(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
紙袋を製造する枚葉型の製袋機であって、上流側から順に、袋用シートを一枚ずつ供給する給紙部と、口折大シリンダーを有し、前記袋用シートの口部を口折して把手を貼り付ける把手貼付部と、把手付きの袋用シートを筒状に成形する胴貼成形部と、筒状に成形された袋用シートを整列させて搬送する整列搬送装置と、底折ドラムを有し、筒状の袋用シートに底を成形する底成形部と、完成した紙袋の数をカウントして重ねるデリバリー部とを備え、前記把手貼付部に異常な袋用シート及び異常な把手に対応する袋用シートを排出するシート排出装置が設置され、前記胴貼成形部の末端部に筒状の袋用シートを排出可能なチューブ排出装置が設置され、前記給紙部、把手貼付部、胴貼成形部、整列搬送装置、底成形部、デリバリー部、シート排出装置及びチューブ排出装置の作動を制御する制御装置が設けられ、前記給紙部、把手貼付部、胴貼成形部を上流側装置とし、前記整列搬送装置、底成形部及びデリバリー部を下流側装置とした時、前記制御装置は、常態では、前記口折大シリンダーを駆動する把手貼付用モータと前記底折ドラムを駆動する底成形用モータとを連動させ、前記把手貼付用モータに他の上流側装置を連動させ、前記底成形用モータに他の下流側装置を連動させると共に、前記チューブ排出装置の作動を停止させ、前記胴貼成形部に袋用シートの詰まりが発生した場合、前記上流側装置を停止させ、前記シート排出装置による袋用シートの排出が設定回数連続して発生した場合、前記胴貼成形部を前記底成形用モータに連動させると共に、他の上流側装置を停止させ、前記下流側装置に袋用シートの詰まりが発生した場合、下流側装置を停止させると共に、前記チューブ排出装置を作動させることを特徴とする製袋機。
前記胴貼成形部に、筒状の袋用シートの長さを検出するチューブ長さ検出センサーが設置され、前記制御装置は、チューブ長さ検出センサーで検出した袋用シートの長さが異常である場合に、前記チューブ排出装置を作動させることを特徴とする請求項1に記載の製袋機。
前記制御装置は、上流側装置を停止させた状態、或いは、下流側装置を停止させた状態で、人手による操作で生産再開信号が入力された時、常態に復帰させることを特徴とする請求項1又は2に記載の製袋機。
前記胴貼成形部よりも上流側に袋用シートの詰まりが発生した場合、前記胴貼成形部を前記底成形用モータに連動させると共に、他の上流側装置を停止させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製袋機。
把手連続体を搬送する把手搬送路の末端部が接続される把手挿入部を前記把手貼付部に設け、前記把手挿入部は把手連続体を所定長さに切断するカッターを備え、前記把手挿入部において把手の紐のカッター巻き込みが発生した時、前記胴貼成形部を前記底成形用モータに連動させると共に、他の上流側装置を停止させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製袋機。
前記整列搬送装置は、筒状に成形された前記袋用シートが載置される水平な載置台と、前記袋用シートを送るチェーンコンベアと、該チェーンコンベアに起伏可能に取り付けられた送り爪とを備え、前記載置台には搬送方向に長い長孔が穿設され、前記チェーンコンベアは前記長孔の下方に設置され、前記送り爪は、前記チェーンコンベアの駆動に伴い、前記載置台に接近して上流側の所定位置に達した時に、起立して前記長孔から載置台の上方へ突出し、前記袋用シートの後端縁に当接して前記底成形部へ向けて押し、前記載置台の下流側端部に接近した時に倒れて前記載置台の下方へ没入することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の製袋機。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施例の製袋機1は、角底紙袋を製造する装置であって、図示しない把手製造装置に並設され、
図1に示すように、上流側から順に、給紙部2と、把手貼付部3と、胴貼成形部5と、エンドプレス部6と、整列搬送装置52と、底成形部7と、デリバリー部8と、これら各装置の動作を制御する制御装置100を備える。
給紙部2は、予め所定寸法に裁断された袋用シートAを、その口部を搬送方向後方へ向けて一枚ずつ把手貼付部3に供給する。把手貼付部3は、袋用シートAの口部を口折して把手製造装置から送り込まれた把手Bを貼り付ける。胴貼成形部5は、把手付きの袋用シートAを筒状に成形する部分であって、胴貼成形部5の上流側端部には、把手付きの袋用シートAに袋両側の折りたたみ線を形成する筋付け部4が設置される。筋付け部4を通過した把手付きの袋用シートAは、胴貼本体部5’において袋両側の折りたたみ線に沿って折りたたまれ、筒状に貼りあわされる。筒状の袋用シートAは、胴貼成形部5の末端部に接続されたエンドプレス部6でプレスされ、その後、整列搬送装置52により所定ピッチで整列されて底成形部7へ搬送される。底成形部7において、角底を折り畳み接着して紙袋を完成させ、デリバリー部8は、完成した紙袋の数をカウントし、姿勢をそろえて重ねる。
