また、使用者が腕を動かした際に、使用者の上腕と鞄100の裏面部12の幅方向の端部との干渉を抑制することができ、鞄100を扱い易いものとすることができ、鞄100の装着感を向上させることができる。
【0075】
そして、鞄100をリュックサックとして背負ったときは、表面部11が下方に垂れ下がり、その結果、表面側ファスナーエレメント列22と裏面側ファスナーエレメント列23とが離間する方向にスライドファスナー21が引っ張られるが、スライドファスナー21の表面側ファスナーエレメント列22及び裏面側ファスナーエレメント列23が互いに噛み合っているので、収容物の重さに負けて係合部2が外れ、開口部1aが不意に開くことを効果的に防止することができる。
【0076】
[使用例5]
図7は、鞄100の使用例を示す説明図であり、鞄100を乗用自動車の座席に吊り下げた取り付けた状態を示す図である。
【0077】
また、鞄100は、乗用自動車の座席に吊り下げ、保持することもできる。鞄100を乗用自動車の座席に吊り下げるときは、表面側提げ部51及び裏面側提げ部52を座席501のヘッドレストの支柱に掛ける。これによって、鞄100を乗用自動車の座席に吊り下げることができ、乗用自動車の運転中に鞄100が転倒することを防止することができる。
【0078】
[使用例6]
図8は、鞄100の使用例を示す説明図であり、鞄100を乗用自動車の座席に架け渡した状態を示す図である。
【0079】
また、鞄100は、乗用車の車内に取り付けて、バスケットとして用いることができる。鞄100をバスケットとして使用するときは、係合部2の表面側ファスナーエレメント列22と裏面側ファスナーエレメント列23とを分離させて、収容部1の開口部1aを開き、
図8に示すように、表面側提げ部51及び裏面側提げ部52の何れか一方を前列席401のヘッドレストの支柱に掛けると共に、他方を後列席402のヘッドレストの支柱に掛ける。これによって、鞄100が前列席401と後列席402との間に架け渡され、収容部1の開口部1aが開いた状態で保持される。そして、開口部1aを介して、物を開口部1aに収容することができる。
【0080】
なお、表面側提げ部51及び裏面側提げ部52の長さを調整するときは、上記使用例2又は使用例3において述べた手順と同様の手順で提げベルト体57の折返し部57cから一端部57aに向かって延びる部分又は折返し部57cから他端部57bに向かって延びる部分の何れか一方を掴んで引き出す。これらの掴む部分は、何れも表面部11及び裏面部12の上端部から上方に延びるように伸延しているので、容易に掴むことができる。よって、表面側提げ部51及び裏面側提げ部52の長さの調整を容易に行うことができる。
【0081】
また、鞄100の幅方向の端部が提げユニット5(表面側提げ部51及び裏面側提げ部52)から幅方向(座席の左右方向)に突出する寸法が小さくなるように構成されているので、収容部1の左側面部13及び右側面部14が垂れ下がり、この部分から収容部1に収容されている収容物が脱落することを防ぐことができる。
【0082】
以上に説明したように、本発明の鞄100は、提げユニット5を用いて使用者の身体から鞄100を提げた状態においては、一対の短辺側の側面である表面部11又は裏面部12が鞄100の幅方向に位置する。したがって、鞄100の幅方向の端部が提げユニット5(表面側提げ部51及び裏面側提げ部52)から幅方向に突出する寸法を小さくすることができ、鞄100を扱い易いものとすることができる。
【0083】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。