特許第6482628号(P6482628)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6482628
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】地中埋設用パイプ
(51)【国際特許分類】
   E21B 7/20 20060101AFI20190304BHJP
   F16L 1/028 20060101ALI20190304BHJP
   F16L 57/00 20060101ALI20190304BHJP
   F16L 55/11 20060101ALI20190304BHJP
   F16L 9/00 20060101ALI20190304BHJP
   E21B 43/00 20060101ALI20190304BHJP
   E02D 5/38 20060101ALI20190304BHJP
   E03B 3/12 20060101ALI20190304BHJP
【FI】
   E21B7/20
   F16L1/028 Z
   F16L57/00 A
   F16L55/11
   F16L1/028 E
   F16L9/00 Z
   E21B43/00 C
   E02D5/38
   E03B3/12
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-201631(P2017-201631)
(22)【出願日】2017年10月18日
【審査請求日】2018年7月30日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】300045802
【氏名又は名称】新協地水株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷藤 允彦
(72)【発明者】
【氏名】添田 常吉
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 清一
【審査官】 西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−313141(JP,A)
【文献】 特開2007−023690(JP,A)
【文献】 実開昭55−047981(JP,U)
【文献】 特表2007−527493(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/186509(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0326807(US,A1)
【文献】 特開平09−109141(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3169598(JP,U)
【文献】 特開2011−117217(JP,A)
【文献】 特開2015−214799(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B28D 1/14
B43L 25/00
E02D 13/10
E02D 17/20
E02F 5/02
E21B 7/20
E21B 7/24
E21B 10/46
H01R 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に挿入されて埋設されるパイプであって、
該パイプの周壁に設けられ、前記パイプの内部空間に連通する複数の貫通孔と、
前記貫通孔に挿入されて、前記貫通孔を閉塞する閉塞部材と、
前記パイプが前記地中に挿入される過程で、前記閉塞部材が前記貫通孔から抜けるのを抑制する保持手段と、
前記閉塞部材を前記パイプの内側又は外側に抜き出して、前記貫通孔を開口させる閉塞部材取外し手段とを有しており、
前記閉塞部材は、前記貫通孔に挿脱可能に挿入されて前記パイプの内周に突出するピンからなり、
前記保持手段及び前記閉塞部材取外し手段は、前記パイプ内にスライド可能に配置されて、前記ピンと着脱可能に接合されるスライド部材からなることを特徴とする地中埋設用パイプ。
【請求項2】
前記ピンの、前記パイプの内周に突出する端部には、磁石が設けられており、
前記スライド部材は、前記磁石に吸着する磁気吸着性材料からなる吸着部を有する、請求項記載の地中埋設用パイプ。
【請求項3】
地中に挿入されて埋設されるパイプであって、
該パイプの周壁に設けられ、前記パイプの内部空間に連通する複数の貫通孔と、
前記貫通孔に挿入されて、前記貫通孔を閉塞する閉塞部材と、
前記パイプが前記地中に挿入される過程で、前記閉塞部材が前記貫通孔から抜けるのを抑制する保持手段と、