【0012】
給紙部2と把手貼付部3とは袋用シートAを搬送するシート搬入路9で連結される。シート搬入路9の上流部分は、シート供給サーボモータM2で駆動される搬送ベルト9aより成り、シート搬入路9の下流部分は、シート送り出しサーボモータM2’で駆動される搬送ローラ9bより成る。また、シート搬入路9の上方に臨んで、袋用シートAの有無を検知する左右一対の姿勢検出センサー10が幅方向に並べて設置され、左右の姿勢検出センサー10の間に、袋用シートAの重なりを検知する重なり検出センサー10’が設置される。
【0013】
図2に示すように、把手貼付部3は、互いに平行な口折大シリンダー11及び左右一対の貼り付けシリンダー12を有する。一対の貼り付けシリンダー12は、口折大シリンダー11の上方両側に軸方向に並べて配置され、貼り付けシリンダー12の外周面が口折大シリンダー11の外周面に圧接されている。
口折大シリンダー11は、給紙部2から把手貼付部3へ袋用シートAを搬入するシート搬入路9の末端部に設置される。また、シート搬送路9の下流側において、口折大シリンダー11の下方には、筋付け部4の搬送装置であるシート搬出路13が配置され、シート搬出路13が把手付きの袋用シートAを胴貼本体部5’に向けて搬出する。
【0014】
図4に示すように、口折大シリンダー11とシート搬入路9の末端部との間には、シート搬入路9上の袋用シートAを口折大シリンダー11の外周面に送り込むシート送り込みシリンダー14が設けられる。
また、口折大シリンダー11とシート搬出路13の先端部との間には、口折大シリンダー11と貼り付けシリンダー12の間を通過した袋用シートAをシート搬出路13上に送り出すシート送り出しシリンダー15が設けられる。
口折大シリンダー11と、シート送り込みシリンダー14及びシート送り出しシリンダー15とは、互いに平行であり、把手貼付用モータM3(
図1)で駆動されて逆回転している。
【0015】
図4及び
図5に示すように、口折大シリンダー11、シート送り込みシリンダー14及びシート送り出しシリンダー15の外周面にはそれぞれつかみ爪16が起伏可能に設置され、つかみ爪16が伏せて閉じた時に袋用シートAを把持し、つかみ爪16が起きて開いた時に袋用シートAを解放するようになっている。
また、口折大シリンダー11、シート送り込みシリンダー14及びシート送り出しシリンダー15の両端面は、外周面の回転に追随せずに固定されている。
【0016】
図5〜
図9に示すように、口折大シリンダー11、シート送り込みシリンダー14及びシート送り出しシリンダー15の外周部には、その軸方向に沿って、且つ、中心軸周りに回動可能に支持棒17が設けられ、この支持棒17に複数のつかみ爪16が適宜間隔ごとに取り付けられる。なお、支持棒17は、つかみ爪16が倒れて閉じる方向に付勢されている。
また、支持棒17の両端部には、各シリンダーの径方向内側に向かってアーム18が張り出される。アーム18は支持棒17と連動して回転し、アーム18の先端にベアリング19が取り付けられる。
【0017】
各シリンダーの一端面には、一方のベアリング19をガイドする第1カム22及び第2カム23が設けられる。各シリンダーが回転してベアリング19が第1カム22及び第2カム23に接すると、ベアリング19が次第に外周方向へ押され、つかみ爪16が徐々に起立して開き、第1カム22及び第2カム23の端部を越えた時、ベアリング19は付勢力によって中心方向に戻り、つかみ爪16が倒れて閉じる。
通常の状態では、つかみ爪16が袋用シートAを掴む位置に達した時、つかみ爪16が倒れて閉じ、袋用シートAをシリンダー外周面とつかみ爪16との間に挟んで搬送する。
【0018】
シート送り込みシリンダー14及びシート送り出しシリンダー15の他端面には円弧状の押圧部材24が径方向へ移動可能に設置される。押圧部材24は、つかみ爪16が閉じて袋用シートAを掴む位置に達した時、ベアリング19が外周に接触する位置に設けられる。また、押圧部材24にはエアーシリンダー25が連結され、エアーシリンダー25を進退させることにより押圧部材24を径方向に移動できるようになっている。
【0019】
図6及び
図8に示すように、通常は、エアーシリンダー25が伸長して、押圧部材24がシート送り込みシリンダー14及びシート送り出しシリンダー15の中心に接近している。この状態では、つかみ爪16が袋用シートAを掴む位置に達した時、つかみ爪16が倒れて閉じ、袋用シートAを掴んで下流側へ送り出す。
一方、
図7及び
図9に示すように、エアーシリンダー25を退縮させると、押圧部材24がシート送り込みシリンダー14及びシート送り出しシリンダー15の外周面に接近し、この結果、ベアリング19が押されて支持棒17が回転し、つかみ爪16が起立して開く。
【0020】
左右の姿勢検出センサー10による袋用シートAの検出タイミングは把手貼付用モータM3の位置から取得される。取得されたそれぞれのデータの差を算出することにより袋用シートAの斜め度合いを判断できる。こうして判断された斜め度合いが、予め設定された判定値を超えない時に、シート送り込みシリンダー14のつかみ爪16が閉じてシート搬入路9上の袋用シートAを掴み、シート送り込みシリンダー14の回転に伴い、袋用シートAが口折大シリンダー11に向かって搬送される。
シート送り込みシリンダー14のエアーシリンダー25、押圧部材24、つかみ爪16はシート排出装置を構成し、袋用シートAが異常である場合にこのシート排出装置が作動する。
【0021】
即ち、姿勢検出センサー10の検出タイミングにより判断された斜め度合いが判定値を超えた時は、袋用シートAが傾斜しているとみなして、検出信号がシート送り込みシリンダー14のつかみ爪16の非常時における開閉を制御するエアーシリンダー25に送られる。すると、エアーシリンダー25が退縮して押圧部材24が移動し、シート送り込みシリンダー14のつかみ爪16は閉じずに開いたままになり、斜めの袋用シートAはシート搬入路9の末端から落下して排出される。
重なり検出センサー10’が袋用シートAの重なりを検出した場合も、同様に、袋用シートAはシート搬入路9の末端から落下して排出される。
【0022】
図2に示すように、口折大シリンダー11の上方の軸方向両側において、貼り付けシリンダー12の設置位置よりも回転方向前方には、把手製造装置で製造された把手連続体Cを受け取る把手挿入部300が設けられる。把手挿入部300は左右両側にあるが、
図2では片側のみを表示する。
把手挿入部300には、把手製造装置から把手挿入部へ把手連続体Cを搬送する把手搬送路により、把手連続体Cが紐Dの頂部を上にして送り込まれる。
【0023】
図3に示すように、把手挿入部300には、把手搬送路に連続して、それぞれ把手連続体Cと把手Bを搬送するカット位置決めローラ26及び孔開き無端ベルト27が順次設置される。また、カット位置決めローラ26と孔開き無端ベルト27の間には、把手連続体CをU字状の紐Dの両側で所定長さに切断する回転カッター28が設けられる。
カット位置決めローラ26、孔開き無端ベルト27及び回転カッター28は、それぞれ別個のサーボモータで回転駆動される。
把手連続体Cの紐Dが回転カッター28に巻き込まれると、回転カッター28を駆動するサーボモータに異常な負荷がかかるので、この場合には異常信号を制御装置100に送る。
【0024】
孔開き無端ベルト27の内側は、真空バキューム装置に連結され、真空バキューム装置を作動させると孔開き無端ベルト27は把手Bを吸着し続ける。
また、孔開き無端ベルト27は、間歇的に移動を停止し、吸着した把手Bを口折大シリンダー11に搬送された袋用シートA上へ運んでその位置で停止させる。
孔開き無端ベルト27の回転が停止すると、図示しない把持装置が孔開き無端ベルト27で吸着されている位置決めされた把手Bを掴み、口折大シリンダー11の外周面に送り込まれた袋用シートAの口部上面に移送して重ねる。把手Bの補強紙Eには、袋用シートAの上面に重ねる前に接着剤が塗布される。
把手Bを重ねた袋用シートAは、口部を回転方向後方に向けて口折大シリンダー11で搬送され、貼り付けシリンダー12との間を通過する。口折大シリンダー11と貼り付けシリンダー12との間を通過した袋用シートAの口部は口折されて把手Bが貼着される。
【0025】
なお、把手Bの位置及び異常は、回転カッター28の直前に設置された光電センサー20で検知され、回転カッター28は、光電センサー20からの信号に基づいて、把手連続体Cを確実にU字状の紐Dの両側で切断する。
また、把手Bに異常があると、この把手Bは孔開き無端ベルト27から把手排出路に排出される。
孔開き無端ベルト27の下流側には把手検出センサーが設置され、異常な把手Bが排出されて通過が検出されないと、シート送り出しシリンダー15のつかみ爪16の非常時における開閉を制御するエアーシリンダー25に信号が送られ、この把手Bに対応する袋用シートAはシート搬出路13の先端から落下して排出される。
【0026】
また、シート送り込みシリンダー14よりも下流側において、把手挿入部300にはシート検出センサーが設置され、異常な袋用シートAがシート搬入路9の末端から排出されて、シート検出センサーが袋用シートAの通過を検出しないと、この袋用シートAに対応する把手Bが把手排出路から排出される。
なお、制御装置100は、シート排出装置が作動して袋用シートAが連続して排出された回数をカウントする。
【0027】
さらに、
図2に示すように、口折大シリンダー11の外周面に臨んで、貼り付けシリンダー12よりも下流側に把手付きシート異常検出センサー21が設置される。