前記閉塞部材を前記パイプの内側又は外側に抜き出して、前記貫通孔を開口させる閉塞部材取外し手段とを有しており、
前記閉塞部材は、前記貫通孔に挿脱可能に挿入されて前記パイプの内周に突出するピンからなり、
前記保持手段及び前記閉塞部材取外し手段は、前記パイプ内にスライド可能に配置された、拡張スライド部材からなり、
該拡張スライド部材は、周方向に配置された複数のピン支持部と、隣接するピン支持部どうしを連結する複数の拡張部とからなる筒状をなし、前記拡張部は互いに近接離反する一対の板体からなり、前記ピン支持部に前記ピンが固定されており、
前記拡張スライド部材の内部に圧縮空気が供給されると、前記拡張部が広がって、前記ピン支持部が外側に張り出して、前記ピンが前記貫通孔内に挿入され、前記拡張スライド部材の内部から圧縮空気が排出されると、前記拡張部が閉じて、前記ピン支持部が内側に引っ込んで、前記ピンが前記貫通孔から抜き出されるように構成されていることを特徴とする地中埋設用パイプ。
【請求項4】
前記地中埋設用パイプは、その内部に熱交換パイプを収容するためのものである、請求項1〜のいずれか1項に記載の地中埋設用パイプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、地中に配置される熱交換パイプ等を挿入するための地中埋設用パイプに関する。
【背景技術】
【0002】
地中の温度は、大気の温度変化の影響を受けにくく、通年の温度変動が小さい。従来、このことを利用して、建物の冷暖房等を行う地中熱利用システムが用いられている。この地中熱利用システムでは、地中熱と熱交換するための熱交換パイプを地中に配置して、例えば、冬場は地中から熱を採取することで暖房として利用し、夏場は地上の熱を地中に放出することで冷房として利用する。この場合、熱交換効率を高めるため、熱交換パイプを地下水と接触させるようにしている。
【0003】
上記地中熱利用システムでは、熱交換パイプを直接地中に埋設することもあるが、熱交換パイプとは別の、保護パイプを予め地中に埋設しておき、この保護パイプ内に熱交換パイプを挿入して、同熱交換パイプを外部環境から保護することもある。この保護パイプは、熱交換パイプを地下水に接触させて熱交換させるために、貫通孔が不可欠である。しかし、このような貫通孔を設けたパイプを、単に地中に埋設していくと、貫通孔に土や砂等が侵入してしまって目詰まりが生じることがあった。
【0004】
貫通孔の閉塞を防止するためのものとして、下記特許文献1には、流体が透過する貫通孔を管壁に備え、該貫通孔を閉止する閉止材を備え、該閉止材は管内側から除去可能な構造とした、多孔管が記載されている。前記閉止材としては、例えば、セメント系の固化材を、管壁内周に充填して、貫通孔を閉止したり、或いは、傘と足とを有する茸状の閉止材を用いて、該閉止材の足を貫通孔に挿入すると共に、傘を管壁内面に貼着して、貫通孔を閉止したりする構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−56756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の多孔管において、閉止材としてセメント系の固化材を用いた場合、これを切削等で除去しようとした際に、その切削屑が貫通孔内に入り込んでしまい、貫通孔を完全に開口できないことがある。また、閉止材が茸状の場合は、傘を切削工具等で切削し管壁内面から除去すると共に、貫通孔から閉止材の足を抜き出すが、閉止材の足がうまく貫通孔から抜き出せないこともあり、貫通孔を開口できない可能性がある。
【0007】
したがって、本発明の目的は、地中に挿入されて埋設される、貫通孔を有するパイプにおいて、同貫通孔を確実に開口させることができる、地中埋設用パイプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の地中埋設用パイプは、地中に挿入されて埋設されるパイプであって、該パイプの周壁に設けられ、前記パイプの内部空間に連通する複数の貫通孔と、前記各貫通孔に挿入されて、前記貫通孔を閉塞する閉塞部材と、前記パイプが前記地中に挿入される過程で、前記閉塞部材が前記貫通孔から抜けるのを抑制する保持手段と、前記閉塞部材を前記パイプの内側又は外側に抜き出して、前記貫通孔を開口させる閉塞部材取外し手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
上記発明においては、閉塞部材をパイプの貫通孔に挿入しておくことによって、パイプの地中への挿入時における、貫通孔の目詰まりを確実に防止することができる。また、パイプを地中に挿入した後、閉塞部材取外し手段により閉塞部材を貫通孔から抜き出すことにより、貫通孔を開口させることができる。このように、貫通孔を開口させた状態でパイプを地中に埋設することができるので、貫通孔を通して、地下水を流入できるようにすることができる。そして、塞部材取外し手段により閉塞部材を貫通孔から抜き出して開口させるので、閉塞部材が貫通孔内に残る等の不都合を回避して、貫通孔を確実に開口させることができる。