シート送り出しシリンダー15のエアーシリンダー25、押圧部材24、つかみ爪16は異常な把手付きの袋用シートAを排出するシート排出装置を構成し、把手付きシート異常検出センサー21が把手付きの袋用シートAの姿勢や形状の異常を検出し、その検出信号が制御装置100に送られると、このシート排出装置が作動する。
【0028】
把手付きの袋用シートAがシート送り出しシリンダー15に達すると、シート送り出しシリンダー15のつかみ爪16が閉じて把手付きの袋用シートAを掴むと共に、口折大シリンダー11のつかみ爪16が開いて袋用シートAを解放する。シート送り出しシリンダー15は袋用シートAをシート搬出路13に向かって搬送する。
袋用シートAがシート搬出路13に達したら、シート送り出しシリンダー15のつかみ爪16が開いて袋用シートAを開放する。
【0029】
しかし、袋用シートAに把手Bが貼り付けられなかったり、口折大シリンダー11の外周面において、袋用シートAが斜めにずれた場合は、把手付きシート異常検出センサー21が異常を検出する。
すると、異常な袋用シートAがシート送り出しシリンダー15に達した時、エアーシリンダー25が退縮し、シート送り出しシリンダー15のつかみ爪16が閉じずに開いたままとなって、異常な把手付きの袋用シートAはシート搬出路13へ運ばれることなく落下して排出される。
制御装置100は、シート排出装置が作動して把手付きの袋用シートAが連続して排出された回数をカウントする。
【0030】
胴貼成形部5の筋付け部4は、シート搬出路13で搬送される袋用シートAに、袋幅の中心から左右対称な位置にそれぞれ3本ずつ折りたたみ線を形成する装置であって、各折りたたみ線に対応して、上下で対をなす合計6対の回転体を備える。
上下に対向する一方の回転体の外周囲には断面三角形の凸条が環状に形成され、他方の回転体の外周囲には環状の溝が形成され、凸条と溝とで袋用シートAを挟み付けることにより、折りたたみ線を山折り状あるいは谷折り状に形成するようになっている。
このような筋付け部4の構造は従来周知なので、詳しい説明は省略する。
【0031】
図1及び
図10〜
図15に示すように、胴貼本体部5’は、袋用シートAをその外面を下にして搬送する無端状の吸引ベルト30と、吸引ベルト30の上方に臨んで、その搬送方向上流側端部に設置された糊付け装置31と、吸引ベルト30で搬送される袋用シートAを折りたたみ線に沿って折り曲げる折り曲げ装置32と、折り曲げ装置32よりも搬送方向下流側において、吸引ベルト30の上面に当接する折修正ベルト33と、吸引ベルト30で囲まれた中空部に配置された吸引装置34とを備える。
【0032】
吸引ベルト30は、シート搬出路13の末端に連続し、モータM30で循環回転される。また、吸引ベルト30には、両側部の一定幅に亘って多数の吸引孔30aが穿設される。
図10に示すように、糊付け装置31は、シート搬出路13の一側上方に設置され、糊タンクの下端に、糊タンクの内部と連通した糊塗布部を設けて成り、糊塗布部を袋用シートAの一側部内面に接触させて糊を塗布する。また、シート搬出路13の他側上方には押えローラ35が設けられ、シート搬出路13と押えローラ35とにより袋用シートAを挟んで、糊付け装置31で糊付けする際に袋用シートAが動かないようになっている。
【0033】
図11に示すように、折り曲げ装置32は、袋用シートAが通過する際に、袋両側を折りたたみ線に沿って内側へ折り込んでマチ部を形成する成形ガイド板36と、袋用シートAの一側部を上方内側へ折り返して2重に重ねる折り返し板37とを備える。
折り返された袋用シートAの一側部内面には糊が塗布されているので、袋用シートAの両側端部どうしが接着され、袋用シートAは筒状に成形される。
【0034】
図12及び
図13に示すように、折修正ベルト33は、袋用シートAの接着部分の上方に設置された無端状のベルトであり、サーボモータM33で駆動されて吸引ベルト30の搬送方向に沿って回転する。そして、吸引ベルト30の上面と折修正ベルト33の下面とで袋用シートAの接着部分を挟み付け、袋用シートAを強固に接着して筒状に形成する。
なお、糊付け装置31、成形ガイド板36、折り返し板37及び折修正ベルト33は、吸引ベルト30の幅方向に移動可能であり、袋用シートAの寸法に応じて位置を調整できるようになっている。
【0035】
図14及び
図15に示すように、吸引装置34は、左右一対のエアーチャンバー38と、左右のエアーチャンバー38を貫通する複数本のエアーシャフト39と、エアーチャンバー38を支持する複数本の螺子軸40とを備える。
エアーチャンバー38は、上面が開口した細長い箱体であり、吸引ベルト30の搬送方向に沿って、上面が吸引ベルト30の吸引孔30aを形成した部分の裏面に当接するよう設置されている。
また、エアーチャンバー38の下端面には複数のナット部41が、吸引ベルト30の搬送方向に適宜間隔毎に突設されている。
【0036】
エアーシャフト39は、吸引ベルト30の幅方向に沿って配置され、エアーチャンバー38の内部を通過する部分の周壁に透孔42が形成されて、エアーチャンバー38の内部とエアーシャフト39の内部とが連通している。
また、エアーシャフト39の一端は、真空バキューム装置に接続され、真空バキューム装置を駆動すると、エアーシャフト39を介して、エアーチャンバー38の上面から空気を吸引するようになっている。
【0037】
螺子軸40は、吸引ベルト30の幅方向に沿って配置され、すべての螺子軸40が連動して回動するようベルト29で連結されている。いずれかの螺子軸40の一端にはハンドル43が取り付けられ、ハンドル43を操作することにより、すべての螺子軸40が中心軸周りに回転する。
また、螺子軸40の外周面には、両端側で互いに逆向きの螺子40a,40bが形成され、これら逆向きの螺子40a,40bに左右のエアーチャンバー38のナット部41が螺合されている。従って、ハンドル43を操作して螺子軸40を回転させると、左右のエアーチャンバー38は接近・離間する。
【0038】
吸引ベルト30の上に袋用シートAを載せて搬送しながら胴貼りを行うと、袋用シートAは吸引孔30aを通して吸引されるので、正しい位置及び姿勢を保ち、このため、不良品の発生を抑えることができる。また、吸引ベルト30を緊急停止させても、袋用シートAの位置ずれが発生せず、後続の袋用シートAが前方の袋用シートAにぶつかるジャミングを起こすこともない。
なお、袋用シートAの寸法に応じて、左右のエアーチャンバー38の間隔を調整し、吸い込み位置を変更することができるので、高速送り時の袋用シートAの位置ずれを確実に解消できる。
エアーチャンバー38は移動可能なので、吸引ベルト30は、全面に亘って吸引孔を形成した既成の孔開き材を用いてもよい。
【0039】
また、胴貼本体部5’の折り曲げ装置32より下流側には、チューブ長さ検出センサーS5が設けられる。
このチューブ長さ検出センサーS5は、吸引ベルト30で搬送される袋用シートAを検出した時から、検出が終了した時までの間に、吸引ベルト30を駆動するモータが回転した量を、その間に吸引ベルト30が移動した距離に変換して、筒状に成形された袋用シートAの長さを検出する。
さらに、胴貼本体部5’の複数個所(本実施例では、入り口部、出口部、中間の2か所の合計4か所)に上流側詰り検出センサーが設置され、袋用シートAの詰まりを検出できるようになっている。
【0040】
図16及び
図17に示すように、エンドプレス部6は、上下に対向する複数対の下ローラ44及び上ローラ45を備える。下ローラ44はモータM6(
図1)で回転駆動されて、下ローラ44と上ローラ45とで挟んだ袋用シートAを搬送する。
図19に示すように、エンドプレス部6の両側には、上ローラ45の両端部を支持する側枠46が設けられ、側枠46の上ローラ45設置位置には、上方に開口するU字形の切欠き47が形成される。また、
図18及び
図19に示すように、切欠き47には上ローラ45の中心回転軸49が上方から係合される。
従って、上ローラ45は自重によって袋用シートAを押圧し、下ローラ44と上ローラ45とで挟む袋用シートAの厚みに応じて、上ローラ45は切欠き47を上下動する。
【0041】
また、
図16及び
図17に示すように、胴貼本体部5’の末端に隣接する一対の下ローラ44間の隙間に、チューブ排出セパレータ50より成るチューブ排出装置が設けられる。
チューブ排出セパレータ50の基端部には、下ローラ44と平行な軸51が固定され、この軸51が搬送方向下流側の下ローラ44に近接して回動可能に取り付けられる。
そして、軸51を回転させることによりチューブ排出セパレータ50が起伏し、チューブ排出セパレータ50が倒れた状態では、隣接する下ローラ44間の隙間が塞がれて、下ローラ44と上ローラ45の間を袋用シートAが通過可能となる(
図16)。
一方、チューブ排出セパレータ50が起立すると、下ローラ44と上ローラ45の間の搬送路が塞がれて、隣接する下ローラ44間の隙間が開き、袋用シートAはこの隙間から落下してエンドプレス部6の下方へ排出される(
図17)。
なお、軸51を回転させるモータには、胴貼本体部5’のチューブ長さ検出センサーS5が連絡され、チューブ長さ検出センサーS5が検出した袋用シートAの長さが異常である場合に、軸51が回転してチューブ排出セパレータ50が起立するようになっている。
【0042】
エンドプレス部6を通過した袋用シートAは、整列搬送装置52を介して底成形部7へ送られる。
整列搬送装置52は、
図17、
図20及び
図21に示すように、袋用シートAを載せるための載置台53と、袋用シートAを送る左右一対のチェーンコンベア54と、チェーンコンベア54に起伏可能に取り付けられた送り爪55とを備える。
【0043】
載置台53は、エンドプレス部6の末端から底成形部7に亘って水平に配置され、その左右両側部には、搬送方向に長い長孔57が穿設されている。