【0010】
本発明の地中埋設用パイプにおいては、前記閉塞部材は、前記貫通孔に挿脱可能に挿入されて前記パイプの内周に突出するピンからなり、前記保持手段及び前記閉塞部材取外し手段は、前記パイプ内にスライド可能に配置されて、前記ピンと着脱可能に接合されるスライド部材からなることが好ましい。
【0011】
上記態様によれば、スライド部材をパイプ内に配置して、ピンを貫通孔に挿入することによってピンをスライド部材に接合して保持させることができ、その状態でスライド部材をスライドさせてピンとの接合を解除すると、ピンを貫通孔から抜き出して貫通孔を開口させることができる。
【0012】
本発明の地中埋設用パイプにおいては、前記ピンの、前記パイプの内周に突出する端部には、磁石が設けられており、前記スライド部材は、前記磁石に吸着する磁気吸着性材料からなる吸着部を有することが好ましい。
【0013】
上記態様によれば、スライド部材をパイプ内に配置した状態で、ピンをパイプの外側から貫通孔に挿入することにより、ピンの端部に設けられた磁石がスライド部材の吸着部に吸着されて、ピンを貫通孔内に保持することができる。また、スライド部材をスライドさせてピンとの吸着を解除することにより、ピンが貫通孔から抜き出されてパイプ内に落下するので、貫通孔を開口させることができる。更に、パイプ内に落下したピンは、回収して再利用することができる。
【0014】
本発明の地中埋設用パイプにおいては、前記閉塞部材は、前記パイプの外側から前記貫通孔に挿脱可能に挿入される弾性閉塞栓からなり、前記保持手段は、前記弾性閉塞栓を圧入状態で保持する前記貫通孔の内周からなり、前記閉塞部材取外し手段は、前記パイプ内に加圧流体を導入して、前記弾性閉塞栓を前記貫通孔から前記パイプの外方に押し出す加圧流体導入手段からなることが好ましい。
【0015】
上記態様によれば、地中にパイプを埋設した状態で、パイプの内側に加圧流体を導入することで、弾性閉塞栓を貫通孔からパイプ外側へ押出すことができるので、パイプ内に弾性閉塞栓が残留することがなく、回収する必要がないため、地中へのパイプの埋設作業の作業性を高めることができる。
【0016】
本発明の地中埋設用パイプにおいては、前記貫通孔の内周は、前記パイプの外側が拡径して、前記弾性閉塞栓が圧入可能な内径とされ、前記パイプの内側が縮径して、前記弾性閉塞栓が通過不能な内径とされていることが好ましい。
【0017】
上記態様によれば、パイプの外側から貫通孔に弾性閉塞栓を挿入するとき、貫通孔の内周の縮径した部分によって、弾性閉塞栓がパイプ内方に抜けて落下してしまうことを防止できる。
【0018】
本発明の地中埋設用パイプにおいては、前記弾性閉塞栓は、弾性材料からなるボールで構成されていることが好ましい。上記態様によれば、弾性閉塞栓がボールからなるので、貫通孔に挿入しやすくなると共に、パイプ内に加圧流体を導入したときに、貫通孔から押出しやすくすることができる。
【0019】
本発明の地中埋設用パイプにおいては、前記地中埋設用パイプは、その内部に熱交換パイプを収容するためのものであることが好ましい。上記態様によれば、地中埋設用パイプの貫通孔から流入する地下水が、熱交換パイプに接触して、地下水と効率よく熱交換させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、貫通孔の目詰まりを確実に防止しつつ、貫通孔を開口させた状態でパイプを地中に埋設することができると共に、閉塞部材取外し手段により閉塞部材を貫通孔から抜き出して開口させるので、閉塞部材が破壊されて貫通孔内に残る等の不都合を回避して、貫通孔を確実に開口させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る地中埋設用パイプの、一実施形態を示しており、図1Aは、その概略説明図、図1Bは、同地中埋設用パイプの断面図である。
図2】同地中埋設用パイプの、先端部側の拡大斜視図である。
図3】同地中埋設用パイプの使用状態を示しており、図3Aは第1使用状態の断面説明図、図3Bは第2使用状態の断面説明図、図3Cは第3使用状態の断面説明図、図3Dは第4使用状態の断面説明図である。
図4】本発明に係る地中埋設用パイプの、他の実施形態を示しており、その概略断面説明図である。
図5】同地中埋設用パイプの使用状態を示しており、図5Aは第1使用状態の断面説明図、図5Bは第2使用状態の断面説明図、図5Cは第3使用状態の断面説明図、図5Dは第4使用状態の断面説明図である。