チェーンコンベア54は、長孔57の下方に設置され、搬送用モータM52で駆動される。チェーンコンベア54に取り付けられた送り爪55は、起立した時に長孔57を通して載置台53の上方へ突出し、倒れた時に載置台53の下方へ没入する。
また、
図22及び
図23に示すように、チェーンコンベア54の上側の走行部分に並べてガイドレール58が設置される。ガイドレール58の底成形部7寄りの端部上面を切り欠いて低段部59が形成される。
【0044】
送り爪55の基端部側面には搖動アーム60の一端部が固定され、搖動アーム60の搖動に伴って、送り爪55が起伏するようになっている。即ち、搖動アーム60の他端部が上方に位置する時に送り爪55が起立し、搖動アーム60の他端部が下方に位置する時に送り爪55が倒れる。
また、搖動アーム60の他端部には走行ローラ61が取り付けられ、走行ローラ61は、送り爪55がチェーンコンベア54の上側の走行部分に位置する時、ガイドレール58の上面に沿って走行する。
【0045】
従って、チェーンコンベア54の回転に伴って移動する送り爪55は、走行ローラ61がガイドレール58の高い部分の上面を走行している間は起立しているが(
図22)、走行ローラ61がガイドレール58の低段部59に達して下がると徐々に上流側へ倒れるようになっている(
図23)。
そして、送り爪55が載置台53に接近して上流側の所定位置に達すると、走行ローラ61がガイドレール58の上面に乗り上げて送り爪55が起立する。すると、送り爪55は、チェーンコンベア54の回転に伴い、載置台53の上面に載せられた袋用シートAの後端縁に当接して、袋用シートAを搬送する。即ち、搬送される袋用シートAは送り爪55によって傾斜しないよう位置合わせされる。
【0046】
送り爪55が載置台53の下流側端部に近づくと、走行ローラ61がガイドレール58の低段部59に達して送り爪55が倒れ、送り爪55による袋用シートAの搬送が終了する。
なお、ガイドレール58の長さ方向における位置はハンドルを操作することにより調整することができる。即ち、走行ローラ61が起立する位置及び倒れる位置は、底成形部7への受け渡しに誤差が生じないよう調整可能である。
【0047】
図20及び
図21に示すように、左右の長孔57の幅方向外側には、載置台53の上方に起立するガイド板62がそれぞれ設けられ、送り爪55で押されて搬送される袋用シートAは左右のガイド板62の間を移動する。
左右のガイド板62間の間隔は調整ハンドルを操作することにより調整できる。この調整ハンドルは、上流から下流に向かって複数設けられ、各調整ハンドルを操作して、左右のガイド板62間の間隔が、袋用シートAの幅に対応し、且つ、上流側から下流側に向かって次第に間隔が狭くなるよう調整する。
このようにガイド板62間の間隔を袋用シートAの出口側で狭くしたことにより、袋用シートAは底成形部7へ斜めにならずに進入する。
また、載置台53は水平なので、袋用シートAを姿勢がずれないよう速く搬送することができ、しかも、次第に登り勾配となる底成形部7に対して水平に袋用シートAを送り込んでも、底成形部7へ受け渡す直前で送り爪55が倒れるので、チューブ詰まりを防ぐことができる。
【0048】
底成形部7は、
図1に示すように、上下に対向する複数対の筋付けロール63と、底折ドラム64と、底たたきローラ65とを備える。
筋付けロール63及び底折ドラム64は底成形用モータM7で駆動され、底たたきローラ65は底たたき用モータM65で駆動される。
複数対の筋付けローラ63は、
図24〜
図26に示すように、載置台53及びチェーンコンベア54の下流側端部と底折ドラム64との間に、搬送方向下流側に向かって次第に高くなるよう緩やかに傾斜して設置され、チェーンコンベア54で送られた袋用シートAを挟んで底折ドラム64の外周面に向かって搬送する。また、複数対の筋付けローラ63は、挟まれて通過する筒状の袋用シートAに底折り返し線、底折り込み線を形成すると共に、袋底を開くようになっている。
筋付けローラ63は下流側が高くなるよう傾斜しているので、その搬送速度は上記したチェーンコンベア54の搬送速度よりやや遅くなっている。しかし、筋付けローラ63が袋用シートAを掴むと同時に、送り爪55が倒れるようにガイドレール58の位置を調整しておくことにより、送り爪55が押しすぎて袋用シートAに皺がよるのを防ぐことができる(
図25および
図26)。
【0049】
底折ドラム64の外周面に臨んで、折り返し線に沿って表裏フラップを折り返す折り返し装置、フラップに糊付けする糊付け装置、フラップを起立させる立ち上げ装置等が設けられるが、これらの装置の構造は従来周知なので、詳細な説明は省略する。
底たたきローラ65は、その外周面と底折ドラム64の外周面とで袋用シートAを挟み、糊付けされて立ち上げられた底部のフラップを折り込んで貼着する。底たたきローラ65の回転タイミングは電子的に制御可能である。
また、筋付けローラ63の末端部と底折ドラム64の間には巻き上げ異常検出センサーが設置され、底折ドラム64と底たたきローラ65の間には受け渡し異常検出センサーが設置される。巻き上げ異常検出センサー及び受け渡し異常検出センサーは、袋用シートAの詰まりを検出する下流側詰り検出センサーである。
【0050】
図1に示すように、デリバリー部8は、搬送ドラム66と、角底成形部7から搬送ドラム66へ角底紙袋となった袋用シートAを搬送する搬送ベルト67とを備える。
搬送ドラム66の上端を通過した袋用シートAは、数をカウントした後、把手Bを上に向けて整列される。
【0051】
本発明の製袋機1は、次のように制御装置100によって制御される。
給紙部2、シート搬入路9、把手貼付部3、胴貼成形部5、エンドプレス部6、整列搬送装置52、底成形部7、デリバリー部8をそれぞれ駆動する各モータ及び製袋機1に設置された各センサーは制御装置100に連絡される。
また、制御装置100は並設された把手製造装置にも連絡され、製袋機1と把手製造装置とは連動するようになっている。
【0052】
さらに、制御装置100には、上流側表示操作パネル101及び下流側表示操作パネル102が接続され、上流側表示操作パネル101及び下流側表示操作パネル102を介して、製袋機1の製造速度V、袋用シートAを口折して筒状に折りたたんだ時のチューブ長さL、生産予定の枚数、シート搬入路9で搬送される袋用シートAの斜め度合いを判定する判定値等を入力できるようになっている。また、上流側表示操作パネル101及び下流側表示操作パネル102には、現在の設定条件やデリバリー部8で数えた紙袋数が表示される。
【0053】
給紙部2、シート搬入路9、把手貼付部3、胴貼成形部5、エンドプレス部6を上流側装置とし、整列搬送装置52、底成形部7、デリバリー部8を下流側装置とした時、制御装置100は、常態では、
図27の実線で示すように、把手貼付部3の口折大シリンダー11を駆動する把手貼付用モータM3を、底成形部7の底折ドラム64を駆動する底成形用モータM7に従属させて、両者を連動させ、把手貼付用モータM3に他の上流側装置を従属させて連動させ、底成形用モータM7に他の下流側装置を従属させて連動させる。
なお、把手挿入部300のカット位置決めローラ26、孔開き無端ベルト27及び回転カッター28を駆動するサーボモータは貼り付けシリンダー12を駆動するモータに従属して連動し、貼り付けシリンダー12を駆動するモータは把手貼付用モータM3に従属して連動する。
また、底成形部7の底たたき用モータM65は、底成形用モータM7に従属して連動する。
さらに、チューブ長さ検出センサーS5が袋用シートAの長さ異常を検出した場合を除き、チューブ排出セパレータ50を倒した状態にしておく。
【0054】
制御装置100による製袋機1の制御は次のように行われる。
まず、製袋機1と把手製造装置の運転を開始した後、製造速度V、チューブ長さL及び製造しようとする紙袋の枚数を入力する。
次いで、入力された製造速度V及びチューブ長さLを制御装置100の記憶部に保存し、製造速度Vから把手製造速度V1を算出し、把手製造装置の把手蓄積量に応じて把手製造速度V1を増減速し、この値を把手製造装置に送る。
その後、制御装置100から把手製造装置に生産開始指示が与えられると、把手製造装置は、把手製造速度V1と一定の把手蓄積量を維持しながら把手帯を製造して製袋機1へ供給し、製袋機1は常態での袋製造を開始する。
【0055】
次に、姿勢検出センサー10及び重なり検出センサー10’からの検出信号により、シート搬入路9で搬送される袋用シートAの姿勢及び重なり状態を判断し、異常であれば袋用シートAをシート搬入路9の末端部から排出して、次の袋用シートAを待つ。
正常であれば、把手貼付部3に設置された光電センサー20、把手検出センサー、シート通過検出センサーからの検出信号により、袋用シートA及び把手Bが正常であるか否か判断し、異常であれば、その把手B、或いは、袋用シートAに対応する把手Bを把手排出路から排出する。また、異常な把手Bを排出した場合は、その把手Bに対応する袋用シートAをシート搬入路9の末端部から排出する。
【0056】
シート搬入路9の末端部から袋用シートAが設定回数(例えば3回)連続して排出された場合は、資材の無駄になるので、把手貼付部3の把手貼付用モータM3と底成形部7の底成形用モータM7との連動を解除し、下流側装置を駆動させたまま、
図27の破線で示すように、胴貼成形部5及びエンドプレス部6を底成形部7の底成形用モータM7に連動させて、胴貼成形部5及びエンドプレス部6の駆動を継続すると共に、他の上流側装置(給紙部2、シート搬入路9、把手貼付部3)を停止させる。
また、把手貼付部3の把手挿入部300において、把手連続体Cの紐Dが回転カッター28に巻き込まれた場合も、下流側装置、胴貼成形部5及びエンドプレス部6の駆動を継続すると共に、他の上流側装置を停止させる。
【0057】
さらに、シート異常検出センサー21からの検出信号により、把手付きの袋用シートAの姿勢、形状が正常であるか否かを判断する。