図6】本発明に係る地中埋設用パイプの、更に他の実施形態を示しており、図6Aは、同地中埋設用パイプを構成する拡張スライド部材の概略説明図、図6Bは、同拡張スライド部材の拡張状態における平面説明図、図6Cは、同拡張スライド部材の縮小状態における平面説明図である。
図7】同地中埋設用パイプの使用状態を示しており、図7Aは第1使用状態の断面説明図、図7Bは第2使用状態の断面説明図、図7Cは第3使用状態の断面説明図、図7Dは第4使用状態の断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図1〜3を参照して、本発明に係る地中埋設用パイプの一実施形態について説明する。
【0023】
図3に示すように、この実施形態における地中埋設用パイプ10(以下、単に「パイプ10」ともいう)は、地中1に挿入されて埋設されるものであって、かつ、その内部に熱交換パイプ5を収容するためのものである。このパイプ10は、所定長さで伸びる略円筒状をなした周壁11を有している。なお、本発明の地中埋設用パイプの用途は、熱交換パイプの収容に限らず、別の部材を収容保持したり、或いは、地下水を汲み上げるためのドレンパイプのようにパイプ単独で用いてもよく、特に限定はされない。
【0024】
また、パイプ10の軸方向の一端部13は拡径した形状をなしており、一方、軸方向の他端部15は縮径した形状をなしている。したがって、図1Bの想像線に示すように、所定のパイプ10の他端部15を、他のパイプ10の一端部13内に挿入し、図示しない連結ピン等を介して互いに連結することで、複数のパイプ10を軸方向に連結して、所定長さのパイプを得ることができるようになっている。
【0025】
また、図1Bに示すように、前記周壁11には、パイプ10の内部空間17に連通する複数の貫通孔20が設けられている。各貫通孔20は、パイプ10の軸方向に直交して配置される丸孔状をなして、周壁11の厚さ方向に貫通しており、パイプ10の内部空間17とパイプ10の外部とを連通させる。また、この実施形態では、図1Aに示すように、周壁11の周方向に沿って均等な間隔を設けて複数の貫通孔20が形成されていると共に、これらの周方向に配置された貫通孔20が、パイプ10の軸方向に沿って交互に位置ずれして配置されており、いわゆる千鳥状をなすように配列されている。なお、貫通孔としては、角孔状や長孔、楕円孔等としてもよく、その個数や配列も特に限定されない。
【0026】
前記各貫通孔20には、貫通孔20を閉塞するための、閉塞部材がそれぞれ配置されるようになっている。図1Bに示すように、この実施形態における閉塞部材は、貫通孔20に挿脱可能に挿入されて、パイプ10の内周に突出するピン30からなっている。この実施形態のピン30は、丸孔状の貫通孔20に適合した一定外径で伸びる略円柱状をなしており、その先端部31が球面状で、基端部33が平面状に形成されている。また、このピン30は、その基端部33を、貫通孔20の内周側(周壁11の厚さ方向内側)に向け、先端部31を、貫通孔20の外周側(周壁11の厚さ方向外側)に向けて、貫通孔20に挿入配置されている。
【0027】
更に、ピン30は、その先端部31が貫通孔20の外周から突出し、かつ、同貫通孔20の内周から基端部33側が突出するように、後述する保持手段により保持されるが(図1B参照)、貫通孔20の内周からのピン30突出量の方が、貫通孔20の外周からのピン30の突出量よりも大きくなっている。
【0028】
また、ピン30の、パイプ10の内周に突出する端部、すなわち、基端部33には、磁石35が設けられている。図1Bに示すように、この実施形態では、ピン30の基端部33に所定深さの凹部35aが形成されており、該凹部35aに磁石35が嵌め込まれている。
【0029】
なお、この実施形態では、本発明における「閉塞部材」としてピン30を採用したが、閉塞部材としては、この態様に限定されるものではない(他の態様については、後述する他の実施形態で説明する)。また、ピンの形状や構造としては、上記態様に限定されるものではない。
【0030】
更に、この地中埋設用パイプ10においては、パイプ10が地中1に挿入される過程で、閉塞部材(ここではピン30)が貫通孔20から抜けるのを抑制する保持手段と、閉塞部材をパイプ10の内側又は外側に抜き出して、貫通孔20を開口させる閉塞部材取外し手段とを有している。
【0031】
この実施形態では、前記保持手段及び前記閉塞部材取外し手段は、パイプ10内にスライド可能に配置されて、ピン30と着脱可能に接合するスライド部材40からなっている。このスライド部材40は所定長さで円柱状に伸びており、その外周がパイプ10の内径よりも小径とされており、パイプ10の内周と、スライド部材40の外周との間に、所定のクリアランスが形成されるようになっている。
【0032】
また、スライド部材40の軸方向の先端部41には、回転動作により地中1を掘削するための掘削部材50が、図示しない着脱機構を介して着脱可能に取付けられている。図2を併せて参照すると、この掘削部材50は、その先端側に、地中掘削用の掘削刃51が複数突設されていると共に、その外周に、掘削した土をスライド部材40の基端部側に搬送するための、螺旋状をなした羽根部材53が設けられている。なお、掘削部材の形状や構造は一例であり、この態様に限定されない。
【0033】
そして、上記スライド部材40は、図示しない駆動手段によって回転可能とされており、前記掘削部材50によって地中1を掘削可能となっている。また、スライド部材40は、掘削部材50との接続を解除して、地中埋設用パイプ10内から引き抜くことが可能とされている。
【0034】
また、スライド部材40は、ピン30に設けられた磁石35に吸着する磁気吸着性材料からなる吸着部43を有している。図1Bに示すように、この実施形態では、スライド部材40自体が鉄等の磁気吸着性材料からなっており、スライド部材40の全体が吸着部43となっている。ただし、スライド部材40のピン30に当接する部分のみが磁気吸着性の材料からなっていてもよい。
【0035】
そして、図3A図3Bに示すように、スライド部材40の吸着部43が、貫通孔20に挿入されたピン30に整合する位置にある場合には、吸着部43に磁石35が吸着して、ピン30が貫通孔20に挿入された状態に保持されて、閉塞部材が貫通孔20から抜けるのが抑制される(すなわち、「保持手段」として機能する)。
【0036】
一方、図3Cに示すように、パイプ10に対してスライド部材40が上方にスライドして、スライド部材40がピン30に当接しなくなると、吸着部43がなくなって磁石35の吸着保持が解除される。その結果、貫通孔20に保持されたピン30が、自重により貫通孔20から抜き出されて、パイプ10の内部に落下して、貫通孔20が開口するようになっている(すなわち、「閉塞部取外し手段」として機能する)。なお、上述したように、貫通孔20の内周からのピン30突出量の方が、貫通孔20の外周からのピン30の突出量よりも大きくなっているので、スライド部材40による保持がなくなると、ピン30が落下しやすくなっている。また、貫通孔20の内周を、パイプ内側が拡径し、パイプ外側が縮径するようなテーパ状として、ピン30を落下させやすくしてもよい。
【0037】
更に、この実施形態においては、スライド部材40を回転させることで、その先端部41に取付けた掘削部材50により地中1が掘削されるようになっており、パイプ10自体は回転しない構造となっている。この場合、スライド部材40とピン30とは、磁石35の吸着力で保持されているので、ピン30に対してスライド部材40は回転することができる。ただし、パイプ10をスライド部材40と一体に回転させたり、或いは、パイプ10の先端側に掘削部材50を取付けて、スライド部材40は回転しない構造として、パイプ10の回転により地中1を掘削するようにしてもよい。
【0038】
また、この実施形態では、スライド部材40が、本発明における「保持手段」及び「閉塞部材取外し手段」を兼ねているが、保持手段や閉塞部材取外し手段としては、この態様に限定されるものではない(他の態様については、後述する他の実施形態で説明する)。また、スライド部材の形状や構造としては、上記態様に限定されるものではない。
【0039】
次に、上記構造からなる地中埋設用パイプ10の、使用方法及び作用効果について説明する。
【0040】
まず、図1Bに示すように、パイプ10内にスライド部材40を挿入配置した後、パイプ10の各貫通孔20の外側から、ピン30の基端部33を挿入して、スライド部材40の吸着部43にピン30の磁石35を吸着させることで、貫通孔20をピン30によって閉塞した状態に保持する。
【0041】
この状態で、図3Aに示すように、図示しない動作手段によって、スライド部材40を介して掘削部材50を回転させて、地中1を掘削して縦穴を掘り進めていくと共に、パイプ10を徐々に下降させて地中1に挿入していく。その後、図3Bに示すように、パイプ10が所定位置まで挿入されたら、掘削部材50による掘削を停止すると共に、図示しない着脱機構により、スライド部材40の先端部41から掘削部材50を取外す。すなわち、この実施形態では、掘削部材50は地中に残置するようになっている。なお、掘削部材50が回転して、掘削刃51により地中1が掘削される際に生じる土は、羽根部材53によってパイプ上方側に搬送されていくが、この土はパイプ外周で徐々に押し固められるので、パイプ10が倒れないように保持されるようになっている。
【0042】