異常と判断された袋用シートA(把手無し、口折異常の袋用シートA)はシート搬出路13へ運ばれることなく排出される。
シート搬出路13の直前において袋用シートAが設定回数(例えば3回)連続して排出されると、下流側装置、胴貼成形部5及びエンドプレス部6の駆動を継続すると共に、他の上流側装置を停止させる。
下流側装置、胴貼成形部5及びエンドプレス部6の駆動を継続すると共に、他の上流側装置を停止させたとき、把手製造装置から把手挿入部300への把手連続体Cの供給も停止される。
【0058】
この時、胴貼成形部5及びエンドプレス部6は運転を継続しているので、すでに胴貼成形部5及びエンドプレス部6へ進んだ袋用シートAは筒状に成形されて整列搬送装置52に送られる。
このように胴貼成形部5及びエンドプレス部6を除く他の上流側装置を停止させた場合は、紐Dのカッター巻き込みを人手によって解消し、或いは、袋用シートAや把手の姿勢、位置等を再調整した後、エラーリセット操作を行ってエラー状態を解除し、その後、運転ボタンを操作して生産再開信号を入力する。すると、制御装置100は、生産再開信号を受信して常態での生産を再開し、底成形用モータM7に従属する把手貼付用モータM3は、位置及びタイミングを合わせて再駆動すると共に、把手貼付用モータM3に連動して上流側装置も駆動する。
【0059】
把手付きの袋用シートAが正常と判断された場合は、上流側詰り検出センサーにより胴貼成形部5に袋用シートAの詰りがあるか否か判断する。
いずれかの上流側詰り検出センサーが詰りを検出すると、把手貼付部3の把手貼付用モータM3と底成形部7の底成形用モータM7の連動を解除し、全ての上流側装置(給紙部2、シート搬入路9、把手貼付部3、胴貼成形部5、エンドプレス部6)を停止させる。
操作者は、胴貼成形部5におけるシート詰りを人手によって取り除いた後、エラーリセット操作を行ってエラー状態を解除し、その後、運転ボタンを操作して生産再開信号を入力する。これを受信して制御装置100は常態での生産を再開し、把手貼付用モータM3は底成形用モータM7と位置及びタイミングを合わせて駆動し、これに伴って上流側装置も再駆動する。
【0060】
上流側詰り検出センサーが詰りを検出しない場合は、チューブ長さ検出センサーS5からの検出信号により、筒状の袋用シートAの長さ、即ち、チューブ長さLが正常であるか否か判断する。
異常であれば、チューブ排出セパレータ50を起立させて異常な筒状の袋用シートAを排出する。
チューブ長さLが正常であれば、下流側詰り検出センサーにより底成形部7に袋用シートAの詰りがあるか否か判断する。
いずれかの下流側詰り検出センサーが詰りを検出すると、把手貼付部3の把手貼付用モータM3と底成形部7の底成形用モータM7との連動を解除し、下流側装置(整列搬送装置52、底成形部7、デリバリー部8)を停止させる。
【0061】
また、エンドプレス部6に設けられたチューブ排出セパレータ50を起立させ、筒状に成形された袋用シートAを下流側装置へ送り込むことなく排出する。
操作者は、底成形部7におけるシート詰りを解消した後、エラーリセット操作を行ってエラー状態を解除し、その後、運転ボタンを操作して生産再開信号を入力する。すると、制御装置100は常態での生産を再開し、底成形用モータM7は再駆動し、把手貼付用モータM3は底成形用モータM7に位置及びタイミングを合わせる。
下流側装置が停止した状態で排出された筒状の袋用シートAはチューブ排出セパレータ50の下方で重なるので、生産を再開した後、人手により整列搬送装置52へ送り込む。整列搬送装置52は、人手によってランダムに送り込まれた袋用シートAであっても、所定ピッチで整列させて底成形部7へ搬送する。
底成形部7に詰りが無い正常な状態であれば、デリバリー部8で完成した袋数をカウントし、数えた紙袋の数が設定枚数に達したら、操作者は停止ボタンを操作して生産を終了する。
【0062】
なお、本発明の製袋機の具体的な構造は上記実施例に限定されない。
例えば、詰り検出センサーを胴貼成形部5より上流側(例えば、シート搬入路9、把手貼付部3)に設置することも可能であり、この詰り検出センサーがシート詰りを検出した場合、把手貼付部3の把手貼付用モータM3と底成形部7の底成形用モータM7との連動を解除し、下流側装置を駆動させたまま、胴貼成形部5の各モータを底成形部7の底成形用モータM7に連動させて、胴貼成形部5の駆動を継続すると共に、他の上流側装置(給紙部2、シート搬入路9、把手貼付部3)を停止させる。
また、下流側詰り検出センサーは底成形部7以外の下流側装置(例えば、デリバリー部8)に設置することもできる。
制御装置100は、モーションコントローラであってもよいし、エンコーダを利用してソフトウェアによって制御を行うものであってもよいが、モーションコントローラを使用すると、情報を電子カムに登録することにより、状況に応じて各装置の速度を調整するなどの複雑な動作を行うことができる。