そして、図3Cに示すように、パイプ10に対してスライド部材40を上方にスライドさせると、ピン30の磁石35から、スライド部材40が抜き出されて、吸着部43から磁石35が外れるので、貫通孔20に保持されたピン30が、自重により貫通孔20から抜き出され、パイプ10内に落下して貫通孔20が開口する。なお、落下したピン30は、掘削部材50の内部に溜まる(図3C参照)ので、必要があれば、磁気吸着性の回収部材等を挿入して、回収することができる。こうして、パイプ10内からスライド部材40を完全に引き抜いた後、パイプ10の上方開口から、略U字状の熱交換パイプ5を挿入することで、図3Dに示すように、パイプ10内に熱交換パイプ5を配置することができる。
【0043】
上記のように、この地中埋設用パイプ10においては、図1Bに示すように、閉塞部材(ここではピン30)をパイプ10の貫通孔20に挿入しておくことによって、図3A図3Bに示すように、パイプ10を地中1へ挿入する際に、土や砂等が貫通孔20に侵入することを防いで、貫通孔20の目詰まりを確実に防止することができる。また、図3Cに示すように、パイプ10を地中1に挿入した後、閉塞部材取外し手段を適宜動作させることによって(ここではスライド部材40を上方にスライドさせる)、ピン30を貫通孔20から抜き出すことにより、貫通孔20を開口させることができる。
【0044】
このように、貫通孔20を開口させた状態でパイプ10を地中1に埋設することができるので、貫通孔20を通して、地下水を流入できるようにすることができ、地下水を熱交換パイプ5に接触させて熱交換効率を高めることができる。そして、この地中埋設用パイプ10においては、閉塞部材取外し手段であるスライド部材40を動作させることで、保持手段により貫通孔20内に挿入保持された閉塞部材であるピン30を、貫通孔20から抜き出して開口させることができるので、閉塞部材の一部が貫通孔20内に残る等の不都合を回避して、貫通孔20を確実に開口させることができる。
【0045】
また、この実施形態においては、図1B図3に示すように、閉塞部材は、貫通孔20に挿脱可能に挿入されてパイプ10の内周に突出するピン30からなり、保持手段及び閉塞部材取外し手段は、パイプ10内にスライド可能に配置されて、ピン30と着脱可能に接合されるスライド部材40からなる。そのため、スライド部材40をパイプ10内に挿入配置して、ピン30を貫通孔20に挿入することによって、ピン30をスライド部材40に接合して保持させることができ、その状態でスライド部材40をスライドさせてピン30との接合を解除すると、ピン30を貫通孔20から抜き出して、貫通孔20を開口させることができる。
【0046】
更に、この実施形態においては、図1Bに示すように、ピン30の、パイプ10の内周に突出する端部(ここでは基端部33)には、磁石35が設けられており、スライド部材40は、磁石35に吸着する磁気吸着性材料からなる吸着部43を有している。そのため、スライド部材40をパイプ10内に配置した状態で、ピン30をパイプ10の外側から貫通孔20に挿入することにより、ピン30の基端部33に設けられた磁石35が、スライド部材40の吸着部43に吸着されるので、ピン30を貫通孔20内に挿入された状態で保持することができる。また、スライド部材40をスライドさせて、ピン30との吸着を解除することにより、ピン30が貫通孔20から抜き出されてパイプ10内に落下するので、貫通孔20を開口させることができる。更に、パイプ10内(ここでは掘削部材50の内部)に落下したピン30は、例えば、磁気吸着性材料からなる棒状部材等を挿入して吸着させた後、この棒状部材等をパイプ10内から引き抜くことで回収することができ、再利用に供することができる。
【0047】
また、この実施形態においては、図3Dに示すように、地中埋設用パイプ10は、その内部に熱交換パイプ5を収容するためのものとなっているので、地中埋設用パイプ10の貫通孔20を通して、地下水との接触をスムーズに行うことができ、効率良く熱交換させることができる。
【0048】
図4及び図5には、本発明に係る地中埋設用パイプの、他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0049】
図4に示すように、この実施形態における地中埋設用パイプ10A(以下、単に「パイプ10A」ともいう)は、前記実施形態に対して、閉塞部材、保持手段、及び閉塞部材取外し手段が異なっている。
【0050】
前記閉塞部材は、パイプ10Aの外側から貫通孔20Aに挿脱可能に挿入される、弾性閉塞栓30Aからなる。また、この弾性閉塞栓30Aは、弾性材料からなる球状をなしたボールで構成されている。
【0051】
一方、保持手段は、弾性閉塞栓30Aを圧入状態で保持する、貫通孔20A自体の内周からなる。この実施形態における貫通孔20Aの内周は、パイプ10Aの外側が拡径して、弾性閉塞栓30Aが圧入可能な内径とされ、パイプ10Aの内側が縮径して、弾性閉塞栓30Aが通過不能な内径とされている。
【0052】
より具体的には、図4の拡大図に示すように、この貫通孔20Aは、その内周側(周壁11の厚さ方向内側)に設けられた小径部21と、該小径部21の、周壁11の厚さ方向端部からパイプ外側に向けて次第に拡径するテーパ部22と、該テーパ部22を介して、貫通孔20Aの外周側(周壁11の厚さ方向外側)に設けられた、小径部21よりも大径の大径部23とから構成されている。前記大径部23の内径は、ボールである弾性閉塞栓30Aの外径よりも小さくされており、弾性閉塞栓30Aが圧入されるようになっている。一方、小径部21の内径は、弾性閉塞栓30Aが通過不能な寸法となっている。
【0053】
また、前記塞部材取外し手段は、パイプ10A内に加圧流体を導入して、弾性閉塞栓30Aを貫通孔20Aからパイプ10Aの外方に押し出す加圧流体導入手段からなる。この実施形態における加圧流体導入手段としては、所定長さで筒状をなしていると共に、図示しないコンプレッサー等によって、加圧流体である圧縮空気を外部に吐出可能な、空圧スライド部材40Aとなっている。この空圧スライド部材40Aは、前記実施形態のスライド部材40と同様に、パイプ10A内にスライド可能に挿入されると共に、その先端部41に掘削部材50が着脱可能に取付けられており、回転可能となっている。なお、加圧流体導入手段としては、圧縮空気を吐出するものではなく、高圧水等の加圧流体を放出可能なものとしてもよく、特に限定はされない。
【0054】
そして、このパイプ10Aでは、例えば、次のように使用される。まず、図4に示すように、パイプ10A内に空圧スライド部材40Aを挿入配置した後、各貫通孔20Aの外側から、弾性閉塞栓30Aを挿入して、大径部23に圧入させることで、貫通孔20Aが弾性閉塞栓30Aで閉塞した状態に保持する。
【0055】
この状態で、図5Aに示すように、掘削部材50で地中1を掘削しつつ、パイプ10Aを下降させていき、図5Bに示すように、パイプ10Aが所定位置まで挿入したら、掘削を停止して、空圧スライド部材40Aの先端部41から掘削部材50を取外す。そして、図5Cの矢印に示すように、空圧スライド部材40Aから、各貫通孔20Aに向けて圧縮空気を吐出して、パイプ10A内に導入する。すると、貫通孔20Aの小径部21から圧縮空気が流入して、大径部23に圧入された弾性閉塞栓30Aをパイプ外側に向けて押出すため、貫通孔20Aが開口する。その後、パイプ10Aに対して空圧スライド部材40Aを上方にスライドさせて、パイプ10A内から空圧スライド部材40Aを完全に引き抜いた後、パイプ10Aの上方開口から熱交換パイプ5を挿入することで、図5Dに示すように、パイプ10A内に熱交換パイプ5を配置することができる。
【0056】
上記のように、この実施形態においては、閉塞部材は、パイプ10Aの外側から貫通孔20Aに挿脱可能に挿入される弾性閉塞栓30Aからなり、保持手段は、弾性閉塞栓30Aを圧入状態で保持する貫通孔20Aの内周(ここでは大径部23の内周)からなり、閉塞部材取外し手段は、パイプ10A内に加圧流体を導入して、弾性閉塞栓30Aを貫通孔20Aからパイプ10Aの外方に押し出す加圧流体導入手段からなる。そのため、地中1にパイプ10Aを埋設した状態で、パイプ10Aの内側に空気等の加圧流体を導入することで、弾性閉塞栓30Aを貫通孔20Aからパイプ10Aの外側へ押出すことができるので、パイプ10A内に弾性閉塞栓30Aが残留することがなく、回収する必要がないため、地中1へのパイプの10A埋設作業の作業性を高めることができる。
【0057】
また、この実施形態においては、貫通孔20Aの内周(ここでは大径部23の内周)は、パイプ10Aの外側が拡径して、弾性閉塞栓30Aが圧入可能な内径とされ、パイプ10Aの内側(ここでは小径部21)が縮径して、弾性閉塞栓30Aが通過不能な内径とされている。そのため、パイプ10Aの外側から貫通孔20Aに弾性閉塞栓30Aを挿入するとき、貫通孔20Aの内周の縮径した部分である小径部21によって、弾性閉塞栓30Aがパイプ10Aの内方に抜けて落下してしまうことを防止できる。
【0058】
更に、この実施形態においては、弾性閉塞栓30Aは、弾性材料からなるボールで構成されているので、貫通孔20Aに挿入しやすくなると共に、パイプ10A内に加圧流体を導入したときに、貫通孔20Aから押出しやすくすることができる。
【0059】
図6及び図7には、本発明に係る地中埋設用パイプの、更に他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0060】
図7に示すように、この実施形態における地中埋設用パイプ10B(以下、単に「パイプ10B」ともいう)は、前記実施形態に対して、主として、保持手段及び閉塞部材取外し手段の構造が異なっている。
【0061】
すなわち、このパイプ10Bは、拡張スライド部材40Bを有している。図6A図6Bに示すように、この拡張スライド部材40Bは、周方向に均等な間隔で4個配置された、金属製の長板からなるピン支持部45と、隣接するピン支持部45,45どうしを連結する、複数の拡張部47とからなる、略筒状をなしている。また、拡張部47は、互いに近接離反可能とされた一対の板体48,48からなっている。更に、ピン支持部45の所定箇所には、パイプ10Bの貫通孔20に挿脱されるピン30Bが、例えば、シルト(砂より小さく粘土より粗い砕屑物)等により複数固定されている。
【0062】
そして、この拡張スライド部材40Bの内部に圧縮空気が供給された状態では、図6Bに示すように、拡張部47の一対の板体48,48が内側から押圧されて、略「へ」の字状に広がると共に、複数のピン支持部45が互いに離れて、拡張スライド部材40B全体として拡張した状態となる。一方、拡張スライド部材40Bの内部から圧縮空気が排出されて吸引された状態となると、図6Cに示すように、拡張部47の一対の板体48,48の外面どうしが当接して閉じると共に、複数のピン支持部45が互いに近接して、拡張スライド部材40B全体として縮小した状態となる。
【0063】
したがって、図6Bに示すように、拡張スライド部材40Bの内部に圧縮空気が供給されると、各拡張部47が広がって、複数のピン支持部45が外側にそれぞれ張り出すので、ピン30Bがパイプ10Bの貫通孔20内に挿入され、その挿入状態が保持される。一方、図6Cに示すように、拡張スライド部材40Bの内部から圧縮空気が排出されて吸引されると、各拡張部47が閉じて、複数のピン支持部45が内側にそれぞれ引っ込むので、ピン30Bが貫通孔20から抜き出されて、貫通孔20が開口する。すなわち、この実施形態では、拡張スライド部材40Bが、本発明における閉塞部材の「保持手段」及び「閉塞部材取外し手段」をなしている。
【0064】
そして、このパイプ10Bでは、例えば、次のように使用される。まず、パイプ10B内に拡張スライド部材40Bを挿入配置した後、その内部に圧縮空気が供給されることで、拡張部47が広がってピン支持部45が外側に張り出して、ピン30Bがパイプ10Bの貫通孔20内に挿入され閉塞した状態に保持される。
【0065】
この状態で、図7Aに示すように、前記実施形態と同様な掘削部材50を先端部に設けた掘削軸55を回転させて、地中1を掘削して、所定深さの掘削孔を形成する。その後、掘削孔から掘削軸55を引き抜いて、パイプ10Bを下降させていき、図7Bに示すように、パイプ10Bが所定位置まで挿入する。次いで、図6Cに示すように、拡張スライド部材40Bの内部から圧縮空気が排出されて吸引されると、拡張部47が閉じてピン支持部45が内側に引っ込むので、ピン30Bが貫通孔20から抜き出されて、貫通孔20が開口する。その後、パイプ10Bに対して拡張スライド部材40Bを上方にスライドさせて、パイプ10B内から拡張スライド部材40Bを完全に引き抜いた後、パイプ10Bの上方開口から熱交換パイプ5を挿入することで、図7Dに示すように、パイプ10B内に熱交換パイプ5を配置することができる。
【0066】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
1 地中
5 熱交換パイプ
10,10A,10B 地中埋設用パイプ(パイプ)
11 周壁
13 一端部
15 他端部
17 内部空間
20,20A 貫通孔
21 小径部
22 テーパ部
23 大径部
30,30B ピン
30A 弾性閉塞栓
31 先端部
33 基端部
35 磁石
35a 凹部
40 スライド部材
40A 空圧スライド部材
40B 拡張スライド部材
41 先端部
43 吸着部
45 ピン支持部
47 拡張部
48 板体
50 掘削部材
51 掘削刃
53 羽根部材
55 掘削軸
【要約】
【課題】地中に挿入されて埋設されるパイプの貫通孔を、確実に開口させることができる、地中埋設用パイプを提供する。
【解決手段】この地中埋設用パイプ10は、地中に挿入されて埋設されるパイプであって、該パイプ10の周壁11に設けられ、パイプ10の内部空間17に連通する複数の貫通孔20と、各貫通孔20に挿入されて、貫通孔20を閉塞する閉塞部材と、パイプ10が地中に挿入される過程で、閉塞部材が貫通孔20から抜けるのを抑制する保持手段と、閉塞部材をパイプ10の内側又は外側に抜き出して、貫通孔20を開口させる閉塞部材取外し手段とを有する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7